JP4793660B2 - 導波路の結合構造 - Google Patents

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Description

本発明は導波路の結合構造に関し、特に柱型フォトニック結晶の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合する導波路の結合構造に関する。
トランジスタの集積回路のように、光部品の集積回路を実現する技術が望まれている。現状では、光回路は、導波路である光ファイバ、個別部品の光スイッチ、波長フィルタ、3dB結合器(カプラ)などの個々の光部品を接続して組んでいる。しかし、この光回路を小さなチップの中に集積化できれば、回路の体積、消費電力、製造コストの劇的な低減が可能となる。
これまで、光集積回路の実現を目指した多くの技術が開発されてきている。それらの技術の中で、フォトニック結晶の技術は、基板上の光デバイスの高機能化と小型化、低消費電力化を100〜10000万倍の桁で進めることのできる技術として注目されている。
フォトニック結晶とは、広義には、屈折率を周期的に変化させた構造体の総称である。フォトニック結晶は一般に電磁波に対して用いられる。元々は光学用途として考案されたことと、周期的な構造が結晶に似ていることからその名がついた。フォトニック結晶は、その屈折率の周期性のために種々の特殊な光学的特徴を有する。最も代表的な特徴は、フォトニック・バンド・ギャップ(photonic band gap (PBG))を有することである。フォトニック結晶の周期的な屈折率変化が十分に大きいと、ある特定の周波数帯域(あるいは、波長帯域)の光はフォトニック結晶中を伝搬することができない。縦軸を光の周波数、横軸を光の波数とし、フォトニック結晶中を伝搬する光の周波数と波数の関係をプロットした図を分散関係図、またはフォトニック・バンド図という。フォトニック・バンド図において、プロットが連続的に存在して曲線として分布する周波数帯域(または波長帯域)をバンドと呼ぶ。フォトニック結晶中を伝搬できない光はこのようなバンドとバンドの間、則ちギャップに位置する周波数を有することから、フォトニック・バンド・ギャップ(PBG)と呼ぶ。
フォトニック結晶中に、フォトニック結晶の屈折率分布の周期性を崩すような微小な欠陥が存在すると、PBG内の周波数の光は、その微小欠陥に閉じ込められる。その場合、欠陥の大きさに対応した周波数の光のみが閉じ込められるので、光の共振器として働き、周波数(波長)フィルタとして用いることができる。フォトニック結晶中に微小な欠陥が連続的に並んで列を成す、線欠陥を結晶中に形成すると、PBG内の周波数の光であっても、線欠陥の列に閉じ込められながら線欠陥に沿って光が伝搬することができる。これは、フォトニック結晶の線欠陥が導波路の役目を果たしていることを示し、線欠陥導波路と呼ばれる。フィルタ及び導波路が形成できれば、導波路だけから、あるいは導波路とフィルタとの組み合わせから、光変調器や光スイッチなどを構成することができる。このように、フォトニック結晶があれば、その中に主要な光機能素子を全て形成し、接続して光回路を構成できる。従って、フォトニック結晶は、フォトニック結晶が光集積回路のプラットフォームとして期待されている。
フォトニック結晶は、一般的な特長として光集積回路用プラットフォームとして有用である。製造上の観点からは、フォトニック結晶の周期性が2次元のものが望ましい。PBGの効果を互いに垂直なx、y、zの3方向で利用しようとすると、フォトニック結晶は3次元で無ければならない。しかし、3次元構造は複雑なため、製造コストが高くなる。そこで、基板面内では2次元の周期性を有するが、厚み方向には周期性を有さない有限厚みの2次元フォトニック結晶が用いられる。その場合、線欠陥導波路や点欠陥共振器における厚み方向の光の閉じ込めは、PBGの効果ではなく、屈折率差による全反射のメカニズムによる。有限厚みの2次元フォトニック結晶の特性は、無限の厚みの2次元フォトニック結晶と完全には一致しない。しかし、有限厚みの2次元フォトニック結晶の厚み方向の屈折率分布が、光が伝搬する領域において鏡映対称であれば、無限の厚みの2次元フォトニック結晶の光学特性とほぼ一致する。無限の厚みの2次元フォトニック結晶によるデバイスの動作予測は、有限の厚みを考慮した動作予測に比べて格段に容易である。そのため、屈折率分布が鏡映対称の2次元フォトニック結晶を利用することができれば、それを用いたデバイスの設計も容易になる。有限厚みの2次元フォトニック結晶としてこれまで実現された具体的な構造としては、孔型フォトニック結晶と柱型フォトニック結晶がある。その中で、特に後者の結晶の線欠陥導波路は有用な導波特性を有している。
有限厚みの柱型フォトニック結晶の典型的な構造では、高誘電率材料でできた有限の高さの円柱が正方格子状に配置されている。このような有限厚みの円柱型正方格子フォトニック結晶の場合、結晶中のある1列に配設されている円柱(「線欠陥円柱」と呼ぶ)の断面積を、その列の周囲に配設されている円柱の断面積よりも小さくすることよって、光が線欠陥円柱に沿って伝搬する導波路を形成することができる。この場合、線欠陥円柱の列が、光ファイバなどの全反射閉じ込め型の導波路におけるコアに相当し、線欠陥円柱の列の両側に分布する円柱格子がクラッディングに相当する。
線欠陥導波路の特徴は、導波光の群速度が小さいことであり、光遅延器として利用することができる。また、低群速度のために、導波光と結晶材料との相互作用時間が長くなる。その結果、短い導波路でも相互作用効果が大きくなる。従って、非線形効果などを効率的に利用できる導波路としても利用できる。一方、用途によってはこのような特性が適当でない場合もある。例えば、光回路内で光遅延器と点欠陥共振器フィルタとを単に結ぶだけの光配線として線欠陥導波路を用いる場合、導波光の群速度はむしろ高い方が望ましい。回路としての処理速度が大きくなるからである。そこで、光回路内の用途によって導波路を使い分けることが重要であり、低群速度の円柱型正方格子フォトニック結晶の線欠陥導波路と、比較的高群速度の細線導波路とを高効率で光結合できる技術が重要となる。
しかし、両導波路を単純に突き合わせて接続すると、高効率の光結合が得られない。その原因は、導波光の電磁界強度分布とインピーダンス(電界と磁界の比)の分布が、接続される2つの導波路における導波光の間で大きく異なることにある。そこで、両導波路を断熱的に接続する光結合構造、すなわち、導波路構造を線欠陥導波路の構造から細線導波路の構造に徐々に変化させる構造が考案された。導波路構造を断熱的に変化させることによって、広帯域で導波光の電磁界分布を徐々に変化させ、導波光の電磁界インピーダンスを光結合構造の全ての部分で広帯域に整合させることができる。尚、本明細書において、「結合」及び「光結合」という用語は、一方の導波路の導波光から他方の導波路の導波光へと光の電磁界エネルギーが伝達されることを意味する。また、「光結合構造」、「結合構造」と言うときは、光結合するための構造を指している。それに対して、「接続」という用語は、導波路を単に構造的につなぎ合わせることを意味するために用いる。
次に、従来の導波路の光結合構造の一例について説明する。図1は、文献(Steven G.Johnson et al.,Physical Review E,vol.66,p.066608)に開示された導波路の光結合構造の一例を示す概略図である。この図は、光の導波路を含む基板に対して平行な方向の断面を示している。図1の光結合構造8は、断熱的に構造変化する二つのテーパ部(第1テーパ部2)を組み合わせた構成を採用している。この文献において、これら二つのテーパ部は、それぞれ当該文献の図8と図9(b)とで示されている。
なお、この文献では、柱型フォトニック結晶の柱として、円柱の代わりに四角柱5を用いている。図1に示した第1テーパ部2は、四角柱型正方格子フォトニック結晶において、線欠陥導波路(線欠陥導波路部1)の線欠陥円柱(欠陥四角柱6)列の両側に位置する四角柱の格子が欠陥四角柱6の列から徐々に遠ざかる構造を有する。また、図1に示した第2テーパ部3は、第1テーパ部2の最後で残った欠陥四角柱だけの列において、四角柱間隔が徐々に狭まり、最後に細線の形状にまで変化する構造を有する。図1では、第2テーパ部3において四角柱間隔を狭めるために、四角柱の重心の間隔を徐々に狭める場合が示されている。一方、この文献の図4には、四角柱の重心間隔を変える代わりに四角柱の導波路方向の長さを徐々に長くし、最終的に細線の形状にまで変化させる場合も示されている。
関連する技術として、特開2005−172933号公報に、細線導波路付2次元フォトニック結晶の製造方法が開示されている。この製造方法は、スラブ層とクラッド層が積層して成る板材から、導波路を有する2次元フォトニック結晶と該導波路に接続された細線導波路とから成る細線導波路付2次元フォトニック結晶を製造する方法である。その製造方法は、(a)スラブ層にエッチング剤導入用空孔を形成する空孔形成工程と、(b)エッチング剤導入用空孔を通してエッチング剤を導入することにより、エッチング剤導入用空孔の周囲のクラッド層をエッチングして該クラッド層に空洞を形成するエアブリッジ空洞形成工程と、(c)前記空洞に面するスラブ層に空孔を周期的に設け、該空孔を設けた領域の外縁からその内側に向けて結晶内導波路を形成することにより2次元フォトニック結晶を形成すると共に、該空孔を設けた領域の外縁からその外側に向けて前記結晶内導波路の延長上に所定の幅だけスラブ層を残し、その周囲のスラブ層を除去することにより細線導波路を形成する細線導波路付2次元フォトニック結晶形成工程とを有することを特徴とする。
また、特開2003−315572号公報に、光導波路及びそれを用いた光学素子が開示されている。この光導波路は、コア部とフォトニック結晶部材を有するクラッド部とを有し、かつ、前記フォトニック結晶部材の構造を変えることにより、前記クラッド部の実効的な屈折率を空間的に変化させ、光導波路モードの進行方向に垂直な面内の電界強度分布であるモードフィールド径を空間的に変化させて構成しても良い。前記光導波路モードとして基本導波路モードが存在し、かつ、前記基本導波路モードのモードフィールド径を空間的に変化させて構成しても良い。
また、特開2003−270458号公報に、フォトニック結晶部材及びフォトニック結晶導波路が開示されている。このフォトニック結晶導波路は電磁波を伝播させるフォトニック結晶部材にあって、その電磁波の反射防止用にフォトニック結晶を設けてなることを特徴とする。フォトニック結晶部材を用いて電磁波を伝播させ導波するフォトニック結晶導波路にあって、前記結晶部材の電磁波入力側もしくは出力側に前記結晶部材とは構造の異なるフォトニック結晶の領域を配設し、前記結晶部材からの出力強度を前記領域がない場合に比べて大きくするよう構成してもよい。
従来の、柱型正方格子フォトニック結晶線欠陥導波路と細線導波路との結合構造にはいくつかの問題がある。第1の問題点は、従来の導波路の結合構造では設計通りの光結合効率を得ることが困難であり、透過特性と生産性が悪いことである。この問題点は、結合構造内に、設計通りに加工することが困難な部位が存在することに起因している。その理由は、図1の第2テーパ部3において、柱間隔が徐々に狭くなるときに、細線導波路の細線へと至る直前で柱間隔が限りなくゼロに近づき、加工精度の限界を超えてしまうことである。第2テーパ部3は、できるだけ広帯域高透過率にしようとすると、柱間隔を狭くしていく速度をできるだけ緩やかにする必要がある。しかし、その結果として、柱間隔の極端に狭い部分が長い距離にわたって分布してしまい、その部分がうまく加工できない。そのために、かえって透過効率が悪化してしまう。第2の問題点は、従来の結合構造では、光の伝搬方向の導波路の長さが長くなることである。光集積回路の集積度が上がると、できるだけ小さな光結合構造が望ましい。そのため、結合構造が長いことが問題となる場合がある。この問題点は、導波路の結合構造が一つではなく、二つのテーパ部の組み合わせによって構成されることに起因する。つまり、結合構造内で、柱の結晶格子部分の周期性が変わるとうまく動作しないため、第1テーパ部2と第2テーパ部3との機能を同時に果たす一つのテーパ構造が、実現できないことにある。
本発明の目的は、導波光の透過特性を維持しつつ、導波路の生産性を向上させる導波路の結合構造を提供することにある。また、本発明の他の目的は、高集積化により小型化が可能な導波路の結合構造を提供することにある。
この発明のこれらの目的とそれ以外の目的と利益とは以下の説明と添付図面とによって容易に確認することができる。
上記課題を解決するために本発明の導波路の結合構造は、柱型フォトニック結晶の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合するための導波路の結合構造である。線欠陥導波路を有する線欠陥導波路部と、線欠陥導波路部と第1テーパ部との間に接続される電磁界分布整合部と、電磁界分布整合部に接続される第1テーパ部と、第1テーパ部に接続されて細線導波路を有する細線導波路部とを具備する。電磁界分布整合部は、柱型フォトニック結晶の線欠陥としての整合部線欠陥を備え、整合部線欠陥は線欠陥導波路に接続されている。第1テーパ部は、第1細線コアと、第1細線コアの少なくとも一方の側に沿って配設される柱型フォトニック結晶の第1線欠陥とを備え、第1細線コアと第1線欠陥の少なくとも一方が整合部線欠陥に接続されている。細線導波路は、第1細線コアと接続されている。ここでは、テーパ部構造中の細線と細線導波路の細線とを区別するため、テーパ部中の細線部分を「細線コア」と呼んでいる。
上記の導波路の結合構造において、第1テーパ部と細線導波路部との間に接続される第2テーパ部を更に具備する。第2テーパ部は、第2細線コアと、第2細線コアの両側に沿って配設される柱型フォトニック結晶とを備え、第2細線コアは第1細線コアと接続されている。細線導波路は、第2細線コアと接続されている。
上記課題を解決するために、本発明の導波路の結合構造は、柱型フォトニック結晶の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合するための導波路の結合構造である。線欠陥導波路を有する線欠陥導波路部と、線欠陥導波路部に接続される第1テーパ部と、第1テーパ部と細線導波路部との間に接続される第2テーパ部と、第1テーパ部に接続されて細線導波路を有する細線導波路部とを具備する。第1テーパ部は、第1細線コアと、第1細線コアの少なくとも一方の側に沿って配設される柱型フォトニック結晶の第1線欠陥とを備え、第1細線コアと第1線欠陥の少なくとも一方が線欠陥導波路に接続されている。第2テーパ部は、第2細線コアと、第2細線コアの両側に沿って配設される柱型フォトニック結晶とを備え、第2細線コアは第1細線コアと接続されている。細線導波路は、第2細線コアと接続されている。
上記の導波路の結合構造において、柱型フォトニック結晶は、高屈折率材料の柱を低誘電率材料の背景媒質内に正方格子状に配列した柱型正方格子フォトニック結晶である。
上記の導波路の結合構造において、線欠陥導波路部の線欠陥導波路の線欠陥は、柱型フォトニック結晶の少なくとも一列を成す複数の柱の断面積を、少なくとも一列を成す複数の柱の各々に隣接して配設されている柱の断面積と異なる値に設定して構成される。
上記の導波路の結合構造において、線欠陥導波路部の線欠陥導波路の線欠陥は、柱型フォトニック結晶の少なくとも一列を成す複数の柱の断面積を、少なくとも一列を成す複数の柱の各々に隣接して配設されている柱の断面積よりも小さい値に設定することにより構成される。
上記の導波路の結合構造において、電磁界分布整合部は、線欠陥導波路部の線欠陥導波路から導波される光の電磁界エネルギーを、第1テーパ部の第1細線コアと、第1細線コアの少なくとも一方の側に沿って配設される柱型フォトニック結晶の第1線欠陥に分配する。
上記の導波路の結合構造において、整合部線欠陥は、線欠陥導波路部の線欠陥導波路の線欠陥と、第1細線コアおよび第1線欠陥とを接続するように配置される。
上記の導波路の結合構造において、整合部線欠陥は、線欠陥導波路部の線欠陥導波路の線欠陥と、第1線欠陥とを接続するように配置される。
上記の導波路の結合構造において、整合部線欠陥は、導波光の進行方向に対してT分岐形状を有する。
上記の導波路の結合構造において、整合部線欠陥は、導波光の進行方向に対してY分岐形状を有する。
上記の導波路の結合構造において、第1テーパ部の第1線欠陥を構成するそれぞれの柱の断面積は、電磁界分布整合部との接続端から導波光の進行方向へ向かうに従って、隣接する柱の断面積よりも小さな値から徐々に同じ値にまで変化するように設定される。
上記の導波路の結合構造において、第1テーパ部の第1細線コアの幅は、第1細線コアおよび第1線欠陥それぞれに跨って分布する導波光の電磁界エネルギー分布比が適正な値になるように設定される。
上記の導波路の結合構造において、第1テーパ部の柱型フォトニック結晶は、電磁界分布整合部との接続端から細線導波路部との接続端に向かうに従って、第1細線コアから徐々に離れた位置に配置される。
上記載の導波路の結合構造において、第2テーパ部の柱型フォトニック結晶は、第1テーパ部との接続端から細線導波路部との接続端に向かうに従って、第2細線コアから徐々に離れた位置に配置される。
上記の導波路の結合構造において、柱型フォトニック結晶は、高屈折率材料の柱を低誘電率材料の背景媒質内に長方格子状に配列した柱型長方格子フォトニック結晶である。
上記の導波路の結合構造において、柱型フォトニック結晶は、高屈折率材料の柱を低誘電率材料の背景媒質内に三角格子状に配列した柱型三角格子フォトニック結晶である。
上記の導波路の結合構造において、柱型フォトニック結晶を構成する柱は、断面形状が円、楕円形及び多角形のいずれかの形状を有する。
上記の導波路の結合構造において、線欠陥導波路部と電磁界分布整合部との接続部、および電磁界分布整合部と第1テーパ部との接続部では、柱型フォトニック結晶の格子間隔がそれぞれ同一になるように接続される。
上記の導波路の結合構造において、線欠陥導波路部と電磁界分布整合部との接続部、電磁界分布整合部と第1テーパ部との接続部、および第1テーパ部と第2テーパ部との接続部では、柱型フォトニック結晶の格子間隔がそれぞれ同一になるように接続される。
上記の導波路の結合構造において、線欠陥導波路部と第1テーパ部との接続部、および第1テーパ部と第2テーパ部との接続部では、柱型フォトニック結晶の格子間隔がそれぞれ同一になるように接続される。
従来のフォトニック結晶導波路の光結合構造を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るフォトニック結晶導波路の結合構造を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るフォトニック結晶導波路の結合構造の製造プロセスを示す図である。 本発明の実施の形態1に係るフォトニック結晶導波路の結合構造の製造プロセスを示す図である。 本発明の実施の形態1に係るフォトニック結晶導波路の結合構造の製造プロセスを示す図である。 本発明の実施の形態1に係るフォトニック結晶導波路の結合構造の製造プロセスを示す図である。 本発明の実施の形態1に係るフォトニック結晶導波路の結合構造の製造プロセスを示す図である。 本発明の実施の形態2に係るフォトニック結晶導波路の結合構造を示す図である。 本発明の実施の形態3に係るフォトニック結晶導波路の結合構造を示す図である。 本発明の実施の形態4に係るフォトニック結晶導波路の結合構造を示す図である。 本発明の実施の形態5に係るフォトニック結晶導波路の結合構造を示す図である。 本発明の実施の形態6に係るフォトニック結晶導波路の結合構造を示す図である。 本発明の実施の形態7に係るフォトニック結晶導波路の結合構造を示す図である。 本発明の実施の形態8に係るフォトニック結晶導波路の結合構造を示す図である。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係る導波路の結合構造について、図面を参照して説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係る導波路の結合構造の概略構成を示す。本発明の導波路の結合構造19は、柱型フォトニック結晶の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合する。この導波路の結合構造19は、線欠陥導波路部9と、電磁界分布整合部10と、第1テーパ部11と、第2テーパ部12と、細線導波路部13とを備えている。線欠陥導波路部9は、線欠陥15をコアとする線欠陥導波路を有する。電磁界分布整合部10は、線欠陥導波路部9に接続される。第1テーパ部11は、電磁界分布整合部10に接続されている。第2テーパ部12は、第1テーパ部11に接続されている。細線導波路部13は、第2テーパ部12に接続されて第3細線コア18をコアとする細線導波路を有する。
電磁界分布整合部10は、柱型フォトニック結晶の線欠陥15aを有する。線欠陥導波路部9と第1テーパ部11との間で導波光の電磁界強度の分布と電磁インピーダンスの分布とを変換する。第1テーパ部11は、第1細線コア16と、第1細線コア16の少なくとも一方の側に沿って配設される柱型フォトニック結晶14の第1線欠陥15bとを有する。第1テーパ部11は、電磁界分布整合部10と第2テーパ部12との間で、導波光の第1細線コア16と第1線欠陥15bとにおけるエネルギー分布を変換する。第2テーパ部12は、第2細線コア17と、第2細線コア17の両側に沿って配設される柱型フォトニック結晶14とを有する。第2テーパ部12は、第1テーパ部11と細線導波路部13との間で、導波光のエネルギーを第2細線コア17と柱型フォトニック結晶14とのうち何れか一方に移行する機能を有している。
線欠陥導波路部9は、高屈折率材料の円柱を低誘電率材料の背景媒質内に正方格子状に配列した円柱型正方格子フォトニック結晶において、1列の円柱それぞれの断面積を、周囲の円柱の断面積よりも小さくした構造を有している。周囲の円柱の断面積よりも断面積の小さな円柱は、周囲の柱型フォトニック結晶から見れば欠陥に相当し、線状に配列された欠陥円柱の列15をコアとする導波路であることから、「線欠陥導波路」と呼ばれる。線欠陥導波路で導波される光は、フォトニック結晶のフォトニック・バンド・ギャップ内の周波数を有する。フォトニック・バンド・ギャップ内の周波数の光は、完全結晶からはブラッグ(Bragg)回折の効果によって反射されるので、線欠陥の両側の完全結晶部分に光は進入できず、結果として線欠陥領域に閉じ込められて導波される。
図2に示した電磁界分布整合部10は、線欠陥導波路部9と第1テーパ部11との間で、電磁界強度の分布と電磁インピーダンスの分布の両方を整合する働きをする。本実施に形態では、電磁界分布整合部10における光の伝搬方向(列方向)の長さが僅かに1周期(円柱型フォトニック結晶の列方向における1格子間隔分)しかないが、1周期以上の長さを有してもよい。但し、一般には、電磁界分布整合部10の光の伝搬方向に対する長さが短い方が、伝搬する光の放射損失が少なく、導波路の結合構造として高透過率になる。電磁界分布整合部10の内部の構造は、上記したように、断面積が周囲と異なる欠陥円柱(15a)が連続的に分布、或いは不連続に点在する構造であり、その具体的な断面積と位置は、結合される第1テーパ部11の構造に依存する。特に、図2に示すように、第1テーパ部11の線欠陥導波路部9側に接続される端部の構造が、第1細線コア16の両側に、1列の円柱だけを周囲の円柱の断面積よりも小さくした構造の場合には、電磁界分布整合部10の構造を、断面積の小さい欠陥円柱が幅方向に連続して3列並び、長さが1周期の、単純かつ最小の構造を有するものとすることができる。
線欠陥導波路部9を伝搬する導波光のエネルギーのほとんどは、欠陥円柱から成る1列の線欠陥15に沿って分布し、その両側の格子には僅かにしみ出しているだけである。一方、第1テーパ部11では、導波光のエネルギーのほとんどは、第1細線コア16とその両側の線欠陥15bとの総計3列に沿って分布する。電磁界分布整合部10の作用は、線欠陥導波路部9の線欠陥15を含む線欠陥導波路に沿って導波された光の電磁界エネルギーを、第1テーパ部11の第1細線コア16とその両側の2つの線欠陥15bを含む線欠陥導波路に分配し、結果として第1テーパ部11の導波光の電磁界に変換することによって、第1テーパ部11に、線欠陥導波路部9から出射された光エネルギーの全部を入力することである。
本発明の線欠陥導波路部9、電磁界分布整合部10、第1テーパ部11、第2テーパ部12、および細線導波路部13それぞれの接続部では、フォトニック結晶の周期性を維持するように、円柱型フォトニック結晶の列方向の間隔が常に一定になるように接続されている。また、第1テーパ部11と第2テーパ部12とにおいて、第1細線コア16および第2細線コア17の両側に配設されている円柱型フォトニック結晶の列方向の周期は、一定、または徐々に短くなる(図示されず)、または徐々に長くなる(図示されず)、の何れか、またはそれらの組み合わせ(図示されず)である。
本実施の形態に係わる導波路の結合構造19における電磁界分布整合部10と第1テーパ部11と第2テーパ部12と細線導波路部13は、何れも線欠陥導波路(例示:9)の透過周波数帯域を含み、線欠陥導波路の透過周波数帯域全体にわたって広帯域に透過する。また、第1テーパ部11の線欠陥導波路側の導波光は、第1細線コア16の近傍では細線導波路(例示:13)の導波光に近いインピーダンスを有し、第1細線コア16の両側に位置する断面積が周囲と異なった欠陥円柱列においては、線欠陥導波路部9の線欠陥導波路に近いインピーダンスを有する。即ち、第1テーパ部11の第1細線コア16の近傍の電磁界は細線導波路の電磁界の特徴を持ち、第1テーパ部11の線欠陥15b列近傍の電磁界は線欠陥導波路の電磁界の特徴を有する。
線欠陥導波路部9に入射された導波光は、電磁界分布整合部10を通り抜け、第1テーパ部11の第1細線コア16に入射する。線欠陥導波路部9と第1細線コア16とでは、それぞれの電磁界の特徴が異なり、両者の間におけるインピーダンス不整合に起因して、第1テーパ部11の第1細線コア16に入射した導波光の一部は反射される。電磁界分布整合部10は、この反射された光を、改めて第1テーパ部11の第1細線コア16の両側に配設されている断面積の異なる欠陥円柱(例示:15b)の列に入射する働きをする。このように断面積の異なる欠陥円柱の列に改めて入射された光と、線欠陥導波路部9から電磁界分布整合部10を通って第1テーパ部11の断面積の異なる欠陥円柱の列に直接入射した光とは、共に断面積の異なる欠陥円柱の列に反射されることなく入射される。
本実施の形態においては、上記したように、電磁界分布整合部10の働きにより、線欠陥導波路部9からの導波光は、効率良く第1テーパ部11に入射される。第1テーパ部11と第2テーパ部12とは、全体に細線(細線コア)(16、17)を有しており、動作原理上、導波光を断面積の異なる欠陥円柱列から細線へと移行するために円柱間隔を限りなくゼロに近づける必要は無い。同様に、電磁界分布整合部10も円柱間隔の極端に小さな構造を含む必要が無いため、導波路の結合構造全体を設計通りに加工することが可能である。
(実施の形態1の動作原理)
ここでは、実施の形態1における電磁界分布整合部10の具体的な動作について更に詳細に説明する。線欠陥導波路部9から電磁界分布整合部10に入射された1列相当の幅の光の一部は、電磁界分布整合部10を通過して第1テーパ部11の第1細線コア16に入射する。欠陥円柱(15)と細線コア(16)という構造の違いを反映して、それぞれにおけるインピーダンスが異なるため、線欠陥導波路部9から入射されてくる光の一部は第1細線コア16へと透過するが、一部は電磁界分布整合部10の欠陥円柱(例示:15b)に沿って幅方向(光の伝搬方向と垂直な向き)へと反射される。この反射された光エネルギーと、線欠陥導波路部9から直接、電磁界分布整合部10の欠陥円柱(15b)に沿って幅方向へと向かった光とは合成される。合成された光は、更に、電磁界分布整合部10の中央から2列目の欠陥円柱の位置で第1テーパ部11の方向に90°変換され、第1テーパ部11の第1細線コア16の両側に位置する欠陥円柱列(15b)に入射される。第1テーパ部11の欠陥円柱列(15b)を構成する円柱それぞれの断面積は、電磁界分布整合部10と接続されている位置において、電磁界分布整合部10の円柱(15a)の断面積と同じか、またはほぼ同じである。そのため、それらを通過する光の電磁インピーダンスも、線欠陥導波路部9においてと同じか、ほぼ同じとなり、第1テーパ部11の欠陥円柱列(15b)に入射される導波光に関してはインピーダンス整合が満足される。結果として、線欠陥導波路部9から出射された光は、電磁界分布整合部10を経由することによって、光エネルギーの全てが第1テーパ部11へと透過する。図2に示される、電磁界分布整合部10における3本の欠陥円柱(15a)の直径は、基本的には線欠陥導波路部9の線欠陥導波路を構成する欠陥円柱(15)それぞれの断面積と同じである。ただし、それらの断面積の微調整を行う場合がある。第1テーパ部11の第1細線コア16とその両側の欠陥円柱列(15b)に分布する光強度の適正な比は、構造によって自ずと決まっている。その比に合うように、線欠陥導波路部9の線欠陥導波路15からの出射光が電磁界分布整合部10の内部で再分布するように調節するには、電磁界分布整合部10の欠陥円柱(15a)それぞれの断面積を微調整する。光強度分布比を適正化するための他の手段としては、第1テーパ部11の第1細線コア16の幅を調節する方法もある。
図2に示した第1テーパ部11は、円柱型正方格子フォトニック結晶による線欠陥導波路の線欠陥を第1細線16に置き換え、更に、一方の端から他方の端に向かって(図2の場合、左から右に向かって)、第1細線コア16の両側の円柱の断面積を徐々に大きくした欠陥円柱列(15b)から構成される構造を有する。ここでは、テーパ部構造中の細線と細線導波路の細線とを区別するため、テーパ部中の細線部分を「細線コア」と呼んでいる。図2では、第1細線16の両側の1列の欠陥円柱(15b)の断面積を、周囲の円柱の断面積よりも小さくしてある。そのため、この部分では導波光の電磁界エネルギーのほとんどは、第1細線コア16とその両側の欠陥円柱(15b)近傍の3カ所に跨って分布する。しかし、第1テーパ部11の第2テーパ部12接続側では、第1細線コア16の両側の1列の欠陥円柱(15b)の直径が周囲と同じになり、導波光の電磁界は第1細線コア16の両側の円柱部分にほとんど分布できなくなる。その結果、第1テーパ部11の第2テーパ部12接続側では、第1細線コア16の近傍のみに導波光が閉じ込められるようになる。このように、図2の第1テーパ部11の役割は、この第1細線コア16とその両側に配列されている欠陥円柱列(15b)に跨って分布する導波光の電磁界エネルギーを、第1テーパ部11の第2テーパ部12接続側に向かうに従って、第1細線コア16の近傍のみに分布するように、導波光の電磁界の広がり幅を狭めることにある。
図2に示した第2テーパ部12は、円柱型正方格子フォトニック結晶により構成される線欠陥導波路の線欠陥を第2細線コア17に置き換え、更に、一方の端から他方の端に向かって(図2の場合、左から右に向かって)、第2細線コア17の両側の円柱格子全体が徐々に第2細線コア17から離れていく構造を有する。第2テーパ部12の第1テーパ部11接続側は、第1テーパ部11の第2テーパ部12接続側と同一の構造を有し、格子の周期は連続している。そのため、第2テーパ部12の第1テーパ部11接続側には、第1テーパ部11の第2テーパ部12接続側と同じ電磁界構造の導波光が入射する。即ち、第2細線コア17の近傍に導波光のほとんどの電磁界エネルギーが分布し、第2細線コア17の両側の円柱格子には、導波光の電磁界が僅かだけしみ込んだ状態となる。第1テーパ部11からの出射光はすでに第1細線コア16の近傍に電磁界エネルギーが集中しているので、第1テーパ部11に直接、細線導波路を接続しても、ある程度の導波光は、細線導波路へと透過していく。しかし、第1テーパ部11の第1細線コア16の両側の円柱格子に僅かにしみ込んでいた電磁界エネルギーは、細線導波路には入射されず、透過効率がその分だけ低下する。第2テーパ部12は、第2細線コア17の両側の円柱格子にしみ込んだ光の電磁界エネルギーを第2細線コア17のみの導波光の一部となるように変換する働きをする。即ち、第2細線コア17の両側の円柱格子が第2細線コア17から徐々に離れていくにつれて、円柱格子にしみ込んだ導波光の電磁界は徐々に第2細線コア17の側に引き抜かれ、第2細線コア17のみの導波光の電磁界エネルギーの一部へと変換されていく。結果として、第1テーパ部11から第2テーパ部12に入射された導波光の電磁界は、全て第2細線コア17の近傍にのみ分布するようになり、更に、その電磁界強度分布や電磁インピーダンス分布は、第2テーパ部12の他端に接続される細線導波路部13の接続部近傍におけるそれぞれと同じになる。
図2の細線導波路部13に備えられている第3細線18は、第2テーパ部12の第2細線コア17と同じ屈折率であり、同じ幅を有する。そのため、第2テーパ部12から細線導波路部13に入射される導波光の電磁界構造は、細線導波路部13のそれと一致し、第2テーパ部12からの出射光のエネルギーの全てが細線導波路部13へと透過する。
以上のように、線欠陥導波路部9から、電磁界分布整合部10、第1テーパ部11、第2テーパ部12、細線導波路部13の全ての部分を通じて、導波光の電磁界構造、即ち、電磁界強度分布と電磁インピーダンス分布が効率よく変換され、全体として、透過効率の高い導波路の結合構造として動作する。
本実施の形態における導波路の結合構造19は、電磁界分布整合部10を有しているが、この部分は、線欠陥導波路部9と第1テーパ部11という異種導波路間の電磁界強度分布と電磁インピーダンスの整合をとる機能を担う。同じような機能を有する構造体に点欠陥などを用いた共振器構造が知られている。本実施の形態の電磁界分布整合部10と共振器構造とが構造的に似ることがあるが、本実施の形態における電磁界分布整合部10では電磁界エネルギーの蓄積が生じないのに対し、共振器構造ではその部分で電磁界エネルギーの蓄積が生じるので両者を区別することができる。共振器構造を使うと、共振周波数の光のみが共振器構造を透過可能なため、それを含む導波路の結合構造の全体として、透過帯域が狭いという欠点がある。一方、本実施の形態における電磁界分布整合部10は、特定の共振周波数を有さず、広帯域で、線欠陥導波路部9の一端と第1テーパ部11とを高効率に光結合する働きをする。また、本実施の形態に係わる導波路の結合構造19では、第1テーパ部11と第2テーパ部12も特定の共振周波数を有さないので、導波路の結合構造全体として広帯域高透過率動作する。
本実施の形態に係わるフォトニック結晶導波路の結合構造19が広帯域高透過率動作をするとことは、図1に示した従来のテーパ型の導波路の結合構造8と同じである。しかし、本実施の形態のフォトニック結晶導波路の結合構造19は、従来のテーパ型の導波路の結合構造8には無い優れた特徴を有している。即ち、本実施の形態の導波路の結合構造19は、広帯域高透過率の特性を得るために必須の構造要件として、円柱格子の周期が極端に狭くなるような箇所を含まない。結果として、従来のテーパ型の導波路の結合構造8が有していた、広帯域高透過率の特性を得ようとすると、利用できる加工技術の精度を超えるような微細な構造部分が生じてしまうといった課題が、本実施の形態によって解決されるという効果が得られる。
(実施の形態1の製造方法)
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態1に係る導波路の結合構造19の製造方法を説明する。図3A乃至図3Eは、本発明の実施の形態1に係る導波路の結合構造19の製造に係わる各工程を示す断面図である。
始めに、図3Aに示すように、背景媒質となる第1の低屈折率材料の薄膜21と、その上に高屈折率材料の薄膜22を順次、基板20に積層する。次に、図3Bに示すように、フォトレジストを塗布し、光学露光や電子線描画などのリソグラフィ技術を用いて、導波路の結合構造のパターンを有するフォトレジスト・パターン23形成する。続いて、図3Cに示すように、形成したフォトレジスト・パターン23をマスクにして、ドライ・エッチング装置を用いて高屈折率材料の薄膜22を垂直に異方性加工することによって、高屈折率材料から成る円柱や細線コアなどの細部を形成する。続いて、図3Dに示すように、マスクに用いたフォトレジスト・パターン23を有機洗浄して除去する。最後に、図3Eに示すように、第1の低屈折率材料の薄膜21と同じか、または、屈折率は第1の低屈折率材料の薄膜21と同じだが、物質が異なる第2の低屈折率材料の薄膜24を高屈折率材料の構造体の間と上部に堆積、または塗布することによって、導波路の結合構造を得る。
本発明の実施の形態1では、高屈折率材料を垂直に加工する。また、背景媒質となる第1の低屈折率材料と第2の低屈折率材料として同じ屈折率を有する材料を採用しているので、導波光が閉じ込められる高屈折率材料近傍の背景媒質の屈折率分布が一様となる。そのため、本実施の形態に係わる導波路の結合構造19は、全体に渡って、高屈折率材料の厚み方向の中心断面を対称面として、厚み方向に鏡映対称となる屈折率の分布を有している。従って、本実施の形態においては、高屈折率材料と背景媒質の厚さが無限大の2次元構造と仮定して予測される透過特性とほぼ一致する透過特性が得られ、結果として、設計が容易であるという利点がある。更に、第2の低屈折率材料は、第1の低屈折率材料と屈折率が同じであれば、異なる物質であってもよいので、塗布が容易な樹脂などを使用できるという利点がある。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2に係る導波路の結合構造について、図面を参照して説明する。図4は、本発明の実施の形態2に係る導波路の結合構造の概略構成を示す。本実施の形態に係る導波路の結合構造33は、柱型フォトニック結晶の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合するための導波路の結合構造33である。
本実施の形態の導波路の結合構造33は、線欠陥導波路部25と、電磁界分布整合部26と、テーパ部27と、細線導波路部28とを有する。線欠陥導波路部25は、線欠陥30をコアとする線欠陥導波路を有する。電磁界分布整合部26は、線欠陥導波路部25に接続される。テーパ部27は、電磁界分布整合部26に接続される。細線導波路部28は、テーパ部27に接続されて第3細線32をコアとする細線導波路を有する。電磁界分布整合部26は、柱型フォトニック結晶の線欠陥30aを備える。線欠陥導波路部25とテーパ部26との間で導波光の電磁界強度の分布と電磁インピーダンスの分布とを変換する。テーパ部27は、細線コア31と、細線コア31の少なくとも一方の側に沿って配設される柱型フォトニック結晶の線欠陥30bとを備える。電磁界分布整合部26と細線導波路部28との間で、導波光の細線コア31と線欠陥30bとにおけるエネルギー分布を変換する。さらに導波光のエネルギーを細線コア31と線欠陥30bとのうち何れか一方に移行する。
本実施の形態に係わる導波路の結合構造33は、実施の形態1のそれに比較して、更に光の伝搬方向の長さを短縮するための構造を有するものである。実施の形態1における第1テーパ部11と第2テーパ部12とに換わって、同様の機能を備えたテーパ部27を備えている。本結合構造のテーパ部27において、細線コア31の両側の円柱格子(30b、29)の列方向(導波光の伝搬方向)の周期は、一定、または徐々に短くなる(図示されず)、または徐々に長くなる(図示されず)、の何れか、またはそれらの組み合わせとなる(図示されず)。また、電磁界分布整合部26は、1周期或いは数周期程度とテーパ部27の長さに比べて十分短いため、導波路の結合構造33全体の長さを比較しても、2段以上のテーパ部を含む結合構造よりも短くなる。
本実施の形態では、上記のように、テーパ部27の構造以外は第1の実施の形態と同じであるので、以下ではテーパ部についてのみ説明する。本実施の形態におけるテーパ部27は以下の構造を有する。円柱型フォトニック結晶29の1列の円柱は、細線コア31で置き換えられている。その細線コア31の両側の1列の円柱(30b)の断面積は、周囲の円柱の直径と異なる。その細線コア31の両側にある円柱格子(30b、29)は、細線コアの片方の一端の側から他の一端の側に向かうに従って細線コアから徐々に離れていく。実施の形態1に係わる結合構造19では、第1テーパ部11で第1細線コア16の両側に広がった導波光の電磁界を第1細線コア16近傍に押し込め、次に第2テーパ部12で、第2細線コア17の両側の格子に僅かにしみ込んだ電磁界を引き抜き、第2細線コア17のみの導波光成分に変換することを行った。それに対し、本実施の形態のテーパ部27では、細線コア31の両側に広がった導波光の電磁界を細線コア31近傍に押し込める段階を省略し、細線コア31の両側の欠陥円柱列(30b)に分布する電磁界とその周囲の格子に僅かにしみ込んだ電磁界とを同時に引き抜く操作を行い、細線コア31のみの導波光成分に変換する。本実施の形態では、テーパ部が1段であるため、図1に示す従来のテーパ型結合構造8や、実施の形態1の結合構造19に比べて、全長(導波光の伝搬方向の長さ)が短くなるという効果を有する。本実施の形態に係わるテーパ部27は、細線コア31の両側に広がった導波光の電磁界を細線コア31の近傍に押し込める段階を省略したが、この段階を残しながら、テーパ部を1段にする構成とすることもできる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3に係る導波路の結合構造について、図面を参照して説明する。図5は、本発明の実施の形態3に係わる導波路の結合構造の概略構成を示す。本実施の形態に係る導波路の結合構造42は、柱型フォトニック結晶の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合するための導波路の結合構造42である。
本実施の形態の導波路の結合構造42は、線欠陥導波路部34と、電磁界分布整合部35と、テーパ部36と、細線導波路部37とを有する。線欠陥導波路部34は、線欠陥39をコアとする線欠陥導波路を有する。電磁界分布整合部35は、線欠陥導波路部34に接続される。テーパ部36は、電磁界分布整合部35に接続される。細線導波路部37は、テーパ部36に接続されて第3細線41をコアとする細線導波路を有する。電磁界分布整合部35は、柱型フォトニック結晶の線欠陥39aを備える。線欠陥導波路部34とテーパ部36との間で導波光の電磁界強度の分布と電磁インピーダンスの分布とを変換する。テーパ部36は、細線コア40と、細線コア40の少なくとも一方の側に沿って配設される柱型フォトニック結晶の線欠陥39bとを備える。電磁界分布整合部35と細線導波路部37との間で、導波光の細線コア40と線欠陥39bとにおけるエネルギー分布を変換する。さらに導波光のエネルギーを細線コア31と線欠陥39bとのうち何れか一方に移行する。
本実施の形態の基本的な構成は、テーパ部36の構造を除いて実施の形態2と同じであるので、ここではテーパ部36の構造のみ説明する。
本実施の形態におけるテーパ部36は、円柱型フォトニック結晶38の1列の円柱が細線コア40で置き換えられ、その細線コア40に近接している細線コアの両側の1列の円柱(39b)の断面積が、細線コアの片方の一端の側から他の一端の側に向かうに従って、周囲の円柱(38)の断面積よりも小さい状態から同じ状態にまで変化し、同時に、細線コア40の両側にある断面積の異なる円柱とその周囲の円柱を含む円柱格子(39b、38)が、細線コア40の片方の一端の側から他の一端の側に向かうに従って徐々に離れていく構造を有する。本実施の形態のテーパ部36では、細線コア40の両側に広がった導波光の電磁界を細線コア40近傍に押し込めながら、同時に、細線コア40の両側の欠陥円柱列(39b)に分布する電磁界とその周囲の格子に僅かにしみ込んだ電磁界とを一緒に引き抜く操作を行い、細線コア40のみの導波光成分に変換する。
本実施の形態のテーパ部36は、電磁界分布整合部35の側の広がった導波光の電磁界を細線導波路部37の導波光の電磁界へと変換する効率が、実施の形態2のテーパ部27よりも高く、広帯域高透過率を維持しながら、実施の形態2のテーパ部27よりも更に短くすることが可能である。結果として、更に短い導波路の結合構造が得られるという効果を有する。
実施の形態1〜3までに記載のフォトニック結晶導波路の結合構造においては、第1テーパ部や1段のみのテーパ部の電磁界分布整合部側の構造は、フォトニック結晶内に細線コアとその両側に最近接して線欠陥列が平行して存在する構造であったが、細線コアに平行する線欠陥は、細線コアに最接近(1格子定数の距離で近接)せずに、例えば2格子定数分以上離れていてもよい。また、線欠陥の列の数は、細線コアのそれぞれの側において2列以上であっても良い。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4に係る導波路の結合構造について、図面を参照して説明する。図6は、本発明の実施の形態4に係わる導波路の結合構造の概略構成を示す。本発明の導波路の結合構造53は、柱型フォトニック結晶(48)の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合する。この導波路の結合構造53は、線欠陥導波路部43と、電磁界分布整合部44と、第1テーパ部45と、第2テーパ部46と、細線導波路部47とを備えている。線欠陥導波路部43は、線欠陥49をコアとする線欠陥導波路を有する。電磁界分布整合部44は、線欠陥49aを有し、線欠陥導波路部43に接続される。第1テーパ部45は、線欠陥49b及び第1細線コア50を有し、電磁界分布整合部44に接続されている。第2テーパ部46は、第2細線コア51を有し、第1テーパ部45に接続されている。細線導波路部47は、第2テーパ部46に接続されて第3細線52をコアとする細線導波路を有する。
本実施の形態に係わる導波路の結合構造53の基本的な構成は、実施の形態1と同じである。但し、本実施の形態においては、第1テーパ部45の第1細線50の両側に沿って配設される線欠陥49bが、それぞれ第1細線50から3格子定数分離れている。
本実施の形態においては、第1テーパ部45の電磁界分布整合部44の側では、電磁界分布整合部44から第1テーパ部45の線欠陥49bの列にのみ光が入力され、第1細線コア50に対して光エネルギーは直接入力されない。第1テーパ部45の線欠陥49bの列に沿って光が第2テーパ46の側に伝搬すると、次第に第1細線コア50に光エネルギーが移動する。これは、第1テーパ部45が、フォトニック結晶線欠陥導波路とフォトニック結晶細線コア導波路との方向性結合器として動作する、と言ってもよい。平行する一方の導波路から他方の導波路に光エネルギーを全て移動する機能に限ると、第1テーパ部45の方向性結合器としての機能は、従来の方向性結合器の機能に比べて優れている。従来の方向性結合器では、一方の導波の光エネルギーを全て他方の導波路に移動できるのは、狭帯域の特定の周波数(波長)に対してのみであるが、実施の形態4の第1テーパ部45は、全導波帯域で全光エネルギーの移動がなされる。これは、第1テーパ部45がテーパ構造を有する方向性結合器であるためである。第1テーパ部45の線欠陥がテーパ構造により第2テーパ部46の側で消滅するように構成されているため、線欠陥に沿って入力された光エネルギーは、第2テーパ部46の側で行き場を失い、隣接する第1細線コア50に移動する。
本実施の形態の電磁界分布整合部44は、接続される線欠陥導波路部43の線欠陥導波路49に対して、光の導波方向にT分岐形態を有した線欠陥49aを有する。第1テーパ部45の電磁界分布整合部44接続側では、光は第1細線コア50の両側の2つの線欠陥49bの列に光が入力されればよい。電磁界分布整合部44の作用は、線欠陥導波路部43の線欠陥導波路49に沿って導波されてきた光の電磁界エネルギーを分岐して、第1テーパ部44の2つの線欠陥49bの列に入力することである。
本実施の形態における電磁界分布整合部44は、実施の形態1の電磁界分布整合部10と異なり、第1テーパ部45の第1細線コア50へは直接光のエネルギーを分配しないことが異なっている。実施の形態1の電磁界分布整合部10の場合は、線欠陥15bの列と同時に、第1細線コア16にも光エネルギーを分配した。その理由は次の通りである。実施の形態1の第1テーパ部11の電磁界分布整合部10接続側では、第1細線コア16と線欠陥15の列とが隣接しているために、それぞれに沿って伝搬する光の電磁界が互いに強く結合する。このように強く結合した状態で光が平行して導波される場合は、その構造によって自ずと決まる電磁界エネルギーの分布比率に合わせて第1細線コア16と線欠陥15bの列の位置に電磁界エネルギーを分配し、線欠陥15bの列と同時に、第1細線16にも光エネルギーを入力しなければ、反射が生じるからである。一方、本実施の形態の場合には、第1テーパ部45の線欠陥49bの列にのみ光のエネルギーを分配してよい。本実施の形態の第1テーパ部45では、第1細線コア50とそれに平行する線欠陥49bの列が3格子定数分離れているために、両者のそれぞれが独立した導波路と見なせる。その理由は、第1テーパ部45の第1細線コア50と両側の線欠陥49bの列との3つの導波路の導波光の電磁界が、互いに僅かだけしか重ならないことにある。第1テーパ部45の線欠陥49bの列をコアと見なした導波路は、線欠陥導波路部43とほぼ同じ構造を有しているので、同じく線欠陥導波路部43と同等と見なせる電磁界分布整合部44の欠陥円柱列(49a)を通って、効率的に光エネルギーが入射される。このようにして第1テーパ部45の線欠陥49bの列に入射された光エネルギーは、第2テーパ部46の側へと伝搬するにつれて、第1細線コア50だけをコアと見なした導波路へと移動するのである。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5に係る導波路の結合構造について、図面を参照して説明する。図7は、本発明の実施の形態5に係わる導波路の結合構造の概略構成を示す。本発明の導波路の結合構造64は、柱型フォトニック結晶(59)の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合する。この導波路の結合構造64は、線欠陥導波路部54と、電磁界分布整合部55と、第1テーパ部56と、第2テーパ部57と、細線導波路部58とを備えている。線欠陥導波路部54は、線欠陥60をコアとする線欠陥導波路を有する。電磁界分布整合部55は、線欠陥60aを有し、線欠陥導波路部54に接続される。第1テーパ部56は、線欠陥60b及び第1細線コア61を有し、電磁界分布整合部55に接続されている。第2テーパ部57は、第2細線コア62を有し、第1テーパ部56に接続されている。細線導波路部58は、第2テーパ部57に接続されて第3細線63をコアとする細線導波路を有する。
本実施の形態の電磁界分布整合部55は、実施の形態1の電磁界分布整合部10と同様に、線欠陥60bの列と同時に第1細線コア61へも光エネルギーの一部を分配する構造を備えたものである。
本実施の形態の導波路の結合構造64の動作の仕組みは、実施の形態1の導波路の結合構造19の動作の仕組みと基本的に同じである。即ち、線欠陥導波路部54からの出射光の一部が電磁界分布整合部55を通過して第1テーパ部56の第1細線コア61に入射すると、電磁インピーダンスの不整合のために、一部の光エネルギーが第1細線コア61へと透過し、一部の光エネルギーは反射される。反射された光エネルギーは、電磁界分布整合部55の欠陥円柱列(60a)を通って、第1テーパ部56の線欠陥60bの列に改めて入力される。線欠陥導波路部54から電磁界分布整合部55の線欠陥60aの列を通って直接、第1テーパ部56の線欠陥60bの列に入射される光エネルギーも全てその線欠陥60bの列へと透過するので、結果として、線欠陥導波路部54からの全光エネルギーが第1テーパ部56に入力される。実施の形態4における第1テーパ部45や、本実施の形態の第1テーパ部56のように、第1細線コア61とその両側の線欠陥60bの列との距離を開けると、線欠陥60bの列に入力された光エネルギーが第1細線コア61に完全に移動するのに要する長さが一般に長くなる欠点がある。しかし、その一方で、第1テーパ部56の第1細線コア61と線欠陥60bの列のそれぞれをコアとする独立の導波路と見なせることで、電磁界分布整合部55の構造の最適化が容易であるという特長がある。即ち、電磁界分布整合部55の欠陥円柱(60a)の断面積は、線欠陥導波路部54の線欠陥導波路60を構成する欠陥円柱の断面積と全く同じにすればよく、断面積の微調整の必要は特に必要無い。
(実施の形態6)
以下、本発明の実施の形態6に係る導波路の結合構造について、図面を参照して説明する。図8は、本発明の実施の形態6に係わる導波路の結合構造の概略構成を示す。本発明の導波路の結合構造77は、柱型フォトニック結晶(72)の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合する。この導波路の結合構造77は、線欠陥導波路部67と、電磁界分布整合部68と、第1テーパ部69と、第2テーパ部70と、細線導波路部71とを備えている。線欠陥導波路部67は、線欠陥73をコアとする線欠陥導波路を有する。電磁界分布整合部68は、線欠陥73a、73a’を有し、線欠陥導波路部67に接続される。第1テーパ部69は、線欠陥73b及び第1細線コア74を有し、電磁界分布整合部68に接続されている。第2テーパ部70は、第2細線コア75を有し、第1テーパ部69に接続されている。細線導波路部71は、第2テーパ部70に接続されて第3細線76をコアとする細線導波路を有する。
本実施の形態の基本的な構成は、実施の形態4におけるそれと同様である。但し、実施の形態4では、線欠陥導波路部43、電磁界分布整合部44及び第1テーパ部45において光の導波経路を、線欠陥導波路のT分岐と2つの90°曲がりとから構成(49−49a−49b)していた。しかし、本実施の形態では、線欠陥導波路部67、電磁界分布整合部68及び第1テーパ部69において光の導波経路を、接続される線欠陥導波路部67の線欠陥73に対して、光の導波方向にY分岐形態を有した線欠陥と2つの45°曲がりとから構成(73−73a及び73a’−73bb)している。
本実施の形態により、実施の形態4と同様の機能を備えた導波路の結合構造77を実現できる。
(実施の形態7)
以下、本発明の実施の形態7に係る導波路の結合構造について、図面を参照して説明する。図9は、本発明の実施の形態7に係わる導波路の結合構造の概略構成を示す。本発明の導波路の結合構造88は、柱型フォトニック結晶(83)の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合する。この導波路の結合構造88は、線欠陥導波路部78と、電磁界分布整合部79と、第1テーパ部80と、第2テーパ部81と、細線導波路部82とを備えている。線欠陥導波路部78は、線欠陥84をコアとする線欠陥導波路を有する。電磁界分布整合部79は、線欠陥84a、84a’を有し、線欠陥導波路部78に接続される。第1テーパ部80は、線欠陥84b及び第1細線コア85を有し、電磁界分布整合部79に接続されている。第2テーパ部81は、第2細線コア86を有し、第1テーパ部80に接続されている。細線導波路部82は、第2テーパ部81に接続されて第3細線87をコアとする細線導波路を有する。
本実施の形態の基本的な構成は、実施の形態6におけるそれと同様であり、ここでは実施の形態6と共通の構成要件についての説明は省略する。但し、本実施の形態の電磁界分布整合部79は、実施の形態6の電磁界分布整合部68の構造とは異なり、線欠陥導波路同士(84a、84a’)のテーパ型方向性結合器により、線欠陥導波路部78と第1テーパ部80との間の電磁界分布整合を行っている。
各実施の形態において示されるように、電磁界分布整合部は種々の変形構造が構成できる。ただし、その全てに共通する特徴は、線欠陥導波路の導波光の全エネルギーを、電磁界分布整合部に接続されるテーパ部の線欠陥列にだけ、または線欠陥列と細線コアの両方に入力することである。
(実施の形態8)
以下、本発明の実施の形態8に係る導波路の結合構造について、図面を参照して説明する。図10は、本発明の実施の形態8に係わる導波路の結合構造98の概略構成を示す。実施の形態1から7までにおいて、第1テーパ部や1段のみのテーパ部の、電磁界分布整合部接続側の構造は、フォトニック結晶内に細線コアとその両側に少なくとも1つの線欠陥列が平行して存在する構造であった。しかし、本実施の形態における線欠陥列は、細線コアの両側にではなく片側のみに存在していてもよい。言い換えれば、線欠陥導波路部の線欠陥導波路と第1テーパ部またはテーパ部の細線コアの軸がずれるような位置関係になるように、電磁界分布整合部の構造が非対称であってもよい。そのような構造にすると、導波路の結合構造を、電磁界分布整合部を省いた構成にすることができる。本実施の形態に係わる導波路の結合構造は、電磁界分布整合部を備えないものである。
図10に示されているように、本発明の導波路の結合構造98は、柱型フォトニック結晶(93)の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合する。この導波路の結合構造98は、線欠陥導波路部89と、第1テーパ部90と、第2テーパ部91と、細線導波路部92とを備えている。線欠陥導波路部89は、線欠陥94をコアとする線欠陥導波路を有する。第1テーパ部80は、線欠陥導波路部89に接続されている。第2テーパ部91は、第1テーパ部90に接続されている。細線導波路部92は、第2テーパ部91に接続されて第3細線97をコアとする細線導波路を有する。
第1テーパ部90は、第1細線コア95と、第1細線コア95の少なくとも一方の側に沿って配設される柱型フォトニック結晶の第1線欠陥94bとを備えている。線欠陥導波路部89と第2テーパ部91との間で導波光の電磁界強度の分布と電磁インピーダンスの分布とを変換し、さらに導波光の第1細線コア95と第1線欠陥94bとにおけるエネルギー分布を変換する。第2テーパ部91は、第2細線コア96と、第2細線コア96の少なくとも一方の側に沿って配設される柱型フォトニック結晶93の第2線欠陥とを備える。第1テーパ部90と細線導波路部92との間で、導波光のエネルギーを第2細線コア96と円柱型フォトニック結晶93とのうち何れか一方に移行する。
尚、実施の形態1から8までの説明においては、典型的な構造として、格子を形成する柱は円柱型フォトニック結晶としたが、当該柱の形状は円柱に限らず、四角柱や六角柱などの他の任意の断面構造の柱でもよい。また、複数の断面の柱が混在したり、断面構造が徐々に変化したりする構造でもよい。円柱や四角柱などの柱の大きさ、形状、位置を微調整してもよい。また、典型的な格子として正方格子を基本としたが、正方格子に限らず、長方格子や三角格子などの他の格子でもよい。また、複数の格子が混在し、格子が徐々に変化する構造でもよい。更に、各テーパ部において、細線コアの両側の格子の光の伝搬方向の周期は、一定である以外にも、徐々に短くなる、または徐々に長くなる、の何れか、またはこれらの組み合わせであってもよい。また、各テーパ部において、細線コアの幅は、一定である以外にも、徐々に狭くなる、または徐々に広くなる、または周期的に幅が振動する、の何れか、またはそれらの組み合わせであってもよい。細線導波路の幅も同様に、一定である以外にも、徐々に狭くなる、または徐々に広くなる、または周期的に幅が振動する、の何れか、またはそれらの組み合わせであってもよい。また、各テーパ部の細線コアの両側の欠陥円柱の列の数は1列に限らず、2列以上としてもよい。また、2列以上の場合、それらの列は隣接していてもよいし、2格子定数分以上離れていてもよい。また、電磁界分布整合部に接続している第1テーパ部やテーパ部の細線コアの先端の形状は、矩形、尖塔形など、変形することができる。更に、細線コアの先端の格子に対する相対位置を調節してもよい。さらに、本発明の導波路の結合構造に用いる高屈折率材料と低屈折率材料は、それぞれ、屈折率が同じであれば、異なった物質が混在してもよい。
(本発明の実施の形態1に基づく具体的実施例)
次に、具体的実施例を用いて、実施の形態1の構造と製造方法とを説明する。フォトニック結晶光集積回路は、光通信信号の処理用の回路として期待されている。そのため、特に、実施の形態1の製造方法として、通信波長帯である波長1.55μmの光に用いるフォトニック結晶光集積回路の製造方法の一例について説明する。
初めに、導波路の結合構造の詳細構造の一例を示す。導波路の結合構造全体を通して、高屈折率材料による構造体の高さは1.28μm、屈折率は3.48、背景媒質の屈折率は1.45である。円柱と細線コア、細線は高屈折率材料である。円柱型正方格子フォトニック結晶線欠陥導波路の構造は、格子定数を0.43μm、円柱の直径を0.23μm、欠陥円柱の直径を0.15μmである。この線欠陥導波路の導波帯域は、波長1.525μmから波長1.603μmの間であり、通信波長帯のC帯(1.55μm帯)を含む。長さが1格子定数分の電磁界分布整合部にある3本の欠陥円柱の直径は、線欠陥導波路の欠陥円柱と同じく0.15μmである。第1テーパ部の第1細線コア、第2テーパ部の第2細線コア、細線コア部の第3細線コアの幅は、全て0.1μmである。第1テーパ部の電磁界分布整合部接続側における第1細線コアの両側の1列の欠陥円柱の直径は0.15μmから始まり、第2テーパ部に接続される終端で0.23μmとなる。第1テーパ部の長さは20格子定数分であり、欠陥円柱の直径の増加分は1周期毎に一定の長さである。第2テーパ部の長さも20格子定数分であり、第2細線コアと両側の円柱格子との距離の増加分は1周期毎に一定の距離である。第2テーパ部の第2細線コアは、連続的に細線コア部の第3細線コアに接続される。
次に、図3A乃至図3Eを参照しながら、製造方法の具体例を示す。
先ず、シリコン・オン・インスレイタ・ウェハ(silicon−on−insulator wafer,SOIウェハ)を用意する。このウェハは、シリコン基板(図3A:20)上にシリコン二酸化膜(図3A:21)と、その上に高抵抗単結晶シリコン膜(図3A:22)を積層した構造を有している。シリコン二酸化膜の厚みは2μm、高抵抗単結晶シリコン膜の厚みは1.28μmである。シリコンの屈折率は3.48、二酸化シリコンの屈折率は1.45である。従って、図3Aに示した構造を有する。このSOIウェハ上にスピン・コーティングによって、電磁線露光用レジスト膜を塗布する。次に、電子線露光装置を用いて、レジスト膜に導波路の結合構造のパターンを描画し、引き続き現像することによって、導波路の結合構造のレジスト・パターン(図3B:
23)を形成する。この状態が図3Bである。続いて、レジスト・パターンをマスクとして、ドライ・エッチング装置を用いてシリコン層を垂直に異方性加工する。エッチング・ガスには六フッ化イオウと八フッ化四炭素の混合ガスを用いるこの状態が図3Cである。エッチング後、レジストマスクを除去する。この状態が図3Dである。最後に、屈折率が1.45の紫外線硬化樹脂をスピン・コーティングによって塗布し、紫外線を照射することによって硬化する。紫外線硬化樹脂は塗布の段階で液体であるため、微細な円柱格子の間に充填しやすいという利点がある。この状態が図3Eである。
他の実施の形態の実施例の場合も、具体的な製造方法は同様である。
以上説明してきたように、本発明によれば、光集積回路内でフォトニック結晶線欠陥導波路と細線導波路を広帯域高効率に光結合するといった用途に適用できる。
本発明により、導波光の透過特性を維持しつつ、導波路の生産性を向上させる導波路の結合構造を提供することができる。
また、本発明により、高集積化により小型化が可能な導波路の結合構造を提供することができる。
本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、互いに矛盾が発生しない限り、上記実施形態1〜実施形態8の各技術は互いに組み合わせ可能である。

Claims (21)

  1. 柱型フォトニック結晶の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合するための導波路の結合構造であって、
    線欠陥導波路を有する線欠陥導波路部と、
    前記線欠陥導波路部に接続される電磁界分布整合部と、
    前記電磁界分布整合部に接続される第1テーパ部と、
    前記第1テーパ部に接続されて細線導波路を有する細線導波路部と
    を具備し、
    前記電磁界分布整合部は、柱型フォトニック結晶の線欠陥としての整合部線欠陥を備え、前記整合部線欠陥は前記線欠陥導波路に接続され、
    前記第1テーパ部は、第1細線コアと、前記第1細線コアの少なくとも一方の側に沿って配設される柱型フォトニック結晶の第1線欠陥とを備え、前記第1細線コアと前記第1線欠陥の少なくとも一方が前記整合部線欠陥に接続され、
    前記細線導波路は、前記第1細線コアと接続される
    導波路の結合構造。
  2. 請求の範囲1に記載の導波路の結合構造において、
    前記第1テーパ部と前記細線導波路部との間に接続される第2テーパ部を更に具備し、
    前記第2テーパ部は、第2細線コアと、前記第2細線コアの両側に沿って配設される柱型フォトニック結晶とを備え、前記第2細線コアは前記第1細線コアと接続され、
    前記細線導波路は、前記第2細線コアと接続される
    導波路の結合構造。
  3. 柱型フォトニック結晶の線欠陥に沿って光が導波される線欠陥導波路と、細線に沿って光が導波される細線導波路とを結合するための導波路の結合構造であって、
    線欠陥導波路を有する線欠陥導波路部と、
    前記線欠陥導波路部に接続される第1テーパ部と、
    前記第1テーパ部と前記細線導波路部との間に接続される第2テーパ部と、
    前記第2テーパ部に接続されて細線導波路を有する細線導波路部と
    を具備し、
    前記第1テーパ部は、第1細線コアと、前記第1細線コアの少なくとも一方の側に沿って配設される柱型フォトニック結晶の第1線欠陥とを備え、前記第1細線コアと前記第1線欠陥の少なくとも一方が前記線欠陥導波路に接続され、
    前記第2テーパ部は、第2細線コアと、前記第2細線コアの両側に沿って配設される柱型フォトニック結晶とを備え、前記第2細線コアは前記第1細線コアと接続され、
    前記細線導波路は、前記第2細線コアと接続される
    導波路の結合構造。
  4. 請求の範囲1乃至3のいずれか一項に記載の導波路の結合構造において、
    前記柱型フォトニック結晶は、高屈折率材料の柱を低誘電率材料の背景媒質内に正方格子状に配列した柱型正方格子フォトニック結晶である
    導波路の結合構造。
  5. 請求の範囲1乃至4のいずれか一項に記載の導波路の結合構造において、
    前記線欠陥導波路部の前記線欠陥導波路の前記線欠陥は、前記柱型フォトニック結晶の少なくとも一列を成す複数の柱の断面積を、前記少なくとも一列を成す複数の柱の各々に隣接して配設されている柱の断面積と異なる値に設定して構成される
    導波路の結合構造。
  6. 請求の範囲5に記載の導波路の結合構造において、
    前記線欠陥導波路部の前記線欠陥導波路の前記線欠陥は、前記柱型フォトニック結晶の少なくとも一列を成す複数の柱の断面積を、前記少なくとも一列を成す複数の柱の各々に隣接して配設されている柱の断面積よりも小さい値に設定することにより構成される導波路の結合構造。
  7. 請求の範囲1又は2に記載の導波路の結合構造において、
    前記電磁界分布整合部は、前記線欠陥導波路部の前記線欠陥導波路から導波される光の電磁界エネルギーを、前記第1テーパ部の前記第1細線コアと、前記第1細線コアの少なくとも一方の側に沿って配設される柱型フォトニック結晶の前記第1線欠陥に分配する
    導波路の結合構造。
  8. 請求の範囲7に記載の導波路の結合構造において、
    前記整合部線欠陥は、前記線欠陥導波路部の前記線欠陥導波路の線欠陥と、前記第1細線コアおよび前記第1線欠陥とを接続するように配置される
    導波路の結合構造。
  9. 請求の範囲7に記載の導波路の結合構造において、
    前記整合部線欠陥は、前記線欠陥導波路部の前記線欠陥導波路の線欠陥と、前記第1線欠陥とを接続するように配置される
    導波路の結合構造。
  10. 請求の範囲9に記載の導波路の結合構造において、
    前記整合部線欠陥は、導波光の進行方向に対してT分岐形状を有する
    導波路の結合構造。
  11. 請求の範囲9に記載の導波路の結合構造において、
    前記整合部線欠陥は、導波光の進行方向に対してY分岐形状を有する
    導波路の結合構造。
  12. 請求の範囲1乃至3のいずれか一項に記載の導波路の結合構造において、
    前記第1テーパ部の前記第1線欠陥を構成するそれぞれの柱の断面積は、前記電磁界分布整合部との接続端から導波光の進行方向へ向かうに従って、隣接する前記柱の断面積よりも小さな値から徐々に同じ値にまで変化するように設定される
    導波路の結合構造。
  13. 請求の範囲1乃至3のいずれか一項に記載の導波路の結合構造において、
    前記第1テーパ部の前記第1細線コアの幅は、前記第1細線コアおよび前記第1線欠陥それぞれに跨って分布する導波光の電磁界エネルギー分布比が適正な値になるように設定される
    導波路の結合構造。
  14. 請求の範囲1に記載の導波路の結合構造において、
    前記第1テーパ部の前記柱型フォトニック結晶は、前記電磁界分布整合部との接続端から前記細線導波路部との接続端に向かうに従って、前記第1細線コアから徐々に離れた位置に配置される
    導波路の結合構造。
  15. 請求の範囲2又は3に記載の導波路の結合構造において、
    前記第2テーパ部の前記柱型フォトニック結晶は、前記第1テーパ部との接続端から前記細線導波路部との接続端に向かうに従って、前記第2細線コアから徐々に離れた位置に配置される
    導波路の結合構造。
  16. 請求の範囲1乃至3のいずれか一項に記載の導波路の結合構造において、
    前記柱型フォトニック結晶は、高屈折率材料の柱を低誘電率材料の背景媒質内に長方格子状に配列した柱型長方格子フォトニック結晶である
    導波路の結合構造。
  17. 請求の範囲1乃至3のいずれか一項に記載の導波路の結合構造において、
    前記柱型フォトニック結晶は、高屈折率材料の柱を低誘電率材料の背景媒質内に三角格子状に配列した柱型三角格子フォトニック結晶である
    導波路の結合構造。
  18. 請求の範囲4、16、17の少なくとも一項に記載の導波路の結合構造において、
    前記柱型フォトニック結晶を構成する柱は、断面形状が円、楕円形及び多角形のいずれかの形状を有する
    導波路の結合構造。
  19. 請求の範囲1に記載の導波路の結合構造において、
    前記線欠陥導波路部と前記電磁界分布整合部との接続部、および前記電磁界分布整合部と前記第1テーパ部との接続部では、前記柱型フォトニック結晶の格子間隔がそれぞれ同一になるように接続される
    導波路の結合構造。
  20. 請求の範囲2に記載の導波路の結合構造において、
    前記線欠陥導波路部と前記電磁界分布整合部との接続部、前記電磁界分布整合部と前記第1テーパ部との接続部、および前記第1テーパ部と前記第2テーパ部との接続部では、前記柱型フォトニック結晶の格子間隔がそれぞれ同一になるように接続される
    導波路の結合構造。
  21. 請求の範囲3に記載の導波路の結合構造において、
    前記線欠陥導波路部と前記第1テーパ部との接続部、および前記第1テーパ部と前記第2テーパ部との接続部では、前記柱型フォトニック結晶の格子間隔がそれぞれ同一になるように接続される
    導波路の結合構造。
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