JP4786134B2 - 切削加工装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、NC工作機械等における切削工具を被加工物近傍まで迅速に接近させることができる切削加工装置に関し、詳しくは、切削工具が被加工物に接近したことを非接触で検出して送り速度を変化させることができる切削加工装置に関するものである。
従来より、NC工作機械等の切削工具は、予め作成されたNCプログラムの順序に従って忠実に移動して被加工物を加工している。このNCプログラムは、予め決まっている被加工物の形状や、加工部位、加工量等のデータと加工手順とに基いて作成されている。
このNCプログラムによる加工としては、例えば、被加工物をテーブルの所定個所に固定した後、被加工物から離れた位置では切削工具を高速の早送り速度で移動させ、被加工物に接近したら切削工具を低速の切削送り速度に変更した後、NCプログラムに従って被加工物を加工する。切削工具を被加工物に接近するまで高速の早送り速度で移動させることにより作業効率の向上を図り、切削工具が被加工物に接近したら低速の切削送り速度に変更することにより接触時に大きな負荷が作用して工具が破損するのを防いでいる。このNCプログラムによる加工は、同一プログラムを用いて、同一形状のものを複数個加工するような場合には効率良く加工することができ、加工途中で変更するようなものではない。
一方、被加工物が車両の台車やポンプのケーシングのような大型鋳物の場合には、前記したように被加工物をテーブルの所定個所に固定しても加工前の表面形状が製造誤差等によってばらつく場合がある。しかも、このような大型鋳物は、テーブルに固定するときの取付誤差も大きくなる場合がある。そのため、大型鋳物等を加工する場合、これら製造誤差や取付誤差によって切削工具と被加工物との相対距離が変化して加工開始位置が異なってしまう。
このような被加工物を加工する場合、作業者がその加工開始位置に工具の位置を調節すれば個々に正確な加工を行うことは可能であるが、個々の被加工物に対して位置を調節する作業は非常に煩雑であり、自動化の妨げにもなる。また、このような加工前の形状のばらつきや取付誤差を考慮して、NCプログラムを作り直すのは非現実的である。
そこで、大型鋳物等のように加工前の寸法にばらつきがある被加工物を加工するNCプログラムにあっては、被加工物の加工開始位置が多少変化しても切削工具が早送り速度で被加工物と接触しないように、大きなツールパス(切削工具が被加工物に接触しない間隔)を設定したNCプログラムを作成し、切削工具が被加工物と大きく離れている時には早送り速度で切削工具を移動させ、切削工具が被加工物と接触するかなり前から切削送り速度に変更し、その後は全ての動作を切削送り速度で行わせるようにしている。
なお、この種の従来技術として、数値制御装置から与えられた加工情報に基いて被加工物を加工する工具を、この工具と被加工物との接触状態および非接触状態を検出する状態検出装置で検出し、この工具と被加工物とが非接触の状態では、工具と被加工物との相対移動量を可逆カウンタ装置でカウントしながら高速送りとし、カウンタ装置が零にカウントダウンしたときに通常送りにするものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭56−119355号公報(第3−9頁、図2)
しかしながら、前記したように、被加工物の加工前寸法のばらつきや取付誤差を考慮して切削工具が被加工物に接触しないようなツールパスをNCプログラムに設定する場合、それらによる寸法のばらつきと安全率を考慮して大きなツールパスを設定しなければならず、正確な寸法の被加工物を切削する場合に比べて非常に大きなツールパスを設定することとなる。
そのため、このように大きなツールパスを設定した場合、切削工具がワークに接触するかなり前から速度の遅い切削送り速度で切削工具を送ることとなり、実際の加工作業を開始する前に多くの空走時間を要し、全体の加工効率を悪くしている。
なお、安全率を考慮した大きなツールパスの設定は、NC工作機械等のように作業者が介在しないようにプログラムを用いて切削工具を自動的に速度制御する場合には避けられず、プログラムを用いて切削工具を速度制御する限界であり、切削加工の効率化の妨げになっている。
また、前記特許文献1の検知方法では、工具がワークに接触した時に高速送りを通常送りに速度変更するものであるため、工具がワークに接触した瞬間に工具に大きな負荷が作用して工具が破損するおそれがある。
そこで、前記課題を解決するために、本願発明は、切削工具を駆動する切削機械との間を絶縁し、前記切削工具を中心とするように切削工具のホルダー周囲に位置する切削工具側の円筒形電極を設け、該円筒形電極を、内周側に設けたガード電極と外周側に設けた検出電極とで構成し、前記切削工具で加工する被加工物を他方の電極に構成し、これら切削工具と被加工物とが離れた状態で切削工具側と被加工物側との電極間に設定電位を与える電位設定機を設け、該電位設定機で切削工具側と被加工物側との間に与えた電位から静電容量を計測するセンサーを設け、該センサーで計測した前記切削工具全周の静電容量の大きさにより該切削工具と被加工物との距離を把握して前記切削工具の送り速度を制御する制御装置を設け、該制御装置に、前記静電容量が設定した閾値よりも大きい場合は早送り速度で前記切削工具を送り、小さい場合は切削送り速度で前記切削工具を送るように制御する機能を具備させている。このように、本願発明では、センサーを用いて切削工具を速度制御している。
さらに、前記円筒形電極を、内周側に設けたガード電極と外周側に設けた検出電極とで構成することにより、切削工具やホルダーによる静電容量の計測値への影響を防ぐようにしている
本願発明は、以上説明したような手段により、被加工物に加工前寸法のばらつきや取付誤差等を生じても、切削工具を被加工物に接近した位置まで早送り速度で安定して送って切削工具の空走時間を短くし、効率良く切削加工を行うことが可能となる。
以下、本願発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本願発明の実施形態に係る切削加工装置の構成を示すブロック図である。
図示するように、切削加工装置1には、エンドミル等の切削工具2を設けた切削機械3と、この切削機械3で加工するためにテーブル4上に取付けられた被加工物5と、これら切削機械3と被加工物5との間に所定の電位を与える電位設定機6と、この電位設定機6で与えた電位から静電容量を計測する静電容量計測器7と、静電容量計測器7からのデータを処理するデータ処理装置8と、このデータ処理装置8からの信号に基いて前記切削機械3で切削工具2の送り速度を制御するコントローラ9とが設けられている。この切削工具2を設けた切削機械3と、この切削機械3を制御するコントローラ9と、テーブル4に取付けた被加工物5とはマシニングセンター10等に設けられている。また、この実施形態では、前記電位設定機6内に静電容量計測器7が設けられ、この電位設定機6とデータ処理装置8とは制御装置11内に設けられている。
そして、この実施形態では、切削工具2を設けたホルダー12の周囲に切削工具側の電極13が設けられ、被加工物5自体が被加工物側の電極14に構成されている。この例では、被加工物5側がアースとなっている。これらの電極13,14と制御装置11とは配線19,20で接続されており、これらでセンサー15が構成されている。このセンサー15は、電極13と電極14との間に前記電位設定機6から設定電位を与え、この電位から静電容量計測器7で静電容量を計測し、この静電容量から切削工具2と被加工物5との間の距離をデータ処理装置8で判断するように構成されている。
電極13の構成としては、この実施形態では円筒形で形成されており、内周側のガード電極13Aと外周側の検出電極13Bとの2重構造となっている。このように内周側にガード電極13Aを設けることにより、導電体である切削工具2やホルダー12によって静電容量の計測値に影響が出るのを防いでいる。この影響としては、切削工具2と被加工物5との間の距離変化範囲と静電容量の変化範囲とが狭くなって計測値の範囲が狭くなるものである。なお、切削工具2と被加工物5との間の距離変化に対して静電容量が変化する傾向は同様であるため、必ず設ける必要はない。また、切削工具2と電極13の内面との隙間が広い場合には、ガード電極13Aを設けなくても静電容量の計測値に影響を及ぼすことが少ないので、安定して静電容量を計測することができる。さらに、後述するように切削工具2を電極に構成した場合も必要ない。
また、この電極13は、その上部位置に絶縁体16が設けられ、その上部に取付部17が設けられている。この取付部17は、電極13を切削機械3の非回転体部分にボルト18で取付けるためのものである。この取付部17には、前記電位設定機14からの配線19が接続されている。これら電極13と絶縁体16と取付部17とは一体的に形成されており、電極13が切削機械3に取付けられた状態では、絶縁体16によって電極13は切削機械3から絶縁された状態となる。
このように構成された切削工具側の電極3は、そのほぼ中心位置に切削工具2が位置するような状態で切削機械3に設けられる。これにより、切削工具2は、その周囲を電極13で囲まれた状態となっており、切削工具2の周囲に方向性無く静電容量を同様に検出できるセンサー15を設けた状態となる。しかも、一方の電極が被加工物5自体であるため、切削工具2を被加工物5に接近させるだけでセンサー15が被加工物5との間の静電容量を切削工具2の全周で同様に検出することができるので、被加工物5との距離を3次元的に把握することができる。なお、この被加工物5と接するテーブル4に、前記電位設定機14からの配線20が接続されている。
以上のように構成された切削加工装置1によれば、以下のようにして切削工具2と被加工物5との距離を判断し、被加工物5に接近した位置で切削工具2を早送り速度から切削送り速度へ安定して切換えて、迅速な切削工具2の送りを実現することができる。
すなわち、切削工具2側に設けた電極13と被加工物5を固定したテーブル4とに電位設定機6から配線19,20を介して所定の設定電位が与えられ、この与えられた電位から電極13と被加工物5との間の静電容量が静電容量計測器7で計測される。そして、この計測された静電容量がデータ処理装置8に送られ、このデータ処理装置8で予め設定されている閾値と比較され、閾値よりも小さい静電容量であれば切削工具2と被加工物5との間の距離が遠いと判断してコントローラ9に切削工具2を早送り速度で移動させるように信号を出力する。一方、計測した静電容量が閾値よりも大きい静電容量であれば切削工具2と被加工物5との間の距離が設定距離に近づいたと判断してコントローラ9に切削工具2を遅い切削送り速度で移動させるように信号を出力して、切削機械3により切削工具2の送り速度が制御される。
この静電容量の大小によって距離を判断する原理は、Q=CV(Q:充電電荷量、C:静電容量、V:電圧)と、C=εS/d(ε:誘電率、S:金属電極の面積、d:電極間の距離)とから、Q=CV=εSV/dとなり、Qはdに反比例することから、静電容量CはQ/Vであるため、電極間の距離dが遠い場合は電荷量Qが小さくなって静電容量Cも小さくなり、距離dが近い場合は電荷量Qが大きくなって静電容量Cも大きくなることに基いている。
の実施形態に係る切削加工装置1によって切削工具2を移動させた時の電圧変化(静電容量の変化)を計測した結果は、後述する実施例1,2に示す。
このように、切削工具2の送り速度を早送り速度から切削送り速度に下げる速度制御をセンサー15を用いて行うことにより、切削工具2を非接触の状態で速度制御できるので、被加工物5の表面に影響を与えることなく安定して制御することができる。また、被加工物5に応じて静電容量の閾値を設定することができるので、速度制御が被加工物5の表面形状により影響を受けることも少ない。しかも、被加工物5が導体であれば材質に無関係で安定した速度制御を行うことができる。
以上のように、この切削加工装置1によれば、NC工作機械等の稼動中において、実際に被加工物5に切削工具2が接近していることを、切削工具2と被加工物5との間に与えた電位からセンサー15で静電容量を計測することによって把握するので、
被加工物5に加工前寸法のばらつきや取付誤差等を生じても
常に被加工物5と所定の距離に接近した位置まで切削工具2を迅速な早送り速度で送り、接近した位置から切削送り速度で送るようにできるので、効率良く切削工具2を移動させて加工することが可能となる。
しかも、前記したようなセンサー15を設けて切削工具2と被加工物5との距離を非接触で把握して送り速度を変化させるので、被加工物5に加工前寸法のばらつきや取付誤差等を生じても切削工具2の加工初めに大きな負荷を作用させることなく加工を初めることができる。
また、このようにセンサー15を用いて切削工具2が被加工物5に接近したことを判断しているので、プログラム入力や作業者の操作ミス等によって切削工具2が被加工物5の非加工部へ移動・接近した場合でも、3次元的にそれを把握し、切削工具2の破損、被加工物5等の破損を事前に回避することができる。
その上、後述する実施例1,2に示すように、切削工具2の周囲で被加工物5に接近したことを把握することができるとともに、切削工具2を上下方向に移動させて被加工物5に接近させた場合も、横方向に移動させて被加工物5に接近させた場合も、切削工具2が被加工物5に接近したことを3次元的に把握することができるので、切削工具2を3次元的に移動させても被加工物5と接触する前に確実に送り速度を変化させ、接触時に大きな工具負荷を作用させることなく切削工具2の空走時間を短くすることが安定してできる。
図2は図1の切削加工装置による簡単な加工手順の一例を示すフローチャートである。これらの手順は予め設定されたプログラムに基いて進められる。この図に基いて加工手順の一例を説明する。この例は、プログラムで単一の加工を終了し、離れた場所の加工を連続的に行う場合の例であり、離れた場所へも早送りで工具を送る場合がある例を示している。
開始(a) の直後に静電容量チェックON(b) となり、切削工具2が所定の方向に送られる。この状態では切削工具2が被加工物5から離れているため、早送り(c) の速度によって被加工物5に向けて移動させられる。この早送り時には静電容量チェック(d) が所定間隔で行われており、計測された静電容量が予め設定された閾値と比較される。この静電容量が予め設定された閾値よりも小さい場合は前記静電容量チェックON(b) の直後に戻り、早送りによる切削工具2の移動が続けられる。
そして、前記静電容量チェック(d) で計測した静電容量が閾値と同じか越えたことを検出したら、切削工具2が切削送り(e) の速度に変更される。この時点で静電容量チェックOFF(f) となり、その後は、プログラムに基づく切削加工が行われる(g) 。このプログラムに基づく切削加工前に静電容量チェック機能をOFFにするのは、連続的な加工中に切削工具2が一時的に被加工物5から離れるような場合があっても工具送り速度に変化を生じさせないためである。この静電容量チェック機能のOFFは、切削工具2が被加工物5から離れないような場合には必要なく、加工の種類等に応じて決定すればよい。
このプログラムに基づく切削加工が終了すると、加工終了か否かが判断される(h) 。そして、離れた加工個所等の切削加工を続けて行う場合、加工終了?の判断でNOとなり、前記静電容量チェックON(b) の前まで戻り、前記早送り(c) の速度によって次の加工個所へ切削工具2が迅速に移動させられる。その後は、前記静電容量チェック(d) の判断以降が繰り返される。そして、前記加工終了?の判断(h) がYESの場合、終了する(i) 。
このフローチャートは一例であり、被加工物5や加工の種類等に応じて設定される。
図3は本願発明の第1参考例に係る切削加工装置を示す模式図であり、図4は同第2参考例に係る切削加工装置を示す模式図、図5は同第3参考例に係る切削加工装置を示す模式図である。なお、これらの参考例においては、前記実施形態における主要な構成のみを示している。また、前記実施形態の切削加工装置1と同一の構成には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図3に示す第1参考例は、前記実施形態における電極13を検出電極21のみで構成した例であり、被加工物側の電極14は前記実施形態と同様に被加工物5自体で構成されている。図示するように、この電極21も絶縁体16を介して取付部17で切削機械3に取付けられている。このような構成によっても、電極21と被加工物5との間に所定の電位を与え、その電位に基づく静電容量を静電容量計測器7で計測することによって、切削工具2が被加工物5に接近したことを安定して把握し、常に被加工物5に接近した位置で切削工具2の送り速度を変更することができる。
図4に示す第2参考例は、前記切削工具2そのものを電極として構成した例であり、被加工物側の電極14は前記実施形態と同様に被加工物5自体で構成されている。図示するように、この実施形態では、切削機械3に絶縁体22を介して切削工具2とそのホルダー12とが設けられている、この例の場合、切削工具2が電極の一方となる。このような構成によっても、切削工具2(電極)と被加工物5との間に所定の電位を与え、その電位に基づく静電容量を静電容量計測器7で計測することによって、切削工具2が被加工物5に接近したことを安定して把握し、常に被加工物5に接近した位置で切削工具2の送り速度を変更することができる。
図5に示す第3参考例は、前記被加工物5を絶縁体23の上部に設けて電極14として構成した例であり、切削工具2側が他方の電極(アース)に構成されている。図示するように、被加工物5が絶縁体23の上部に設けられて電極14に構成されており、切削工具2が他方の電極に構成されている。このような構成によっても、被加工物5と切削工具2との間に所定の電位を与え、その電位に基づく静電容量を静電容量計測器7で計測することによって、切削工具2が被加工物5に接近したことを安定して把握し、常に被加工物5に接近した位置で切削工具2の送り速度を変更することができる。
なお、上述した実施形態は実施形態の一例を示しており、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本願発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
図6は図1に示す切削加工装置で切削工具を上下方向に移動させた時の出力電圧を計測した実施例1のグラフである。この実施例1では、切削工具側と被加工物との間に所定の電圧を印加し、切削工具2を被加工物5から100mm離れた上方位置から下方向に移動させて近づけた時の、切削工具2の先端と被加工物5の表面との工具高さ(図1に示す距離h)と、出力電圧との関係について求めている。
図示するように、この実施例1では、切削工具2の先端を被加工物5の表面から100mm上方に離した位置から、切削工具2を下方向に移動させて被加工物5へ徐々に近づけ、その時の各位置における出力電圧(静電容量)を計測している。このグラフから、切削工具2の先端位置が被加工物5の表面に接近すれば出力電圧が上昇することが分かる。
従って、このデータに基いて、切削工具2が被加工物5にどれだけ接近した位置を速度変化点にしたいかを、その設定したい距離における電圧を閾値として定めれば、その設定電圧の静電容量を検出するまでは早送り速度で切削工具2を迅速に移動させ、設定電圧の静電容量を検出したら切削送り速度へ切換え、効率的に切削工具2を移動させることができる。
また、このように工具高さによって変化する電圧を送り速度変更の制御値とすることにより、被加工物5の表面形状が多少変化するようなばらつきを生じても、安定して被加工物5と所定距離離れた位置まで切削工具2を迅速に送って効率良く切削加工を行うことが安定してできる。
このような工具高さと出力電圧の関係は、設定電圧や切削工具2の径、電極13の大きさ等によって変化するため、個々の条件に応じて設定すればよい。
図7は図1に示す切削加工装置で切削工具を横方向に移動させた時の出力電圧を計測した実施例2のグラフである。この実施例2では、切削工具側と被加工物との間に所定の電圧を印加し、切削工具2を被加工物5から250mm離れた側方位置から横方向(X軸方向)に移動させて近づけた時のX軸方向距離と出力電圧との関係を、切削工具2の先端と被加工物5の表面との工具高さ(図1に示す距離h)を異ならせて求めている。
図示するように、この実施例2では、切削工具2の先端と被加工物5の表面との工具高さを、被加工物5の表面から−10mm(切削工具2の先端を被加工物5の表面から10mm下方に位置させた状態)に位置させた状態と、表面から10mm離した状態と、30mm離した状態との3例を示しており、切削工具2を被加工物5から横方向に250mm離した位置から、切削工具2を横方向に移動させて被加工物5へ徐々に近づけ、その時の各工具高さにおける出力電圧(静電容量)を計測している。このグラフから、切削工具2の先端位置が被加工物5の表面に対して上下方向にずれていたとしても、横方向に移動して接近すれば出力電圧が上昇することが分かる。
従って、このデータに基いて、切削工具2が被加工物5にどれだけ接近した位置を速度変化点にしたいかを、その設定したい距離における電圧を閾値として定めれば、その設定電圧の静電容量を検出するまでは早送り速度で切削工具2を迅速に移動させ、設定電圧の静電容量を検出したら切削送り速度へ切換え、効率的に切削工具2を移動させることができる。
また、このように工具の横方向距離によって変化する電圧を速度変更の制御値とすることによっても、被加工物5の表面形状が多少変化するようなばらつきを生じても、安定して被加工物5と所定距離離れた位置まで切削工具2を迅速に送って効率良く切削加工を行うことができる。
さらに、前記実施例1における上下方向の計測と組合わせることにより、3次元的に切削工具2が被加工物5に接近したことを把握することができ、3次元的な加工であっても迅速に切削工具2を被加工物5に接近した位置まで送り、効率的な切削加工を行うことができる。
このような工具高さと出力電圧の関係は、設定電圧や切削工具2の径、電極13の大きさ等によって変化するため、個々の条件に応じて設定すればよい。
本願発明に係る切削加工装置は、被加工物の加工前寸法にばらつきを生じたり取付誤差を生じるような被加工物を自動制御で加工する切削加工装置に有用である。
本願発明の実施形態に係る切削加工装置の構成を示すブロック図である。 図1の切削加工装置による加工手順の一例を示すフローチャートである。 本願発明の第1参考例に係る切削加工装置を示す模式図である。 本願発明の第2参考例に係る切削加工装置を示す模式図である。 本願発明の第3参考例に係る切削加工装置を示す模式図である。 図1に示す切削加工装置で切削工具を上下方向に移動させた時の出力電圧を計測した実施例1のグラフである。 図1に示す切削加工装置で切削工具を横方向に移動させた時の出力電圧を計測した実施例2のグラフである。
符号の説明
1…切削加工装置
2…切削工具
3…切削機械
4…テーブル
5…被加工物
6…電位設定機
7…静電容量計測器
8…データ処理装置
9…コントローラ
10…マシニングセンター
11…制御装置
12…ホルダー
13…電極
14…電極
15…センサー
16…絶縁体
17…取付部
18…ボルト
19…配線
20…配線
21…電極
22…絶縁体
23…絶縁体

Claims (1)

  1. 切削工具を駆動する切削機械との間を絶縁し、前記切削工具を中心とするように切削工具のホルダー周囲に位置する切削工具側の円筒形電極を設け、
    該円筒形電極を、内周側に設けたガード電極と外周側に設けた検出電極とで構成し、
    前記切削工具で加工する被加工物を他方の電極に構成し、
    これら切削工具と被加工物とが離れた状態で切削工具側と被加工物側との電極間に設定電位を与える電位設定機を設け、
    該電位設定機で切削工具側と被加工物側との間に与えた電位から静電容量を計測するセンサーを設け、
    該センサーで計測した前記切削工具全周の静電容量の大きさにより該切削工具と被加工物との距離を把握して前記切削工具の送り速度を制御する制御装置を設け、
    該制御装置に、前記静電容量が設定した閾値よりも大きい場合は早送り速度で前記切削工具を送り、小さい場合は切削送り速度で前記切削工具を送るように制御する機能を具備させた切削加工装置。
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