以下、本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の遊技管理システムのシステム構成図である。
遊技場の内部には内部ネットワークが設けられており、当該内部ネットワークには遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)1及び中継装置(ルータ)2が接続される。遊技場内に設けられた内部ネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標)によって構成される。当該内部ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する同報通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
遊技場内部管理装置(情報管理用設備)1は、情報収集端末装置(情報伝達装置)3を介して遊技用装置4から遊技情報を収集して、各遊技機4a(図4)の動作状態を監視する。
中継装置2は、遊技場内の島設備毎に設けられており、当該島設備に設置された各情報収集端末装置3からの情報を中継して、当該情報を内部ネットワークに向けて送信する。なお、中継装置2の設置は、島設備毎に限られず、フロア毎、通路毎又は所定のブロック毎でもよい。
情報収集端末装置3には、遊技用装置4及び情報開示装置5が接続される。情報収集端末装置3は、遊技用装置4から遊技情報を収集して、所定期間の遊技情報の累積値(例えば、遊技機4aから出力される特賞信号に基づいて算出される特賞回数の累積値)を生成する。そして、当該累積値に基づいて遊技用装置4の稼動量を算出し、算出した稼動量を遊技場内部管理装置1に送信する。この情報収集端末装置3が生成する所定期間の遊技情報の累積値は、通常は一営業単位毎に累積算出される。
ここで営業単位とは一日の営業開始から営業終了までを意味し、開店時間より早く始まり閉店時間より遅く終わる。なお、一日の営業時間を午前、午後等に分割して、一日に複数の営業単位を設定してもよい。また、営業単位を、複数日(例えば、一週間)にわたるものとしてもよい。
なお、複数(例えば、二台)の遊技用装置4に対して一台の情報収集端末装置3を接続する構成でもよい。また、情報開示装置5を内部ネットワークに直接接続し、内部ネットワークを通じて対応する情報収集端末装置3に論理的に接続してもよい。ただし、複数の遊技用装置4に対して一台の情報収集端末装置3を接続する構成の場合、情報開示装置5は各遊技機4aに一対一に対応して接続する構成とする。
また、情報収集端末装置3は、遊技用装置4から収集した遊技情報に基づいて、遊技場内部管理装置1及び情報開示装置5へ出力する情報を生成し、生成した情報を遊技場内部管理装置1又は情報開示装置5へ送信する。
遊技用装置4は、島設備に複数台ずつ設置されており、遊技機4aに球貸ユニット4b、補給数計数装置4c及び回収数計数装置4d等の周辺装置が付加されて構成される(図4)。なお、遊技機4a又は球貸ユニット4bから、後述する賞球信号及び球貸信号が出力される場合は、補給数計数装置4cを設けなくても良い。
遊技機4aは遊技制御装置400(図5)を中心とする各種制御装置を備え、特図変動表示ゲームを実行する。
情報開示装置(情報開示用設備)5は、遊技用装置4の球貸ユニット4bに併設される。情報開示装置5には、表示装置51が備えられており、当該表示装置51に遊技用装置4に関する情報(参考情報)を表示する。遊技者は、表示装置51に表示された情報を参考にして、遊技機4aを選択して遊技することができる。
本実施の形態では、情報収集端末装置3からの情報を中継する中継装置2を島設備毎に設けたが、中継装置2を設けることなく、情報収集端末装置3を内部ネットワークに直接接続するように構成してもよい。また、情報収集端末装置3の代わりにリモートIOを置き、中継装置2の代わりに複数の遊技用装置4に対応する情報収集端末装置3を設置することもできる。このように構成することで、従来、島コンピュータと称された方式での遊技管理システムにも対応することができる。
図2は、本発明の第1の実施の形態の遊技場内部管理装置1の構成を示すブロック図である。
遊技場内部管理装置1には、CPU101、プログラム等を予め格納したROM102、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM103、及び、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)104が設けられる。
RAM103は、情報収集端末装置3が送信した各遊技用装置4の遊技情報を記憶する。また、HDD104は、各遊技機4aの機種情報を記憶する。これらのCPU101、ROM102、RAM103及びHDD104はバス105によって接続される。バス105は、CPU101がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成される。
バス105には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート106、I/Oポート107及び外部ネットワーク通信ポート108が接続される。ネットワーク通信ポート106は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続される。
I/Oポート107には、遊技用装置4から収集したデータや遊技場内部管理装置1の動作状態を表示するディスプレイや、遊技機4aにおける特別遊技状態の発生を報知するスピーカによって構成される出力装置109が接続される。また、I/Oポート107には、遊技場内部管理装置1の操作のための入力装置(キーボード、マウス等)110が接続される。
外部ネットワーク通信ポート108は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、遊技場の外部に設けられた外部ネットワークと接続される。よって、遊技場内部管理装置1は、外部ネットワークに接続された遊技場外部の機器と通信をすることができる。
図3は、本発明の第1の実施の形態の情報収集端末装置3に設けられたマイクロプロセッサ300の構成を示すブロック図である。
情報収集端末装置3は、マイクロプロセッサ300、電源回路及びデータ入出力用端子が設けられる。
マイクロプロセッサ300は、3個のCPU301〜303を内蔵した1チップタイプのプロセッサであり、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)301、ネットワークCPU302及びアプリケーションCPU303の3つのCPUを内蔵している。また、これらのCPU301〜303が接続されるアドレス及びデータのためのコモンバス304には、各CPUに共通して使用されるメモリとして、RAM305、EEPROM306及びROM307が接続される。
RAM305は、各種データ(例えば、差球カウンタ及び特賞信号タイマなど)を一時的に記憶する記憶領域及びアプリケーションCPU303の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。EEPROM306は、不揮発性のメモリであって、情報収集端末装置3に接続される遊技機4aの台番号、ネットワーク構成、アドレスの指定情報及び識別コード等の情報収集端末装置3に設定される情報等を記憶している。EEPROM306のプログラムによって書き換え可能な領域及びROM307には、遊技情報及び遊技者情報の収集に用いられるプログラムが記憶される。
また、コモンバス304には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート308及びI/Oポート309が接続される。
ネットワーク通信ポート308は第1出力手段として機能し、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのポートである。ネットワーク通信ポート308は、ドライバを介してネットワーク接続端子に接続されており、当該ネットワーク接続端子はネットワークケーブルを介して中継装置2が接続され、さらに、内部ネットワークを通じて遊技場内部管理装置1と信号(管理用特賞信号、データ信号及び指令信号)を送受信する。
I/Oポート309は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、ドライバを介して外部入出力端子に接続される。外部入出力端子には、遊技機4aから出力される賞球信号、特賞信号、確変信号、スタート信号や、周辺装置(補給数計数装置4c及び回収数計数装置4d)から出力される補給信号又は回収信号等のデータ(図4参照)が入力される。なお、賞球信号、特賞信号、確変信号、スタート信号は、通信ポート310と、遊技機4aの遊技制御装置400に備えられた遊技用マイクロコンピュータ401とで直接通信することによって受信することもできる。
通信ポート310は、遊技機4aに設けられた遊技用マイクロコンピュータ401の通信ポートとの間で、所定のプロトコルで通信を行う。通信ポート310は、遊技機4aの遊技制御基板上に設けられたコネクタと接続される。
プロセッサには、CPU301〜303のクロックやリセット等の制御信号を出力する制御回路311も内蔵される。
また、コモンバス304には、情報開示装置5への情報の送信を司る開示情報用出力ポート312が接続される。開示情報用出力ポート312は第2出力手段として機能する。アプリケーションCPU303で特賞信号処理(図7)が実行されると、開示情報用の信号(開示用特賞信号、開示用スタート信号等)が、開示情報用出力ポート312から情報開示装置5へ出力される。
遊技用装置4から情報収集端末装置3に遊技情報が入力されると、アプリケーションCPU303によって遊技情報の累積値が算出される。そして、アプリケーションCPU303は、算出された遊技情報の累積値に基づいて、遊技用装置4の稼動状態を判定する。遊技情報の累積値は、RAM305に一定期間記憶されて管理される。なお、当該累積値を、情報収集端末装置3がネットワーク通信ポート308から出力して、遊技場内部管理装置1で管理してもよい。
図4は、本発明の第1の実施の形態の遊技用装置4の説明図である。
遊技用装置4は、遊技機4a、球貸ユニット4b、補給数計数装置(補給数計数手段)4c及び回収数計数装置(回収数計数手段)4dより構成される。
遊技機(パチンコ遊技機)4aの前面枠11は、本体枠(外枠)12にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられる。前面枠11には、裏面に取り付けられた収納フレームに遊技盤14が収装される。遊技盤14の表面には、ガイドレール16で囲われた略円形状の遊技領域17が形成される。
遊技領域17には、可変表示装置18が設けられるセンターケース19がほぼ中央に配置される。可変表示装置18は、例えば、LCD(液晶表示器)又はCRT(ブラウン管)で表示画面が構成される。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(装飾図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。すなわち、表示画面の左、中及び右に設けられた変動表示領域には、識別情報として割り当てられた装飾図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類の図柄)が変動表示して特図変動表示ゲームが行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示又はエンディング表示等)が表示される。
可変表示装置18の左右上方及び前面枠11の左右上方には、装飾用ランプやLED等からなる装飾装置20が設けられる。装飾装置20は、大当り等のイベント発生時や異常発生時に、遊技機4aの状態に応じて発光する
センターケース19の左右には、それぞれ方向転換部材21及び一般入賞口22が配置される。また、センターケース19の直下には、普通変動入賞装置(普通電動役物)23を備えた始動口24が設けられる。始動口24は、通常は、閉鎖した普通変動入賞装置23によって、遊技球の入賞可能性が狭められる。
始動口24の直下には特別変動入賞装置(大入賞口)25Bが設けられ、特別変動入賞装置25Bの直下には特別変動入賞装置25Aが設けられる。また、始動口24の左右には、普通図柄始動ゲート26が設けられる。
特別変動入賞装置25Aの左側には、特図変動表示ゲームの特別図柄の変動表示及び特別図柄入賞記憶数を表示する特図表示器30が設けられる。特図表示器30には、特図表示部30A及び特図記憶表示部30Bが設けられる。また、特別変動入賞装置25Aの右側には、普図変動表示ゲームの普通図柄の変動表示及び普通図柄入賞記憶数を表示する普図表示器31が設けられる。普図表示器31には、普図表示部31A及び普図記憶表示部31Bが設けられる。
遊技機4aでは、打球発射装置(図示省略)から遊技領域17に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域17内の各所に配置された釘や風車等の方向転換部材21によって転動方向を変えながら遊技領域17を流下する。そして、一般入賞口22、始動口24又は特別変動入賞装置25A、25Bに入賞するか、遊技領域17の最下部に設けられたアウト口32に入り、回収数計数装置4dへ排出される。
一般入賞口22への遊技球の入賞は、これらの一般入賞口22に備えられた入賞口センサ44.1又は44.2(図5)によって検出される。
始動口24への遊技球の入賞は、特図始動口センサ41(図5)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置400内の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特別図柄入賞記憶の記憶数は、特図記憶表示部30Bに表示される。遊技制御装置400は、特別図柄入賞記憶に基づいて、特図表示部30Aにて特図変動表示ゲームを行う。
始動口24へ遊技球の入賞があると、可変表示装置18では、前述した数字等で構成される装飾図柄(識別情報)が順に変動表示して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、可変表示装置18では、特図表示部30Aの表示に対応する装飾図柄の変動表示が行われる。特図表示部30Aは、変動表示状態と変動表示結果とを遊技者に正確に知らしめる役割を有し、可変表示装置18は、興趣向上のために多様な表示を演出する役割を有する。
始動口24への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当り値であるとき)には特別遊技が実行される状態となり、表示図柄が特定の結果態様を導出する。なお、特別遊技は、遊技者が数多くの遊技球を獲得できる「大当り」と、遊技者が中程度の遊技球を獲得できる「中当り」と、遊技者がほとんど遊技球を獲得できない「小当り」とに区別されている。特別遊技の実行中は、特図表示部30Aは、当り図柄である一桁の特別図柄で停止して、可変表示装置18は、三つの装飾図柄が揃った状態(大当り図柄、中当り図柄又は小当り図柄)で停止する。
特別遊技の実行中は、特別変動入賞装置25Aが、大入賞口ソレノイド45A(図5)への通電によって、所定の時間(例えば、大当り又は中当りの場合は30秒、小当りの場合は1秒。)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置25Aが所定の時間だけ大きく開くので、大当り又は中当りの場合、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。一方、小当りでは遊技球の獲得はほとんど期待できないようになっており、遊技者には、特別遊技状態が発生していることも認識されにくくなっている。
なお、大当りでは、特別変動入賞装置25Aの開閉動作が連続して15回(15ラウンド)繰り返され、中当りでは、特別変動入賞装置25Aの開閉動作が連続して6回(6ラウンド)繰り返される。
特別変動入賞装置25Aへの遊技球の入賞は、カウントセンサ42.1(図5)によって検出される。
普通図柄始動ゲート26への遊技球の通過は、普図始動ゲートセンサ43(図5)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置400内の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この普通図柄入賞記憶の記憶数は、普図記憶表示部31Bに表示される。
普通図柄始動ゲート26を遊技球が通過すると、遊技制御装置400は普通図柄入賞記憶に基づいて普図表示器31で普図変動表示ゲームが開始される。すなわち、普通図柄始動ゲート26への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当り値であるときには)には当り状態となり、普図表示部31Aに表示される普通図柄が当り状態で停止する。
このとき、始動口24の上部に設けられた普通変動入賞装置23は、普通電動役物ソレノイド23A(図5)への通電によって、始動口24への入口が所定の時間だけ拡開するように変換される。普通変動入賞装置23がこのように変換されることによって、始動口24への遊技球の入賞可能性が高められる。
なお、普通変動入賞装置23の開放時間は、例えば、特定遊技状態(確率変動状態及び変動時間短縮状態)では2.9秒間、通常遊技状態では0.5秒間として、遊技状態に応じて開放態様が変化するとよい。
前面枠11の下部には、遊技球を打球発射装置に供給する上皿33が配設される。また、前面枠11の下部の固定パネル34には、下皿35及び打球発射装置の操作部36等が配設される。
一般入賞口22、始動口24及び特別変動入賞装置25A又は25Bに遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、遊技機4a内部に設けられた払出ユニット(図示省略)から上皿33又は下皿35に排出される。
上皿33の外面には、遊技機4aに隣接して設けられる球貸ユニット4bの操作パネル37が形成される。操作パネル37には、プリペイドカードの残高を表示するカード残高表示部(図示省略)、遊技球の貸し出しを指令する球貸スイッチ38、及び、プリペイドカードの返却を指令するカード返却スイッチ39が設けられる。
球貸ユニット4bは、中央にプリペイドカード挿入口40が設けられる。遊技者が券売機で購入したプリペイドカードをプリペイドカード挿入口40に挿入すると、当該プリペイドカードが保有する有価価値に相当する度数が、カード残高表示部に表示される。そして、遊技機4aに設けられた球貸スイッチ38の操作により遊技者から遊技球の貸出要求があると、相当する数の遊技球が上皿33に排出される。
また、遊技機4aに設けられたカード返却スイッチ39の操作により遊技者からプリペイドカードの返却要求があると、プリペイドカードに残度数高があれば、プリペイドカード挿入口40からプリペイドカードが排出される。なお、残度数が0になったプリペイドカードは、球貸ユニット4b内部のカード収容部に取り込まれて初期化される。
情報開示装置5は、表示装置51、操作部52及びカード読取部53を備えている。
表示装置51は、例えば、LCD(液晶表示器)又はCRT(ブラウン管)で表示部が構成される。表示装置51には、遊技者が遊技機4aを選択して遊技するための参考情報として、過去の稼動状況(特賞回数やスタート回数等)、各会員の遊技履歴、及び、遊技場から遊技者に通知される情報等が表示される。
操作部52は、表示装置51の表示内容を切り替える操作スイッチ503(図6)等によって構成される。なお、操作部52を表示装置51と一体に設けたタッチパネルで構成してもよい。
カード読取部53で遊技者が保有する会員カードが読み取られると、情報開示装置5に備えられたカードリーダ/ライタ504(図6)によって、読み取られた会員カードから会員IDが特定される。会員IDは、情報開示装置5から遊技場内部管理装置1へ出力され、会員である遊技者の個人情報が読み出される。
次に、遊技用装置4が出力する遊技情報について説明する。
遊技機4aに設けられた盤用外部情報46(図5)からは、遊技に関わる信号(遊技情報)が出力され、この信号が情報収集端末装置3のマイクロプロセッサ300のI/Oポート309に入力される。
遊技機4aは、始動口24への遊技球の入賞によって特図変動表示ゲーム(補助遊技)が開始すると、特図変動表示ゲームが開始される毎に「スタート信号」を遊技情報として出力する。「スタート信号」は、特図変動表示ゲームの実行中だけオンになるパルス信号である。このパルス信号は、補助遊技の実行の有無を判別可能な信号で、補助遊技実行時に連続的又は断続的に出力される信号を総称する。
また、遊技機4aは、特図変動表示ゲームの結果が当り(大当り、中当り又は小当り)のときは、特別遊技状態中(当り動作が継続している間)だけオンになるパルス信号である「特賞信号(特別遊技状態発生信号)」を遊技情報として出力する。なお、当り動作とは、特別変動入賞装置25Aが、特別遊技の段階に応じて予め定められた所定回数の開閉動作を繰り返す一連の動作である。この当り動作が遊技機4aで1回発生する毎に、遊技機4aから1パルスの特賞信号が情報収集端末装置3に出力される。このパルス信号は、特別遊技状態の発生の有無を判別可能な信号で、特別遊技状態発生時に連続的又は断続的に出力される信号を総称する。
また、遊技機4aは、一般入賞口22、始動口24又は大入賞口25A、25Bに遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を、払出ユニットから上皿33に排出する。そして、所定数の賞球を排出する毎に「賞球信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。賞球信号は、遊技者が遊技を通じて獲得した遊技球の数を示す。
また、遊技機4aは、特別遊技状態が確変図柄による特別遊技のときは、当該特別遊技状態中、及び、その後発生する特定遊技状態(確率変動状態)中に、「確変信号」を遊技情報として出力する。
また、遊技機4aから出力される遊技情報には、特図変動表示ゲームが終了したときに出力される「図柄確定信号」等がある。これらの信号は、盤用外部情報46から、電圧出力形式又は接点出力形式で出力される。
また、遊技機4aは、遊技機4aに固有の情報として遊技用マイクロコンピュータ401が備えるチップID、遊技機4aのメーカを特定するメーカコード、遊技機4aの機種を特定する機種コード及びプログラムの正当性を確認するセキュリティコード(例えば、プログラムコードのハッシュ値)を機種特定情報として出力する。
なお、遊技情報を、遊技用マイクロコンピュータ401から情報収集端末装置3の通信ポート310に対して出力してもよい。この場合、所定のプロトコルを用いたデータ通信(例えば、暗号化通信)によって通信内容を秘匿でき、また、盤用外部情報46から出力するよりも詳細な遊技情報(例えば、始動記憶数や抽出した乱数値など)を出力することができる。また、双方向通信によって接続相手のIDの認証を行い、不正な機器との接続を防止することができる。
球貸ユニット4bは、所定数(例えば、25個)の遊技球を貸し出す毎に「球貸信号」を遊技情報として出力する。なお、「球貸信号」は、遊技機4aの盤用外部情報から出力してもよい。
これらの信号を受信した情報収集端末装置3は、これらの遊技情報を加算演算し、累積値を集計する。この累積値は、例えば、所定時間経過毎、特別遊技状態発生などのイベント時、又は、遊技場内部管理装置1からのポーリングの応答時に送信される。
また、遊技機4aが設置される島設備には、遊技機4a(球貸ユニット4bから貸球が排出される場合は、遊技機4a及び球貸ユニット4b)に遊技球を補給する補給路と、遊技機4aからアウト球を回収する回収路とを備えた補給回収機構が設けられる。
補給数計数装置4cは、遊技機4aに補給された球数を計数する。回収数計数装置4dは、遊技機4aから回収されたアウト球数、つまり、遊技者が遊技機4aの遊技領域に発射した球数を計数する。補給数計数装置4cは補給球の計数結果である「補給信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。回収球計数装置4dはアウト球の計数結果であって、遊技者が遊技に使用した遊技球の数を示す「回収信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。なお、補給数計数装置4c及び回収数計数装置4dは、遊技機4aに設けてもよい。
この補給数計数装置4c及び回収数計数装置4dは情報収集端末装置3に接続されており、情報収集端末装置3が、補給数計数装置4c及び回収数計数装置4dから出力される遊技情報を加算演算し、累積値を集計する。なお、情報収集端末装置3は、回収信号、補給信号及び球貸信号を遊技機4aから直接収集してもよい。
図5は、本発明の第1の実施の形態の遊技機4aの遊技制御装置400を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
遊技制御装置400は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報(プログラム及びデータ等)を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ401、入力インターフェース402及び出力インターフェース403から構成される。
遊技用マイクロコンピュータ401には外部通信端子404が設けられる。外部通信端子404は、遊技用マイクロコンピュータ401に一意に設定された識別番号を出力することができる。この外部通信端子404に検査装置や遊技場内部管理装置1を接続することで、遊技場内部管理装置1が遊技機4aを識別することができる。
遊技用マイクロコンピュータ401は、入力インターフェース402を介しての各種検出装置(特図始動口センサ41、カウントセンサ42.1、42.2、普図始動ゲートセンサ43及び入賞口センサ44.1、44.2)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。
また、遊技用マイクロコンピュータ401は、出力インターフェース403を介して遊技領域17に設けられた特図表示器30(特図表示部30A、特図記憶表示部30B)及び普図表示器31(普図表示部31A、普図記憶表示部31B)に各種情報を出力する。
特図表示部30Aには、特図変動表示ゲームの変動表示態様を出力する。また、特図記憶表示部30Bには、特別図柄入賞記憶数表示を出力する。
普図表示部31Aには、普図変動表示ゲームの変動表示態様を出力する。また、普図記憶表示部31Bには、普通図柄入賞記憶数表示を出力する。
また、遊技用マイクロコンピュータ401は、出力インターフェース403を介して、各従属制御装置(排出制御装置410及び表示制御装置420)、普通電動役物ソレノイド23A、大入賞口ソレノイド45A及び45B等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
また、遊技用マイクロコンピュータ401は、盤用外部情報46を介して、遊技場内部管理装置1に遊技機4aに関する情報を出力する。
排出制御装置410は、遊技制御装置400からの賞球指令信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し賞球を排出させる。また、球貸ユニット4bからの貸球要求信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し貸球を排出させる。
遊技制御装置400から表示制御装置420には、特図変動開始コマンド、変動表示コマンド、識別情報コマンド、確定コマンド、デモ表示コマンド、ファンファーレコマンド、大当りコマンド、エラーコマンド等が送信される。さらに、通常遊技状態、特別遊技状態、確率変動状態、変動時間短縮状態などの遊技状態の違いによって表示態様を変化させるための指令信号も送信される。
なお、通常遊技状態とは、特別遊技が実行されておらず、かつ、確率変動状態でも変動時間短縮状態でもない状態である。特別遊技状態とは、特図変動表示ゲームの結果として大当り、中当り又は小当りが発生し、特別遊技が実行されている状態である。確率変動状態とは、通常遊技状態と比較して特別遊技状態の発生確率が高く、特別遊技状態の発生に対して遊技者に有利に作用する特定遊技状態である。変動時間短縮状態とは、識別情報が変動表示する時間が短縮される状態である。
特図変動開始コマンドは、特図変動表示ゲームの開始を指示する。変動表示コマンドは、識別情報の変動表示態様を指示する。識別情報コマンドは、特図変動表示ゲームの結果として停止表示される識別情報を指示する。確定コマンドは、識別情報の変動表示の停止を指示する。デモ表示コマンドは、特図変動表示ゲームが所定時間なされないときに行われる表示を指示する。ファンファーレコマンドは、特別遊技状態に移行する前の状態の表示を指示する。大当りコマンドは、特別遊技状態中のラウンド表示、インターバル表示、特別遊技状態中のラウンド間表示等の特別遊技状態中の表示を指示する。エラーコマンドは、異常時の表示を指示する。
表示制御装置420は、これらの表示制御指令信号(コマンド)によって、遊技制御装置400が管理している遊技状態の遷移を把握することができる。
音制御装置430は、表示制御装置420からの音制御指令信号に基づいて、遊技機4aに設けられたスピーカ47から出力される効果音を制御する。
装飾制御装置440は、表示制御装置420からの装飾制御指令信号に基づいて、前面枠11に設けられたLED又は装飾用ランプ等の装飾装置20を制御する。
表示制御装置420には出力インターフェースが設けられる。出力インターフェースには可変表示装置18が接続されており、出力インターフェースを介して可変表示装置18に信号を出力する。
可変表示装置18は、表示制御装置420からの画像表示信号に基づいて、表示領域に対応する画像を表示する。
遊技機4aの電源装置(図示省略)は、電源回路の他に、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の電圧降下を検出すると、遊技制御装置400等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置400は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置400等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報及び遊技制御情報)等をバックアップする。
なお、音制御装置430及び装飾制御装置440を、表示制御装置420とは別個に設けたが、従属制御装置のうち、音制御装置430や装飾制御装置440を表示制御装置420に含めて、音制御装置430及び/又は装飾制御装置440を表示制御装置420と一体に構成してもよい。また、音制御装置430及び装飾制御装置440を、表示制御装置420に接続せずに、遊技制御装置400に直接接続するように構成してもよい。
図6は、本発明の第1の実施の形態の情報開示装置5の構成を示すブロック図である。
情報開示装置5には、CPU501、ドライバ502、表示装置51、操作スイッチ503、カードリーダ/ライタ504及び通信インターフェース505が設けられる。表示装置51、操作スイッチ503及びカードリーダ/ライタ504は、ドライバ502によってCPU501と接続される。
操作スイッチ503は、操作部52に設けられた操作スイッチであって、操作によって表示装置51の表示内容が切り替えられる。
カードリーダ/ライタ504は、カード読取部53に挿入された会員カードから会員IDを読み出す。読み出された会員IDは、情報収集端末装置3を介して遊技場内部管理装置1に送信され、当該会員IDと対応する遊技者の個人情報が特定される。
また、遊技場内部管理装置1から情報開示装置5に、遊技ポイント(遊技を通じて遊技者が獲得する特典ポイント)の加算データや遊技者の個人情報の更新データが送信されると、カードリーダ/ライタ504は、当該データを会員カードに記憶されているデータに加算又は更新して書き込む。
通信インターフェース505は、CPU501と、外部に接続された情報収集端末装置3とのデータの入出力を司る。情報収集端末装置3からの開示情報用の信号が入力されると、CPU501は、表示装置51に所定の表示を出力する。
図7は、本発明の第1の実施の形態の特賞信号処理のフローチャートであり、情報収集端末装置3のアプリケーションCPU303で実行される。
情報収集端末装置3のアプリケーションCPU303は、遊技機4aから特賞信号が入力(オンに設定)されると、情報中継手段である管理用特賞出力をオンに設定する(S11)。これによって、情報収集端末装置3のネットワーク通信ポート308から遊技場内部管理装置1に対して、管理用特賞信号として1個のメッセージ(以下、1メッセージと記載する)が出力される。なお、管理用特賞信号とは、遊技場内部管理装置1のRAM103に記録された遊技機4aの特賞回数(特別遊技状態の発生回数)の更新を指示する信号であって、1メッセージで1回分の特賞回数の更新を指示する。遊技場内部管理装置1は、当該信号を受信することによって、遊技機4aで特別遊技状態が1回発生したことをRAM103に記録して管理する。ここでのメッセージは、情報収集端末装置3から遊技場内部管理装置1に特賞回数の更新を指示する信号であり、メッセージとしては例えば、特賞回数の更新を指示するデータや特定のポート番号を割り当てられたデータ等を用いることができる。
次に、差球カウンタを0に設定(初期化)する(S12)。そして、遊技機4aから特賞信号が入力されてから、つまり、特別遊技状態が開始されてから現時点までの特別遊技状態中の差球を算出して、算出された差球に応じて差球カウンタを更新する(S13)。特別遊技状態中の差球とは、特別遊技状態中のセーフ球の数から特別遊技状態中のアウト球の数を減じた値であって、特賞信号がオンに設定されている間に遊技用装置4から出力される回収信号及び賞球信号に基づいて算出される。
次に、差球カウンタの値が所定数(例えば、200個)より大きいか否かを判定する(S14)。この所定数は、遊技機4aで発生した特別遊技が、遊技者に認識できる程度の特別遊技であったか否かを判定する閾値である。特別遊技状態が終了するまでに差球が当該所定数を越えた場合は、遊技者に認識できる程度の特別遊技が遊技機4aで発生したと判断でき、特別遊技状態が終了するまでに差球が当該所定数を越えなかった場合は、遊技者に認識できない程度の特別遊技が遊技機4aで発生したと判断できる。
このように、差球が所定数を越えない場合は、特別遊技状態が発生したことを遊技者に認識されなかったと判断することによって、実際に遊技機4aで発生した特別遊技状態の回数を、遊技者が実感した特別遊技状態の回数に近い数に変換して表示装置51に表示できる。また、特別遊技状態が発生したことを遊技者が認識したか否かを差球に基づいて判定をするため、遊技者が獲得した特典(出球)に基づく判定結果が得られ、遊技者の感覚に近い判定をすることができる。
差球カウンタの値が所定数以下の場合は、特賞信号がオフに設定されたか否か、つまり、特別遊技状態が終了したか否かを判定する(S15)。特別遊技状態が終了していない場合は、ステップS13に戻って、特別遊技状態が終了するまで差球を算出し、算出された差球に応じて差球カウンタを更新する。
特別遊技状態が終了した場合は、差球が所定数を越えることなく特別遊技状態が終了しているので、特別遊技状態が発生したとは遊技者に認識されなかったと判断できる。よって、開示用特賞信号を出力することなく、管理用特賞出力をオフに設定する。なお、開示用特賞信号とは、情報開示装置5の表示装置51に表示された特賞回数の更新を指示する信号であって、1メッセージで1回分の特賞回数の更新を指示する。
つまり、遊技機4aから情報収集端末装置3に1パルスの特賞信号が出力されると、情報収集端末装置3は、当該特賞信号と同数(1個のメッセージ)の管理用特賞信号を遊技場内部管理装置1に送信するが、特別遊技状態中の差球が所定数に達しない場合は、当該特賞信号と異なる数(0個のメッセージ)の開示用特賞信号を情報開示装置5に送信する。このように、情報中継手段及び情報変換手段としての機能を有する情報収集端末装置3は、特賞信号のパルス数と同じ数又は異なる数を、送信するメッセージの数によって表現して出力する。なお、情報収集端末装置3が数を出力する形態はこれに限らず、出力する数と同数のパルスを含む信号や、出力する数を表す数値データを用いてもよく、その他の数を表現する方法を用いてもよい。
これによって、情報収集端末装置3から情報開示装置5に対しては特別遊技状態の発生が指示されず、表示装置51に表示された特賞回数も更新されない。ただし、遊技場内部管理装置1のRAM103には、ステップS11で1回の特別遊技状態の発生が記録されている。
このように、特別遊技状態中の差球の数に応じて遊技場内部管理装置1と情報開示装置5とに送信する情報を区別することによって、遊技場内部管理装置1では遊技機4aで発生した特別遊技状態に関する正確な情報を把握でき、情報開示装置5では遊技者が実感する事象に近い特賞回数を表示できる。
ステップS14で差球カウンタの値が所定数より大きい場合は、特別遊技状態中に差球が所定数を越えたため、遊技者にとっても1回の特別遊技状態が発生したと認識できたと判断できる。よって、情報変換手段である開示用特賞出力をオンに設定する(S17)。これによって、情報収集端末装置3の開示情報用出力ポート312から情報開示装置5に開示用特賞信号が送信される。情報開示装置5は、当該信号を受信すると、特賞回数に1を加算して表示装置51に表示する。
次に、特賞信号がオフに設定されたか否か、つまり、特別遊技状態が終了したか否かを判定する(S18)。特別遊技状態が終了していない場合は、当該遊技が終了するまでステップS18の処理を繰り返して実行する。特別遊技状態が終了した場合は、管理用特賞出力及び開示用特賞出力をオフに設定する(S19)。その後、特賞信号処理を終了する。これによって、遊技場内部管理装置1のRAM103には1回の特別遊技状態が発生したことが記録され、かつ、情報開示装置5の表示装置51にも特賞回数が1回だけ加算して表示される。
このように、また、管理用特賞信号又は開示用特賞信号をメッセージとして送信することによって、遊技場内部管理装置1でも情報開示装置5でも、メッセージの数を計数するだけで必要な情報を得ることができる。また、以上のような特賞信号処理を情報収集端末装置3で実行することによって、情報開示装置5が複雑な判定手段を備える必要がないため、様々なメーカの情報開示装置5を用いて遊技管理システムを構成することができる。
図8は、本発明の第1の実施の形態の特賞信号処理のタイミングチャートである。
図8(A)は、図7に示す特賞信号処理のタイミングチャートである。
遊技機4aから情報収集端末装置3に特賞信号が出力(オンに設定)されると、同時に管理用特賞出力がオンに設定され、情報収集端末装置3から遊技場内部管理装置1に1メッセージの管理用特賞信号が出力される。これによって、遊技場内部管理装置1のRAM103に1回の特別遊技状態の発生が記録される。
特別遊技状態が開始されると、遊技機4aでは多くの賞球が排出されて差球が増加する。しかし、特別遊技状態が短い時間(特別遊技が「小当り」の時など)で終了すると、差球が所定数Xに達しないうちに減少し始める。この場合、遊技場における管理上は、特別遊技状態が1回発生したと記録する必要があるが、遊技者は、特別遊技状態が発生したと認識することができない。
よって、情報収集端末装置3は、開示用特賞出力をオンに設定することなく、特賞信号がオフに設定されると同時に管理用特賞出力をオフに設定する。
一方、特別遊技状態が開始され、特別遊技状態が長い時間(特別遊技が「大当り」の時など)継続すると、差球が所定数Xに達してさらに増加する。この場合、遊技場における管理上、特別遊技状態が1回発生したと記録する必要があり、また、遊技者も1回の特別遊技状態が発生したと認識することができる。
よって、情報収集端末装置3は、差球が所定数Xに達した時点で、開示用特賞出力をオンに設定する。これによって、情報収集端末装置3から情報開示装置5に1メッセージの開示用特賞信号が出力される。その後、特賞信号がオフに設定されると同時に、情報収集端末装置3は、管理用特賞出力及び開示用特賞出力をいずれもオフに設定する。
結果としては、遊技機4aにて1回の特賞が発生すると、遊技機4aから情報収集端末装置3に特賞信号が1個のパルスで出力され、情報収集端末装置3は、遊技場内部管理装置1に特賞回数を1回分更新させる情報(特賞信号と同じ1個のメッセージ)を出力することになる。その一方で、特別遊技状態中の差球が所定数Xを越えないで特別遊技状態を終了する場合には、情報収集端末装置3は、情報開示装置5に特賞回数を0回分更新させる情報(特賞信号とは異なる0個のメッセージ)を出力することになる。なお、「0個のメッセージを出力する」は、「メッセージを出力しない」ことである。すなわち、「特賞回数を更新させる情報を出力しない」とも言える。
なお、このような特別遊技状態中の差球と開示用特賞出力との対応関係(特賞信号と開示用特賞出力との対応関係)は、情報収集端末装置3のEEPROM306に予め記憶されている。そして、情報収集端末装置3は、上記対応関係に基づいて開示用特賞出力の設定をオン又はオフに切り替える。
つまり、情報収集端末装置3は、遊技機4aから特別遊技状態が1回発生したことを示す特賞信号を受け入れると、遊技場内部管理装置1に対しては、特別遊技状態の発生回数を1回分更新させるための情報を出力する。この場合、遊技場内部管理装置1は、特別遊技状態の発生回数を更新すべきと判断して、対応する処理を行う。
これに対して、情報収集端末装置3は、遊技機4aから特別遊技状態が1回発生したことを示す特賞信号を受け入れると、情報開示装置5に対しては、特別遊技状態の発生回数を1回ではない回数分(0回分)更新させるための情報を出力する。この場合、情報開示装置5は、特別遊技状態の発生回数を更新すべきではないと判断して、対応する処理を行う。
なお、EEPROM306に記憶されている特賞信号と開示用特賞出力との対応関係を定義する情報は、遊技場内部管理装置1からの指令によって変更できるようになっているので、遊技機4aを新たなものに交換した場合でも適切な対処ができる構成となっている。仮に、特別遊技状態が1回発生すると遊技者にとって2回の特別遊技状態が発生したように認識される遊技機が対象となるのであれば、「遊技機4aから特別遊技状態が1回発生したことを示す特賞信号を受け入れると、情報収集端末装置3から情報開示装置5に対しては、特別遊技状態の発生回数を2回分(つまり、1回ではなく、1回より多い回数分)更新させるための情報を出力する」ようにEEPROM306を設定すればよい。
図8(B)は、特賞信号処理の別の形態のタイミングチャートである。
本形態では、差球数ではなく、特別遊技状態が継続している時間値に基づいて開示用特賞出力の設定が決定される。
遊技機4aから情報収集端末装置3に特賞信号が出力(オンに設定)されると、同時に管理用特賞出力がオンに設定される。このとき同時に、特賞信号がオンに設定されている時間(特別遊技状態の発生時間)を計時する特賞信号タイマが設定される。
その後、特賞信号タイマが所定値Y(例えば、40秒)に達しないうちに特別遊技状態が終了すると、遊技場における管理上は、特別遊技状態が1回発生したと記録する必要があるが、遊技者は、特別遊技状態が発生したと認識することができなかったと判断できる。
なお、所定値Yは、遊技機4aで発生した特別遊技が、遊技者に認識できる程度の特別遊技であったか否かを判定する閾値である。特別遊技状態の発生時間が所定値Yを越えた場合は、遊技者に認識できる程度の特別遊技が遊技機4aで発生したと判断でき、特別遊技状態の発生時間が所定値Yを越えなかった場合は、遊技者に認識できない程度の特別遊技が遊技機4aで発生したと判断できる。
よって、情報収集端末装置3は、開示用特賞出力をオンに設定することなく、特賞信号がオフに設定されると同時に管理用特賞出力をオフに設定する。
一方、特賞信号タイマが所定値Yに達した後も特別遊技状態が継続している場合は、遊技場における管理上、特別遊技状態が1回発生したと記録する必要があり、また、遊技者も1回の特別遊技状態が発生したと認識していると判断できる。
よって、情報収集端末装置3は、特賞信号タイマが所定値Yに達した時点で、開示用特賞出力をオンに設定する。これによって、情報収集端末装置3から情報開示装置5に1メッセージの開示用特賞信号が出力される。その後、特賞信号がオフに設定されると同時に、情報収集端末装置3は、管理用特賞出力及び開示用特賞出力をいずれもオフに設定する。
このように、特別遊技状態の発生時間の値に基づいて特別遊技状態が発生したことを遊技者が認識したか否かを判定することで、遊技者が特別遊技状態の発生を実感した時間に基づく判定結果が得られ、遊技者の感覚に近い判定をすることができる。
図9は、本発明の第1の実施の形態のスタート信号処理のタイミングチャートである。
ここでは、遊技機4aから出力されるスタート信号に基づいて、表示装置51に表示するスタート回数(特図変動表示ゲームの実行回数)を、遊技者の感覚に近いものとする。
遊技機4aでは、始動口24に遊技球が入賞すると、特図表示部30Aで特図変動表示ゲーム(補助遊技)が実行され、同時に可変表示装置18で装飾図柄が変動表示を開始する。このとき、特図表示部30Aでは1回だけ特図変動表示ゲームが実行されるが、可変表示装置18では1回又は2回の装飾図柄の変動表示による特図変動表示ゲームが実行される(1回になるか2回になるかはランダムに決定される)。そして、装飾図柄の変動表示による特図変動表示ゲームの実行回数が2回となった場合、遊技場の管理上のスタート回数は1回であるが、遊技者には特図変動表示ゲームが2回実行されたように認識される。
特図変動表示ゲームが開始されると、遊技機4aから情報収集端末装置3には、補助遊技が1回実行されたことを示すスタート信号(補助遊技実行信号)のほか、装飾図柄の変動表示態様を示す(1回か2回かを区別する)変動表示コマンドが出力される。情報収集端末装置3は、スタート信号と変動表示コマンドに基づいて、可変表示装置18で実行される遊技者が認識する特図変動表示ゲームの回数、及び、特図表示部30Aで実際に実行される特図変動表示ゲームの回数を把握することができる。よって、情報収集端末装置3は、変動表示コマンドに基づいて特図表示部管理用スタート出力及び開示用スタート出力の設定を切り替える。
まず、特図変動表示ゲームが開始されて、遊技機4aから情報収集端末装置3にスタート信号が出力されると、情報収集端末装置3は、遊技機4aから同時に送信された変動表示コマンドに基づいて、特図表示部管理用スタート出力及び開示用スタート出力の設定を決定する。
遊技機4aから出力されるスタート信号がオフに設定、つまり、特図変動表示ゲームが終了すると、情報収集端末装置3は、管理用スタート出力をオンに設定して、遊技場内部管理装置1に1メッセージの管理用スタート信号を送信する。なお、管理用スタート信号とは、遊技場内部管理装置1のRAM103に記録された遊技機4aのスタート回数の更新を指示する信号であって、1メッセージで1回分のスタート回数の更新を指示する。遊技場内部管理装置1は、当該信号を受信することによって、遊技機4aのスタート回数を1回分だけ加算して記録する。
そして、可変表示装置18で実行される特図変動表示ゲームの回数が、変動表示コマンドに基づいて1回と特定された場合は、情報収集端末装置3は、開示用スタート出力をオンに設定して、情報開示装置5に1メッセージの開示用スタート信号を送信する。なお、開示用スタート信号とは、情報開示装置5の表示装置51に表示されたスタート回数の更新を指示する信号であって、1メッセージで1回分のスタート回数の更新を指示する。情報開示装置5は、当該信号を受信することによって、表示装置51のスタート回数を1回分だけ加算して表示する。
一方、可変表示装置18で実行される特図変動表示ゲームの回数が、変動表示コマンドに基づいて2回と特定された場合は、情報開示装置5に開示用スタート信号として2個のメッセージ(以下、2メッセージと記載する)を送信する。情報開示装置5は、当該信号を2個のメッセージとして受信することによって、表示装置51のスタート回数を2回分加算して表示する。
ただし、このとき、特図表示部30Aでは特図変動表示ゲームが1回だけ実行されており、遊技場内部管理装置1には管理用スタート信号が1メッセージだけ送信される。よって、情報開示装置5には、スタート回数が2回分加算して表示されるが、遊技場内部管理装置1のRAM103にはスタート回数は1回分だけ加算して記録される。
なお、可変表示装置18で実行される特図変動表示ゲームの回数(遊技者が認識するスタート回数)は、変動表示コマンドに基づかず、スタート信号がオンに設定されている時間(変動表示ゲームが実行されている時間)で判断してもよい。例えば、スタート信号が所定値を越える前にオフに設定された場合、つまり、特図変動表示ゲームが所定時間内に終了した場合は、遊技場内部管理装置1及び情報表示装置5のいずれにも1メッセージだけ信号(管理用スタート信号又は開示用スタート信号)が送信される。この場合、遊技場の管理上も表示装置51の表示上も、スタート回数は1回だけ加算される。一方、スタート信号がオンに設定されている時間が所定値を越えた場合、つまり、特図変動表示ゲームが所定時間以上継続して実行されている場合は、遊技場内部管理装置1には1メッセージだけ管理用信号が送信され、情報表示装置5には2メッセージの信号が送信される。この場合、遊技場内部管理装置1のRAM13にはスタート回数が1回分だけ加算して記録されるが、情報表示装置5には、スタート回数が2回加算して表示される。
なお、このようなスタート信号のオン時間と、開示用スタート信号との対応関係(補助遊技実行信号と開示用スタート信号との対応関係)は、情報収集端末装置3のEEPROM306に予め記憶されている。そして、情報収集端末装置3は、上記対応関係に基づいて開示用スタート信号の出力形態を切り替える。
つまり、情報収集端末装置3は、遊技機4aから補助遊技が1回実行されたことを示すスタート信号を受け入れると、遊技場内部管理装置1に対しては、補助遊技の実行回数を1回分更新させるための情報を出力する。この場合、遊技場内部管理装置1は、補助遊技の実行回数を更新すべきと判断して、対応する処理を行う。
これに対して、情報収集端末装置3は、遊技機4aから補助遊技が1回実行されたことを示すスタート信号を受け入れると、情報開示装置5に対しては、補助遊技の実行回数を1回ではない回数分(1回より多い回数分で、例えば、2回分)更新させるための情報を出力する。この場合、情報開示装置5は、補助遊技の実行回数を更新すべきと判断して、対応する処理を行う。
なお、EEPROM306に記憶されている補助遊技実行信号と開示用スタート信号の対応関係を定義する情報は、遊技場内部管理装置1から指令により変更できるようになっているので、遊技機4aを新たなものに交換した場合でも適切な対処ができる構成となっている。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と異なり、特別遊技状態の態様に応じて異なった開示用特賞出力が出力される。よってここでは、前述した第1の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施の形態と同一の構成には同じ符号を付して、その説明を省略する。
図10は、本発明の第2の実施の形態の特賞信号処理のタイミングチャートである。
ここでは、三つに分類された特別遊技(大当り、中当り及び小当り)各々の発生回数を、情報開示装置5に表示させる。なお、特別遊技は、特別遊技状態中の差球の数に応じて、大当り、中当り及び小当りの三段階に分類される。
前述のように、小当りは、中当り及び大当りよりも差球が少なく、遊技球の獲得が期待できないため、遊技者にとって特別遊技としての価値は低い。中当りは、小当りよりも獲得できる遊技球の数が多く、大当りよりも獲得できる遊技球の数が少ないため、遊技者にとって特別遊技としての価値は中くらいである。大当りは、小当り及び中当りよりも獲得できる遊技球の数が多いため、遊技者にとって特別遊技としての価値は高い。
以上の分類は、特別遊技状態が終了した時点での差球の数に応じて決定される。特別遊技状態が終了した時点での差球が所定数X1よりも少ない場合は、当該特別遊技状態は小当りと判定される。特別遊技状態が終了した時点での差球が所定数X1以上であって所定数X2よりも少ない場合は、当該特別遊技状態は中当りと判定される。特別遊技状態が終了した時点での差球が所定数X2以上の場合は、当該特別遊技状態は大当りと判定される。これらの判定は、情報収集端末装置3のアプリケーションCPU303で実行される。
情報開示装置5の表示装置51には、遊技者が遊技機4aを選択する際の参考情報として、特賞回数が小当発生回数、中当発生回数及び大当発生回数に分けられて表示される。遊技機4aで発生した特別遊技状態が小当りと判定された場合は、情報収集端末装置3は開示用小当出力をオンに設定し、情報開示装置5に開示用小当信号を1メッセージだけ送信する。これによって、表示装置51の小当発生回数が1回分加算して表示される。
また、遊技機4aで発生した特別遊技状態が中当りと判定された場合は、情報収集端末装置3は開示用中当出力をオンに設定し、情報開示装置5に開示用中当信号を1メッセージだけ送信する。これによって、表示装置51の中当発生回数が1回分加算して表示される。
また、遊技機4aで発生した特別遊技状態が大当りと判定された場合は、情報収集端末装置3は開示用大当出力をオンに設定し、情報開示装置5に開示用大当信号を1メッセージだけ送信する。これによって、表示装置51の大当発生回数が1回分加算して表示される。
具体的には、まず、遊技機4aから情報収集端末装置3に特賞信号が出力(オンに設定)されると、同時に管理用特賞出力がオンに設定され、情報収集端末装置3から遊技場内部管理装置1に1メッセージの管理用特賞信号が出力される。これによって、遊技場内部管理装置1のRAM103に1回の特別遊技状態の発生が記録される。
特別遊技状態が開始されると、遊技機4aでは多くの賞球が排出されて差球が増加する。しかし、特別遊技状態が短い時間で終了すると、差球が所定数X1に達しないうちに減少する。この場合、遊技者は、獲得できる賞球数が少ないため、当該特別遊技を小当り程度にしか認識することができない。ただし、遊技場における管理上は、特別遊技状態が1回発生したと記録する必要がある。
よって、情報収集端末装置3は、特賞信号がオフに設定されると同時に、管理用特賞出力をオフに設定し、同時に開示用小当出力をオンに設定する。これによって、表示装置51の小当発生回数が1回分加算して表示される。
一方、特別遊技状態が終了した時点での差球が、所定数X1は越えたが所定数X2に達していない場合は、情報収集端末装置3は、特賞信号がオフに設定されると同時に、管理用特賞出力をオフに設定し、また、開示用中当出力をオンに設定する。これによって、表示装置51の中当発生回数が1回分加算して表示される。
また、特別遊技状態が終了した時点での差球が、所定数X2は越えている場合は、情報収集端末装置3は、特賞信号がオフに設定されると同時に、管理用特賞出力をオフに設定し、また、開示用大当出力をオンに設定する。これによって、表示装置51の大当発生回数が1回分加算して表示される。
このように、特別遊技状態中の差球の数に応じて特別遊技状態を分類することによって、特別遊技状態の価値の大きさを、遊技者が認識できる態様で情報開示装置5に表示できる。
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、情報収集端末装置3は、遊技機4aから特別遊技状態が1回発生したことを示す特賞信号を受け入れると、遊技場内部管理装置1に対しては、特別遊技状態の発生回数を1回分更新させるための情報を出力する。この場合、遊技場内部管理装置1は、特別遊技状態の発生回数を更新すべきと判断して、対応する処理を行う。
これに対して、第1の実施の形態と同様に、情報収集端末装置3は、遊技機4aから特別遊技状態が1回発生したことを示す特賞信号を受け入れると、情報開示装置5に対しては、特別遊技状態の発生回数を1回ではない回数分(0回分)更新させるための情報を出力する。言い換えれば、遊技機4から「1回の特別遊技状態が発生した」という信号を受けても、当該特別遊技状態が中当りであると判定されたならば、「0回の大当りが発生した」「0回の小当りが発生した」という情報に変更して情報開示装置5へ伝達していることになる。この場合、情報開示装置5は、大当りと小当りに関しては、特別遊技状態の発生回数を更新すべきでないと判断して処理を行うことができる。
なお、情報収集端末装置3は、特別遊技状態の段階を、特賞信号がオンとなっている時間(特別遊技状態の発生時間)で判断してもよい。具体的には、例えば、特賞信号がオンに変化してから第1の所定時間内にオフに変化した場合、つまり、特別遊技状態が第1の所定時間内に終了した場合は、当該特別遊技状態を小当りと判定する。また、特賞信号がオンに変化してから第1の所定時間より長く第2の所定時間(第1の所定時間よりも長い時間)内にオフに変化した場合、つまり、特別遊技状態が第1の所定時間より長く第2の所定時間内に終了した場合は、当該特別遊技状態を中当りと判定する。また、特賞信号がオンに変化してから第2の所定時間より長く継続してオンを維持している場合、つまり、特別遊技状態が第2の所定時間より長く継続して実行された場合は、当該特別遊技状態を大当りと判定する。
図11は、本発明の第2の実施の形態のスタート信号処理の別の形態のタイミングチャートである。
ここでは、遊技機4aから出力される変動表示コマンドに応じて、特図変動表示ゲームを、通常変動、ノーマルリーチ変動及びスーパーリーチ変動の三種類に分類する。
通常変動は、可変表示装置18で変動表示する装飾図柄が、左、中及び右のいずれも異なる組み合わせ(外れ図柄)で停止する場合をいう。ノーマルリーチ変動は、可変表示装置18で変動表示する装飾図柄のうち左及び右の図柄が同一の組み合わせで停止してリーチ状態が発生し、所定時間が経過した後、中央の図柄が停止する場合をいう。スーパーリーチ変動は、可変表示装置18で変動表示する装飾図柄のうち左及び右の図柄が同一の組み合わせで停止してリーチ状態が発生し、ノーマルリーチ変動よりも長い所定時間が経過した後、中央の図柄が停止する場合をいう。
以上の分類は、特図変動表示ゲームの開始時に遊技機4aから情報収集端末装置3に送信される変動表示コマンドに基づいて、情報収集端末装置3のアプリケーションCPU303で決定される。
また、情報開示装置5の表示装置51には、スタート回数が通常変動回数、ノーマルリーチ変動回数及びスーパーリーチ変動回数に分けられて表示される。遊技機4aで実行される特図変動表示ゲームが通常変動と判定された場合は、情報収集端末装置3は開示用通常変動出力をオンに設定し、情報開示装置5に開示用通常変動信号を1メッセージだけ送信する。これによって、表示装置51の通常変動回数が1回分加算して表示される。また、遊技機4aで実行される特図変動表示ゲームがノーマルリーチ変動と判定された場合は、情報収集端末装置3は開示用ノーマルリーチ変動出力をオンに設定し、情報開示装置5に開示用ノーマルリーチ変動信号を1メッセージだけ送信する。これによって、表示装置51のノーマルリーチ変動回数が1回分加算して表示される。遊技機4aで実行される特図変動表示ゲームがスーパーリーチ変動と判定された場合は、情報収集端末装置3は開示用スーパーリーチ変動出力をオンに設定し、情報開示装置5に開示用スーパーリーチ変動信号を1メッセージだけ送信する。これによって、表示装置51のスーパーリーチ変動回数が1回分加算して表示される。
具体的には、まず、遊技機4aでは、始動口24に遊技球が入賞すると、特図表示部30Aで特図変動表示ゲームが実行され、同時に可変表示装置18で装飾図柄が変動表示を開始する。
特図変動表示ゲームが開始されると、遊技機4aから情報収集端末装置3にスタート信号及び変動表示コマンドが出力される。情報収集端末装置3は、変動表示コマンドに基づいて、特図変動表示ゲームの変動態様が通常変動かノーマルチーチ変動かスーパーリーチ変動かを特定する。
情報収集端末装置3は、遊技機4aから出力されるスタート信号がオフに設定、つまり、特図変動表示ゲームが終了すると、管理用スタート出力をオンに設定して、遊技場内部管理装置1に1メッセージの信号を送信する。これによって、遊技場内部管理装置1のRAM103に1回の特図変動表示ゲームの実行が記録される。
一方、変動表示コマンドによる特図変動表示ゲームの変動態様が通常変動の場合は、情報収集端末装置3は、開示用通常変動出力をオンに設定して、情報開示装置5に1メッセージの信号を送信する。これによって、表示装置51の通常変動回数が1回分加算して表示される。
また、変動表示コマンドによる特図変動表示ゲームの変動態様がノーマルリーチ変動の場合は、情報収集端末装置3は、開示用ノーマルリーチ変動出力をオンに設定して、情報開示装置5に1メッセージの信号を送信する。これによって、表示装置51のノーマルリーチ変動回数が1回分加算して表示される。
また、変動表示コマンドによる特図変動表示ゲームの変動態様がスーパーリーチ変動の場合は、情報収集端末装置3は、開示用スーパーリーチ変動出力をオンに設定して、情報開示装置5に1メッセージの信号を送信する。これによって、表示装置51のスーパーリーチ変動回数が1回分加算して表示される。
なお、情報収集端末装置3は、特図変動表示ゲームの種類を、スタート信号がオンに設定される時間(特図変動表示ゲームの実行時間)で判断してもよい。具体的には、例えば、スタート信号が第1の所定時間を越える前にオフに設定された場合、つまり、特図変動表示ゲームが第1の所定時間内に終了した場合は、当該特図変動表示ゲームを通常変動と判定する。また、スタート信号がオンに設定されている時間が第1の所定時間は越えたが第2の所定時間(第1の所定時間よりも長い時間)を越える前にオフに設定された場合、つまり、特図変動表示ゲームが第1の所定時間より長く、かつ、第2の所定時間以内に終了した場合は、当該特図変動表示ゲームをノーマルリーチ変動と判定する。また、スタート信号がオンに設定されている時間が第2の所定時間は越えた場合、つまり、特図変動表示ゲームが第2の所定時間より長く継続して実行されている場合は、当該特図変動表示ゲームをスーパーリーチ変動と判定する。なお、いずれの場合も、情報収集端末装置3から遊技場内部管理装置1に対して、管理用スタート信号が1メッセージだけ出力される。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と異なり、特別遊技状態がいずれの態様であっても情報開示装置5に特別遊技状態の発生が報知される。よってここでは、前述した第1の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施の形態と同一の構成には同じ符号を付して、その説明を省略する。
図12は、本発明の第3の実施の形態の特賞信号処理のタイミングチャートである。
ここでは、情報収集端末装置3は、情報開示装置5に特賞報知(遊技機4aで特別遊技状態が発生していることを報知する表示)の表示を指示する開示用報知出力、及び、情報開示装置5の表示装置51に表示される特賞回数の更新を指示する開示用計数出力のオン又はオフを設定する。
開示用報知出力がオンに設定されると、情報収集端末装置3から情報開示装置5に対して開示用報知信号が1メッセージ送信され、表示装置51に特賞報知が表示される。開示用報知信号は開示用報知出力がオンの間定期的に送信される。特賞報知は、文字、記号又は画像によって、遊技機4aで特別遊技状態が発生していることを遊技者に報知する。また、ランプ又はLEDによって、遊技機4aで特別遊技状態が発生していることを遊技者に報知してもよい。特賞報知は、開示用報知出力がオンに設定されると同時に表示装置51に表示され、開示用報知出力がオフに設定され開示用報知信号が停止した後も所定時間だけ表示装置51に表示される。これによって、開示用報知出力のオンのパルス幅が小さい場合であっても、当該パルス幅よりも長く表示装置51に特賞報知が表示されているため、遊技場の従業者は特別遊技状態が発生したことを早期に確認できる。
開示用計数出力がオンに設定されると、情報収集端末装置3から情報開示装置5に対して開示用計数信号が1メッセージ送信され、表示装置51の特賞回数が1回分加算して表示される。なお、特賞回数は、常に表示装置51に表示されている。
具体的には、まず、遊技機4aから情報収集端末装置3に特賞信号が出力(オンに設定)されると、同時に管理用特賞出力がオンに設定される。これによって、情報収集端末装置3から遊技場内部管理装置1に1メッセージの管理用特賞信号が出力され、遊技場内部管理装置1のRAM103に1回の特別遊技状態の発生が記録される。
また、本実施の形態では、特賞信号が出力されると同時に、開示用報知出力がオンに設定される。これによって、情報収集端末装置3から情報開示装置5に1メッセージの開示用報知信号が出力され以降、開示用報知出力がオンの間定期的に開示用報知信号メッセージが表示装置51に送信され、表示装置51に特賞報知が表示される。なお、このとき、表示装置51には特賞回数として「3」が表示されている。
特別遊技状態が開始されると、遊技機4aでは多くの賞球が排出されて差球が増加する。しかし、特別遊技状態が短い時間(少ない特別遊技回数)で終了すると、差球が所定数Xに達しないうちに減少する。この場合、遊技場における管理上は、特別遊技状態が1回発生したと記録する必要があるが、遊技者は、特別遊技状態が発生したと認識することができない。
よって、情報収集端末装置3は、開示用計数出力をオンに設定することなく、特賞信号がオフに設定されると同時に管理用特賞出力をオフに設定する。これによって、遊技場内部管理装置1には特別遊技状態が1回発生したと記録されるが、情報開示装置5の表示装置51に表示された特賞回数は更新されない。
一方、特別遊技状態が開始され、特別遊技状態が長い時間(多い特別遊技回数)継続すると、差球が所定Xに達してさらに増加する。この場合、遊技場における管理上、特別遊技状態が1回発生したと記録する必要があり、また、遊技者にとっても1回の特別遊技状態が発生したと認識することができる。
この場合、まず、特賞信号がオンに設定された時点で、管理用特賞出力及び開示用報知出力がオンに設定される。情報開示装置5は、情報収集端末装置3から開示用報知信号メッセージを受信すると、表示装置51に特賞報知を出力する。
そして、情報収集端末装置3は、差球が所定数Xに達した時点で、開示用計数出力をオンに設定する。情報開示装置5は、情報収集端末装置3から開示用計数信号メッセージを受信すると、表示装置51の特賞回数を1回分を加算して表示する。つまり、表示装置51には特賞回数として「4」が表示される。
これによって、遊技場内部管理装置1には特別遊技状態が1回発生したと記録され、情報開示装置5の表示装置51の特賞回数表示にも特別遊技状態1回が加算して表示される。
その後、特賞信号がオフに設定されると、管理用特賞出力、開示用報知出力及び開示用計数出力のいずれもがオフに設定される。なお、特賞信号がオフに設定され開示用報知信号メッセージの送信が停止した後も、表示装置51には所定時間だけ特賞報知が表示され、また、継続して特賞回数が「4」と表示される。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と異なり、遊技場内部管理装置1及び情報開示装置5に対して特賞回数の累計値が送信される。よってここでは、前述した第1の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施の形態と同一の構成には同じ符号を付して、その説明を省略する。
図13は、本発明の第4の実施の形態の特賞信号処理のタイミングチャートであり、情報収集端末装置3のアプリケーションCPU303で実行される。
情報収集端末装置3のアプリケーションCPU303は、遊技機4aから特賞信号が入力(オンに設定)されると、管理用特賞累計カウンタを更新する(S21)。管理用特賞累計カウンタは、遊技機4aで実際に発生した特別遊技状態の回数を計数するカウンタであって、遊技場での営業開始時において遊技場内部管理装置1での開店操作時に初期化され、値が更新される毎に情報収集端末装置3のRAM305に一時的に記憶される。そして、当該カウンタ値は所定のタイミングでネットワーク通信ポート308を介して遊技場内部管理装置1に送信される。遊技場内部管理装置1のRAM103は、管理用特賞累計カウンタの値を情報収集端末装置3から受信することによって、遊技機4aにおける特賞回数を記録して管理する。
次に、差球カウンタを0に設定(初期化)する(S22)。そして、遊技機4aから特賞信号が入力されてから、つまり、特別遊技状態が開始されてから現時点までの特別遊技状態中の差球を算出して、算出された差球に応じて差球カウンタを更新する(S23)。
次に、差球カウンタの値が所定数(例えば、200個)より大きいか否かを判定する(S24)。差球カウンタの値が所定数以下の場合は、特賞信号がオフに設定されたか否か、つまり、特別遊技状態が終了したか否かを判定する(S25)。特別遊技状態が終了していない場合は、ステップS23に戻って、特別遊技状態が終了するまで差球を算出し、算出された差球に応じて差球カウンタを更新する。
特別遊技状態が終了した場合は、差球が所定数を越えることなく特別遊技状態が終了しているので、特別遊技状態が発生したとは遊技者に認識されなかったと判断できる。よって、開示用特賞累計カウンタを更新することなく、特賞信号処理を終了する。これによって、遊技場内部管理装置1のRAM103の特賞回数は1回分加算されて記録されるが、表示装置51に表示された特賞回数は更新されない。
ステップS24で、差球カウンタの値が所定数より大きい場合は、特別遊技状態中に差球が所定数を越えたため、遊技者にとっても1回の特別遊技状態が発生したと認識できたと判断できる。よって、開示用特賞累計カウンタを更新する(S26)。開示用特賞累計カウンタは、遊技者に認識可能と判断される特別遊技状態の発生回数を係数するカウンタであって、遊技場での営業開始時において遊技場内部管理装置1での開店操作時に初期化され、値が更新される毎に情報収集端末装置3のRAM305に一時的に記憶される。そして、当該カウンタ値は所定のタイミングで開示情報用出力ポート312を介して情報開示装置5に送信される。情報開示装置5は、開示用特賞累計カウンタの値を情報収集端末装置3から受信すると、表示装置51に受信した特賞回数を表示する。
次に、特賞信号がオフに設定されたか否か、つまり、特別遊技状態が終了したか否かを判定する(S27)。特別遊技状態が終了していない場合は、当該遊技が終了するまでステップS27の処理を繰り返して実行する。特別遊技状態が終了した場合は、特賞信号処理を終了する。これによって、遊技場内部管理装置1のRAM103の特賞回数は1回分加算されて記録され、かつ、表示装置51の特賞回数も1回分加算されて表示される。
このように、情報収集端末装置3から特賞回数の累計値を遊技場内部管理装置1又は情報開示装置5に送信することによって、遊技場内部管理装置1でも情報開示装置5でも、当該累計値を上書きするだけで必要な情報に更新することができる。
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、情報収集端末装置3は、遊技機4aから特別遊技状態が1回発生したことを示す特賞信号を受け入れると、遊技場内部管理装置1に対しては、特別遊技状態の発生回数を1回分更新させるための情報(管理用特賞累計カウンタの値)を出力する。この場合、遊技場内部管理装置1は、前回の管理用特賞累計カウンタよりも1つ増えたカウンタ値を受信することにより、特別遊技状態の発生回数が1回だけ更新される。
これに対して、第1の実施の形態と同様に、情報収集端末装置3は、遊技機4aから特別遊技状態が1回発生したことを示す特賞信号を受け入れると、情報開示装置5に対しては、特別遊技状態の発生回数を1回ではない回数分(0回分)更新させるための情報(開示用特賞累計カウンタの値)を出力する。この場合、情報開示装置5は、前回の開示用特賞累計カウンタと同じカウンタ値を受信するので、特別遊技状態の発生回数は更新されない。
(第5の実施の形態)
第1の実施形態において、遊技用装置4を構成する遊技機4aから情報収集端末装置3に送信された特賞信号は、その後情報収集端末装置3から遊技場内部管理装置1及び情報開示装置5に送信される。一方、第5の実施の形態においては、特賞信号が遊技機4aから情報開示装置5に送信され、情報開示装置5から遊技場内部管理装置1に送信される点で異なる。また、情報収集端末装置3で行っていた特賞信号処理を情報開示装置5で行う点で異なる。よってここでは、前述した第1の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施の形態と同一の構成には同じ符号を付して、その説明を省略する。
図14は、本発明の第5の実施の形態の情報収集端末装置3に設けられたマイクロプロセッサ300、情報開示装置5及び遊技用装置4のネットワーク上の構成を示すブロック図である。
第1の実施の形態においては、遊技用装置4及び情報開示装置5は各々情報収集端末装置3に接続されており(図1参照)、この情報収集端末装置3が中継装置2を介して遊技場内部管理装置1とデータの送受信を行う。
これに対し、本実施の形態においては、図14のように、遊技用装置4は情報開示装置5と接続され、さらに情報開示装置5は情報収集端末装置3に接続されている。また、遊技用装置4からの遊技に基づく信号(特賞信号、スタート信号等)は、情報開示装置5に直接送信される。そして、特賞信号を受信した情報開示装置5は、情報開示装置5に備えられている表示装置51において参考情報を表示し、遊技場内部管理装置1に送信する管理用の信号(管理用特賞信号、管理用スタート信号等)を情報収集端末装置3に送信する。
情報収集端末装置3は、マイクロプロセッサ300、電源回路及びデータ入出力用端子が設けられる。本実施の形態においては、遊技用装置4は情報開示装置5に接続される構成であるため、第1の実施の形態と異なり、I/Oポート309は使用しない。なお、情報開示装置5と情報収集端末装置3との間をI/Oポート309を経由する信号線で結ぶことも可能であり、この場合はI/Oポート309が情報開示用ポート313の代わりに使用される。
ネットワーク通信ポート308は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのポートである。ネットワーク通信ポート308は、ドライバを介してネットワーク接続端子に接続されており、当該ネットワーク接続端子はネットワークケーブルを介して中継装置2が接続されている。
また、コモンバス304には、情報開示装置5との情報の送受信を司る情報開示装置用ポート313が接続される。後述する情報開示装置5のCPU501で特賞信号処理(図7)が実行されると、情報開示装置5の通信インターフェースを通じて送信された特賞信号中継出力(管理用特賞信号、管理用スタート信号等)が情報収集端末装置3の情報開示装置用ポート313によって受信される。当該特賞信号は、情報収集端末装置3のネットワーク通信ポート308を介して内部ネットワークを通じて遊技場内部管理装置1へ出力される。このように、情報収集端末装置3は、情報開示装置5から遊技場内部管理装置1へ信号(管理用特賞信号、データ信号及び指令信号)を伝達する情報伝達装置として機能する。なお、当該特賞信号は、情報収集端末装置3を介さずに、情報開示装置5から内部ネットワークを介して遊技場内部管理装置に出力されるようにしてもよい。
情報開示装置5には、CPU501、ドライバ502、表示装置51、操作スイッチ503、カードリーダ/ライタ504及び通信インターフェース505が設けられる。また、本実施の形態においては、遊技用装置4は情報開示装置5に接続される構成であるため、第1の実施の形態と異なり、情報開示装置5に遊技用装置インターフェース506及びEEPROM507が設けられている。表示装置51、操作スイッチ503及びカードリーダ/ライタ504は、ドライバ502によってCPU501と接続される。
CPU501は、CPU501が使用するメモリであるRAM(図示省略)を内蔵した1チップタイプのプロセッサである。当該RAMは、各種データ(例えば、差球カウンタ及び特賞信号タイマなど)を一時的に記憶する記憶領域及びCPU501の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。
EEPROM507は、不揮発性のメモリであって、情報開示装置5に接続される遊技機4aの台番号、ネットワーク構成、アドレスの指定情報及び識別コード等の情報開示装置5に設定される情報等を記憶している。EEPROM507のプログラムによって書き換え可能な領域には、遊技情報及び遊技者情報の収集に用いられるプログラムが記憶される。
遊技用装置インターフェース506は、CPU501と、外部に接続された情報収集端末装置3とのデータの入出力を司る。遊技用装置インターフェース506は、遊技用装置4と接続されており、遊技機4aから出力される賞球信号、特賞信号、確変信号、スタート信号や、周辺装置(補給数計数装置4c及び回収数計数装置4d)から出力される補給信号又は回収信号(図4参照)を取り込む。遊技用装置インターフェース506は、遊技機4aの遊技制御基板上に設けられたコネクタと接続される。
遊技用装置4から情報開示装置5に遊技情報が入力されると、CPU501によって遊技情報の累積値が算出される。なお、情報開示装置5は、回収信号、補給信号及び球貸信号を遊技機4aから直接収集してもよい。
次に、CPU501は、算出された遊技情報の累積値に基づいて、遊技用装置4の稼動状態を判定する。遊技情報の累積値は、CPU501が内蔵するRAMに一定期間記憶されて管理される。なお、当該累積値を、情報開示装置5が通信インターフェース505から直接又は情報収集端末装置3等を介して内部ネットワークに出力し、遊技場内部管理装置1によって管理してもよい。
表示装置51は表示出力手段として機能し、遊技者が遊技機4aを選択して遊技するための参考情報として、過去の稼動状況(特賞回数やスタート回数等)、各会員の遊技履歴、及び、遊技場から遊技者に通知される情報等が表示される。
通信インターフェース505は中継出力手段として機能し、CPU501と、外部に接続された情報収集端末装置3とのデータの入出力を司る。通信インターフェース505は、情報収集端末装置3の情報開示装置用ポート313を介して情報収集端末装置3に接続されており、当該情報収集端末装置3はネットワーク通信ポート308及びネットワークケーブルを介して中継装置2に接続されている。これによって、情報開示装置5は、特賞信号中継出力を用いて、内部ネットワークを通じて遊技場内部管理装置1と信号(管理用特賞信号、データ信号及び指令信号)を送受信する。なお、情報収集端末装置3を介さずに、通信インターフェース505を内部ネットワークのネットワークケーブルに直接接続してもよい。
情報変換表示出力手段として機能するCPU501は、遊技用装置4からの特賞信号を、遊技用装置インターフェース506を介して受信すると、これに基づいて表示装置51に遊技状態の発生回数に関する所定の表示を出力させる。
図15は、本発明の第5の実施の形態の特賞信号処理のフローチャートであり、情報開示装置5のCPU501で実行される。
情報開示装置5のCPU501は、遊技機4aから特賞信号が入力(オンに設定)されると、情報中継手段である特賞信号中継出力をオンに設定する(S31)。これによって、情報開示装置5の通信インターフェース505から情報収集端末装置3の情報開示装置用ポート313及びネットワーク通信ポート308を介して遊技場内部管理装置1に対し、管理用特賞信号が1メッセージだけ出力される。なお、管理用特賞信号とは、遊技場内部管理装置1のRAM103に記録された遊技機4aの特賞回数(特別遊技状態の発生回数)の更新を指示する信号であって、1メッセージで1回分の特賞回数の更新を指示する。遊技場内部管理装置1は、当該信号を受信することによって、遊技機4aで特別遊技状態が1回発生したことをRAM103に記録して管理する。
次に、差球カウンタを0に設定(初期化)する(S32)。そして、遊技機4aから特賞信号が入力されてから、つまり、特別遊技状態が開始されてから現時点までの特別遊技状態中の差球を算出して、算出された差球に応じて差球カウンタを更新する(S33)。特別遊技状態中の差球とは、特別遊技状態中のセーフ球数から特別遊技状態中のアウト球数を減じた値であって、特賞信号がオンに設定されている間に遊技用装置4から出力される回収信号及び賞球信号に基づいて算出される。
次に、差球カウンタの値が所定数(例えば、200個)より大きいか否かを判定する(S34)。この所定数は、遊技機4aで発生した特別遊技が、遊技者に認識できる程度の特別遊技であったか否かを判定する閾値である。特別遊技状態が終了するまでに差球が当該所定数を越えた場合は、遊技者に認識できる程度の特別遊技が遊技機4aで発生したと判断でき、特別遊技状態が終了するまでに差球が当該所定数を越えなかった場合は、遊技者に認識できない程度の特別遊技が遊技機4aで発生したと判断できる。
差球カウンタの値が所定数以下の場合は、特賞信号がオフに設定されたか否か、つまり、特別遊技状態が終了したか否かを判定する(S35)。特別遊技状態が終了していない場合は、ステップS33に戻って、特別遊技状態が終了するまで差球を算出し、算出された差球に応じて差球カウンタを更新する。
特別遊技状態が終了した場合は、差球が所定数を越えることなく特別遊技状態が終了しているので、特別遊技状態が発生したとは遊技者に認識されなかったと判断できる。よって、情報開示装置5の表示装置51に表示された特賞回数を1回分更新することなく、特賞信号中継出力をオフに設定する。
つまり、遊技機4aから情報開示装置5に1パルスの特賞信号が出力されると、情報開示装置5は、当該特賞信号と同数(1メッセージ)の管理用特賞信号を情報収集端末装置3のネットワーク通信ポート308を介して遊技場内部管理装置1に送信するが、特別遊技状態中の差球が所定数に達しない場合は、情報開示装置5の表示装置51に表示された特賞回数を、当該特賞信号と異なる数(0回)更新して表示する。
これによって、情報開示装置5の表示装置51に表示された特賞回数には特別遊技状態の発生が反映されず、当該表示が更新されない。ただし、遊技場内部管理装置1のRAM103には、ステップS31で1回の特別遊技状態の発生が記録されている。
このように、特別遊技状態中の差球の数に応じて遊技場内部管理装置1に送信する情報と異なる回数分、情報開示装置5の表示装置51の特賞回数の表示を更新することによって、遊技場内部管理装置1では遊技機4aで発生した特別遊技状態に関する正確な情報を把握でき、情報開示装置5では遊技者が実感する事象に近い特賞回数を表示できる。
ステップS34で差球カウンタの値が所定数より大きい場合は、特別遊技状態中に差球が所定数を越えたため、遊技者にとっても1回の特別遊技状態が発生したと認識できたと判断できる。よって、情報開示装置5の表示装置51に表示している特賞回数の表示を更新する(S37)。これによって、情報開示装置5は、特賞回数に1を加算して表示装置51に表示する。
次に、特賞信号がオフに設定されたか否か、つまり、特別遊技状態が終了したか否かを判定する(S38)。特別遊技状態が終了していない場合は、当該遊技が終了するまでステップS38の処理を繰り返して実行する。特別遊技状態が終了した場合は、特賞信号中継出力をオフに設定する(S39)。その後、特賞信号処理を終了する。これによって、遊技場内部管理装置1のRAM103には1回の特別遊技状態が発生したことが記録され、かつ、情報開示装置5の表示装置51にも特賞回数が1回だけ加算して表示される。
このように、差球が所定数を越えない場合は、特別遊技状態が発生したことを遊技者に認識されなかったと判断することによって、実際に遊技機4aで発生した特別遊技状態の回数を、遊技者が実感した特別遊技状態の回数に近い数に変換して表示装置51に表示できる。また、特別遊技状態が発生したことを遊技者が認識したか否かを差球に基づいて判定をするため、遊技者が獲得した特典(出球)に基づく判定結果が得られ、遊技者の感覚に近い判定をすることができる。
また、管理用特賞信号をメッセージとして送信することによって、遊技場内部管理装置1において、メッセージの数を計数するだけで必要な情報を得ることができる。
遊技機4aにて1回の特賞が発生し、遊技機4aから情報開示装置5に特賞信号が1個のパルスで出力されると、情報開示装置5は、情報開示装置5の通信インターフェース505から情報収集端末装置3のネットワーク通信ポート308を介して遊技場内部管理装置1に特賞回数を1回分更新させる情報(特賞信号と同じ1個のメッセージ)を出力することになる。その一方で、特別遊技状態中の差球が所定数を越えないで特別遊技状態を終了する場合には、情報開示装置5は、情報開示装置5の表示装置51の特賞回数の表示を0回分更新させることになる。なお、「表示を0回分更新させる」は、「特賞回数の表示を更新しない」ことである。すなわち、「表示される特賞回数を変更しない表示で更新する」とも言える。
なお、このような特別遊技状態中の差球と表示装置51に表示される特賞回数の表示の更新との対応関係(特賞信号と特賞回数の表示の更新との対応関係)は、情報開示装置5のEEPROM507に予め記憶されている。そして、情報開示装置5は、上記対応関係に基づいて表示装置51に表示されている特賞回数の表示の更新の有無を決定する。
つまり、情報開示装置5は、遊技機4aから特別遊技状態が1回発生したことを示す特賞信号を受け入れると、遊技場内部管理装置1に対しては、特別遊技状態の発生回数を1回分更新させるための情報を出力する。この場合、遊技場内部管理装置1は、特別遊技状態の発生回数を更新すべきと判断して、対応する処理を行う。
これに対して、情報開示装置5は、遊技機4aから特別遊技状態が1回発生したことを示す特賞信号を受け入れると、特別遊技状態中の差球が所定数を越えないで特別遊技状態が終了した場合には、情報開示装置5の表示装置51に表示されている特賞回数の表示については、特別遊技状態の発生回数を1回ではない回数分(0回分)更新する。
なお、EEPROM507に記憶されている特賞信号と特賞回数の表示の更新との対応関係を定義する情報は、遊技場内部管理装置1から指令により変更できるようになっているので、遊技機4aを新たなものに交換した場合でも適切な対処ができる構成となっている。仮に、特別遊技状態が1回発生すると遊技者にとって2回の特別遊技状態が発生したように認識される遊技機が対象となるのであれば、「遊技機4aから特別遊技状態が1回発生したことを示す特賞信号を受け入れると、情報開示装置5の表示装置51における特別遊技状態の発生回数の表示を2回分(つまり、1回ではない回数分)更新する」ようにEEPROM507を設定すればよい。
また、本実施の形態において、差球数ではなく、特別遊技状態が継続している時間値に基づいて表示装置51に表示されている特賞回数の表示の更新の有無が決定されるようにしてもよい。この場合、情報開示装置5は、遊技用装置4から出力される特賞信号(特別遊技状態発生信号)がオンとなっている時間を計時し、その結果とEEPROM507に記憶されている判定値とを比較することにより、特賞回数の表示を更新すべきか否かを判定することになる。
なお、時間値を、回収信号を使用せず、例えば、情報開示装置5の有するタイマを使用して、計時する場合には、回収信号を、情報開示装置5ではなく、情報収集端末装置3に直接入力しても良い。同様に、特賞の判断を、図8(B)の様に、時間値で行い、図8(A)の様に、差球を用いない場合には、賞球信号、回収信号を、情報開示装置5ではなく、情報収集端末装置3に直接入力しても良い。
さらに、遊技機4aから出力されるスタート信号又は変動表示コマンドに基づいて、表示装置51に表示するスタート回数(特図変動表示ゲーム(補助遊技)の実行回数)の表示の更新の有無が決定されるようにしてもよい。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。