JP2007231466A - 粘着テープ用織物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】きわめて低強度、低伸度の繊維を用いてなる織物を用いることによって、手切れ性が格段に向上した粘着テープ用織物を得ること。
【解決手段】セルロース混合エステルを主成分とする繊維を含有する織物であって、該繊維の強度が1cN/dtex未満、伸度が15%未満であることを特徴とする粘着テープ用織物。
【選択図】なし

Description

本発明は、粘着テープを構成する織物およびその製造方法に関する。より詳しくは、基布を構成する繊維の強度および伸度が十分に低いために、きわめて手切れ性に優れる粘着テープ用織物およびその製造方法に関する。また、本発明は、基布を構成する繊維の強度、伸度が低いために手切れ性の優れた粘着テープに関する。
一般に粘着テープは、テープそのものの保形性を高めるとともに、手で切断した際に切断面を安定化させる効果を得るために、基布となる織物とともに用いられる。この織物としては、レーヨンやビニロンの短繊維紡績糸からなる織物が用いられるが、紡績糸織物であるため織物自体が厚くなること、繊維の吸水性が高いため接着剤が多量に必要となったり、湿潤状態では織物の機械的特性が変化してしまうことなどの問題があった。
一方、ポリエステル繊維からなる織物は、湿潤状態における物性変化はないものの、強度が高すぎるために粘着テープの手切れ性が良好ではない。そのため、強度の低い共重合ポリエステル仮撚加工糸を用いる方法(特許文献1参照)、高速紡糸で得られる低強度のポリエステル繊維を用いる方法(特許文献2参照)、ポリエステル仮撚加工糸を融着させて低強度化させる方法(特許文献3参照)が提案されている。しかし、これらのポリエステル繊維を用いる方法では依然として手切れ性が十分ではなかったり、繊維を低強度化させるために複雑な工程をとらざるを得ない問題があった。
また、ポリエステル繊維に比べて強度が低いアセテート繊維を用いた粘着テープ用基布を用いる技術が開示されている(特許文献4参照)。この場合、アセテート繊維の強度は1.4〜2.0cN/dtex、伸度8〜23%であって、このアセテート繊維を用いた織物は、依然強度レベルが高く、手切れ性の観点から改善の余地があった。
特開平4−222240号公報(請求項1) 特開平5−51840号公報(請求項1) 特開平11−323689号公報(請求項1、2) 特開平6−128838号公報(請求項1〜3)
本発明の課題は、きわめて低強度、低伸度の繊維からなる織物を用いることによって、手切れ性が格段に向上した粘着テープ用織物およびその製造方法、ならびに手切れ性の良好な粘着テープを提供することにある。
上述した本発明の課題は、セルロース混合エステルを主成分とする繊維を含有する織物であって、該繊維の強度が1cN/dtex未満、伸度が15%未満であることを特徴とする粘着テープ用織物、あるいは、該粘着テープ用織物を用いてなる粘着テープによって解決することが可能である。その際、セルロース混合エステルがセルロースアセテートプロピオネートおよび/またはセルロースアセテートブチレートであること、セルロース混合エステルを主成分とする繊維が、その繊維軸に直角な糸断面において、占有面積が0.0001μm〜1μmであるボイドを10個以上有するものであることが好適に採用される。
また、本発明の別の課題は、強度が1〜2cN/dtex、伸度が15〜40%であるセルロースアセテートプロピオネートおよび/またはセルロースアセテートブチレートを主成分とする繊維を用いた織物を、100℃を越え140℃以下の熱水中で処理し、繊維の強度を1cN/dtex未満、繊維の伸度を15%未満とすることを特徴とする粘着テープ用織物の製造方法によって解決が可能である。
本発明の織物は従来にない低強度、低伸度の繊維からなるものであるため、粘着テープ用織物として用いた場合に、切断に際してかかる負荷がきわめて小さく、優れた手切れ性を示す粘着テープを得ることができる。また、本発明の製造方法は強度、伸度特性の優れた繊維を用いて織物を製織した後、熱水処理によって繊維を低強度化させるものであるため、製織の工程におけるトラブルがなく、良好な工程通過性で品位の高い織物が得られる特長を有している。そのため、粘着テープ用織物および粘着テープとして好適に使用することができる。
本発明の粘着テープ用織物は、セルロース混合エステルを主成分とする繊維を含有するものである。本発明のセルロース混合エステルとは、二種類以上のアシル基によって置換されたセルロースエステルをいう。具体例としては、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、セルロースプロピオネートブチレートなどをあげることができ、得られる繊維の機械的特性の観点から、なかでもセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートが最も好適に用いられる。この二種類以上のアシル基によって置換されたセルロースエステルを主成分とする繊維を用いることによって、本発明の目的である手切れ性の良好な粘着テープ用織物を得ることができる。
本発明におけるセルロース混合エステルを主成分とする繊維は、必要に応じて、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、染料、顔料、紫外線吸収剤、抗菌剤、潤滑剤、艶消剤、生分解促進剤等の添加剤についても、これらを単独もしくは併用して含有することができる。
本発明の粘着テープ用織物は強度が1cN/dtex未満、伸度が15%未満であるセルロース混合エステル繊維を少なくとも一部含有するものである。織物中における繊維の強度が1cN/dtex未満であることによって、きわめて容易に織物を切断することができるため、手切れ性に優れた粘着テープが得られる。繊維の強度は、より好ましくは、0.9cN/dtex以下であり、最も好ましくは0.8cN/dtex以下である。
また、織物中における繊維の伸度が15%未満であるであることによって、きわめて容易に切断することができるため、手切れ性に優れた粘着テープが得られる。繊維の伸度は、より好ましくは13%以下であり、最も好ましくは10%以下である。
また、手切れ性を向上させるために、セルロース混合エステルを主成分とする繊維が、その繊維軸に直角な糸断面において、占有面積が0.0001μm〜1μmであるボイドを10個以上有するものであることことも好適に採用できる。繊維中のボイドは織物に引き裂きの力がかかった際に、応力集中を起こして、より切断を容易とする効果がある。切断を容易にする観点からは、繊維軸に直角な糸断面において、占有面積が0.001μm〜1μmのボイドを10個以上有するものであることがより好ましい。ただし、上記面積範囲を逸脱するボイドを有することについては、特に制限無く採用できる。本発明におけるボイドの占有面積とは、繊維軸に直角な糸断面においてひとつのボイドが占める面積を意味しており、具体的には繊維軸と直角な糸断面について透過型電子顕微鏡を用いた電子顕微鏡撮影を行い、得られた電子顕微鏡写真を用いて空隙部の面積を算出することにより、計測することができる。ボイドの総数については特に制限は無いが、繊維軸に直角な糸断面におけるボイドの総数が10,000個以下であれば、繊維の形態が保持できなくなることがないため好ましい。
本発明のセルロース混合エステルを主成分とする繊維の断面形状については特に制限がなく、真円状の円形断面であっても良いし、また、多葉形、扁平形、楕円形、W字形、S字形、X字形、H字形、C字形、田字形、井桁形および中空などの異形断面糸でもよい。
また、本発明のセルロース混合エステルを主成分とする繊維は、撚糸されているものであることができる。撚糸数は適宜設定することができ、たとえば撚数を100〜2000T/mとすることができる。また、本発明のセルロース混合エステルを主成分とする繊維は、交絡されているものであることができる。交絡数は適宜設定することができ、たとえば5〜100個/mとすることができる。
本発明の織物の組織については、平織、綾織、朱子織あるいはそれらの変化織などが好適に採用できる。安定した手切れ性を得るためには平織の織物であることが好ましい。平織の織物の場合、経糸および緯糸の密度は適宜決定することができるが、例えば2.54cmあたり30本〜200本であることができる。30本以上であれば織物を切断した場合に切断面が乱れることがないため好ましい。安定した切断面を得るためには、織密度は2.54cmあたり40本以上であることがより好ましく、50本以上であることが最も好ましい。一般に、密度が高くなれば織物の引き裂き強力が高くなってしまうが、本発明においては繊維の強度が1cN/dtex未満と非常に低いために、例えば2.54cmあたり100本以上、さらには120本以上といった高密度織物をも用いることができる。ただし、織密度が高すぎると製織時のトラブルを招くため、織密度は200本以下であることが好ましい。
次に本発明のセルロース混合エステルを主成分とする繊維を含有する粘着テープ用織物の製造方法について述べる。
まず、セルロース混合エステルを主成分とする繊維は、セルロース混合エステルを溶解可能な有機溶剤に溶解させたセルロース混合エステル組成物を、湿式紡糸あるいは乾式紡糸によって製造することもできるし、セルロース混合エステルを主成分とする組成物を溶融紡糸することによって製造することもできる。環境への悪影響を与えない観点から溶融紡糸によって製造することが最も好ましい。セルロース混合エステルを主成分とする組成物の溶融紡糸による製造方法に関しては、公知の方法をそのまま用いることができる。
紡糸によって得られた紡出糸の強度は1〜2cN/dtex、伸度は15〜40%であることが好ましい。粘着テープ織物としては、強度および伸度が低いことが望ましい特性となるが、織物を製造する製織工程において強度および伸度が低い繊維は、糸切れ停台などのトラブルを生じることになる。強度は1cN/dtex以上であることが、製織の工程通過性が良好であるため好ましい。強度は高ければ高いほうが好ましいが、伸度を低下させずに2cN/dtexより高い強度の繊維を得ることは困難である。紡出糸の強度は、より好ましくは1.2cN/dtex以上、もっとも好ましくは1.5cN/dtexである。また、紡出糸の伸度については、15%以上であることによって製織の工程通過性が良好となるため好ましい。伸度は高ければ高いほうが好ましいが、強度を低下させずに伸度を40%以上とするのは困難である。伸度は18%以上であることがより好ましく、20%以上であることが最も好ましい。
得られた繊維は、平織、綾織、朱子織あるいはそれらの変化織になるように製織することができる。平織の織物の場合、経糸および緯糸の密度は適宜決定することができるが、例えば2.54cmあたり30本〜200本とすることができる。30本以上であれば織物を切断した場合に切断面が乱れることがないため好ましい。安定した切断面を得るためには、織密度を2.54cmあたり40本以上とすることがより好ましく、50本以上とすることが最も好ましい。一般に、密度が高くなれば織物の引き裂き強力が高くなってしまうが、本発明においては繊維の強度が1cN/dtex未満と非常に低いために、製織にあたって繊維の密度を、例えば2.54cmあたり100本以上、さらには120本以上とすることが可能である。ただし、織密度が高すぎると製織工程におけるトラブルを招くことがあるため、製織性の観点からは織密度は200本以下であることが好ましい。製織には有杼織機、レピアルーム、エアージェットルーム、ウォータージェットルームなど公知の織機を用いることができる。この段階においては、繊維の強度が1cN/dtex以上、伸度は15%以上であることで、糸切れトラブル等を回避することができ、品位の良好な織物を得ることができる。
得られた織物は、100℃を越え140℃以下の熱水中で処理することによって、繊維の強度を1cN/dtex未満、繊維の伸度を15%未満に低下させることができる。これはセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロース混合エステルを主成分とする繊維は、100℃を越え140℃以下の熱水処理を行った場合に、ボイドを発生するなどの著しい繊維内部構造変化が生じて、強度、伸度を低下させる特徴があることによる。100℃未満の温水中での処理では強度および伸度を低下させる効果が得られない。処理温度は120℃以上であることが、織物の強度および伸度を低下させる観点からは好ましく、130℃以上であることが最も好ましい。熱水処理の時間については、適宜設定することができ、例えば10分〜60分とすることができる。
粘着テープを製造する場合には、上述のようにして製造した、繊維の強度を1cN/dtex未満、伸度を15%未満とした織物に対して、溶融押出しした熱可塑性樹脂をフィルム状にラミネート加工する方法を採用することができる。熱可塑性樹脂の種類については特に限定は無く、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリイプシロンカプラミドなどのナイロン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、セルロースエステル系樹脂などを用いることができる。その後、ラミネート加工して得られたフィルム状物の裏側に接着剤となる粘着層を塗布することによって粘着テープを製造することができる。粘着テープの構成については特に上記の構成に限定されるものではなく、織物の両面にフィルム状物を塗布すること、粘着層を両面に塗布することなど、適宜設計を行うことができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。なお、引張強度、引張伸度、手切れ性については、下記の方法で測定、評価を行った。
(1)引張強度、引張伸度
オリエンテック社製テンシロンUCT−100型を用い、試料長5cm、引張速度20cm/minの条件で引張試験を行って、試料が切断した時の応力を繊維の引張強度(cN/dtex)、切断した時の伸度を繊維の伸度(%)とした。測定は別個の繊維について5回行って、その平均値を持って引張強度あるいは引張伸度とした。
(2)手切れ性
粘着テープを緯方向に実際に手で切断し、その切断に際する手切れの容易性と切断面の様子について評価を行った。手切れ性に関しては、きわめて容易の場合に○、容易の場合に△、困難の場合に×とした。切断面の様子については、乱れが全く無く直線的に切断された場合に○、切断面にやや乱れが見られる場合に△、切断面が不規則な場合に×とした。
(3)ボイドの個数
織物構成糸の中からセルロース混合エステルを主成分とする繊維を取り出し、ダイヤモンドカッターを用いて繊維軸と直角の断面が出るように切断して超薄切片を得た。この切片を透過型電子顕微鏡にて10,000倍の倍率で観察を行い、断面の電子顕微鏡写真撮影を行った。得られた写真をもとに、その占有面積が0.0001μm〜1μmの範囲にあるものの個数を数えて、ボイドの個数とした。
実施例1
セルロースアセテートプロピオネート(イーストマンケミカル社製)80wt%と、可塑剤としてポリエチレングリコール(三洋化成(株)製、PEG400)20wt%を、30mmφエクストルーダーを用いて混合し、セルロース混合エステル組成物のペレットを得た。
組成物ペレットを乾燥した後、エクストルーダー型溶融紡糸機を用いて溶融させ、紡糸温度260℃、紡糸速度1500m/分で繊維を得た。
なお繊維を巻き取る前に交絡ガイドを通過させることによって、交絡を付与した。繊維の品種は84dtex−36フィラメントであり、繊維の強度は1.3cN/dtex、伸度は28%であった。交絡数は30個/mであった。
得られた繊維を経糸および緯糸として用い、経密度50本/2.54cm、緯密度80本/2.54cmの平織物を作成した。なお、経糸には150T/mの撚糸を施した上で製織を行った。その後、高圧染色機を用いて130℃の熱水中で60分間の処理を行い、繊維の強度と伸度を低下させるための処理を行った。織物を分解し経糸、緯糸の機械特性を測定したところ、いずれも強度が0.5cN/dtex、伸度が5%であった。経糸および緯糸を取り出して繊維に直角な糸断面の透過電子顕微鏡観察を行ったところ、100μmの断面の中に0.00001〜1μmの面積範囲に該当するボイドが52個存在していた。
この織物を基布として厚さ40μmのポリエチレンフィルムを溶融押出して基布と貼り合わせてラミネート加工した。次にラミネートされた基布の裏側に天然ゴムを主成分とする接着剤を付与し、粘着テープを得た。
得られた粘着テープの手切れ性の試験を行ったところ、手での切断に際して必要となる引き裂き力はきわめて小さく、切断面は直線的で断面の乱れも認められなく、高品位の切断面となった。
実施例2〜5
実施例2では染色温度を120℃として、織物の経密度を30本/2.54cmとする他は、実施例1と同様にして粘着テープを得た。
実施例3では経糸として55dtex−18フィラメントの原糸を用い、800T/mの撚糸を施して経密度120本/2.54cmとする他は、実施例1と同様にして粘着テープを得た。
実施例4では経糸の品種を110dtex−36フィラメントとし、緯糸として強度が4.9cN/dtex、伸度が38%のポリエチレンテレフタレート繊維を用いる他は、実施例1と同様にして粘着テープを得た。
実施例5では用いるポリマーとしてセルロースアセテートブチレートイーストマンケミカル社製)90wt%と可塑剤のアジピン酸ジオクチル10wt%とからなる組成物ペレットを用いるほかは、実施例1と同様にして粘着テープを得た。
それぞれの粘着テープの手切れ性を評価したところ、必要となる引き裂き力はいずれの場合もきわめて小さく、経密度の小さい実施例2と緯糸にポリエチレンテレフタレート繊維を用いた実施例4では切断面にやや乱れた部分が認められたが、総じて整った切断面が得られることが分かった。
Figure 2007231466
比較例1
経糸、緯糸ともに84dtex−36fの市販のポリエチレンテレフタレート繊維を用いるほかは、実施例1と同様に粘着テープを得た。織物中のポリエチレンテレフタレートの強度は5.1cN/dtex、伸度は28%といずれも高い値であり、繊維断面におけるボイドの発生も皆無であるため、手で切断するのが非常に困難であり、引き裂きに要する力はきわめて大きかった。そのため、得られた切断面も直線にならず手切れ性に劣っていた。
比較例2
経糸、緯糸ともに84dtex−20fの市販のセルロースジアセテート繊維を用いるほかは、実施例1と同様に粘着テープを得た。織物中のセルロースジアセテート繊維の強度は1.2cN/dtex、伸度は32%と良好な値であり、繊維断面におけるボイドの発生も皆無であるため、手で切断するのに大きな力が必要であった。得られた切断面もところどころ直線とならない部分が発生し、手切れ性に劣っていた。
比較例3
実施例1において熱水処理の工程を経ないことのほかは、実施例1と同様にして粘着テープを得た。強度は1.5cN/dtex、伸度は25%と良好な値であり、繊維断面におけるボイドの発生も皆無であるため、手で切断するのに大きな力が必要であった。得られた切断面もところどころ直線とならない部分が発生し、手切れ性に劣っていた。
Figure 2007231466

Claims (5)

  1. セルロース混合エステルを主成分とする繊維を含有する織物であって、該繊維の強度が1cN/dtex未満、伸度が15%未満であることを特徴とする粘着テープ用織物。
  2. セルロース混合エステルが、セルロースアセテートプロピオネートおよび/またはセルロースアセテートブチレートであることを特徴とする請求項1記載の粘着テープ用織物。
  3. セルロース混合エステルを主成分とする繊維が、その繊維軸に直角な糸断面において、占有面積が0.0001μm〜1μmであるボイドを10個以上有するものであることを特徴とする請求項1または2項に記載の粘着テープ用織物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着テープ用織物を用いてなる粘着テープ。
  5. 強度が1〜2cN/dtex、伸度が15〜40%であるセルロースアセテートプロピオネートおよび/またはセルロースアセテートブチレートを主成分とする繊維を用いた織物を、100℃を越え140℃以下の熱水中で処理し、繊維の強度を1cN/dtex未満、繊維の伸度を15%未満とすることを特徴とする粘着テープ用織物の製造方法。
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JP2012017415A (ja) * 2010-07-08 2012-01-26 Sekisui Chem Co Ltd 布粘着テープ

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