JP4789756B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、過給機付き内燃機関において、内燃機関のノックを抑制するための制御を実行する内燃機関の制御装置に関する。
従来から、排気通路において過給機の上流側と下流側とをバイパスさせるバイパス通路上に設けられたウエストゲートバルブを用いて、過給器(ターボ過給器)における過給圧などの制御が行われている。また、上記したウエストゲートバルブが故障した場合に、これに対して対策するための技術が提案されている。例えば、特許文献1では、ウエストゲートバルブの全閉側で過給圧制御部品が故障していると判定された場合に、目標燃料噴射量に上限を設ける技術が提案されている。
特開2000−345852号公報
ところで、ウエストゲートバルブが閉側で故障した場合、燃焼室内の内部EGRが増加し、混合気の温度が上昇する傾向にある。そのため、上記のような故障が発生した場合、内燃機関においてノック(ノッキング)が発生し易くなると考えられる。このようなノックの発生は、内燃機関を破損させる可能性がある。しかしながら、前述した特許文献1に記載された技術では、このようなウエストゲートバルブの故障時に発生し得るノックを適切に抑制することが困難であった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ウエストゲートバルブの故障時に発生し得るノックを適切に抑制することが可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、過給機と、排気通路において前記過給機の上流側と下流側とをバイパスさせるバイパス通路上に設けられたウエストゲートバルブと、を有する内燃機関に対して制御を行う内燃機関の制御装置は、前記ウエストゲートバルブの故障を検出する故障検出手段と、前記故障検出手段によって前記ウエストゲートバルブの故障が検出された場合に、前記内燃機関におけるノックの発生に関わる制御量を変更して制御を行う制御手段と、を備え、前記制御量は、ノックコントロールシステムで用いている遅角限界であり、前記制御手段は、前記ウエストゲートバルブが開側で故障している場合、前記遅角限界を進角側に変更する。
上記の内燃機関の制御装置は、過給機と、過給機における過給圧の調整を行うウエストゲートバルブとを有する内燃機関に対して制御を行う。具体的には、内燃機関の制御装置は、ウエストゲートバルブの故障を検出すると共に、ウエストゲートバルブの故障が検出された場合に、内燃機関におけるノックの発生に関わる制御量を変更する。言い換えると、ノックの発生に影響を与えるパラメータを変更する。これにより、ウエストゲートバルブの故障時に発生し得るノックを適切に抑制することが可能となる。
具体的には、内燃機関の制御装置は、ノックコントロールシステム(KCS)で用いている遅角限界を変更し、変更後の遅角限界を用いてノックコントロールシステムに係る制御を実行する。つまり、ノックコントロールシステムに係る制御を実行することによって、ウエストゲートバルブの故障に起因するノックに対して対処する。詳しくは、制御手段は、ウエストゲートバルブが開側で故障している場合に、遅角限界を進角側に変更する。
上記の内燃機関の制御装置において好適には、前記制御手段は、前記ウエストゲートバルブが閉側で故障している場合、前記遅角限界を遅角側に変更する。
ウエストゲートバルブを開にすべき状況などにおいてウエストゲートバルブが閉側で故障した場合、燃焼室内の内部EGRが増加し、混合気の温度が上昇する傾向にある。そのため、ノックが発生し易くなると言える。よって、ウエストゲートバルブが閉側で故障している場合に、遅角限界を遅角側に変更する。これにより、ノックコントロールシステムに係る制御が実行された際に、点火時期を大きく遅角させることができる。したがって、ウエストゲートバルブが閉側で故障している場合において、ノックの発生を適切に抑制することが可能となる。
本発明の他の観点では、過給機と、排気通路において前記過給機の上流側と下流側とをバイパスさせるバイパス通路上に設けられたウエストゲートバルブと、を有する内燃機関に対して制御を行う内燃機関の制御装置は、前記ウエストゲートバルブの故障を検出する故障検出手段と、前記故障検出手段によって前記ウエストゲートバルブの故障が検出された場合に、前記内燃機関におけるノックの発生に関わる制御量を変更して制御を行う制御手段と、を備え、前記制御量は、前記内燃機関におけるポート噴射と筒内噴射との噴き分け比率であり、前記制御手段は、前記ウエストゲートバルブが開側で故障している場合、前記ポート噴射の噴き分け比率を上昇させる。
上記の内燃機関の制御装置において好適には、前記制御手段は、前記ウエストゲートバルブが閉側で故障している場合、前記筒内噴射の噴き分け比率を上昇させる。即ち、ノックが発生し易くなるウエストゲートバルブの閉側故障時に、筒内噴射を実行する割合を上昇させる制御を行う。筒内噴射は、燃焼室に直接燃料を噴射するため、燃焼室の温度を低下させることができ、ノックを効果的に抑制することができると言える。よって、上記した制御を行うことにより、ウエストゲートバルブが閉側で故障しているときに発生し得るノックを適切に抑制することが可能となる。
本発明の他の観点では、過給機と、排気通路において前記過給機の上流側と下流側とをバイパスさせるバイパス通路上に設けられたウエストゲートバルブと、を有する内燃機関に対して制御を行う内燃機関の制御装置は、前記ウエストゲートバルブの故障を検出する故障検出手段と、前記故障検出手段によって前記ウエストゲートバルブの故障が検出された場合に、前記内燃機関におけるノックの発生に関わる制御量を変更して制御を行う制御手段と、を備え、前記制御量は、吸気バルブと排気バルブとのバルブオーバーラップ量であり、前記制御手段は、前記ウエストゲートバルブが開側で故障している場合、前記バルブオーバーラップ量を増加させる。
上記の内燃機関の制御装置において好適には、前記制御手段は、前記ウエストゲートバルブが閉側で故障している場合、前記バルブオーバーラップ量を減少させる。即ち、ノックが発生し易くなるウエストゲートバルブの閉側故障時に、バルブオーバーラップ量を減少させる制御を行う。バルブオーバーラップ量を減少させると、燃焼室内の内部EGRが減少して、ノックが発生しにくくなると考えられる。よって、上記した制御を行うことにより、ウエストゲートバルブが閉側で故障しているときに発生し得るノックを適切に抑制することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[全体構成]
まず、本実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用されたシステムの全体構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された車両100の概略構成を示す。なお、図1では、実線矢印がガスの流れを示し、破線矢印が信号の入出力を示している。
車両100は、主に、エアフロメータ(AFM)2と、吸気通路3と、過給機(ターボ過給機)4と、インタークーラ(IC)5と、スロットルバルブ6と、エンジン(内燃機関)8と、排気通路18と、バイパス通路19と、ウエストゲートバルブ20と、触媒21と、ECU(Engine Control Unit)50と、を備える。
吸気通路3上には、吸気通路3を通過する吸気の流量を検出するエアフロメータ2が設けられている。また、吸気通路3中には、過給機4のコンプレッサ4aが配設されており、吸気はコンプレッサ4aの回転によって圧縮される(過給される)。更に、吸気通路3中には、吸気を冷却するインタークーラ5と、エンジン8に供給する吸気量を調整するスロットルバルブ6が設けられている。
スロットルバルブ6を通過した吸気は、エンジン8が有する複数の気筒(不図示)内に流入する。エンジン8は、供給された吸気と燃料とを混合した混合気を気筒内で燃焼することによって動力を発生する。エンジン8は、例えばガソリンエンジンやデーゼルエンジンなどによって構成される。エンジン8内における燃焼により発生した排気ガスは、排気通路18に排出され、触媒21によって浄化される。なお、エンジン8における燃料の点火時期や燃料噴射量の制御は、ECU50によって行われる。
詳しくは、エンジン8は、主に、気筒(シリンダ)8aと、燃料噴射弁9a、9bと、点火プラグ12と、吸気バルブ10と、排気バルブ11と、を有する。燃料噴射弁9aは、吸気通路3上に設けられており、吸気通路3中に燃料を噴射する(即ち、ポート噴射する)インジェクタである。燃料噴射弁9bは、気筒8aに設けられており、気筒8aの燃焼室8b内に直接燃料を噴射する(即ち、筒内噴射する)インジェクタである。燃料噴射弁9a、9bは、ECU50から供給される制御信号によって制御される。即ち、ECU50によって、燃料の噴射制御が実行される。例えば、ECU50は、燃料噴射弁9a、9bを制御することによって、筒内噴射とポート噴射とを噴き分け制御する。
気筒8aの燃焼室8bには、吸気通路3より吸気が供給されると共に、上記した燃料噴射弁9a、9bの少なくとも一方から燃料が供給される。燃焼室8b内では、点火プラグ12の点火により着火されることによって、供給された吸気と燃料との混合気が燃焼される。この場合、燃焼によってピストン8cが往復運動し、この往復運動がコンロッド8dを介してクランク軸(不図示)に伝達され、クランク軸が回転する。なお、点火プラグ12は、ECU50から供給される制御信号によって制御される。即ち、ECU50によって、点火時期の制御が実行される。
更に、燃焼室8bには、吸気バルブ10と排気バルブ11が設けられている。吸気バルブ10は、開閉することによって、吸気通路3と燃焼室8bとの導通/遮断を制御する。また、排気バルブ11は、開閉することによって、排気通路18と燃焼室8bとの導通/遮断を制御する。詳しくは、吸気バルブ10はアクチュエータ10aによって開閉が制御され、排気バルブ11はアクチュエータ11aによって開閉が制御される。これらのアクチュエータ10a、11aは、ECU50から供給される制御信号によって制御される。即ち、吸気バルブ10及び排気バルブ11は、アクチュエータ10a、11aを介してECU50によって制御される。このように、アクチュエータ10a、11aなどは、吸気バルブ10及び排気バルブ11のバルブタイミングを可変とする可変動弁機構として構成されている。
エンジン8より排出された排気ガスは、排気通路18に設けられた過給機4のタービン4bを回転させる。このようなタービン4bの回転トルクが、過給機4内のコンプレッサ4aに伝達されて回転することによって、過給機4を通過する吸気が圧縮される(過給される)。
また、排気通路18には、過給機4の上流側と下流側とをバイパスさせるバイパス通路19が接続されている。このバイパス通路19上には、ウエストゲートバルブ20(以下、ウエストゲートバルブを「WGV」とも表記する。)が設けられている。WGV20が閉であるときには、排気ガスは過給機4に流入し、バイパス通路19には流れない。逆に、WGV20が開であるときには、排気ガスはバイパス通路19にも流れる。そのため、コンプレッサ4aの回転数の上昇が抑制される。即ち、過給機4による過給が抑えられる。
ECU50は、図示しないCPU、ROM、RAM、及びA/D変換器などを含んで構成される。ECU50は、車両内の各種センサから供給される出力に基づいて、車両内の制御を行う。本実施形態では、ECU50は、WGV20の故障の検出を行い、WGV20の故障が検出された場合に、エンジン8におけるノック(ノッキング)の発生に関わる制御量を変更し、変更後の制御量に基づいて制御を行う。言い換えると、ECU50は、ノックの発生に影響を与えるパラメータを、ノックの発生が抑制されるように変更する。このように、ECU50は、本発明における内燃機関の制御装置として機能する。具体的には、ECU50は、本発明における故障検出手段、及び制御手段として動作する。
以下では、本発明の実施形態に係る、ノックの発生に関わる制御量の変更方法について説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態について説明する。第1実施形態では、WGV20の故障が検出された場合に、ノックコントロールシステム(以下、「KCS」と呼ぶ。)で用いている遅角限界(以下、「KCS遅角限界」とも呼ぶ。)を変更する制御を行う。KCSでは、エンジン8におけるノックの検出を行い、ノックの発生を抑制するために点火時期を遅角制御する。また、KCSは、ノック誤判定時などに点火時期が遅角し過ぎないように、エンジン8の保証範囲内でノックが発生しない点火時期の遅角量を、KCS遅角限界として設定している。
しかしながら、WGV20を開にすべき状況などにおいてWGV20が閉側で故障した場合、燃焼室8b内に存在する内部EGR量が増加し、混合気の温度が上昇する傾向にある。そのため、WGV20が正常に閉に設定されているときに比べ、エンジン8においてノックが発生し易くなると考えられる。したがって、このような故障が発生した場合には、KCSに係る制御において点火時期をKCS遅角限界(開領域で適合した遅角量に対応する)まで遅角した場合であっても、ノックの発生を抑制することができない可能性があると考えられる。
よって、第1実施形態では、WGV20の故障が検出された場合に、上記したノックの発生が適切に抑制されるようにKCSで用いるKCS遅角限界を変更する。詳しくは、WGV20が閉側で故障している場合(以下、「閉側故障」と呼ぶ。)、KCS遅角限界を遅角側に変更する。これにより、KCSに係る制御が実行された際に、点火時期を大きく遅角させることが可能となる。したがって、ウエストゲートバルブ20が閉側故障している場合において、ノックの発生を適切に抑制することが可能となる。なお、WGV20が開側で故障している場合(以下、「開側故障」と呼ぶ。)には、KCS遅角限界を進角側に変更する。
図2は、第1実施形態に係る処理を示すフローチャートである。この処理は、前述したECU50が所定の周期で繰り返し実行する。
まず、ステップS101では、ECU50は、WGV20が閉側故障しているか否かを判定する。具体的には、ECU50は、WGV20を開にすべき状況(開領域)においてWGV20が閉側で故障したか否かを判定する。1つの例では、ECU50は、エンジン8の回転数及び負荷から想定される排気圧と、実際の排気圧(検出値など)とを比較することによって、WGV20の故障を判定する。また、他の例では、WGV20を電動で位置制御している場合には、ECU50は、WGV20に対して供給する制御信号に対応するWGV20の位置に基づいて、WGV20の故障を判定する。WGV20が閉側故障していると判定された場合(ステップS101;Yes)、処理はステップS103に進み、WGV20が閉側故障していないと判定された場合(ステップS101;No)、処理はステップS102に進む。
ステップS103では、WGV20が閉側故障しているため、ECU50は、KCSで用いているKCS遅角限界を遅角側に変更する。即ち、ECU50は、現在のKCS遅角限界を更に遅角させた値を、新たなKCS遅角限界として設定する。例えば、KCS遅角限界が「5」である場合には、これを「0」に変更する。これにより、KCSによる制御によって、エンジン8におけるノックの発生を適切に抑制することが可能となる。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
一方、ステップS102では、WGV20が閉側故障していないため、ECU50は、WGV20が開側故障しているか否かを判定する。具体的には、ECU50は、WGV20を閉にすべき状況(閉領域)においてWGV20が開側で故障したか否かを判定する。この判定は、前述したWGV20の閉側故障の判定と同様の手法(ステップS101参照)によって行うことができる。WGV20が開側故障していると判定された場合(ステップS102;Yes)、処理はステップS104に進む。これに対して、WGV20が開側故障していないと判定された場合(ステップS102;No)、処理は当該フローを抜ける。この場合には、WGV20が故障していないので、KCS遅角限界を変更する処理を行わない。
ステップS104では、WGV20が開側故障しているため、ECU50は、KCSで用いているKCS遅角限界を進角側に変更する。即ち、現在のKCS遅角限界における遅角量を小さくした値(即ち、進角させた値)を、新たなKCS遅角限界として設定する。例えば、KCS遅角限界が「5」である場合には、これを「10」に変更する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
このように、第1実施形態によれば、WGV20に故障が発生した場合において、エンジン8のノックを適切に抑制することが可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、WGV20に故障が発生した場合に、KCSにおけるKCS遅角限界を変更する代わりに、エンジン8におけるポート噴射と筒内噴射との噴き分け比率(ポート噴射と筒内噴射とを噴き分ける割合)を変更する点で第1実施形態と異なる。即ち、第1実施形態では、KCS遅角限界を変更してKCSに係る制御を行うことによって、WGV20の故障時に発生し得るノックに対して対処したが、第2実施形態では、噴き分け比率を変更して燃料の噴射制御を実行することによって、WGV20の故障時に発生し得るノックに対して対処する。
ここで、筒内噴射は、燃焼室8bに直接燃料を噴射するため、ポート噴射に比べて、燃焼室8bの温度を効果的に低下させることができる。そのため、筒内噴射は、ノックを効果的に抑制することができると言える。また、前述したように、WGV20を開にすべき状況などにおいてWGV20が閉側で故障した場合、混合気の温度が上昇して、ノックが発生し易くなると考えられる。したがって、第2実施形態では、このようにWGV20が閉側故障している場合、筒内噴射の噴き分け比率を上昇させる制御を行う。詳しくは、筒内噴射を実行する割合をポート噴射を実行する割合よりも大きくすると共に、筒内噴射を実行する割合を現在よりも大きくする。これにより、燃焼室8bの温度を効果的に低下させることができ、ノックの発生を適切に抑制することが可能となる。なお、WGV20が開側故障している場合には、ポート噴射の噴き分け比率を上昇させる制御を行う。
図3は、第2実施形態に係る処理を示すフローチャートである。この処理は、前述したECU50が所定の周期で繰り返し実行する。なお、図3に示したステップS201、S202の処理は、図2に示したステップS101、S102の処理と同様であるため、その説明を省略する。ここでは、ステップS203、S204の処理についてのみ説明する。
ステップS203では、WGV20が閉側故障していると判定されているため(ステップS201;Yes)、ECU50は、筒内噴射の噴き分け比率を上昇させる。即ち、ポート噴射に対して筒内噴射を行う割合を現在のものよりも大きくする。具体的には、ポート噴射に対して筒内噴射を行う割合が大きくなるように変更すると共に、筒内噴射を行う割合を現在のものよりも大きくする変更を行う。例えば、現在の筒内噴射とポート噴射との噴き分け比率が「30:70」であれば「60:40」などに変更し、現在の噴き分け比率が「50:50」であれば「70:30」などに変更し、現在の噴き分け比率が「70:30」であれば「100:0」などに変更する。このように噴き分け比率を変更することにより、WGV20が閉側故障している場合において、ノックの発生を適切に抑制することが可能となる。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
一方、ステップS204では、WGV20が開側故障していると判定されているため(ステップS202;Yes)、ECU50は、ポート噴射の噴き分け比率を上昇させる。即ち、筒内噴射に対してポート噴射を行う割合を現在のものよりも大きくする。具体的には、筒内噴射に対してポート噴射を行う割合が大きくなるように変更すると共に、ポート噴射を行う割合を現在のものよりも大きくする変更を行う。例えば、現在の筒内噴射とポート噴射との噴き分け比率が「70:30」であれば「40:60」などに変更し、現在の噴き分け比率が「50:50」であれば「30:70」などに変更し、現在の噴き分け比率が「30:70」であれば「0:100」などに変更する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
このように、第2実施形態によれば、WGV20に故障が発生した場合において、エンジン8のノックを適切に抑制することが可能となる。
なお、上記では、WGV20に故障が発生した場合に、ポート噴射と筒内噴射との噴き分け比率のみを変更する実施形態を示したが、これに限定はされない。他の例では、WGV20に故障が発生した場合に、ポート噴射と筒内噴射との噴き分け比率を変更すると共に、KCSにおけるKCS遅角限界を変更することができる。即ち、第2実施形態に係る制御と第1実施形態に係る制御とを組み合わせて実行することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態では、WGV20に故障が発生した場合に、KCSにおけるKCS遅角限界、及びポート噴射と筒内噴射との噴き分け比率を変更する代わりに、吸気バルブ10と排気バルブ11とのバルブオーバーラップ量を変更する点で、第1実施形態及び第2実施形態とは異なる。即ち、第3実施形態では、バルブオーバーラップ量を変更する制御を行うことによって、WGV20の故障時に発生し得るノックに対して対処する。
ここで、吸気バルブ10と排気バルブ11とのバルブオーバーラップ量を増加させると、燃焼室8b内の内部EGRが増加するため、ノックが発生しやすいと考えられる。逆に言うと、バルブオーバーラップ量を減少させた場合、燃焼室8b内の内部EGR量を減少させることができ、ノックの発生を抑制することができるものと考えられる。したがって、第3実施形態では、ノックが発生し易くなるWGV20の閉側故障時に、バルブオーバーラップ量を減少させる制御を実行する。これにより、燃焼室8b内の内部EGRを効果的に減少させることができ、ノックの発生を適切に抑制することが可能となる。なお、WGV20が開側故障している場合には、バルブオーバーラップ量を増加させる制御を実行する。
図4は、第3実施形態に係る処理を示すフローチャートである。この処理は、前述したECU50が所定の周期で繰り返し実行する。なお、図4に示したステップS301、S302の処理は、図2に示したステップS101、S102の処理と同様であるため、その説明を省略する。ここでは、ステップS303、S304の処理についてのみ説明する。
ステップS303では、WGV20が閉側故障していると判定されているため(ステップS301;Yes)、ECU50は、吸気バルブ10と排気バルブ11とのバルブオーバーラップ量を減少させる。即ち、現在設定されているバルブオーバーラップ量よりも小さくした値を、新たなバルブオーバーラップ量として設定する。この場合、ECU50は、アクチュエータ10a、11aを制御することで、吸気バルブ10及び排気バルブ11のバルブタイミングを調整することによって、バルブオーバーラップ量を減少させる。このようにバルブオーバーラップ量を減少させることによって、WGV20が閉側故障している場合において、ノックの発生を適切に抑制することが可能となる。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
一方、ステップS304では、WGV20が開側故障していると判定されているため(ステップS302;Yes)、ECU50は、吸気バルブ10と排気バルブ11とのバルブオーバーラップ量を増加させる。即ち、現在設定されているバルブオーバーラップ量よりも大きくした値を、新たなバルブオーバーラップ量として設定する。この場合、ECU50は、アクチュエータ10a、11aを制御することで、吸気バルブ10及び排気バルブ11のバルブタイミングを調整することによって、バルブオーバーラップ量を増加させる。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
このように、第3実施形態によれば、WGV20に故障が発生した場合において、エンジン8のノックを適切に抑制することが可能となる。
なお、上記では、WGV20に故障が発生した場合に、バルブオーバーラップ量のみを変更する実施形態を示したが、これに限定はされない。即ち、第3実施形態に係る制御のみを実行することに限定はされない。他の例では、第3実施形態に係る制御と、前述した第1実施形態に係る制御及び第2実施形態に係る制御の少なくともいずれかと、を組み合わせて実行しても良い。例えば、第3実施形態に係る制御と第1実施形態に係る制御とを組み合わせた制御を実行することができる。即ち、バルブオーバーラップ量を変更すると共に、KCSのKCS遅角限界を変更する制御を行うことができる。
本実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された車両の構成を示す概略図である。 第1実施形態に係る処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る処理を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る処理を示すフローチャートである。
符号の説明
3 吸気通路
4 過給機
8 エンジン(内燃機関)
9a、9b 燃料噴射弁
10 吸気バルブ
11 排気バルブ
12 点火プラグ
18 排気通路
19 バイパス通路
20 ウエストゲートバルブ(WGV)
50 ECU
100 車両

Claims (6)

  1. 過給機と、排気通路において前記過給機の上流側と下流側とをバイパスさせるバイパス通路上に設けられたウエストゲートバルブと、を有する内燃機関に対して制御を行う内燃機関の制御装置であって、
    前記ウエストゲートバルブの故障を検出する故障検出手段と、
    前記故障検出手段によって前記ウエストゲートバルブの故障が検出された場合に、前記内燃機関におけるノックの発生に関わる制御量を変更して制御を行う制御手段と、を備え
    前記制御量は、ノックコントロールシステムで用いている遅角限界であり、
    前記制御手段は、前記ウエストゲートバルブが開側で故障している場合、前記遅角限界を進角側に変更することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記ウエストゲートバルブが閉側で故障している場合、前記遅角限界を遅角側に変更することを特徴とする請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 過給機と、排気通路において前記過給機の上流側と下流側とをバイパスさせるバイパス通路上に設けられたウエストゲートバルブと、を有する内燃機関に対して制御を行う内燃機関の制御装置であって、
    前記ウエストゲートバルブの故障を検出する故障検出手段と、
    前記故障検出手段によって前記ウエストゲートバルブの故障が検出された場合に、前記内燃機関におけるノックの発生に関わる制御量を変更して制御を行う制御手段と、を備え、
    前記制御量は、前記内燃機関におけるポート噴射と筒内噴射との噴き分け比率であり、
    前記制御手段は、前記ウエストゲートバルブが開側で故障している場合、前記ポート噴射の噴き分け比率を上昇させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記ウエストゲートバルブが閉側で故障している場合、前記筒内噴射の噴き分け比率を上昇させることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 過給機と、排気通路において前記過給機の上流側と下流側とをバイパスさせるバイパス通路上に設けられたウエストゲートバルブと、を有する内燃機関に対して制御を行う内燃機関の制御装置であって、
    前記ウエストゲートバルブの故障を検出する故障検出手段と、
    前記故障検出手段によって前記ウエストゲートバルブの故障が検出された場合に、前記内燃機関におけるノックの発生に関わる制御量を変更して制御を行う制御手段と、を備え、
    前記制御量は、吸気バルブと排気バルブとのバルブオーバーラップ量であり、
    前記制御手段は、前記ウエストゲートバルブが開側で故障している場合、前記バルブオーバーラップ量を増加させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記ウエストゲートバルブが閉側で故障している場合、前記バルブオーバーラップ量を減少させることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の制御装置。
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