JP2010019085A - エンジンの吸気制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過給機付きエンジンにおいて吸気温度を低下させながら、過給圧の減少を抑制する。
【解決手段】吸気通路8と蓄圧タンク21とを連結する分岐流路弁22の開弁によって、分岐流路20の接続点の近傍の空気の圧力を急激に低減させ、これに伴い脈動する吸気圧力の極小部分となる負圧波を、吸気弁11の開弁期間内に燃焼室2に到達させる。吸気圧力の低減によって吸気温度を低下させることができる。分岐流路弁22の開弁及び閉弁が1燃焼サイクル中に少なくとも各1回行われると、その閉弁中には過給圧の減少が抑制されるので、過給圧の減少を全体として抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの吸気通路の圧力を制御するための吸気制御装置に関する。
過給機付きエンジンでは、吸気通路中にコンプレッサが設けられ、当該コンプレッサによって過給された空気がエンジンに供給される。特許文献1が開示する装置では、過給に伴う吸気温度の上昇によって生ずる充填効率の低下を防ぐために、吸気通路のコンプレッサ上流側とスロットルバルブ下流側とをバイパスするバイパス通路が設けられている。この装置では、過給を必要としない運転領域で、コンプレッサをバイパスして空気を燃焼室に供給している。
特開2001−248452号公報
しかし、特許文献1の装置は、バイパス通路から低圧の空気を導入するため、過給圧が下がってしまい、出力の低下や、急加速操作の際の応答遅れ(いわゆるターボラグ)が顕著になる可能性が高い。
そこで本発明の目的は、過給機付きエンジンにおいて吸気温度を低下させながら、過給圧の減少を抑制することにある。
本発明の第1の態様は、過給機を備えたエンジンの吸気制御装置であって、エンジンの吸気通路における前記過給機のコンプレッサよりも下流側の所定点と所定の外部空間とを接続する分岐流路と、前記分岐流路を開閉する分岐流路弁と、前記分岐流路弁を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記吸気通路の圧力が前記外部空間の圧力よりも高い場合に、前記分岐流路弁の開弁に伴い脈動する吸気圧力の極小部分となる負圧波が吸気弁の開弁期間内に燃焼室に到達するように、前記分岐流路弁を1燃焼サイクル中に少なくとも1回開弁及び少なくとも1回閉弁させることを特徴とするエンジンの吸気制御装置である。
本発明では、分岐流路弁の開弁によって、分岐流路の接続点の近傍の空気の圧力が局地的に低減される。この圧力の局地的な低減によって脈動する吸気圧力の極小部分となる負圧波は、吸気弁の開弁期間内に燃焼室に到達するので、圧力の低減によって吸気温度が低下させられる。分岐流路弁の開弁及び閉弁が1燃焼サイクル中に少なくとも各1回行われると、その閉弁中には過給圧の減少が抑制されるので、過給圧の減少を全体として抑制することができる。なお、本発明における「負圧波」の語は吸気圧力の極小部分を意味するものであって、その圧力値が正圧である場合を広く含む。
好適には、前記所定点はスロットル弁下流側の前記吸気通路であり、前記所定の外部空間は、コンプレッサ上流側の前記吸気通路、蓄圧タンク、及び大気開放領域のうち少なくともいずれかである。
好適には、本発明の装置は、車両の運転状態に基づいて前記分岐流路弁の開弁時期を設定する設定手段を更に備え、前記制御手段は、設定された開弁時期に前記分岐流路弁を開弁させる。ここにいう車両の運転状態は、吸気通路内の圧力及び/又は温度、あるいはこれらに関連するパラメータ、例えばエンジン回転数及び負荷とするのが特に好適である。
好適には、前記所定の外部空間は蓄圧タンクを含み、制御手段は更に、吸気通路の圧力が予め定められた蓄圧しきい値よりも低い場合に分岐流路弁を開弁させる。この場合には、蓄圧タンク内の圧力上昇を抑制でき、これによって燃焼室内の圧力を好適に制御できる。
好適には、本発明の装置は、車両の運転状態に基づいて点火時期を設定する点火時期設定手段を更に備える。この場合には点火時期を更に適正にすることが可能になる。
点火時期設定手段を備える場合には、前記車両の運転状態は、好適には、前記吸気通路の圧力及び前記分岐流路弁の動作履歴を含む。
好適には、前記所定の外部空間は蓄圧タンクを含み、本発明の装置は、当該蓄圧タンクと大気開放領域とを接続する内圧調整路と、当該内圧調整路を開閉する内圧調整弁と、を更に備え、前記制御手段は更に、前記蓄圧タンクの圧力が予め定められた高圧しきい値よりも高い場合に前記内圧調整弁を開弁させる。この場合には、蓄圧タンク内の圧力の上昇を抑制することができる。
内圧調整路を設ける場合には、当該内圧調整路と大気開放領域の間に発電用タービンを設け、前記内圧調整路からの空気流により当該発電用タービンが駆動されてもよい。この場合には蓄圧タンクから排出される空気からエネルギを回収することが可能になる。
本発明による吸気制御装置を直噴形式のガソリンエンジンに応用した一実施形態について、図1〜図3を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の任意の技術にも当然応用することができることに注意しなければならない。
図1において、本発明の実施形態に係るエンジン1は、ガソリン内燃機関であり、シリンダ内に形成された燃焼室2に高圧空気を過給するために、ターボチャージャ3が設置されている。ターボチャージャ3は、タービンホイール4と、コンプレッサホイール5と、これらのホイール4,5の中心部を連結するシャフト6とを有する。タービンホイール4は排気通路7に、コンプレッサホイール5は吸気通路8内にそれぞれ設けられ、排気通路7及び吸気通路8は燃焼室2に連通している。排気通路7を通る排気ガスによりタービンホイール4が回転駆動されてコンプレッサホイール5が回転し、これにより、大気口から吸気通路8内に吸入される空気は高圧にされて燃焼室2に向けて給送される。
燃焼室2にそれぞれ臨む吸気ポート9および排気ポート10には、吸気ポート9を開閉する吸気弁11、排気ポート10を開閉する排気弁12が配置され、燃焼室2内には混合気を着火させる点火プラグ14が組み込まれている。
吸気弁11および排気弁12を駆動する動弁機構27は、吸気弁11および排気弁12を個別に任意の開度およびタイミングで制御することが可能な機構であり、吸気弁11と排気弁12とにそれぞれ個別に設けられたソレノイドを含んでいる。なお、このような構成に代えて、動弁機構27としては例えば2種類のカムを油圧によって切り替えることによってバルブタイミングおよびカムプロフィールを任意に変更できる可変バルブタイミング機構(VVT; Variable Valve Timing mechanism)を用いてもよい。
吸気ポート9に連通するようにシリンダヘッドに連結されて吸気ポート9と共に吸気通路8を画成する吸気管の上流端側には、加圧された空気を冷却するためのインタークーラ15が設けられている。このインタークーラ15よりも下流側の吸気通路8には、スロットル弁16が設けられている。スロットル弁16は、アクセルペダルセンサ17が検出したアクセルペダルの踏み込み量に基づき、スロットルアクチュエータ18によって開度が調整される。本実施形態では、アクセルペダルの踏み込み動作と、スロットル弁16の開閉動作とを切り離して電気的に制御できるようにしているが、スロットル弁16はアクセルペダルと機械的に連結されていてもよい。さらに、スロットル弁16の下流側には、サージタンク19が設けられている。
コンプレッサホイール5、インタークーラ15、スロットル弁16及びサージタンク19よりも下流側の吸気通路8には、分岐流路20が接続されている。吸気通路8に対する分岐流路20の接続点は、各気筒への分岐点(いわゆるインテークマニホールド集合部)よりも下流側である。分岐流路20の末端には、蓄圧タンク21が接続されている。蓄圧タンク21は全気筒について共通であっても良く、あるいは気筒ごとに設けられていても良い。蓄圧タンク21は、低圧空気を保持可能な密閉性を有する。分岐流路20には、分岐流路弁22が設けられてこの分岐流路20を開閉し、これにより蓄圧タンク21と吸気通路8とを連通もしくは遮断する。分岐流路弁22及びそのアクチュエータ23は、吸気弁11の開閉時期に応じて所望の時期に正確に分岐流路弁22が開閉するように、極めて制御応答性の高いものである。分岐流路弁22の形式はロータリー弁であるが、シャッター弁やバタフライ弁など任意の他のものを採用してもよい。
本実施形態における分岐流路弁22は、その開弁に伴い脈動する吸気圧力の極小部分となる負圧波が、吸気弁11の開弁期間内に燃焼室2に到達するように、予め定められた条件下で、1燃焼サイクル中に少なくとも1回開弁及び少なくとも1回閉弁させられる。本実施形態では、分岐流路弁22は吸気弁11の開弁時間中に開弁及び閉弁するが、分岐流路弁22の開弁時期は吸気弁11の開弁時期よりも早くてもよく、また分岐流路弁22の閉弁時期は吸気弁11の閉弁時期より遅くてもよい。この結果、吸気弁11の開弁期間中に、過給によって高圧となった吸気のうち、分岐流路弁22の開弁に伴い脈動する吸気圧力の極小部分となる負圧波の全部又は少なくとも一部が燃焼室2内に作用し、燃焼室2内の圧力を低減させることができる。
エンジン1のクランク軸の近傍には、クランク角センサ24が配置されている。吸気通路8におけるコンプレッサ5よりも上流側には、吸入空気量を検出してこれをECU30に出力するエアフローメータ25が配置されている。
装置の動作を制御する電子制御装置(以下ECUという)30は、周知のワンチップマイクロプロセッサであり、データバスにより相互接続されたCPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ及び入出力インターフェイスを含む。ECU30は、センサ24,25などからの検出信号に基づき、予め設定されたプログラムに従って円滑なエンジン1の運転がなされるように、点火プラグ14,スロットルアクチュエータ18,アクチュエータ23,燃料噴射弁2などの作動を制御するようになっている。また、燃料噴射弁2からの燃料の噴射量は、図示しないアクセルペダルの踏み込み量、スロットル弁16の開度や図示しないエアフローメータの検出値に応じて算出される負荷(1気筒あたりの吸入空気量Ga)に対して、所定の割合となるように設定される。
ECU30のROMには、車両の運転状態を示すパラメータと分岐流路弁22の開弁時期及び閉弁時期とを関連付けて記憶させた開弁時期マップが格納されている。ECU30はこの開弁時期マップの参照によって、分岐流路弁22を設定された時期に開弁及び閉弁させる。運転状態を示すパラメータとして、クランク角センサ24によって検出されるエンジン回転数Ne、及びエアフローメータ25によって検出される負荷(1気筒あたりの吸入空気量Ga)が用いられる。
またECU30のROMには、車両の運転状態を示すパラメータと点火プラグ14の点火時期とを関連付けて記憶させた点火時期マップが格納されている。ECU30はこの点火時期マップの参照によって、点火プラグ14を設定された時期に点火させる。運転状態を示すパラメータとして、蓄圧タンク21の圧力の推定値である推定圧力P、エンジン回転数Ne、及び負荷(1気筒あたりの吸入空気量Ga)が用いられる。蓄圧タンク21の推定圧力Pの算出には、スロットル弁16の開度、吸気通路8の推定圧力Pa、並びに分岐流路弁22の動作履歴が用いられる。吸気通路8の推定圧力Paの算出には、スロットル弁16の開度が用いられるが、推定圧力に代えて吸気通路8における分岐点の近傍に吸気圧センサ26を配置し、この吸気圧センサから得られる実測値を用いてもよい。また蓄圧タンク21内の圧力を検知するために専用のセンサを設けてもよい。
以上のとおり構成された第1実施形態の動作について説明する。図2において、ECU30はまず初期化処理として、蓄圧タンク21内の推定圧力Pに初期値Pを代入する(P10)。初期値Pとしては、例えば大気圧相当値を用いることができる。次にECU30は、現在の負荷状態が予め定められた低負荷領域内かを判断する(S20)。この判断は、吸気通路8の圧力と、予め定められた蓄圧しきい値との比較によって行われ、圧力が蓄圧しきい値よりも低い場合に肯定される。なお、吸気通路8の圧力に対応する値として、現在の負荷(1気筒あたりの吸入空気量Ga)を用い、これと所定の基準値Ga1との比較によって当該判断を行ってもよい。肯定すなわち低負荷領域内である場合には、次にECU30は、分岐流路弁22を開くように、アクチュエータ23に対して制御出力を行う(S30)。低負荷領域内、例えば始動直後では、吸気通路8内の圧力とくにインテークマニホールド内の圧力(インマニ圧力)は負圧若しくは相当程度の低圧になっているので、ステップS30における分岐流路弁22の開動作の結果、蓄圧タンク21内の圧力はインマニ圧力に近い負圧又は低圧にされる。この動作を蓄圧タンク21の推定圧力Pに反映させるため、ECU30は次に、推定圧力Pに、スロットル開度から所定の関数によって算出された推定インマニ圧力Paを代入する(S40)。
ステップS20で否定の場合、又はステップS40の処理後には、ECU30は、吸気通路8の推定圧力Paが、蓄圧タンク21の推定圧力Pよりも高いかを判断する(S50)。肯定すなわち吸気通路8と蓄圧タンク21との圧力差がある場合には、ECU30は、現在の運転状態が、予め定められたノック領域内であるかを判断する(S60)。この判断は、現在のエンジン回転数Ne及び負荷(1気筒あたりの吸入空気量Ga)と所定の基準値Ga2との比較によって行われ、現在値Gaが基準値Ga2よりも高い場合に肯定される。
ステップS50又はS60で否定、すなわち吸気通路8が蓄圧タンク21よりも高圧でない場合及びノック領域外である場合には、所定の終了条件が成立(S100)するまで、例えば不図示のイグニッションスイッチのオフ操作があるまでの間、ステップS20〜S60の処理が繰返し実行される。その結果、分岐流路弁22の閉弁及び過給によって吸気通路8内の圧力が上昇し、蓄圧タンク21内との圧力差が増大する。
ステップS50及びS60で肯定の場合には、ECU30は、上述した点火時期マップによって、蓄圧タンク21の推定圧力P、エンジン回転数Ne及び負荷(1気筒あたりの吸入空気量Ga)に基づいて、点火時期を算出する(S70)。このようにして蓄圧タンク21の推定圧力Pを考慮して算出された点火時期に従って、別途の点火処理によって点火プラグ14が点火されることになる。具体的には、蓄圧タンク21の推定圧力Pが低いほど、燃焼室2に供給される空気量が減少し、圧縮行程における燃焼室2内の圧力が低くなるので、これを考慮して点火時期を進角させるように点火時期マップが設定されている。
S70の処理後、ECU30は上述した開弁時期マップによって、エンジン回転数Ne及び負荷(1気筒あたりの吸入空気量Ga)に基づき、分岐流路弁22を開閉する(S80)。分岐流路弁22は、その急激ないしステップ的な開弁に伴い脈動する吸気圧力の極小部分となる負圧波が、吸気弁11の開弁期間内に燃焼室2に到達するようなタイミングで行われる。この分岐流路弁22の開弁によって、吸気通路8内の空気が蓄圧タンク21に流入し、吸気通路8内の圧力が局地的に減少すると共に、蓄圧タンク21内の圧力が増加するため、ECU30は後者を推定圧力Pの値に反映させるべく、分岐流路弁22の開弁に起因する圧力増分Pbを推定圧力Pに加算する(S90)。
これらステップS20〜S90の処理は、エンジン1の動作中に亘って繰り返し実行され、所定の終了条件が成立(S100)した場合、例えば不図示のイグニッションスイッチのオフ操作があった場合に本ルーチンを抜ける。
以上の処理の結果、本実施形態では、分岐流路弁22の開弁によって、分岐流路20の接続点の近傍の空気の圧力が急激ないしステップ的に低減される。この圧力の低減によって脈動する吸気圧力の極小部分となる負圧波は、吸気弁11の開弁期間内に燃焼室2に到達するので、圧縮行程における燃焼室2内の温度が低下させられる。すなわち、図3に示されるように、本実施形態に係る分岐流路20及び分岐流路弁22を有しない改良前のエンジンでは、インマニ圧が実線aのように吸気弁11の開弁期間(IVO−IVC間)後期において高くなり(楕円Aで囲んだ領域)、吸気弁11の閉弁後であるクランク角630degにおける筒内温度も高温(例えば180°C)に達する。これに対し、本実施形態では、概ね楕円Aで囲んだ領域にわたる負圧波によって、インマニ圧が一点鎖線bのように吸気弁11の開弁期間(IVO−IVC間)後期において顕著に低減され、吸気弁11の閉弁後であるクランク角630degにおける筒内温度も低い温度(例えば152°C)まで抑制される。なお、分岐流路弁22の開弁に伴い圧力が低減された領域の空気そのものは、楕円Aで囲んだ領域(負圧波に相当)よりも遅れて燃焼室2に到達するものと考えられるが、他の要素の影響によって図3のグラフには現れていない。
さらに、本実施形態において圧縮行程における筒内温度を抑制できることは、過給圧を全体的に上昇させてもノッキングを抑制できることを意味するから、本発明ではより大型の過給機を用いて過給圧を全体的に上昇させることも可能になるということができる。その場合には、インマニ圧ないし筒内圧は図3における一点鎖線bを全体的に上方にシフト(平行移動)させたように推移し、しかも吸気弁11の開弁期間後期においてもピーク圧力がノック限界を超えないようにすることができる。
以上詳述したとおり、本実施形態では、吸気通路8の圧力が蓄圧タンク21内の推定圧力Pよりも高く(S50)且つ運転状態がノック領域にある(S60)場合に、分岐流路弁22の開弁によって、分岐流路20の接続点の近傍の空気の圧力が急激に低減される。この分岐流路弁22の開弁に伴い脈動する吸気圧力の極小部分となる負圧波は、吸気弁11の開弁期間内に燃焼室2に到達するので、吸気温度が低下させられる。分岐流路弁22の開弁及び閉弁が1燃焼サイクル中に少なくとも各1回行われると、その閉弁中には過給圧の減少が抑制されるので、過給圧の減少を全体として抑制することができる。
また本実施形態では、車両の運転状態に基づいて分岐流路弁22の開弁時期を設定する設定手段を更に備え、ECU30は、設定された開弁時期に分岐流路弁22を開弁させるので、分岐流路弁22を適切に制御することができる。また、ここにいう車両の運転状態として、吸気通路内の圧力及び/又は温度、あるいはこれらに関連するパラメータ、例えばエンジン回転数Ne及び負荷(吸入空気量Ga)を用いたので、簡易な構成によって本発明に所期の効果を得ることができる。
また本実施形態では、所定の外部空間を蓄圧タンク21とすると共に、ECU30が、吸気通路の圧力が蓄圧しきい値よりも低い場合に分岐流路弁22を開弁させるので(S20・S30)、蓄圧タンク21内の圧力上昇を抑制でき、これによって燃焼室2内の圧力を好適に制御できる。なお、本実施形態ではステップS20の判断に吸入空気量Gaを用いたが、代わりに吸気通路8の圧力に関連する他のパラメータを用いても良い。
また本実施形態では、車両の運転状態に基づいて点火時期を設定(S70)するようにしたので、分岐流路20の使用の影響を考慮して点火時期を更に適正にすることが可能になる。また、このような車両の運転状態が、吸気通路8の圧力及び分岐流路弁22の動作履歴を含むこととしたので、簡易な構成によって本発明に所期の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では分岐流路20を、内部の圧力を保持しうる密閉性を有する蓄圧タンク21としたが、本発明における分岐流路は、予め定められた外部空間、例えばコンプレッサホイール5よりも上流側の吸気通路8(例えば不図示のエアクリーナ内)、あるいはエンジンルーム内などの大気開放領域であってもよい。また、本発明の装置は、複数種類又は同種複数のこのような予め定められた外部空間を有していても良い。また、本実施形態では分岐流路弁22を1燃焼サイクル中に1回開弁及び1回閉弁させたが、1燃焼サイクル中に複数回開閉させてもよい。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、分岐流路の接続先である所定の外部空間として蓄圧タンク21を用いると共に、蓄圧タンク21と大気開放領域とを接続する内圧調整路と、内圧調整路を開閉する内圧調整弁と、を更に備え、ECUは更に、蓄圧タンク内の圧力が予め定められた高圧しきい値よりも高い場合に内圧調整弁を開弁させることを特徴とする。
図4において、第2実施形態に係るエンジン101は、蓄圧タンク21と大気開放領域とを接続する内圧調整路110と、この内圧調整路110を開閉する内圧調整弁112とを有する。内圧調整弁112の形式はロータリー弁であるが、シャッター弁やバタフライ弁など任意の他のものを採用してもよい。内圧調整弁112及びそのアクチュエータ113は、吸気弁11の開閉時期に応じて所望の時期に正確に内圧調整弁112が開閉するように、極めて制御応答性の高いものである。アクチュエータ113はECU130に接続されて制御される。第2実施形態の残余の機械的構成は第1実施形態と同様であり、その制御において異なるのみであるため、同一符号を付して詳細の説明は省略する。
以上のとおり構成された第2実施形態の動作について説明する。図5において、ステップS210〜S290及びS330の処理は、上記第1実施形態(図2)におけるステップS10〜S90及びS100と同様である。ステップS300において、ECU130は、蓄圧タンク21内の推定圧力Pが、予め定められた高圧しきい値Pcよりも大であるかを判断し、肯定の場合には、ECU130はアクチュエータ113に制御出力を行い、内圧調整弁112を全開にさせる(S310)。
この内圧調整弁112の開弁の結果、蓄圧タンク21内の圧力は開弁時間に応じて減少することになる。なお、この圧力の減少を推定圧力Pに反映させるために、ECU130は開弁時間に応じた圧力値Pを推定圧力Pに代入する(S320)。このためにECU130のROMには、開弁時間と蓄圧タンク21内の圧力の減少量とを関連付けたマップ又は関数を予め格納するものとする。
以上の処理の結果、第2実施形態では、蓄圧タンク21内の圧力の上昇を抑制することができる。
なお、第2実施形態の変形例として、図6に示されるように、内圧調整路110の末端に発電用タービン120を接続し、内圧調整路110から排出される空気流で発電用タービン120を駆動すると共に、発電用タービン120の出力軸121に接続された発電機122によって、整流回路123を経由して車載バッテリ124を充電してもよい。この場合には、排出される空気流からエネルギを回収することができる。
なお、上述した各実施形態では本発明をいわゆる筒内直噴形式のガソリンエンジンに応用した場合について説明したが、本発明は、燃料を吸気ポート内に噴射するポート噴射形式のエンジンや、アルコールやLPG(液化天然ガス)などを燃料として使用するエンジン、点火プラグを用いないディーゼルエンジンなどの他の形式のエンジンにおいても有効であり、同様な効果を得ることができることは言うまでもない。また、本発明は車両用以外のエンジンについても適用でき、かかる構成も本発明の範疇に属するものである。
本発明の第1実施形態の吸気制御装置を示す概念図である。 第1実施形態の動作を示すフローチャートである。 分岐流路弁の開閉タイミング、吸気弁の開閉タイミング及びインマニ圧力の変化を表すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態の吸気制御装置を示す概念図である。 第2実施形態の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態の変形例を示す概念図である。
符号の説明
1 エンジン
2 燃焼室
3 ターボチャージャ
4 タービンホイール
5 コンプレッサホイール
8 吸気通路
11 吸気弁
16 スロットル弁
20 分岐流路
21 蓄圧タンク
22 分岐流路弁
26 吸気圧センサ
110 内圧調整路
112 内圧調整弁
120 発電用タービン

Claims (8)

  1. 過給機を備えたエンジンの吸気制御装置であって、
    エンジンの吸気通路における前記過給機のコンプレッサよりも下流側の所定点と所定の外部空間とを接続する分岐流路と、
    前記分岐流路を開閉する分岐流路弁と、
    前記分岐流路弁を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記吸気通路の圧力が前記外部空間の圧力よりも高い場合に、前記分岐流路弁の開弁に伴い脈動する吸気圧力の極小部分となる負圧波が吸気弁の開弁期間内に燃焼室に到達するように、前記分岐流路弁を1燃焼サイクル中に少なくとも1回開弁及び少なくとも1回閉弁させることを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  2. 請求項1に記載のエンジンの吸気制御装置であって、
    前記所定点はスロットル弁下流側の前記吸気通路であり、
    前記所定の外部空間は、コンプレッサ上流側の前記吸気通路、蓄圧タンク、及び大気開放領域のうち少なくともいずれかであることを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載のエンジンの吸気制御装置であって、
    車両の運転状態に基づいて前記分岐流路弁の開弁時期を設定する設定手段を更に備え、前記制御手段は、設定された開弁時期に前記分岐流路弁を開弁させることを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  4. 請求項1又は2に記載のエンジンの吸気制御装置であって、
    前記所定の外部空間は蓄圧タンクを含み、
    前記制御手段は更に、前記吸気通路の圧力が予め定められた蓄圧しきい値よりも低い場合に前記分岐流路弁を開弁させることを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のエンジンの吸気制御装置であって、
    車両の運転状態に基づいて点火時期を設定する点火時期設定手段を更に備えたことを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  6. 請求項5に記載のエンジンの吸気制御装置であって、
    前記車両の運転状態は、前記吸気通路の圧力及び前記分岐流路弁の動作履歴を含むことを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のエンジンの吸気制御装置であって、
    前記所定の外部空間は蓄圧タンクを含み、
    当該蓄圧タンクと大気開放領域とを接続する内圧調整路と、
    当該内圧調整路を開閉する内圧調整弁と、を更に備え、
    前記制御手段は更に、前記蓄圧タンクの圧力が予め定められた高圧しきい値よりも高い場合に前記内圧調整弁を開弁させることを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  8. 請求項7に記載のエンジンの吸気制御装置であって、
    前記内圧調整路と大気開放領域の間に発電用タービンが設けられており、前記内圧調整路からの空気流により当該発電用タービンが駆動されることを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
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JP2016153628A (ja) * 2015-02-20 2016-08-25 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

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