JP4790918B2 - トナーの製造方法 - Google Patents
トナーの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4790918B2 JP4790918B2 JP2001054439A JP2001054439A JP4790918B2 JP 4790918 B2 JP4790918 B2 JP 4790918B2 JP 2001054439 A JP2001054439 A JP 2001054439A JP 2001054439 A JP2001054439 A JP 2001054439A JP 4790918 B2 JP4790918 B2 JP 4790918B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- charge
- developer
- average
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/0825—Developers with toner particles characterised by their structure; characterised by non-homogenuous distribution of components
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/0802—Preparation methods
- G03G9/0808—Preparation methods by dry mixing the toner components in solid or softened state
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/0819—Developers with toner particles characterised by the dimensions of the particles
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/0821—Developers with toner particles characterised by physical parameters
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/0821—Developers with toner particles characterised by physical parameters
- G03G9/0823—Electric parameters
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/087—Binders for toner particles
- G03G9/08742—Binders for toner particles comprising macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
- G03G9/08755—Polyesters
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/087—Binders for toner particles
- G03G9/08784—Macromolecular material not specially provided for in a single one of groups G03G9/08702 - G03G9/08775
- G03G9/08793—Crosslinked polymers
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナー、トナーの製造方法、トナーを含む現像剤、現像剤のための被覆キャリアを製造する方法、およびその現像剤を用いてオフセット並の印刷物品質の画像を形成する方法に関する。より詳しくは、本発明は、混成型無補足現像システムを含む装置によって静電画像を現像するとき用いられ、オフセット印刷並の印刷物品質を与えるように注意深く制御される特性を有するトナーおよび現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
歴史上、電子写真は、これまで、オフセット印刷と同じ品質の印刷物を提供することを要求されなかった。オフセット印刷の顧客は、従来の電子写真装置によって入手できるものより遙かに高いレベルの印刷物品質を要求する。
【0003】
米国特許第5,545,501号には、下記の特性を有する、キャリア粒子とトナー粒子を含む静電複写現像剤組成物が開示されている。すなわち、トナー粒度分布は、体積平均粒径(T)は、4μm≦T≦12μmであり、前記キャリア粒子と摩擦電気接触後の直径当たりの平均電荷(絶対値)(CT)はフェムトクーロン/10μm単位で、1fC/10μm≦CT≦10fC/10μmであり、その特徴は、(i)前記キャリア粒子のテスラ(T)単位で表した飽和磁化値(Msat)は、Msat≧0.30Tであり、(ii)前記キャリア粒子の体積平均粒径(Cavg)は、30μm≦Cavg≦60μmであり、(iii)前記キャリア粒子の前記体積基準粒度分布は、少なくとも90%の、0.5Cavg≦C≦2Cavgで表される粒子直径Cを有する粒子を含み、(iv)前記キャリア粒子の前記体積基準粒度分布は、b%未満の、25μmより小さい粒子を含み、b=0.35×(Msat)2×Pの関係があり、Msatは、T単位で表した飽和磁化値(Msat)であり、Pは、kA/m単位で表した、極を生成する磁気の最大磁界強度であり、また(v)前記キャリア粒子は、0.2%w/w≦RC≦2%w/wで表される量(RC)の樹脂コーティングによって被覆されたコア粒子を含むことである。要約を参照されたい。この特許の記載によれば、このような現像剤によって、微細な毛製磁気ブラシによって潜像が現像されるシステムにおいてオフセット印刷の品質の画像が実現される。第4欄の7〜17行を参照されたい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
好ましくは像重ね合わせ装置、より好ましくは混成型無補足現像システムを使用する装置において用いて、感光体の表面上の潜像を現像する場合、この電子写真様式によって生成されるカラー画像がオフセット印刷によって実現される品質と類似の品質を示すような特性の組合せを有するトナーとキャリアよりなる一連の現像剤が、依然として所望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、1組のカラートナーと現像剤であって、それぞれが、現像剤はオフセット印刷並の印刷物品質を有する像を電子写真によって生成することができるトナーを有するような1組の特性を有する1組のカラートナーと現像剤を提供することを目的とする。さらに、本発明は、混成型無補足現像システムを用いる現像装置において使用される場合、オフセット印刷並の印刷物品質を有する画像を生成することができる1組のカラートナーと現像剤を明らかにすることを目的とする。本発明のトナーの製造方法は、現像剤組成物において用いられる制御された特性を有するトナーを製造する方法であって、少なくとも1つのバインダと少なくとも1つの色料を、ある供給割合で混合装置に供給し、混合物を形成する工程と、前記混合装置から前記混合物を取り出すとき、オンライン式レオメータと近赤外分光光度計とを用い、前記混合物の溶融レオロジーと色料濃度をモニタリングする工程であって、モニタリングによって、モニタリング中の溶融レオロジーと色料濃度が規格外であることが示される場合、前記モニタリングされた混合物を製造工程から取り除き、前記少なくとも1つのバインダまたは前記少なくとも1つの色料の供給を調整することによって前記供給割合を調整し、その結果、規格内混合物が前記製造工程内に保持される工程と、必要に応じて、前記混合物に添加すべき1つ以上の外部添加剤と共に、前記規格内混合物を粉砕する工程と、前記粉砕された規格内混合物を分級する工程と、前記分級された規格内混合物を1つ以上の外部添加剤と共に混合して、制御された特性 を有するトナーを得る工程と、を含み、得られたトナーは、トナー粒子径当たりの電荷(Q/D)が、−0.1から−1.0fC/μmの範囲の平均値を有し、最大でも0から0.25fC/μmの範囲で変動し、0.5fC/μmより小さいピーク幅のトナーの電荷分布を有し、トナーの摩擦電荷値が、−25から−70μC/gであって、最大で、0から15μC/gの範囲で変動し、6.9から7.9μmの範囲の平均粒径を有し、トナー粒子の数分布の30%以下が5μm未満のサイズを有し、トナー粒子の体積分布の約0.7%以下が12.7μmを超えるサイズを有し、トナーの溶融レオロジー特性が、3.8のL/Dダイ比の条件下で2.16kgの荷重を加えた場合、117℃の温度において、10分当たり1gから25gの範囲である。
【0006】
さらにまた、本発明は、前述した要求特性を常に実現するトナーと現像剤とを製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
その上さらに、本発明は、要求特性を有する2成分現像剤を得るため、トナーと組み合わせて使用する適切なキャリアを開発することを目的とする。またさらに、本発明は、要求特性を有する2成分現像剤を得るため、トナーと組み合わせて使用する被覆キャリアを製造する方法を明らかにすることを目的とする。
【0008】
一般に、電子写真印刷の方法は、光導電性部材を実質上一様な電位に帯電させて部材の表面に感光性を与える段階を含む。光導電性表面の帯電部分は、たとえば、走査レーザビーム、LED源、など、または複写すべきオリジナルドキュメントから得られる光像に露光される。これによって、静電潜像が感光体の光導電性表面に記録される。光導電性表面に静電潜像が記録された後、潜像は現像される。
【0009】
本発明によれば、2成分現像剤材料が、現像過程の第1段階に用いられる。通常の2成分現像剤は、摩擦電気によってトナー粒子に付着する磁性キャリア顆粒を含む。トナー粒子は、潜像に付着され、トナー粉画像を光導電性表面上に形成する。その後、トナー粉画像は、コピー用紙に転写される。最後に、トナー粉画像は加熱されコピー用紙上に画像形態として恒久的に定着される。
【0010】
前述した電子写真マーキング過程は、変形してカラー画像を生成することができる。カラー電子写真マーキング過程の1つの形式は、像重ね合わせ(IOI)処理と呼ばれ、複合トナー粉画像を基板に転写する前に、異なるカラートナーのトナー粉画像を感光体上に重ね合わせる。IOI処理によってある一定の便益、たとえば緻密な構造は提供されるが、この方法を上手く実行するには幾つかの難しい問題がある。たとえば、IOI処理などの印刷システム概念の実現には、先行して調色された画像と相互作用しない現像システムが必要とされる。幾つかの公知の現像システム、たとえば、従来の磁気ブラシ現像および単独成分を飛び越す現像は、受取体(基板)上の画像と相互反応するので、相互反応する現像システムを用いる場合、先に調色された画像は、その後の現像によって捕捉されることになる。したがって、IOI処理の場合、無捕捉または無相互反応現像システムが必要とされている。
【0011】
【発明の実施の形態】
混成型無捕捉現像(HSD)技術によって、トナーは従来の磁気ブラシを介してドナーロールの表面に現像される。複数の電極線は、調色されたドナーロールに密着して現像帯に配置される。交流電圧がこの電極線に印加され、現像帯にトナークラウドが生成される。一般に、ドナーロールは、薄い、たとえば50〜200μmの部分的導電層によって被覆される導電性コアからなる。磁気ブラシロールは、ドナーコアに対して電位差をおいて保持され、トナー現像に必要とされる磁界が生成される。次に、ドナーロール上のトナー層は、1本または1組の電極線に起因する磁界によって混乱され、トナー粒子の混合されたクラウドが生成され、維持される。通常、ドナーに対する電極線の交流電圧は、5〜15kHzの周波数において700〜900Vppである。多くの場合、これらの交流信号は、純粋な正弦波よりはむしろ方形波である。次に、トナーが、潜像によって生成される磁界によって、クラウドから近くの感光体上に現像される。
【0012】
本発明によれば、任意の適切な静電画像現像装置を用いることができるが、混成型無捕捉現像システムを用いる装置を使用することが好ましい。このようなシステムは、たとえば、米国特許第5,978,633号に開示されており、この特許は、その全体を本願に引用して援用する。
【0013】
本発明によれば、混成型無捕捉現像を好適なサブシステム要素として用いる像重ね合わせ(IOI)電子写真によって、電子写真エンジンを用いて、厳密に、オフセット印刷並の印刷物品質要求事項を満足させることが可能となった。画像品質と独特のサブシステム要求事項の両者によって、トナー設計は非常に制約を受けることになる。本発明によって、この制約された環境下において作用し、オフセット印刷品質に類似の印刷物を生成する新規なトナーの態様が開示される。
【0014】
オフセット印刷並の印刷物品質の実現に加えて、前述した装置のディジタル画像形成方法によって、オフセット印刷においては実施できない各印刷物の特別注文対応(たとえば、住所、または地域的配布のための特定の情報)も可能となる。
【0015】
本発明によって、前述した装置の制約された環境下において1組の材料が理想的に機能することを可能とする、トナーの独特な組合せ、トナー製造方法、現像剤特性、およびキャリア特性が開示される。トナー特性および特定のトナー実施形態は、セクションA〜FおよびセクションFに続く本文において記述し、トナー製造過程におけるパラメータおよび特定の製造方法の実施形態は、一連のトナー特性の本文に続く本文において記述し、現像剤特性および特定の現像剤の実施形態は、セクションG〜KおよびセクションKに続く本文において記述し、またキャリア特性および特定のキャリアの実施形態は、一連の現像剤特性の本文に続く本文において記述する。
【0016】
本発明のトナーによって、鮮明な(高い彩度)、信頼性の高いカラー表現によって顧客を大いに喜ばせる印刷物が提供される。色域、すなわち印刷できる色の最大限の組合せが、4色電子写真システムの基準である。ベタ領域と中間調領域は、密度と色が一様で安定である。これらの領域は、一様なグロスである。テキストは明快であり、フォントサイズまたはフォント種類に関係なく、明確な縁を有する。バックグラウンドは存在しない。色、ベタ、中間調、グロス、彩色、テキストおよびバックグラウンドは、ジョブの走行全体を通じて安定している。印刷物は、たとえば、ビニルまたは他のドキュメント表面と接触して保管される場合、好ましくない用紙カールを示さず、処理または保管によって画像が乱されることもない。
【0017】
これらの印刷品質属性を満足するため、トナー材料は、一定の予測可能な様式によって作用する必要がある。トナーがこのように作用することを可能とする最も重要なトナー材料パラメータは、特に、混成型無捕捉現像システム環境において、トナー粒度分布、トナー溶融流れおよびレオロジー、トナーブロッキング温度、ビニルおよび他のドキュメント表面への裏移りに対する抵抗力、トナー色、トナー流れ、およびトナー電荷分布である。
【0018】
トナー材料パラメータおよびパラメータが影響を与える印刷品質属性を、以下に列挙する。種々の特性に対する好ましい値も記述する。
【0019】
トナーサイズを小さくすることによって、TMA(単位面積当たりの転写される質量)を減少させることが可能となる。これは、カラートナーが層化される画像重ね合わせ法の場合、特に重要である。用紙上の高質量のトナーによって、好ましくないドキュメント「風合い」(石版印刷らしくない)、定着寛容度の圧迫、および用紙カールの増加が発生する。その上、第2または第3のトナー層が第1トナー層上に現像されるとき、現像電圧の不均一性のため現像機能の低下が発生する場合がある。可能な限り小さい平均トナー粒径を有することは望ましいが、極端に小さい粒子の場合に確認される故障モードがある。極端に微細なトナー粒子は、キャリアビーズ、ドナーロール、および感光体に対するトナー付着の増大を示すので、電子写真寛容度を圧迫する。トナー微粒子は、非常に小さな粒子のドナーロール現像の効率が低いため、現像の不安定性にも関係する。微粉トナー粒子は、感光体に対する被着の増加を示し、転写効率および均一性が低下する。粗いトナー粒子の存在は、混成型無捕捉現像(HSD)ワイヤストロービングおよび相互反応性にも関係し、非常に細い線および構造化画像の表現に障害を発生させる。
【0020】
したがって、トナー粒径を制御し、微粒および粗粒の両トナー粒子を限定することが望ましい。高い画像品質および低い用紙カールを可能とするため、本発明においては、小さいトナーサイズを用いることが必要とされる。また、比較的少量の微粒トナー粒子と粗粒トナー粒子を有する狭いトナー粒度分布が望ましい。本発明の好適な実施形態によれば、仕上がったトナー粒子は、公知のコールターカウンタ法によって測定した場合、約6.9から7.9μmの範囲、最も好ましくは約7.1から7.7μmの範囲の平均粒径(体積メジアン直径)を有する。トナー分布の微粉側は十分に制御され、その結果、トナー粒子の数分布(すなわちトナー粒子の全数)の約30%のみが5μm未満のサイズを有し、最も好ましくはトナー粒子の数分布の約15%のみが5μm未満のサイズを有する。分布の粗粒側も非常によく制御され、その結果、トナー粒子の体積分布の約0.7%のみが12.7μmを超えるサイズを有する。これは、換言すれば、およそ1.23の下限体積比幾何標準偏差(GSD)およびおよそ1.21の上限体積幾何標準偏差を有する非常に狭い粒度分布である。したがって、トナーは、平均粒径が小さく、粒度分布が狭いことが必要とされる。
【0021】
処理速度が増大すると、定着器を通る滞在時間は減少し、その結果、トナー−用紙界面温度が低下する。定着実施中、処理速度によって一定である温度において、トナー粒子が、合体して流れ、基板(たとえば、用紙、透明シート、など)に付着することが必要である。装置定着条件における溶融粘度によって、必要とされるグロスレベルが定められ、同時に、定着器ロール高温時裏移り(hot−offset)(すなわち、定着器ロールへのトナーの転写)を避けるために十分に高い弾性を保持することも必要とされる。裏移りが発生すると、その結果、印刷欠陥が生じ、また定着器ロール寿命が短くなる。
【0022】
したがって、適切なトナーバインダ樹脂を選択してトナーの溶融レオロジーを制御し、定着器作動条件において、低い最低定着温度、広い定着寛容度、および所望のグロスを提供することが望ましい。トナーによって定着器ロールの寿命が長くなるような適切なバインダ樹脂を用いることが、さらに望ましい。
【0023】
本発明のトナーに要求される機能は、定着器の作動条件において、低い最低定着温度、広い定着寛容度、および所望のグロスを提供するように溶融レオロジーを制御することである。最低溶融温度は、一般に、定着サブシステムの最低固定温度(MFT)によって特徴付けられる(すなわち、トナーが基板用紙に十分に固定される定着の最低温度であり、調色された画像を有する用紙の一部の折り目付けと折り目のトナーが用紙から分離する程度の定量化によって測定される)。一般に、定着寛容度は、高温時裏移り温度(HOT)(すなわち、トナーが定着器ロールにオフセット印刷されない最高温度であり、現行の画像の上に印刷される先行画像の存在または用紙が定着器ロールから離脱することの失敗によって測定される)とMFTの差として決定される。定着されたトナー層のグロスレベル(すなわち、所定の定着温度における定着されたトナー層の光沢度であり、産業用標準光反射測定によって測定される)も、トナーが定着される温度によって変わり、さらに定着寛容度を制約する場合がある。すなわち、トナーのグロスレベルが、HOTより低い温度において過度に高くなる場合、またはMFTより高い温度において過度に低くなる場合、温度のこの制約範囲が定着寛容度を定める機能を果たすことになる。
【0024】
トナーの溶融レオロジー特性を最適化し、最も低い最低定着温度と最も広い定着寛容度を与える必要がある。本発明によって可能となるトナーの溶融レオロジー特性は、97℃の温度において3.9×104から6.7×104ポアズの範囲の粘度、116℃の温度において4.3×103から1.6×104ポアズの範囲の粘度、136℃の温度において6.1×102から5.9×103ポアズの範囲の粘度を有する。さらに、本発明によって可能となるトナーの溶融レオロジー特性は、97℃の温度において6.6×105から2.4×106ダイン/cm2の範囲の弾性率、116℃の温度において2.6×104から5.9×105ダイン/cm2の範囲の弾性率、136℃の温度において2.7×103から3.0×105ダイン/cm2の範囲の弾性率を有する。粘度および弾性率の両者は、毎分40ラジアンにおいて、標準機械式分光計を用いて測定される。トナーレオロジーを特徴付ける代替方法は、メルトフローインデックス(MFI)の測定による方法であり、MFIは、特定の荷重をかけた場合に長さLおよび直径Dのオリフィスを10分間に通過するトナーの重量(グラム単位)として定められる。本発明によって可能となるトナーの溶融レオロジー特性は、3.8のL/Dダイ比の条件下で2.16kgの荷重を加えた場合、117℃の温度において、10分当たり1gから25gの範囲であり、最も好ましくは10分当たり6から14gの範囲である。この狭い範囲の溶融レオロジー特性によって、必要とされる最低固定、適切なグロス、および所望の高温時裏移り挙動が提供され、長い定着器寿命が可能となる。
【0025】
種々の環境条件下において、トナーブロッキングを示すことなく、保管、輸送できることは、常に、電子写真トナーに対して要求されてきた。トナーブロッキングは、主として、トナーバインダ樹脂のガラス転移温度(Tg)によって影響されることは公知である。この樹脂のTgは、その樹脂の化学組成と分子量分布に直接に関係する。樹脂は、通常の保管温度において、ブロッキングが発生しないように選択しなければならず、このことによってTgの下限が定められる。前述したように、最低定着温度およびグロスも満足する必要があり、これらによって、溶融レオロジーに影響を与えるという点において、Tgの上限が定められる。表面添加剤の使用によって、トナーブロッキング温度は、トナーバインダ樹脂のガラス転移によって定められる温度をさらに超えて高くなる。
【0026】
ドキュメントの生成後、多くの場合、ドキュメントは、たとえばファイルホルダおよび3環バインダに用いられるビニル表面と接触して、または他のドキュメントの表面と接触して、保管される。時折、完成ドキュメントは、これらの表面に付着し裏移りし、その結果、画像が劣化することが認められる。これは、ビニル表面に対する裏移りの場合はビニル裏移り、または他のドキュメントに対する裏移りの場合はドキュメント裏移りとして知られている。一部のトナーバインダ樹脂は、他の樹脂よりこの現象による影響を受けやすい。トナーバインダ樹脂の化学組成およびある種の成分の添加によって、ビニル裏移りおよびドキュメント裏移りを最小限とすること、または防止することができる。
【0027】
したがって、ビニル裏移りおよびドキュメント裏移りを防止し。適切な範囲のガラス転移温度を有する化学組成を有するトナーバインダ樹脂を選択して、定着特性に悪影響を与えることなく保管中のトナーブロッキングを防止することが望ましい。
【0028】
通常の保管温度におけるブロッキングを防止するが、なお要求される最低定着温度を満足させるため、樹脂は、たとえば、52℃から64℃の範囲のガラス転移温度(Tg)を有するように選択することが望ましい。
【0029】
トナーは、広い色域を可能とする適切なカラー特性を有する必要がある。色料の選択によって、4色電子写真によって通常利用できるより高い割合の標準パントン(登録商標)カラーの表現を可能とすることが望ましい。色域の測定は、CIE(国際照明委員会)規格によって定められており、この規格は、通常、CIELabと呼ばれ、ここで、L*、a*、およびb*は、3次元空間を形成する変形反対色座標であり、L*によって色の明度が特徴付けられ、a*によって色の赤色度が大体特徴付けられ、b*によって色の黄色度が大体特徴付けられる。さらに、彩度C*は、色飽和度として定められ、a*およびb*の自乗の合計の平方根である。各トナーに対して、彩度(C*)は用紙上のトナー質量の全範囲を通じて最大限とすることが望ましい。顔料濃度は、最大明度(L*)が基板上の所望のトナー質量に対応するように選択することが望ましい。すべてのこれらのパラメータは、産業用標準分光計(たとえば、X−Rite Corp.から入手可能)によって測定される。
【0030】
したがって、組み合わせたとき、印刷物上に広範囲の一連の色を形成する、すなわち、CIELAB座標システムで定められる最も広範囲の可能な色空間を包含し、所望の彩色、ベタ、中間調およびテキストを正確に表現する機能を有するトナー色料を選択することが望ましい。
【0031】
トナー凝集性が、トナー取扱および調剤に有害な影響を有する場合があることは公知である。過度に高い凝集力を有するトナーは、新しいトナーが現像剤混合システムに供給されることを阻害する「架橋」を形成する場合がある。反対に、凝集力が非常に低いトナーは、トナー供給速度およびトナー濃度を制御することが困難となる場合があり、また現像剤に過剰の微粉が入ることになる場合がある。さらに、混成型無捕捉現像(HSD)システムによれば、トナー粒子は、最初に磁気ブラシから2個のドナーロールに展開される。トナー流れは、HSDワイヤと現像電界がドナーロールに対するトナー付着に打ち勝つために十分であり、適切な画像を感光体に現像することが可能となるように選択する必要がある。感光体に現像された後、トナー粒子は、感光体から基板に転写できなければならない。
【0032】
したがって、トナー流れ特性を、粒子相互の凝集および粒子の表面、たとえばドナーロールおよび感光体への付着の両者をを最低限とするように適合させることが好ましい。この条件が満足されると、高品質で安定な現像および高品質で均一な転写によって、信頼性の高い画像が提供される。
【0033】
このように、トナー流れ特性によって、粒子相互の凝集および粒子の表面、たとえばドナーロールおよび感光体への付着の両者が最小限とされる。トナー流れ特性は、最も便利には、トナー凝集力の測定によって、たとえば公知の質量、たとえば2gのトナーを、たとえば頂部から底部に順に53μm、45μm、および38μmのスクリーン網目を有する3個1組のスクリーンの頂部に置き、スクリーンとトナーを、一定時間一定の振動幅、たとえば90秒間1mm振動幅で振動させことによって、定量化される。この測定を実施する装置は、Hosokawa Powder Testerであり、Micron Powders Systemsから入手可能である。トナー凝集力値は測定時間の終了時において各スクリーン上に残存するトナーの量と関係付けられる。100%の凝集力値は、振動段階の終了時において、すべてのトナーが頂部スクリーン上に残存することに対応し、0%の凝集力は、すべてのトナーが3個のスクリーン全部を通過、すなわち、震動段階の終了時において、3個のスクリーンのどれにもトナーが残存しないことに対応する。凝集力値が高いほど、トナーの流動性は低くなる。トナー凝集力および付着を最小限とすることによって、高品質の安定した現像および高品質の均一な転写が可能となる。多数の添加剤の組合せによって、適切な初期流れを形成して、混成型無捕捉現像(HSD)システムにおける現像および転写を可能とすることができる。しかし、高濃度の比較的多量の外部表面添加剤によって、広範囲の面積被覆力およびジョブの走行期間の全域において、安定な現像および転写が可能となることは公知である。
【0034】
トナー電荷分布は、現像性能および転写性能(転写効率および均一性を含めて)と相関関係がある。トナー電荷レベルによって影響を受ける印刷品質属性には、全体のテキスト品質(特に、微細なセリフを表現する機能)、線の拡大/収縮、ハロー(2色の境界における白色領域、テキストがベタバックグラウンドに固定される場合にも明白である)、相互作用性(たとえば、第1の色の印刷領域から捕捉されて、第2の色の印刷領域に再現像されることによる、ある色のトナーの他の色の現像過程に対する関与)、バックグラウンド、およびハイライト/シャドーコントラスト(TRC)が含まれる。低いトナー電荷によって識別される故障モードには、正の線収縮、負の線拡大、ハロー、相互作用性、バックグラウンド、劣悪なテキスト/セリフ品質、劣悪なハイライトコントラスト、および機械による汚れが含まれる。高いトナー電荷に関連する問題には、低い現像効率、低い転写効率(単位面積当たりの高い残留質量)、劣悪なシャドーコントラスト、および相互作用性が含まれる。
【0035】
平均トナー電荷レベルの適合化に加えて、電荷分布は、過度に多いまたは少ない量(特に反対極性の)トナー電荷を含有してはならない。混成型無捕捉現像(HSD)は、感光体(画像とバックグラウンドの両者)に到達するすべてのトナーは処理中に再帯電されるので、低電荷トナーによる影響を非常に受けやすい。低電荷トナー(およびもちろん反対極性のトナー)は、バックグラウンド領域に現像される可能性が高く、再帯電後、印刷物に転写される場合がある。低電荷トナーは、HSD現像システムにおいて、ドナーロールと感光体の間に位置するワイヤの表面におけるトナーの蓄積の一因にもなる。この蓄積によって、特異な現像(空間的および時間的に)が生じ、顕著な画像品質欠陥、すなわちワイヤ履歴(wire history)と呼ばれる状態となる場合がある。高電荷トナーによって現像機能および転写機能が低下するため、分布は、過剰量の高電荷トナーも含んではならない。
【0036】
さらに、トナー電荷レベルおよびトナー電荷分布は、広範囲の面積被覆力(AC)およびジョブの走行期間の全域において維持されねばならない。本発明の装置は、好ましくは、オフセット印刷市場の獲得を意図するフルカラー機であり、面積被覆力およびジョブの走行期間は、広範囲に変化する。印刷ジョブ、たとえば年次営業報告書は、主として黒色テキストを含み、シアン、マゼンタ、および黄は、「スポットカラー」における利用、たとえば、ロゴ、図、およびグラフに対してのみ用いられる。フルカラー彩色の場合、ジョブは、主としてシアンマゼンタおよび黄、ならびに非常に少量の黒による非常に明るい淡く柔らかな色調から、シアン、マゼンタおよび黄を大量に用いる暗色の鮮やかで深みのある色までの変化させることができる。幾つかの計画によれば、黒は、トナー層全体の厚さを減少させるため、等しい量のシアン、マゼンタ、および黄の代替として用いられる。各計画は、シアン、マゼンタ、黄、および黒の各色に関する面積被覆率(AC)の独特の組合せを有する。トナー電荷レベルおよび電荷分布は、ハウジング内のトナーの対応する平均滞留時間に基づいて変更することはできない(すなわち、高いAC=短い滞留時間であり、ハウジング内のトナーの回転率が大きくなる。逆に、低いAC=長い滞留時間)。
【0037】
新たに添加されたトナーは、迅速に帯電されて現像剤中に既に存在するトナーと同じレベルとなることが望ましい。そうならない場合、2つの別個の状態が発生する。新たに添加されたトナーが、迅速に帯電されて既に現像剤中に存在するトナーのレベルにならない場合、「緩慢混合」として知られる状態が発生する。分布は、特性上、双峰分布となるはずであり、2つの別個の電荷レベルが現像サブシステム内に並存することを意味する。極端な場合、実効電荷を有しない新たに添加されたトナーが、感光体に対する現像に使用される場合がある。逆に、新たに添加されたトナーが、現像剤中に既に存在するトナーより高い電荷を有する場合、「帯電完了」として知られる現象が発生する。これも双峰分布が特徴であるが、この場合、低電荷または反対極性トナーは、既に在中するトナーである(すなわち、新しいトナーの添加より先に現像剤内に存在するトナー)。緩慢混合および帯電終了の両者に対する故障モードは、前述した低電荷トナー状態、最も顕著にはバックグラウンドと機械による汚れ、ワイヤ履歴、相互作用性、および劣悪なテキスト品質の場合と同じである。
【0038】
したがって、過度に高いおよび過度に低いトナー電荷を避ける平均トナー電荷レベルを有するように、トナーおよび現像剤材料を設計することが望ましい。これによって、ベタ、中間調、洗練された線およびテキストの現像が維持され、また、バックグラウンドおよび画像の汚染が防止される。トナー電荷レベルの分布は、分布の末尾部分が画像品質に悪影響を与えないように、十分に狭いことが必要とされる(すなわち、低電荷母集団は、低トナー電荷レベルに関係するとして知られている画像品質属性を低下させるために十分な大きさではない)。トナーの電荷レベルおよび電荷分布は、顧客の走行モードの全範囲にわたって維持されなければならない(ジョブの走行期間および面積被覆率)。
【0039】
平均トナー電荷が高いことと、電荷分布が狭いことが、本発明においてはすべての走行条件(平均被覆率およびジョブの走行期間)下において必要とされる。本発明によれば、以下に述べる適切な添加剤を選択することによって、高いトナー電荷および電荷安定性が可能となる。
【0040】
トナーの電荷は、トナーがキャリア粒子と摩擦電気接触後の粒子質量当たりの電荷、Q/M、μC/g単位、または電荷/粒子直径、Q/D、fC/μm単位のどちらかによって記載される。Q/Mの測定は、公知のファラデーケージ法によって行われる。トナー粒子の平均Q/Dの測定は、技術上公知の電荷分光写真装置によって実施することができる。分光写真装置を用いて、測定されたトナー直径(D、μm単位)に関するトナー粒子電荷(Q、fC単位)の分布が測定される。測定結果は、fC/10μm(横座標において)として表されるQ/D比を通る縦軸上に、同じQ/D比の粒子頻度百分率(縦座標において)として表される。Q/D値全域における頻度の分布は、多くの場合、ガウス分布またはローレンツ分布の形態をとり、ピーク位置(ほとんど必ずQ/D値)およびピーク幅(たとえば、ピーク値の半分の頻度値におけるピークの幅(fC/μm単位)によって特徴付けられる)を有する。この全部の分布から、平均Q/D値を求めることができる。ある一定の条件下において、前述した緩慢混合および帯電終了挙動の場合のように、頻度分布は2つ以上の別個のピークからなる場合がある。
【0041】
本発明の好適な実施形態の混成型無捕捉現像(HSD)装置に用いる場合、前述した印刷品質を得るため、トナー粒子のQ/Dは、たとえば、−0.1から−1.0fC/μmの範囲、好ましくは、およそ−0.5から−1.0fC/μmの範囲の平均値を有する必要がある。この電荷は、トナーを用いて得られる画像の色の鮮明度を確実に一定に保持するため、現像処理処理期間を通じて安定に維持する必要がある。したがって、トナー電荷は、最大でも、たとえば、0から0.25fC/μmの範囲の平均Q/D値示すことが望ましい。トナーの電荷分布は、電荷分光写真法によって測定され、狭いこと、すなわち0.5fC/μmより小さい、好ましくは0.3fC/μmより小さいピーク幅を有し、かつ単峰形であり、すなわち、頻度分布において単独のピークのみを有し、低電荷トナー(十分に強いクーロン引力を生じないような非常に小さい電荷)および悪い徴候を示すトナーは、皆無または非常に少ないことが望ましい。低電荷トナーは、たとえば、全トナーの6%以下、好ましくは2%以下を構成することが望ましく、一方、悪い徴候を示すトナーは、たとえば、全トナーの3%以下、好ましくは1%以下を構成することが望ましい。
【0042】
完全に公知のファラデーケージ測定法を用いて、本発明の好適な実施形態の混成型無捕捉現像(HSD)装置に用いる場合、前述した印刷品質を得るため、トナーは、好ましくは、たとえば、−25から−70μC/g、より好ましくは−30から−60μC/gの摩擦電荷値を示すことも望ましい。摩擦電荷は安定である必要があり、最大で、たとえば、0から15μC/gの範囲、好ましくは0から8μC/gの範囲において変動する程度でなければならない。
【0043】
混成型無捕捉現像(HSD)に対する印刷品質要求は、前述したように、トナー機能特性に変換される。本発明によって、多数の印刷品質要件を満足することを目標として、機能を組み込んだトナーが設計される。4種の異なるカラートナー、シアン(C)、マゼンタ(M)、黄(Y)、および黒(K)が、通常、フルカラー画像の現像に用いられる(他の色のトナーを用いることもできるが)。本発明によれば、これらのカラートナーは、好ましくは、樹脂バインダと、適切な色料と、1つ以上の添加剤からなる添加剤パッケージと、からなる。前述した特性を有する本発明のトナーの調製に用いられる適切で好ましい材料について、以下に述べる。しかし、前述した機能特性を実現するため用いられる特定の調合処方は、本発明の範囲を制約するものと見なすべきではない。
【0044】
本発明によるトナーおよび現像剤組成物のため選択される適切なトナー樹脂の具体例としては、ビニルポリマー類、たとえば、スチレンポリマー類、アクリロニトリルポリマー類、ビニルエーテルポリマー類、アクリレートおよびメタクリレートポリマー類;エポキシポリマー類;ジオレフィン類;ポリウレタン類;ポリアミド類およびポリイミド類;ポリエステル類、たとえば、ジカルボン酸とジオール、たとえばジフェノールとのエステル化重合生成物類、架橋ポリエステル類;などがある。本発明のトナー組成物のため選択されるポリマー樹脂には、2種以上のモノマーのホモポリマー類またはコポリマー類が含まれる。さらに、前述したポリマー樹脂類は架橋することもできる。
【0045】
ポリエステル樹脂は、好適なバインダ樹脂の中でもビニルまたはドキュメント裏移りによって最も影響を受けないものである(前述の特性C)。
【0046】
ビニルポリマー類中のビニルモノマー単位の具体例は、スチレン、置換スチレン類、たとえば、メチルスチレン、クロロスチレン、スチレンアクリレート類およびスチレンメタアクリレート類;モノカルボン酸のエステル類、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸−2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸プロピル、およびメタクリル酸ペンチルなどのビニルエステル類;スチレンブタジエン類;塩化ビニル;アクリロニトリル;アクリルアミド;アルキルビニルエ−テルなどである。さらに、例としては、p−クロロスチレンビニルナフタレン;不飽和モノオレフィン類、たとえば、エチレン、プロピレン、ブチレン、およびイソブチレン;ハロゲン化ビニル類、たとえば、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、および酪酸ブチル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、ビニルエーテル類、ただし、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、およびビニルエチルエーテルを除く;ビニルケトン類、ただし、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、およびメチルイソブチルケトンを除く;ハロゲン化ビニリデン類、たとえば、塩化ビニリデン、および塩化フッ化ビニリデン;N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン;などがある。
【0047】
本発明のトナー組成物における使用に適するポリエステル樹脂類のジカルボン酸単位の具体例は、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、ジメチルグルタル酸、ブロモアジピン酸、ジクロログルタル酸、などであり、一方、ポリエステル樹脂類のジオール単位の具体例は、エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ピナコール、シクロペンタンジオール、ヒドロベンゾイン、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類、ジヒドロキシビフェニル、置換ジヒドロキシビフェニル類、などである。
【0048】
1つのトナー樹脂として、ジカルボン酸とジフェノールから誘導されるポリエステル樹脂類が選択される。これらの樹脂は、米国特許第3,590,000号に開示されており、この開示は、その全体を本願に引用して援用する。また、ビスフェノールAとプロピレンオキシドの反応によって得られるポリエステル樹脂類、および特に、たとえば、得られた生成物とフマル酸との反応によって生成されるポリエステル類、およびテレフタル酸ジメチルと1,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、およびペンタエリスリトールの反応によって得られる分枝ポリエステル樹脂類も、好適に使用できる。さらに、低融点ポリエステル類、特に、反応押し出しによって調製される低融点ポリエステル類をトナー樹脂として選択することができる。この樹脂については、米国特許第5,227,460号を参照されたい。この特許は、全体を本願に引用して援用する。他の特定のトナー樹脂には、スチレン−メタクリレート・コポリマー、スチレンブタジエン・コポリマー、PLIOLITES(商標)、および懸濁重合スチレンブタジエン(米国特許第4,558,108号、この開示は、全体を本願に引用して援用する)が含まれる。
【0049】
本発明における使用のため、さらに好ましい樹脂には、米国特許第5,227,460号(前述したように、本願に引用して援用された)に開示されている形式の直鎖部分と架橋部分の両者を含むポリエステル樹脂類が含まれる。
【0050】
バインダの架橋部分は、本質上、走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡による測定により、最高0.1μm、好ましくは約0.005μmから約0.1μmの範囲の体積平均粒子直径を有するミクロゲル粒子からなり、ミクロゲル粒子は、直鎖部分全体に、事実上、均一に分散されている。この樹脂は、技術上公知の反応溶融混合法によって調製することができる。高度に架橋された高密度ミクロゲル粒子は、直鎖部分全体に分布され、樹脂に弾性を与え、これによって、樹脂裏移り特性が改善されるが、事実上、樹脂最低固定温度に影響を与えない。
【0051】
したがって、トナー樹脂は、好ましくは、部分的架橋不飽和樹脂、たとえば、不飽和ポリエステル樹脂であり、この樹脂は、直鎖状不飽和樹脂(以下、主剤と呼ぶ)、たとえば、直鎖状不飽和ポリエステル樹脂を、好ましくは化学反応開始剤と共に、溶融混合装置、たとえば、押出機内において、高温(たとえば、樹脂の溶融温度より上、好ましくは樹脂の融点より最高約150℃高い温度)および高圧下において、架橋することによって調製される。
【0052】
トナー樹脂は、樹脂混合物中に、通常、約0.001から約50重量%、好ましくは約1から約20重量%、より好ましくは約1から約10重量%、最も好ましくは約2から約9重量%の範囲の重量分率のミクロゲル(ゲル含量)を含む。直鎖状部分は、前記トナー樹脂の約50から約99.999重量%の範囲、好ましくは前記トナー樹脂の約80から約98重量%の範囲の主剤、好ましくは不飽和ポリエステルからなる。樹脂の直鎖状部分は、好ましくは、架橋反応中、架橋しない低分子量反応性主剤、好ましくは不飽和ポリエステル樹脂を含む。
【0053】
したがって、樹脂の分子量分布は双峰形であり、バインダの直鎖状部分と架橋部分に対して異なる範囲を有する。ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)による測定によれば、直鎖状部分の数平均分子量(Mn)は、たとえば、約1,000から約20,000、好ましくは約3,000から約8,000の範囲である。直鎖状部分の重量平均分子量(Mw)は、たとえば、約2,000から約40,000、好ましくは約5,000から約20,000の範囲である。他方、ゲル部分の重量平均分子量は、一般に、1,000,000より大きい。直鎖状部分の分子量分布(Mw/Mn)は、たとえば、約1.5から約6、好ましくは約1.8から約4の範囲である。示差走査熱量測定法(DSC)による測定によれば、直鎖状部分のガラス転移温度(Tg)は、たとえば、約50℃から約70℃の範囲である。
【0054】
このバインダ樹脂によって、約100℃から約200℃、好ましくは約100℃から約160℃、より好ましくは約110℃から約140℃の範囲の最低固定温度を有する低融点トナーを形成することが可能となり、この広い定着寛容度を有する低融点トナーによって、定着器ロールに対するトナーの裏移りが最小限とされまたは防止され、高いトナー細粉化効率を維持することが可能となる。トナー樹脂、したがってトナーは、ビニルまたはドキュメント裏移りをごく僅かに示すかまたは事実上全く示さない。
【0055】
好適な実施形態によれば、架橋部分は、本質上、高密度架橋(ゲル含量によって測定されるような)を有する非常に高分子量のミクロゲル粒子からなり、このミクロゲル粒子は、事実上、いかなる溶媒、たとえばテトラヒドロフラン、トルエンなどに不溶性である。ミクロゲル粒子は、高度に架橋されたポリマーであり、たとえあるとしても、非常に小さい架橋間隔を有する。この形式の架橋ポリマーは、化学反応開始剤を直鎖状不飽和ポリマー、より好ましくは直鎖上不飽和ポリエステルと、高温、高剪断下において反応させて形成することができる。開始剤分子は、遊離基に分解され、ポリマー鎖内の1つ以上の2重結合または他の反応部位と反応して、ポリマーラジカルを形成する。このポリマーラジカルは、他のポリマー鎖またはポリマーラジカルと何回も反応して、高度に直接に架橋されたミクロゲルを形成する。これによって、ミクロゲルは非常に高密度になり、その結果、ミクロゲルは溶媒中において非常によく膨潤することはない。高密度ミクロゲルによって、樹脂に弾性も与えられ、高温時裏移り温度は上昇するが、最低固定温度は影響を受けない。
【0056】
主剤として用いられる直鎖状不飽和ポリエステルは、低分子量縮合ポリマーであり、飽和および不飽和二塩基性酸(またはその無水物)の両者と二価アルコール(グリコールまたはジオール)との逐次反応によって形成することができる。得られる不飽和ポリエステルは、2つの先端部、すなわち、(i)ポリエステル鎖に沿った不飽和部位(二重結合)、および(ii)官能基、たとえば、酸−塩基反応の影響を受けやすいカルボキシル、ヒドロキシなどの基において反応性(たとえば、架橋可能)である。本発明に有用な通常の不飽和ポリエステル主剤は、二塩基性酸および/または酸無水物とジオールを用いて、溶融重縮合または他の重合方法によって調製される。適切な二塩基性酸および二塩基性酸無水物には、飽和二塩基性酸および/または酸無水物、たとえば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサクロロエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、フタル酸無水物、クロレンド酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、テトラクロロフタル酸無水物、テトラブロモフタル酸無水物、などおよびそれらの混合物;並びに不飽和二塩基性酸および/または酸無水物、たとえば、マレイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、マレイン酸無水物、などおよびそれらの混合物が含まれるがこれに限定されるものではない。適切なジオールには、たとえば、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコール、ジブロモネオペンチルグリコール、プロポキシル化ビスフェノールA、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、テトラブロモビスフェノールジプロポキシエーテル、1,4−ブタンジオール、などおよびそれらの混合物が含まれるがこれに限定されるものではない。これらのジオールは、優良な溶媒、たとえば、テトラヒドロフラン、トルエン、などに可溶性である。
【0057】
好適な不飽和ポリエステル主剤は、二塩基性酸および/または酸無水物、たとえば、マレイン酸無水物、フマル酸、などおよびそれらの混合物と、ジオール、たとえば、プロポキシル化ビスフェノールA、プロピレングリコール、などおよびそれらの混合物とから調製される。特に好適なポリエステルは、ポリ(フマル酸プロポキシル化ビスフェノールA)である。
【0058】
本発明の最も好適な実施形態によれば、トナーバインダ樹脂は、(a)直鎖状フマル酸プロポキシル化ビスフェノールAと、(b)この直鎖状樹脂の反応押し出しによって架橋されたこの樹脂との溶融押し出し体を含み、得られた押出物は、約2から約9重量%の範囲の全ゲル含量を有する樹脂を含む。直鎖状フマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂は、たとえば、SPARIIの商品名で、ブラジルのサンパウロのResana S/A Industrias Quimicasから、またはNeoxyl P2294またはP2297として、オランダのGeleenのDSM Polymerから入手できる。適切にトナーを保管し、ビニル裏移りおよびドキュメント裏移りを防止するため、ポリエステル樹脂ブレンドは、好ましくは、たとえば、52℃から64℃の範囲のガラス転移温度(Tg)を有する。フマル酸プロポキシル化ビスフェノールAの直鎖状部分のみを有する樹脂を用いる場合、必要とされる溶融レオロジー特性は得られない。
【0059】
化学反応開始剤、たとえば、有機過酸化物またはアゾ化合物は、本発明の架橋トナー樹脂の製造に対して好ましい。適切な有機過酸化物には、ジアシルペルオキシド類、たとえば、デカノイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドおよびベンゾイルペルオキシド;ケトンペルオキシド類、たとえば、シクロヘキサノンペルオキシドおよびメチルエチルケトンペルオキシド;アルキルペルオキシエステル類、たとえば、ペルオキシネオデカン酸−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)ヘキサン、ペルオキシ2−エチルヘキサン酸−t−アミル、ペルオキシ2−エチルヘキサン酸−t−ブチル、ペルオキシ酢酸−t−ブチル、ペルオキシ酢酸−t−アミル、ペルオキシ安息香酸−t−ブチル、ペルオキシ安息香酸−t−アミル、モノペルオキシ炭酸−oo−t−ブチルo−イソプロピル、2,5−ジメチル2,5−ジ(ベンゾイルペロキシ)ヘキサン、モノペルオキシ炭酸oo−t−ブチルo−(2−エチルヘキシル)、およびモノペルオキシ炭酸oo−t−アミルo−(2−エチルヘキシル);アルキルペルオキシド類、たとえば、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルペルオキシド、ビス(T−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジ−t−ブチルペルオキシド、および2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3;アルキルヒドロペルオキシド類、たとえば、2,5−ジヒドロペルオキシ2,5−ジメチルヘキサン、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロキシペルオキシド、およびt−アミルヒドロキシペルオキシド;ならびに、アルキルペルオキシケタール類、たとえば、バレリアン酸n−ブチル4,4−ジ(t−ブチルペルオキシ)、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−アミルペルオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブタン、酪酸エチル3,3−ジ(t−ブチルペルオキシ)、酪酸エチル3,3−ジ(t−ブチルペルオキシ)、および1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが含まれる。適切なアゾ化合物には、アゾビス−イソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(メチルブチロニトリル)、1,1 ′−アゾビス(シアノシクロヘキサン)および他の類似の公知の化合物が含まれる。
【0060】
通常、約0.01から約10重量%の範囲、好ましくは約0.1から約4重量%の範囲の低濃度の化学反応開始剤の使用を可能とし、そのすべてを架橋反応において使用することによって、好適な実施形態における架橋反応において生成される残留汚染物質を最小限とすることができる。架橋は高温において実施することができるので、反応は非常に速く(たとえば、10分未満、好ましくは約2秒から約5分の範囲)、その結果、未反応開始剤は生成物中にごく僅かしかないかまたは全くない。
【0061】
低融点のトナーおよびトナー樹脂は、反応溶融混合法によって調製することが可能であり、反応性樹脂は部分的に架橋される。たとえば、低融点トナー樹脂は、下記のステップを含む反応溶融混合法によって製造することができる。すなわち、反応溶融混合法は、(1)溶融混合装置内において反応性主剤を溶融させ、ポリマー溶融体を形成するステップと、(2)好ましくは架橋化学反応開始剤を用い、また反応温度を上昇させ、ポリマー溶融体の架橋を開始するステップと、(3)主剤の部分的架橋が実現できるために十分な滞留時間の間、ポリマー溶融体を溶融装置内に保持するステップと、(4)架橋反応の間、十分に高い剪断を与え、形成されるゲル粒子を維持し、剪断中に解体し混合して、ポリマー溶融体中に十分に分散させるステップと、(5)任意に、ポリマー溶融体を脱揮発分処理を行い揮発性排出物を除去するステップと、(6)任意に、目的とする樹脂中の所望のレベルのゲル含量を実現するため、架橋後、追加の直鎖状樹脂を添加するステップと、を含む。高温反応溶融混合法は、事実上ミクロゲルのみの生成を可能とする非常に速い架橋を考慮し、またこの方法の高い剪断によってミクロゲルの過度の成長が防止され、ミクロゲル粒子が樹脂中に均一に分散されることが可能となる。
【0062】
反応溶融混合法は、溶融混合装置、たとえば押し出し機内の溶融相のポリマー上において、化学反応を実施することができる方法である。トナー樹脂の調製においては、これらの反応を用いて化学構造および分子量を変更し、その結果、ポリマーの、溶融レオロジーおよび融解特性が変更される。反応溶融混合法は、高粘度材料に対して特に効果的であり、また溶媒を必要としないので有利であり、その結果、環境保護上容易に制御される。所望の架橋の量が達成されると即時に、反応生成物は、反応容器から迅速に取り出すことができる。
【0063】
一般に、樹脂は、本発明のトナー中に、約40から約98重量%、より好ましくは約70から約98重量%の範囲の量で存在するが、これらの樹脂は、本発明の目的が達成される場合は、より多いまたはより少ない量で存在してもよい。
【0064】
トナー樹脂は、その後、色料、電荷キャリア添加剤、界面活性剤、乳化剤、顔料分散液、流れ添加剤、脆化剤、などと溶融ブレンド、または他の場合は、混合することができる。次に、得られる生成物は、公知の方法、たとえばミリングによって粉砕して、トナー粒子を形成することができる。所望により、約1,000から約7,000の範囲の分子量を有するワックス、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、およびパラフィンワックスを、融解離型剤として、トナー組成物内、またはその上に含むことができる。
【0065】
任意の色の種々の適切な色料、たとえば、適切な着色顔料、染料、およびそれらの混合物、たとえば、Regal 330カーボンブラック(Cabot)、Acetylene Black、Aniline Black、などのカーボンブラック、Chrome Yellow、Zinc Yellow、Sicofast Yellow、Sunbrite Yellow、Luna Yellow、Novaperm Yellow、Chrome Orange、Bayplast Orange、Cadmium Red、Lithol Scarlet、Hostaperm Red、Fanal Pink、Hostaperm Pink、Lithol Red、Rhodamine Lake B、Brilliant Carmine、Heliogen Blue、Hostaperm Blue、Neopan Blue、PV Fast Blue、Cinquassi Green、Hostaperm Green、二酸化チタン、コバルト、ニッケル、鉄粉、Sicopur 4068FF、および酸化鉄類、たとえば、Mapico Black(Columbia)、NP608およびNP604(Northern Pigment)、Bayferrox 8610(Bayer)、MO8699(Mobay)、TMB−100(Magnox)、これらの混合物、などを、無制限に、本発明のトナーに用いることができる。
【0066】
色料、好ましくは、黒、シアン、マゼンタおよび/または黄色料は、トナーに所望の色を与えるため十分な量を組み込むことができる。一般に、顔料または染料は、カラートナーの場合、約2から約60重量%、好ましくは約2から約9重量%の範囲、また黒色トナーの場合、約3から約60重量%の範囲の量で用いることができる。
【0067】
本発明の黒色トナーの場合、黒色トナーは、作動中のTMA(単位面積当たりの転写質量)において、17以下の明度(すなわちL*)を与えるため、適切な黒色顔料を含む必要がある。最も好適な実施形態によれば、カーボンブラックは、5重量%の填料で用いられる。カーボンブラックが、好ましい。
【0068】
本発明のシアントナーの場合、トナーは、基準リトグラフ4色印刷において実現されると同様な広い色域を可能とするため、適切なシアン顔料形式および填料を含むことが望ましい。最も好適な実施形態によれば、顔料は、70%直鎖状フマル酸プロポキシル化ビスフェノールAに分散された30%PV Fast Blue(Pigment Blue 15:3)(SUN社製)からなり、約11重量%の割合でトナーに加えられる(顔料填料の約3.3重量%に相当)。
【0069】
本発明の黄トナーの場合、トナーは、基準リトグラフ4色印刷において実現されると同様な広い色域を可能とするため、適切な黄顔料形式および填料を含むことが望ましい。最も好適な実施形態によれば、顔料は、70%直鎖状フマル酸プロポキシル化ビスフェノールAに分散された30%Sunbrite(Pigment Yellow17)(SUN社製)からなり、約27重量%の割合でトナーに加えられる(顔料填料の約8重量%に相当)。
【0070】
本発明のマゼンタトナーの場合、トナーは、基準リトグラフ4色印刷において実現されると同様な広い色域を可能とするため、適切なマゼンタ顔料形式および填料を含むことが望ましい。最も好適な実施形態によれば、顔料は、60%直鎖状フマル酸プロポキシル化ビスフェノールAに分散された40%Fanal Pink(Pigment Red81:2)(BASF社製)からなり、約12重量%の割合でトナーに加えられる(顔料填料の約4.7重量%に相当)。
【0071】
任意の適切な表面添加剤を、本発明に用いることができる。本発明において最も好適であるのは、SiO2、金属酸化物、たとえば、TiO2および酸化アルミニウム、ならびに潤滑剤、たとえば、脂肪酸の金属塩(たとえば、ステアリン酸亜鉛(ZnSt)、ステアリン酸カルシウム)または、外部表面添加剤として長鎖アルコール、たとえば、Unilin 700のうちの1つ以上である。一般に、シリカは、トナー流れ、摩擦電荷増強、混合制御、現像安定性および転写安定性の改善、ならびにトナーブロッキング温度の上昇のため、トナー表面に塗布される。TiO2は、相対湿度(RH)安定性の改善、摩擦制御、ならびに現像安定性および転写安定性の改善のためトナー表面に塗布される。
【0072】
SiO2およびTiO2は、約30ナノメートル(nm)より大きい、好ましくは少なくとも40nmの一次粒径を有することが好ましく、一次粒径は、たとえば、透過電子顕微鏡(TEM)によって測定、あるいはガス吸収表面積またはBET表面積の測定値から計算(球形粒子を仮定して)される。TiO2は、広範囲の面積被覆率およびジョブの走行期間の全域における現像および転写の維持に、特に、有用である。SiO2およびTiO2は、トナー表面に塗布されることが好ましく、その結果、トナーの全被覆率は、たとえば、理論表面積被覆率(SAC)のおよそ140から200%の範囲となり、ここで、理論SAC(以下、SACと呼ぶ)は、すべてのトナー粒子は球形であり標準コールカウンター法によって測定されるトナーの体積メジアン直径に等しい直径を有すること、および添加粒子は一次粒子としてトナー表面上に6面緻密充填構造として分散されること、を仮定して求められる。添加剤の量およびサイズに対する他の計量関係は、各シリカまたはチタニア粒子などに対する“SAC×サイズ”(表面積被覆率に添加剤の一次粒径(nm単位)を乗じたもの)の合計であり、すべての添加剤は、たとえば、4500から7200の範囲のSAC×サイズの合計値を有することが好ましい。シリカ粒子対チタニア粒子の比は、一般に、50%シリカ/50%チタニアから85%シリカ/15%チタニアの範囲にあるが(重量百分率基準で)、本発明の目的が実現できる限り、これらの値より大きくてもまたは小さくてもよい。より小さいSAC×サイズを有するトナーを用いることによって、混成型無捕捉現像(HSD)システムにおいて、恐らく適切な初期現像および転写は可能となるが、低面積被覆率の長期走行の間、安定な現像および転写を示すことはできない(低いトナー処理量)。
【0073】
最も好適なSiO2およびTiO2は、DTMS(ドデシルトリメトキシシラン)またはHMDS(ヘキサメチルジシラザン)などの化合物によって表面処理されている。これらの添加剤の例は、DeGussa/日本エアロゾル(株)から入手可能なHMSDとアミノプロピルトリエトキシシランの混合物によって被覆されているNA50HSシリカ;Cabot Corporationから入手可能なフュームシリカ、たとえば、DTMSによって被覆された二酸化ケイ素コアからなるDTMSシリカ;Wacker Chemieから入手可能なアミノ官能基を有するオルガノポリシロキサンによって被覆されたH2050EP;およびTayca Corporationから入手可能なDTMSによって被覆された結晶状二酸化チタンコアMT500BからなるSMT5103である。
【0074】
ステアリン酸亜鉛も、本発明のトナーに対する外部添加剤として用いられることが好ましく、ステアリン酸亜鉛によって、潤滑特性が提供される。ステアリン酸亜鉛を用いることによって、その潤滑特性のため、現像剤導電率および摩擦電荷の両者の増強が可能となる。さらに、ステアリン酸亜鉛によって、トナーとキャリア粒子間の接触数の増加によるトナー電荷の増大と電荷安定性の向上が可能となる。ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸マグネシウムによっても、同様な機能が得られる。Ferro Corporationから入手されるZinc Stearate Lとして公知の市場において入手可能なステアリン酸亜鉛が、最も好ましく、これは、コールカウンターによる測定で、約9μmの平均粒子直径を有する。
【0075】
最も好ましくは、トナーは、およそ0.1から5重量%のチタニア、およそ0.1から8重量%のシリカ、およびおよそ0.1から4重量%のステアリン酸亜鉛を含む。
【0076】
前述した添加剤は、卓越したトナー流れならびに高いトナー電荷と高い電荷安定性を可能とするように選択される。SiO2およびTiO2の表面処理ならびに両添加剤の相対的量を調整して、トナー電荷の範囲を定めることができる。
【0077】
さらに、本明細書において述べる現像剤組成物の正の帯電特性を増強するため、および任意の成分として、トナー内、またはトナー表面に、帯電増強添加剤、たとえば、米国特許第4,298,672号(全体を本願に引用して援用する)に開示されているハロゲン化アルキルピリジニウム;米国特許第4,338,390号(全体を本願に引用して援用する)に開示されている有機硫酸エステルまたは有機スルホン酸エステル組成物;硫酸ジステアリルジメチルアンモニウム;重硫酸エステル類、および同等品ならびに他の類似の公知の帯電増強添加剤を加えることができる。また、負の帯電増強添加剤、たとえば、BONTORON E−88のようなアルミニウム複合体、および同等品を選択することもできる。これらの添加剤は、約0.1重量%から約20重量%、好ましくは、約1から約3重量%の量でトナーに加えることができる。
【0078】
本発明のトナー組成物は、多数の公知の方法、たとえば、トナー樹脂粒子、および顔料粒子または色料を溶融ブレンドし、続いて機械摩耗にかけることによって調製することができる。他の方法には、技術上公知の方法、たとえば、噴霧乾燥、溶融分散、分散重合、懸濁重合、および押し出しが含まれる。
【0079】
トナーは、好ましくは、最初に、前述したように好ましくは直鎖状樹脂と架橋樹脂の両者からなるバインダと色料とを、混合装置、好ましくは押し出し機内において混合し、次に、混合物を押し出すことによって調製される。次に、押し出された混合物を、好ましくは、外部添加剤として用いられるシリカの合計量の約0.3から約0.5重量%と共に、粉砕器によって微粉化する。次に、トナーを分級して、前述した所望の体積メジアン粒径および微粉百分率を有するトナーを形成する。粗粒、グリット、巨大粒子を制限するための方法にも留意する必要がある。トナーと外部添加剤のその後のブレンドは、好ましくは、混合機またはブレンダ、たとえば、ヘンシェル混合機を用いて実施され、その後、篩い分けして最終トナー製品が得られる。
【0080】
最も好適な実施形態によれば、前述した必要特性を有するトナーを常に実現するため、この方法は、注意深く制御され、モニタリングされる。最初に、成分は、それぞれ、直鎖状樹脂、架橋樹脂、事前に分散された顔料(すなわち、バインダ、たとえば、前述したフマル酸直鎖状プロポキシル化ビスフェノールAの一部に分散された顔料)および回収されたトナー微粉を含むホッパーから閉じたループシステムの押し出し機に供給される。
【0081】
回収トナー微粉は、小さすぎるので、分級中に先に製造されたトナーから取り除かれたトナー粒子である。これは材料の相当の割合を占める場合があるので、回収トナー微粉として、この材料をリサイクルすることが最も好ましい。したがって、この材料は、既に、樹脂および色料、ならびに押し出し、粉砕、または分級過程においてトナーに添加された添加剤を含有する。回収トナー微粉は、大体、押し出し機に加えられた全材料の約5から約50重量%を含む場合がある。
【0082】
押し出し物は、ダイを通過するとき、1つ以上のモニタリング装置によってモニタリングされ、モニタリング装置は、トナーの組成および特性を注意深く制御するため、フィードバック信号を送り、押し出し機に添加される個別の材料の量を制御し、その結果、確実に一定の製品を製造することができる。本発明においては、前述したように、厳密なトナー機能特性が必要とされるため、このことは、本発明において非常に重要である。
【0083】
押し出し物は、モニタリング装置として、オンライン式レオメータと近赤外分光光度計の両者によってモニタリングすることが、最も好ましい。オンライン式レオメータによって、製品押し出し物の溶融レオロジーが測定され、フィードバック信号が送られ、分散される直鎖状樹脂および架橋樹脂の量が制御される。たとえば、溶融レオロジーが過度に高い場合、信号は、添加される直鎖状樹脂の量を架橋樹脂に比較して増加させる必要があることを示す。このモニタリングによって、前述したように混成型無捕捉現像(HSD)装置の性能を最大限とするため満足する必要がある1つの特性であるトナー溶融レオロジーの制御が可能となる。
【0084】
近赤外分光光度計は、透過モードで用いられ、各色の識別ならびに色料濃度のモニタリングを行うことができる。分光光度計を用いて、信号を生成し、押し出し機に添加される色料の量を適切に調整することができる。このモニタリングによって、着色の量の制御が可能となり、その結果、相関性のあるトナー彩度が可能となり、また色の相互汚染を識別できる。このモニタリングによって、規格外製品は、モニタリングの時点において途中で捕捉され、製造ラインから取り除かれ、一方、規格内製品は、引き続き下流に送られ、粉砕装置および分級装置に達することができる。
【0085】
粉砕において、添加すべきシリカの全量の一部を添加することによって、粉砕および分級操作が容易になる。特に、0.1から1.0%の範囲のシリカまたは金属酸化物流れ助剤の注入によって、粉砕操作の生成品の変動性のレベルが低下し、粉砕処理のより良好な制御が可能となり、その結果、粉砕処理が最適レベルにおいて行われる。その上、この処理によって、トナーの噴射速度が10から20%程度、増大される。この方法によって粉砕されたトナーを分級してトナー粒子の微粉部分を除去する場合、分級収率および処理速度が改善される。この改善は、前述したトナーの特性を実現するため、粒径および粒度分布の非常に厳密な制御を維持する必要がある分級過程におけるコストの管理に有用である。
【0086】
分級されたトナー生成物は、次に、一様な分散および表面処理添加剤の強固な付着を可能とする様式によって、たとえば、強力ブレンダを用いて、表面処理用外部添加剤とブレンドされる。得られたブレンドされたトナーは、トナー流れおよび摩擦電気特性の適切なレベルおよび安定性を有する。
【0087】
次に、得られたトナー粒子を調合して、現像剤組成物とすることができる。好ましくは、トナー粒子を、キャリア粒子と混合し、2成分現像剤組成物を完成する。
【0088】
前述した印刷品質属性を満足するため、現像剤材料は、前述したトナー材料と同じように、一定の予測可能な様式によって作用する必要がある。特に、混成型無捕捉現像剤システム環境において、トナーが、そのように作用することを可能とする最も重要な現像剤材料パラメータは、現像剤電荷、現像剤導電率、現像剤トナー濃度、現像剤の質量速度およびかさ密度、キャリア粒度分布、キャリア磁気特性、および彩度変化である。
【0089】
以下、現像剤材料パラメータおよびパラメータが影響を与える印刷品質属性を列挙する。種々の特性の好適な値も、記載する。
【0090】
現像剤電荷は、前述したトナーのトナー電荷(特性F)と同じ様式において、現像および転写性能(たとえば、転写効率および一様性)と相関関係がある。
【0091】
したがって、この場合も、トナー材料および現像剤材料は、過度に高いおよび過度に低いトナー電荷の両者による故障モードを回避する平均トナー電荷レベルを有することが望ましい。これによって、ベタ、中間調、細い線およびテキストの現像、ならびにバックグラウンドおよび画像汚染の防止が維持される。現像剤およびトナー電荷レベルの分布は、分布の末尾部分が画像品質に悪影響を与えないように、十分に狭いことが必要とされる。(すなわち、低電荷集団は、低トナー電荷レベルに関係することが知られている画像品質属性を悪化させるために十分な大きさではない)。現像剤およびトナー電荷レベルおよび分布は、顧客の走行モードの全範囲を通じて維持されなければならない(ジョブ走行期間および面積被覆率)。
【0092】
トナー電荷の場合(セクションF)のように、現像剤中のトナーの電荷は、トナーがキャリア粒子と摩擦接触後の、粒子質量当たりの電荷、電荷対質量比(Q/M)、μC/g単位、または電荷/粒子直径、粒子直径当たり電荷(Q/D)、fC/μm単位のどちらかの観点から述べる。Q/Mの測定は、公知のファラデーケージ法によって実施される。トナー粒子の平均Q/D、ならびにQ/D値の完全分布の測定は、技術上公知の電荷分光写真器装置によって実施することができる。本発明の好適な実施形態の混成型無捕捉現像(HSD)装置に用いる場合に前述した印刷品質を得るため、現像剤中のトナー粒子のQ/Dは、たとえば、−0.1から−1.0fC/μm、好ましくは、およそ−0.5から−1.0fC/μmの範囲の平均値を有する必要がある。この電荷は、このトナーを用いて得られる画像の色の鮮明度を確実に一定に保持するため、現像過程を通じて安定に保持される必要がある。したがって、トナー電荷は、最大でも、たとえば、0から0.25fC/μmの平均Q/D値の電荷を示す必要がある。現像剤中のトナーの電荷分布は、電荷分光写真器によって測定され、狭いことが望ましく、すなわち、0.5fC/μmより小さい、好ましくは、0.3fC/μmより小さいピーク幅を有し、単峰形であり、すなわち、周波数分布において単独のピークのみを有し、低電荷トナー(十分に強いクーロン引力を生じない非常に小さい電荷)および悪い徴候を示すトナーは皆無または非常に少ないことが、望ましい。低電荷トナーは、たとえば、トナー粒子の全数の15%以下、好ましくは全トナーの6%以下、より好ましくは2%以下を構成することが望ましく、一方、悪い徴候を示すトナーは、たとえば、トナー粒子全数の5%以下、好ましくは全トナーの3%以下、さらに好ましくは1%以下を構成することが望ましい。完全に公知のファラデーケージ測定法を用いて、現像剤中のトナーは、好ましくは、たとえば、−25から−70μC/g、より好ましくは−30から−60μC/gの摩擦電荷値を示すことも望ましい。摩擦電荷は安定である必要があり、たとえば、混成型無捕捉現像(HSD)システムにおけるトナーによる現像中に、最大でも、たとえば、0から15μC/gの範囲、好ましくは0から8μC/gの範囲において変動する程度でなければならい。
【0093】
キャリアコアおよび被覆、ならびに前述したトナー添加剤は、すべて、高い現像剤電荷および電荷安定性を可能とするように選択される。キャリアの処理条件ならびに選択されるトナー添加剤の濃度を調整して、現像剤帯電レベルに影響を与えることができる。
【0094】
混成形無捕捉現像システムにおいては、従来の2成分システムの磁気ブラシを、通常の単成分システムにおいて用いられるドナーロールと共に用いて、トナーを磁気ブラシから感光体表面に転写する。その結果、ドナーロールは、正確に1回転でトナーを再び完全に負荷されなければならない。1回転でドナーロールの完全な再負荷ができない場合、再負荷と呼ばれる印刷品質欠陥が発生することになる。この欠陥は、ドナーロールの連続する回転によって次第に明るくなるベタ領域として印刷物上に認められ、またはその代わりに、ドナーロールの1回転から得られる画像の構造が、そのロールの次の回転においてドナーロールによって印刷される画像に認められる場合、単独成分電子写真現像に関連して技術上ゴースト化として知られる現象として認められる。高度に伝導性の現像剤は、この欠陥の減少に有用である。より伝導性の現像剤によって、磁気ブラシからドナーロールへのトナーの最大限の転写が可能となる。したがって、組み合わされた場合に、1回転のみでドナーロールを完全に再負荷するために十分な伝導性を示す現像剤材料を選択することが望ましい。
【0095】
現像剤の導電率は、主に、キャリア導電率によって導入される。可能な最も伝導性キャリアを実現するため、ある程度の露出されたキャリアコアを可能とする電気絶縁性ポリマーの部分的被覆を有する導電性キャリアコア、たとえば、微粒子化鋼製が用いられる。伝導性ポリマーを用いてキャリアコアを被覆する代替方法も、実施することができる。その上、不規則な形状のキャリアコアを用いることによって、ポリマー被覆が流入する谷状部が形成され、露出された凹凸が残り、伝導性の一層高い現像剤が形成される。不規則な形状のキャリアコアは、トナー粒子がキャリアコアの谷状部の表面に接触し、電荷をトナーに与えることを可能とするが、キャリアの被覆されていない凹凸間の接触を阻害することはなく、この接触によって全体としての現像剤の導電率が形成される。トナー添加剤パッケージに対するステアリン酸亜鉛の添加も、キャリアおよびトナーの潤滑に有用であり、キャリアとトナー粒子間の接触の数が増加する。
【0096】
好ましくは、現像剤の導電率は、たとえば、30ボルトの電位を印加して、0.254cm(0.1インチ)の磁気ブラシの両端において測定した場合、3.5から5.5重量%の範囲のトナー濃度において、たとえば、10-11から10-14(オーム−cm)-1の範囲である。0から0.5重量%の範囲のトナー濃度おいて、すなわち、露出したキャリアまたはごく少量の残留トナーのみを表面上に有するキャリアの場合、キャリアは、同じ条件で測定したとき、10-8から10-12(オーム−cm)-1の範囲の導電率を有する。
【0097】
トナー濃度レベルの必要条件は、現像器設定の必要条件によって定められる。したがって、要求されるトナー濃度を満足する現像剤をブレンドして制御し、トナーの濃度を所望のレベルに制御できることが重要である。
【0098】
好ましくは、トナー濃度は、たとえば、現像剤の全重量の1から6重量%、より好ましくは、3.5から5.5重量%の範囲である。
【0099】
トナーは、広範囲の色域を可能とする適切な色特性と有しなければならない。色料の選択によって、4色電子写真によって通常利用可能であるより、高い割合の標準パントン(登録商標)カラーの表現が可能となる。各トナーに対して、彩度(C*)は最大化されねばならず、色が要求される色に対して正確に維持されることが、非常に重要である。現像剤ハウジング内の材料は、現像剤経年数、印刷面積被覆率、または他の現像器作動条件の関数として、トナーの色の変化が発生する場合があり、この変化は、目標色と実際の色の差によって、特に、ΔECMC(ここで、CMCは、Color Measurement Committee of the Society of Dyers and Coloristsの略である)として測定され、ΔECMCは、セクションDにおいて定められる3次元L*、a*、b*CIELAB空間における色変化として計算される。キャリアは、色の変動、または彩度変化の原因となる場合があるが、約±1/3ΔECMC単位の変化が発生するのみである。したがって、現像剤の状態の関数としてトナーの彩度変化に寄与しないキャリアコアおよびキャリアコア被覆を選択することが重要である。
【0100】
キャリアコアおよび被覆ポリマーは、明るく着色または無色であり、現像剤ハウジング内において遭遇する摩耗に対して機械的に強靱であるように、選択する必要がある。キャリア被覆が摩耗に曝される場合、これによって、ΔECMC性能の変化が防止される。被覆ポリマーおよびコアは、現像剤ハウジング内において遭遇する機械的摩耗に対しても、強靱であることが望ましい。強靱な被覆ポリマーの使用によって、彩度変化のリスクなしに、より暗色の着色添加剤をキャリア被覆に用いることが可能となる。
【0101】
好ましくは、本発明の現像剤およびトナーを用いる顧客環境において、すべての現像器および現像剤走行条件の全域において示されるΔECMCは、最大でも、たとえば0から0.60、より好ましくは、最大でも、たとえば0から0.30の範囲である。
【0102】
前述した小さいトナーサイズを仮定すると、約10:1のキャリア体積メジアン直径対トナー体積メジアン直径の比を維持するため、より小さいキャリアサイズに移行することも望ましく、この場合、トナー体積メジアン直径は公知のコールカウンター法によって測定され、キャリア体積メジアン直径は公知のレーザ回折法によって測定される。この比によって、ほぼ1のTC0が、可能となる。この1のTC0は、トナー濃度に対するより大きな摩擦感度に変換される。したがって、これによって、機械加工制御システムが、ハウジング内の摩擦電荷に対する回転つまみ(すなわち、調整機構)として、トナー濃度を用いることが可能となる。印刷物上へのビードの持ち出しを防止するため、キャリア中の微粉レベルを低く維持することも重要である。一般に、ビードの持ち出しによって、異物集中化削除(DCDs)として知られる印刷品質欠陥が生じる。したがって、キャリア粒径を制御し、微細キャリア粒子の量を制限することが望ましい。
【0103】
前述した小さいトナーサイズを仮定すると、約10:1のキャリア体積メジアン直径対トナー体積メジアン直径の比を維持するため、より小さいキャリアサイズに移行することも望ましい。したがって、キャリア粒子は、たとえば、約65から約90μm、好ましくは、70から84μmの範囲の平均粒径(直径)を有することが望ましい。キャリア分布の微粉側は、十分に制御され、その結果、38μmより小さいサイズを有する分布は、約2重量%のみである。
【0104】
さらに、現像剤は、一定かつ安定な現像機能を示すことが望ましく、たとえば、感光体上の単位面積当たりの安定な現像されたトナー質量(DMA)を示すことが望ましく、目標は、0.4から1.0mg/cm2の範囲であり、これは、所定の面積のトナーを感光体から除去し、その後、秤量によって直接に測定され、または現像装置の作動電圧において(たとえば、HSD現像装置においては200Vのワイヤ電圧において)、感光体からの校正反射率測定によって間接的に決定される。また、DMAの目標値からの変動は、最大で0.4mg/cm2、最も好ましくは0.2mg/cm2である。現像剤は、画像受入基板に対する高い転写効率を示し、転写後、極めて少量の残留トナーしか感光体表面上に残存しないことが必要である。
【0105】
前述したように、混成型無捕捉現像(HSD)製品に対する印刷品質必要条件は、現像剤必要条件に変換される。本発明によって、機能性は、多数の印刷品質必要条件を満足する目標を有するトナーおよび現像剤として設計される。前述した特性を有する、本発明の前述したトナーを含む現像剤の調製にキャリアとして用いられる適切かつ好適な材料を、以下に述べる。
【0106】
本発明に従って調製されるトナー組成物と混合するため選択することができるキャリア粒子の具体例には、トナー粒子の電荷の反対極性の電荷を摩擦電気によって得ることができる粒子が含まれる。適切なキャリア粒子の具体例には、顆粒状ジルコン、顆粒状シリコン、ガラス、鋼、ニッケル、フェライト、鉄フェライト、二酸化ケイ素、などが含まれる。さらに、キャリア粒子として、米国特許第3,847,604号に開示されているベリー状ニッケル粒子を選択することができる。この特許は、全体を本願に引用して援用する。ベリー状ニッケル粒子は、ニッケルの小節状キャリアビードからなり、その特徴は凹所と隆起が反復発生する表面であり、その結果、比較的大きな外部面積を有する粒子が提供される。他のキャリアは、米国特許第4,937,166号および第4,935,326号に開示されており、これらの特許は、全体を本願に引用して援用する。
【0107】
最も好適な実施形態によれば、キャリアコアは、市場において、たとえば、Hoeganaes Corporationから入手可能な微粉化鋼からなる。
【0108】
選択されたキャリア粒子は、被覆ありまたはなしで用いることができる。一般に、被覆は、フルオロポリマー、たとえばポリフッ化ビニリデン樹脂、スチレンのターポリマー、メタクリル酸メチル、シラン、たとえば、トリエトキシシラン、テトラフルオロエチレン、他の公知のコーティング、などからなる。
【0109】
最も好適な実施形態によれば、キャリアコアは、Sokenから入手可能な300,000から350,000の範囲の重量平均分子量を有するポリメタクリル酸メチル(PMMA)ポリマーによって部分的に被覆される。PMMAは、一般に、ポリマーと接触するトナーに負の電荷を与えるポリマーであるという点において、正に帯電したポリマーである。
【0110】
PMMAは、得られるコポリマーが適切な粒径を保持する限り、任意に、所望の化合物と共重合することができる。適切なコモノマーには、モノアルキルまたはジアルキルアミン類、たとえば、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジイソプロピルアミノエチル、またはメタクリル酸−t−ブチルアミノエチル、などが含まれる。
【0111】
キャリア粒子は、機械的密着および/または静電引力によってポリマーがキャリアコアに付着されるまで、キャリアコアと、被覆キャリア粒子の重量を基礎として、たとえば、約0.05から約10重量%、より好ましくは、約0.05から約3重量%の範囲のポリマーとを混合することによって調製することができる。
【0112】
最も好ましくは、ポリマーは、1μmより小さい、好ましくは、0.5μmより小さい平均粒径を有する乾燥粉末の形態で塗布される。種々の効果的で適切な手段を用いて、ポリマーを、キャリアコア粒子の表面に塗布することができる。この目的のための通常の手段の例としては、キャリアコア材料とポリマーを、カスケードロール混合、またはタンブリング、ミリング、振り混ぜ、静電粉末クラウド噴霧、流動床、静電ディスク処理、および静電カーテンによって結合させる方法がある。
【0113】
次に、キャリアコア粒子とポリマーの混合物は、ポリマー被覆の分解温度より低い温度まで加熱される。たとえば、混合物は約90℃から約350℃の範囲の温度まで、たとえば、約10分から約60分の範囲の時間、加熱され、ポリマーが融解し、キャリアコア粒子に融着することが可能となる。次に、被覆粒子は冷却され、その後、分級されて所望の粒径となる。被覆は、たとえば、キャリア重量の0.1から3.0重量%、好ましくは、0.5から1.3重量%の範囲の被覆重量を有することが好ましい。
【0114】
さらに、本発明の最も好適な実施形態によれば、キャリアコアのポリマー被覆は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)からなり、1μmより小さい、好ましくは、0.5μmより小さい平均粒径を有する乾燥粉末の形態で塗布されたPMMA、すなわち、およそ220℃から260℃の範囲の高温においてキャリアコアに塗布(融解および融着)されたPMMAが最も好ましい。260℃を超える温度においては、PMMAが不都合に分解される場合がある。本発明のキャリアおよび現像剤の摩擦電荷調整可能性は、キャリア被覆が塗布される温度によって定められ、温度が高くなると、ある温度までは摩擦電荷が大きくなり、その温度を超えると、高温によってポリマー被覆が分解され、その結果、摩擦が低くなる。
【0115】
摩擦電荷が高くなると、現像寿命が長くなり、端部磁界現像の改善が予測される。
【0116】
前述したように、およそ10:1のキャリア体積メジアン直径対トナー体積メジアン直径の比を維持することが望ましい。したがって、キャリア粒子は、たとえば、約65から約90μm、好ましくは、70から89μm、最も好ましくは、75から85μmの範囲の平均粒径(体積メジアン直径)有することが望ましい。さらに、キャリア粒子の粒度分布は、10重量%以下のキャリア粒子が50μm以下の直径を有し、また10重量%以下のキャリア粒子が120μm以上の直径を有するように定められることが望ましい。キャリア粒度分布の微粉側は、十分に制御され、分布の約2.0重量%のみが38μm以下のサイズを有し、好ましくは、分布の約1.0重量%のみが38μm以下のサイズを有する。
【0117】
キャリア粒子は、種々の適切な組合せで、トナー粒子と混合することができる。しかし、約1重量部から約5重量部のトナー粒子を約10重量部から約300重量部のキャリア粒子と、好ましくは、約3.4重量部から約5.3重量部のトナー粒子を約90重量部から約110重量部のキャリア粒子と混合した場合に最も良い結果が得られた。したがって、現像剤組成物中のトナー濃度は、好ましくは、3.0から5.5重量%の範囲である。
【0118】
本発明のまたさらに好ましい実施形態によれば、6より大きい形状係数を有するキャリアコアの使用が好ましいことが認められた。本明細書において用いられる形状係数は、BET表面積対等価球表面積(ESSA)の比として定められ、ESSAは、標準レーザ回折法によって測定される、コア粒子の体積メジアン直径を用いて計算される。これは、キャリアコアの表面形態の測定基準を表す。
【0119】
本発明の一態様として、キャリア導電率はコアBET表面積によって強く影響されるが、摩擦電気特性はBET表面積によって強くは影響されないことが認められた。
【0120】
キャリアコアの表面特性を、特定のコアサイズおよび密度に特有のBET表面積によるのみでなく、形状係数によって表すことは有用である。形状係数は、キャリアコアのBET表面積を、円滑な球表面を仮定する、キャリアコアの理論表面積によって除して求められる。理論表面積は、等価球表面積(ESSA)とも呼ばれ、コア粒子の体積メジアン直径を用いて求められ、下式によって表される。
【0121】
【数1】
【0122】
ここで、rは、レーザ回折測定に基づくコアの半径であり、たとえば、Malvern Instruments Ltd.から入手可能なMastersizer Xを用いて測定され、dは、コアの密度である。本発明の好適な微粉化鋼の場合、密度は7g/cm3である。
【0123】
したがって、たとえば、77μmのサイズを有するキャリアコアの場合、ESSAは、(3/(77×10-4cm×7g/cm3))から導かれ、55.7cm2/gである。
【0124】
コア形状係数は、コアBET表面積をESSAで除したものであるので、無単位数である。コア形状係数が増大すると、コアの表面形態は、より不規則になる。6.0より大きい、好ましくは、6.8より大きい、最も好ましくは7.0以上の形状係数を有するキャリアコアを用いることが、最も好ましい。このような形状係数を有するコアは、優れた導電率(たとえば、約10-12モー/cm)を有するのみでなく、優れた摩擦電荷も有する。最も好ましい微粉化鋼は、Hoeganaes Corporationから市場において入手可能であり、7.9の形状係数を有する。
【0125】
本発明の好適な実施形態のように、コアの形状係数に関係して、コア重量の0.24重量%より小さい、最も好ましくは、0.15重量%より小さい、コアの酸化物濃度を有するキャリアコアを用いることが好ましいことが認められた。7.0より大きい形状係数と組み合わせることによって、0.15重量%より小さい酸化物濃度を有するキャリアコアから、優れた導電率(たとえば、約10-10モー/cm)を有するのみでなく、優れた摩擦電荷も有する本発明のキャリアが生成される。
【0126】
ここで、さらに、本発明を、以下の実施例によって説明する。
【0127】
【実施例】
実施例1〜7.黒色トナー
実施例1.
5重量%のカーボンブラックを含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有する黒色トナーを調製した。トナーは、4.2重量%のDTMS(ドデシルトリメトキシシラン)処理シリカ、2.5重量%のDTMS処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含有した。
【0128】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0129】
このトナーを、200℃において1重量%のPMMA(ポリメタクリル酸メチル)(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0130】
試験A:
手順:現像剤を、放電領域現像のみによって走行し、混成型無捕捉現像サブシステム(米国特許第4,868,600号参照)を用いる電子写真装置において使用し、2%面積被覆率(AC)において15,000枚、続いて、50%ACにおいて2,500枚を印刷した。
【0131】
面積被覆率(AC)の百分率によって、紙の8・1/2×11(21.6cm×28.0cm)の枚用紙の百分率で示される部分がトナーによって被覆されたことを示した。通常、2%ACが作動時の最小値であり、50%ACが最大値である。2%ACにおいては、トナーは使用前に長時間、ハウジング内に保持される必要があり、したがって、この条件はトナー/現像剤の経時変化特性を示すために用いられる。他方、50%ACにおいては、現像剤の急速な補給が必要とされ、したがって、この条件は、急速に混合および帯電するトナー/現像剤の能力を示すために用いられる。
【0132】
結果:トナー濃度は、全試験期間中、4.1から4.9%の範囲に保持された。摩擦電荷は安定であり、2%ACにおいて平均−20.9μC/g、50%ACにおいて平均−18.3μC/gであった。2%ACの終了時に、電荷分布は狭く、単峰形であり、−0.33fC/μmのピークQ/Dを有した。2%ACから50%ACに移行後、500枚の印刷において、電荷分布は、狭く保持され、単峰形を示した。ピークQ/D(電荷/粒子直径)は、−0.34fC/μmであった。現像機能は、全試験期間を通じて安定であった。
【0133】
0.55mg/cm2の単位面積当たり目標現像質量(DMA)は、全試験期間中、110から150Vの範囲のVemにおいて、現像剤によって満足された。Vemは、混成型無捕捉現像(HSD)システムのドナーロールと、ドナーロールと接触するワイヤとの間の電圧である。400Vemにおいても、DMAは、依然として電圧の増大と共に増大し、優れた現像剤寛容度を示すことが認められた。
【0134】
試験B:
手順:現像剤を、10%の相対湿度および21.1℃(70°F)の温度に制御された環境において、混成型無捕捉現像(HSD)システムを含む装置において用いて、20%面積被覆率(AC)において1,500枚、続いて、0%ACにおいて1,500枚、次に、20%ACにおいて1,500枚を印刷した。
【0135】
結果:トナー濃度は、試験期間中、3.8から5.4%の範囲で変化した。摩擦電荷は、極めて安定であり、20%、0%、および20%ACの期間中、それぞれ、平均−31.2、−31.7および−31.0μC/gであった。現像機能は、全試験期間中、安定であった。0.55mg/cm2の目標DMAは、全試験期間中、180から230Vの範囲のVemにおいて満足された。400Vemにおいても、DMAは、依然として電圧の増大と共に増大することが認められ、優れた現像剤寛容度を示した。ゼロ処理量(0%AC)の1,500枚印刷の終了時に、電荷分布は狭く、平均Q/Dは、−0.52fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった。
【0136】
実施例2.
5重量%のカーボンブラックを含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有する黒色トナーを調製した。トナーは、4.0重量%のHMDS(ヘキサメチルジシラザン)処理シリカ、2.5重量%のDTMS処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含有した。
【0137】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0138】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0139】
試験A:
手順:現像剤を、放電領域現像のみによって走行し、混成型無捕捉現像サブシステム(米国特許第4,868,600号参照)を用いる電子写真装置において使用し、5%ACにおいて3,500枚、続いて、20%ACにおいて3,500枚、2%ACにおいて9,500枚、および50%AZにおいて4,000枚を印刷した。
【0140】
結果:5%AC試行後、残りの試験期間を通じて、トナー濃度は、3.4から4.7%の範囲において変動した。摩擦電荷は、極めて安定であり、20%、2%、および50%ACの期間中、それぞれ、平均−25.7、−20.8、および21.3μC/gであった。現像機能は、全面積被覆率を通じて、非常に強く、安定であった。特に、低処理量走行(2%AC)の期間中、現像機能の低下は全く認められなかった。
【0141】
試験B:
手順:現像剤を、50%の相対湿度および21.1℃(70°F)の温度に制御された環境において、現像剤材料をエージングするために用いられ、レシーバロールが感光体の代わりに用いられる設備によって、10%ACにおいて7時間、続いて、2%ACにおいて1時間、20%ACにおいて0.5時間、および10%ACにおいて11.5時間処理した。これは、全部で20時間の試験であり、または約120,000枚の印刷に相当する。
【0142】
結果:トナー濃度は、試験期間を通じて、3.8から5.4%の範囲において変動した。摩擦電荷は、10%AC走行の11.5時間中は、極めて安定であり、−17.8μC/g(および1.04μC/gの標準偏差)の平均摩擦電荷であった。現像機能は、全試験期間を通じて非常に安定であり、200VのVemにおいて、0.51mg/cm2(および0.03mg/cm2の標準偏差)の平均レシーバDMAであった。電荷分布は、全試験期間を通じて、狭く維持された。20時間の終了時に、平均Q/Dは、−0/34fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった。
【0143】
実施例3.
5重量%のカーボンブラックを含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有する黒色トナーを調製した。トナーは、2.6重量%のHMDS処理シリカ、1.5重量%のDTMS処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含有した。
【0144】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0145】
このトナーを、200℃において1重量%のPMMA(ポリメタクリル酸メチル)(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0146】
試験A:
手順:現像剤を、10%の相対湿度および21.1℃(70°F)の温度に制御された環境において、HSDシステムを含む装置において用いて、20%ACにおいて1,500枚、続いて、0%ACにおいて1,500枚、次に、20%ACにおいて1,500枚を印刷した。
【0147】
結果:トナー濃度は、試験期間中、4.1から5.7%の範囲において変動した。摩擦電荷は、極めて安定であり、平均値は、20%、0%、および20%AC期間中、それぞれ、平均−32.0、−35.9、−38.8μC/gであった。現像機能は、全面積被覆率を通じて非常に強く、安定であった。ゼロ処理量の1,500枚印刷の終了時に、電荷分布は非常に狭く、平均Q/Dは、−0.59fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった。
【0148】
試験B:
手順:現像剤を、50%の相対湿度および21.1℃(70°F)の温度に制御された環境において、現像剤材料をエージングするために用いられ、レシーバロールが感光体の代わりに用いられる設備によって、2%ACにおいて6時間、続いて、10%ACにおいて2時間、0%ACにおいて1時間、処理した。次に、混合試験を実施し、その間に50%ACで5分間走行し、面積被覆率は0%まで低下し、追加して1時間、現像剤を使用したとき、電荷分光写真器測定を定期的に実施してトナー電荷分布を測定した。これは、全部で10時間の試験であり、または約60,000枚の印刷に相当する。
【0149】
結果:トナー濃度は、試験期間を通じて、4.2から5.0%の範囲に安定に保持された。摩擦電荷は、試験期間中、極めて安定であり、平均摩擦電荷値は、2%および10%ACにおいて、それぞれ、−24.4、および−30.1μC/gであった。現像機能も、全試験期間を通じて非常に安定であり、200VのVemにおいて、平均レシーバDMAは、0/51mg/cm2(および0.02mg/cm2の標準偏差)であった。9時間の試験後(ゼロ処理量の1時間の終了時)、電荷分布は非常に狭く、平均Q/Dは、−0.56fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった。
【0150】
実施例4.
5重量%のカーボンブラックを含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有する黒色トナーを調製した。トナーは、5.0重量%のDTMS処理シリカ、1.5重量%のDTMS処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含有した。
【0151】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0152】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0153】
試験A:
手順:現像剤を、放電領域現像のみによって走行し、混成型無捕捉現像サブシステム(米国特許第4,868,600号参照)を用いる電子写真装置において使用し、20%ACにおいて3,500枚、続いて、2%ACにおいて7,500枚、50%ACにおいて3,500枚、および2%ACにおいて8,000枚を印刷した。
【0154】
結果:トナー濃度は、全試験期間中、3.6から4.9%の範囲において変動した。摩擦電荷は、極めて安定であり、20%、2%、および50%AC期間中、それぞれ、平均−36.6、−32.5、および−32.2μC/gであった。現像機能は、全試験期間を通じて非常に安定であり、平均DMAは、0.59mg/cm2(および0.05mg/cm2の標準偏差)であった。電荷分布は、全試験を通じて狭く保持された。2%ACの終了時に、平均Q/Dは、−0.53fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった。50%ACに移行後、すべての電荷分布は単峰形で狭いまま保持され、悪い徴候を示すトナーまたは低電荷トナーの増加は認められなかった。50%ACの間、感光体上の、バックグラウンドに対応する領域に、トナーは測定されなかった。さらに、試験のこの期間中に印刷された印刷物にはバックグラウンドが表示されなかった(50%ACにおける500枚の印刷中、印刷物のバックグラウンド領域において用紙から得た平均ΔE=0.19)。
【0155】
試験B:
手順:現像剤を、現像剤材料をエージングするために用いられ、レシーバロールが感光体の代わりに用いられる設備によって、10%ACにおいて7時間、続いて、2%ACにおいて1時間、20%ACにおいて0.5時間、および10%ACにおいて11.5時間、処理した。これは、全部で20時間の試験であり、または約120,000枚の印刷に相当する。
結果:トナー濃度は、10%ACにおける11.5時間の走行時間中、3.7から5.1%の範囲において変動し、平均摩擦電荷は、−32.2μC/g(および2.61μC/gの標準偏差)であった。現像機能は、全試験期間を通じて非常に安定であり、200VのVemにおいて、平均レシーバDMAは、0.40mg/cm2(および0.03mg/cm2の標準偏差)であった。電荷分布は、全試験を通じて狭く保持された。20時間の終了時に、平均Q/Dは、−0.48fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった。
【0156】
実施例5.
5重量%のカーボンブラックを含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有する黒色トナーを調製した。トナーは、4.0重量%のDTMS処理シリカ、2.5重量%のDTMS処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含有した。
【0157】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0158】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0159】
試験A:
手順:現像剤を、放電領域現像のみによって走行し、混成型無捕捉現像サブシステム(米国特許第4,868,600号参照)を用いる電子写真装置において使用し、20%ACにおいて3,500枚、続いて、2%ACにおいて7,500枚、50%ACにおいて3,500枚、および2%ACにおいて8,000枚を印刷した。
【0160】
結果:トナー濃度は、全試験期間中、3.4から4.7%の範囲において変動した。摩擦電荷は、極めて安定であり、20%、2%、および50%ACにおいて、それぞれ、平均−39.2、−43.5、−38.9μC/gであった。現像機能は、全試験期間を通じて非常に安定であり、平均DMAは、0.60mg/cm2(および0.02mg/cm2の標準偏差)であった。電荷分布は、全試験を通じて狭く保持された。2%ACの終了時に、平均Q/Dは、−0.68fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった。50%ACに移行後、すべての電荷分布は単峰形で狭いまま保持され、悪い徴候を示すトナーまたは低電荷トナーの増加は認められなかった。50%ACの間、感光体上の、バックグラウンドに対応する領域に、トナーは測定されなかった。さらに、試験のこの期間中に印刷された印刷物にはバックグラウンドが表示されなかった(50%ACにおける500枚の印刷中、印刷物のバックグラウンド領域において用紙から得た平均ΔE=0.10)。
【0161】
実施例6.
5重量%のカーボンブラックを含み、約5重量%のゲル含量を有する、フマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有する黒色トナーを調製した。トナーは、4.0重量%のDTMS処理シリカ、2.5重量%のDTMS処理チタニア、および0.5重量%のZinc Stearate Lも含有した。
【0162】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0163】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0164】
試験:
手順:現像剤を、HSDシステムを含む装置において使用し、13%ACにおいて7、000枚、続いて5%ACにおいて7,750枚、20%ACにおいて6,000枚を印刷した。
【0165】
結果:トナー濃度は、試験期間中、2.3から6.3%の範囲において変動した。摩擦電荷は、極めて安定であり、13%、5%、および20%AC期間中、それぞれ、平均−46.0、−43.6、および−40.6μC/gであった。5%ACの終了時に、平均Q/Dは、−0.71fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった。20%ACに移行後、すべての電荷分布は単峰形で狭いまま保持され、悪い徴候を示すトナーまたは低電荷トナーの増加は認められなかった。現像機能は、試験期間を通じて安定であり、250VのVemにおいて、平均0.7mg/cm2(および0.05mg/cm2の標準偏差)であった。
【0166】
実施例7.
5重量%のカーボンブラックを含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有する黒色トナーを調製した。トナーは、5.0重量%のDTMS処理シリカ、1.5重量%のDTMS処理チタニア、および0.5重量%のZinc Stearate Lも含有した。
【0167】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0168】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0169】
試験:
手順:現像剤を、HSDシステムを含む装置において使用し、13%ACにおいて7、000枚、続いて5%ACにおいて7,750枚、20%ACにおいて6,000枚を印刷した。
【0170】
結果:トナー濃度は、全試験期間中、3.5から5.1%の範囲において変動した。摩擦電荷は、極めて安定であり、5%および20%AC期間中、それぞれ、平均−44.9および−46.0μC/gであった。電荷分布は、全試験期間中、狭く保持された。5%ACの終了時に、平均Q/Dは、−0.65fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった。20%ACに移行後、すべての電荷分布は単峰形で狭いまま保持され、悪い徴候を示すトナーまたは低電荷トナーの増加は認められなかった。この期間中、ΔEを、印刷物のバックグラウンド領域において測定した。20%ACにおいて700枚を印刷中、ΔEは、安定で低く、平均は0.28であった。現像機能は、試験期間を通じて安定であり、250VのVemにおいて、平均DMAは、0.5mg/cm2(および0.02mg/cm2の標準偏差)であった。
【0171】
実施例8〜12.シアントナー
実施例8.
PV Fast Blueを含むSPARIIの分散体11重量%(顔料填料合計3.3重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有するシアントナーを調製した。トナーは、3.5重量%のDTMS(ドデシルトリメトキシシラン)処理シリカ、2.0重量%のDTMS処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0172】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0173】
このトナーを、200℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0174】
試験A:
手順:現像剤を、放電領域現像のみによって走行し、混成型無捕捉現像サブシステム(米国特許第4,868,600号参照)を用いる電子写真装置において使用し、20%面積被覆率(AC)において3,500枚、続いて、2%ACにおいて7,500枚、および50%ACにおいて3,500枚まで印刷した。
【0175】
結果:トナー濃度は、全試験期間中、4.0から5.2%の範囲に保持された。摩擦電荷は、試験期間中、非常に安定であり、20%、2%、および50%AC期間中、それぞれ、平均−39.8、−40.1、および−40.1μC/gであった。2%ACの終了時に、平均Q/D(電荷/粒子直径)は−0.48fC/μmであり、非常に僅かの悪い徴候を示すトナーが認められた(悪い徴候を示すトナーの補正値(CWS)=1.7%)。2%ACから50%ACに移行後、最初の500枚の印刷中、CWSは平均2.0%であり、印刷物上に測定されるバックグラウンドは非常に低く、平均ΔEは、0.38(±0.168)であった。現像機能は、試験期間を通じて安定であり、平均DMAは、2%および50%AC期間中、それぞれ、200および350Vemにおいて、0.36(±0.033)および0.48(±0.064)mg/cm2であった。
【0176】
試験B:
手順:現像剤を、10%の相対湿度および21.1℃(70°F)の温度に制御された環境において、混成型無捕捉現像(HSD)システムを含む装置において使用し、20%ACにおいて1、500枚、続いて0%ACにおいて1,500枚、および20%ACにおいて1,500枚を印刷した。
【0177】
結果:トナー濃度は、試験期間中、4.1から6.1%の範囲において変動した。摩擦電荷は、極めて安定であり、20%、0%、および20%AC期間中、それぞれ、平均−36.8、−40.2および−38.8μC/gであった。現像機能は、全試験期間を通じて安定であった。20%ACの終了時に、DMAは、0.45mg/cm2(200Vem)および0.57mg/cm2(350Vem)であった。0%ACの終了時に、DMAは、0.47mg/cm2(200Vem)および0.54mg/cm2(350Vem)であり、ACに関して安定な現像を示した。0%ACの終了時に、電荷分布は、非常に狭く、ピークQ/Dは−0.74fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは、事実上認められなかった(CWSは0.38%)。0%から20%ACに移行後、20%ACにおいて1,000枚を印刷中、電荷分布は、非常に狭いまま維持され、悪い徴候を示すトナーは、事実上認められなかった。この時間枠の間、ピークQ/Dは、平均−0.72fC/μm(±0.121)であり、CWSおよび低電荷トナー補正値(CLC)は、平均0.5%(±0.22)および平均0.7%(±0.27)であった。
【0178】
実施例9.
PV Fast Blueを含むSPARIIの分散体11重量%(顔料填料合計3.3重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有するシアントナーを調製した。トナーは、4.0重量%のDTMS処理シリカ、2.3重量%のDTMS処理チタニア、0.2重量%のH2050(高度に疎水性のフュームシリカであり、ポリジメチルシロキサン単位のコーティングを有し、また表面に化学的に結合されるアミノ/アンモニウム官能基を有し、Wacker Chemieから入手)、および0.5重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0179】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0180】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0181】
試験A:
手順:現像剤を、HSDシステムを含む装置において使用し、13%ACにおいて8,000枚、続いて5%ACにおいて7,750枚、および20%ACにおいて5,000枚を印刷した。
【0182】
結果:トナー濃度は、試験期間中、3.7から5.0%の範囲において変動した。摩擦電荷は、非常に安定であり、13%、5%および20%AC期間中、それぞれ、平均−53.4、−54.2および−48.8μC/gであった。電荷分布は、全試験期間を通じて、狭く保持された。5%ACの終了時に、平均Q/Dは、−0.79fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった(CWS=1.0%)。20%ACに移行後、すべての電荷分布は単峰形で狭いまま保持され、悪い徴候を示すトナーまたは低電荷トナーの増加は認められなかった。20%ACに移行後、最初の750枚の印刷中、ピークQ/Dは、平均−0.91fC/μmであり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均0.6%(±0.15)および平均0.8%(±0.24)であった。現像機能は、試験期間を通じて安定であり、平均DMAは、200VのVemにおいて、0.54(±0.056)mg/cm2であった。
【0183】
試験B:
手順:現像剤を、50%の相対湿度および21.1℃(70°F)の温度に制御された環境において、現像剤材料をエージングするために用いられ、レシーバロールが感光体の代わりに用いられる設備によって、10%ACにおいて7時間、続いて、2%ACにおいて1時間、20%ACにおいて0.5時間、および10%ACにおいて11.5時間、処理した。これは、全部で20時間の試験であり、または約120,000枚の印刷に相当する。
【0184】
結果:トナー濃度は、試験期間を通じて、4.0から7.2%の範囲において変動した。摩擦電荷は、試験期間中、安定であり、10および20%AC期間中、平均摩擦電荷は、それぞれ、−44.6および−42.8μC/gであった。電荷分布は、全試験を通じて狭く、単峰形であった。特に、低処理量エージングに続く20%ACの30分間、平均Q/Dは、−0.52fC/μm(±0.133)であり、CWSは平均1.3%(±0.78)であり、CLCは平均4.5%(±2.80)であった。
【0185】
実施例10.
PV Fast Blueを含むSPARIIの分散体11重量%(顔料填料合計3.3重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有するシアントナーを調製した。トナーは、4.0重量%のDTMS処理シリカ、2.3重量%のDTMS処理チタニア、および0.5重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0186】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0187】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0188】
試験A:
手順:現像剤を、50%の相対湿度および21.1℃(70°F)の温度に制御された環境において、現像剤材料をエージングするために用いられ、レシーバロールが感光体の代わりに用いられる設備によって、10%ACにおいて7時間、続いて、2%ACにおいて1時間、20%ACにおいて0.5時間、および10%ACにおいて11.5時間、処理した。これは、全部で20時間の試験であり、または約120,000枚の印刷に相当する。
【0189】
結果:トナー濃度は、試験期間を通じて、4.1から5.6%の範囲において変動した。摩擦電荷は、試験期間中、安定であり、平均摩擦電荷は、10および20%AC期間中、それぞれ、−29.1および−27.4μC/gであった。現像機能も、全試験期間を通じて安定であり、平均レシーバDMAは、200VのVemにおいて、0.35mg/cm2(±0.028)であった。電荷分布は、全試験を通じて狭く、単峰形であった。特に、低処理量エージングに続く20%ACの30分間、平均Q/Dは、−0.44fC/μm(±0.031)であり、CWSは平均1.6%(±0.63)であり、CLCは平均5.3%(±1.61)であった。
【0190】
試験B:
手順:現像剤を、HSDシステムを含む装置において使用し、13%ACにおいて4,000枚、続いて5%ACにおいて8,750枚、20%ACにおいて4,400枚を印刷した。
【0191】
結果:トナー濃度は、試験期間中、3.4から6.7%の範囲において変動した。試行期間後、摩擦電荷は、5%および20%AC期間中、それぞれ、平均−31.4、および−23.9μC/gであった。電荷分布は、全試験期間中、狭く単峰形であった。5%ACの終了時に、平均Q/Dは、−0.45fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった(CWS=1.3%)。20%ACに移行後、すべての電荷分布は単峰形で狭いまま保持され、悪い徴候を示すトナーまたは低電荷トナーの増加は認められなかった。20%ACに移行後、最初の750枚の印刷中、ピークQ/Dは、平均−0.44fC/μm(±0.017)であり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均0.5%(±0.15)および平均0.8%(±0.20)であった。
【0192】
実施例11.
PV Fast Blueを含むSPARIIの分散体11重量%(顔料填料合計3.3重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有するシアントナーを調製した。トナーは、4.0重量%のDTMS処理シリカ、2.3重量%のDTMS処理チタニア、0.3重量%のポリジメチルシロキサン処理疎水性フュームシリカH2050、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0193】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0194】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0195】
試験A:
手順:現像剤を、放電領域現像のみによって走行し、混成型無捕捉現像サブシステム(米国特許第4,868,600号参照)を用いる電子写真装置において使用し、20%ACにおいて3,500枚、2%ACにおいて7,500枚、および50%において3,500枚まで印刷した。
【0196】
結果:トナー濃度は、全試験期間中、3.9から5.0%の範囲に保持された。摩擦電荷は、試験期間中、非常に安定であり、20%、2%、および50%AC期間中、それぞれ、平均−36.7、−35.3、および−28.0μC/gであった。2%ACの終了時に、平均Q/Dは、−0.45fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった(CWS=1.3%)。2%から50%ACに移行後、最初の500枚の印刷中、すべての電荷分布は単峰形で狭いまま保持され、悪い徴候を示すトナーまたは低電荷トナーの増加は認められなかった。この期間中、平均Q/Dは、−0/51fC/μm(±0.050)であり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均1.6%(±0.63)および平均3.8%(±1.60)であった。
【0197】
試験B:
手順:現像剤を、HSDシステムを含む装置において使用し、13%ACにおいて3,000枚、続いて5%ACにおいて7,750枚、20%ACにおいて4,800枚を印刷した。
【0198】
結果:トナー濃度は、試験期間中、3.6から5.7%の範囲において変動した。摩擦電荷は、非常に安定であり、13%および5%AC期間中、それぞれ、平均−43.7および−40.8μC/gであり、平均Q/Dは、−0.62fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった(CWS=0.7%)。20%ACに移行後、すべての電荷分布は単峰形で狭いまま保持され、悪い徴候を示すトナーまたは低電荷トナーの増加は認められなかった。20%ACに移行後、最初の750枚の印刷中、ピークQ/Dは、平均−0.62(±0.010)fC/μmであり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均1.2%(±0.72)および2.2%(±1.54)であった。現像機能は、試験期間を通じて安定であり、平均DMAは、250VのVemにおいて、0.59(±0.078)mg/cm2であった。
【0199】
実施例12.
PV Fast Blueを含むSPARIIの分散体11重量%(顔料填料合計3.3重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有するシアントナーを調製した。トナーは、1.7重量%のDTMS処理シリカ、2.0重量%のDTMS処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0200】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0201】
このトナーを、200℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0202】
試験A:
手順:現像剤を、放電領域現像のみによって走行し、混成型無捕捉現像サブシステム(米国特許第4,868,600号参照)を用いる電子写真装置において使用し、20%ACにおいて3,500枚、2%ACにおいて7,500枚、および50%において3,500枚まで印刷した。
【0203】
結果:トナー濃度は、全試験期間中、4.2から4.8%の範囲に保持された。摩擦電荷は、試験期間中、非常に安定であり、平均値は、20%、2%、および50%ACにおいて、それぞれ、−41.9、−41.3、および−38.6μC/gであった。2%ACの終了時に、平均Q/Dは、−0.53fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった(CWS=1.2%)。2%から50%ACに移行後、最初の500枚の印刷中、すべての電荷分布は単峰形で狭いまま保持され、悪い徴候を示すトナーまたは低電荷トナーの増加は認められなかった。この期間中、平均Q/Dは、−0.57fC/μm(±0.130)であり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均1.5%(±0.40)および平均1.8%(±0.51)であった。現像機能は、試験期間中安定であり、2%および50%AC期間中、平均DMAは、それぞれ、200および350Vemにおいて、0.57(±0.110)および0.72(±0.140)であった。
【0204】
実施例13〜18.マゼンタトナー
実施例13.
Lupreton Pinkを含むSPARの分散体11.75重量%(顔料填料合計4.7重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有するマゼンタトナーを調製した。トナーは、4.2重量%のDTMS(ドデシルトリメトキシシラン)処理シリカ、2.5重量%のDTMS処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0205】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0206】
このトナーを、200℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0207】
試験:
手順:現像剤を、10%の相対湿度および21.1℃(70°F)の温度に制御された環境において、混成型無捕捉現像(HSD)システムを含む装置において使用し、20%ACにおいて1,500枚、続いて0%ACにおいて1,500枚、および20%AC(面積被覆率)において1,500枚を印刷した。
【0208】
結果:トナー濃度は、試験期間を通じて、4.3から6.0%の範囲において変動した。摩擦電荷は、極めて安定であり、20%、0%、および20%ACにおいて、それぞれ、平均−27.6、−32.0および−32.3μC/gであった。20%ACの終了時に、DMA(現像トナー質量)は、200および350VのVemにおいて、それぞれ、0.68および0.78mg/cm2であった。電荷分布は、全試験期間を通じて狭く、単峰形であった。0%ACの終了時に、ピークQ/Dは、−0.62fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった(CWS=0.3%)。0%から20%ACに移行後、最初の1,000枚の印刷中、ピークQ/Dは、平均−0.68fC/μmであり、CWS(悪い徴候を示すトナー補正値)および低電荷トナー補正値(CLC)は、それぞれ、平均0.4%および平均0.6%であった。
【0209】
実施例14.
Lupreton Pinkを含むSPARIIの分散体11.75重量%(顔料填料合計4.7重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有するマゼンタトナーを調製した。トナーは、3.5重量%のHMDS(ヘキサメチルジシラザン)処理シリカ、2.0重量%のDTMS(ドデシルメトキシシラン)処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0210】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0211】
このトナーを、200℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0212】
試験:
手順:現像剤を、10%の相対湿度および21.1℃(70°F)の温度に制御された環境において、HSDシステムを含む装置において使用し、20%ACにおいて1,500枚、続いて0%ACにおいて1,500枚、および20%ACにおいて1,500枚を印刷した。
【0213】
結果:トナー濃度は、試験期間を通じて、4.3から7.6%の範囲において変動した。試行後、摩擦電荷は、極めて安定であり、0%および20%ACの期間において平均−35.6および−34.0μC/gであった。現像機能は、全試験期間を通じて安定であった。200VのVemにおいて、DMAは、20%および0%ACの終了時において、それぞれ、0.50および0.52mg/cm2であった。同じ期間に、350VのVemにおいて、DMAは、0.66および0.62mg/cm2であった。したがって、DMAは、高く、さらに電圧の増加と共に増加し、優れた現像寛容度を示した。電荷分布は、全試験を通じて狭く、単峰形であった。0%ACの終了時に、ピークQ/Dは、−0.65fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった(CWS=0.6%)。0%から20%ACに移行後、1,000枚を印刷中、ピークQ/Dは、平均−0.69fC/μmであり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均0.6%および平均0.8%であった。
【0214】
実施例15.
Lupreton Pinkを含むSPARIIの分散体11.75重量%(顔料填料合計4.7重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有するマゼンタトナーを調製した。トナーは、4.0重量%のHMDS処理シリカ、2.5重量%のDTMS処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0215】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0216】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0217】
試験:
手順:現像剤を、放電領域現像のみによって走行し、混成型無捕捉現像サブシステム(米国特許第4,868,600号参照)を用いる電子写真装置において使用し、20%ACにおいて3,500枚、2%ACにおいて7,500枚、および50%において3,500枚まで印刷した。
【0218】
結果:トナー濃度は、全試験期間中、4.2から5.4%の範囲に保持された。摩擦電荷は、試験期間中、非常に安定であり、平均値は、20%、2%、および50%ACの期間中、それぞれ、−30.5、−28.6、および−26.3μC/gであった。2%ACにおける7,500枚の印刷の終了時に、電荷分布は狭く、平均Q/Dは、−0.36fC/μmであり、CWSおよびCLCは、それぞれ、1.3%および2.2%であった。2%から50%ACに移行後、電荷分布は狭く単峰形であった。特に、移行後50%ACにおける最初の500枚の印刷中、ピークQ/Dは、平均−0.41fC/μmであり、CWSおよびCLCは、それぞれ、1.3%および2.1%であった。その同じ期間中、印刷物上に測定されるバックグラウンドは非常に低く、平均ΔEは、0.16(および0.075ΔEの標準偏差)であった。感光体上に測定されるバックグラウンドも非常に低く、平均密度は、0.0008mg/cm2(および0.00033mg/cm2の標準偏差)であった。
【0219】
実施例16.
Lupreton Pinkを含むSPARIIの分散体11.75重量%(顔料填料合計4.7重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有するマゼンタトナーを調製した。トナーは、4.5重量%のHMDS処理シリカ、1.5重量%のDTMS処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0220】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0221】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0222】
試験:
手順:現像剤を、放電領域現像のみによって走行し、混成型無捕捉現像サブシステム(米国特許第4,868,600号参照)を用いる電子写真装置において使用し、20%ACにおいて3,500枚、2%ACにおいて7,500枚、および50%において3,500枚まで印刷した。
【0223】
結果:トナー濃度は、全試験期間中、3.5から4.9%の範囲に保持された。摩擦電荷は、試験期間中、高く、安定であり、平均値は、20%、2%、および50%AC期間中、それぞれ、−65.5、−51.4、および−56.8μC/gであった。2%ACにおいて7,500枚の印刷の終了時に、電荷分布は狭く、平均Q/Dは、−0.82fC/μmであった。2%から50%ACに移行後、電荷分布は狭く単峰形のまま維持された。特に、移行後50%ACにおける最初の3,500枚の印刷中、ピークQ/Dは、平均−0.81fC/μmであり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均1.9%および平均3.4%であった。2%ACから移行後の50%ACにおける最初の500枚の印刷中、印刷物上に測定されるバックグラウンドは非常に低く、平均ΔEは0.19(および0.066ΔEの標準偏差)であった。現像機能は、試験期間中極めて安定であり、200VのVemにおいて、平均DMAは0.50mg/cm2(および0.033mg/cm2)であり、350VのVemにおいて、平均DMAは、0.68mg/cm2(および0.032mg/cm2)であった。
【0224】
実施例17.
Lupreton Pinkを含むSPARIIの分散体11.75重量%(顔料填料合計4.7重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有するマゼンタトナーを調製した。トナーは、4.5重量%のHMDS処理シリカ、2.0重量%のDTMS処理チタニア、および0.5重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0225】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0226】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0227】
試験:
手順:現像剤を、HSDシステムを用いるフルプロセス印刷プリンタにおいて使用し、23%ACにおいて5,000枚、続いて2%ACにおいて10,000枚、および50%ACにおいて5,000枚を印刷した。
【0228】
結果:トナー濃度は、試験期間を通じて、4.0から5.2%の範囲に安定に保持された。摩擦電荷は、極めて安定であり、23%、2%および50%AC期間中、平均−43.6、−41.5および−36.1μC/gであった。電荷分布は、全試験期間を通じて狭く維持された。2%ACの終了時において、平均Q/Dは、−0.60fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった(CWS=0.4%)。50%ACに移行後、すべての電荷分布は単峰形で狭く維持され、悪い徴候を示すトナーまたは低電荷トナーの増加は認められなかった。50%ACに移行後、最初の500枚の印刷中、ピークQ/Dは、平均−0.63fC/μmであり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均0.7%および平均1.0%であった。現像機能は、試験期間を通じて極めて安定であり、350VのVemにおいて、平均画像ΔEは、95.3mg/cm2(および0.31mg/cm2の標準偏差)であった。目標ΔEは、91.0であった。
【0229】
実施例18.
Lupreton Pinkを含むSPARIIの分散体11.75重量%(顔料填料合計4.7重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有するマゼンタトナーを調製した。トナーは、5.0重量%のHMDS処理シリカ、1.5重量%のDTMS処理チタニア、および0.5重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0230】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0231】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0232】
試験:
手順:現像剤を、HSDシステムを用いるフルカラー印刷プリンタにおいて使用し、23%ACにおいて5,000枚、続いて25%ACにおいて10,000枚、および50%ACにおいて5,000枚を印刷した。
【0233】
結果:トナー濃度は、試験期間を通じて、3.7から6.7%の範囲に安定に保持された。試行後、摩擦電荷は、極めて安定であり、2%および50%ACの期間において、それぞれ、平均−36.2および−33.8μC/gであった。電荷分布は、全試験期間を通じて狭く維持された。2%ACの終了時に、平均Q/Dは、−0.59fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった(CWS=1.4%)。50%ACに移行後、すべての電荷分布は、単峰形で狭く維持され、悪い徴候を示すトナーまたは低電荷トナーは認められなかった。50%に移行後、最初の500枚の印刷中、ピークQ/Dは、−0.56fC/μmであり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均1.8%および平均2.8%であった。その同じ期間中、印刷物上に測定されるバックグラウンドは非常に低く、平均ΔEは、0.35(および0.227ΔEの標準偏差)であった。
【0234】
実施例19〜23.黄色トナー
実施例19.
Sunbrite Yellowを含むSPARIIの分散体26.67重量%(顔料填料合計8.0重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有する黄色トナーを調製した。トナーは、4.2重量%のDTMS(ドデシルトリメトキシシラン)処理シリカ、2.5重量%のDTMS処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0235】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0236】
このトナーを、200℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0237】
試験:
手順:現像剤を、10%の相対湿度および21.1℃(70°F)の温度に制御された環境において、混成型無捕捉現像(HSD)システムを含む装置において走行させ、20%AC(面積被覆率)において1,500枚、続いて0%ACにおいて1,500枚、および20%ACにおいて1,500枚を印刷した。
【0238】
結果:トナー濃度は、試験期間を通じて、4.2から7.7%の範囲において変動した。摩擦電荷は、極めて安定であり、20%、0%、および20%ACの期間において、それぞれ、平均−38.6、−40.8、および−40.0μC/gであった。現像機能は、全試験期間を通じて安定であった。200VのVemにおいて、DMAは、20%および0%ACの終了時に、それぞれ、0.47および0.44mg/cm2であった。これらの同じ期間中、350VのVemにおいて、DMAは、0.52mg/cm2であった。したがって、DMAは高く、その上、電圧の上昇と共に増加し、優れた現像機能を示した。試験期間中、低電荷トナーは、事実上認められず、CWS(悪い徴候を示すトナー補正値)およびCLC(低電荷トナー補正値)は、それぞれ、平均0.5%および平均1.1%であった。
【0239】
実施例20.
Sunbrite Yellowを含むSPARIIの分散体26.67重量%(顔料填料合計8.0重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有する黄色トナーを調製した。トナーは、2.6重量%のHMDS(ヘキサメチルジシラザン)処理シリカ、1.5重量%のDTMS(ドデシルメトキシシラン)処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0240】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0241】
このトナーを、200℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0242】
試験:
手順:現像剤を、10%の相対湿度および21.1℃(70°F)の温度に制御された環境において、HSDシステムを含む装置において使用し、20%ACにおいて1,500枚、続いて0%ACにおいて1,500枚、および20%ACにおいて1,500枚を印刷した。
【0243】
結果:トナー濃度は、試験期間を通じて、4.3から5.3%の範囲において変動した。摩擦電荷は、極めて安定であり、20%、0%、および20%AC期間中、それぞれ、平均−46.3、−49.4、および−43.6μC/gであった。現像機能は、全試験期間を通じて安定であった。200VのVemにおいて、DMAは、20%および0%ACの終了時に、それぞれ、0.38および0.38mg/cm2であった。これらの同じ期間中、350VのVemにおいて、DMAは、それぞれ、0.52および0.49mg/cm2であった。したがって、DMAは高く、その上、電圧の上昇と共に増加し、優れた現像機能を示した。この試験期間中、低電荷トナーは、事実上認められず、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均0.4%および平均0.6%であった。
【0244】
実施例21.
Sunbrite Yellowを含むSPARIIの分散体26.67重量%(顔料填料合計8.0重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有する黄色トナーを調製した。トナーは、4.5重量%のDTMS処理シリカ、2.7重量%のDTMS処理チタニア、0.3重量%H2050、および0.5重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0245】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0246】
このトナーを、200℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0247】
試験A:
手順:現像剤を、50%の相対湿度および21.1℃(70°F)の温度に制御された環境において、現像剤材料をエージングするために用いられ、レシーバロールが感光体の代わりに用いられる設備によって、10%ACにおいて7時間、続いて、2%ACにおいて1時間、20%ACにおいて0.5時間、および10%ACにおいて11.5時間、処理した。これは、全部で20時間の試験であり、または約120,000枚の印刷に相当する。
【0248】
結果:トナー濃度は、試験期間を通じて、4.0から5.4%の範囲に安定に保持された。摩擦電荷は、試験期間中、極めて安定であり、10および20%ACにおいて、それぞれ、平均−36.1および−37.2μC/gであった。現像機能も、全試験期間を通じて安定であり、平均レシーバDMAは、200VのVemにおいて、0.37mg/cm2(および0.06mg/cm2の標準偏差)であった。電荷分布は、全試験を通じて狭く、単峰形であった。特に、低処理量エージングに続く20%ACの30分の間、平均Q/Dは、−0.50fC/μmであり、CWSは平均0.9%であり、CLCは平均2.2%であった。
【0249】
試験B:
手順:現像剤を、HSDシステムを含む装置において走行させ、13%ACにおいて7,000枚、続いて5%ACにおいて8,750枚、および20%ACにおいて5,000枚を印刷した。
【0250】
結果:トナー濃度は、試験期間を通じて、4.0から4.9%の範囲に保持された。摩擦電荷は、極めて安定であり、13%、5%、および20%ACの期間において、それぞれ、平均−43.9、−45.4、および−42.8μC/gであった。電荷分布は、全試験期間を通じて狭く維持された。5%ACの終了時に、平均Q/Dは、−0.68fC/μmであり、悪い徴候を示すトナーは認められなかった(CWS=0.3%)。20%ACに移行後、すべての電荷分布は、単峰形で狭いまま維持され、悪い徴候を示すトナーおよび低電荷トナーの増加は認められなかった。20%ACに移行後、最初の750枚の印刷中、ピークQ/Dは、平均−0.57fC/μmであり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均0.3%および平均0.4%であった。現像機能は、全試験期間を通じて極めて安定であり、平均DMAは、200VのVemにおいて、0.56mg/cm2(および0.015mg/cm2の標準偏差)であった。
【0251】
実施例22.
Sunbrite Yellowを含むSPARIIの分散体26.67重量%(顔料填料合計8.0重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有する黄色トナーを調製した。トナーは、4.5重量%のDTMS処理シリカ、3.0重量%のDTMS処理チタニア、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0252】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0253】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0254】
試験:
手順:現像剤を、放電領域現像のみによって走行し、混成型無捕捉現像サブシステム(米国特許第4,868,600号参照)を用いる電子写真装置において使用し、20%ACにおいて3,500枚を印刷し、2%ACにおいて7,500枚、および50%において3,500枚まで印刷した。
【0255】
結果:トナー濃度は、全試験期間を通じて、3.9から4.8%の範囲に保持された。摩擦電荷は、試験期間中、非常に安定であり、20%、2%、および50%AC期間期間中、それぞれ、平均−48.0、−46.7、および−43.0μC/gであった。2%から50%ACに移行後、電荷分布は、狭く、単峰形であった。特に、移行後の50%ACにおいて最初の500枚を印刷中、ピークQ/Dは、平均−0.45fC/μmであり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均1.1%および平均1.5%であった。その同じ期間中、印刷物上に測定されるバックグラウンドは非常に低く、平均ΔEは、0.14であった。現像機能は、試験期間を通じて安定であり、200Vおよび350VのVemにおいて、DMAは、それぞれ、0.42および0.50mg/cm2(および0.04および0.07mg/cm2の標準偏差)であった。
【0256】
実施例23.
Sunbrite Yellowを含むSPARIIの分散体26.67重量%(顔料填料合計8.0重量%)を含み、約5重量%のゲル含量を有するフマル酸プロポキシル化ビスフェノールA樹脂を含有する黄色トナーを調製した。トナーは、4.0重量%のDTMS処理シリカ、2.25重量%のDTMS処理チタニア、0.3重量%のポリジメチルシロキサン処理疎水性フュームシリカH2050、および0.3重量%のZinc Stearate Lも含む。
【0257】
トナーは、約7.3μmの体積メジアン粒径を有し、コールカウンターによる測定数を基準として15%以下の割合の5μmより小さい微粉を含む。
【0258】
このトナーを、232℃において1重量%のPMMA(Sokenより入手)によって被覆された77μmの鋼コア(Hoeganaes Corporationから入手)からなるキャリアと混合することによって、現像剤を形成した。
【0259】
試験:
手順:現像剤を、放電領域現像のみによって走行し、混成型無捕捉現像サブシステム(米国特許第4,868,600号参照)を用いる電子写真装置において使用し、20%ACにおいて3,500枚を印刷し、2%ACにおいて7,500枚、および50%において3,500枚まで印刷した。
【0260】
結果:トナー濃度は、全試験期間を通じて、3.9から5.0%の範囲に保持された。摩擦電荷は、試験期間中、非常に安定であり、20%、2%、および50%ACの期間において、それぞれ、平均−47.5、−46.9、および−42.7μC/gであった。2%ACにおける7,500枚の印刷の終了時に、電荷分布は狭く、平均Q/Dは、−0.56fC/μmであり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均0.45%および平均0.56%であった。2%から50%ACに移行後、電荷分布は、狭く、単峰形であった。特に、移行後の50%ACにおいて最初の500枚を印刷中、ピークQ/Dは、平均−0.63fC/μmであり、CWSおよびCLCは、それぞれ、平均0.9%および平均1.2%であった。その同じ期間中、印刷物上に測定されるバックグラウンドは非常に低く、平均ΔEは、0.22であった。現像機能は、試験期間を通じて安定であり、200Vおよび350VのVemにおいて、平均DMAは、それぞれ、0.42および0.50mg/cm2(および0.06および0.09mg/cm2の標準偏差)であった。
【0261】
実施例24〜27.現像剤
実施例24.
本実施例においては、実施例9のシアントナーを、Littleford FM50水平型ブレンダ(容積50L)中において、ロータリーキルン炉内において232℃で粉末被覆された1重量%のPMMAによって被覆される77μmのHoeganaes社製の鋼コアと混合して、現像剤を形成した。45.484kg(100.275lb)のキャリアと、2.143kg(4.725lb)のトナーをブレンダに充填した。体積充填率は、35%であった。ブレンダは、103rpmにおいて、20分作動させた。
【0262】
得られた現像剤を評価し、下記の特性値を得た。
【0263】
【数2】
トナー濃度 = 4.45%
摩擦電荷 = 42.77μC/g
導電率(10V)= 1.03×10-14
【0264】
実施例25.
本実施例においては、実施例21の黄色トナーを、Littleford FM50水平型ブレンダ(容積50L)中において、ロータリーキルン炉内において200℃で粉末被覆された1重量%のPMMAによって被覆される77μmのHoeganaes社製の鋼コアと混合して、現像剤を形成した。45.484kg(100.275lb)のキャリアと、2.143kg(4.725lb)のトナーをブレンダに充填した。体積充填率は、35%であった。ブレンダは、103rpmにおいて、20分作動させた。
【0265】
得られた現像剤を評価し、下記の特性値を得た。
【0266】
【数3】
トナー濃度 = 4.51%
摩擦電荷 = 40.24μC/g
導電率(10V)= 9.65×10-15
【0267】
実施例26.
本実施例においては、実施例7の黒色トナーを、Littleford FM50水平型ブレンダ(容積50L)中において、ロータリーキルン炉内において232℃で粉末被覆された1重量%のPMMAによって被覆される77μmのHoeganaes社製の鋼コアと混合して、現像剤を形成した。45.484kg(100.275lb)のキャリアと、2.143kg(4.725lb)のトナーをブレンダに充填した。体積充填率は、35%であった。ブレンダは、103rpmにおいて、20分作動させた。
【0268】
得られた現像剤を評価し、下記の特性値を得た。
【0269】
【数4】
トナー濃度 = 4.34%
摩擦電荷 = 56.25μC/g
導電率(10V)= 1.05×10-14
【0270】
実施例27.
本実施例においては、実施例15のマゼンタトナーを、LittlefordFM50水平型ブレンダ(容積50L)中において、ロータリーキルン炉内において232℃で粉末被覆された1重量%のPMMAによって被覆される77μmのHoeganaes社製の鋼コアと混合して、現像剤を形成した。45.484kg(100.275lb)のキャリアと、2.143kg(4.725lb)のトナーをブレンダに充填した。体積充填率は、35%であった。ブレンダは、103rpmにおいて、20分作動させた。
【0271】
得られた現像剤を評価し、下記の特性値を得た。
【0272】
【数5】
トナー濃度 = 4.45%
摩擦電荷 = 42.56μC/g
導電率(10V)= 1.19×10-15
【0273】
実施例28.キャリアコア形状係数
本実施例においては、キャリアコア形状係数および酸化物濃度に関連する、キャリアの特性を説明する。種々の鋼コアの結果を、下記の表1に要約して示す。
【0274】
【表1】
【0275】
これらのすべてのコアは、約77μmの体積メジアン直径粒径を有し、表面形態は、表1に記載のBET表面積数によって特徴付けられる。したがって、コア形状係数は、BET表面積を55.7によって除して求められる。コアの酸化物濃度も、表1に示した。これらのコアから作られるキャリアは、ロータリーキルン炉内において232℃で粉末被覆された1重量%のPMMAによって被覆される。得られたキャリアの摩擦電荷値は、コア形状係数または酸化物濃度のどちらによっても強い影響は受けず、50±4μC/gであった。得られたキャリアの導電率値は、形状係数によって強く影響された。5.6の形状係数および0.21の酸化物濃度を有する比較実施例Cは、完全に絶縁性であるが、一方、7.9の形状係数および0.20の類似の酸化物濃度を有する実施例Aは、実質上、導電性である。高いレベルの導電率は、実施例BおよびDにおいて、約7以上の形状係数および0.15以下の酸化物濃度によって実現された。
Claims (1)
- 現像剤組成物において用いられる制御された特性を有するトナーを製造する方法であって、
少なくとも1つのバインダと少なくとも1つの色料を、ある供給割合で混合装置に供給し、混合物を形成する工程と、
前記混合装置から前記混合物を取り出すとき、オンライン式レオメータと近赤外分光光度計とを用い、前記混合物の溶融レオロジーと色料濃度をモニタリングする工程であって、モニタリングによって、モニタリング中の溶融レオロジーと色料濃度が規格外であることが示される場合、前記モニタリングされた混合物を製造工程から取り除き、前記少なくとも1つのバインダまたは前記少なくとも1つの色料の供給を調整することによって前記供給割合を調整し、その結果、規格内混合物が前記製造工程内に保持される工程と、
必要に応じて、前記混合物に添加すべき1つ以上の外部添加剤と共に、前記規格内混合物を粉砕する工程と、前記粉砕された規格内混合物を分級する工程と、
前記分級された規格内混合物を1つ以上の外部添加剤と共に混合して、制御された特性 を有するトナーを得る工程と、を含み、
得られたトナーは、
トナー粒子径当たりの電荷(Q/D)が、−0.1から−1.0fC/μmの範囲の平均値を有し、最大でも0から0.25fC/μmの範囲で変動し、
0.5fC/μmより小さいピーク幅のトナーの電荷分布を有し、
トナーの摩擦電荷値が、−25から−70μC/gであって、最大で、0から15μC/gの範囲で変動し、
6.9から7.9μmの範囲の平均粒径を有し、トナー粒子の数分布の30%以下が5μm未満のサイズを有し、トナー粒子の体積分布の約0.7%以下が12.7μmを超えるサイズを有し、
トナーの溶融レオロジー特性が、3.8のL/Dダイ比の条件下で2.16kgの荷重を加えた場合、117℃の温度において、10分当たり1gから25gの範囲であることを特徴とするトナーの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US09/520359 | 2000-03-07 | ||
US09/520,359 US6326119B1 (en) | 2000-03-07 | 2000-03-07 | Toner and developer providing offset lithography print quality |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001281926A JP2001281926A (ja) | 2001-10-10 |
JP4790918B2 true JP4790918B2 (ja) | 2011-10-12 |
Family
ID=24072258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001054439A Expired - Fee Related JP4790918B2 (ja) | 2000-03-07 | 2001-02-28 | トナーの製造方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6326119B1 (ja) |
EP (1) | EP1132779B1 (ja) |
JP (1) | JP4790918B2 (ja) |
DE (1) | DE60112495T2 (ja) |
Families Citing this family (46)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002072564A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-03-12 | Brother Ind Ltd | トナー組成物 |
US6593053B1 (en) * | 2000-10-23 | 2003-07-15 | Xerox Corporation | Method for controlling melt rheology of resin mixtures |
JP4557639B2 (ja) * | 2004-08-27 | 2010-10-06 | 株式会社リコー | 画像形成用トナー及びその製造方法 |
JP2006091175A (ja) * | 2004-09-21 | 2006-04-06 | Kao Corp | トナーの製造方法 |
JP4491328B2 (ja) * | 2004-10-29 | 2010-06-30 | 花王株式会社 | トナーの製造方法 |
US20060099528A1 (en) * | 2004-11-05 | 2006-05-11 | Xerox Corporation | Carrier composition |
JP4102385B2 (ja) * | 2005-05-13 | 2008-06-18 | シャープ株式会社 | 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 |
JP2007328224A (ja) * | 2006-06-09 | 2007-12-20 | Kao Corp | カラートナー |
US7604915B2 (en) * | 2006-08-23 | 2009-10-20 | Xerox Corporation | Toner compositions having magenta pigment |
JP4850006B2 (ja) * | 2006-09-13 | 2012-01-11 | 株式会社リコー | 電子写真用トナー及びトナーの製造方法 |
US7700252B2 (en) * | 2006-11-21 | 2010-04-20 | Xerox Corporation | Dual pigment toner compositions |
KR101307586B1 (ko) * | 2007-02-02 | 2013-09-12 | 캐논 가부시끼가이샤 | 2성분계 현상제, 보급용 현상제 및 화상 형성 방법 |
US7833688B2 (en) * | 2007-03-30 | 2010-11-16 | Xerox Corporation | Methods for reducing plasticization and blocking in polyester toner compositions |
US7838192B2 (en) * | 2007-04-24 | 2010-11-23 | Xerox Corporation | Methods for making customized black toners |
US20090130396A1 (en) * | 2007-11-16 | 2009-05-21 | Xerox Corporation | Method and system for use in preparing magnetic ink character recognition readable documents |
US7970328B2 (en) | 2007-11-16 | 2011-06-28 | Xerox Corporation | System and method for preparing magnetic ink character recognition readable documents |
US9110434B2 (en) * | 2007-11-16 | 2015-08-18 | Xerox Corporation | System and method for pre-treating magnetic ink character recognition readable documents |
US8067142B2 (en) * | 2007-12-20 | 2011-11-29 | Xerox Corporation | Coating, system and method for conditioning prints |
JP2009223281A (ja) * | 2008-02-22 | 2009-10-01 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | トナー用架橋ポリエステル樹脂およびその製造方法ならびにトナー |
US8133649B2 (en) | 2008-12-01 | 2012-03-13 | Xerox Corporation | Toner compositions |
US20100330486A1 (en) * | 2009-06-24 | 2010-12-30 | Xerox Corporation | Toner Compositions |
US8293444B2 (en) | 2009-06-24 | 2012-10-23 | Xerox Corporation | Purified polyester resins for toner performance improvement |
US8383311B2 (en) | 2009-10-08 | 2013-02-26 | Xerox Corporation | Emulsion aggregation toner composition |
US20110177444A1 (en) * | 2010-01-19 | 2011-07-21 | Xerox Corporation | Additive package for toner |
US8588634B2 (en) | 2010-02-22 | 2013-11-19 | Xerox Corporation | Electrophotographic apparatus |
US8431302B2 (en) | 2010-02-22 | 2013-04-30 | Xerox Corporation | Tunable gloss toners |
US8431318B2 (en) | 2010-04-09 | 2013-04-30 | Xerox Corporation | Toner compositions and processes |
US9581926B2 (en) | 2010-04-13 | 2017-02-28 | Xerox Corporation | Imaging processes |
US8663886B2 (en) | 2010-12-21 | 2014-03-04 | Xerox Corporation | Toner compositions and processes |
US8227159B1 (en) | 2011-02-24 | 2012-07-24 | Xerox Corporation | Toner compositions and processes |
US8642241B2 (en) | 2011-12-21 | 2014-02-04 | Xerox Corporation | Mixer apparatus and method of making developer |
WO2015152863A1 (en) | 2014-03-31 | 2015-10-08 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Dispersed white inks |
US9599918B2 (en) | 2015-04-09 | 2017-03-21 | Xerox Corporation | Clear toner compositions |
US9791797B2 (en) | 2016-03-11 | 2017-10-17 | Xerox Corporation | Metallic toner compositions |
US10358557B1 (en) | 2018-03-07 | 2019-07-23 | Xerox Corporation | Toner compositions and surface polymeric additives |
US11001662B2 (en) | 2019-03-29 | 2021-05-11 | Xerox Corporation | Surface additive for three-dimensional polymeric printing powders |
US11628494B2 (en) | 2019-03-29 | 2023-04-18 | Xerox Corporation | Surface additive for three-dimensional metal printing compositions |
US11639053B2 (en) | 2019-03-29 | 2023-05-02 | Xerox Corporation | Process for preparing a three-dimensional printing composition |
US11150568B2 (en) | 2019-03-29 | 2021-10-19 | Xerox Corporation | Toner compositions and processes having reduced or no titania surface additives |
US10725394B1 (en) | 2019-03-29 | 2020-07-28 | Xerox Corporation | Cross-linked polymeric latex prepared with a low surface tension surfactant |
US11086244B1 (en) | 2020-02-25 | 2021-08-10 | Xerox Corporation | Titania-free toner additive formulation with cross-linked organic polymeric additive |
US11092906B1 (en) | 2020-02-25 | 2021-08-17 | Xerox Corporation | Toner including toner additive formulation |
US11086243B1 (en) | 2020-02-25 | 2021-08-10 | Xerox Corporation | Dual wax toner composition |
US20230296998A1 (en) | 2022-03-17 | 2023-09-21 | Xerox Corporation | Toner Comprising Charge Control Agent |
US20230324824A1 (en) | 2022-03-17 | 2023-10-12 | Xerox Corporation | Toner Comprising Charge Control Agent |
US20230296997A1 (en) | 2022-03-17 | 2023-09-21 | Xerox Corporation | Toner Comprising Reactive Charge Control Agent |
Family Cites Families (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3590000A (en) | 1967-06-05 | 1971-06-29 | Xerox Corp | Solid developer for latent electrostatic images |
US3847604A (en) | 1971-06-10 | 1974-11-12 | Xerox Corp | Electrostatic imaging process using nodular carriers |
US4298672A (en) | 1978-06-01 | 1981-11-03 | Xerox Corporation | Toners containing alkyl pyridinium compounds and their hydrates |
US4338390A (en) | 1980-12-04 | 1982-07-06 | Xerox Corporation | Quarternary ammonium sulfate or sulfonate charge control agents for electrophotographic developers compatible with viton fuser |
US4558108A (en) | 1982-12-27 | 1985-12-10 | Xerox Corporation | Aqueous suspension polymerization process |
US4937166A (en) | 1985-10-30 | 1990-06-26 | Xerox Corporation | Polymer coated carrier particles for electrophotographic developers |
US4935326A (en) | 1985-10-30 | 1990-06-19 | Xerox Corporation | Electrophotographic carrier particles coated with polymer mixture |
US4868600A (en) | 1988-03-21 | 1989-09-19 | Xerox Corporation | Scavengeless development apparatus for use in highlight color imaging |
US5296324A (en) * | 1991-05-14 | 1994-03-22 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Toner for developing electrostatic charge image and process for preparing the same |
US5227460A (en) | 1991-12-30 | 1993-07-13 | Xerox Corporation | Cross-linked toner resins |
JP3531747B2 (ja) | 1993-06-22 | 2004-05-31 | ザイコン・インターナショナル・エヌ.・ヴイ. | 静電写真現像液組成物 |
US5468586A (en) * | 1994-05-23 | 1995-11-21 | Xerox Corporation | System for controlling the color of toner mixtures |
JP3591010B2 (ja) * | 1994-07-29 | 2004-11-17 | 三菱化学株式会社 | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
US5556732A (en) * | 1995-05-30 | 1996-09-17 | Xerox Corporation | Processes for preparing toners with selectable gloss |
US5650484A (en) * | 1995-07-12 | 1997-07-22 | Xerox Corporation | Feedback control system for polymer modification of toner resins and toners |
JPH10161343A (ja) * | 1996-12-02 | 1998-06-19 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
US5763132A (en) * | 1997-04-17 | 1998-06-09 | Xerox Corporation | Toner compositions |
US5978633A (en) | 1998-07-13 | 1999-11-02 | Xerox Corporation | Apparatus for preventing wire strobing in a hybrid scavengeless development system |
JP4136171B2 (ja) * | 1999-03-26 | 2008-08-20 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用トナー、その製造方法、及び画像形成方法 |
-
2000
- 2000-03-07 US US09/520,359 patent/US6326119B1/en not_active Expired - Lifetime
-
2001
- 2001-02-28 JP JP2001054439A patent/JP4790918B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2001-03-02 DE DE60112495T patent/DE60112495T2/de not_active Expired - Lifetime
- 2001-03-02 EP EP01105137A patent/EP1132779B1/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001281926A (ja) | 2001-10-10 |
DE60112495D1 (de) | 2005-09-15 |
US6326119B1 (en) | 2001-12-04 |
DE60112495T2 (de) | 2006-03-23 |
EP1132779B1 (en) | 2005-08-10 |
EP1132779A3 (en) | 2003-11-19 |
EP1132779A2 (en) | 2001-09-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4790918B2 (ja) | トナーの製造方法 | |
JP4659234B2 (ja) | トナー及び画像形成方法 | |
US6824942B2 (en) | Toners and developers | |
US5656408A (en) | Coated carrier particles | |
EP1193562B1 (en) | Color-blind melt flow index properties for toners | |
EP3330802B1 (en) | Metallic toner comprising metal integrated particles | |
US6319647B1 (en) | Toner and developer for magnetic brush development system | |
US6177221B1 (en) | Carrier and developer providing offset lithography print quality | |
US6416916B1 (en) | Toner and developer for magnetic brush development system | |
US7700252B2 (en) | Dual pigment toner compositions | |
JP4651833B2 (ja) | 補給剤材料、補給剤の補給剤材料比率を設定する方法及び補給剤材料を補充する方法 | |
JP4716588B2 (ja) | 現像剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080225 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20080225 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100726 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100803 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101102 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110322 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110608 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110628 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110721 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |