JP4791975B2 - サイクリン依存性キナーゼの阻害剤、組成物およびそれに関連する使用 - Google Patents
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Description
Biochem. Sci. 15:378-382、1990)。
90:9026-9030、1993;Wang、Nature 343:555-557、1990)。より最近では、サイクリン依存性キナーゼの内因性の、高度に特異的な蛋白質阻害剤が、細胞の増殖に大きな影響を有していることがわかった(Kambら、Science 264:436-440、1994; Beach、Nature 336:701-704、1993)。これらの阻害剤としては、p16INK4(サイクリン依存性キナーゼ4/Dlの阻害剤)、p21CIP1(一般的なサイクリン依存性キナーゼ阻害剤)、およびp27KIP1(特異的なサイクリン依存性キナーゼ2/E阻害剤)があげられる。サイクリン依存性キナーゼ2/Aに結合したp27の最近の結晶構造から、これらの蛋白質がどのようにしてサイクリン依存性キナーゼ複合体との多数の相互作用を介して、キナーゼ活性を阻害するかが明らかになった(Pavletich、Nature 382:325-331、1996)。これらの蛋白質は、対応するサイクリン依存性キナーゼ複合体との特異的な相互作用を介して、細胞周期の調節を助長する。これらの阻害剤が欠乏している細胞は、調節されない成長や腫瘍形成を起こしやすい。この一連の証拠をもとに、治療物質としてのcdkファミリーの小分子阻害剤の多くの研究が行われるようになった。
R8は、置換された、または置換されていない複素環を表し、または、置換された、もしくは置換されていないモルフォリノ、置換された、もしくは置換されていないピペラジニル、または置換された、もしくは置換されていないシクロヘキシルを表し、
Fは、(CH2)nを表し、nは、1乃至6の整数であり、いくつかの態様において、nは1であり、
Qは、置換された、もしくは置換されていない二級アミノ置換基、置換された、もしくは置換されていない三級アミノ置換基、または置換された、もしくは置換されていない窒素含有複素環である。
Bは、MnR8であり、
Arは、アリールまたはヘテロアリール環であり、
Vは、O、S、またはN−CNであり、
Wは、O、S、またはNR”であり、
R’は、それぞれ個別に、H、低級アルキル、または金属対イオンであり、
R”は、それぞれ個別に、Hまたは低級アルキルであり、
R5は、H、P(=O)(OR’)2、またはMnQであり、
R6は、H、OH、またはMnQであり、但し、R5およびR6のうちの1つだけがHであり、
R7は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、低級アルキル、または低級アルコキシルであり、
R8は、置換された、もしくは置換されていない、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはアミンであり、
Mは、それぞれ個別に、置換された、もしくは置換されていない、メチレン基(例えば、C(=O)およびC(=S)、NR”、O、S、S(O)またはS(O2)であり、
nは、Bにnが存在する場合は1〜4の整数であり、R5にnが存在する場合は0〜6の整数であり、R6にnが存在する場合は1〜3の整数であり、
Qは、置換された、もしくは置換されていない、三級アミノ置換基、または窒素含有複素環である。
Bは、MnR8であり、
Arは、アリールまたはヘテロアリール環であり、
Vは、O、S、またはN−CNであり、
Wは、O、S、S(O2)、C(=O)、C(=S)、CH2、またはNR”であり、
R’は、それぞれ個別に、H、低級アルキル、または金属対イオンであり、
R”は、それぞれ個別に、Hまたは低級アルキルであり、
R’’’は、H、または任意に置換された低級アルキルであり、
R5は、MnJKであり、
R6は、H、OH、またはMnQであり、
R7は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、低級アルキル、または低級アルコキシルであり、
R8は、置換された、もしくは置換されていない、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはアミンであり、
Jは、C(=O)、C(=S)、またはSO2であり、
Kは、OR’、N(R’’)2、またはN(R’)SO2R’’であり、
Mは、それぞれ個別に、置換された、もしくは置換されていない、メチレン基(例えば、C(=O)およびC(=S)、NR”、O、S、S(O)またはS(O2)であり、
nは、Bにnが存在する場合は1〜7の整数であり、R5にnが存在する場合は0〜6の整数であり、R6にnが存在する場合は1〜3の整数であり、
Qは、置換された、もしくは置換されていない、三級アミノ置換基、または窒素含有複素環である。
Bは、MnR8であり、
Arは、アリールまたはヘテロアリール環であり、
Vは、O、S、またはN−CNであり、
Wは、O、S、S(O2)、C(=O)、C(=S)、CH2、またはNR”であり、
R’は、それぞれ個別に、H、低級アルキル、または金属対イオンであり、
R”は、それぞれ個別に、Hまたは低級アルキルであり、
R’’’は、H、または任意に置換された低級アルキルであり、
R5は、MnJK、MnQであり、
R6は、H、OH、またはMnQであり、但し、R5はおよびR6のうちいずれか1つだけがHであり、
R7は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、低級アルキル、または低級アルコキシルであり、
R8は、置換された、もしくは置換されていない、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはアミンであり、
Jは、C(=O)、C(=S)、またはSO2であり、
Kは、OR’、N(R’’)2、またはN(R’)SO2R’’であり、
Mは、それぞれ個別に、置換された、もしくは置換されていない、メチレン基(例えば、C(=O)およびC(=S)、NR”、O、S、S(O)、S(O2)またはCH2であり、
nは、Bにnが存在する場合は1〜7の整数であり、R5にnが存在する場合は0〜6の整数であり、R6にnが存在する場合は1〜3の整数であり、
Qは、置換された、もしくは置換されていない、三級アミノ置換基、または窒素含有複素環であり、
但し、式IIaによって表される構造を有する化合物は除外されるものとする:
WおよびZは、個別に、OまたはNR”であり、
R’は、それぞれ個別に、H、低級アルキル、又は金属対イオンであり、
R”は、それぞれ個別に、H又は低級アルキルであり、
R5は、H、P(=O)(OR’)2、又はMnQであり、
R6は、R5及びR6のうちの1つだけがHであることを条件として、H、OH、またはMnQであり、
R7は、それぞれ個別に、水素、ハロゲン、低級アルキル、または低級アルコキシルであり、
Mは、それぞれ個別に、置換された、もしくは置換されていない、メチレン基(C(=S)およびC(=O)を含む)、NR”、O、S、S(O)又はS(O2)であり、
nは、1〜5の整数であり、
Qは、窒素含有ヘテロアリール環、三級アミノ置換基、または置換された、もしくは置換されていない窒素含有複素環である。
Bは、MnR8であり、
Arは、アリールまたはヘテロアリール環であり、
Vは、O、S、またはN−CNであり、
Wは、C(=O)、C(=S)、S(O2)、またはCH2であり、
R’は、それぞれ個別に、H、低級アルキル、又は金属対イオンであり、
R”は、それぞれ個別に、H、又は低級アルキルであり、
R’’’は、H、または任意に置換された低級アルキルであり、
R5は、H、P(=O)(OR’)2、MnJK、又はMnQであり、
R6は、R5およびR6のうちの1つだけがHであることを条件として、H、OH、またはMnQであり、
R7は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、低級アルキル、または低級アルコキシルであり、
R8は、置換された、もしくは置換されていない、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはアミンであり、
Jは、C(=O)、C(=S)、またはSO2であり、
Kは、OR’、NR’’、またはN(R’)SO2R’’であり、
Mは、それぞれ個別に、置換された、もしくは置換されていない、メチレン基(C(=S)およびC(=O)を含む)、NR”、O、S、S(O)又はS(O2)であり、
nは、Bにnが存在する場合は1〜4の整数であり、R5にnが存在する場合は0〜6の整数であり、R6にnが存在する場合は1〜3の整数であり、
Qは、置換された、もしくは置換されていない、窒素含有ヘテロアリール環、二級アミノ置換基、三級アミノ置換基、または窒素含有複素環である。
Bは、MnR8であり、
Arは、アリールまたはヘテロアリール環であり、
Vは、O、S、またはN−CNであり、
Wは、O、S、S(O2)、C(=O)、C(=S)、CH2、またはNR”であり、
R’は、それぞれ個別に、H、低級アルキル、金属対イオン、またはアルカリ土類金属対イオンであり、
R”は、それぞれ個別に、H又は低級アルキルであり、
R’’’は、H、または任意に置換された低級アルキルであり、
R5は、H、P(=O)(OR’)2、MnJK、又はMnQであり、
R6は、R5及びR6のうちの1つだけがHであることを条件として、H、OH、またはMnQであり、
R7は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、低級アルキル、または低級アルコキシであり、
R8は、置換された、もしくは置換されていない、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはアミンであり、
Jは、C(=O)、C(=S)、またはSO2であり、
Kは、OR’、NR’’、またはN(R’)SO2R’’であり、
Mは、それぞれ個別に、置換された、もしくは置換されていない、メチレン基(C(=S)およびC(=O)を含む)、NR”、O、S、S(O)又はS(O2)であり、
nは、Bにnが存在する場合は1〜4の整数であり、R5にnが存在する場合は0〜6の整数であり、R6にnが存在する場合は1〜3の整数であり、
Qは、置換された、または置換されていない二級アミノ置換基である。
Bは、MnR8であり、
Arは、アリールまたはヘテロアリール環であり、
Vは、O、S、またはN−CNであり、
Wは、O、S、S(O2)、C(=O)、C(=S)、CH2またはNR”であり、
R’は、それぞれ個別に、H、低級アルキル、又は金属対イオン、またはアルカリ土類金属対イオンであり、
R”は、それぞれ個別に、H又は低級アルキルであり、
R’’’は、H、または任意に置換された低級アルキルであり、
R5は、MnJKであり、但し、R5はCH2COOHでなく、
R6は、H、OH、またはMnQであり、
R7は、H、ハロゲン、ヒドロキシル、低級アルキル、または低級アルコキシルであり、
R8は、置換された、もしくは置換されていない、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはアミンであり、
Jは、C(=O)、C(=S)、またはSO2であり、
Kは、OR’、N(R’’)2、またはN(R’)SO2R’’であり、
Mは、それぞれ個別に、置換された、もしくは置換されていない、メチレン基(C(=S)およびC(=O)を含む)、NR”、O、S、S(O)、またはS(O2)であり、
nは、Bにnが存在する場合は1〜4の整数であり、R5にnが存在する場合は0〜6の整数であり、R6にnが存在する場合は1〜3の整数であり、
Qは、置換された、もしくは置換されていない、窒素含有ヘテロアリール環、二級アミノ置換基、三級アミノ置換基、または窒素含有複素環である、
R8は、置換された、もしくは置換されていない複素環を表し、または、置換された、もしくは置換されていないモルフォリノ、置換された、もしくは置換されていないピペラジニル、または置換された、もしくは置換されていないシクロヘキシルを表し、
Fは、(CH2)nを表し、nは、1乃至6の整数であり、いくつかの態様において、nは1であり、
Qは、置換された、もしくは置換されていない二級アミノ置換基、置換された、もしくは置換されていない三級アミノ置換基、または置換された、もしくは置換されていない窒素含有複素環である。
Bは、MnR8であり、
Arは、アリールまたはヘテロアリール環であり、例えば、フェニル環であり、
Vは、O、S、またはN−CNであり、好ましくはOまたはSであり、
Wは、O、S、S(O2)、C(=O)、C(=S)、CH2またはNR”であり、
R’は、それぞれ個別に、H、低級アルキル、又は金属対イオンであり、例えば、アルカリもしくはアルカリ土類金属対イオンであり、
R”は、それぞれ個別に、H又は低級アルキルであり、好ましくはHであり、
R’’’は、H、または任意に置換された低級アルキルであり、好ましくは、エステル、アミド、アシルアミド、またはアシルオキシから選択される置換基によって置換されている、
R5は、H、P(=O)(OR’)2、MnJK、又はMnQであり、
R6は、H、OH、またはMnQであり、但し、好ましくは、R5及びR6のうちの1つだけがHであり、
R7は、それぞれ個別に、H、ハロゲン、ヒドロキシル、低級アルキル、例えば、メチル、または低級アルコキシル、例えば、メトキシであり、
R8は、置換された、もしくは置換されていない、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはアミンであり、
Jは、C(=O)、C(=S)、またはSO2であり、
Kは、OR’、NR’’、またはN(R’)SO2R’’であり、
Mは、それぞれ個別に、置換された、もしくは置換されていない、メチレン基(例えば、低級アルキル、オキソ、ヒドロキシルなどで置換されている)、NR”、O、S、S(O)又はS(O2)、好ましくは、WまたはQについているときは、CH2、S(O2)、C(=S)またはC(=O)であり、
nは、Bにnが存在する場合は0〜10、好ましくは1〜7の整数であり、Bにnが存在する場合はさらに1〜4の整数であり、R5にnが存在する場合は0〜6の整数であり、R6にnが存在する場合は1〜3の整数であり、
Qは、置換された、または置換されていない、窒素含有ヘテロアリール環、例えば、ピロール、テトラゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、イソキサゾール、イミダゾール、もしくはピラゾール;二級アミノ置換基、例えば、モノアルキルアミン、アリールアルキルアミン、ヘテロアリールアルキルアミン;三級アミノ置換基、ジアルキルアミン、または窒素含有複素環、モルフォリン, ピペリジン、ピペラジン、ピリジン、もしくはピロリジンである。
WおよびZは、個別に、OまたはNR”であり、
R’は、それぞれ個別に、H、低級アルキル、又は金属対イオン、例えば、アルカリもしくはアルカリ土類金属対イオンであり、
R”は、それぞれ個別に、H又は低級アルキルであり、好ましくはHであり、
R5は、H、P(=O)(OR’)2、又はMnQであり、
R6は、H、OH、またはMnQであり、但し、好ましくはR5及びR6のうちの1つだけがHであり、
R7は、それぞれ個別に、水素、ハロゲン、メチルなどの低級アルキル、またはメトキシなどの低級アルコキシルであり、
Mは、それぞれ個別に、置換された、もしくは置換されていない、メチレン基(例えば、低級アルキル、オキソ、ヒドロキシルなどで置換されている)、NR”、O、S、S(O)又はS(O2)であり、好ましくはCH2であり、WまたはQに付いているときは、CH2、S(O2)、C(=S)、またはC(=O)であり、
nは、1〜5の整数であり、好ましくは、R5にnが存在するときは2〜4であり、R6にnが存在するときは1〜3であり
Qは、窒素含有ヘテロアリール環、例えば、ピロール、オキサゾール、イソキサゾール、イミダゾール、またはピラゾール、三級アミノ置換基、例えば、ジアルキルアミン、または置換された、もしくは置換されていない窒素含有複素環、例えば、モルフォリン、ピペリジン、ピペラジン、もしくはピロリジンである。
本明細書において用いられるところの、下記の用語及び表現は、下記に示す意味をもつ。本発明の化合物は、非対称に置換された炭素原子を含有してもよく、また光学的に活性な形態又はラセミ体であってもよい。ラセミ体の分解又は光学的に活性な開始物質からの合成によるなどの光学的に活性な形態の調製のしかたは、当該技術分野において公知である。特に立体化学又は異性体形態が特に指摘されていない限り、全てのキラル、ジアステレオマー、ラセミ体及び幾何学的異性体の形態の構造が意図される。本発明の化合物を調製するために用いられる全てのプロセスおよび調製されてその化合物となる中間体を本発明の一部とみなす。
2, 5-チアジアジニル、アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル(benztetrazolyl)、ベンゾイソオキサゾリル(benzisoxazolyl)、
ベンゾイソチアゾリル(benzisothiazolyl)、ベンゾイミダザロニル(benzimidazalonyl)、カルバゾリル、4aH-カルバゾリル、 P-カルボリニル(P-carbolinyl)、クロマニル、クロメニル(chromenyl)、シノノリニル(cinnolinyl)、デカヒドロキノリニル(decahydroquinolinyl)、2H,6Hジチアジニル、ジヒドロフロ[2、3-b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル(furazanyl)、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル(indolenyl)、インドリニル、インドリジニル(indolizinyl)、インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル(isothiazolyl)、イソオキサゾリル(isoxazolyl)、モルホリニル、ナフチリジニル(naphthyridinyl)、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル,
1,2,3-オキサジアゾリル,1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニルペリミジニル(oxazolidinylperimidinyl)、フェナントリジニル(phenanthridinyl)、フェナントロリニル(phenanthrolinyl)、フェナルサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル(phenoxathiinyl)、フェノキサジニル(phenoxazinyl)、フェタラジニル(phthalazinyl)、ピペラジニル、ピペリジニル、ピテリジニル(pteridinyl)、
ピペリドニル(piperidonyl)、 4-ピペリドニル、ピテリジニル(pteridinyl)、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾニル(pyrazolinyl)、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドキサゾール(pyridooxazole)、ピリドイミダゾール(pyridoimidazole)、
ピリドチアゾール(pyridothiazole)、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、 ピロリニル(pyrrolinyl)、ピロリル(pyrrolyl)、キナゾリニル、キノリニル、 4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、カルボリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、 1,2,4-チアジアゾリル、 1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアンスレニル(thianthrenyl)、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル(thienothiazolyl)、チエノオキサゾリル(thienooxazolyl)、チエノイミダゾリル(thienoimidazolyl)、チオフェニル、トリアジニル(triazinyl)、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、 1,3,4-トリアゾリル、キサンテニルが含まれる。好ましい複素環は、限定されないが、ピリジニル、フラニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、1H-インダゾリル、オキサゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル(benzisoxazolyl)、オキシンドリル(oxindolyl)、ベンゾオキサゾリニル(benzoxazolinyl)、またはイサチノイル(isatinoyl)が含まれる。融合環、例えば、上記複素環を含有するスピロ化合物もまた含まれる。
版、Mack Publishing Company、Easton、PA、1990、p. 1445に挙げられている。この開示を引用によって本明細書中に援用する。
camptothecan)、GS−211、JM118、エトポシド、テニポシド、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、プロカルバジン、アスパラギナーゼ、ペガスパラガーゼ(pegaspargase)、オクトレオチド、エストラムスチン、及びヒドロキシ尿素を含む。
本発明のサイクリン依存性キナーゼ阻害剤は、癌又は増殖性疾患を治療するために、哺乳動物の体内のその作用物質の活性部位に、該作用物質を接触させることができるあらゆる方法によって投与される。それらは、薬剤と組み合わせて用いることが可能な常法によって、個別の治療剤として、あるいは、治療剤との組み合わせにおいて投与することができる。本明細書に記載の阻害剤の化学的特徴は、化合物に好ましい溶解性の特徴を付与し、それらを、以下により詳細に述べるように、静脈製剤、局所製剤、経口製剤その他として投与するのに好適なものにしている。それらは単独で投与することもできるが、選択された投与経路及び標準的な薬学的プラクティスに基づいて選択された薬学的担体とともに投与することが好ましい。好ましい賦形剤及びそれらの製剤については、例えば、書籍Remington's Pharmaceutical
Sciences (Remington's
Pharmaceutical Sciences. Mack Publishing Company、Easton、Pa.、USA 1985)に記載がある。
版、Mack Publishing Company、Easton、PA、1990に記載がある。この開示を引用によって本明細書中に援用する。
一般的に、細胞増殖の調節におけるcdk類の重要な役割のために、本明細書に開示されている化合物は、癌、良性前立腺肥大症、家族性腺腫症ポリープ、神経線維腫症、乾癬、真菌感染、内毒素ショック、肥大性瘢痕形成(hypertrophic scar formation)、炎症性腸疾患、移植に対する拒絶反応、アテローム動脈硬化症、乾癬、肺繊維症、間接炎、糸球体腎炎、血管形成又は血管手術後の再狭窄に関する血管平滑筋細胞増殖、及びその他手術後の狭窄及び再狭窄などの、異常な細胞増殖を特徴とするあらゆる疾患の経過において有用かもしれない可逆的な細胞分裂停止剤として作用することができる。例えば、米国特許第6,114,365号、及び第6,107,305号を参照されたい。
(1995))。本明細書に記載の化合物はまた、組合せ製剤が不十分である場合、公知の抗癌剤又は細胞毒性試剤と続けて投与することができる。本発明では投与の順序は限定されず、本明細書に記載の化合物は、公知の抗癌剤又は細胞毒性試剤の投与の前後のいずれにおいても投与することができる。例えば、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤フラボピリドールの細胞毒活性は抗癌剤との投与順序に影響される(Cancer Research、57、3375
(1997))。
均等物
v.合成
K. Robins、J. Org.
Chem. 1956、21、1240.)及びC(P. SchmidtとJ. Druey、Helv. Chem. Acta 1956、39、986.)にまとめた。Tominagaら、J. Heterocycl. Chem. 1990、27、775及びPCT出願WO
00/21926 号及びWO 99/54308号もまた参照されたい。広範な開始ヒドラジン及びアルデヒドは市販されており、または標準的な有機変換によって調製することができる。下記において用いられているように、置換基Arは、置換されて化学式Iの対応するアリール置換基に一致する、又は、それに変換されたアリール環を示す。化学式Iの化合物はまた、PrCOClを塩基の存在下でCH2(CN)2で処理し、得られた化合物をPCl5で処理し、その生成物をArNHNH2で反応させることによって調製することもできる。
Groups in Organic Synthesis" Second Edition、John
Wiley & Sons、1991)を保護するための潜在的な必要性について、当該技術分野の当業者は理解することができる。酸からのエステルの調製は上述した。これらのアミドおよびエステルのアミンおよびアルコールへの還元は、好適な水素化物還元物質を用いて行うことができる。
Asymmetry 1995,
61, 745; J. Org. Chem. 1994, 59, 1937)、好ましくは、塩基の存在下で、限定されないが、アミン、アルコールおよびスルホンアミドを含む求核剤と反応させることによって、尿素、カルバメートおよびスルホニル尿素がそれぞれ得られる。これらの反応を行うための条件およびホスゲンおよびホスゲン等価物を扱う際に伴う危険は、有機合成の分野の当業者には知られている。最善の注意を払うべきである。
Organic Synthesis" VCH Publishers、Inc.、1991)、限定されないが、アルコール、アルデヒド、オレフィン、チオエーテル、スルホキシドおよびヘテロアリール基を含む基の酸化を含む(Milos Hudlicky、"Oxidations in Organic
Chemistry" American Chemical Society、1990)。
508; Suzuki、A. Pure Appl. Chem. 1985、57、 1749)。カルボニル基をもつ上記調製された化合物は、求核剤とさらに反応させることによって誘導され、二級アルコールを得ることができる。そのような求核剤としては、限定されないが、グリニャール試薬、アルキル‐、アルケニル‐およびアルキニル‐リチウム試薬、およびアリルスタンナン、シランなどがあげられる。上記のように調製された化合物は、さらにBeckmann転位(Gawley in Org. React. 1988、35、1)または他の転位によってさらに合成することができる。
Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd ed.; Wiley: New York, 1991)。ジメチルニトロフタレートのニトロ基を還元して、触媒的水素化を用いてアミンに還元した。基剤として無水酢酸およびピリジンを用いてアニリンをアシル化した。得られたアセトアミド2およびアセトフェノンの混合物を強塩基を用いて、適切な溶媒中で高温で処理し、所望のトリケトン3を得た。トリケトンを得るための追加的手段は、Kilgoreら、Industrial and Engineering Chemistry
34:494-497、1946に記載されているように、当該技術分野の当業者に公知である。トリケトンを高温で適切な溶媒中でヒドラジンを用いて処理し、インデノ[1,2-c]ピラゾロン環系を得た。
HrnciarおよびSvanygova、Collect. Czech. Chem. Commun. 59:2734-40、1994に記載されているように当該技術分野の当業者に公知である。強酸を用いて適切な溶媒中で加熱することによってアミドを脱アシル化し、アニリン4を得た。このアニリンを、酸クロリドを用いた標準的な条件下で適切な溶媒中でアシル化し、所望の生成物5を得た。
Organ. Khim. 9:2548 2550、1973に記載のように、1,3-ジケトン6aと3-無水ニトロフタル酸との縮合を用いる。市販されていない場合、1,3−ジケトンは、必要なメチルケトンのアセチル化またはトリフルオロアセチル化によって、当該技術分野の当業者は容易に作製することができる。得られたニトロ誘導体のアニリン6bへの還元は、触媒水素化、酸性条件下での亜鉛または鉄を用いた処理、またはジチオン酸ナトリウムもしくはスズクロリドなどの他の還元剤を用いた処理を含む種々の方法で達成することができる。続いて、アニリン6cを、アシル化、次いでスキーム2に既述したヒドラジンを用いた処理によって本発明のイデノ[1,2-c]ピラゾロンに還元することができる。
v.実施例
本発明の化合物の生物学的活性および実用性を、以下により詳細に記載したものを含めた1以上のアッセイによって証明する。
アッセイ1:本発明の化合物による細胞周期進行の阻害。ヨウ化プロピジウムおよびBrdUアッセイを用いる(結果は、図1および表2に示す)。
アッセイ2:NCLパネルに示されているように、本発明の化合物に曝露したときの、種々のヒト腫瘍に由来する広範囲の60細胞株の生存率の減少(結果は、表3に示す)。
アッセイ3:クローン原性生存アッセイにおける、本発明の化合物が細胞に及ぼす不可逆的な効果(結果は、表3、図2および図3に示す)
アッセイ4:カルセインAMアッセイを用いて推定されるように、本発明の化合物に曝露したときのHCT−116およびIMR90細胞の生存率の減少(結果は、表3および表6に示す)
アッセイ5:本発明の化合物に曝露した、阻止された正常細胞ではなく、阻止された腫瘍細胞における生存率の阻害(結果は、表4および図4に示す)
アッセイ6:いくつかのキナーゼ生化学的アッセイにおける、本発明の化合物の阻害活性(結果は、表5および表6に示す)
アッセイ7:キセノグラフト腫瘍モデルにおける化合物の活性(結果は、図5、6、7および8に示す)
アッセイ8:化合物の標的タンパク質に対するアフィニティ(結果は図9に示す)
アッセイ9:本発明の化合物の抗ウイルス活性(結果は表7に示す)
DNAをヨウ化プロピジウムで染色し、フローサイトメトリーにより2Nまたは4N 相補DNAをもつ細胞の数を定量化することによって細胞周期のG1、SおよびG2/Mの段階の細胞のパーセンテージを測定した。細胞周期全体にわたる、cdk阻害剤への曝露に対応した細胞の分布の変化をこの方法で評価した。
3セットのHCT−116細胞(100,000 個/セット)を試験化合物の存在下で、T−25フラスコ中で下記の表1にしたがって培養した。分析は、24、48、72時間後に行った。トリプシン化することによって接着細胞を回収し、Falcon 12 x 75 フローサイトメトリックチューブ内で浮遊細胞と結合し、遠心分離によって回収した。培地を細胞ペレットからデカントし、100μlのPI染色を加え、その細胞を37℃で20〜25分間インキュベートした。好ましい細胞数は、2×106〜4×106/ml程度であった。次に等体積(100μl)のPI塩を細胞に添加し、これを4℃で1〜2時間インキュベートした。染色された細胞をBecton Dickinson FACScan フローサイクロメータで分析した。サンプルは、遮光しておいた。図1は、化合物A37に曝露したとき、細胞がG1およびG2に最終的に阻止されることを、アポトーシスおよび核内倍加を証拠として示している。類似の結果が化合物B16を含む本発明の他のいくつかの化合物においても認められる。
この方法は、ヌクレオチド類似体BrdUを、新たに合成されたDNAに細胞周期のS段階を進行する細胞として組み込んだ、細胞のパーセンテージを測定した。BrdU組み込みの阻害を、S段階の進行およびDNA複製に及ぼすcdk阻害剤の効果の測定値として用いた。
3セットのHCT−116細胞(100,000 個/セット)をT−25フラスコ中で平板培養し、上記試験化合物とともにインキュベートした。分析は、24、48、72時間後に行った。10mg/mlの貯蔵物からBrdUを各T−25フラスコに添加し、最終濃度を10Mとし、その細胞を37℃で16〜18時間さらにインキュベートした。次にその細胞を製造者のプロトコル(BrdU Flowキット、BD-Pharmingen カタログ# 2354KK)にしたがって、下記のようにフローサイトメトリック分析を行った。
12 x 75 フローサイトメトリック管に収集し、次いで、さらに100μlのCytofix /Cytoperm緩衝剤を用いた固定および透過処理(30分間、室温)を行った。次にその細胞を1mlのPerm Wash緩衝剤で洗浄し、その細胞ペレットを100μlのCytoperm
Plus緩衝剤中に再懸濁し、氷上で10分間インキュベートした。その細胞を1mlのPerm Wash緩衝剤で再び洗浄し、100μlのCytofix /Cytoperm緩衝剤中で室温で10分間、固定を繰り返した。次に、その細胞を1mlのPerm Wash緩衝剤を用いて洗浄した。次にその細胞を37℃で1時間100μlのDNaseを用いて処理して、組み込まれたBrdUを露出させ、次いで、1mlのPerm Wash緩衝剤を用いた別の洗浄工程を行った。組み込まれたBrdUの存在は、α-BrdU-FITC抗体(Perm Wash緩衝剤中抗体の50μlの1:50希釈液)によって明らかにされた。細胞を遮光し室温で20〜30分間インキュベートした。インキュベーションに続いて、細胞を1mlのPerm Wash緩衝剤で洗浄し、PBS中300μに1mlの2%FBS中に再懸濁させ、フローサイトメータで分析した。結果は、BrdU組み込みを阻害する化合物の濃度(μM)としてを表2に示す。
National Cancer Instituteにおける、60の細胞ラインのパネルの化合物の評価によって、広範な腫瘍の種類および遺伝子的バックグラウンドの効力に関する豊富な情報が提供される。このパネルには、白血病、メラノーマおよび肺、結腸、脳、卵巣、乳房、前立腺および腎臓の癌由来の細胞ラインが含まれている。このパネルを使用することによって、p53およびHer2/Neuを含む癌化と関連する多くの遺伝子、ならびに代謝に関与する遺伝子および多剤耐性を付与する遺伝子の改変が、細胞中の化合物の効果の測定値に提供される。これらの細胞ラインにおいて生成されたデータは、下記のプロトコルとともに化合物の活性を評価するために用いることができる。
Mid-point)−全細胞パネルに対する平均IC50、10nM未満のIC50(μM)は、この推定では10nMと等しいものとして計算されている;(b)アドリアマイシン耐性細胞株(ADR−res)に対する化合物の阻害活性のIC50(μM)の、2つの情報メトリクスとして表3(NCIパネル)に示す。
10% FCSを含むRPMI-1640中で細胞を成長させ、5,000〜40,000細胞/ウェルの密度範囲で、96ウェルマイクロタイタープレート内で平板培養した。そのプレートを24時間37℃で、5%CO2下で24時間インキュベートした。所望の最終濃度の2倍の化合物を含有する培地(5用量、4ログスパン)を調製し、100μlを、培地と細胞100μlを含有する各ウェルに添加して、所望の最終濃度とした。次にそのプレートをさらに48時間インキュベートした。
B(SRB)アッセイを用いて測定した。細胞を冷TCAを用いて、最終濃度を10%に固定し、4℃で60分インキュベートした。上清を捨て、プレートを水で5回洗浄し、空気乾燥した。1%酢酸中4%(w/v) SRB溶液を各ウェルに添加し、そのプレートを10分間室温でインキュベートした。そのプレートを5回1%酢酸で洗浄し、空気乾燥した。その結合した染色剤を10mMのtrizma塩基で可溶化し、その吸収度をプレートリーダーで515nMで読み取った。結果を下記の表3(NCIパネル)に示した。
このアッセイは、特定の露出期間後に生存度の不可逆的な損失をもたらす化合物の濃度を決定するために用いられた。本質的に、細胞を1、2または5日間、化合物に曝露する、その後、化合物を含まない成長培地に移す。化合物を含まない成長培地中で、数日間インキュベーションを続けた後、回収したコロニーの数を、生存細胞の数の推定値として計数した。
培地(RPMI-1640、10%FCS、pen/strep)を水浴で37℃に予め温めた。細胞を37℃、5%CO2でインキュベートし、成長させた。細胞をトリプシン処理によってサブコンフルエントプレートから回収し、血球計数器を用いて計数した。15cmの組織培養皿中25mlの培地で1×104個の細胞を平板培養した。14個のプレートを各試験化合物のために準備し、37℃で一晩インキュベートした。その化合物を希釈し、7つの濃度の培地とした。細胞上のその培地を試験化合物を含有するものと取り換えた。試験すべき化合物の各濃度に2つのプレートならびに化合物を含有しない2つの対照プレートを準備した。プレートを上記のように24、48または74時間インキュベートし、培地を除去し、新鮮な培地と取り換え、そのプレートをさらに7日間インキュベートし、PBSで洗浄した。コロニーを結晶バイオレット溶液(0.4%結晶バイオレット、20%エタノール)で5分間染色し、希釈水で2回洗浄し、計数を行った。
細胞生存度の損失によって測定されたCdk阻害剤の効力を、カルセインAMアッセイ(Molecular
Probes)を用いて測定した。カルセインAMは、細胞内エステラーゼの基質であり、蛍光プレートリーダーを用いて定量することができる蛍光生成物を生成するために、生存可能な細胞のみにおいて切断される。蛍光シグナルは、製造可能な細胞の数、よって細胞のCdk阻害剤への露出に応答するシグナルの損失に比例する。このアッセイは、細胞がまだ生存しているかもしれない細胞周期の阻止と生存度の損失とを区別することができ、したがって、Cdk阻害剤の評価に十分に適用される。潜在的に細胞障害性を有する化合物は、そのようなアッセイにおいて細胞生存率の有意な損失を引き起こすかもしれない。
およびIMR−90)に示す。HCT−116細胞に対する生存率アッセイについてのIC50(μM、非タンパク質調整されている)を更なる本発明の化合物ついてに表6に示す。
HCT−116またはIMR90細胞をトリプシン処理によってサブコンフルエントプレートから回収し、1,000または4,000細胞をそれぞれ24ウェル皿で平板培養した。37℃、5%CO2で一晩インキュベートした。HCT−116細胞は、RPMI-1640、10%FCSで培養し、IMR90細胞は、最小必須培地α10%FCSで培養した。一晩インキュベートして接着させた後、その培地を各ウェルから吸引し、試験化合物を濃度0〜250nM、7つの用量の合計の範囲で含有する培地と取り換えた。そのプレートをインキュベータに戻し、さらに2日培養した。蛋白質調整IC50の測定に用いられる培地は、RPMI-1640、10%FCS、および1mg/mlのα酸性糖蛋白質(Sigma G-9885)および45mg/mlヒト血清アルブミン(Sigma A3782)であった。試験化合物とともに72時間インキュベートした後、その細胞を1×PBSで2回洗浄し、特殊な処置を施して、全ての残留緩衝剤を除去した。
# C3100)を50μlのDMSO中に溶解させることによって、5μMカルセインAM溶液を調製した。カルセインを完全に溶解した後(室温で10分)、10mlのPBS中に希釈した。カルセイン/PBS(0.5ml)を各ウェルに添加した。そのプレートを37℃で75分間インキュベートし(遮光)、蛍光シグナルを蛍光プレートリーダー上に読み取った(励起485/20および発光530/25)。
サイクリン依存性キナーゼ(Cdk)活性は、細胞分裂周期の明確な段階を経る細胞の進行を促進することが要求されている。培養液中の正常の未変換型の細胞の増殖は、成長因子の存在が必要であり、血清の欠乏によりそれが除去されると、Cdk活性の損失が起こり、その結果、細胞が静止段階G0に入ると細胞周期が終了する。したがって、メカニズムの見地から、Cdk阻害剤は、それらのサイクルの対応物に関して阻止された細胞における効力を大いに減少させたはずである。
HCT−116細胞を3組平板培養し、そのそれぞれにおいて、10%ウシ胎児血清を24ウェル皿のウェル1つにつき200個もしくは2000個の密度で細胞を含有するRPMI1640培地中において試験される化合物の各濃度とし、37℃、5%CO2で一晩インキュベートした。1ウェルあたり2000個の細胞を含有するプレートからの培地を取り除き、細胞を、血清を含む培地で1回洗浄し、1mlの血清を含まない培地を細胞上においた。細胞を含有するプレートを、血清の存在下および非存在下の両方で、さらに6日間インキュベートした。
血清を除去するとすぐ細胞が実際に細胞周期を励起したことを確認するために、S段階を経て進行する細胞を示すBrdU陽性細胞のパーセンテージを各実験において測定した。この実験の目的のために、細胞生存度を、生存している細胞のみで活性を示す細胞内エステラーゼの蛍光基質であるSNARF-1を用いて同時に評価した。あわせて、BrdU組み込みおよびSNARF-1切断のフローサイトメトリーによる評価は、単一細胞ベースで阻止された細胞の生存度を判定した。この分析のために、細胞を下記のようにSNARF-1で染色し、次いで上記のBrdU組み込みの測定のための準備を行った。
HCT-116 + FCS 5,000細胞
HCT-116 - FCS 100,000細胞
IMR90 + FCS 100,000細胞
IMR90 - FCS 200,000細胞
細胞を化合物の存在下で、72時間(3日間)、37℃、5%CO2で、下記のようにインキュベートし、化合物の、循環する細胞および阻止された細胞に対する効果を測定した。循環するおよび阻止されたHCT−116細胞ならびに循環するIMR90細胞を、5〜250nMの範囲の6用量のパネルに曝露した。阻止された正常細胞については、用量の範囲を50nMから25μMに増加し、活性における予期された減少について比較した。
catalogue # C3100)を50μlのDMSOに溶解することによって調製した。管を室温で、約10分間インキュベートして、カルセインが完全に溶解したことを確認した。カルセインを10mlのPBSで希釈して最終的な溶液を調製し、それを遮光しておいた。
酵素Cdc2/サイクリンBは、市販のものを取得した。Cdk2/his-サイクリンEshortはSf9細胞中で発現させた。Cdk2/サイクリンA、cdk4/サイクリンD1およびcdk6/サイクリンD2は、Sf9細胞中で発現させた。蛋白質キナーゼA(触媒性サブユニット、ウシ心臓由来)および蛋白質キナーゼC(ラット脳由来のイソザイムと混合)を市販のものを取得した。
20, Packard Instruments)を添加した後、組み込まれた32Pの量をシンチレーション計数によって測定した。化合物の存在下で組み込まれた放射活性の量をDMSOのみを含有し、化合物を含まない対照実験において組み込まれた放射活性の量で割ることによって、相対的活性を測定した。化合物の代わりに50mM
EDTAを含む実験において測定されたバックグラウンドの放射活性は、計算する前に全ての結果から引いた。50%阻害(IC50)を示す化合物の濃度は、データを標準式(下記数式1)に当てはめることによって測定した。
式中、P=1、相対的活性は、相対的阻害率である。[I]は、化合物の濃度であり、max およびmin は、最大および最小相対的阻害率(それぞれ1および0)を表し、sは、いわゆるHillスロープである。
MgCl2、1mMジチオスレイトール、50μMアデノシントリホスフェート、2μCi[32P]アデノシントリホスフェート、10%ジメチルスルホキシド(化合物由来)、pH7.5の40μgのGST−Rb、および酵素を体積100μL中に含有していた。化合物を1mM〜10mMの間の種々の濃度で添加した。その反応を30℃で15分間進め、70μLの停止溶液(237mMエチレンジアミン四酢酸ジナトリウム、105mMアデノシントリホスフェート、pH8.0)を添加することによってその反応を停止した。グルタチオン−セファローズビーズ(Amersham)に結合させることによって、110分間GST−Rbを捕獲した。その懸濁液を、ガラスファイバーフィルターを通して濾過した。保持されたビーズを0.3 %(w/v)Tween-20を含有するリン酸緩衝液を用いて5回洗浄した後、100μLのシンチラントを添加した後、組み込まれた33Pの量をシンチレーション計数によって測定した。化合物の存在下で組み込まれた放射活性の量をDMSOのみを含有し、化合物を含まない対照実験において組み込まれた放射活性の量で割ることによって、相対的活性を測定した。化合物の代わりに50mM
エチレンジアミン四酢酸ジナトリウムを含む実験において測定されたバックグラウンド放射活性を計算する前に全ての結果から引いておいた。50%阻害(IC50)を示す化合物の濃度は、データを標準式(1)に当てはめることによって測定した。
トリス、10mM MgCl2、1mMジチオスレイトール、pH7.5の12μMアデノシントリホスフェート、10%(w/v)ジメチルスルホキシド(化合物由来)、20μgのHistone H1、2μCi[32P]アデノシントリホスフェート、0.2U蛋白質キナーゼAを100μLアッセイ中に含有していた。蛋白質キナーゼCアッセイは、50mMトリス、10mM
MgCl2、1mMジチオスレイトール、0.8mM
CaCl2、pH7.5の5μMアデノシントリホスフェート、10%(w/v)ジメチルスルホキシド(化合物由来)、20μgのHistoneH1、2μCi[32P]アデノシントリホスフェート、0.01U蛋白質キナーゼCを50μLアッセイ中に含んでいた。酵素を添加することによってアッセイを開始し、30℃で10分間反応させ、0.4体積の237mMエチレンジアミン四酢酸ジナトリウム、105mMアデノシントリホスフェート、pH8.0を添加することによってその反応を停止した。0.5体積の75%(w/v)トリクロロ酢酸を添加することによって、停止させた反応から蛋白質を沈降させ、96ウェルガラスファイバー濾過器(Millipore)を介して濾過した。25%(w/v)トリクロロ酢酸でフィルタを10回洗浄し、組み込まれた[32P]ホスフェートを100μlの Microscintを添加して測定し、シンチレーション計数を行った。50%阻害率(IC50)を示す化合物の濃度は、データを式(1)に当てはめることによって求めた。
本発明の薬剤、化合物を生物分解性の賦形剤中に合成し、静脈内投与用に調製した。CPT−11(Camptosar(登録商標)、Pharmacia)を医薬品として取得し、5%デキストローゼ−水(D5W)中に調製した。全ての調剤は、1週間ごとに新鮮にし、注入量は体重によって調製した(0.2ml/20gマウス)。
Riverから取得し、静的マイクロアイソレータ内に収容し、適宜に水および照射された標準的なげっ歯動物用の食餌(Purina Pico-Lab Rodent Diet 20)を与えた。
式中wは、HCT116腫瘍の幅(nm)、lは、HCT116腫瘍の長さ(nm)を表す。
式中、Tは、治療群のマウスが1000mgの大きさに達するのに必要な時間の中間値、Cは、対照群の腫瘍が1000mgの大きさに達するのに必要な時間の中間値、Tdは、指数増殖の間の対照群腫瘍のセミ-ログ成長(semi-log growth)プロットの直線回帰分析から推定した腫瘍が二倍になる時間、3.32は、1-log10単位を増殖させるために、集団に必要な倍増の数である。各LCKユニットは、細胞殺傷の1-log10単位(例えば、1LCK=90%殺傷、2LCK=99%殺傷など)を表す。化合物は、LCK値が>1であるとき(>90%腫瘍細胞殺傷に相当)、化合物は活性であると考える。
%TGI=100(1−T/C)
式中、Tは、化合物治療群の所定日における腫瘍の大きさの中間値であり、Cは、同じ日における、賦形剤対照群の腫瘍の大きさの中間値である。
本明細書に提案された使用のための所与の化合物が適切かどうかを確認するために、そのような化合物の、もしあればその公知の結合パートナーとの結合特性の特徴を明らかにすることが有用かもしれない。しかしながら、これは本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
DTTおよび0.005%Tween 20(蛋白質グレード、Calbiochem)を含有する流れる緩衝剤中で行った。化合物Rの10μM溶液をpH8.0でCM5センサーチップ(リサーチグレード)のデキストラン表面に、アミド結合化学によって結合させた。化合物Rの蛋白質、例えば、CDK2/サイクリンEへの結合の特徴を明らかにするために、精製された蛋白質断片を流れる緩衝剤中に希釈し、9種の異なる蛋白質濃度を得た。それを、5分間ずつ連続的にセンサ表面上を通過させ、次いで、同じ流速で5分間流れる緩衝剤を通過させた。CDK2/サイクリンE複合体のCM5化合物R添加チップの表面への結合と解離を流速30μl/分で測定した。各実験後、そのチップを3M
グアニジニウム−ヒドロクロリド(20秒、30μl/分)を2回連続して注入することによって再構成し、その後次のサンプルを置いた。
2,8 nMであった。
本発明のいくつかの化合物の活性を、ローパッセージで臨床的に単離したHIV-1ROJOに感染した末梢血単核細胞(PBMC)において評価し、急性で感染した細胞におけるこれらの化合物の効果の測定値を求めた。これらの正常ヒト細胞を使用することによって、これらの化合物の治療的指標を推定することが可能となる。2例のドナーからの新鮮なPBMCをプールし、PHA-Pによって48〜72時間刺激した。次にその細胞をIL−2の存在下で培養し、有糸分裂シグナルによって開始される細胞分裂を維持した。ウイルスを感染多重度0.1で添加した。効果を評価する前、細胞を感染後7日間培養した。上清における逆転写活性のレベルによってウイルス複製を測定し、MTSアッセイによって細胞毒性を測定した。これらの化合物の抗HIV効果および細胞毒性といった二重の測定の結果を表7に示す。
Claims (10)
- 薬学的に許容される添加剤、及び請求項1乃至2のいずれかに記載の化合物を含む薬学的組成物。
- 医薬品として使用するための、請求項1乃至2のいずれかに記載の化合物。
- 高増殖性障害を治療するための、医薬品の製造における、請求項1乃至2のいずれかに記載の化合物の使用。
- 細胞の増殖を阻害するための、医薬品の製造における、請求項1乃至2のいずれかに記載の化合物の使用。
- ウイルス感染を治療するための、医薬品の製造における、請求項1乃至2のいずれかに記載の化合物の使用。
- 前記ウイルス感染がヒト免疫不全ウイルス(HIV)によって引き起こされる、請求項7に記載の使用。
- 治療を必要とする患者における、サイクリン依存症キナーゼを阻害するための、医薬品の製造において、請求項1乃至2のいずれかに記載の化合物、又は前記化合物の治療学的有効量を含有する組成物の使用。
- 治療を必要とする患者に、サイクリン依存症キナーゼ関連性疾患を治療するための、医薬品の製造において、請求項1乃至2のいずれかに記載の化合物、又は前記化合物の治療学的有効量を含有する組成物の使用。
Applications Claiming Priority (7)
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---|---|---|---|
US53187203P | 2003-12-23 | 2003-12-23 | |
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