JP4794596B2 - 物理量検出回路、物理量センサ装置 - Google Patents
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Description
図1は、この発明の実施形態1による物理量センサ装置の構成を示す。物理量センサ装置は、物理量センサ10と、駆動回路11と、物理量検出回路12とを備える。
物理量センサ10は、所定周波数を有する駆動信号Sdrvが駆動回路11から供給されるとともに、外部から与えられた物理量(例えば、角速度,加速度など)に応じてセンサ信号S10を出力する。センサ信号S10の周波数は、駆動信号Sdrvの周波数に対応する。例えば、センサ信号S10の中心周波数は、駆動信号Sdrvの周波数に相当する。なお、ここでは、物理量センサ10は、音叉型角速度センサであるものとする。
駆動回路11は、駆動信号Sdrvを物理量センサ10に供給する。また、駆動回路11は、物理量センサ10からの振動信号Soscに応じて駆動信号Sdrvの周波数および振幅を調整する。駆動回路11では、モニタアンプ11aは、物理量センサ10からの振動信号Soscを電圧に変換し、自動利得制御増幅器(AGC)11bは、駆動アンプ11cに供給される電圧が一定値になるように、自己の増幅利得を変化させる。駆動アンプ11cは、自動利得制御増幅器11bの出力に応じて駆動信号Sdrvの周波数および振幅を制御する。このように、振動信号Soscに応じて駆動信号Sdrvが調整されることにより、物理量センサ10の最大振動振幅および振動周波数が一定に保たれる。
物理量検出回路12は、物理量センサ10からのセンサ信号S10に基づいて物理量を検出する。物理量検出回路12は、波形整形回路101と、逓倍回路102と、位相調整回路100と、入力アンプ103と、同期検波回路104と、ローパスフィルタ105と、出力アンプ106とを含む。
次に、図2を参照しつつ、図1に示した物理量検出回路12による動作について説明する。なお、ここでは、動作クロックCKaの周期を“t”とし、アナログセンサ信号Ssncの位相は、駆動信号Sdrvの位相(すなわち、基準クロックCKrefの位相)よりも“3t”だけ遅れているものとする。
また、図3のように、位相調整回路100は、デジタル化された物理量検出回路にも適用可能である。図3に示した物理量検出回路12aは、入力アンプ111と、アナログ/デジタル変換器(A/D)112と、検波信号生成器113と、乗算器114と、デジタルフィルタ115と、図1に示した波形整形回路101,逓倍回路102,位相調整回路100とを含む。
図4Aのように、検波信号生成器113は、リングカウンタ121と、データ格納部122と、データ読出部123とを含む。リングカウンタ121,データ読出部123は、動作クロックCKaに同期して動作する。リングカウンタ121は、選択クロックSSSの遷移エッジに応答してカウント値CNTのインクリメントを開始し、カウント値CNTが所定の最大値に到達するとカウント値CNTを“0”にリセットする。データ格納部122は、デジタル検波信号Ddetの元となる複数の正弦波データDATAを格納する。データ読出部123は、予め設定されたカウント値CNTと正弦波データDATAとの対応関係(図4B)に基づいて、リングカウンタ121のカウント値CNTに対応する正弦波データDATAを読み出して出力する。このようにして、正弦波データD0,D1,D2,・・・,D15を順番に出力するによって、正弦波信号に対応するデジタル検波信号Ddetが生成される。
次に、図5を参照しつつ、図3に示した物理量検出回路12aによる動作について説明する。なお、ここでは、アナログセンサ信号Ssncの位相は、基準クロックCKrefの位相よりも“3t”だけ遅れているものとする。
また、図6Aのように、リングカウンタ121が基準クロックCKrefの遷移エッジに応答してカウント値CNTのインクリメントを開始するように構成しても良い。この場合、データ読出部123におけるカウント値CNTと正弦波データDATAとの対応関係は、外部制御CTRLによって設定可能である。データ読出部123は、選択クロックSSSの遷移エッジに応答して、カウント値CNTに対応する正弦波データDATAの読み出しを開始する。例えば、位相調整回路100の設定値SETが“3”に設定されると、カウント値CNTと正弦波データDATAとの対応関係は、図6Bのように設定される。このように設定することにより、検波信号生成器113は、選択クロックSSSの遷移エッジに応答して正弦波データD0,D1,D2,・・・を順番に出力することができる。
図7は、この発明の実施形態2による物理量センサ装置の構成を示す。この物理量センサ装置は、図1に示した物理量検出回路12に代えて、物理量検出回路22を備える。物理量検出回路22は、図1に示した位相調整回路100に代えて、位相調整回路200を含む。その他の構成は、図1と同様である。
次に、図8を参照しつつ、図7に示した物理量検出回路22による動作について説明する。なお、ここでは、アナログセンサ信号Ssncの位相は、基準クロックCKrefの位相よりも“3t”だけ遅れているものとする。また、動作クロックCKaの周波数を1/16に分周するために、分周回路202を5ビットカウンタによって構成し、その5ビットカウンタの5出力のうちMSB(Most Significant Bit)に対応する出力をアナログ検波信号Sdetとして供給するものとする。
また、図9のように、位相調整カウンタ201は、デジタル化された物理量検出回路にも適用可能である。図9に示した物理量検出回路22aは、図3に示した位相調整回路100に代えて、図7に示した位相調整カウンタ201を含む。検波信号生成器113は、位相調整カウンタ201からのタイミング信号TTTの遷移エッジに応答してデジタル検波信号Ddetの生成を開始する。その他の構成は、図3と同様である。
なお、図11のように、位相調整カウンタ201からのタイミング信号TTTの遷移エッジに応答して、別の動作クロックCKpを生成しても良い。図11に示した物理量検出回路22bは、図9に示した構成に加えて、分周回路202p(クロック生成回路)と、デシメーションフィルタ116とを備える。
図12は、この発明の実施形態3による物理量センサ装置の構成を示す。この物理量センサ装置は、図3に示した物理量検出回路12aに代えて、物理量検出回路32を備える。物理量検出回路32は、図3に示した位相調整回路100に代えて、デジタルセンサ信号Dsncの位相を調整するための位相調整回路300を備える。その他の構成は、図3と同様である。
次に、図13を参照しつつ、図12に示した物理量検出回路32による動作について説明する。なお、ここでは、アナログセンサ信号Ssncの位相は、基準クロックCKrefの位相よりも“3t”だけ進んでいるものとする。
また、図14のように、2つの位相調整回路を用いて、センサ信号(デジタルセンサ信号DDsnc)の位相および検波信号(デジタル検波信号Ddet)の位相をそれぞれ調整しても良い。図14に示した物理量検出回路32aは、図12に示した構成に加えて、分周回路311bと、デシメーションフィルタ116と、図1に示した位相調整回路100を含む。
次に、図15を参照しつつ、図14に示した物理量検出回路32aによる動作について説明する。なお、ここでは、アナログセンサ信号Ssncの位相は、基準クロックCKrefの位相よりも“5t”だけ遅れているものとする。また、デシメーションフィルタ116は、遅延デジタルセンサ信号DDsncを動作クロックCKbの周波数(動作クロックCKaの周波数の1/2)に対応させるために、遅延デジタルセンサ信号DDsncからデジタル値を1つおきに間引くものとする。
また、図16に示した物理量検出回路32bのように、図14に示した位相調整回路100を図7に示した位相調整カウンタ201に置き換えても良い。位相調整カウンタ201は、動作クロックCKaよりも周波数が低い動作クロックCKbに同期して動作する。このように構成した場合も、図14の場合と同様の効果を得ることができる。
さらに、図17のように、3つの位相調整回路を用いて、アナログ/デジタル変換器112のサンプリングクロックCKspの位相,センサ信号(遅延デジタルセンサ信号DDsnc)の位相,検波信号(デジタル検波信号Ddet)の位相をそれぞれ調整しても良い。図17に示した物理量検出回路32cは、図14に示した構成に加えて、分周回路311a,位相調整回路100aを含む。
次に、図18を参照しつつ、図17に示した物理量検出回路32cによる動作について説明する。なお、ここでは、逓倍クロックCKxの周期を“t”とし、アナログセンサ信号Ssncの位相は、基準クロックCKrefの位相よりも“11t”だけ遅れているものとする。また、動作クロックCKa(サンプリングクロックCKsp)の周波数,動作クロックCKbの周波数は、それぞれ、逓倍クロックCKxの周波数の“1/4”,“1/8”であるものとする。
また、図19のように、位相調整カウンタを用いて、アナログ/デジタル変換器112のサンプリングクロックCKspの位相を調整しても良い。図19に示した物理量検出回路32dは、図17に示した位相調整回路100aに代えて、位相調整カウンタ201a,分周回路202aを含む。その他の構成は、図17と同様である。
なお、以上の各実施形態における物理センサ10は、音叉型に限らず、円柱型,正三角柱型,正四角柱型,リング型や、その他の形状であっても良い。また、図20のように、物理量センサ10は、静電容量式加速度センサであっても良い。物理量センサ10は、固定部10bと、可動部10cと、可動電極Pma,Pmbと、検出電極Pfa,Pfbと、差動増幅器10dとを有する。可動部10cは、加速度に応じて変位するように固定部10bに連結される。可動電極Pma,Pmbは、可動部10cに配置される。検出電極Pfa,Pfbは、それぞれ、可動電極Pma,Pmbに対向するように、固定部10bに配置される。すなわち、可動電極Pma,検出電極Pfaによって容量素子Caが構成され、可動電極Pmb,検出電極Pfbによって容量素子Cbが構成される。また、容量素子Ca,Cbには、それぞれ、発振回路11dからの駆動信号Sdrvが供給される。差動増幅器10dは、検出電極Pfa,Pfbのそれぞれに発生する電荷量の差に対応するセンサ信号S10を出力する。加速度が発生すると、可動部10cの変位に起因して容量素子Caの静電容量および容量素子Cbの静電容量のうち一方が増加し他方が減少する。これにより、検出電極Pfa,Pfbのそれぞれにおける電荷量に差が生じ、この差に対応するセンサ信号S10が出力される。
11 駆動回路
12,12a,22,22a,22b,32,32a〜32d 物理量検出回路
101 波形整形回路
102 逓倍回路
103 入力アンプ
104 同期検波回路
105 ローパスフィルタ
106 出力アンプ
100,200,300,100a 位相調整回路
100R,300R シフトレジスタ
100S,300S セレクタ
111 入力アンプ
112 アナログ/デジタル変換器
113 デジタル信号生成器
114 乗算器
115 デジタルフィルタ
116 デシメーションフィルタ
121 リングカウンタ
122 データ格納部
123 データ読出部
201,201a 位相調整カウンタ
202,202p,311a,311b 分周回路
Claims (9)
- 外部から与えられた物理量に応じてセンサ信号を出力する物理量センサに用いられる物理量検出回路であって、
前記センサ信号の周波数に対応する周波数を有する基準クロックが供給されるとともに前記基準クロックの周波数よりも高い周波数を有する第1の動作クロックに同期して動作し、前記基準クロックの遷移エッジを前記第1の動作クロックの所定のパルス数だけ遅延させる第1の位相調整回路と、
前記第1の位相調整回路によって遅延された基準クロックの遷移エッジを基準として前記センサ信号から前記物理量に対応する物理量信号を検波する検波回路とを備え、
前記第1の位相調整回路は、
前記第1の動作クロックに同期して前記基準クロックを順次シフトさせることにより複数の遅延クロックを生成するシフトレジスタと、
前記シフトレジスタによって生成された複数の遅延クロックのうちいずれか1つを選択するセレクタとを含み、
前記検波回路は、
前記センサ信号をデジタルセンサ信号に変換するアナログ/デジタル変換回路と、
前記セレクタによって選択された遅延クロックの遷移エッジに応答して正弦波信号に対応するデジタル検波信号を生成する検波信号生成回路と、
前記アナログ/デジタル変換回路によって得られたデジタルセンサ信号に前記検波信号生成回路によって生成されたデジタル検波信号を乗算することによって前記物理量信号を検波する乗算回路とを含む
ことを特徴とする物理量検出回路。 - 外部から与えられた物理量に応じてセンサ信号を出力する物理量センサに用いられる物理量検出回路であって、
前記センサ信号の周波数に対応する周波数を有する基準クロックが供給されるとともに前記基準クロックの周波数よりも高い周波数を有する第1の動作クロックに同期して動作し、前記基準クロックの遷移エッジを前記第1の動作クロックの所定のパルス数だけ遅延させる第1の位相調整回路と、
前記第1の位相調整回路によって遅延された基準クロックの遷移エッジを基準として前記センサ信号から前記物理量に対応する物理量信号を検波する検波回路とを備え、
前記第1の位相調整回路は、
前記基準クロックの遷移エッジに応答して前記第1の動作クロックの発生パルス数の計数を開始し、発生パルス数が所定値に到達するとタイミング信号を生成する位相調整カウンタを含み、
前記検波回路は、
前記センサ信号をデジタルセンサ信号に変換するアナログ/デジタル変換回路と、
前記位相調整カウンタによって生成されたタイミング信号の遷移エッジに応答して正弦波信号に対応するデジタル検波信号を生成する検波信号生成回路と、
前記アナログ/デジタル変換回路によって得られたデジタルセンサ信号に前記検波信号生成回路によって生成されたデジタル検波信号を乗算することによって前記物理量信号を検波する乗算回路とを含む
ことを特徴とする物理量検出回路。 - 請求項2において、
前記第1の位相調整回路は、
前記位相調整カウンタによって生成されたタイミング信号の遷移エッジに応答して前記検波信号生成回路の動作クロックを生成するクロック生成回路をさらに含む
ことを特徴とする物理量検出回路。 - 請求項1,2,3のいずれか1項において、
前記アナログ/デジタル変換回路によって得られたデジタルセンサ信号が供給されるとともに前記基準クロックの周波数よりも高い周波数を有する第2の動作クロックに同期して動作し、前記デジタルセンサ信号を前記第2の動作クロックの所定のパルス数だけ遅延させる第2の位相調整回路をさらに備え、
前記乗算回路は、前記第2の位相調整回路によって遅延されたデジタルセンサ信号に前記デジタル検波信号を乗算する
ことを特徴とする物理量検出回路。 - 請求項4において、
前記第1の動作クロックの周波数は、前記第2の動作クロックの周波数よりも低い
ことを特徴とする物理量検出回路。 - 請求項4または5において、
前記第2の位相調整回路における遅延時間を定める第2の動作クロックのパルス数は、変更可能である
ことを特徴とする物理量検出回路。 - 請求項1〜6のいずれか1項において、
前記第1の位相調整回路における遅延時間を定める第1の動作クロックのパルス数は、変更可能である
ことを特徴とする物理量検出回路。 - 外部から与えられた物理量に応じてセンサ信号を出力する物理量センサに用いられる物理量検出回路であって、
前記センサ信号をデジタルセンサ信号に変換するアナログ/デジタル変換回路と、
前記センサ信号の周波数に対応する周波数を有する基準クロックの遷移エッジに応答して正弦波信号に対応するデジタル検波信号を生成する検波信号生成回路と、
前記アナログ/デジタル変換回路によって得られたデジタルセンサ信号が供給されるとともに前記基準クロックの周波数よりも高い周波数を有する動作クロックに同期して動作し、前記デジタルセンサ信号を前記動作クロックの所定のパルス数だけ遅延させる位相調整回路と、
前記位相調整回路によって遅延されたデジタルセンサ信号に前記検波信号生成回路によって生成されたデジタル検波信号を乗算することによって前記物理量に対応する物理量信号を検波する乗算回路とを備える
ことを特徴とする物理量検出回路。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の物理量検出回路と、
前記物理量センサと、
所定周波数を有する駆動信号を前記物理量センサに供給する駆動回路とを備え、
前記センサ信号の周波数および前記基準クロックの周波数は、前記駆動信号の周波数に対応する
ことを特徴とする物理量センサ装置。
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