JP4794146B2 - コンクリートベース - Google Patents

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Description

本発明は、海底に沈設して藻場増殖やアワビ、サザエ、イセエビ等の磯根資源の増殖に用いられる人工礁を構成するコンクリートベースに関するものである。
従来より、アラメ、クロメ、カジメ、ホンダワラ等の海藻や、アワビ、トコブシ、サザエ、ウニ、イセエビ等の有用磯根資源を生育、増殖させて漁獲するための人工礁が各種案出されている(例えば、本出願人による特許出願、特願2004−022108号)。この種の人工礁には、海底における継続的な安定設置性の観点から、重量物である大型のコンクリート製台座(以下、「コンクリートベース」という)が用いられるのが通例である。また、斯かるコンクリートベースには、海藻や磯根資源を育成し増殖させるためにそれぞれに適した部材が取り付けられることがある。そこで、この種のコンクリートベースには、海底での安定設置性、海藻の増殖への寄与、磯根資源の棲息場所・隠れ場所の提供等の諸機能が要求される。また、海藻や磯根資源を育成・増殖用の部材を多数設ける場合には、コンクリートベースの上面にできるだけ広く平坦な上面を確保する必要がある。
ところが、コンクリートベースの本体部分が単なる平板状であると、例えば台風等による大時化の際には、本体部分の下側に潜り込んだ強い揚圧流にあおられてコンクリートベースが転倒したり裏返る可能性があると考えられる。また、海底面は平坦ではないため、コンクリートベースが多数の脚部を有していると、海底面に設置しない脚部が存在することになり、安定性が低下するという問題も考えられる。さらにコンクリートベースの本体部分における裏面は、アワビやトコブシのような陰となった岩に張り付く性質を有する磯根資源の棲息場所となるので、このような磯根資源の増殖のためにはコンクリートベースの脚部間において本体部分の裏面に平坦な張出部分を十分に確保する必要がある。
そこで本発明は、以上のような問題に鑑みて、海底での安定設置性、良好な海藻や磯根資源の増殖等の機能を兼ね備えた人工礁用のコンクリートベースを提供することを主目的としている。
すなわち、本発明は、海藻類や磯根資源を育成し又は増殖する人工礁に適用されるアンカー機能を有するコンクリートベースであって、コンクリート製の概略平板からなるベース本体と、該ベース本体と一体に形成されて下方へ突出するコンクリート製の三本の脚体とを具備してなり、前記ベース本体は、概略正三角形の三つの角部を切除して残る残余部分に相当する平面視形状をなす上面を有し、且つ下端側に広がるテーパ状の周壁を有し肉厚を上下に開口して潮流を通過させる貫通孔を形成したものであり、前記各脚体は、前記ベース本体における前記残余部分の外縁のうち仮想的に切除された部分に該当する辺の一部又は全部に沿って配置したものであることを特徴とするものである。
このような構成のコンクリートベースであると、まず海底に接地してベース本体を支える脚体が三本であることから、いずれの脚体も海底面から離れることなく確実に接地することになり、うねりがある場合や岩が多い場合など平坦ではない海底においてコンクリートベースを安定させることができるようになる。また、ベース本体には肉厚方向に貫通する貫通孔を形成してあるので、ベース本体が下面側から受ける揚圧流を当該貫通孔を通じて逃がすことができ、台風や大時化の際でも人工礁を海底に安定的に接地することができるようになる。さらに、ベース本体は概略正三角形の各角部を切除して残った残余部分の平面視形状を有し平坦な上面を備えていることから、後述するような藻場造成に際し海藻の育成・増殖に適したスペースを確保できる。そのうえ三つの脚体は、ベース本体の仮想的な切除辺に該当する残余部分の外縁に沿って相互に離間して設けられるので、ベース本体の裏面においては脚体間に張り出し部分が形成される。したがって、このような陰となった張り出し部分を好むアワビやトコブシ等の磯根資源に格好の生育場所と隠れ家を提供することができる。
ベース本体における残余部分の平面視形状は、上述の条件を満たすものであれば特に限定されるものではないが、地上や船上や海底で並べて配置したり製造の容易性を向上するためには、概略正三角形の三つの角部を概略正三角形状に切除して残る概略六角形状とすることが好ましい。さらにこのようなメリットを向上させ、脚体間の張出部分をより広く確保しつつ、横から見たベース本体の方向性をできるだけ低減するためには、ベース本体における残余部分の平面視形状を、概略正三角形の三つの角部を当該正三角形の一辺の1/3よりも小さい概略正三角形状に略均等に切除して残る概略不等辺六角形状とすることが好適である。この場合、コンクリートベース全体の方向性をさらに低減して潮流による揚圧力をいずれの方向からも等しく受けられるようにしながら、コンクリートベースの海底での安定的な設置を実現するには、各脚体を、ベース本体における残余部分の平面視形状である概略不等辺六角形の三つの短辺に沿ってそれぞれ配置することが望ましい。
またこの種のコンクリートベースは、型成形されるのが通例であるため、貫通孔は、上端部側よりも下端部側に広く開口するテーパ状の周壁を有するものとすることが好ましい。
以上のようなコンクリートベースを用いて藻場造成のための人工礁を構成する場合は、ベース本体の上面に、海藻を活着させて育成する海藻育成プレートを取り付けるプレート取付部を設けることが有効となる。特に、プレート取付部を、ベース本体の上面における貫通孔の周囲に配置した場合には、揚圧流がベース本体の裏面側から貫通孔を通過する際に海藻育成プレート上に活着した海藻を適度に揺らすことになるので、海藻が海水から栄養分を吸収しまた光合成を行うのに非常に適している。さらに、海底が砂地盤であれば、海藻育成プレートの上面に砂が載る「覆砂」が生じて海藻の枯死の原因となりやすいが、ベース本体には貫通孔が形成してあり、しかもその貫通孔の周囲に海藻育成プレートを配置することで、海藻育成プレートに載った砂を貫通孔から落とし枯死を防止することもできる。
また、以上のようなコンクリートベースを用いて磯根資源増殖のための人工礁を構成する場合には、ベース本体の上面に、磯根資源を育成する磯根資源育成ブロックを取り付けるブロック取付部を設けることが有効となる。なお、ベース本体の上面には、斯かるブロック取付部と前述のプレート取付部とを混在させても構わない。さらに、磯根資源に多くの生育場所や隠れ場所を提供し、常に新鮮な海水を供給できるようにするには、ブロック取付部を、ベース本体の上面において隣接する磯根資源育成ブロック同士の間隙に貫通孔が連通するとよい。
本発明のコンクリートベースを人工礁に適用すれば、平板状のベース本体に対して海底面への確実な接地が可能である三本の脚体を備えている構造に由来して、うねりや岩場等により起伏が多い海底にも安定的な設置が可能である。また、ベース本体に形成された貫通孔は、ベース本体が下面側から受ける揚圧流を逃がす働きをするため、台風や大時化の際の人工礁の転倒を防止して、より安定的で継続的な藻場造成や磯根資源増殖が可能となる。さらに、ベース本体は貫通孔を除いて平坦な上面を有しているので、海藻や磯根資源を育成するための部材を配置するスペースを広く確保することができる。また、斯かるベース本体の平面視形状を、概略正三角形の三つの角部を切除して残った残余部分に相当する形状として、三つの脚体を、その残余部分の外縁において仮想的に切除された部分の辺に沿って相互に離間して設けたため、脚体間において張り出し部分がベース本体の裏面が形成され、このような陰となった箇所を好む磯根資源に好適な生育場所と隠れ家を提供することができる。また、このようなコンクリートベースに海藻育成プレートや磯根資源育成ブロックを付帯させることで、従来よりも確実に安定した藻場造成、磯根資源の増殖が可能となる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1及び図2に基本的構成態様を示す本実施形態のコンクリートベース1は、後述する海藻育成プレート2や磯根資源育成ブロック3を載置する台座として機能することにより海底に人工礁A1,A2(図3、図5、図6、図8参照)を構成するものである。以下、コンクリートベース1の構成を中心に各部の具体的構成並びに人工礁A1,A2について説明する。
コンクリートベース1は、海底において人工礁A1,A2を安定設置するためのアンカー機能を有する部材であり、コンクリートにより一体形成されたベース本体11及び三本の脚体12から構成されるものを基本構成としている。
ベース本体11は、平面視概略不等辺六角形状をなすコンクリート製平板からなるものである。具体的にこの平面視形状について図2(a)を参照して説明すると、ベース本体11は、平面視正三角形のコンクリート平板の三つの角部をいずれも等しい大きさの正三角形で切除することにより残る残余部分からなる不等辺六角形に相当する形状をなしている。すなわち、ベース本体11の平面視形状である不等辺六角形は、ほぼ等寸の三辺(長辺11a)とほぼ等寸の三辺(短辺11b)を交互に配置した外縁を有することになる。ここで、仮想的に切除される正三角形の一辺(同図に想像線で示す符号11c(前記短辺11bとほぼ等寸であり、当該短辺11bはこの仮想的に切除される正三角形の一辺をなす)は、元の正三角形の一辺の1/3よりも短く、本実施形態では例えば約1/3.6としている。このような平面視形状を有しているため、ベース本体11は海底はいうまでもなく陸上や作業船上においても、非常に高いスペース効率で設置することができる。なお、ベース本体11の肉厚寸法は、必要とされるコンクリートベース1の重量に応じて適宜に設定できるが、本実施形態では前記短辺11bの長さの半分弱としている。さらにこのベース本体11の中央部には、肉厚を上下に貫通する貫通孔11hが形成してある。この貫通孔11hは、本実施形態においては並列した二本一対の長細い平面視長方形状をなすものであるが、図2(b)に示すようにいずれも下端側に広がるテーパ状の周壁を有している。貫通孔11hの斯かる形状は、コンクリートベース1を型成形時における抜きテーパに対応するものである。なお、貫通孔11hの平面視形状や数等の具体的態様はこのようなものには限定されず、ベース本体11の大きさやそれに載置する海藻育成プレート2や磯根資源育成ブロック3の形状や数によっても種々変更することができる。また、ベース本体11の上面のうち短辺11b寄りの端部には、コンクリートベース1をクレーン等で吊るすためのU字型フック13を埋設している(図3、図5、図6、図8参照)。
一方、三本の脚体12は、いずれもほぼ同大同形状であって、ベース本体11の外周縁のうち三つの短辺11bに沿っていずれもベース本体11の貫通孔11hと干渉しないように配置され、それぞれベース本体11と一体に形成されたものであり、外側に偏心した四角錐台形状をなしている。なお、各脚体12の外側面は、ベース本体11の短辺11bに沿った鉛直な外側面と連続して面一とされている。また、各脚体12の高さ寸法は適宜に設定することができるが、本実施形態ではベース本体11の肉厚寸法の約4/5としている。以上のような基本構成のコンクリートベース1は、海底におけるアンカー機能を奏する重量物であることが必要なため、本実施形態では体積約3.0m3弱、重量約7t弱としている。またコンクリートベース1は、以上のような構成を有しているため、三本の脚体12の全てを同時に海底に接地させることで、海底における極めて高い安定性を有するものとなる。
このようなコンクリートベース1を用いて人工礁A1,A2を構成するために、コンクリートベース1と共に海藻育成プレート2を用いる場合にはベース本体11にプレート取付部14を設け、コンクリートベース1と共に磯根資源育成ブロック3を用いる場合にはベース本体11にブロック取付部15を設けることとしている。なお、コンクリートベース1のコンクリート部分は、人工礁A1,A2の種別を問わず同一構成の型を用いて製造することができるため、個別の型を使用する場合と比較して低価格を実現することが可能である。
プレート取付部14は、図3に示すように、ベース本体11の上面に起立姿勢で埋設したボルトである。斯かるプレート取付部14に取り付けられる海藻育成プレート2には、長方形型プレート21と正方形型プレート22の二種類のコンクリート板があり、いずれも中央部に形成した貫通孔に前記ボルトからなるプレート取付部14を挿通させた状態で樹脂製蝶型ナット23を用いて固定される。また、各海藻育成プレート2の上面にはいずれも天然砕石の形状を転写した逆勾配を有する凹凸がコンクリート板の本体部と一体に形成されており、アラメ等の海藻B0が根で凹凸を抱え込んで活着しやすいように構成されている。特に長方形型プレート21は、アラメ等の海藻B0の胞子又は遊走子を付着させた種糸を表面の凹凸に巻き付けた状態で海中に吊り下げて海藻B0を育成する垂下式中間育成システムに用いるのに適したものである。従って本実施形態の場合、垂下式中間育成システムによりこの長方形型プレート21において、海藻B0が海底でウニ、巻貝、ウミウシ等の植食生物による食害被害に遭いにくくなる大きさ、すなわちフロロタンニン等の苦み成分を分泌できる大きさである目視により海藻B0が3〜10cmとなるまで生長させ、その後当該長方形型プレート21を海中から引き上げて作業船上でコンクリートベース1のプレート取付部14に取り付けることとしている。ここで、長方形型プレート21を取り付けるためのプレート取付部14は、ベース本体11の二つの貫通孔11hに沿って複数個(図示例では7つ)を三列に並べて設けている。これは、図4に矢印で示すように、ベース本体11の下面側から貫通孔11hを上方へ抜ける海流が長方形型プレート21上の海藻B0を揺らし、海藻B0が海水から栄養分を吸収し光合成を適切に行い得るようにするためである。また、海底が砂地盤である場合には、ベース本体11や長方形型プレート21に乗った砂を貫通孔11hから落とすことができるため、覆砂による海藻B0の損傷や枯死を防止することもできる。一方、正方形型プレート22は、種糸を巻き付けずに、長方形型プレート21の周囲においてベース本体11の周縁部に沿って複数個(図示例では14個)配置するようにしている。すなわち、それに対応して正方形型プレート22を取り付けるためのプレート取付部14をベース本体11上に設けている。これは、長方形型プレート21上の海藻B0や周囲の自生する海藻B0から放出された胞子や遊走子を正方形型プレート22の表面に自然に付着させてその場で生育することを企図したものである。
ブロック取付部15は、図6に示すように、ベース本体11の上面に開口するように埋設した複数のバネワッシャ(図示省略)を有する椀型の軸受部材である。本実施形態では斯かるブロック取付部15を、ベース本体11の貫通孔11hに沿って複数個(図示例では3つ)を三列に並べて合計9個設けている。これらブロック取付部15に取り付けられる磯根資源育成ブロック3は、平面視ほぼ正方形の平板の下に、下面を上面よりも小さいほぼ正方形状とした正四角錐台を一体に連続させた形状をなすコンクリートブロックからなる本体部31を主体としている。この本体部31の下端部には、上述した軸受部材からなるブロック取付部15に挿入するアンカー筋32を下方へ鉛直に突出させて埋設してある。すなわち、このアンカー筋32がブロック取付部15内のバネワッシャに引っ掛かる構成により、磯根資源育成ブロック3がコンクリートベース1に固定されることとなる。さらに、本体部31の上端部には、隣接する磯根資源育成ブロック3に向けて突出する半球状の突起33が形成してあり、この突起33により隣接する本体部31同士が直接衝突して欠けたり割れたりすることを防止している。なお、この突起33は、ブロック取付部15に軸着された磯根資源育成ブロック3が水平方向へ回転することを抑制する機能と、隣接する磯根資源育成ブロック3の位置決め機能をも有している。またこのような回転抑制と位置決めという観点から、整列配置された複数(図示例では9個)の磯根資源育成ブロック3のうち四隅に配置されるものの外側においてベース本体11に起立姿勢で埋設した合計四本のL字鋼16も同様の機能を果たしている。このようにして全ての磯根資源育成ブロック3をコンクリートベース1に取り付けると、図7に示すように、ベース本体11の貫通孔11hを挟んで隣接する磯根資源育成ブロック3同士の間においては、それらの傾斜面間に形成される間隙3sが貫通孔11hと連通することになる。また、本体部31の平坦な上面には、海藻育成プレート2を着脱可能に取り付けられるようにするために、複数(図示例では4本)のボルト34を起立姿勢で埋設してある。本実施形態では、磯根資源育成ブロック3に取り付けられる海藻育成プレート2として上述の長方形型プレート21を適用しており、ボルト34への長方形型プレート21の取付構成は前述のプレート取付部14への長方形型プレート21の取付構成と同様である。なお、本実施形態において磯根資源育成ブロック3に取り付けられる長方形型プレート21には、垂下式中間育成システムによって海藻B0が活着した長方形型プレート21、若しくはコンクリートベース1に取り付けた長方形型プレート21上で生長した海藻B0が活着したものの何れかを適用することができる。
以上のようにして、コンクリートベース1に海藻育成プレート2を取り付けた場合には、藻場増殖に適した人工礁A1が構築され、コンクリートベース1に磯根資源育成ブロック3を取り付けた場合には、磯根資源の増殖に適した人工礁A2が構築される。ただし、磯根資源育成ブロック3に海藻育成プレート2を取り付けることによって、人工礁A2は藻場増殖にも適したものとなる。また、上述のような構成のコンクリートベース1を用いることにより、ベース本体11の上面に広く平坦な領域を確保することができるため、多数の海藻育成プレート2や磯根資源育成ブロック3を配置して大規模な人工礁群を海底に形成することが可能となる。特に、ベース本体11が二種類の長さの辺を有する不等辺六角形状をなし、且つその短辺11bに沿って三本の脚体12を設けているコンクリートベース1は、横からの方向性が二種類のみであるので、設置する方向の自由度が高いものとなる。そのため、ベース本体11の三つの長辺11aの何れの方向から潮流が流れ込んでも受ける揚圧力はほぼ等しいことになり、さらに脚体12間から流れ込む潮流はベース本体11の貫通孔11hを通じて上方へ抜けるため、ベース本体11が受ける揚圧力を有効に低減することができる。さらにコンクリートベース1の脚体12同士の間には、ベース本体11の長辺11aに沿った広く張り出した陰となるスペースが形成されるため、図4及び図7に示すように、岩場の陰を好んで張り付くアワビやトコブシのような貝類B1、サザエ等の巻き貝B2、ウニB3,小魚B4、陰となった砂地に隠れるヒラメB5等の磯根資源に好適な棲息場所と隠れ場所を提供することができる。また、人工礁A2においては、磯根資源育成ブロック3間の間隙3sとコンクリートベース1の貫通孔11hとが連通しており、当該間隙3sと貫通孔11hとが共にテーパ形状をなしていることから、特にアワビ等の貝類B1にとっては自己の成長段階(大きさ)に応じた適度の広さのスペースで棲息することが可能となる。また、このような間隙3sは比較的複雑な立体形状をなすことになるので、イセエビ等の磯根資源には格好の棲息場所となる。さらにこのような構成により人工礁A1の場合と同様に、貫通孔11hを通じてベース本体11の下面側から流入する海水により海藻育成プレート2上の海藻B0を適切に揺らし、海水からの栄養分の取り込みと光合成を十分に行わせることができる。したがって、人工礁A1は磯焼け現象により藻場が減少又は消滅した海域での藻場の再生、或いは従来藻場が存在しなかった海域での新たな藻場の造成に極めて有用なものとなり、人工礁A2は、海藻B0及び磯根資源B1…を総合的に増殖させることができる機能性の高い増殖礁となり得る。なお、いずれの人工礁A1,A2においても、生長した海藻B0或いは生育過程にある海藻B0の藻食性魚類等の植食生物からの保護、磯根資源の補食動物からの保護という観点から、図5及び図8に示すように、ベース本体11の上面において海藻育成プレート2(例えば長方形型プレート21)を覆うようにカゴ4を載置することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、コンクリートベースを構成するベース本体や脚体の具体的形状や大きさ、ベース本体に形成される貫通孔の具体的態様、海藻育成プレートや磯根資源育成ブロックの具体的形状や大きさ、プレート取付部やブロック取付部の数や配置位置等の各部の具体的構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態に係るコンクリートベースの基本態様を示す斜視図。 (a)同コンクリートベースを示す平面図 (b)(a)をI-I線で破断して同コンクリートベースを示す線縦断面図。 同コンクリートベースを利用して構成される人工礁の一例を示す斜視図。 図3をII-II線で破断して同人工礁を示す縦断面図。 同人工礁にカゴを載置した態様を示す斜視図。 同コンクリートベースを利用して構成される人工礁の他の例を示す斜視図。 図6をIII-III線で破断して同人工礁を示す縦断面図。 同人工礁にカゴを載置した態様を示す斜視図。
符号の説明
1…コンクリートベース
2…海藻育成プレート
3…磯根資源育成ブロック
11…ベース本体
11a…長辺
11b…短辺
11h…貫通孔
12…脚体
14…プレート取付部
15…ブロック取付部
A1,A2…人工礁

Claims (7)

  1. 海藻類や磯根資源を育成し又は増殖する人工礁に適用されるアンカー機能を有するコンクリートベースであって、
    コンクリート製の概略平板からなるベース本体と、該ベース本体と一体に形成されて下方へ突出するコンクリート製の三本の脚体とを具備してなり、
    前記ベース本体は、概略正三角形の三つの角部を切除して残る残余部分に相当する平面視形状をなす上面を有し、且つ下端側に広がるテーパ状の周壁を有し肉厚を上下に開口して潮流を通過させる貫通孔を形成したものであり、
    前記各脚体は、前記ベース本体における前記残余部分の外縁のうち仮想的に切除された部分に該当する辺の一部又は全部に沿って配置したものであることを特徴とするコンクリートベース。
  2. 前記ベース本体における残余部分の平面視形状は、概略正三角形の三つの角部を概略正三角形状に略均等に切除して残る概略六角形状である請求項1記載のコンクリートベース。
  3. 前記ベース本体における残余部分の平面視形状は、概略正三角形の三つの角部を当該正三角形の一辺の1/3よりも小さい概略正三角形状に切除して残る概略不等辺六角形状である請求項2記載のコンクリートベース。
  4. 前記各脚体を、前記ベース本体における残余部分の平面視形状である概略不等辺六角形の三つの短辺に沿ってそれぞれ配置している請求項3記載のコンクリートベース。
  5. 前記ベース本体の上面に、海藻を活着させて育成する海藻育成プレートを取り付けるプレート取付部を設けている請求項1、2、3又は4記載のコンクリートベース。
  6. 前記ベース本体の上面に、磯根資源を育成する磯根資源育成ブロックを取り付けるブロック取付部を設けている請求項1、2、3、4又は5記載のコンクリートベース。
  7. 前記ブロック取付部を、前記ベース本体の上面において隣接する前記磯根資源育成ブロック同士の間隙に前記貫通孔が連通するように配置している請求項6記載のコンクリートベース。
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