JP4785063B2 - ラビング方法 - Google Patents

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Description

本発明はレーヨンパイル糸を用いて得られるラビング布を貼り付けたラビングロールによる長尺配向基板フィルムのラビング方法に関する。
液晶表示装置等における、液晶セル中の液晶分子の配向用に基板上に高分子化合物からなる膜を設けた配向基板が使用されている。また、配向基板としてフィルムを用い、該配向基板フィルム上に液晶性高分子層を形成したものを直接または該液晶性高分子層を透光性基板フィルム上に転写して得られた視野角改良板、位相差板、色補償板等の液晶光学フィルムが知られている。このような配向基板は、ラビング布を貼り付けたラビングロールを一定方向に回転させて、該ラビング布の繊維毛足が、配向基板フィルムとなる高分子基板フィルムの表面またはガラス等の基板上に設けた高分子膜の表面を、一定方向に擦ることによって得られる。
このようにして液晶光学フィルムを製造するにあたり、製品フィルムにおいて欠点発生が問題となっている。欠点の原因としては環境基因や人体基因等も考えられるが、使用部材基因も大きな部分を占めていると考えられている。中でもラビング布は、その製造工程で紡績油剤、撚糸油剤、糊材、シャーリング油剤、パイル浸漬樹脂、バックコート樹脂等の様々な油剤や樹脂を付着させているのみならず、基布に用いられる経糸および緯糸にも同様な油剤等が用いられており、これらがラビング時に被ラビング基材(高分子基板フィルム)へ移行し汚染の原因となり、液晶の配向に影響を及ぼし欠点になると考えられている。このような欠点が発生することにより製造歩留りが大幅に低下するため、欠点原因物質の発生源の削減が望まれている。
パイル糸にレーヨンを用いたラビング布はその製造過程において種々の油剤や糊材を使用しているが、これら油剤や糊材が糸に付着したままではラビング布用途には好ましくないとして、製織後に洗浄工程を設けて十分に油剤や糊材を除去する。その後、開繊性および立毛性を高める目的で、織布に樹脂を浸漬する樹脂加工処理を行い、その後起毛処理工程を行う(例えば、特許文献1および登録実用新案文献1参照)。ところがこの様な樹脂加工処理を施すことにより、ラビング処理中にパイル糸から剥がれ落ちた樹脂が配向基板表面に異物として付着し、液晶の配向不良の原因となることがわかってきている。この様な不具合を解消するため、パイル糸としてレーヨン糸ではなく、酢酸セルロース繊維からなるカットパイル糸を使用するラビング布の製造方法が提案されている。この方法によると、樹脂加工を施すことなく開繊および立毛の性能に優れたラビング布を得ることができる(特許文献2参照)。しかしながら酢酸セルロース繊維からなるカットパイル糸を使用したラビング布はパイル糸自体の摩擦強度に乏しく、ラビング処理を施した際に糸切れ、糸屑等の発生に伴う不具合が生じ、性能面で満足できるものではなかった。
これらの問題を解決したラビング方法の開発が望まれていた。
特許第3400424号公報(請求項4、[0028]〜[0031]) 特開2004−332136号公報(第3頁) 登録実用新案第3032820号公報(請求項3、[0015])
本発明は上記の問題を解決した、レーヨンパイル糸を用いたベルベット織布製ラビング布によりラビングを行うことにより、欠点耐性に優れたラビング方法を提供するものである。
本発明は、レーヨンパイル糸を用いたベルベット織布から得られるラビング布であって、該レーヨンパイル糸が糊材の付着していないものであり、該ベルベット織布の洗浄工程および樹脂浸漬工程を含まず起毛処理工程を含む製造工程で得られるラビング布を貼り付けたラビングロールによって長尺配向基板フィルムをラビングすることを特徴とするラビング方法である。
油剤および糊材を含むレーヨンパイル糸を用いて得られるラビング布において、樹脂浸漬工程の弊害は知られていたが、洗浄工程を実施した後の織布は、糊材および油剤が除去されており、樹脂浸漬工程なしでは開繊性および立毛性の両立が極めて困難であり、樹脂浸漬工程(樹脂加工)は開繊性および立毛性を確保するうえで必須と考えられていた。しかしながら、本発明は、糊材を使用しないレーヨンパイル糸を用い、織布の洗浄工程を省略することにより、樹脂浸漬工程をも省略することを可能としたものである。この場合、ラビング布製造過程で種々使用する各種油剤の洗浄もできないのであるが、製品へ与える影響として、樹脂加工によりレーヨンパイル糸に含浸付着した樹脂がラビング時に剥がれ落ちるよりも、ラビング布製造にて使用する油剤の方が軽度であり、製品欠点が減少する。
本発明のラビング方法によれば、得られる製品中の欠点の発生を大幅に抑えることができ、製造歩留り向上に繋がった。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用されるラビング布を製作する際に使用する織物としては、経糸および緯糸から織成された基布にレーヨンパイル糸を織り込んで製織した織物が好適に用いられる。織り組織としてはV織り、W織り等のベルベット織りとして通常用いられる組織が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
経糸および緯糸としては綿、レーヨン、ポリエステル、アセテート、ナイロン等が用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。パイル糸としてはビスコースレーヨンや銅アンモニアレーヨンであるキュプラを用いることができる。パイル糸の繊度は、0.5〜7デニール、好ましくは0.8〜6デニール、さらに好ましくは2〜6デニールの範囲で選択することができる。繊度が0.5デニール未満ではラビング時に糸の切断が起きやすく、また7デニールを越えると繊維径が太くなりラビング時に配向基板にキズを発生させたりして好ましくない。
本発明でいうベルベット織布とは、経糸および緯糸より構成される上下2枚の基布部分と、パイル糸からなる3次元織り構造を有する反物を上下に切断することで得られる織布をいう。こうして得られたベルベット織布は、通常はシャーリング工程でカットパイルの先端部を刈り、カットパイルのパイル長を揃える。
ラビング布のパイル(フィラメント)密度は、パイル糸の繊度や材質、強度等により一概に決定できないが、通常、100〜500(単位:千フィラメント/inch;以下同様)好ましくは120〜400、さらに好ましくは150〜250の範囲で選択することができる。フィラメント密度が100より小さい場合はラビング密度が小さくなるためラビングスジ発生の原因となり、500より大きい場合はパイル密度が大きすぎるために毛並みに乱れが生じるおそれがあるため望ましくない。
以下に本発明の実施例および比較例を示すが、本発明はこれら態様に限定されるものではない。
[比較例1]
経糸および緯糸よりなる基布にW織りにより糊材付きレーヨンパイル糸を織り込んだ織り構造を有する織布を製作した。これを上下反物に切断して得られたベルベット織布を、シャーリング後、50〜60℃程度の温水でライン洗浄後、樹脂浸漬工程を実施、その後回転する針布に接触させつつ織布を走行させ起毛処理工程を実施した。その後バックコート処理を施し、ラビング布を得た。
得られたラビング布を用いて、下記の製法により液晶光学フィルムを製作したところ、点状欠点が20個/m検出された。
[比較例2]
レーヨンパイル糸として糊材なしパイル糸を使用したこと以外は比較例1と同様に実施したところ、点状欠点は比較例1よりも若干減少したものの、15個/mと、やはり多発レベルであった。
[実施例1]
レーヨンパイル糸として糊材なしパイル糸を使用し、温水ライン洗浄および樹脂浸漬工程を実施しないこと以外は比較例1と同様に実施したところ、点状欠点の発生は5個/mと、大幅に抑制された。
液晶光学フィルムの製法:
配向基板として熱可塑性樹脂製フィルムを搬送しながら、上記で得た各ラビング布を巻き付けた直径150mmのラビングロールを回転させることにより連続的にラビングをし、ロールに巻き取りを行った。
液晶ポリエステルを有機溶媒に溶解した液晶高分子溶液を、上記ラビング処理をした長尺フィルム上に塗布した後乾燥し、ガラス転移温度を越える温度で加熱処理をして液晶高分子を配向させ、冷却して配向を固定化した。
ついで、液晶高分子層面にアクリル系オリゴマーを主成分とする紫外線硬化型接着剤の連続塗布を行い、トリアセチルセルロースフィルムを連続的に貼合わせた。次いで紫外線を照射することによって、長尺の熱可塑性樹脂製配向基板フィルム/液晶高分子層/硬化アクリル系接着剤層/トリアセチルセルロースフィルムからなる積層体を製造した。得られた積層体から、熱可塑性樹脂製配向基板フィルムを連続的に剥離して液晶高分子層/硬化アクリル系接着剤層/トリアセチルセルロースフィルムからなる積層フィルム(液晶光学フィルム)を得た。
本発明のラビング方法は、液晶表示装置や液晶光学フィルム等における配向基板(フィルム)のラビングに用いて、異物が配向基板に付着して製品の欠陥となることを大幅に抑え、製品歩留まりを向上させる。また、本発明に用いるラビング布は、糊材を使用せず、洗浄工程および樹脂含浸工程を省略する方法によって得られるものであるから、ラビング布の製造コストが低減されるのみならず、ラビング時の異物の発生を抑制するものである。よって、本発明は配向基板(フィルム)を用いる液晶表示装置、液晶光学フィルム等の製造効率を向上させ、製品の品質を向上させるものである。

Claims (1)

  1. レーヨンパイル糸を用いたベルベット織布から得られるラビング布であって、該レーヨンパイル糸が糊材の付着していないものであり、該ベルベット織布の洗浄工程および樹脂浸漬工程を含まず起毛処理工程を含む製造工程で得られるラビング布を貼り付けたラビングロールによって長尺配向基板フィルムをラビングすることを特徴とするラビング方法。
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