以下、本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の遊技管理システムのシステム構成図である。
遊技場の内部には内部ネットワークが設けられており、当該内部ネットワークには遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)1及び中継端末装置(ルータ)2が接続されている。遊技場内に設けられた内部ネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標)によって構成されている。当該内部ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する同報通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置3を介して遊技用装置4から遊技情報を収集して、各遊技機4a(図4)の動作状態を監視する。
中継端末装置2は、遊技場内の島設備毎に設けられており、当該島設備に設置された各情報収集端末装置3からの情報を中継して、当該情報を内部ネットワークに向けて送信する。なお、中継端末装置2は、島設備毎に限られず、フロア毎、通路毎又は所定のブロック毎に設置してもよい。
情報収集端末装置3には、遊技用装置4が接続されている。情報収集端末装置3は、遊技用装置4から遊技情報を収集して、所定期間の遊技情報の累積値(例えば、回収数計数装置4dから出力される「回収信号」に基づいて算出されるアウト球数の累計値、又は、遊技機4aから出力される「賞球信号」に基づいて算出されるセーフ球数の累積値)を生成する。そして、当該累積値に基づいて遊技用装置4の稼動量を算出し、算出した稼動量を遊技場内部管理装置1に送信する。この情報収集端末装置3が生成する所定期間の遊技情報の累積値は、通常は一営業単位毎に累積算出される。
ここで営業単位とは一日の営業開始から営業終了までを意味し、開店時間より早く始まり閉店時間より遅く終わる。なお、一日の営業時間を午前及び午後等に分割して、一日に複数の営業単位を設定してもよい。また、営業単位を、複数日(例えば、1週間)にわたるものとしてもよい。
なお、複数(例えば、2台)の遊技用装置4に対して1台の情報収集端末装置3を接続する構成でもよい。
遊技用装置4は、島設備に複数台ずつ設置されており、遊技機4aに球貸ユニット4b、補給数計数装置(補給数計数手段)4c、回収数計数装置(回収数計数手段)4d及び会員端末4e等の周辺装置が付加されて構成されている(図4)。なお、遊技機4a又は球貸ユニット4bから、後述する賞球信号及び球貸信号が出力される場合は、補給数計数装置4cを設けなくてもよい。遊技機4aは遊技制御装置400を中心とする各種制御装置を備え、特図変動表示ゲームを実行する。
本実施の形態では、情報収集端末装置3からの情報を中継する中継端末装置2を島設備毎に設けたが、中継端末装置2を設けることなく、情報収集端末装置3を内部ネットワークに直接接続するように構成してもよい。また、情報収集端末装置3の代わりにリモートIOを置き、中継端末装置2の代わりに複数の遊技用装置4に対応する情報収集端末装置3を設置することもできる。このように構成することで、従来、島コンピュータと称された方式での遊技管理システムにも対応することができる。
図2は、本発明の第1の実施の形態の遊技場内部管理装置1の構成を示すブロック図である。
遊技場内部管理装置1には、CPU101、プログラム等を予め格納したROM102、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM103、及び、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)104が設けられている。
RAM103は、各種データ(例えば、通常時データ、特賞中データ又は遊技機ラウンド振分データ等)を一時的に記憶する記憶領域及びCPU101の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。
これらのCPU101、ROM102、RAM103及びHDD104はバス105によって接続されている。バス105は、CPU101がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス105には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート106、I/Oポート107及び外部ネットワーク通信ポート108が接続されている。
ネットワーク通信ポート106は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。
I/Oポート107には、遊技用装置4から収集したデータや、遊技場内部管理装置1の稼動状態を表示するディスプレイや、遊技機4aにおける特賞発生を報知するスピーカによって構成される出力装置109が接続される。また、I/Oポート107には、遊技場内部管理装置1の操作のための入力装置(キーボード、マウス等)110が接続される。
外部ネットワーク通信ポート108は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、遊技場の外部に設けられた外部ネットワークと接続されている。よって、遊技場内部管理装置1は、外部ネットワークに接続された遊技場外部の機器と通信をすることができる。
図3は、本発明の第1の実施の形態の情報収集端末装置3に設けられたマイクロプロセッサ300の構成を示すブロック図である。
情報収集端末装置3は、マイクロプロセッサ300、電源回路及びデータ入出力用端子が設けられている。
マイクロプロセッサ300は、3個のCPU301〜303を内蔵した1チップタイプのプロセッサであり、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)301、ネットワークCPU302及びアプリケーションCPU303の三つのCPUを内蔵している。また、これらのCPU301〜303が接続されているアドレス及びデータのためのコモンバス304には、各CPUに共通して使用されるメモリとして、RAM305、EEPROM306及びROM307が接続されている。
RAM305は、各種データ(例えば、通常時データ又は特賞中データ等)を一時的に記憶する記憶領域及びアプリケーションCPU303の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。
EEPROM306は、不揮発性のメモリであって、情報収集端末装置3に接続される遊技機4aの台番号、ネットワーク構成、アドレスの指定情報及び識別コード等の情報収集端末装置3に設定される情報等を記憶している。
EEPROM306のプログラムによって書き換え可能な領域及びROM307には、遊技情報の収集に用いられるプログラムが記憶されている。
また、コモンバス304には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート308及びI/Oポート309が接続されている。
ネットワーク通信ポート308は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのポートである。ネットワーク通信ポート308は、ドライバを介してネットワーク接続端子に接続されており、当該ネットワーク接続端子はネットワークケーブルを介して中継端末装置2が接続され、さらに、内部ネットワークを通じて遊技場内部管理装置1と信号(データ信号、指令信号)を送受信する。
I/Oポート309は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、ドライバを介して外部入出力端子に接続されており、当該外部入出力端子には、遊技機4aから出力される賞球信号、特賞信号、確変信号、スタート信号や、周辺装置(補給数計数装置4c及び回収数計数装置4d)から出力される補給信号又は回収信号等の遊技情報(図4)が入力される。なお、賞球信号、特賞信号、確変信号、スタート信号は、通信ポート310と、遊技機4aの遊技制御装置400に備えられた遊技用マイクロコンピュータ401とで直接通信することで受信することもできる。
通信ポート310は、遊技機4aに設けられた遊技用マイクロコンピュータ401の通信ポートとの間で、所定のプロトコルで通信を行う。通信ポート310は、遊技機4aの遊技制御基板上に設けられたコネクタと接続されている。
プロセッサには、CPU301〜303のクロックやリセット等の制御信号を出力する制御回路311も内蔵されている。
遊技用装置4から情報収集端末装置3に遊技情報が入力されると、アプリケーションCPU303によって遊技情報の累積値が算出される。そして、アプリケーションCPU303は、算出された遊技情報の累積値に基づいて、遊技用装置4の稼動状態を判定する。遊技情報の累積値は、RAM305に一定期間記憶されて管理される。なお、当該累積値を、情報収集端末装置3がネットワーク通信ポート308から出力して、遊技場内部管理装置1が管理してもよい。
図4は、本発明の第1の実施の形態の遊技用装置4の説明図である。
遊技用装置4は、遊技機4a、球貸ユニット4b、補給数計数装置(補給数計数手段)4c、回収数計数装置(回収数計数手段)4d及び会員端末4eより構成される。
遊技機(パチンコ遊技機)4aの前面枠11は、本体枠(外枠)12にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられる。前面枠11には、裏面に取り付けられた収納フレームに遊技盤14が収装される。遊技盤14の表面には、ガイドレール15で囲われた略円形状の遊技領域16が形成される。
遊技領域16には、可変表示装置17が設けられるセンターケース18がほぼ中央に配置される。可変表示装置17は、例えば、LCD(液晶表示器)又はCRT(ブラウン管)で表示画面が構成される。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(装飾図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。すなわち、表示画面の左、中及び右に設けられた変動表示領域には、識別情報として割り当てられた装飾図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類の図柄)が変動表示して特図変動表示ゲームが行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示又はエンディング表示等)が表示される。
可変表示装置17の左右上方及び前面枠11の左右上方には、装飾用ランプやLED等からなる装飾装置19が設けられる。装飾装置19は、大当り遊技状態等のイベント発生時や異常発生時に、遊技機4aの状態に応じて発光する
センターケース18の左右には、それぞれ方向転換部材20及び一般入賞口21が配置される。また、センターケース18の直下には、普通変動入賞装置(普通電動役物)22を備えた始動入賞口23が設けられる。始動入賞口23は、通常は、閉鎖した普通変動入賞装置22によって、遊技球の入賞可能性が狭められている。
始動入賞口23の直下には特別変動入賞装置(大入賞口)24Bが設けられ、特別変動入賞装置24Bの直下には特別変動入賞装置24Aが設けられる。また、始動入賞口23の左右には、普通図柄始動ゲート25が設けられる。
特別変動入賞装置24Aの左側には、特図変動表示ゲームの特別図柄の変動表示及び特別図柄入賞記憶数を表示する特図表示器26が設けられる。特図表示器26には、特図表示部26A及び特図記憶表示部26Bが設けられる。また、特別変動入賞装置24Aの右側には、普図変動表示ゲームの普通図柄の変動表示及び普通図柄入賞記憶数を表示する普図表示器27が設けられる。普図表示器27には、普図表示部27A及び普図記憶表示部27Bが設けられる。
遊技機4aでは、打球発射装置(図示省略)から遊技領域16に向けて遊技媒体である遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域16内の各所に配置された釘や風車等の方向転換部材20によって転動方向を変えながら遊技領域16を流下する。そして、一般入賞口21、始動入賞口23又は特別変動入賞装置24A、24Bに入賞するか、遊技領域16の最下部に設けられたアウト口28から排出される。
一般入賞口21への遊技球の入賞は、これらの一般入賞口21に備えられた入賞口センサ54.1又は54.2(図5)によって検出される。
始動入賞口23への遊技球の入賞は、特図始動入賞口センサ51(図5)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置400内の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特別図柄入賞記憶の記憶数は、特図記憶表示部26Bに表示される。遊技制御装置400は、特別図柄入賞記憶に基づいて、特図表示部26Aにて特図変動表示ゲームを行う。
始動入賞口23へ遊技球の入賞があると、可変表示装置17では、前述した数字等で構成される装飾図柄(識別情報)が順に変動表示して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、可変表示装置17では、特図表示部26Aの表示に対応する装飾図柄の変動表示が行われる。特図表示部26Aは、変動表示状態と変動表示結果とを遊技者に正確に知らしめる役割を有し、可変表示装置17は、興趣向上のために多様な表示を演出する役割を有する。
始動入賞口23への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当り値であるとき)には大当り遊技状態となり、表示図柄が特定の結果態様を導出する。具体的には、特図表示部26Aは、当り図柄である一桁の特別図柄で停止して、可変表示装置17は、三つの装飾図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。
このとき、特別変動入賞装置24Aが、大入賞口ソレノイド55A(図5)への通電によって、所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置24Aが所定の時間だけ大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球(遊技価値)を獲得することができる。なお、本実施の形態では、特別変動入賞装置24Bは作動しない。
この特別変動入賞装置24Aが開状態に変換されてから所定の時間後に閉状態に変換されるまでの動作を開放動作といい、当該一回の開放動作を1ラウンドとする。そして、一回の大当り遊技状態で、複数ラウンドの開放動作が実行される。なお、一回の大当り遊技状態で実行される開放動作のラウンド数(作動回数)は、必ずしも一定ではない。つまり、抽出された特別図柄乱数カウンタ値によって、異なったラウンド数(本実施の形態では、5ラウンド又は15ラウンドのいずれかが選択される。)の開放動作が実行される。
特別変動入賞装置24A又は24Bへの遊技球の入賞は、カウントセンサ52.1又は52.2(図5)によって検出される。
普通図柄始動ゲート25への遊技球の通過は、普図始動ゲートセンサ53(図5)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置400内の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この普通図柄入賞記憶の記憶数は、普図記憶表示部27Bに表示される。
普通図柄始動ゲート25を遊技球が通過すると、遊技制御装置400は普通図柄入賞記憶に基づいて普図表示器27で普図変動表示ゲームが開始される。すなわち、普通図柄始動ゲート25への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当り値であるときには)には当り状態となり、普図表示部27Aに表示される普通図柄が当り状態で停止する。
このとき、始動入賞口23の上部に設けられた普通変動入賞装置22は、普通電動役物ソレノイド22A(図5)への通電によって、始動入賞口23への入口が所定の時間だけ拡開するように変換される。普通変動入賞装置22がこのように変換されることによって、始動入賞口23への遊技球の入賞可能性が高められる。
前面枠11の下部の開閉パネル29には、遊技球を打球発射装置に供給する上皿30が配設される。また、前面枠11の下部の固定パネル31には、下皿32及び打球発射装置の操作部33等が配設される。
一般入賞口21、始動入賞口23及び特別変動入賞装置24A又は24Bに遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、遊技機4a内部に設けられた払出ユニット(図示省略)から上皿30又は下皿32に排出される。
上皿30の外面には、遊技機4aに隣接して設けられる球貸ユニット4bの操作パネル34が形成される。操作パネル34には、プリペイドカードの残高を表示するカード残高表示部(図示省略)、遊技球の貸し出しを指令する球貸スイッチ35、及び、プリペイドカードの返却を指令するカード返却スイッチ36が設けられる。
球貸ユニット4bは、中央にプリペイドカード挿入口37が設けられる。遊技者が券売機で購入したプリペイドカードをプリペイドカード挿入口37に挿入すると、当該プリペイドカードが保有する有価価値に相当する度数が、カード残高表示部に表示される。そして、球貸スイッチ35の操作により遊技者から遊技球の貸出要求があると、相当する数の遊技球が上皿30に排出される。
また、カード返却スイッチ36の操作により遊技者からプリペイドカードの返却要求があると、プリペイドカードに残度数高があれば、プリペイドカード挿入口37からプリペイドカードが排出される。なお、残度数が0になったプリペイドカードは、球貸ユニット4b内部のカード収容部に取り込まれて初期化される。
会員端末4eは、表示装置38、操作部39及びカード読取部40を備えている。
表示装置38は、例えば、LCD(液晶表示器)又はCRT(ブラウン管)で表示部が構成される。表示装置38には、過去の稼動状況(大当り遊技回数やスタート回数等)、各会員の遊技履歴、及び、遊技場から遊技者に通知される情報等が表示される。
操作部39は、表示装置38の表示内容を切り替える操作スイッチ等によって構成される。なお、操作部39を表示装置38と一体に設けたタッチパネルで構成してもよい。
カード読取部40で遊技者が保有する会員カードが読み取られると、会員端末4eに備えられたカードリーダ/ライタによって、読み取られた会員カードから会員IDが特定される。会員IDは、会員端末4eから遊技場内部管理装置1へ出力され、会員である遊技者の個人情報が読み出される。
次に、遊技用装置4が出力する遊技情報について説明する。
遊技機4aに設けられた盤用外部情報56(図5)から情報収集端末装置3のマイクロプロセッサ300のI/Oポート309には、遊技に関わる信号(遊技情報)が入力される。
遊技機4aは、始動入賞口23への遊技球の入賞によって特図変動表示ゲーム(補助遊技)が開始すると、特図変動表示ゲームが開始される毎に「スタート信号」を遊技情報として出力する。
また、遊技機4aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りのときは、大当り遊技状態(特別遊技状態)中だけオンになるパルス信号である「特賞信号」を遊技情報として出力する。その結果、遊技機4aで一回の大当り遊技状態が発生する毎に、1パルスのパルス信号が情報収集端末装置3に出力される。
また、遊技機4aは、一般入賞口21、始動入賞口23又は大入賞口24A、24Bに遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を、払出ユニットから上皿30に排出する。そして、所定数の賞球を排出する毎に「賞球信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。
また、遊技機4aは、大当り遊技状態が確変図柄による大当りのときは、当該大当り遊技状態中、及び、その後発生する特定遊技状態(確率変動状態)中に、「確変信号」を遊技情報として出力する。
また、遊技機4aから出力される遊技情報には、特図変動表示ゲームが終了したときに出力される「図柄確定信号」等がある。これらの信号は、盤用外部情報56から、電圧出力形式又は接点出力形式で出力される。
また、遊技機4aは、遊技機4aに固有の情報として遊技用マイクロコンピュータ401が備えるチップID、遊技機4aのメーカを特定するメーカコード、遊技機4aの機種を特定する機種コード及びプログラムの正当性を確認するセキュリティコード(例えば、プログラムコードのハッシュ値)を機種特定情報として出力する。
なお、遊技情報を、遊技用マイクロコンピュータ401から情報収集端末装置3の通信ポート310に対して出力してもよい。この場合、所定のプロトコルを用いたデータ通信(例えば、暗号化通信)によって通信内容を秘匿して、盤用外部情報56から出力するよりも詳細な遊技情報(例えば、始動記憶数や抽出した乱数値等)を出力することができる。また、双方向通信によって接続相手のIDの認証を行い、不正な機器との接続を防止することができる。
球貸ユニット4bは、所定数(例えば、25個)の遊技球を貸し出す毎に「球貸信号」を遊技情報として出力する。なお、「球貸信号」は、遊技機4aの盤用外部情報56から出力してもよい。
これらの信号を受信した情報収集端末装置3は、これらの遊技情報を加算演算し、累積値を集計する。また、遊技情報の累積値を内部ネットワークに向けて送信してもよい。この累積値は、例えば、所定時間経過毎、大当り遊技状態発生等のイベント時、遊技場内部管理装置1からのポーリングの応答時、又は、遊技場の営業終了後に送信される。
また、遊技機4aが設置される島設備には、遊技機4a(球貸ユニット4bから貸球が排出される場合は、遊技機4a及び球貸ユニット4b)に遊技球を補給する補給路と、遊技機4aからアウト球を回収する回収路とを備えた補給回収機構が設けられる。
補給数計数装置4cは、遊技機4aに補給された球数を計数する。回収数計数装置4dは、遊技機4aから回収されたアウト球数、つまり、遊技者が遊技機4aの遊技領域に発射した球数を計数する。補給数計数装置4cは補給球の計数結果である「補給信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。回収数計数装置4dはアウト球の計数結果であって、遊技者が遊技に使用した遊技球の数を示す「回収信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。なお、補給数計数装置4c及び回収数計数装置4dは、遊技機4aに設けてもよい。
この補給数計数装置4c及び回収数計数装置4dは情報収集端末装置3に接続されており、情報収集端末装置3が、補給数計数装置4c及び回収数計数装置4dから出力される遊技情報を加算演算し、累積値を集計する。なお、情報収集端末装置3は、回収信号、補給信号及び球貸信号を遊技機4aから直接収集してもよい。
図5は、本発明の第1の実施の形態の遊技機4aの遊技制御装置400を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
遊技制御装置400は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ401、入力インターフェース402、出力インターフェース403から構成されている。
遊技用マイクロコンピュータ401には外部通信端子404が設けられている。外部通信端子404は、遊技用マイクロコンピュータ401に一意に設定された識別番号を出力することができる。この外部通信端子404に検査装置や遊技場内部管理装置1を接続することで、遊技場内部管理装置1が遊技機4aを識別することができる。
遊技用マイクロコンピュータ401は、入力インターフェース402を介しての各種検出装置(特図始動入賞口センサ51、カウントセンサ52.1、52.2、普図始動ゲートセンサ53及び入賞口センサ54.1、54.2)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。
また、遊技用マイクロコンピュータ401は、出力インターフェース403を介して遊技領域16に設けられた特図表示器26(特図表示部26A、特図記憶表示部26B)及び普図表示器27(普図表示部27A、普図記憶表示部27B)に各種情報を出力する。
特図表示部26Aには、特図変動表示ゲームの変動表示態様を出力する。また、特図記憶表示部26Bには、特別図柄入賞記憶数表示を出力する。
普図表示部27Aには、普図変動表示ゲームの変動表示態様を出力する。また、普図記憶表示部27Bには、普通図柄入賞記憶数表示を出力する。
また、遊技用マイクロコンピュータ401は、出力インターフェース403を介して、各従属制御装置(排出制御装置410及び表示制御装置420)、普通電動役物ソレノイド22A、大入賞口ソレノイド55A及び55B等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
また、遊技用マイクロコンピュータ401は、盤用外部情報56を介して、遊技場内部管理装置1に遊技機4aに関する情報を出力する。
排出制御装置410は、遊技制御装置400からの賞球指令信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し賞球を排出させる。また、球貸ユニット4bからの貸球要求信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し貸球を排出させる。
遊技制御装置400から表示制御装置420には、表示制御指令信号として特図変動開始コマンド、変動表示コマンド、識別情報コマンド、確定コマンド、デモ表示コマンド、ファンファーレコマンド、大当りコマンド、エラーコマンド等が送信される。さらに、通常遊技状態、特別遊技状態、確率変動状態、変動時間短縮状態等の遊技状態の違いによって表示態様を変化させるための指令信号も送信される。
なお、通常遊技状態とは、特別遊技が実行されていない状態である。特別遊技状態とは、特図変動表示ゲームの結果として大当りが発生し、特別遊技(大当り遊技)が実行されている状態である。
特図変動開始コマンドは、特図変動表示ゲームの開始を指示する。変動表示コマンドは、識別情報の変動表示態様を指示する。識別情報コマンドは、特図変動表示ゲームの結果として停止表示される識別情報を指示する。確定コマンドは、識別情報の変動表示の停止を指示する。デモ表示コマンドは、特図変動表示ゲームが所定時間なされないときに行われる表示を指示する。ファンファーレコマンドは、特別遊技状態に移行する前の状態の表示を指示する。大当りコマンドは、特別遊技状態中のラウンド表示、インターバル表示、特別遊技状態中のラウンド間表示等の特別遊技状態中の表示を指示する。エラーコマンドは、異常時の表示を指示する。
表示制御装置420は、これらのコマンドによって、遊技制御装置400が管理している遊技状態の遷移を把握することができる。
音制御装置430は、表示制御装置420からの音制御指令信号に基づいて、遊技機4aに設けられたスピーカ57から出力される効果音を制御する。
装飾制御装置440は、表示制御装置420からの装飾制御指令信号に基づいて、前面枠11に設けられたLED又は装飾用ランプ等の装飾装置19を制御する。
表示制御装置420には出力インターフェースが設けられている。出力インターフェースには可変表示装置17が接続されており、出力インターフェースを介して可変表示装置17に信号を出力する。
可変表示装置17は、表示制御装置420からの画像表示信号に基づいて、表示領域に対応する画像を表示する。
遊技機4aの電源装置(図示省略)は、電源回路の他に、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の電圧降下を検出すると、遊技制御装置400等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置400は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置400等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報や遊技制御情報)等をバックアップする。
なお、音制御装置430及び装飾制御装置440を、表示制御装置420とは別個に設けたが、音制御装置430や装飾制御装置440を表示制御装置420に含めて、音制御装置430及び/又は装飾制御装置440を表示制御装置420と一体に構成してもよい。また、音制御装置430及び装飾制御装置440を、表示制御装置420に接続せずに、遊技制御装置400に直接接続するように構成してもよい。
図6は、本発明の第1の実施の形態の遊技用装置4、遊技データ収集手段6(遊技情報収集手段)の機能ブロック図である。
遊技用装置4は、アウト球数情報出力手段41、セーフ球数情報出力手段42、補助遊技実行手段43、特別遊技状態発生手段44、特別遊技状態信号出力手段45、変動入賞装置作動制御手段46、作動回数選択手段47及び特別変動入賞装置24Aから構成されている。
具体的には、アウト球数情報出力手段41が回収数計数装置4dにより構成され、セーフ球数情報出力手段42が排出制御装置410により構成され、補助遊技実行手段43、特別遊技状態発生手段44、特別遊技状態信号出力手段45、変動入賞装置作動制御手段46及び作動回数選択手段47が遊技制御装置400により構成される。
一方、遊技データ収集手段6は、通常時遊技情報収集手段61、特別遊技状態遊技情報収集手段62、算出手段63、作動回数発生率記憶手段64及び補正手段65から構成されている。具体的には、遊技データ収集手段6は、遊技場内部管理装置1及び情報収集端末装置3によって構成される。
遊技用装置4で遊技が開始されると、遊技領域16に遊技球が打ち出される。いずれの入賞口(一般入賞口21、始動入賞口23又は特別変動入賞装置24A)にも入賞しなかった遊技球は、遊技領域16の最下部に設けられたアウト口28に入り、回収数計数装置4dに排出される。また、上記いずれかの入賞口に入賞した遊技球も、回収数計数装置4dに排出される。回収数計数装置4dに排出された遊技球数(アウト球数)の情報は、回収数計数装置4d(アウト球数情報出力手段41)によって回収信号(アウト球数情報)として、遊技データ収集手段6の通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段62に出力される。
また、遊技領域16に打ち出された遊技球がいずれかの入賞口に入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出ユニットから排出される。排出された賞球数(セーフ球数)の情報は、遊技機4aの排出制御装置410(セーフ球数情報出力手段42)によって賞球信号(セーフ球数情報)として、遊技データ収集手段6の通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段62に出力される。
アウト球数情報出力手段41及びセーフ球数情報出力手段42は、後述する特別遊技状態信号出力手段45によって、通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段62に特賞信号が出力されている間も、アウト球数又はセーフ球数の情報を通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段62に出力する。
始動入賞口23に遊技球が入賞すると、補助遊技実行手段43によって、遊技用装置4で特図変動表示ゲーム(補助遊技)が実行される。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りのときは、特別遊技状態発生手段44が、遊技用装置4で大当り遊技状態を発生させる。
遊技用装置4で大当り遊技状態が発生すると、遊技用装置4が大当り遊技状態(特別遊技状態)であることを示す特賞信号(特別遊技状態信号)が、特別遊技状態信号出力手段45によって、遊技データ収集手段6の通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段62に出力される。
また、遊技用装置4で大当り遊技状態が発生すると、特別遊技状態発生手段44は、変動入賞装置作動制御手段46に対して、特別変動入賞装置24Aの作動を指示する。なお、第1の実施の形態では、特別変動入賞装置24Bは用いられない。つまり、大当り遊技状態が発生した場合、特別変動入賞装置24Aのみが作動する。
このとき、作動回数選択手段47によって、予め設定された複数の候補の中から、特別変動入賞装置24Aが開状態と閉状態とを繰り返して作動する回数(ラウンド数)が選択される。作動回数選択手段47は、選択したラウンド数を変動入賞装置作動制御手段46に出力する。変動入賞装置作動制御手段46は、特別遊技状態発生手段44からの作動指示に基づいて、作動回数選択手段47から指定されたラウンド数だけ特別変動入賞装置24Aを繰り返し作動させる。
遊技データ収集手段6の通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段6は、特別遊技状態信号出力手段45から特賞信号が入力されているか否かによって、遊技用装置4が通常遊技状態か又は特別遊技状態かを判定する。遊技用装置4が通常遊技状態の場合は、通常時遊技情報収集手段61がアウト球数情報出力手段41及びセーフ球数情報出力手段42から入力されるアウト球数又はセーフ球数の情報に基づいて遊技データ(遊技情報)を収集する。また、遊技用装置4が特別遊技状態の場合は、特別遊技状態遊技情報収集手段62がアウト球数情報出力手段41及びセーフ球数情報出力手段42から入力されるアウト球数又はセーフ球数の情報に基づいて、大当り遊技状態毎に遊技データを収集する。
通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段6は、収集した遊技データをそれぞれ算出手段63に出力する。算出手段63は、特別遊技状態遊技情報収集手段62から入力された遊技データに基づいて、大当り遊技状態中のアウト球数と、大当り遊技状態中のセーフ球数との相関関係を特定する相関パラメータを算出する。具体的には、大当り遊技状態中のアウト球数と、大当り遊技状態中のセーフ球数との比率(大当り遊技状態中のベース)を算出する。このようにして算出した比率と大当り遊技状態中のアウト球数とを乗ずることで、大当り遊技状態中のセーフ球数を算出することができる。
なお、この相関パラメータは、大当たり遊技状態中のアウト球数との演算によって大当たり遊技状態中のセーフ球数を算出できるデータであれば、上記のような比率に限られない。
例えば、算出手段63が、特別遊技状態遊技情報収集手段62から出力された遊技データに基づいて、大当り遊技状態中のアウト球数と大当り遊技状態中のセーフ球数との差球数(大当り遊技状態中に遊技者が獲得する遊技球数)を算出してもよい。このようにして算出した差球数に大当り遊技状態中のアウト球数を加えることによって、大当り遊技状態中のセーフ球数を算出することができる。つまり、この差球数も相関パラメータの一つに該当する。
作動回数発生率記憶手段64には、作動回数選択手段47によって選択されるラウンド数の候補と、各候補毎の選択確率(作動回数発生率)が記憶されている。具体的には、図10の「遊技機ラウンド振分データ」に示すラウンド数の候補となっている「5ラウンド」「15ラウンド」という情報と、各ラウンド数が選択される確率である「80%」「20%」という情報が記憶されている。算出手段63は、上記相関パラメータを、この作動回数発生率記憶手段64に記憶されている情報に基づいて変動入賞装置24Aのラウンド数と関連付けて算出する。
また、算出手段63は、通常時遊技情報収集手段61から入力された遊技データに基づいて、上記相関パラメータから、特別変動入賞装置24A以外の入賞口(一般入賞装置(一般入賞口21及び始動入賞口23))へ入賞した遊技球数を除外して補正した相関パラメータを算出する補正手段65を備える。
図7は、本発明の第1の実施の形態の遊技管理システムにおけるフローチャートであり、遊技用装置4の遊技用マイクロコンピュータ401のCPU、情報収集端末装置3のアプリケーションCPU303及び遊技場内部管理装置1のCPU101で実行される。
遊技機4aで遊技が開始されると、遊技用装置4は、通常遊技状態中の球数データ(球数情報)を、情報収集端末装置3に所定のタイミングで出力する(S11)。球数データとは、遊技機4aのアウト球数及びセーフ球数であって、具体的には、回収数計数装置4dから出力される回収信号及び遊技機4aから出力される賞球信号である。情報収集端末装置3は、遊技用装置4から出力された回収信号及び賞球信号に基づいて、通常遊技状態中の球数データ(通常時データ)を収集する(S12)。収集された通常時データは、情報収集端末装置3のRAM305の通常時データ記憶領域に記憶される。
そして、遊技機4aで大当り遊技状態が発生すると、遊技用装置4は、大当り信号(特賞信号)をオンに設定して、大当り遊技状態が開始したことを情報収集端末装置4に通知する(S13)。これを受けて、情報収集端末装置4は、特賞中(大当り遊技状態中)の球数データ(特賞中データ)の収集を開始する(S14)。
次に、遊技用装置4は、大当り遊技状態中の球数データ(アウト球数及びセーフ球数)を、情報収集端末装置3に所定のタイミングで出力する(S15)。情報収集端末装置3は、遊技用装置4から出力された回収信号及び賞球信号に基づいて、特賞中データを収集する(S16)。
所定ラウンド数の開放動作が終了すると、大当り遊技状態が終了する。遊技機4aでの大当り遊技状態が終了すると、遊技用装置4は、大当り信号(特賞信号)をオフに設定して、大当り遊技状態が終了したことを情報収集端末装置3に通知する(S17)。これを受けて、情報収集端末装置3は、特賞中データの収集を終了する。
そして、遊技場の営業が終了していない場合は、ステップS11に戻って、通常遊技状態中の球数データを情報収集端末装置3に出力するとともに、遊技場の営業が終了した場合は、処理を終了する(S19)。
情報収集端末装置3は、特賞中データの収集を終了すると(S18)、収集した特賞中データをRAM305の特賞中データ記憶領域に格納する(S20)。特賞中データ記憶領域は、複数の記憶領域で構成され、各記憶領域に一回の大当り遊技状態における特賞中データが記憶(格納)される。そして、大当り遊技状態が発生するたびに大当り遊技状態中の特賞中データが追加して記憶される。
次に、情報収集端末装置3は、通常時データ記憶領域に記憶された通常時データ及び特賞中データ記憶領域に記憶された特賞中データの途中経過を遊技場内部管理装置1に送信する(S21)。なお、通常時データ記憶領域には、遊技場の営業が開始されてから現時点までの通常遊技状態における球数データの累計が記憶されている。特賞中データ記憶領域には、遊技場の営業が開始されてから現時点までの発生した大当り遊技状態の特賞中データが大当り遊技状態の発生毎に記憶されている。
遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置3から特賞中データの途中経過を受信すると、受信した特賞中データに基づいてリアルタイム処理を実行する(S22)。リアルタイム処理では、RAM103に記憶された前回受信した途中経過に今回受信した途中経過を上書きすることで、RAM103に記憶された特賞中データを常にリアルタイムなデータに更新する。
一方、情報収集端末装置3は、特賞中データの途中経過を遊技場内部管理装置1に送信すると、遊技場の営業が終了したか否かを判定する(S23)。遊技場の営業が終了していない場合は、ステップS12に戻って、遊技用装置4から出力された回収信号及び賞球信号に基づいて、通常遊技状態中の球数データを収集する。
遊技場の営業が終了した場合は、通常時データ記憶領域に記憶された通常時データ及び特賞中データ記憶領域に記憶された特賞中データの最終結果を遊技場内部管理装置1に送信する(S24)。
遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置3から通常時データ及び特賞中データの最終結果を受信すると、受信したデータに基づいて集計・出力処理を実行する(S25)。集計・出力処理では、一営業日における通常遊技状態及び大当り遊技状態中のアウト球数及びセーフ球数を集計して、大当り遊技状態中のアウト球数及びセーフ球数の相関パラメータを算出する。なお、図7では、情報収集端末装置3が自発的に遊技場内部管理装置1へデータを送信する所謂イベント方式の構成としているが、遊技場内部管理装置1からの送信要求に応答して情報収集端末装置3がデータ送信を行う所謂ポーリング方式で構成してもよく、遊技用装置4の状態に対応させてイベント方式とポーリング方式とを適宜組み合わせる様なデータ送信の構成であってもよい。例えば、遊技場内部管理装置1が情報収集端末装置3からポーリング方式により定期的にデータを収集する構成と、遊技用装置4にて特賞が発生したことをトリガにして情報収集端末装置3が遊技場内部管理装置1にイベント方式でデータを送信する構成とを、同一システム上で実現させてもよい。
図8は、本発明の第1の実施の形態の通常時データ及び特賞中データの途中経過の構成図である。
遊技場内部管理装置1及び情報収集端末装置3に記憶される通常時データは、通常時アウト球数及び通常時セーフ球数からなる。なお、図9に示すように、遊技場内部管理装置1には、通常時アウト球数と通常時セーフ球数とから算出された通常時ベースが通常時データとして記憶される。
また、情報収集端末装置3及び遊技場内部管理装置1に記憶される特賞中データは、特賞中アウト球数及び特賞中セーフ球数からなる。
情報収集端末装置3は、通常遊技状態において遊技用装置4から出力される回収信号に基づいて、通常遊技状態中のアウト球数(通常時アウト球数(NT))の累計値を記憶する。なお、回収信号は、10個のアウト球につき1パルスのパルス信号が回収数計数装置4dから情報収集端末装置3に出力される。よって、情報収集端末装置3は、遊技用装置4から1パルスの回収信号を受信すると、通常時アウト球数に10を加算して更新する。
また、情報収集端末装置3は、通常遊技状態において遊技用装置4から出力される賞球信号に基づいて、通常遊技状態中のセーフ球数(通常時セーフ球数(NS))の累計値を記憶する。なお、賞球信号は、10個のセーフ球につき1パルスのパルス信号が遊技機4aから情報収集端末装置3に出力される。よって、情報収集端末装置3は、遊技用装置4から1パルスの賞球信号を受信すると、通常時セーフ球数に10を加算して更新する。
そして、情報収集端末装置3は、遊技機4aで大当り遊技状態が終了すると、当該終了の時点までの通常時アウト球数及び通常時セーフ球数の累計値を、途中経過として遊技場内部管理装置1に送信する(図7のステップS21)。遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置3から通常時データの途中経過を受信すると、前回受信した途中経過に今回受信した途中経過を上書きして更新する(図7のステップS22)。
また、情報収集端末装置3は、大当り状態中に遊技用装置4から出力される回収信号に基づいて、大当り遊技状態中のアウト球数(特賞中アウト球数(TT))の累計値を記憶する。この場合、情報収集端末装置3は、遊技用装置4から1パルスの回収信号を受信すると、特賞中アウト球数に10を加算して更新する。
なお、一個のレコードの記憶領域に記憶される特賞中アウト球数は、一回の大当り遊技状態が開始されてから終了するまでに遊技用装置4から出力された回収信号に基づく特賞中アウト球数の累計値である。ポインタ(図中の矢印)は、現在特賞中データが書き込まれている記憶領域に設定され、大当り遊技状態が終了すると、次の記憶領域に設定される。つまり、新たな大当り遊技状態が開始されると、ポインタが設定されている記憶領域に新たな特賞中アウト球数の累計値が加算して記憶(追加格納)される。
また、情報収集端末装置3は、大当り状態中に遊技用装置4から出力される賞球信号に基づいて、大当り遊技状態中のセーフ球数(特賞中セーフ球数(TD))の累計値を記憶する。この場合、情報収集端末装置3は、遊技用装置4から1パルスの賞球信号を受信すると、特賞中セーフ球数に10を加算して更新する。
なお、一の記憶領域に記憶される特賞中セーフ球数は、一回の大当り遊技状態が開始されてから終了するまでに遊技用装置4から出力された賞球信号に基づく特賞中セーフ球数の累計値である。新たな大当り遊技状態が開始されると、ポインタが設定されている記憶領域に新たな特賞中セーフ球数の累計値が加算して記憶(追加格納)される。
そして、情報収集端末装置3は、遊技機4aで大当り遊技状態が終了すると、当該終了の時点までの特賞中アウト球数及び特賞中セーフ球数の全ての累計値を、途中経過として遊技場内部管理装置1に送信する(図7のステップS21)。遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置3から特賞中データの途中経過を受信すると、前回受信した途中経過に今回受信した途中経過を上書きして更新する(図7のステップS22)。
図9は、本発明の第1の実施の形態の通常時データ及び特賞中データの最終結果の構成図である。
遊技場の営業が終了すると、情報収集端末装置3から遊技場内部管理装置1に通常時データ及び特賞中データの最終結果を送信する(図7のステップS24)。なお、遊技場内部管理装置1自身で営業終了を判断して、営業終了と判断した場合にポーリング方式で情報収集端末装置3の最終データ(最終結果)を収集するような構成であっても良い。
遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置3から通常時データの最終結果を受信すると、当該データに基づいた集計・出力処理を実行する(図7のステップS25)。具体的には、まず、通常時アウト球数の最終結果(NT)として、遊技場の営業終了後に情報収集端末装置3から受信した通常時アウト球数をRAM103に記憶する。また、通常時セーフ球数の最終結果(NS)として、遊技場の営業終了後に情報収集端末装置3から受信した通常時セーフ球数をRAM103に記憶する。
そして、これらの通常時アウト球数及び通常時セーフ球数の最終結果から、通常時ベース(NB)を算出する。通常時ベースとは、通常時セーフ球数を通常時アウト球数で除した値であって、通常遊技状態において遊技者の持ち球が減っていく速度を数値化したものである。
例えば、通常時アウト球数の最終結果(NT)が50530個であって、通常時セーフ球数の最終結果(NS)が12040個の場合、通常時ベース(NS/NT)は、12040/50530=0.24である。つまり、通常遊技状態において遊技者が遊技領域16に発射した遊技球数のうち24%の遊技球が持ち球として戻ってくることが示される。
また、遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置3から特賞中データの最終結果を受信すると、当該データに基づいた集計・出力処理を実行する(図7のステップS25)。具体的には、まず、特賞中アウト球数の最終結果(TT)として、遊技場の営業終了後に情報収集端末装置3から受信した全ての特賞中アウト球数を大当り遊技状態の発生毎にRAM103に記憶する。また、特賞中セーフ球数の最終結果(TD)として、遊技場の営業終了後に情報収集端末装置3から受信した全ての特賞中セーフ球数を大当り遊技状態の発生毎にRAM103に記憶する。
そして、遊技場内部管理装置1は、全ての特賞中アウト球数の合計値(TT_SUM)及び全ての特賞中セーフ球数の合計値(TD_SUM)を算出する。また、これらの合計値に基づいて、特賞中ベース(TB)を算出する。特賞中ベースとは、大当り遊技状態中の遊技者の持ち球が増えていく速度を数値化したものである。
特賞中ベースは、特賞中セーフ球数の合計値を特賞中アウト球数の合計値で除して算出される。例えば、一営業日中に発生した大当り遊技状態が9回であって、当該9回の大当り遊技状態中の特賞中アウト球数の合計値が1490個、また、当該9回の大当り遊技状態中の特賞中セーフ球数の合計値が11270個の場合、特賞中ベース(TD_SUM/TT_SUM)は、1490/11270=7.56である。
つまり、大当り遊技状態中に遊技者が遊技領域16に発射した遊技球数のうち756%の遊技球が持ち球として戻ってくることが示される。また、この特賞中ベースの値が大きい場合は、特別変動入賞装置24A周辺の釘が特別変動入賞装置24Aに寄っているため遊技球が入賞しやすく、特賞中ベースの値が小さい場合は、特別変動入賞装置24A周辺の釘が特別変動入賞装置24Aに寄っていないため遊技球が入賞しにくいことがわかる。つまり、特賞中ベースの値によって、特別変動入賞装置24A周辺の釘調整の度合いを検証できる。
なお、一回の大当り遊技状態におけるラウンド数は一定ではなく、例えば、一回の大当り遊技状態中に5ラウンド又は15ラウンドの開放動作が実行される。しかし、一営業日中に発生した大当り遊技状態のうち、5ラウンドの大当り遊技状態が多かったり15ラウンドの大当り遊技状態が多かったり、発生率がいずれかの大当り遊技状態に偏っても、ラウンド数と特賞中アウト球数とはほぼ比例するため、特賞中ベースの値への影響は少ない。よって、ラウンド数のばらつきを考慮して特賞中ベースを算出する必要はない。
このように、大当り遊技状態が発生する毎に変動入賞装置24Aのラウンド数が可変する遊技用装置4であっても、ラウンド数を示す信号を収集することなく、変動入賞装置24Aのラウンド数と特賞中アウト球数とがほぼ比例することを利用して、特別遊技状態中の相関パラメータを算出できる。また、算出した相関パラメータに基づいて、変動入賞装置24Aが作動するとどのくらいの遊技球が入賞するのかを把握できる。よって、変動入賞装置24Aのラウンド数に影響されることなく、変動入賞装置24A周辺の釘調整の度合いを検証できる。
また、遊技場内部管理装置1は、特賞中アウト球数の合計値、特賞中セーフ球数の合計値及び通常時ベースに基づいて、大入賞口関与ベース(XTB)を算出する。大入賞口関与ベースとは、特賞中ベースから、特別変動入賞装置24A以外の入賞口(一般入賞口21及び始動入賞口23)の影響を排除したベース値である。
特別変動入賞装置24Aが作動している間も、一般入賞口21及び始動入賞口23へ遊技球が入賞して賞球が排出される可能性がある。よって、これらの入賞口への遊技球の入賞の影響を排除して、特別変動入賞装置24Aへ遊技球が入賞したことによって獲得された賞球数(特賞中大入賞口関与セーフ球数)をより正確に算出し、この値と特賞中アウト球数とに基づいた大入賞口関与ベースを算出する。このように、相関パラメータから一般入賞口21及び始動入賞口23へ遊技球が入賞したことによる影響を排除することで、一般入賞口21及び始動入賞口23周辺の釘を調整しても相関パラメータが大きく変化することがなく、扱いやすいデータになる。また、特別変動入賞装置24A周辺の釘調整の度合いをより正確に把握して検証することができる。
大入賞口関与ベースは、次のようにして算出する。まず、特賞中アウト球数に通常時ベースを乗じて、大当り遊技状態中の一般入賞口21又は始動入賞口23への遊技球の入賞による賞球数を算出する。そして、当該乗算結果値を特賞中セーフ球数から減じる。この減算の結果に特賞中アウト球数で乗じた値が大入賞口関与ベースである。前述の例でいうと、大入賞口関与ベース((TD_SUM−TT_SUM×NB)/TT_SUM)は、(11270−1490×0.24)/1490=7.32である。
このようにして算出された大入賞口関与ベース(補正された相関パラメータ)によって、大当たり遊技状態中のアウト球数と、大当たり遊技状態中の特別変動入賞装置24Aへの遊技球の入賞により獲得したセーフ球数との相関関係を特定できる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と異なり、大当り遊技状態中のラウンド数の発生率が予め一定の値に設定されている。ここでは、前述した第1の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施の形態と同一の構成には同じ符号を付して、その説明を省略する。
図10は、本発明の第2の実施の形態の遊技機ラウンド振分データ及び特賞中データの最終結果の説明図である。
遊技機ラウンド振分データ(作動回数発生率)は、遊技場内部管理装置1のRAM103(作動回数発生率記憶手段)に記憶されている。
遊技機ラウンド振分データには、大当り遊技状態で発生するラウンド数に当該ラウンド数の発生率が振り分けられて記憶されている。ここでは、5ラウンドの大当り遊技状態が80%の確率で発生し、15ラウンドの大当り遊技状態が20%の確率で発生する旨が記憶されている。なお、大当り遊技状態で発生するラウンド数のうち最大ラウンド数(R_MAX)は、15ラウンドである。そして、この場合の平均ラウンド数(R_AVE)は、5×0.8+15×0.2=7.0ラウンドである。
遊技場内部管理装置1は、特賞中データ記憶領域に、特賞中アウト球数から予測されるラウンド数(R)を記憶する。ラウンド数は、特賞中アウト球数が一定値以上か否かによって予測する。ここでは、特賞中アウト球数が150個以上の場合は、当該大当り遊技状態は15ラウンドと予測し、特賞中アウト球数が150個より少ない場合は、当該大当り遊技状態は5ラウンドと予測する。なお、特賞中アウト球数ではなく特賞中セーフ球数に基づいて、つまり、特賞中セーフ球数が一定値以上か否かによってラウンド数を予測してもよい。
このように、ラウンド数を特賞中アウト球数を用いて予測するので、ラウンド数を特定する特別な信号を用いることなく、簡易な構成にできる。
遊技場内部管理装置1は、各大当り遊技状態のラウンド数を予測すると、一営業日中に発生した大当り遊技状態におけるラウンド数の合計値(R_SUM)を算出する。そして、このラウンド数の合計値と、特賞中アウト球数の合計値及び特賞中セーフ球数の合計値とに基づいて、1R出球数(TY_UNI)を算出する。
1R出球数とは、1ラウンドで遊技者が獲得した平均の遊技球数(出球)である。1R出球数は、特賞中セーフ球数の合計値から特賞中アウト球数を減じた値を、ラウンド数の合計値で除して算出する。例えば、特賞中アウト球数が1490個、特賞中セーフ球数の合計値が11270個、ラウンド数の合計値が75ラウンドの場合、1R出球数((TD_SUM−TT_SUM)/R_SUM)は、(11270−1490)/75=130個である。
また、遊技場内部管理装置1は、1R出球数及び最大ラウンド数に基づいて、最大R出球数(TY_MAX)を算出する。最大R出球数とは、1ラウンドでの平均出球数から算出した最大ラウンド数(15ラウンド)での出球数である。最大R出球数は、1R出球数に最大R出球数を乗じて算出する。前述の例でいうと、最大R出球数(TY_UNI×R_MAX)は、130×15=1950個である。
また、遊技場内部管理装置1は、1R出球数及び平均ラウンド数に基づいて、平均R出球数(TY_AVE)を算出する。平均R出球数とは、平均的なラウンド数の大当り遊技状態における出球数である。平均R出球数は、1R出球数に平均ラウンド数を乗じて算出する。前述の例でいうと、平均R出球数(TY_UNI×R_AVE)は、130×7.0=910個である。
このように、相関パラメータ(1R出球数、最大R出球数及び平均R出球数)を、ラウンド数と対応付けられて算出しているため、その値が把握しやすい。
また、第1の実施の形態では、ラウンド数は考慮しないで大当り遊技状態中の相関パラメータを算出したが、第2の実施の形態では、大当り遊技状態中のラウンド数を考慮して大当り遊技状態中の相関パラメータを算出する。これらの相関パラメータ(1R出球数、最大R出球数及び平均R出球数)の値が小さい場合は、特別変動入賞装置24A周辺の釘が特別変動入賞装置24Aに寄っていないため遊技球が入賞しにくく、これらの相関パラメータの値が大きい場合は、特別変動入賞装置24A周辺の釘が特別変動入賞装置24Aに寄っているため遊技球が入賞しやすいことがわかる。つまり、これらの相関パラメータの値によって、特別変動入賞装置24A周辺の釘調整の度合いが検証できる。
なお、ラウンド数は、遊技場内部管理装置1で予測するのではなく、遊技用装置4の大当り遊技状態が終了する毎に情報収集端末装置3で予測してもよい。
また、情報収集端末装置3は、遊技用装置4から出力される特賞信号がオフになった時点で、直ちに特賞中データの収集を終了(図7のステップS18)するのではなく、特賞信号がオフになってから所定時間が経過した後に特賞中データの収集を終了してもよい。これによって、例えば、賞球を排出する速度が遅い遊技用装置4についても特賞中データを正確に収集することができる。この場合、情報収集端末装置3は、遊技用装置4から出力される特賞信号がオフになった時点でラウンド数を予測する。そして、予測された当該ラウンド数の大きさに応じて上記所定時間を設定する。例えば、予測されたラウンド数が5ラウンドであれば上記所定時間を10秒に設定し、予測されたラウンド数が15ラウンドであれば上記所定時間を30秒に設定する。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と異なり、大当り遊技状態中に二つの特別変動入賞装置24A及び24Bが作動する。ここでは、前述した第1の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施の形態と同一の構成には同じ符号を付して、その説明を省略する。
図11は、本発明の第3の実施の形態の遊技用装置4、遊技データ収集手段6(遊技情報収集手段)の機能ブロック図である。
遊技用装置4は、アウト球数情報出力手段41、セーフ球数情報出力手段42、補助遊技実行手段43、特別遊技状態発生手段44、特別遊技状態信号出力手段45、変動入賞装置作動制御手段46、作動回数選択手段47、特別変動入賞装置24A及び特別変動入賞装置24Bから構成されている。
具体的には、アウト球数情報出力手段41が回収数計数装置4dにより構成され、セーフ球数情報出力手段42が排出制御装置410により構成され、補助遊技実行手段43、特別遊技状態発生手段44、特別遊技状態信号出力手段45、変動入賞装置作動制御手段46及び作動回数選択手段47が遊技制御装置400により構成される。
一方、遊技データ収集手段6は、通常時遊技情報収集手段61、特別遊技状態遊技情報収集手段62、算出手段63、作動回数発生率記憶手段64、補正手段65及び、対応判別手段66から構成されている。具体的には、遊技データ収集手段6は、遊技場内部管理装置1及び情報収集端末装置3によって構成される。
遊技用装置4で遊技が開始されると、遊技領域16に遊技球が打ち出される。いずれの入賞口(一般入賞口21、始動入賞口23、特別変動入賞装置24A又は特別変動入賞装置24B)にも入賞しなかった遊技球は、遊技領域16の最下部に設けられたアウト口28に入り、回収数計数装置4dに排出される。また、上記いずれかの入賞口に入賞した遊技球も、回収数計数装置4dに排出される。回収数計数装置4dに排出された遊技球数(アウト球数)の情報は、回収数計数装置4d(アウト球数情報出力手段41)によって回収信号(アウト球数情報)として、遊技データ収集手段6の通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段62に出力される。
また、遊技領域16に打ち出された遊技球がいずれかの入賞口に入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出ユニットから排出される。排出された賞球数(セーフ球数)の情報は、遊技機4aの排出制御装置410(セーフ球数情報出力手段42)によって賞球信号(セーフ球数情報)として、遊技データ収集手段6の通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段62に出力される。
アウト球数情報出力手段41及びセーフ球数情報出力手段42は、後述する特別遊技状態信号出力手段45によって、通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段62に特別遊技状態発生に関する情報が出力されている間も、アウト球数又はセーフ球数の情報を通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段62に出力する。
始動入賞口23に遊技球が入賞すると、補助遊技実行手段43によって、遊技用装置4で特図変動表示ゲームが実行される。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りのときは、特別遊技状態発生手段44が、遊技用装置4で大当り遊技状態を発生させる。
遊技用装置4で大当り遊技状態が発生されると、遊技用装置4が大当り遊技状態であることを示す特賞信号が、特別遊技状態信号出力手段45によって、遊技データ収集手段6の通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段62に出力される。
また、遊技用装置4で大当り遊技状態が発生すると、特別遊技状態発生手段44は、変動入賞装置作動制御手段46に対して、特別変動入賞装置24A又は24Bの作動を指示する。このとき、作動回数選択手段47によって、予め設定された複数の候補の中からラウンド数が選択される。具体的には、「5ラウンド」が80%の確率で選択され、「15ラウンド」が残りの20%の確率で選択される。
作動回数選択手段47は、選択したラウンド数を変動入賞装置作動制御手段46に出力する。変動入賞装置作動制御手段46は、特別遊技状態発生手段44からの作動指示に基づいて、作動回数選択手段47から指定されたラウンド数だけ特別変動入賞装置24A又は24Bを繰り返し作動させる。具体的には、作動回数選択手段47によって「5ラウンド」が選択されていれば、変動入賞装置作動制御手段46は特別変動入賞装置24Bのみを5回作動させる。また、作動回数選択手段47によって「15ラウンド」が選択されていれば、変動入賞装置作動制御手段46は特別変動入賞装置24Aのみを15回作動させる。
遊技データ収集手段6の通常時遊技情報収集手段61及び特別遊技状態遊技情報収集手段6は、特別遊技状態信号出力手段45から特賞信号が入力されているか否かによって、遊技用装置4が通常遊技状態か又は特別遊技状態かを判定する。遊技用装置4が通常遊技状態の場合は、通常時遊技情報収集手段61がアウト球数情報出力手段41及びセーフ球数情報出力手段42から入力されるアウト球数又はセーフ球数の情報に基づいて遊技データ(遊技情報)を収集する。また、遊技用装置4が特別遊技状態の場合は、特別遊技状態遊技情報収集手段62がアウト球数情報出力手段41及びセーフ球数情報出力手段42から入力されるアウト球数又はセーフ球数の情報に基づいて、大当り遊技状態毎に遊技データを収集する。
通常時遊技情報収集手段61は、収集した遊技データを算出手段63に出力する。また、特別遊技状態遊技情報収集手段62は、収集した遊技データを対応判別手段66に出力する。
対応判別手段66は、特別遊技状態遊技情報収集手段62から入力された遊技データに基づいて、大当たり遊技状態中に作動した特別変動入賞装置が、特別変動入賞装置24Aであったのか特別変動入賞装置24Bであったのかを判別(予測)する。そして、対応判別手段66は、判別結果と、特別遊技状態遊技情報収集手段62から入力された遊技データとを、算出手段63に出力する。
算出手段63は、対応判別手段66から入力された判別結果及び遊技データに基づいて、特別変動入賞装置24A又は24Bが作動した大当り遊技状態中のアウト球数及びセーフ球数の相関パラメータ(例えば、大当り遊技状態中のベース又は出球数等)を算出する。
作動回数発生率記憶手段64には、作動回数選択手段47によって選択されるラウンド数の大当り遊技状態の発生率(作動回数発生率)が記憶されている。算出手段63は、上記相関パラメータを、この作動回数発生率記憶手段64に記憶されている発生率に基づいて変動入賞装置24A又は24Bのラウンド数と関連付けて算出する。
また、算出手段63は、通常時遊技情報収集手段61から入力された遊技データに基づいて、上記相関パラメータから、特別変動入賞装置24A以外の入賞口(一般入賞装置(一般入賞口21及び始動入賞口23))への遊技球の入賞によるセーフ球数を除外して補正した相関パラメータを算出する補正手段65を備える。
図12Aは、本発明の第3の実施の形態の遊技機ラウンド振分データ及び特賞中データの最終結果の説明図である。
遊技機ラウンド振分データ(作動回数発生率)は、遊技場内部管理装置1のRAM103(作動回数発生率記憶手段)に記憶されている。
遊技機ラウンド振分データには、大当り遊技状態で発生するラウンド数に当該ラウンド数の発生率及び作動した大入賞口が振り分けられて記憶されている。ここでは、5ラウンドの大当り遊技状態が80%の確率で発生し、当該大当り遊技状態中に作動した大入賞口は特別変動入賞装置24Bとなる旨、及び、15ラウンドの大当り遊技状態が20%の確率で発生し、当該大当り遊技状態中に作動した大入賞口は特別変動入賞装置24Aとなる旨が記憶されている。
遊技場内部管理装置1は、特賞中データ記憶領域に、特賞中アウト球数から予測されるラウンド数及び作動した大入賞口を記憶する。ラウンド数及び作動した大入賞口は、特賞中アウト球数が一定値以上か否かによって予測する。ここでは、特賞中アウト球数が150個以上の場合は、当該大当り遊技状態は15ラウンドであって、特別変動入賞装置24Aが作動したと予測し、特賞中アウト球数が150個より少ない場合は、当該大当り遊技状態は5ラウンドであって、特別変動入賞装置24Bが作動したと予測する。なお、特賞中アウト球数ではなく特賞中セーフ球数に基づいて、つまり、特賞中セーフ球数が一定値以上か否かによってラウンド数及び作動した大入賞口を予測してもよい。
このように、複数の変動入賞装置が存在する遊技用装置4であっても、変動入賞装置を特定する特別な信号を送受信することなく、情報収集端末装置3は作動した変動入賞装置を特定することができる。
図12Bは、本発明の第3の実施の形態の15R・大入賞口24Aが作動した特賞のデータの説明図である。
遊技場内部管理装置1は、図12Aの特賞中データにおいて各大当り遊技状態のラウンド数及び作動した大入賞口を予測すると、まず、特別変動入賞装置24Aが作動した大当り遊技状態中の特賞中データだけを抽出して、15R・大入賞口24Aが作動した特賞のデータを生成する。
次に、遊技場内部管理装置1は、15R・大入賞口24Aが作動した特賞のデータのうち、特賞中アウト球数の合計値(TT_SUM_A)及び特賞中セーフ球数の合計値(TD_SUM_A)を算出する。そして、特賞中アウト球数の合計値及び特賞中セーフ球数の合計値に基づいて、15R・大入賞口24Aが作動した際の特賞中ベース(TB_A)を算出する。
15R・大入賞口24Aが作動した際の特賞中ベースとは、特別変動入賞装置24Aが作動した大当り遊技状態中の特賞中ベースであって、15R・大入賞口24Aが作動した特賞のデータの特賞中セーフ球数の合計値を特賞中アウト球数の合計値で除して算出される。例えば、一営業日中に発生した特別変動入賞装置24Aが作動した大当り遊技状態が3回であって、当該3回の大当り遊技状態中の特賞中アウト球数の合計値が890個、また、当該3回の大当り遊技状態中の特賞中セーフ球数の合計値が6710個の場合、15R・大入賞口24Aが作動した際の特賞中ベース(TD_SUM_A/TT_SUM_A)は、6710/890=7.54である。
また、遊技場内部管理装置1は、15R・大入賞口24Aが作動した特賞のデータの特賞中アウト球数の合計値、特賞中セーフ球数の合計値及び通常時ベースに基づいて、15R・大入賞口24Aが作動した際の大入賞口関与ベース(XTB_A)を算出する。15R・大入賞口24Aが作動した際の大入賞口関与ベースとは、特別変動入賞装置24Aが作動した大当り遊技状態中の大入賞口関与ベースであって、特賞中アウト球数の合計値に通常時ベースを乗じた値を、特賞中セーフ球数の合計値から減じる。そして、当該減算結果を特賞中アウト球数の合計値で除する。なお、ここでの通常時ベースは、図9の通常時データで算出した通常時ベースを用いる。前述の例でいうと、15R・大入賞口24Aが作動した際の大入賞口関与ベース((TD_SUM_A−TT_SUM_A×NB)/TT_SUM_A)は、(6710−890×0.24)/890=7.30である。
また、遊技場内部管理装置1は、15R・大入賞口24Aが作動した特賞のデータの特賞中アウト球数の合計値、特賞中セーフ球数の合計値及び特賞回数(特別変動入賞装置24Aが作動した大当り遊技状態の発生回数)に基づいて15R・大入賞口24Aが作動した際の出球数(TY_A)を算出する。15R・大入賞口24Aが作動した際の出球数とは、特別変動入賞装置24Aが作動した一回の大当り遊技状態で遊技者が獲得した平均の遊技球数(出球)である。15R・大入賞口24Aが作動した際の出球数は、特賞中セーフ球数から特賞中アウト球数を減じた値を、特別変動入賞装置24Aが作動した大当り遊技状態の発生回数で除して算出する。前述の例でいうと、特別変動入賞装置24Aが作動した大当り遊技状態の発生回数は3回であるので、15R・大入賞口24Aが作動した際の出球数(TD_SUM_A−TT_SUM_A)/特賞回数)は、(6710−890)/3=1940である。
図12Cは、本発明の第3の実施の形態の5R・大入賞口24Bが作動した特賞のデータの説明図である。
遊技場内部管理装置1は、同様にして、特別変動入賞装置24Bが作動した大当り遊技状態中の特賞中データだけを抽出して、5R・大入賞口24Bが作動した特賞のデータを生成する。
次に、遊技場内部管理装置1は、5R・大入賞口24Bが作動した特賞のデータのうち、特賞中アウト球数の合計値(TT_SUM_B)及び特賞中セーフ球数の合計値(TD_SUM_B)を算出する。そして、特賞中アウト球数の合計値及び特賞中セーフ球数の合計値に基づいて、5R・大入賞口24Bが作動した際の特賞中ベース(TB_B)を算出する。
5R・大入賞口24Bが作動した際の特賞中ベースとは、特別変動入賞装置24Bが作動した大当り遊技状態中の特賞中ベースであって、5R・大入賞口24Bが作動した特賞のデータの特賞中セーフ球数の合計値を特賞中アウト球数の合計値で除して算出される。例えば、一営業日中に発生した特別変動入賞装置24Bが作動した大当り遊技状態が6回であって、当該6回の大当り遊技状態中の特賞中アウト球数の合計値が600個、また、当該6回の大当り遊技状態中の特賞中セーフ球数の合計値が3040個の場合、5R・大入賞口24Bが作動した際の特賞中ベース(TD_SUM_B/TT_SUM_B)は、3040/600=5.07である。
また、遊技場内部管理装置1は、5R・大入賞口24Bが作動した特賞のデータの特賞中アウト球数の合計値、特賞中セーフ球数の合計値及び通常時ベースに基づいて、5R・大入賞口24Bが作動した際の大入賞口関与ベース(XTB_B)を算出する。5R・大入賞口24Bが作動した際の大入賞口関与ベースとは、特別変動入賞装置24Bが作動した大当り遊技状態中の大入賞口関与ベースであって、特賞中アウト球数の合計値(TT_SUM_B)に通常時ベース(NB)を乗じた値を、特賞中セーフ球数の合計値(TD_SUM_B)から減じる。そして、当該減算結果を特賞中アウト球数の合計値(TT_SUM_B)で除する。なお、ここでの通常時ベースは、図9の通常時データで算出した通常時ベースを用いる。前述の例でいうと、5R・大入賞口24Bが作動した際の大入賞口関与ベース((TD_SUM_B−TT_SUM_B×NB)/TT_SUM_B)は、(3040−600×0.24)/600=4.83である。
また、遊技場内部管理装置1は、5R・大入賞口24Bが作動した特賞のデータの特賞中アウト球数の合計値、特賞中セーフ球数の合計値及び特賞回数(特別変動入賞装置24Bが作動した大当り遊技状態の発生回数)に基づいて5R・大入賞口24Bが作動した際の出球数(TY_B)を算出する。5R・大入賞口24Bが作動した際の出球数とは、特別変動入賞装置24Bが作動した一回の大当り遊技状態で遊技者が獲得した平均の遊技球数(出球)である。5R・大入賞口24Bが作動した際の出球数は、特賞中セーフ球数から特賞中アウト球数を減じた値を、特別変動入賞装置24Bが作動した大当り遊技状態の発生回数で除して算出する。前述の例でいうと、特別変動入賞装置24Bが作動した大当り遊技状態の発生回数は6回であるので、5R・大入賞口24Bが作動した際の出球数(TD_SUM_B−TT_SUM_B)/特賞回数)は、(3040−600)/6=407である。
このように、大当り遊技状態が発生する毎に変動入賞装置24A又は24Bによってラウンド数が可変する遊技用装置4であっても、遊技場内部管理装置1及び情報収集端末装置3は、ラウンド数を示す信号を収集することなく、変動入賞装置24A及び24Bのラウンド数と特賞中アウト球数とがほぼ比例することを利用して、特別遊技状態中の相関パラメータを算出できる。また、算出した相関パラメータに基づいて、変動入賞装置24A及び24Bが作動するとどのくらいの遊技球が入賞するのかを把握できる。よって、変動入賞装置24A及び24Bのラウンド数に影響されることなく、変動入賞装置24A及び24B周辺の釘調整の度合いを検証できる。
また、第1の実施の形態では、ラウンド数及び作動した特別変動入賞装置は考慮しないで大当り遊技状態中の相関パラメータを算出したが、第3の実施の形態では、特賞中アウト球数又は特賞中セーフ球数に基づいて、大当り遊技状態中のラウンド数及び作動した特別変動入賞装置を特定して大当り遊技状態中の相関パラメータを算出する。そして、これらの相関パラメータの値によって、特別変動入賞装置24A又は24B周辺の釘調整の度合いが検証できる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態では、前述した第3の実施の形態と異なり、特別変動入賞装置24Aが作動する場合の大当り遊技状態のラウンド数と特別変動入賞装置24Bが作動する場合の大当り遊技状態のラウンド数との差が小さい仕様となっている。具体的には、「13ラウンド」が40%の確率で選択され、「15ラウンド」が残りの60%の確率で選択される。そして、「13ラウンド」が選択されると、変動入賞装置作動制御手段46は特別変動入賞装置24Bのみを13回作動させ、「15ラウンド」が選択されると、変動入賞装置作動制御手段46は特別変動入賞装置24Aのみを15回作動させる。ここでは、前述した第3の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第3の実施の形態と同一の構成には同じ符号を付して、その説明を省略する。
図13Aは、本発明の第4の実施の形態の遊技機ラウンド振分データ及び特賞中データの最終結果の構成図である。
遊技機ラウンド振分データは、遊技場内部管理装置1のRAM103に記憶されている。
遊技機ラウンド振分データには、大当り遊技状態で発生するラウンド数に当該ラウンド数の発生率及び作動した大入賞口が振り分けられて記憶されている。ここでは、13ラウンドの大当り遊技状態が40%の確率で発生し、当該大当り遊技状態中に作動した大入賞口は特別変動入賞装置24Bである旨、及び、15ラウンドの大当り遊技状態が60%の確率で発生し、当該大当り遊技状態中に作動した大入賞口は特別変動入賞装置24Aである旨が記憶されている。
遊技場内部管理装置1は、特賞中データ記憶領域に、特賞中アウト球数及び特賞中セーフ球数に基づいて算出される各大当り遊技状態中の差球数及び特賞中ベースと、特賞中アウト球数から予測されるラウンド数及び作動した大入賞口とを記憶する。
差球数は、一回の大当り遊技状態中の出球数(遊技者が獲得した遊技球の数)であって、特賞中セーフ球数から特賞アウト球数を減じて算出される。なお、特賞中アウト球数から特賞中セーフ球数を減じた結果を「差球数」としてもよい。この場合の差球数は、一回の大当り遊技状態中に遊技場側が損失した遊技球の数である。
ラウンド数及び作動した大入賞口は、特賞中アウト球数が一定値以上か否かによって予測する。ここでは、特賞中アウト球数が290個以上の場合は、当該大当り遊技状態は15ラウンドであって、特別変動入賞装置24Aが作動したと予測し、特賞中アウト球数が270個より少ない場合は、当該大当り遊技状態は13ラウンドであって、特別変動入賞装置24Bが作動したと予測する。また、特賞中アウト球数が270個以上であって290個より少ない場合は、当該大当り遊技状態のラウンド数及び作動した大入賞口は不明とする。なお、特賞中アウト球数ではなく特賞中セーフ球数、差球数又は特賞中ベースに基づいて、つまり、特賞中セーフ球数、差球数又は特賞中ベースが一定値以上か否かによってラウンド数及び作動した大入賞口を予測してもよい。
図13Bは、本発明の第4の実施の形態の15R・大入賞口24Aが作動した特賞のデータ(確定分)及び15R・大入賞口24Aが作動した特賞のデータ(不確定分)の説明図である。
遊技場内部管理装置1は、図13Aの特賞中データにおいて各大当り遊技状態のラウンド数及び作動した大入賞口を予測すると、まず、特別変動入賞装置24Aが作動したと確定した大当り遊技状態中の特賞中データだけを抽出して、15R・大入賞口24Aが作動した特賞のデータ(確定分)を生成する。また、作動した特別変動入賞装置が確定していない不明な大当り遊技状態中の特賞中データを抽出して、15R・大入賞口24Aが作動した特賞のデータ(不確定分)を生成する。
次に、遊技場内部管理装置1は、15R・大入賞口24Aが作動した特賞のデータ(確定分)のうち、特賞中アウト球数の合計値(TT_SUM_A_S)及び特賞中セーフ球数の合計値(TD_SUM_A_S)を算出する。また、遊技場内部管理装置1は、15R・大入賞口24Aが作動した特賞のデータ(不確定分)のうち、特賞中アウト球数の合計値(TT_SUM_A_D)及び特賞中セーフ球数の合計値(TD_SUM_A_D)を算出する。
そして、遊技場内部管理装置1は、確定分の特賞中アウト球数の合計値と不確定分の特賞中アウト球数の合計値とに基づいて、特賞中アウト球数の合計値(TT_SUM_A)を推定する。特賞中アウト球数の合計値は、不確定分の特賞中アウト球数の合計値に重み(WEIGHT)を乗じた値に、確定分の特賞中アウト球数の合計値を加えて算出する。
重みは、0から1の間の値を任意に設定する。ここでは、例えば、特別変動入賞装置24Aが作動する大当り遊技状態の発生率である0.6(60%)を重みとして特賞中アウト球数を算出する。例えば、確定分の特賞中アウト球数が910個であって、不確定分の特賞中アウト球数が1110個の場合、特賞中アウト球数(TT_SUM_A_S+TT_SUM_A_D×WEIGH)は、910+1110×0.6=1576個である。
また、遊技場内部管理装置1は、確定分の特賞中セーフ球数の合計値と不確定分の特賞中セーフ球数の合計値とに基づいて、特賞中セーフ球数の合計値(TD_SUM_A)を推定する。特賞中アウト球数の合計値は、不確定分の特賞中セーフ球数の合計値に重み(WEIGHT)を乗じた値に、確定分の特賞中セーフ球数の合計値を加えて算出する。
例えば、確定分の特賞中セーフ球数が6590個であって、不確定分の特賞中セーフ球数が6430個の場合、特賞中セーフ球数(TD_SUM_A_S+TD_SUM_A_D×WEIGH)は、6590+6430×0.6=10448個である。
また、遊技場内部管理装置1は、確定分の特賞回数と不確定分の特賞回数とに基づいて、特別変動入賞装置24Aが作動した大当り遊技状態の発生回数(特賞回数)を推定する。特賞回数は、不確定分の特賞回数に重み(WEIGHT)を乗じた値に、確定分の特賞回数を加えて算出する。
例えば、確定分の特賞回数が3回であって、不確定分の特賞回数が4回の場合、特賞回数(確定分の特賞回数+不確定分の特賞回数×WEIGH)は、3+4×0.6=5.4回である。
また、遊技場内部管理装置1は、次に、図13Aの特賞中データから特別変動入賞装置24Bが作動したと確定した大当り遊技状態中の特賞中データだけを抽出して、13R・大入賞口24Bが作動した特賞のデータ(確定分)を生成する。また、作動した特別変動入賞装置が確定していない不明な大当り遊技状態中の特賞中データを抽出して、13R・大入賞口24B作動した特賞のデータ(不確定分)を生成する。なお、13R・大入賞口24B作動した特賞のデータ(不確定分)は、15R・大入賞口24A作動した特賞のデータ(不確定分)と同一内容のデータになる。
そして、遊技場内部管理装置1は、上記と同様にして、特別変動入賞装置24Bが作動した大当り遊技状態中の特賞中アウト球数(TT_SUM_B)を、確定した特賞中アウト球数と、不確定の特賞中アウト球数に重みをつけた値とから推定する。
この場合の重みは、0から1の間の任意の値であって、特別変動入賞装置24Aが作動した大当り遊技状態中の特賞中アウト球数の推定に用いた重みとの合計が1となるような値とする。つまり、特別変動入賞装置24Aが作動した大当り遊技状態中の特賞中アウト球数の推定では、重みとして0.6(60%)を用いたので、特別変動入賞装置24Bが作動した大当り遊技状態中の特賞中アウト球数(TT_SUM_B)の推定では、重みとして0.4を用いる。
例えば、確定分の特賞中アウト球数が770個であって、不確定分の特賞中アウト球数が1110個の場合、特賞中アウト球数(TT_SUM_A_S+TT_SUM_A_D×WEIGH)は、770+1110×0.4=1214個である。
また、遊技場内部管理装置1は、特別変動入賞装置24Bが作動した大当り遊技状態中の特賞中セーフ球数(TD_SUM_B)を、確定した特賞中セーフ球数と、不確定の特賞中セーフ球数に重みをつけた値とから推定する。
例えば、確定分の特賞中セーフ球数が4090個であって、不確定分の特賞中セーフ球数が6430個の場合、特賞中セーフ球数(TD_SUM_A_S+TD_SUM_A_D×WEIGH)は、4090+6430×0.4=6662個である。
また、遊技場内部管理装置1は、特別変動入賞装置24Bが作動した大当り遊技状態の発生回数(特賞回数)を、確定分の特賞回数と不確定分の特賞回数に重みをつけた値とから推定する。
例えば、確定分の特賞回数が3個であって、不確定分の特賞回数が4回の場合、特賞回数(確定分の特賞回数+不確定分の特賞回数×WEIGH)は、3+4×0.4=4.6回である。
このように、特別変動入賞装置24Aが作動する場合の大当り遊技状態のラウンド数と特別変動入賞装置24Bが作動する場合の大当り遊技状態のラウンド数との差が小さい場合、特賞中アウト球数、特賞中セーフ球数及び特賞回数の値は推定に留まり、多少の誤差が生じるが、遊技用装置4から出力される回収信号、賞球信号及び特賞信号だけに基づいて、大当り遊技状態中の特賞アウト球数と特賞セーフ球数との相関パラメータを算出することができる。そして、算出した相関パラメータに基づいて、特別変動入賞装置24A又は24B周辺の釘調整の度合いを検証できる。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。