JP4794012B2 - Va型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法、va型液晶表示装置用重畳フィルム及びva型液晶表示装置 - Google Patents

Va型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法、va型液晶表示装置用重畳フィルム及びva型液晶表示装置 Download PDF

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本発明は、液晶表示の大型画面化に好適な偏光フィルムを用いたVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法、及びVA型液晶セルによる位相差の光学補償等に好適なVA型液晶表示装置用重畳フィルム並びにそれらを配置したVA型液晶表示装置に関する。
IPSモードやVAモード等の液晶表示では、液晶セルの表裏に吸収軸(吸収が生じる光の振動方向)が直交関係となるように偏光子が配置される。ポリビニルアルコールフィルム等を二色性物質で染色してなる長尺の偏光フィルムは、長尺フィルムをその長さ方向に一軸延伸して形成され、その場合、偏光フィルムの吸収軸は、長さ方向に現れる。
前記した長尺の偏光フィルムでは、その長尺フィルムを裁断して所定サイズのフィルム片とし、それを長尺フィルムに基づく長さ方向(MD方向)と、その方向と直交する方向の幅方向(短辺方向:TD方向)との組合せで用いることにより、前記した液晶セルの表裏での吸収軸の直交関係が達成される。
従って前記では偏光フィルム片を吸収軸に基づいて90度回転させた関係で用いることとなるため、液晶セルの表裏に適用する同一サイズの偏光フィルム片を得る場合、長尺フィルムの幅(幅方向の長さ)が限界サイズとなる。その場合に従来の偏光フィルムでは、一軸延伸で幅方向に収縮が発生するなどして幅の長さが充分でなく、液晶表示の大型画面化、特に横長さを抑制する問題点があった。長尺フィルムの幅寸法の拡大には、例えば配向精度や偏光度などの偏光フィルムへの加工精度の点より限界がある。
一方、液晶セルによる位相差の光学補償、特に視野角の補償には、偏光フィルムの吸収軸に対して位相差フィルムをその遅相軸(面内における最大屈折率方向)が直交するように配置することが求められる。その場合にロール形態に巻回した長尺フィルム同士で偏光フィルムと位相差フィルムを積層できることが、その積層体よりなる重畳フィルムの製造効率等の点より有利である。
前記は、長尺フィルムを幅方向に延伸し、その幅方向に遅相軸を有する位相差フィルムを形成することで達成される。しかしその場合、長尺フィルムを長さ方向に延伸してその長さ方向に遅相軸を有する位相差フィルムとしたものに比べてフィルム中央部が進行するボーイング現象で遅相軸の方向がバラツキやすい難点があった。
特開平3−24502号公報 特開平3−33719号公報
本発明は、横サイズを任意に設定してVA型液晶セル表裏での吸収軸の直交関係を形成できて、液晶表示の大型画面化、特に任意な横サイズの画面を達成でき、また位相差フィルムと長尺フィルム同士で積層きて、その積層体よりなるVA型液晶表示装置用重畳フィルムを効率よく製造できる偏光フィルムを得て、液晶セルの位相差を高度に光学補償でき視野角の拡大等を図りうるVA型液晶表示装置用重畳フィルムの開発を目的とする。
本発明は、長尺のポリマーフィルムからなり、かつ幅方向に吸収軸を有する偏光フィルムを製造する工程と、長尺のポリマーフィルムからなり、長さ方向に遅相軸を有する縦一軸延伸位相差フィルムを製造する工程と、前記偏光フィルムと前記位相差フィルムとを積層させる工程とを含み、前記偏光フィルムを製造する工程において、前記長尺のポリマーフィルムに幅方向の延伸処理及び二色性物質の染色処理を施し、前記位相差フィルムが、非液晶性の材料から形成される複屈折層を有し、前記複屈折層がその面内の最大屈折率をnx、面内においてnxの方向と垂直な方向の屈折率をny、層厚方向の屈折率をnzとしたとき、nx>ny>nzの関係を有し、前記偏光フィルムと前記位相差フィルムとを積層させる工程において、前記偏光フィルムと前記位相差フィルムとを、それら長尺のポリマーフィルムの長さ方向を対応させ、接着層または粘着層により直接接着または粘着して積層させるVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法と、その製造方法にて得たVA型液晶表示装置用重畳フィルム、並びに前記のVA型液晶表示装置用重畳フィルムから形成される所定サイズのVA型液晶表示装置用重畳フィルムをVA型液晶セルの外側に配置して形成されるVA型液晶表示装置を提供するものである。
本発明によれば、幅方向に吸収軸を有する、幅方向に高度に一軸配向して高偏光度の長尺の偏光フィルムからVA型液晶表示装置用重畳フィルムを得ることができてその長さ方向における長さ、すなわち横サイズを任意に設定することができ、長さ方向に吸収軸を有する長尺の偏光フィルムとの組合せで、任意な横サイズの画面に対処してVA型液晶セル表裏での吸収軸の直交関係を形成でき、液晶表示の大型画面化を達成することができる。また幅方向の延伸にて拡幅も達成することができる。なおちなみに、幅が1200mmの長尺偏光フィルムを前記の組合せで用いて、16:9のアスペクト比で最大95インチの液晶画面を形成することができる。
さらに幅方向に吸収軸を有する長尺の偏光フィルムであることにより、長さ方向に遅相軸を有する長尺の位相差フィルムとの組合せで、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸との直交関係を長尺フィルム同士の長さ方向を対応させた積層にて形成でき、ロール状態に巻回した長尺フィルム同士の順次繰り出しによる積層処理でその積層体よりなるVA型液晶表示装置用重畳フィルムを効率よく製造することができる。
また位相差フィルムとして長さ方向に縦一軸延伸したものを使用できることより、ボーイング現象による遅相軸の方向のバラツキが発生し難くて軸精度に優れており、VA型液晶セルの位相差を高精度に光学補償できて均質な液晶表示を達成でき、視野角の拡大等を図りうるVA型液晶表示装置用重畳フィルムを得ることができる。
本発明による製造方法は、長尺のポリマーフィルムからなり、そのフィルムが二色性物質を含有して、かつ幅方向に吸収軸を有する偏光フィルムを用いてVA型液晶表示装置用重畳フィルムを得るものであり、長尺のポリマーフィルムに幅方向の延伸処理及び二色性物質の染色処理を施して前記の偏光フィルムを形成するものである。フィルムを形成するポリマーは、ホモポリマーや共重合体、2種以上のポリマーの混合物などの適宜なものであってよく、その種類について特に限定はない。一般にはポリビニルアルコールや部分ホルマール化ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体やエチレン・酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物の如き親水性高分子やポリエステルなどの1種又は2種以上が用いられる。
長尺のポリマーフィルムは、長さが幅の5倍以上、就中10〜10万倍、特に30〜5千倍の長尺物であることが好ましく、ロール形態に巻回されていてもよい。フィルム幅は、形成目的の偏光フィルムの用途等に応じて適宜に決定でき、一般には5mm〜5m、就中30cm〜3m、特に50cm〜2mとされる。
偏光フィルムの形成は、長尺のポリマーフィルムに二色性物質の染色処理と、幅方向の延伸処理施すことにより行うことができ、これにより自然光を入射させると直線偏光を透過する特性を示す吸収型の偏光フィルムを得ることができる。前記の各処理は、長尺フィルムの全体に対して同時に行うこともできるし、部分的な処理を順次繰り返して長尺フィルムの全体に及ぼすこともできる。
前記の幅方向の延伸処理は、長尺フィルムの幅方向に吸収軸をもたせることを目的とし、本発明においては幅方向の延伸幅方向に吸収軸を有するものとする点を除き、従来に準じた処理を施して偏光フィルムを形成することができる。従って例えば二色性物質にはヨウ素や二色性染料等の適宜なものの1種又は2種以上を用いることができる。
また二色性物質の染色処理方式としては、例えば二色性物質を含有する水溶液中に長尺のポリマーフィルムを導入浸漬する方式や、当該水溶液を長尺のポリマーフィルムに対してコーティングする方式などがあげられる。染色処理は、幅方向の延伸処理の前又は後、あるいは同時に行うことができ、就中、染色ムラの発生防止による偏光度の向上等の点より延伸処理後に行うことが好ましい。
長尺のポリマーフィルムの幅方向の延伸処理は、例えばテンター延伸機等を用いて行うことができる。またその延伸処理方式としては、大気中でポリマーフィルムをその溶融温度未満、就中、ガラス転移温度以上に加熱して延伸する乾式加熱方式や、例えばホウ酸等を含有する水溶液中でポリマーフィルムを延伸する湿式延伸方式などがあげられる。
幅方向に高度に一軸配向して高偏光度の偏光フィルムを得る点より、幅方向の延伸(横延伸)に加えて長尺のポリマーフィルムをその長さ方向に収縮(縦収縮)させることが好ましい。その横延伸と縦収縮を組合せた処理は、例えばパンタグラフ方式やスピンドル方式等の二軸延伸機を用いて、同時又は逐次の二軸処理で行うことができる。
幅方向の延伸倍率は、適宜に決定しうるが、一般には配向精度や拡幅効果などの点より初期の幅寸法の1.1〜20倍、就中1.5〜10倍、特に2〜7倍とされる。なお前記した縦収縮を組合せる場合、その収縮率は、配向度の向上性などの点より初期長さ(100%)の70〜99%、就中75〜98%、特に80〜97%とすることが好ましい。偏光フィルムの厚さは、1〜200μm、就中3〜150μm、特に5〜80μmが一般的であるがこれに限定されない。なお偏光フィルムは、前記の如くホウ酸等の架橋剤を併用して架橋処理を施したものであってもよい。
偏光フィルムは、必要に応じその片側又は両側に透明保護層を設けたものであってもよい。透明保護層は、偏光フィルムの補強、耐熱性や耐湿性の向上、取扱性や耐久性の向上などの種々の目的で設けうる。透明保護層の形成には適宜な透明物質を用いうる。就中、透明性や機械的強度、熱安定性や水分遮蔽性等に優れるポリマーなどが好ましく用いられる。
ちなみに前記ポリマーの例としては、トリアセチルセルロースの如きアセテート系樹脂やポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂やポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂やポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂やアクリル系樹脂、あるいはアクリル系やウレタン系、アクリルウレタン系やエポキシ系やシリコーン系等の熱硬化型、ないし紫外線硬化型の樹脂などがあげられる。
透明保護層は、ポリマーの塗布方式やフィルムとしたものの接着層を介した積層方式などの適宜な方式で形成することできる。その接着層としては特に限定はなく、湿度や熱の影響で剥がれ難い積層処理の点よりは例えばアクリル系ポリマーやビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、あるいはホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミンやシュウ酸等のビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤からなる層などが好ましい。
透明保護層の厚さは、任意であるが一般には300μm以下、就中1〜200μm、特に5〜100μmの厚さとされる。なお偏光フィルムの両側に透明保護層を設ける場合、その表裏で異なるポリマー等からなる透明保護層とすることもできる。
偏光フィルムは、例えばハードコート処理や反射防止処理、スティッキング防止処理や拡散ないし防眩などを目的とした各種の処理を施したものであってもよい。ハードコート処理は、偏光フィルム表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばシリコーン系やウレタン系、アクリル系やエポキシ系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による、硬度や滑り性等に優れる硬化皮膜ないしフィルムを透明保護層の表面に付加する方式などにて形成することができる。
反射防止処理は、偏光フィルム表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、例えばフッ素系ポリマーのコート層や多層金属蒸着膜等の光干渉性の膜や従来に準じた反射防止フィルムからなるものなどとして適宜に形成することができる。
スティッキング防止は隣接層との密着防止を目的に、防眩処理層は偏光フィルムの表面で外光が反射して偏光フィルム透過光の視認を阻害することの防止などを目的に施されるものであり、例えば透明微粒子含有の樹脂塗工層やエンボス加工、サンドブラスト加工やエッチング加工等の適宜な方式で表面に微細凹凸構造を付与することなどにより、表面反射光が拡散する適宜な方式で形成することができる。
前記の透明微粒子には、例えば平均粒径が0.5〜20μmのシリカや酸化カルシウム、アルミナやチタニア、ジルコニアや酸化錫、酸化インジウムや酸化カドミウム、酸化アンチモン等の導電性のこともある無機系微粒子や、ポリメチルメタクリレートやポリウレタンの如き適宜なポリマーからなる架橋又は未架橋の有機系微粒子などの適宜なものを1種又は2種以上用いうる。透明微粒子の使用量は、透明樹脂100重量部あたり2〜70重量部、就中5〜50重量部が一般的である。
防眩処理層は、偏光フィルムの透過光を拡散して視角を拡大するための拡散層(視角補償機能など)を兼ねるものであってもよい。上記のハードコート層や反射防止層、スティッキング防止層や拡散層ないし防眩処理層等は、それらの層を設けたシートなどからなる光学層として、透明保護層とは別体のものとして設けることもできる。従って偏光フィルムは、拡散や散乱や屈折等を利用して解像度に関わるギラツキや散乱光等の制御、又は視野角の制御を行うための光学層を設けたものであってもよい。
また偏光フィルムは、その片側又は両側に位相差層を積層してなるVA型液晶表示装置用重畳フィルムとして実用に供することもできる。その場合、長尺のポリマーフィルムからなり、長さ方向に遅相軸を有する縦一軸延伸位相差フィルムを用いることで、長尺の偏光フィルムと長尺の位相差フィルムとをそれらの長さ方向を対応させて積層することにより、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸とが直交関係にある重畳フィルムを形成できてその製造効率に優れている。
長さ方向に遅相軸を有する縦一軸延伸位相差フィルムは、例えば長尺のポリマーフィルムを複数のロールを介して搬送する際に、その搬送ロールの周速を相違させてフィルムの長さ方向に張力を負荷して縦一軸延伸を行うロール式縦延伸法などにより形成することができる。その縦延伸では、ネッキングを抑制した延伸処理で配向軸の均一性に優れる位相差フィルムを得ることができ、高精度の視野角補償フィルム等として有用なVA型液晶表示装置用重畳フィルムを得ることができる。
前記の位相差フィルムを形成するポリマーとしては、例えばノルボルネン系ポリマーやポリカーボネート、ポリエーテルスルホンやポリスルホン、ポリオレフィンやアクリル系ポリマー、セルロース系樹脂やポリアリレート、ポリスチレンやポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン、アセテート系ポリマーなどの、延伸方向の屈折率が高くなる正の複屈折性を示すポリマーが好ましく用いられ、それらポリマーの1種又は2種以上を用いて形成したフィルムであってよい。
位相差フィルム形成用の長尺のポリマーフィルムにおける長さや幅の寸法については、上記した偏光フィルム形成用のものに準じることができる。なお長尺のポリマーフィルムの形成は、例えば流延成膜法やロールコート法やフローコート法等のキャスティング法、押出法などの適宜なフィルム形成方式を適用して形成することができる。厚さムラや配向歪ムラ等の少ない偏光フィルムや位相差フィルムの量産性などの点より、キャスティング法等の溶液製膜法によるフィルムが好ましく用いうる。フィルムの形成に際しては安定剤や可塑剤や金属類等からなる種々の添加剤を必要に応じて配合することができる。
前記のロール式縦延伸法ではフィルムの加熱下に延伸することがバラツキの少ない延伸処理の点より好ましく、その加熱は例えば加熱ロールを用いる方式や雰囲気を加熱する方式、それらを併用する方式などの適宜な方式を適用することができる。その場合の延伸処理温度は、従来に準じることができ、フィルムを形成するポリマーの溶融温度未満、就中ガラス転移温度の近傍、特にガラス転移温度以上が好ましい。
上記した長さ方向に遅相軸を有する位相差フィルムは、一軸延伸フィルムと共に、液晶性材料からなる光学的に一軸性の層Aを有するフィルムであってもよい。その一軸性の層Aは、例えばネマチック液晶などの液晶性を示す適宜な材料を用いて形成でき、就中、耐久性等の点より液晶ポリマーからなる層が好ましい。斯かる位相差フィルムは、例えば当該一軸性の層Aを支持フィルムに付設したものや、当該一軸性の層Aをフィルムに成形したものなどの適宜な形態で得ることができる。
前記の支持フィルムには適宜なものを用いることができ、特に限定はない。当該一軸性の層Aは、その支持フィルムとの一体化物として用いうるし、支持フィルムより分離したフィルム成形物として用いることもできる。前者の支持フィルム一体型の場合、延伸処理等で支持フィルムに生じた位相差を利用することもできる。後者の分離方式は、延伸処理等で支持フィルムに生じた位相差が不都合な場合などに有利である。
なお前者の支持フィルム一体型の場合、その支持フィルムとしては透明なポリマー基材が好ましく用いられる。ちなみにその基材を形成するポリマーの例としては、上記した透明保護層や一軸延伸の位相差フィルムで例示したものや液晶ポリマーなどがあげられる。
長さ方向に遅相軸を有する位相差フィルムは、複屈折率が0.005以上である非液晶性の材料からなる複屈折層Bを有するフィルムであってもよい。斯かる位相差フィルムについても、例えば当該複屈折層Bを支持フィルムに付設したものや、当該複屈折層Bをフィルムに成形したものなどの適宜な形態で得ることができる。また支持フィルムに付設した形態とする場合、例えば複屈折性のポリマーフィルム上に複屈折層Bを設けてなる複合フィルムの如く、その支持フィルムとして複屈折性を示すものを用いたものであってもよい。
前記の支持フィルムや当該複屈折層Bのフィルム成形物については、上記した当該一軸性の層Aを設ける場合に準じうる。また前記の複合フィルムを形成するための複屈折性のポリマーフィルムに関しては特に限定はなく、前記の支持フィルムなどに準じうる
また当該複屈折層Bを形成する非液晶性材料に関しても特に限定はなく、適宜な材料を用いうる。就中、複屈折率が0.005以上の複屈折層の形成性の点よりは、ポリエーテルケトン、就中ポリアリールエーテルケトンやポリアミド、ポリエステルやポリイミド、ポリアミドイミドやポリエステルイミドなどの1種又は2種以上が好ましく用いられる。なお前記の複屈折率Δnは、層の面内の屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき、Δn=(nx+ny)/2−nzにて定義される。
前記したポリエーテルケトン、就中ポリアリールエーテルケトンの具体例としては、例えば下記の一般式(1)で表される繰返し単位を有するものなどがあげられる(特開2001−49110号公報)。
Figure 0004794012
前記の一般式(1)において、Xはハロゲン、アルキル基又はアルコキシ基であり、ベンゼン環へのXの結合数q、すなわちp−テトラフルオロベンゾイレン基とオキシアルキレン基が結合しない、残る位置での水素原子の置換数qの値は、0〜4の整数である。またRは下記の一般式(2)で表される化合物(基)であり、mは0又は1である。さらにnは、重合度を表わし、2〜5000、就中5〜500が好ましい。
Figure 0004794012
なお前記一般式(1)におけるXとしてのハロゲンとしては、例えばフッ素原子や臭素原子、塩素原子やヨウ素原子などがあげられ、就中フッ素原子が好ましい。またアルキル基としては、例えばメチル基やエチル基、プロピル基やイソプロピル基、ブチル基の如き炭素数が1〜6、就中1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基などがあげられ、就中メチル基やエチル基、それらのトリフルオロメチル基の如きハロゲン化アルキル基が好ましい。
さらにアルコキシ基としては、例えばメトキシ基やエトキシ基、プロポキシ基やイソプロポキシ基、ブトキシ基の如き炭素数が1〜6、就中1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基などがあげられ、就中メトキシ基やエトキシ基、それらのトリフルオロメトキシ基の如きハロゲン化アルコキシ基が好ましい。前記において特に好ましいXは、フッ素原子である。
一方、前記一般式(2)で表される基において、X'はハロゲン、アルキル基又はアルコキシ基であり、ベンゼン環へのX'の結合数q'の値は、0〜4の整数である。X'としてのハロゲン、アルキル基又はアルコキシ基としては、前記したXと同じものが例示できる。
好ましいX'は、フッ素原子、メチル基やエチル基、それらのトリフルオロメチル基の如きハロゲン化アルキル基、メトキシ基やエトキシ基、それらのトリフルオロメトキシ基の如きハロゲン化アルコキシ基であり、就中フッ素原子が好ましい。
なお前記の一般式(1)においてXとX'は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。また一般式(1)、(2)においてq又はq'が2以上であることに基づいて分子中に2個以上存在するX又はX'は、それぞれ独立に同じであってもよいし、異なっていてもよい。
特に好ましいRは、下記の一般式(3)で表される基である。
Figure 0004794012
前記の一般式(2)、(3)においてRは、2価の芳香族基であり、Pは0又は1である。その2価の芳香族基としては、例えば(o,m又はp−)フェニレン基、ナフタレン基、ビフェニル基、アントラセン基、(o,m又はp−)テルフェニル基、フェナントレン基、ジベンゾフラン基、ビフェニルエーテル基、ビフェニルスルホン基、下記の式で表される2価の芳香族基などがあげられる。なお当該2価の芳香族基は、その芳香環に直接結合する水素が前記したハロゲン、アルキル基又はアルコキシ基で置換されていてもよい。
Figure 0004794012
前記において好ましい2価の芳香族基(R)は、下記の式で表されるものである。
Figure 0004794012
前記した一般式(1)で表されるポリアリールエーテルケトンは、同じ繰返し単位からなっていてもよいし、異なる繰返し単位の2種又は3種以上を有するものであってもよい。後者の場合、各繰返し単位は、ブロック状に存在していてもよいし、ランダムに存在していてもよい。
上記を踏まえて一般式(1)で表されるポリアリールエーテルケトンの内の好ましいものは、下記の一般式(4)で表されるものである。
Figure 0004794012
また分子末端の基を含めた場合の好ましいポリアリールエーテルケトンは、一般式(1)に対応して下記の一般式(5)で表されるものであり、一般式(4)に対応するものは下記の一般式(6)で表されるものである。これらは分子内のp−テトラフルオロベンゾイレン基側にフッ素原子が結合し、オキシアルキレン基側に水素原子が結合したものである。
Figure 0004794012
Figure 0004794012
一方、上記したポリアミド又はポリエステルの具体例としては、例えば下記の一般式(7)で表される繰返し単位を有するものなどがあげられる。
Figure 0004794012
前記の一般式(7)において、Bは、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル基若しくはそのハロゲン化物、それらの1種若しくは2種以上で置換されたフェニル基、又は非置換のフェニル基である。zは0〜3の整数である。
Eは、共有結合、炭素数2のアルケニル基若しくはそのハロゲン化物、CH基、C(CX基、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(R)基、又はNR基である。前記のC(CX基におけるXは、水素原子又はハロゲンであり、Si(R)基及びNR基におけるRは、炭素数1〜3のアルキル基又はそのハロゲン化物である。なおEは、カルボニル基又はY基に対してメタ位又はパラ位にある。またハロゲンは、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子又は臭素原子である(以下、一般式(7)において同じ)。
さらにYは、O原子又はNH基である。Aは、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル基若しくはそのハロゲン化物、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜3のチオアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基若しくはそのハロゲン化物、アリール基若しくはそのハロゲン化物、炭素数1〜9のアルキルエステル基、炭素数1〜12のアリールエステル基若しくはその置換誘導体、又は炭素数1〜12のアリールアミド基若しくはその置換誘導体である。
またnは0〜4の整数、pは0〜3の整数、qは1〜3の整数、rは0〜3の整数である。好ましいポリアミド又はポリエステルは、前記のrとqが1であり、そのビフェニル環の少なくとも1個が2位及び2'位で置換されてなる下記の一般式(8)で表される繰返し単位を有するものである。
Figure 0004794012
前記の一般式(8)においてmは0〜3の整数、好ましくは1又は2であり、x及びyは0又は1で、かつ共に0であることはない。なお他の記号は前記の一般式(7)の場合と同義であるが、Eはカルボニル基又はY基に対してパラ配向の共有結合である。
前記の一般式(7)、(8)において、B、E、Y又はAが分子中に複数存在する場合、それらは同じであってもよいし、異なっていてもよい。z、n、m、x、yも同様に同じであってもよいし、異なっていてもよい。なおその場合、B、E、Y、A、z、n、m、x、yは、それぞれ独立に判断される。
前記の一般式(7)で表されるポリアミド又はポリエステルは、同じ繰返し単位からなっていてもよいし、異なる繰返し単位の2種又は3種以上を有するものであってもよい。後者の場合、各繰返し単位は、ブロック状に存在していてもよいし、ランダムに存在していてもよい。
他方、上記したポリイミドの具体例としては、例えば9,9−ビス(アミノアリール)フルオレンと芳香族テトラカルボン酸二無水物との縮合重合生成物を含み、下記の一般式(9)で表される繰返し単位を1単位以上有するものなどがあげられる。
Figure 0004794012
前記一般式(9)において、Rは、水素原子、ハロゲン、フェニル基、1〜4個のハロゲン若しくは1〜10個の炭素原子を有するアルキル基で置換されたフェニル基、又は1〜10個の炭素原子を有するアルキル基である。4個のRは、各々独立に決定でき、0〜4個の範囲で置換することができる。その置換基は、前記のものであることが好ましいが、一部に異なるものを含んでいてもよい。なおハロゲンは、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子又は臭素原子である(以下、一般式(9)において同じ)。
Zは、6〜20個の炭素原子を有する三置換芳香族基である。好ましいZは、ピロメリット基、あるいはナフチレン基やフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基やアントラセニレン基の如き多環式芳香族基若しくはその置換誘導体、又は下記の一般式(10)で表される基である。なお前記多環式芳香族基の置換誘導体における置換基としては、ハロゲン、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基又はそのフッ素化物などがあげられる。
Figure 0004794012
前記の一般式(10)において、Dは、共有結合、C(R基、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(C基、N(R基又はそれらの組合せであり、mは1〜10の整数である。なお前記のRは各々独立に、水素原子又はC(R基である。またRは独立に、水素原子、1〜約20個の炭素原子を有するアルキル基、又は約6〜約20個の炭素原子を有するアリール基である。Rは各々独立に、水素原子、フッ素原子又は塩素原子である。
また前記以外のポリイミドとして下記の一般式(11)、(12)で表される単位を有するものなどもあげることができる。就中、一般式(13)で表される単位を有するポリイミドが好ましい。
Figure 0004794012
Figure 0004794012
Figure 0004794012
前記の一般式(11)、(12)、(13)において、T及びLは、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル基若しくはそのハロゲン化物、それらの1種若しくは2種以上で置換されたフェニル基、又は非置換のフェニル基である。前記のハロゲンは、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子又は臭素原子である(以下、一般式(11)、(12)、(13)において同じ)。zは0〜3の整数である。
またG及びJは、共有結合若しくは結合ボンド、CH基、C(CX基、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(C基、又はN(CH)基である。前記C(CX基におけるXは、水素原子又はハロゲンである(以下、一般式(11)、(12)、(13)において同じ)。
Aは、水素原子、ハロゲン、アルキル基若しくはそのハロゲン化物、ニトロ基、シアノ基、チオアルキル基、アルコキシ基若しくはそのハロゲン化物、アリール基若しくはそのハロゲン化物、又はアルキルエステル基若しくはその置換誘導体である。
Rは、水素原子、ハロゲン、フェニル基若しくはそのハロゲン化物等の置換フェニル基、又はアルキル基若しくはそのハロゲン化物等の置換アルキル基である。nは0〜4の整数、pは0〜3の整数、qは1〜3の整数である。
なお前記の一般式(11)、(12)、(13)においてT、A、R又はLは、それぞれ独立に分子中に複数存在する場合、それらは同じであってもよいし、異なっていてもよい。z、n、mも同様に同じであってもよいし、異なっていてもよい。なおその場合、T、A、R、L、z、n、mは、それぞれ独立に判断される。
前記した一般式(9)、(11)、(12)、(13)で表されるポリイミドは、同じ繰返し単位からなっていてもよいし、異なる繰返し単位の2種又は3種以上を有するものであってもよい。その異なる繰返し単位は、前記以外の酸二無水物又は/及びジアミンの1種又は2種以上を共重合させて形成したものであってもよい。ジアミンとしては特に芳香族ジアミンが好ましい。後者の異なる繰返し単位を有する場合、各繰返し単位は、ブロック状に存在していてもよいし、ランダムに存在していてもよい。
前記した異なる繰返し単位を形成するための酸二無水物としては、例えばピロメルト酸二無水物、3,6−ジフェニルピロメルト酸二無水物、3,6−ビス(トリフルオロメチル)ピロメルト酸二無水物、3,6−ジブロモピロメルト酸二無水物、3,6−ジクロロピロメルト酸二無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルカルボン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボフェニル)メタン二無水物があげられる。
またビス(2,5,6−トリフルオロ−3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(4,4'−オキシジフタル酸無水物)、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物(3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸無水物)、4,4'−〔4,4'−イソプロピリデン−ジ(p−フェニレンオキシ)〕ビス(フタル酸無水物)も前記酸二無水物の例としてあげられる。
さらにN,N−(3,4−ジカルボキシフェニル)−N−メチルアミン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジエチルシラン二無水物、2,3,6,7−ナフタレン−テトラカルボン酸二無水物や1,2,5,6−ナフタレン−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロ−ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物の如きナフタレンテトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物やピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピリジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物の如き複素環式芳香族テトラカルボン酸二無水物なども前記酸二無水物の例としてあげられる。
好ましく用いうる酸二無水物は、2,2'−ジブロモ−4,4',5,5'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物や2,2'−ジクロロ−4,4',5,5'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2'−トリハロ置換二無水物の如き2,2'−置換二無水物などであり、特に2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,4',5,5'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましい。
一方、前記した異なる繰返し単位を形成するためのジアミンとしては、例えば(o,m又はp−)フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、1,4−ジアミノ−2−メトキシベンゼン、1,4−ジアミノ−2−フェニルベンゼン、1,3−ジアミノ−4−クロロベンゼンの如きベンゼンジアミン、4,4'−ジアミノビフェニル、4,4−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)一1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオルプロパン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンがあげられる。
また4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス(4−〔4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4'−ジアミノジフェニルチオエ一テル、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、2,2’−ジアミノベンゾフェノン、3,3'−ジアミノベンゾフェノン、1,8−ジアミノナフタレンや1,5−ジアミノナフタレンの如きナフタレンジアミン、2,6−ジアミノピリジンや2,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジンの如き複素環式芳香族ジアミンなども前記したジアミンの例としてあげられる。
好ましく用いうるポリイミドは、例えば2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物や4,4'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−2,2−ジフェニルプロパン二無水物、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物やビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物などの芳香族系酸二無水物を用いて調製された、耐熱性で溶媒可溶性のポリイミドである。
またジアミンとして、例えば4,4−(9−フルオレニリデン)−ジアニリンや2,2’;−ビス(トリフルオロメチル)−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジクロロ−4,4'−ジアミノジフェニルメタンや2,2'−ジクロロ−4,4'−ジアミノビフェニル、2,2',5,5'−テトラクロロベンジジンや2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンや1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンや1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンなどの芳香族系ジアミンを用いて調製された、耐熱性で溶媒可溶性のポリイミドも好ましく用いうる。
他方、上記したポリアミドイミド又はポリエステルイミドとしては、特に限定はなく適宜なものを1種又は2種以上用いうる。就中、特開昭61−162512号公報に記載されたポリアミドイミドや、特開昭64−38472号公報に記載されたポリエステルイミドなどが好ましく用いうる。
複屈折層Bを形成するための上記したポリマーの分子量については、特に限定はないが室温で固形状体を示して溶剤に可溶であることが好ましい。就中、膜強度、フィルム化した場合の伸縮や歪等によるクラック発生の防止性、溶剤に対する溶解性(ゲル化防止)などの点より重量平均分子量に基づいて1万〜100万、就中2万〜50万、特に5万〜20万が好ましい。なお重量平均分子量は、ポリエチレンオキサイドを標準試料とし、ジメチルホルムアミド溶媒を使用してゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した値である。
位相差フィルムの形成には上記のポリアリールエーテルケトン、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド又はポリエステルイミドからなる固体ポリマーを単独で用いてもよいし、同種物を2種以上混合して用いてもよい。また例えばポリアリールエーテルケトンとポリアミドの混合物の如く、異なる官能基を持つ2種以上の固体ポリマーの混合物として用いてもよい。
さらに固体ポリマーの配向性が著しく低下しない範囲で、上記以外の適宜なポリマーの1種又は2種以上を併用してもよい。ちなみにその併用ポリマーの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ABS樹脂及びAS樹脂、ポリアセテート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリケトン、ポリイミド、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート、ポリアリレート、液晶ポリマー(光重合性液晶モノマーを含む)などの熱可塑性樹脂があげられる。
またエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂の如き熱硬化性樹脂なども前記併用ポリマーの例としてあげられる。併用ポリマーの使用量は、配向性が著しく低下しない範囲であれば特に制限されないが、通常50重量%以下、就中40重量%以下、特に30重量%以下とされる。
位相差フィルムの母体となる透明フィルムの形成は、固体ポリマーを液状化してそれを展開し、その展開層を固体化させることにより行うことができる。透明フィルムの形成に際しては安定剤や可塑剤や金属類等からなる種々の添加剤を必要に応じて配合することができる。また固体ポリマーの液状化には、熱可塑性の固体ポリマーを加熱して溶融させる方式や、固体ポリマーを溶媒に溶解させて溶液とする方法などの適宜な方式を採ることができる。
従って当該展開層の固体化は、前者の溶融液ではその展開層を冷却させることにより、後者の溶液ではその展開層より溶媒を除去して乾燥させることにより行うことができる。その乾燥には自然乾燥(風乾)方式や加熱乾燥方式、特に40〜200℃の加熱乾燥方式、減圧乾燥方式などの適宜な方式の1種又は2種以上を採ることができる。製造効率や光学的異方性の発生を抑制する点からはポリマー溶液を塗工する方式が好ましい。
前記の溶媒としては例えばクロロホルムやジクロロメタン、四塩化炭素やジクロロエタン、テトラクロロエタンやトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンやクロロベンゼン、オルソジクロロベンゼンの如きハロゲン化炭化水素類、フェノールやパラクロロフェノールの如きフェノール類、ベンゼンやトルエン、キシレンやメトキシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼンの如き芳香族炭化水素類、アセトンやメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンやシクロヘキサノン、シクロペンタノンや2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンの如きケトン類、酢酸エチルや酢酸ブチルの如きエステル類があげられる。
またt-ブチルアルコールやグリセリン、エチレングリコールやトリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルやジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールやジプロピレングリコール、2−メチル−2,4−ペンタンジオールの如きアルコール類、ジメチルホルムアミドやジメチルアセトアミドの如きアミド類、アセトニトリルやブチロニトリルの如きニトリル類、ジエチルエーテルやジブチルエーテル、テトラヒドロフランの如きエーテル類、その他、塩化メチレンや二硫化炭素、エチルセロソルブやブチルセロソルブなども前記溶媒の例としてあげられる。
溶媒は単独で、あるいは2種以上を適宜な組合せで混合して用いることができる。溶液は、フィルム形成に適した粘度の点より、溶媒100重量部に対して固体ポリマーを2〜100重量部、就中5〜50重量部、特に10〜40重量部溶解させたものが好ましい。
固体ポリマーを液状化したものの展開には例えばスピンコート法やロールコート法、フローコート法やプリント法、ディップコート法や流延成膜法、バーコート法やグラビア印刷法等のキャスティング法、押出法などの適宜なフィルム形成方式を採ることができる。就中、厚さムラや配向歪ムラ等の少ないフィルムの量産性などの点より、キャスティング法等の溶液製膜法が好ましく適用することができる。
上記した複屈折層Bは、その面内の最大屈折率をnx、面内においてnxの方向と垂直な方向の屈折率をny、層厚方向の屈折率をnzとしたとき、nx>ny>nzの関係を有するものが広視野角において良好なコントラストの液晶表示を達成する点より好ましい。複屈折層Bがnx>ny>nzの関係を有する位相差フィルム、ないしそれを用いたVA型液晶表示装置用重畳フィルムは、VAモード液晶表示装置に特に好ましく用いられる。
前記したnx>ny>nzの関係は、例えばフィルムに伸張処理又は/及び収縮処理を施すことにより達成でき、その伸張処理は、例えば延伸処理などとして施すことができる。延伸処理には自由端方式や固定端方式等の一軸延伸方式などの適宜な方式の1種又は2種以上を適用することができる。延伸処理温度は、従来に準じることができ、透明フィルムを形成する固体ポリマーのガラス転移温度の近傍、就中ガラス転移温度以上ないし溶融温度未満が一般的である。
一方、収縮処理は、例えば透明フィルムの塗工形成を基材上で行って、その基材の温度変化等に伴う寸法変化を利用して収縮力を作用させる方式などにより行うことができる。その場合、熱収縮性フィルムなどの収縮能を付与した基材を用いることもでき、そのときには延伸機等を利用して収縮率を制御することが望ましい。
複屈折層Bを有する位相差フィルムの好ましい製造方法は、溶媒に溶解させて液状化した固体ポリマーを支持フィルム上に展開して乾燥させ、その固体化物からなる透明フィルムないしコーティング膜に伸張処理又は収縮処理の一方又は両方を施して面内で分子を配向させ、nx>ny>nzの特性を付与する方式である。この方式によれば透明フィルムを支持フィルムで支持した状態で処理できて製造効率や処理精度などに優れており、連続製造も可能である。
位相差フィルムは、前記の支持フィルムが透明フィルムと一体化したものであってもよいし、支持フィルムより分離した透明フィルムよりなっていてもよい。前者の支持フィルム一体型の場合、延伸処理等で支持フィルムに生じた位相差を位相差フィルムにおける位相差として利用することもでき、これが複合フィルムである。後者の分離方式は、延伸処理等で支持フィルムに生じた位相差が不都合な場合などに有利である。なお前記の複合フィルムにおける支持フィルムとしては、上記の固体ポリマーからなるものも用いる。
また特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマー、例えば(1)側鎖に置換又は/及び非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、(2)側鎖に置換又は/及び非置換のフェニル基並びにニトリル基を有する熱可塑性樹脂との前記1、2を含有する樹脂組成物なども支持フィルムの形成に用いうる。斯かるフィルムは、上記した液晶性材料からなる光学的に一軸性の層Aの支持にも用いうる。
ちなみに前記樹脂組成物の具体例としてはイソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物などがあげられる。支持フィルムは、樹脂組成物の混合押出品等からなるフイルムなどとして得ることができる。なお前記のポリマーは、透明フィルムの形成にも用いうる。
光学補償効果等の点より、長さ方向に遅相軸を有する位相差フィルムにおける好ましい位相差特性は、面内の屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnz、厚さをd、(nx−ny)d=Δn・d=Re及び(nx−nz)d=Rzとしたとき、5〜1000nm、就中10〜800nm、特に20〜500nmのReを示すものである。またRzは、5〜5000nm、就中10〜3000nm、特に30〜1000nmであることが好ましい。
前記したRe、Rzの大きさは、ポリマーの種類や、液状化物の塗工方式等の展開層の形成方式、乾燥条件等の展開層の固体化方式や、形成するフィルムの厚さ、延伸条件などにて制御することができる。
位相差フィルムの厚さは、5〜300μm、就中10〜200μm、特に20〜150μmが一般的である。また支持フィルムにコーティング膜として設ける複屈折層Bの厚さは、0.5〜30μm、就中1〜25μm、特に2〜20μmが一般的である。
偏光フィルムと位相差フィルムの積層に際しては、その位相差フィルムに上記した偏光フィルムにおける透明保護層を兼ねさせることもできる。その場合にはVA型液晶表示装置用重畳フィルム、ひいてはVA型液晶表示装置等をより薄型化することができる。
VA型液晶表示装置用重畳フィルムの形成、すなわち偏光フィルムと1枚又は2枚以上の位相差フィルムとの積層に際しては、必要に応じ接着層ないし粘着層を用いうる。斯かるVA型液晶表示装置用重畳フィルムは、例えばVA型液晶セルの視野角の拡大やコントラストの向上などを目的としたセルの複屈折による位相差の補償などに好ましく用いうる。
VA型液晶表示装置用重畳フィルムの実用に際しては、例えばVA型液晶セル等の他部材と接着することを目的にその片面又は両面に接着層ないし粘着層を設けることができる。その粘着層の形成には、例えばアクリル系重合体やシリコーン系ポリマー、ポリエステルやポリウレタン、ポリエーテルや合成ゴムなどの適宜なポリマーを用いてなる透明粘着剤を用いることができる。就中、光学的透明性や粘着特性、耐候性などの点よりアクリル系粘着剤が好ましい。
粘着層には必要に応じて例えば天然物や合成物の樹脂類、ガラス繊維やガラスビーズ、金属粉やその他の無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤や酸化防止剤などの適宜な添加剤を配合することもできる。また透明微粒子を含有させて光拡散性を示す粘着層とすることもできる。粘着層が表面に露出する場合には、それを実用に供するまでの間、セパレータなどを仮着して粘着層表面の汚染等を防止することが好ましい。
VA型液晶表示装置用重畳フィルムの形成は、VA型液晶表示装置製造過程で順次別個に積層する方式にても行いうるが、予め積層することにより、品質の安定性や積層作業性等に優れてVA型液晶表示装置製造効率を向上させうる利点などがある。
本発明によるVA型液晶表示装置用重畳フィルムは、VA型液晶表示装置形成好ましく用いうる。その適用に際しては必要に応じ接着層ないし粘着層を介して、例えば反射板や半透過反射板、輝度向上フィルムや他の位相差板、拡散制御フィルムや偏光散乱フィルムなどの他の光学層の1層又は2層以上を積層してなる光学部材として用いることもできる。積層には、上記した粘着層等の適宜な接着手段を用いることができる。
前記の反射板は、それを偏光フィルムに設けて反射型偏光フィルムを形成するためのものである。反射型の偏光フィルムは通常、液晶セルの裏側に配置され、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置(反射型液晶表示装置)などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内蔵を省略できて液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有する。
反射型偏光フィルムの形成は、必要に応じ透明保護層等を介して偏光フィルムの片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式で行うことができる。その具体例としては必要に応じマット処理した透明保護層の片面に、アルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設したものがあげられる。
前記の反射層は、光拡散型のものであってもよい。光拡散型の反射層は、例えば透明微粒子を含有させて表面を微細凹凸構造とした透明保護層の上に、その微細凹凸構造を反映させた反射層を形成する方式などにより得ることができる。表面微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させ、指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点を有する。微細凹凸構造を反映させた反射層は、当該微細凹凸構造上に例えば真空蒸着方式やイオンプレーティング方式やスパッタリング方式等の蒸着方式、メッキ方式などの適宜な方式で金属反射層を付設することにより形成することができる。
なお反射層は、上記した偏光フィルムの透明保護層に直接付設する方式に代えて、適宜なフィルムに反射層を付設してなる反射シートなどとして設けることもできる。金属からなる反射層は、その反射面がフィルムや偏光フィルム等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設の回避の点などから好ましい。
さらに反射層は、ハーフミラー等からなる、光を反射しかつ透過する半透過型のものなどであってもよい。半透過型偏光フィルムも通常、液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射外光を反射させて表示を達成し、比較的暗い雰囲気においては半透過型偏光フィルムの裏側に配置したバックライト等の内蔵光源を使用して表示を達成するタイプの表示装置などを形成するためのものである。従って半透過型偏光フィルムは、明るい雰囲気下ではバックライト等の光源使用によるエネルギーを節約でき、比較的暗い雰囲気下においても内蔵光源を用いて使用できるタイプの表示装置などの形成に有用である。
一方、上記した輝度向上フィルムは、偏光フィルムによる吸収ロスなどを抑制して輝度の向上を図ることなどを目的に用いられるものである。輝度向上フィルムとしては、適宜なものを用いうる。ちなみにその例としては、誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの(例えば3M社製、「D−BEF」等)があげられる。
またコレステリック液晶層、就中コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したもの(例えば日東電工社製、「PCF350」や、Merck社製、「Transmax」等)の如き、左回り又は右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものからなる輝度向上フィルムなどもあげられる。コレステリック液晶系のものでは、円偏光を直線偏光に変換することを目的に必要に応じて1/4波長板と組合せて用いることもできる。
また位相差板としては、前記した1/4波長板のほか一軸や二軸等の適宜な方式による各種ポリマーの延伸フィルム、Z軸配向処理したポリマーフィルム、液晶性高分子層などの適宜な位相差を有するものを用いうる。拡散制御フィルムは、視野角や解像度に関わるギラツキ、散乱光等の制御を目的に用いられるものであり、拡散、散乱又は/及び屈折を利用した光学機能フィルムが用いられる。さらに偏光散乱フィルムは、フィルム中に散乱性物質を含有させて偏光がその振動方向により散乱異方性を生じるようにしたものであり、偏光の制御などに用いられる。
上記した2層又は3層以上の光学層を積層した光学部材は、液晶表示装置製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学部材としたものは、品質の安定性や組立作業性等に優れて液晶表示装置製造効率を向上させうる利点などがある。
光学部材には、他の光学層や液晶セル等の他部材と接着するための粘着層ないし接着層を必要な面に設けることもできる。その接着層は、上記に準じて形成することができる。就中、吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる表示装置の形成性等の点より、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着層が好ましく用いうる。上記した粘着層ないし接着層は、透明微粒子を配合して光拡散性を示すものとすることもできる。
偏光フィルムや重畳フィルムや光学部材に設けた粘着層ないし接着層が表面に露出する場合には、その粘着層等を実用に供するまでの間、汚染防止等を目的にセパレータにて仮着カバーすることが好ましい。セパレータは、上記の支持フィルムや紙等からなる適宜な薄葉体に、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤によるコート層を設ける方式などにより得ることができる。
上記した重畳フィルムや光学部材等を形成する偏光フィルムや位相差フィルムや、透明保護層や粘着層などの各層は、例えばサリチル酸エステル系化合物やベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの適宜な方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
本発明によるVA型液晶表示装置用重畳フィルムVA型液晶表示装置形成好ましく用いることができ、例えば偏光フィルムをVA型液晶セルの片側又は両側に配置してなる反射型や半透過型、あるいは透過・反射両用型等のVA型液晶表示装置の形成に用いることができる。
すなわちVA型液晶表示装置は一般に、VA型液晶セルと偏光フィルムないし重畳フィルム、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成されるが、本発明においては本発明によるVA型液晶表示装置用重畳フィルム用いて、それをVA型液晶セルの外側の少なくとも片側に設ける点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。VA型液晶セルの両側に配置する場合には、幅方向に吸収軸をもたせた偏光フィルムと長さ方向に吸収軸をもたせた偏光フィルムとの組合せで用いることが大型画面の形成性の点より有利である。
従ってVA型液晶セルの片側又は両側にVA型液晶表示装置用重畳フィルムを配置したVA型液晶表示装置や、照明システムにバックライト又はフロントライトを用いたVA型液晶表示装置、あるいは反射板や半透過型反射板を用いてなる透過型や反射型、あるいは反射・透過両用型などの適宜なVA型液晶表示装置を形成することができる。VA型液晶表示装置用重畳フィルムは、その位相差フィルムが視認側又は/及び背面側のVA型液晶セルと偏光フィルムの間、特に視認側の偏光フィルムとの間に位置するように配置することが補償効果の点などより好ましい。その配置に際しては、上記の光学部材としたものを用いることもできる。
前記においてVA型液晶表示装置を形成する液晶セルはVA型液晶セルを用いVA型の液晶セルは、液晶セルの辺に対して偏光フィルムをその吸収軸が平行となるように配置するタイプである
前記においてVA型液晶表示装置の形成部品は、積層一体化されていてもよいし、分離状態にあってもよい。またVA型液晶表示装置の形成に際しては、例えばプリズムアレイシートやレンズアレイシート、光拡散板や保護板などの適宜な光学素子を適宜に配置することができる。かかる素子は、VA型液晶表示装置用重畳フィルムと積層してなる上記した光学部材の形態にてVA型液晶表示装置の形成に供することもできる。
以下、実施例、比較例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
参考例1
重合度2400のポリビニルアルコール(PVA)からなる、厚さ75μm、幅0.3m、長さ500mのフィルムのロール状巻回体よりフィルムを順次繰り出し、それをテンター延伸機にて120℃で幅方向に5倍に延伸処理した。次にその延伸フィルムを長さ方向の収縮の抑制下にヨウ素とヨウ化カリウムを配合した30℃の染色浴中に1分間浸漬した後、5%ヨウ化カリウム水溶液に30℃で5秒間浸漬し、ついでフィルムの収縮を抑えるように固定した状態で45℃にて7分間乾燥し、得られたフィルムを幅1mに裁断後その両側にPVA系水溶性接着剤を介しトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを貼り合わせ、TACフィルム/TD偏光子/TACフィルムからなる3層構成のTD偏光フィルムを得てロール状に巻回した。
比較例1
重合度2400のPVAからなる、厚さ75μm、幅1.2m、長さ500mのフィルムのロール状巻回体よりフィルムを順次繰り出し、それを30℃の純水中に1分間浸漬しながらロール式縦延伸法にて長さ方向に2.5倍に延伸した。次にその延伸フィルムをヨウ素とヨウ化カリウムを配合した30℃の染色浴中に1分間浸漬しながら長さ方向に1.2倍延伸した後、4%ホウ酸水溶液からなる60℃の浴中に2分間浸漬しながら長さ方向に2倍延伸し、ついで5%ヨウ化カリウム水溶液に30℃で5秒間浸漬して45℃にて7分間乾燥し、得られたフィルムを幅1mに裁断後その両側に実施例1に準じTACフィルムを貼り合わせ、TACフィルム/MD偏光子/TACフィルムからなる3層構成のMD偏光フィルムを得てロール状に巻回した。
参考例
ノルボルネン系樹脂フィルム(JSR社製、アートン)からなる、厚さ100μm、幅1.2m、長さ500mのフィルムのロール状巻回体よりフィルムを順次繰り出し、それをロール式縦延伸法にて170℃で長さ方向に1.3倍延伸した後、幅1mに裁断して(MD)位相差フィルムを得てロール状に巻回した。これはReが100nmであり、幅方向のReの分布(バラツキ:最大値と最小値の差、以下同じ)が5nmで、遅相軸(長さ方向)の分布が1度のものであった。なおRe(及び以下のRz)は、王子計測機器社製、KOBRA−21ADHにて測定した屈折率より算出した(以下同じ)。
参考例
アートンフィルムをテンター延伸機にて175℃で幅方向に1.5倍延伸したほかは参考例に準じて(TD)位相差フィルムを得てロール状に巻回した。これはReが100nmであり、幅方向のReの分布が8nmで、遅相軸(幅方向)の分布が2.5度のものであった。
参考例
厚さ50μm、幅1.2m、長さ500mのTACフィルムのロール状巻回体よりフィルムを順次繰り出し、そのフィルム上に、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンと2,2'−ビス(トリフルオロメチル)−4,4'−ジアミノビフェニルから合成されたポリイミドの15重量%シクロヘキサノン溶液を順次塗布し、120℃で10分間乾燥して厚さ6μmのポリイミド層を形成し、それをロール式縦延伸法にて150℃で長さ方向に1.05倍延伸した後、幅1mに裁断して(MD)位相差フィルムを得てロール状に巻回した。これはReが50nm、Rzが280nmであり、幅方向のReの分布は2nm、遅相軸(長さ方向)の分布は0.5度であった。
参考例
テンター延伸機にて150℃で幅方向に1.1倍延伸したほかは参考例に準じて(TD)位相差フィルムを得てロール状に巻回した。これはReが50nm、Rzが290nmであり、幅方向のReの分布は7nm、遅相軸(幅方向)の分布は1.5度であった。
参考例
ノルボルネン系樹脂フィルム(日本ゼオン社製、ゼオノア)からなる、厚さ100μm、幅1.3m、長さ1000mのフィルムのロール状巻回体よりフィルムを順次繰り出し、それをロール式縦延伸法にて140℃で長さ方向に1.1倍延伸した後、幅1mに裁断して(MD)位相差フィルムを得てロール状に巻回した。これはReが100nmであり、幅方向のReの分布は4nm、遅相軸(長さ方向)の分布は1.6度であった。
参考例
ポリカーボネート系樹脂フィルム(鐘淵化学社製、PFフィルム)からなる、厚さ100μm、幅1.2m、長さ500mのフィルムのロール状巻回体よりフィルムを順次繰り出し、それをロール式縦延伸法にて150℃で長さ方向に1.15倍延伸した後、幅1mに裁断して(MD)位相差フィルムを得てロール状に巻回した。これはReが100nmであり、幅方向のReの分布は5nm、遅相軸(長さ方向)の分布は1.8度であった。
参考例
セルロースアセテートプロピオネート系樹脂フィルム(鐘淵化学社製、KAフィルム)からなる、厚さ100μm、幅1.2m、長さ500mのフィルムのロール状巻回体よりフィルムを順次繰り出し、それをロール式縦延伸法にて150℃で長さ方向に1.5倍延伸した後、幅1mに裁断して(MD)位相差フィルムを得てロール状に巻回した。これはReが100nmであり、幅方向のReの分布は5nm、遅相軸(長さ方向)の分布は1.2度であった。
ロール状巻回体より参考例1の(TD)偏光フィルムと参考例の(MD)位相差フィルムをそれぞれ順次繰り出しつつ、それらの長さ方向を対応させてアクリル系粘着層を介し積層して、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸が直交したVA型液晶表示装置用重畳フィルムを連続的に得た。
ロール状巻回体より参考例1の(TD)偏光フィルムと参考例の(MD)位相差フィルムをそれぞれ順次繰り出しつつ、それらの長さ方向を対応させてアクリル系粘着層を介し積層して、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸が直交したVA型液晶表示装置用重畳フィルムを連続的に得た。
ロール状巻回体より参考例1の(TD)偏光フィルムと参考例の(MD)位相差フィルムをそれぞれ順次繰り出しつつ、それらの長さ方向を対応させてアクリル系粘着層を介し積層して、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸が直交したVA型液晶表示装置用重畳フィルムを連続的に得た。
ロール状巻回体より参考例1の(TD)偏光フィルムと参考例の(MD)位相差フィルムをそれぞれ順次繰り出しつつ、それらの長さ方向を対応させてアクリル系粘着層を介し積層して、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸が直交したVA型液晶表示装置用重畳フィルムを連続的に得た。
ロール状巻回体より参考例1の(TD)偏光フィルムと参考例の(MD)位相差フィルムをそれぞれ順次繰り出しつつ、それらの長さ方向を対応させてアクリル系粘着層を介し積層して、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸が直交したVA型液晶表示装置用重畳フィルムを連続的に得た。
比較例2
ロール状巻回体より比較例1の(MD)偏光フィルムと参考例の(TD)位相差フィルムをそれぞれ順次繰り出しつつ、それらの長さ方向を対応させてアクリル系粘着層を介し積層して、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸が直交した重畳フィルムを連続的に得た。
比較例3
ロール状巻回体より比較例1の(MD)偏光フィルムと参考例の(TD)位相差フィルムをそれぞれ順次繰り出しつつ、それらの長さ方向を対応させてアクリル系粘着層を介し積層して、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸が直交した重畳フィルムを連続的に得た。
比較例4
比較例1の(MD)偏光フィルムと参考例の(MD)位相差フィルムからそれぞれ所定寸法のフィルムを切り出し、アクリル系粘着層を介し偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸を直交させて積層して、重畳フィルムを得た。
比較例5
ロール状巻回体より比較例1の(MD)偏光フィルムと参考例の(MD)位相差フィルムをそれぞれ順次繰り出しつつ、それらの長さ方向を対応させてアクリル系粘着層を介し積層して、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸が平行な重畳フィルムを連続的に得た。
比較例6
ロール状巻回体より比較例1の(MD)偏光フィルムと参考例の(MD)位相差フィルムをそれぞれ順次繰り出しつつ、それらの長さ方向を対応させてアクリル系粘着層を介し積層して、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸が平行な重畳フィルムを連続的に得た。
比較例7
ロール状巻回体より比較例1の(MD)偏光フィルムと参考例の(MD)位相差フィルムをそれぞれ順次繰り出しつつ、それらの長さ方向を対応させてアクリル系粘着層を介し積層して、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸が平行な重畳フィルムを連続的に得た。
評価試験1
実施例、比較例で得た有効幅1mの重畳フィルムを下記の組合せで用いて16:9のアスペクト比からなるVA型液晶セルの視認側と背面側に偏光フィルムの吸収軸が直交するように配置する場合に形成できる画面の最大サイズを調べた。
前記の結果を次表に示した。

配 置 物 最大画面サイズ
視 認 側 背 面 側
例1 比較例2 実施例 80インチ
例2 比較例3 実施例 80インチ
例3 比較例2 比較例2 45インチ
例4 比較例3 比較例3 45インチ
例5 比較例2 比較例4 45インチ
評価試験2
実施例、比較例で得た所定サイズの重畳フィルムを市販のVA型液晶セルの背面側に配置し、かつ視認側に参考例1の偏光フィルムを吸収軸が背面側に対して直交関係となるように配置してVA型液晶表示装置を形成し、表示の視認性を調べた。
前記の結果を次表に示した。

配 置 物 視認性
例6 実施例 良 好
例7 実施例 良 好
例8 比較例2 不均一
例9 比較例3 不均一
例10 実施例 良 好
例11 実施例 良 好
例12 実施例 良 好
例13 比較例5 不均一
例14 比較例6 不均一
例15 比較例7 不均一
上記の例1〜5より、本発明によるVA型液晶表示装置用重畳フィルム(例1、2)を使用することで画面の大型化が可能であることが判る。また例6〜12より、本発明によるVA型液晶表示装置用重畳フィルム(例6、7、10〜12)は、位相差フィルムにおける遅相軸のバラツキが少なくて良好な表示を達成できることが判る。さらに例10〜15より、本発明によるVA型液晶表示装置用重畳フィルム(例10〜12)の如く、偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムの遅相軸を直交させることで良好な表示を達成できることが判る。

Claims (20)

  1. 長尺のポリマーフィルムからなり、かつ幅方向に吸収軸を有する偏光フィルムを製造する工程と、長尺のポリマーフィルムからなり、長さ方向に遅相軸を有する縦一軸延伸位相差フィルムを製造する工程と、前記偏光フィルムと前記位相差フィルムとを積層させる工程とを含み、
    前記偏光フィルムを製造する工程において、前記長尺のポリマーフィルムに幅方向の延伸処理及び二色性物質の染色処理を施し、
    前記位相差フィルムが、非液晶性の材料から形成される複屈折層を有し、前記複屈折層がその面内の最大屈折率をnx、面内においてnxの方向と垂直な方向の屈折率をny、層厚方向の屈折率をnzとしたとき、nx>ny>nzの関係を有し、
    前記偏光フィルムと前記位相差フィルムとを積層させる工程において、前記偏光フィルムと前記位相差フィルムとを、それら長尺のポリマーフィルムの長さ方向を対応させ、接着層または粘着層により直接接着または粘着して積層させるVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
  2. 請求項において、前記位相差フィルムを製造する工程において、前記非液晶性の材料を用いて形成されたフィルムに伸張処理及び収縮処理の少なくとも一方を施して前記位相差フィルムを製造するVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
  3. 請求項またはにおいて、前記位相差フィルムを準備する工程における前記長尺のポリマーフィルムが、正の複屈折性を示すポリマーを用いて形成されるフィルムであるVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
  4. 請求項において、前記正の複屈折性を示すポリマーが、ノルボルネン系ポリマー、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリオレフィン、アクリル系ポリマー、セルロース系樹脂、ポリアリレート、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アセテート系ポリマーの1種又は2種以上であるVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
  5. 請求項1または2において、前記位相差フィルムが、液晶性材料から形成される光学的に一軸性の層を有するフィルムであるVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
  6. 請求項1または2において、前記位相差フィルムが、複屈折率が0.005以上の非液晶性の材料から形成される複屈折層を有するフィルムであるVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
  7. 請求項において、前記位相差フィルムが、複屈折性のポリマーフィルム上に前記複屈折層を設けて形成される複合フィルムであるVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
  8. 請求項またはにおいて、前記位相差フィルムを製造する工程において、前記非液晶性の材料から形成されるフィルムまたはコーティング膜に伸張処理及び収縮処理の少なくとも一方を施して、前記複屈折層にnx>ny>nzの特性を付与するVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
  9. 請求項からのいずれか一項において、前記非液晶性の材料として、ポリエーテルケトン、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド又はポリエステルイミドの1種又は2種以上を用いるVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
  10. 請求項またはにおいて、前記複屈折性のポリマーフィルム上に、下記化学式で表わされるポリイミドから形成される前記複屈折層を形成するVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
    Figure 0004794012
  11. 請求項1から10のいずれか一項において、前記偏光フィルムを製造する工程において、幅方向の延伸処理後に、ヨウ素を含む水溶液にて前記長尺のポリマーフィルムを染色するVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
  12. 請求項11において、前記偏光フィルムを製造する工程において、前記長尺のポリマーフィルムに対してヨウ素を含む水溶液をコーティングして前記長尺のポリマーフィルムを染色するVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
  13. 請求項1から12のいずれか一項において、前記偏光フィルムを製造する工程において、幅方向の延伸倍率が2〜7倍であるVA型液晶表示装置用重畳フィルムの製造方法。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の製造方法により製造されるVA型液晶表示装置用重畳フィルム。
  15. 請求項14において、位相差フィルムが液晶性材料から形成される光学的に一軸性の層を有するものであるVA型液晶表示装置用重畳フィルム。
  16. 請求項14又は15において、位相差フィルムが非液晶性の材料から形成される複屈折層を有して、その非液晶性材料から形成される複屈折層の複屈折率が0.005以上であるVA型液晶表示装置用重畳フィルム。
  17. 請求項16において、位相差フィルムが複屈折性のポリマーフィルム上に複屈折層を設けて形成される複合フィルムであるVA型液晶表示装置用重畳フィルム。
  18. 請求項16又は17において、複屈折層がポリエーテルケトン、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド又はポリエステルイミドの1種又は2種以上から形成されるVA型液晶表示装置用重畳フィルム。
  19. 請求項16から18のいずれか一項において、複屈折層がその面内の最大屈折率をnx、面内においてnxの方向と垂直な方向の屈折率をny、層厚方向の屈折率をnzとしたとき、nx>ny>nzの関係を有するものであるVA型液晶表示装置用重畳フィルム。
  20. 請求項14から19のいずれか一項に記載の重畳フィルムから形成される所定サイズのVA型液晶表示装置用重畳フィルムをVA型液晶セルの外側に配置して形成されるVA型液晶表示装置。
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