JP4793033B2 - 車両の変速操作装置の支持構造 - Google Patents

車両の変速操作装置の支持構造 Download PDF

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Description

本発明は、車両の変速操作装置の支持構造に関するものである。
一般的に、車両には変速機(トランスミッション)が設けられ、車内に設けられたセレクトレバーに入力されたドライバからの指示に応じて作動するようになっている。
また、近年、このセレクトレバーを車両のインストルメントパネルに設けることで、車内における乗員の移動を容易にする技術が用いられている。なお、インストルメントパネルにセレクトレバーを設ける技術の一例としては、以下の特許文献1の技術が挙げられる。
特開2000−168392号公報
しかしながら、この特許文献1の技術によれば、その図1に示されるように、セレクトレバー(14)を支持する変速操作装置用鋼板性支持部材(4)の両側が鋼管製前部クロスメンバ(2)に固定された2本の鋼板製ブラケット(3)により支持される構成となっているため、構造が大型化してしまうという課題がある。
他方、構造を小型化するため、2本の鋼板製ブラケット(3)間の幅を単に狭くすると、セレクトレバー(14)に入力された横方向の力(即ち、鋼管製前部クロスメンバ(2)の延在方向)に沿った力に対する剛性を確保することが困難になってしまう。
また、鋼板製ブラケット(3)の厚さを増大して剛性を高めるという手法も考えられなくは無いが、重量の増大を招いてしまうため、やはり好ましい手法とはいえない。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、コンパクトで且つ軽量な構造を実現しながら、セレクタレバーに対して大きな荷重がかかった場合でも変速操作装置の車両に対する取り付け位置がずれることを防ぐことができる、車両の変速操作装置の支持構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両の変速操作装置の支持構造(請求項1)は、セレクトレバーを有する車両の変速操作装置の支持構造であって、該車両の車幅方向に延在する車体部材であるクロスメンバと、該クロスメンバに固着され下方に延在する補強部材と、該補強部材から離間して該クロスメンバに固着されたブラケットと、該補強部材と該ブラケットとを接続する接続部材とを備え、該変速操作装置は、その一端部が該接続部材に固定されるとともに、その他端部が該補強部材に固定されており、該接続部材と該補強部材との接続位置と、該変速操作装置の該補強部材への固定位置とが離間しており、該接続部材と該補強部材と該変速操作装置とが、三角形の閉断面を形成することを特徴としている。
また、請求項2記載の本発明の車両の変速操作装置の支持構造は、請求項1記載の内容において、該補強部材は、該車両のフロアパネルに接続されていることを特徴としている。
また、請求項3記載の本発明の車両の変速操作装置の支持構造は、請求項2記載の内容において、該補強部材と該車両のフロアパネルとの間には上下方向に延在する延長補強部材が介装され、該補強部材と該延長補強部材および該延長補強部材と該フロアパネルとはボルトにより接続されていることを特徴としている。
また、請求項4記載の本発明の車両の変速操作装置の支持構造は、請求項1〜3いずれか1項記載の内容において、該変速操作装置は、該車両の該補強部材よりも運転席側に配設されていることを特徴としている。
また、請求項5記載の本発明の車両の変速操作装置の支持構造は、請求項4記載の内容において、該ブラケットは、該補強部材よりも運転席側に配置され、該補強部材よりも助手席側には、該クロスメンバ側と該補強部材側とを連結するブリッジ部を備えることを特徴としている。
本発明の車両の変速操作装置の支持構造によれば、クロスメンバと補強部材,補強部材と接続部材,接続部材とブラケット,ブラケットとクロスメンバを、それぞれ接続することにより、四角形の閉断面が形成されて高い剛性を得られる。
さらに、接続部材と補強部材,補強部材と変速操作装置,変速操作装置と接続部材を、それぞれ接続することにより、三角形の閉断面が形成されて更に高い剛性が得られる。
これにより、コンパクトで軽量な構造を実現しながら、変速レバーに対して大きな荷重がかかった場合でも変速操作装置の取り付け位置がずれることを防ぐことができる。
また、変速操作装置が高い剛性で支持されているため、ドライバがセレクトレバーを操作した際に、この変速操作装置がぐらつくことを防止することが可能となり、ドライバの操作感を向上させることもできる。(請求項1)
また、補強部材を車両のフロアパネルに接続することにより、セレクトレバーに入力される上下方向および左右方向の力に対しての剛性をより一層高めることができる。(請求項2)
また、クロスメンバとフロアパネルとの間の距離が設計値と実際値との間で多少の誤差が生じたとしても、延長補強部材を介してボルトにより固定する構成としたことにより、この誤差を吸収することが可能となり、組み付け性を向上させることができる。(請求項3)
また、変速操作装置を、補強部材よりも運転席側に配設することにより、運転者の操作性を良くしつつ、変速操作装置の取り付け剛性を向上させることができる。(請求項4)
また、変速操作装置が取付けられる運転席側と反対側の助手席側にクロスメンバ側と補強部材側とを連結するブリッジ部を設けることにより、変速操作装置周辺の支持構造の剛性をより向上させることができる。(請求項5)
以下、図面により、本発明の第1実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造について説明すると、図1は車両の車室を模式的に示す斜視図、図2および図3はともにその構成を示す模式的な斜視図であって、図2は変速操作支持装置の一部を含むもの、図3は変速支持装置を図示しないもの、そして、図4はその模式的なブロック構成図である。
図1に示すように、車両10の車室11には、運転者が着座する運転席12と、この運転席12の左側で同乗者が着座する助手席13とが設けられている。
また、この車室11の前部には、インストルメントパネル14が設けられ、このインストルメントパネル14の中央近傍には、セレクトレバー15が設けられている。
また、このセレクトレバー15は、図2に示すように、インストルメントパネル14の内部に設けられたシフター機構(変速操作装置)16により回動可能に支持されている。なお、この図2においてはセレクトレバー15の図示を省略し、また、シフター機構16はその一部のみを図示している。
このシフター機構16は、セレクトレバー15を支持するものであって、また、このセレクトレバー15には、図示しないトランスミッションと接続されたワイヤー(図示略)が接続されている。
また、車両10には、図2および図3に示すように、車体の一部を形成するクロスメンバ(車体部材)17が車室11の前方で且つ車幅方向に延在して設けられている。
また、このクロスメンバ17には、シフター補強部材(補強部材)18が溶接されている。このシフター補強部材18は、上下方向に延在する部材であって、その上端部18aがクロスメンバ17に溶接され、また、その下端部18bが後述する接続プレート19に溶接されている。なお、クロスメンバ17とシフター補強部材18の上端部18aとの接続を符号FP6で示す。
また、このシフター補強部材18の上端部18aと下端部18bとの間の部分を中間部18cという。
そして、このシフター補強部材18の断面は、略U字形に形成され、U字開口が車両10の前方側に位置するように配設されている。
また、このシフター補強部材18の下端部18bに溶接された接続プレート19には図示しない2つのボルト穴が形成されている。そして、これらのボルト穴と、後述する延長パネル(延長補強部材)22の上端部21aに形成された2つのボルト穴に挿入された2つのネジ21,21によって、接続プレート19と延長パネル22とは接続されている。
図3に示すように、延長パネル22は、上下方向に延在する板状の部材であって、その左右両端は車両10の前方へ折れ曲げられ、フランジ22d,22dが形成されている。また、この延長パネル22には略四角形の穴部22cが形成されており、図示しない車載部品(例えば、灰皿や小物入れなど)が配設できるようになっている。
また、この延長パネル22は、上述のように、その上端部22aがシフター補強部材18の下端部18bに溶接された接続プレート19に対してネジ21,21により接続され、他方、その下端部22bがフロアパネルブラケット24に対して2つのネジ23,23によって接続されている。なお、このフロアパネルブラケット24は、車両10のフロアパネル(図示略)に対して溶接されたブラケットである。
また、図2に示すように、このクロスメンバ17には、シフター補強部材16から右側へ所定距離(図2中符号L1参照)離れた位置において、右側サイドブラケット(ブラケット)25が溶接されている。なお、この右側サイドブラケット25とクロスメンバ17との接続を符号FP5で示す。
さらに、このクロスメンバ17には、シフター補強部材18から左側へ所定距離(図2中符号L2参照)離れた位置において、左側サイドブラケット26が溶接されている。
これらのサイドブラケット25,26は、いずれも板状のブラケットであって、その周縁部には、それぞれシフター補強部材18側に折り曲げられて形成されたフランジ25a,26aが設けられている。そして、これらのフランジ25a,26aには、図示しない電装機器(例えば、オーディオ機器やナビーゲーション機器など)を取り付けることができるようになっている。
また、シフター補強部材18の中間部18cと右側サイドブラケット25の下端部25bとは接続部材27によって接続されており、クロスメンバ17に対するシフター補強部材18の接続剛性を高めることができるようになっている。
なお、この接続部材27と右側サイドブラケット25との接続を符号FP4で示し、また、接続部材27とシフター補強部材18の中間部18cとの接続を符号FP7で示す。
そして、この接続部材27には、右側サイドブラケット25の近傍において、シフター機構16の上端部(一端部)16aが1箇所で固定され、他方、シフター補強部材18の中間部18cには、シフター機構16の側端部(他端部)16bが2箇所で固定されている。
なお、接続部材27とシフター機構16の上端部16aとの接続を符号FP1で示し、また、接続部材27とシフター機構16の側端部16aとの接続を符号FP2,FP3で示す。
本発明の第1実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
図4に示すように、クロスメンバ17とシフター補強部材18とが固定され(符号FP6参照)、シフター補強部材18と接続部材27とが固定され(符号FP7参照)、接続部材27と右側サイドブラケット25とが固定され(符号FP4参照)、そして、右側サイドブラケット25とクロスメンバ17とが固定されることで(符号FP5参照)、FP6−FP7−FP4−FP5で囲まれることによって定義される四角形の閉断面が形成される。
これにより、クロスメンバ17,シフター補強部材18,接続部材27および右側サイドブラケット25を高い剛性で接続することができる。
さらに、接続部材27とシフター補強部材18とが固定され(符号FP7参照)、シフター補強部材18とシフター機構16とが固定され(符号FP2および符号FP3参照)、そして、シフター機構16と接続部材27とが固定されているので(符号FP1参照)、FP7−FP2,3−FP1で囲まれることによって定義される三角形の閉断面が形成される。
これにより、接続部材27,シフター補強部材18およびシフター機構16を高い剛性で接続することができる。
つまり、背景技術の欄で上述した特許文献1の技術のように、変速操作装置用鋼板製支持部材(4)の両側が鋼管製前部クロスメンバ(2)に固定された2本の鋼板製ブラケット(3)により支持される大掛かりな構成にせずとも、高い剛性を得ることができるのである。
このように、本発明の第1実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造によれば、コンパクトで軽量な構造を実現しながら、セレクトレバー15に対して大きな荷重がかかった場合でもシフター機構16を確実に支持し、シフター機構16の取り付け位置がずれることを防ぐことができる。
また、シフター機構16が高い剛性で支持されているため、ドライバがセレクトレバー15を操作した際にこのシフター機構16がぐらつくことを防止することが可能となり、ドライバの操作感を向上させることもできる。
また、シフター機構16自体を、シフター機構16を支持する構造体の一部にすることで、軽量化を図るとともに、コストダウンを図ることができる。
また、シフター補強部材18は、接続プレート19,延長パネル22およびフロアパネルブラケット24を介して車両1のフロアパネルに接続されているので、セレクトレバー15に入力される上下左右方向の力に対しての剛性をより一層高めることができる。
したがって、万が一、車室内を行き来する運転者や同乗者がセレクトレバー15に大きな荷重をかけるような事態が生じたとしても、このセレクトレバー15を支持するシフター機構16は高い剛性で支持されているため、車両10に対するシフター機構16の取り付け位置がずれることを防ぐことができる。
また、接続プレート19と延長パネル22とはボルト21,21により接続され、また、延長パネル22とフロアパネルブラケット24との間はボルト23,23により接続されている。
これにより、クロスメンバ17とフロアパネルとの間の距離が設計値と実際値との間で多少の誤差が生じたとしても、接続プレート19のボルト穴(図示略)と延長パネル22の上端部22aに近接して形成されたボルト穴(図示略)とが連通できる範囲、および、延長パネル22の下端部22b近傍に近接して形成されたボルト穴(図示略)とが連通できる範囲で、クロスメンバ17とフロアパネルとの間の距離誤差を吸収することが可能となり、組み付け性を向上させることができる。
また、シフター機構16は、車両10の車室11内の前方のインストルメントパネル14内で且つシフター補強部材18よりも運転席12側に配設されているので、セレクトレバー15が運転者により近くなり、シフター機構16の取り付け剛性を向上させるだけでなく、操作性をも向上できる。
また、背景技術の欄で上述した特許文献1の技術のように、変速操作装置用鋼板性支持部材(4)の両側が鋼管製前部クロスメンバ(2)に固定された2本の鋼板製ブラケット(3)により支持される構成の場合、例えば、セレクトレバー(14)へのワイヤー接続作業などが行ないにくいという課題があるが、本実施形態に係る本発明によれば、シフター機構16の右側方に何ら部品が配設されていないため、作業者は、シフター機構16への部品の取り付け作業を容易に行なうことができる。
次に、図面により、本発明の第2実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造について説明すると、図5はその構成を示す模式的な斜視図、図6はその構成を示す模式的な右側面図、図7はその構成を示す模式的なブロック構成図である。
なお、上述の第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。また、上述の第1実施形態を説明するのに用いた図も併せて用いるとともに、第1実施形態と同様、図1に示す車両10の場合を例にとって説明する。
図5に示すように、セレクトレバー15は、インストルメントパネル14の内部に設けられたシフター機構(変速操作装置)40により支持されている。なお、このシフター機構40は、図2および図3に示す第1実施形態に係るシフター機構16に対応するものである。
また、図6に示すように、このセレクトレバー15には、図示しないトランスミッションと接続されたワイヤー28が接続されている。
また、図5に示すように、クロスメンバ17に溶接されたシフター補強部材(補強部材)41は、第1実施形態のシフター補強部材18に対応するものであって、上端部41aがクロスメンバ17に溶接され(図5中符号FP13参照)、下端部41bが接続プレート(図示略)に溶接されている。なお、この接続プレートは、図2および図3に示す第1実施形態の接続プレート19に対応する部品であり、延長パネル(延長補強部材)42がボルト21,21により固定されている。
この延長パネル42は、原則的には、図2および図3に示す第1実施形態に係る延長パネル22と対応する部品であり、略四角形の穴部42cが形成され、図示しない車載部品(例えば、灰皿や小物入れなど)が配設できるようになっている点で、原則的には延長パネル22と同様の部品である。
しかしながら、本実施形態における延長パネル42は、後述する左側サイドブラケット44と接続されている点で、延長パネル22と異なっている。なお、この延長パネル42と左側サイドブラケット44とは一体に形成され、延長パネル42と左側サイドブラケット44との接続を符号FP16として示す。
また、図5に示すように、クロスメンバ17には、シフター補強部材41から右側へ所定距離(図5中符号L3参照)離れた位置において、右側サイドブラケット(ブラケット)43が溶接されるとともに、シフター補強部材41から左側へ所定距離(図5中符号L4参照)離れた位置において、左側サイドブラケット44が溶接されている。
このうち、右側サイドブラケット43は、第1実施形態における右側サイドブラケット25に対応する部品であって、この右側サイドブラケット25とクロスメンバ17との接続を符号FP12として示す。
また、左側サイドブラケット44は、原則的には、第1実施形態における左側サイドブラケット26に対応する部品であるが、この左側サイドブラケット44は、左側サイドブラケット44と延長パネル42とを接続するブリッジ部45を介して延長パネル42と一体に形成されている点で、第1実施形態の左側サイドブラケット26と異なっている。なお、この左側ブラケット44とクロスメンバ17との接続を符号FP15として示す。
このブリッジ部45は、左側サイドブラケット44から略真下へ延在する直線部45aと、この直線部45aから右斜め下方へ延在する斜線部45bとから構成され、左側サイドブラケット44および延長パネル44と一体にプレス加工により形成されている。
また、シフター補強部材41の中間部41cと右側サイドブラケット43の下端部43bとは接続部材47によって接続されている。なお、この接続部材47は、第1実施形態における接続部材27と対応する部品である。
また、シフター補強部材41の中間部41cと接続部材47との接続を符号FP14で示すとともに、右側サイドブラケット43の下端部43bと接続部材27との接続を符号FP11で示す。
そして、この接続部材47には、右側サイドブラケット43の近傍において、シフター機構40の上端部(一端部)40aが固定されると共に、シフター補強部材41の中間部41cにはシフター機構40の側端部(他端部)40bが2箇所で固定されている。
なお、シフター機構40の上端部40aと接続部材47との接続を符号FP8で示すとともに、シフター機構40の側端部40bとシフター補強部材41の中間部41cとの接続を符号FP9,FP10で示す。
本発明の第2実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
図7に示すように、クロスメンバ17とシフター補強部材41とが固定され(符号FP13参照)、シフター補強部材41と接続部材47とが固定され(符号FP14参照)、接続部材47と右側サイドブラケット43とが固定され(符号FP11参照)、そして、右側サイドブラケット43とクロスメンバ17とが固定されることで(符号FP12参照)、FP13−FP14−FP11−FP12で囲まれることによって定義される四角形の閉断面が形成される。
これにより、クロスメンバ17,シフター補強部材41,接続部材47および右側サイドブラケット43を高い剛性で接続することができる。
さらに、接続部材47とシフター補強部材41とが固定され(符号FP14参照)、シフター補強部材41とシフター機構40とが固定され(符号FP9および符号FP10参照)、そして、シフター機構40と接続部材47とが固定されているので(符号FP8参照)、FP14−FP9,10−FP8で囲まれることによって定義される三角形の閉断面が形成される。
これにより、接続部材47,シフター補強部材41およびシフター機構40を高い剛性で接続することができる。
さらに、クロスメンバ17と左側サイドブラケット44とが固定され(符号FP15参照)、この左側ブラケット44と延長パネル42とがブリッジ部45を介して一体に形成され(符号FP16参照)、延長パネル42とシフター補強部材41とが固定され(符号FP17参照)、そして、延長パネル42とクロスメンバ17とが固定されているので(符号FP13参照)、FP15−FP16−FP17−FP13で囲まれることによって定義される四角形の閉断面が形成される。
これにより、クロスメンバ17,左側ブラケット44,ブリッジ部45,延長パネル42およびシフター補強部材41を高い剛性で接続することができ、シフター機構40の支持剛性をより一層向上させることができる。
このように、本発明の第2実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造によれば、コンパクトで軽量な構造を実現しながら、セレクトレバー15に対して大きな荷重がかかった場合でもシフター機構40を確実に支持し、このシフター機構40の取り付け位置がずれることを防ぐことができる。
また、シフター機構40が高い剛性で支持されているため、ドライバがセレクトレバー15を操作した際にこのシフター機構40がぐらつくことを防止することが可能となり、ドライバの操作感をより向上させることもできる。
また、シフター機構40自体を、シフター機構40を支持する構造体の一部にすることで、軽量化を図るとともに、コストダウンを図ることができる。
また、シフター補強部材41は、接続プレート(図示略),延長パネル42およびフロアパネルブラケット24を介して車両1のフロアパネルに接続されているので、セレクトレバー15に入力される上下左右方向の力に対しての剛性をより一層高めることができる。
したがって、万が一、車室内を行き来する運転者や同乗者がセレクトレバー15に大きな荷重をかけるような事態が生じたとしても、このセレクトレバー15を支持するシフター機構40は高い剛性で支持されているため、シフター機構40の取り付け位置がずれることを防ぐことができる。
また、接続プレートと延長パネル42とはボルト21,21により接続され、また、延長パネル42とフロアパネルブラケット24との間はボルト23,23により接続されている。
これにより、クロスメンバ17とフロアパネルとの間の距離が設計値と実際値との間で多少の誤差が生じたとしても、接続プレートのボルト穴(図示略)と延長パネル42の上端部42aに近接して形成されたボルト穴(図示略)とが連通できる範囲、および、延長パネル42の下端部42b近傍に近接して形成されたボルト穴(図示略)とが連通できる範囲で、クロスメンバ17とフロアパネルとの間の距離誤差を吸収することが可能となり、組み付け性を向上させることができる。 また、シフター機構40は、車両10の車室11内の前方のインストルメントパネル14内で且つシフター補強部材41よりも運転席12側に配設されているので、セレクトレバー15が運転者により近くなり、シフター機構40の取り付け剛性を向上させるだけでなく、操作性をも向上できる。
また、シフター機構40の側方に何ら部品が配設されていないため、作業者は、図6に示すように、セレクトレバー15に対するワイヤー28の接続作業などを容易に行なうことができる。
以上、本発明の第1および第2実施形態を説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の第1および第2実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造が用いられる車両の車内を示す模式的な斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造の要部を示す模式的な斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造の全体を示す模式的な斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造を示す模式的なブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造の全体を示す模式的な斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造を示す模式的な側面図である。 本発明の第2実施形態に係る車両の変速操作装置の支持構造を示す模式的なブロック図である。
符号の説明
10 車両
11 車室
12 運転席
13 助手席
15 セレクトレバー(操作レバー)
16,40 シフター機構(変速操作装置)
17 クロスメンバ
18,41 シフター補強部材(補強部材)
21,23 ボルト
22,42 延長パネル(延長補強部材)
25,43 右側サイドブラケット(ブラケット)
27,47 接続部材

Claims (5)

  1. 操作レバーを有する車両の変速操作装置の支持構造であって、
    該車両の車幅方向に延在する車体部材であるクロスメンバと、
    該クロスメンバに固着され下方に延在する補強部材と、
    該補強部材から離間して該クロスメンバに固着されたブラケットと、
    該補強部材と該ブラケットとを接続する接続部材とを備え、
    該変速操作装置は、その一端部が該接続部材に固定されるとともに、その他端部が該補強部材に固定されており、
    該接続部材と該補強部材との接続位置と、該変速操作装置の該補強部材への固定位置とが離間しており、該接続部材と該補強部材と該変速操作装置とが、三角形の閉断面を形成する
    ことを特徴とする、車両の変速操作装置の支持構造。
  2. 該補強部材は、該車両のフロアパネルに接続されている
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両の変速操作装置の支持構造。
  3. 該補強部材と該車両のフロアパネルとの間には上下方向に延在する延長補強部材が介装され、
    該補強部材と該延長補強部材および該延長補強部材と該フロアパネルとはボルトにより接続されている
    ことを特徴とする、請求項2記載の車両の変速操作装置の支持構造。
  4. 該変速操作装置は、該車両の該補強部材よりも運転席側に配設されている
    ことを特徴とする、請求項1〜3いずれか1項記載の車両の変速操作装置の支持構造。
  5. 該ブラケットは、該補強部材よりも運転席側に配置され、該補強部材よりも助手席側には、該クロスメンバ側と該補強部材側とを連結するブリッジ部を備えることを特徴とする請求項4記載の車両の変速操作装置の支持構造。
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