JP4784732B2 - 細径流路管及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、細径流路管及びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、例えば、超微粒子スラリーの搬送、及び噴射に使用される細い内径を有するノズルにおいて、その内壁面での摩擦損失を小さくするために、その部分に超平滑で安定な表面を形成した細径流路管及びその製造方法に関するものである。
従来、例えば、高圧噴射ウォータージェット用、描画用、燃料噴射用等に使用されるノズルに代表される細径流路管は、いずれも流路径及び出口となる噴射孔の径が、例えば、1ミリ以下程度と非常に小さいため、加工が困難である。また、流路管から高精度で流体を噴射させるために、流路管の内壁面は、摩擦抵抗を小さくするために、できるだけ平滑であることが望まれる。更に、流路管内部を金属超微粒子やセラミックスペイスト等が通過する場合には、内壁面は、それらの接触による損傷が伴うため、十分な耐磨耗性を付与する必要があり、内壁面に硬質のセラミックス皮膜を形成することが求められる。本発明は、上記細径流路管の内壁面を改善することにより、これらの諸問題を確実に解消することを可能とする新しい細径流路管に関する新技術・新製品を提供するものである。
構造物の表面に平滑面を形成する従来技術として、先行文献には、例えば、(1)焼結超硬合金、サーメツト、金属炭化物のセラミックス等のボデイ上にCVD法で平滑で光沢のあるαAl層を酸化ポテンシヤルの慎重な制御によって形成する方法が提案されている(特許文献1)。
また、他の先行文献には、(2)セラミックから成形し焼結してなる外殻の内面に、セラミックをコーティングすることにより外殻の内面を平滑化し、外殻と内殻を隙間なく一体化する方法が提案されている(特許文献2)。
また、他の先行文献には、(3)小径管の内面に、耐熱性及び耐摩耗性に優れた皮膜を、割れを生じさせることなく、肉盛溶接により、容易に形成することができる、管内面への皮膜の形成方法が提案されている(特許文献3)。
また、他の先行文献には、(4)成形面が凹状の金型の表面にセラミック皮膜を形成させる際、凸状のマスターパターンの表面にセラミック皮膜を形成し、その上にバツクアツプシエルを形成した後、マスターパターンを溶解除去して金型の凹部に組み込むことにより、金型の深い溝等にセラミック皮膜を均一に形成させる方法が提案されている(特許文献4)。
また、他の先行文献には、(5)ケイ素基セラミックスの表面のケイ素を除去した後の空洞に無機酸化物混合物を充填し、特定温度で焼成することにより、高温で金属表面と接触しても金属ケイ化物を形成しない複合材料を製造する方法が提案されている(特許文献5)。
また、他の先行文献には、(6)金属材上にセラミックス溶射層の下層と、ゾル−ゲル法によりセラミックス層の上層を設けることにより、美感、耐食性と共に、耐変色性、耐汚染性、耐傷付性に優れた皮膜の形成を図る方法が提案されている(特許文献6)。これによると、下層のセラミックス溶射層は基地との密着性に優れ、十分な硬度を有し、ゾル−ゲル法によるセラミックス層は緻密な皮膜を形成し、セラミックス溶射層のピンホールや凹凸を埋めて平滑な面を形成し、この複合セラミックスコーティングを施した材料は長期間変色せず、塗装の塗り替えを必要としない等の特性を有することが開示されている。
更に、他の先行文献には、(7)外表面にAl材を有する導体外表面に、Al材酸化被膜、絶縁性金属酸化物層、ポリシラザンの加熱分解絶縁層を順次被覆することにより、耐熱性にすぐれ絶縁特性の劣化しない無機絶縁被覆導体を製造する方法が提案されている(特許文献7)。これによると、絶縁破壊電圧が大きく、可とう性にすぐれ、表面が平滑な無機絶縁被覆導体を得ることができることが開示されている。
特表平10−508904号公報 特開平07−208739号公報 特開平05−138239号公報 特開平03−243786号公報 特開昭53−72023号公報 特開平02−4985号公報 特開平05−314821号公報
このように、従来、構造物の表面に平滑面を形成する方法が種々提案されているが、焼成面には、通常、焼成過程における助剤成分の揮発による空隙の形成、助剤の拡散移動に伴うガラス相の偏析、あるいは成長した粒子の存在によって、荒れた表面を呈することが多く、通常、加工面に比べて、強度は相当低くなる。そのため、平滑で安定した強度を得るために、焼成後、加工研削及び研磨を施すことが必要になる。更に、大きなL/D(長さと直径の比)を持つ細孔径の内面など、狭隘で加工が困難な部位については、加工以外の方法で平滑な表面を形成する手法を検討する必要があった。
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、細径流路管の内壁に超平滑で安定な表面を形成することを可能とする新技術・新製品を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、基材を構成する結晶粒子の谷部に、該結晶粒子サイズに比べて十分に小さい結晶粒あるいは非晶質構成されるセラミック膜を充填形成することにより所期の目的を達成し得ることを見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)セラミックあるいは硬質金属で構成され、流体の搬送、噴射に使用される超平滑で安定な内壁表面を有するスラリーの搬送及び噴射用流路管であって、
流路径の最小部分が1ミリ以下の細管であり、該流路管における通路の長さと径の比(L/D)が10以上であり、流路管における流体の経路となる部分の内壁面において、該内壁面を構成する基材表面に存在する焼成面の結晶粒子形態に起因する凹凸の表面の谷部を埋めるように、該結晶粒子サイズに比べて十分に小さい結晶粒あるいは非晶質で構成されるセラミック膜が充填形成されたことにより、該内壁面を構成する基材表面に存在する焼成面の凹凸が元の表面に比べて平滑化されていて、上記流路管の基材が、アルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸窒化ケイ素、あるいはそれらの複合物であり、上記セラミック膜が、アルミナ、ジルコニア、シリカ、シリコンオキシカーバイドのいずれか、あるいはそれらの複合物、又はこれらの化合物と有機物とのハイブリット体であり、上記セラミック膜の結晶粒子の平均サイズが、基材を構成する結晶粒子サイズの1/5より小さいことを特徴とする流路管。
)上記流路管が描画用のノズルである前記(1)に記載の流路管。
)上記流路管の基材となるセラミックの内壁面が、焼成面である前記(1)に記載の流路管。
)上記非晶質で構成されるセラミック膜が、有機ケイ素ポリマー溶液から、熱処理し、セラミックに転化させた膜である前記(1)に記載の流路管。
)上記有機ケイ素ポリマーが、ポリカルボシラン、又はポリサイクロメチルシラザンである前記()に記載の流路管。
)上記セラミック膜が、酸窒化ケイ素である前記(1)に記載の流路管。
前記(1)から(6)のいずれかに記載の、セラミックあるいは硬質金属で構成され、流体の搬出、噴射に使用される超平滑で安定な内壁表面を有するスラリーの搬出及び噴射用流路管を製造する方法であって、
流路径の最小部分が1ミリ以下の細管であり、該流路管における通路の長さと径の比(L/D)が10以上であり、流路管における流体の経路となる部分の内壁面において、該内壁面を構成する基材表面に存在する焼成面の結晶粒子形態に起因する凹凸の表面の谷部を埋めるように、該結晶粒子サイズに比べて十分に小さい結晶粒あるいは非結晶で構成されるセラミック膜を充填形成することにより、該内壁面を構成する基材表面に存在する焼成面の凹凸を元の表面より平滑化させること、その際に、上記流路管の基材として、アルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸窒化ケイ素、あるいはそれらの複合物を使用し、上記セラミック膜として、アルミナ、ジルコニア、シリカ、シリコンオキシカーバイドのいずれか、あるいはそれらの複合物、又はこれらの化合物と有機物とのハイブリット体を使用し、上記セラミック膜の結晶粒子の平均サイズを、基材を構成する結晶粒子サイズの1/5より小さくすることを特徴とする流路管の製造方法。
)基材上に、セラミック膜の前駆体を形成した後、熱処理によりセラミックに転化させる前記()に記載の流路管の製造方法。
)上記セラミック膜の前駆体が、アルキシド、塩化物、硝酸塩、又は有機ケイ素ポリマーである前記()に記載の流路管の製造方法。
10)上記シリコンオキシカーバイド膜の前駆体が、RSi(OR’)4−n;(R=有機鎖<炭素数1以上12以下>、n=1−3)示される有機修飾シランである前記()に記載の流路管の製造方法。
11)非晶質のセラミック膜の前駆体が、炭素数1以上12以下のアルキル基を有するアルコキシシランである前記()に記載の流路管の製造方法。
12)非晶質セラミック皮膜の厚さが、乾燥後の膜厚において0.1〜30μmの範囲にある前記(11)に記載の流路管の製造方法。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、セラミックあるいは硬質金属で構成され、流体の搬送、噴出に使用される超平滑で安定な内壁表面を有する流路管であって、流体の経路となる部分の内壁面において、基材を構成する結晶粒子の谷部に、該結晶粒子サイズに比べて十分に小さい結晶粒あるいは非晶質で構成されるセラミック膜が充填形成されたことにより、該内壁面が元の表面に比べて平滑化されていることを特徴とするものである。
本発明において、基材を構成する結晶粒子の谷部に、該結晶粒子サイズに比べて十分に小さい結晶粒あるいは非晶質で構成されるセラミック膜が充填形成されるとは、流路管の内壁面(焼成面)を構成するセラミックあるいは硬質金属の結晶粒子形態に起因する凹凸の表面に、アルコキシド溶液、有機ケイ素ポリマー溶液等を浸漬法、塗布法等により形成した後、これを熱処理によりセラミックに転化させ、非晶質膜、あるいは基材の結晶粒子に比べて十分に小さな結晶粒子で構成された膜を形成することを意味する。
上記セラミック膜の形成プロセスにおいては、上記セラミック膜は、上記結晶粒子形態に起因する凹凸の少なくとも谷部に形成されることが必要とされる。しかし、これに制限されるものではなく、基材の表面形態によっては、該表面を平滑化するために、山部の一部又は全部に上記セラミック膜を形成することも適宜可能である。
本発明において、内壁面の表面を平滑化するとは、基材表面の結晶粒子形態に起因する凹凸を、該結晶粒子サイズに比べて十分に小さい結晶粒子あるいは非晶質で構成されるセラミック膜で処理して平滑化することを意味する。本発明では、基材を構成する結晶粒子サイズに対するセラミック膜の粒子サイズが所定のレベル、好適には、1/5より小さくなるように精密に調整することが重要となる。
本発明において、上記流路管は、流路径の最小部分が1ミリ以下の細管であること、上記流路管における通路の長さと径の比(L/D)は10以上であること、上記流路管は、描画用のノズルであること、上記流路管の基材となるセラミックの内壁面は、焼き放し面の、いわゆる焼成面であること、が好ましいが、これらに制限されるものではなく、これらと同等ないし類似の構成であれば同様に採用することができる。
本発明において、上記セラミック膜は、該セラミック膜の結晶粒子の平均サイズが、基材を構成する結晶サイズの1/5より小さいこと、が好ましい。次に、上記流路管の基材として、好適には、例えば、アルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸窒化ケイ素、あるいはそれらの複合物のシリカ−アルミナ、ムライト、シリコンオキシカーバイド、シリコンオキシナイトライド、シリコンオキシカーボナイトライドが例示される。
また、上記セラミック膜としては、例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ、シリコンオキシカーバイドのいずれか、あるいはそれらの複合物、又はこれらの化合物と有機物とのハイブリッド体のオルガノシロキサン、シルセスキオキサン、ポリジメチルシロキサン含有シロキサンなどが例示される。また、上記非晶質のセラミック膜としては、有機ケイ素ポリマー溶液から、熱処理し、セラミックに転化させた膜のSi−A−C系、Si−A−C−O系(A=N、Al、Zr)セラミックなどが例示される。この場合、上記有機ケイ素ポリマーとして、例えば、ポリカルボシラン、ポリサイクロメチルシラザン、及びこれらとジルコニウム、アルミニウムのアルコキシドとの併用などが例示される。
次に、本発明の流路管の製造方法について説明すると、本発明では、流路管の基材を構成する結晶粒子の谷部に、該結晶粒子サイズに比べて十分に小さい結晶粒あるいは非結晶で構成されるセラミック膜を充填形成することにより、該内壁面を元の表面より平滑化させるプロセスが採用される。
すなわち、本発明では、有機ケイ素ポリマーあるいはアルコキシドを熱分解して得られるセラミック膜を、基材の表面に形成する。この方法によれば、部品の溶液中への浸漬と熱処理によりコーティングが可能であることから、他のコーティング法と比較して効率的であり、複雑形状にも対応可能な点が有利となる。熱処理条件を調整することにより、皮膜は非晶質となり、結晶粒子の存在によって微細な凹凸を形成する焼成面の谷部を埋めるように非晶質膜が形成されるために、加工が困難な部位においても平滑な面を得ることができる。
本発明では、上記セラミック膜を、例えば、ゾルゲル法で形成することができる。ゾルゲル法により形成されるセラミック皮膜の例としては、例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ、シリコンオキシカーバイド等からなる皮膜が挙げられる。また、これらの化合物と有機物とのハイブリット体からなる皮膜のオルガノシロキサン、シルセスキオキサン、ポリジメチルシロキサン含有シロキサンなども含まれる。基材上に、これらの溶液を塗布した後、溶媒である有機溶剤を揮発させることにより、3次元構造の非晶質セラミック皮膜を得ることができる。
アルミナ皮膜の前駆体としては、アルミニウムトリ−n−ブトキシド、アルミニウムトリ−sec−ブトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ−tert−ブトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド等のアルコキシドを使用することができる。また、ジルコニア皮膜の前駆体としては、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラtert−ブトキシドを使用することができる。また、シリカ皮膜の前駆体としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトシシシラン等のアルキシド、塩化物、硝酸塩などの加水分解性の前駆体を使用することができる。また、これらを混合して使用することもできる。
アルコキシドや塩化物、硝酸塩を使用し、皮膜を形成する際には、アセチルアセトンを始めとするβ−ジケトンや酢酸を用いて錯体化させ使用することができる。錯化剤/アルコキシド比は、モル比で0.1〜3が好ましい。この場合、錯化剤/アルコキシド比が3を超えると、錯体を形成せずに、未反応の錯化剤が残存するため、好ましくない。β−ジケトンを始めとする錯化剤を用いなくても、アルコキシル基が既に置換されている市販のアセチルアセトネート等を使用することができる。
アルコキシドの加水分解の際には、塩酸、硝酸、酢酸を始めとする触媒を用いることが望ましい。急激な重縮合を防ぐために、アルコキシドの加水分解反応は、室温から80℃が好ましい。また、アルコキシ基の全て、又は一部が加水分解されていてもよい。シリカ、アルミナ、ジルコニア皮膜については、市販のシリカゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾル(例えば、日産化学工業株式会社製)を使用することができ、又はこれらをアルコキシドと併用することができる。
シリコンオキシカーバイド皮膜を形成させる前駆体の例としては、RSi(OR’)4−n;(R=有機鎖<炭素数1以上12以下>、n=1−3)示される有機修飾シランを使用することが好ましい。炭素数1以上12以下のアルキル基を有するアルコキシシランとして、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジエトキシジメチルシラン、エチルトリエトキシシラン、n−オクタデシルメチルジエトキシシラン、n−オクチルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。直鎖の有機鎖に限らず、フェニル基、ビニル基等の置換基であってもよい。
良好な皮膜を得るために、よく知られた従来の液体コーティング塗布法であるスプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、蒸着コーティングなどの技法を用いて塗布することが望ましい。また、皮膜の亀裂及び剥離の発生を防止するために、非晶質セラミック皮膜の厚さは、乾燥後の膜厚において、0.1〜30μmとすることが望ましく、より好ましくは0.1〜10μmである。
厚膜を得る際には、必要に応じて、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール等の有機物を0.01〜20wt%まで導入することができる。但し、使用する溶剤に対して、10wt%以上の有機物を使用すると、得られる皮膜が多孔質になるため、好ましくない。
従来技術では、平滑な表面を得る方法として、加工により表面を研削後、研磨する方法もあるが、この種の方法は、表面に損傷を与えやすく、超微細なレベルでは平滑とは成り難く、L/Dが大きく、また、径が小さい細孔管の内面では研磨には限界がある。これに対し、本発明では、基材を構成する結晶粒子の谷部に、該結晶粒子サイズに比べて十分に小さい結晶粒あるいは非結晶で構成されるセラミック膜を充填形成することにより、該内壁面を元の表面より平滑化させることができ、それにより、超平滑で安定な内壁表面を有する流路管を作製し、提供することが可能となる。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)細径流路管の内壁面に、超平滑で安定な表面を形成した細径流路管及びその製造方法を提供できる。
(2)超微粒子スラリーの搬送、及び噴射に使用される細い内径を有するノズル等の流路管において、その内壁面での摩擦損失を著しく小さくすることを可能とする新技術・新製品を提供できる。
(3)従来技術では加工困難であった細径流路管の内壁面に超平滑で安定な表面を形成することができる。
(4)基材の焼成面に存在する結晶粒子形態に起因する微細な凹凸の谷部にマイクロサイズの結晶粒あるいは非晶質を充填形成することで、焼成面に対する過剰な皮膜形成を回避して表面の平滑化を達成することができる。
(5)テーパ、屈曲部、を有する内面等、加工が困難な部位の平滑化が可能である。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
Si(Ube,E10),Y(Nihon−Yttorium,3N)及びAl(Syowa−Denko,UA5305)を、Si:Y:Al =93:5:3重量比となるように配合した。これをボールミルを使って24時間混合後、PVBを添加した。次いで、CIPにより100MPaで成形した。こうして得たブロック状の成形体から約50×50×5t mmの寸法となるように板状成形体を切り出した。これを700℃で脱脂し、更に、1800℃で4時間窒素中で焼成した。前記成形体は、焼結に伴い収縮し、約4×4×40mmの板状で外周面が焼き放し面の、いわゆる焼成面の焼結体となった。
次に、上記方法で作製した(A)窒化ケイ素焼結体の焼成面、(B)該焼結体の表面に、PCMS(ポリサイクロメチルシラザン)−20%溶液を使用して皮膜を形成した焼成面、(C)該焼結体の表面に、PCMS−10%溶液を使用して皮膜を形成した焼成面、の観察を行った。また、該焼結体の表面に、PCMS−10%溶液を使用し、皮膜形成処理を2回繰り返して行った表面の観察も行った。
まず、(A)の窒化ケイ素焼結体の焼成面についてみると、焼成面には、多くの柱状となった窒化ケイ素粒子が、ランダムに伸長している様子が観察され、また、10ミクロン程度の大きさを有する空隙も部分的に観察された。PCMS−20%溶液を用いて皮膜の形成を行った場合には、得られた試料の表面全体に、無数の連結亀裂が見られた。
PCMS−20%溶液では、粘性が高いために、塗布過程で、焼成面表面の谷となっている部分に溶液が十分に入り込むことができないこと、更に、PCMSは、熱処理の過程で収縮し、平面方向に収縮が進むために、表面には亀裂が多く発生し、連結し、ネットワーク状となって、丁度、乾燥した田んぼのような状態を呈していることが分かった。皮膜形成前(焼成面)と、PCMS−10%溶液を用いて、皮膜を形成した後の断面の観察結果と、表面粗さRa(μm)の測定結果を図1に示し、そのプロセスを図2に示す。尚、表面粗さRaの評価は、下記の数1の式による算術平均粗さに従って算出される値に基づいて行った。
PCMS−10%溶液を使用した場合には、溶液粘度は適度に低く、柱状粒子で構成される焼成面上の微細な凹凸中にも溶液が回り込み、基材との間に空隙をなくすことができた。この状態で溶液の2回塗布と熱処理を繰り返すことによって良好な皮膜を得ることができた。PCMS−20%溶液を使用した場合に比べて、明らかに亀裂の密度は減少し、部分的に亀裂は残っているものの、ほぼ良好な膜となっていることが分かる。
また、観察結果で見る限り、熱分解後においても、膜は基材の凹凸に入り込むように存在し、密着性も良好であると認められた。実際に、皮膜形成した表面をダイヤモンド圧子でひっかいても表面に形成された膜が剥がれることは無かった。また、PCMSの熱分解で形成された膜厚は、約1〜2μm程度であった。膜厚の適正な厚みは基材の粗さにより異なる。Siの場合、数μmの粒子が凹凸を形成するため、数μm以上であることが望ましい。一方、Al、ZrOでは、超微粒子を原料とすると1μm以下の粗さが得られ、その場合、膜厚は0.1〜1μm程度でよい。
粗さ測定の結果(プロファイル)から、皮膜形成によって滑らかな表面となっていることが分かった。また、XRDの分析結果から、窒化ケイ素、酸化ケイ素が検出されたことから、表面は、酸化ケイ素である可能性が高い。XRDにより、部分的に結晶化していることが分かった。
また、そのパターンから、そのサイズは1ミクロン以下であり、基材を構成する結晶粒子が約5ミクロン程度で、それらの比は1/5以下であることが分かった。また、EDXを使って膜の元素分析を行った結果、基材の平均成分と比較して、膜中にはアルミの濃度が高くなっており、熱分解の過程で、基材中のアルミ元素が膜中に拡散したことが推察された。
Si(Ube,E10),Y(Nihon−Yttorium,3N)及びAl(Syowa−Denko,UA5305)を、Si:Y:Al=93:5:3重量比となるように配合した。これをボールミルを使って、24時間混合後、PVBを添加した。次いで、CIPにより100MPaで成形した。こうして得たブロック状の成形体から、約50×50×5t mmの寸法となるように、板状成形体を切り出した。そして、内径Dが100、200、400、800、1000、1500、2000μm、の複数の貫通穴を形成し、700℃で脱脂した。
更に、これを1800℃で4時間窒素中で焼成した。前記成形体は、焼結に伴い収縮し、約4×4×40mmの板状で外周面が焼き放し面の、いわゆる焼成面の焼結体となった。また、径が最小80ミクロン、最大で1600μm程度の穴が形成されていた。貫通孔内面の状況を観察したところ、粒子が伸長し、凹凸の大きい表面を呈していた。そして、Dが1ミリ以下、あるいはL/Dが10以上の穴(図3)では、特にダイヤモンドスラリーを使った内面加工が難しいことが分かった。
実施例1と同様に、ポリサイクロメチルシラザンの10wt%トルエン溶液を使って、浸漬とアンモニア雰囲気を3回繰り返し、皮膜を形成した。形成された皮膜は、非晶質であり、平滑な表面を形成していることを、X線及び電子顕微鏡観察によって確認した。
セラミック皮膜を形成する基材として、図4に示す外径が4mm、長さが5mmのアルミナ製の管を使用した。このアルミナ製の管は、ノズルであり、射出成形により製作された。また、図5に、焼成後(皮膜形成前)におけるノズル内面の断面及び焼成面の観察結果を示す。
次に、粗面化されている管内部に、ゾルゲル法によりセラミック皮膜をコーティングし、セラミック皮膜付き管を製造した。ここでは、アルミニウムトリイソプロポキシドを加水分解させたゾル溶液を使用した。管をゾル溶液に浸漬させディップコーティングし、乾燥、熱処理を繰り返すことで、管内部に平滑な表面を付与することができた。皮膜形成後における内面の観察結果と、表面粗さRa(μm)の測定結果を図6に示すが、非常に平滑な表面を呈していることが分かる。
以上詳述したように、本発明は、細径流路管及びその製造方法に係るものであり、本発明により、細径流路管の内壁面に、超平滑で安定な表面を形成した細径流路管及びその製造方法を提供できる。また、本発明は、超微粒子スラリーの搬送、及び噴射に使用される細い内径を有するノズル等の流路管において、その内壁面での摩擦損失を著しく小さくすることを可能とする新技術・新製品を提供することを可能とするものである。本発明により、流路管の流路径が小さく加工が困難な部分の内壁面の基材を構成する結晶粒子の谷部、あるいは加工で生じた損傷部に、ゾルゲル法等によりセラミック膜を形成することにより平滑化をはかることができる。
低濃度の有機ケイ素ポリマー溶液(10%)に浸漬後、熱処理した試料の断面(皮膜形成後の観察結果)と表面粗さの測定結果を示す。 本発明のプロセスの概要を示す。 実施例2で作製した焼結体の試料寸法を示す。 実施例3で使用したアルミナ製管のノズル外観寸法を示す。 実施例3で作製したアルミナ管の内面の観察結果(皮膜形成前)を示す。 実施例4で作製したセラミック皮膜付き管の内面の観察結果(皮膜形成後)を示す。

Claims (12)

  1. セラミックあるいは硬質金属で構成され、流体の搬送、噴射に使用される超平滑で安定な内壁表面を有するスラリーの搬送及び噴射用流路管であって、
    流路径の最小部分が1ミリ以下の細管であり、該流路管における通路の長さと径の比(L/D)が10以上であり、流路管における流体の経路となる部分の内壁面において、該内壁面を構成する基材表面に存在する焼成面の結晶粒子形態に起因する凹凸の表面の谷部を埋めるように、該結晶粒子サイズに比べて十分に小さい結晶粒あるいは非晶質で構成されるセラミック膜が充填形成されたことにより、該内壁面を構成する基材表面に存在する焼成面の凹凸が元の表面に比べて平滑化されていて、上記流路管の基材が、アルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸窒化ケイ素、あるいはそれらの複合物であり、上記セラミック膜が、アルミナ、ジルコニア、シリカ、シリコンオキシカーバイドのいずれか、あるいはそれらの複合物、又はこれらの化合物と有機物とのハイブリット体であり、上記セラミック膜の結晶粒子の平均サイズが、基材を構成する結晶粒子サイズの1/5より小さいことを特徴とする流路管。
  2. 上記流路管が描画用のノズルである請求項1に記載の流路管。
  3. 上記流路管の基材となるセラミックの内壁面が、焼成面である請求項1に記載の流路管。
  4. 上記非晶質で構成されるセラミック膜が、有機ケイ素ポリマー溶液から、熱処理し、セラミックに転化させた膜である請求項1に記載の流路管。
  5. 上記有機ケイ素ポリマーが、ポリカルボシラン、又はポリサイクロメチルシラザンである請求項に記載の流路管。
  6. 上記セラミック膜が、酸窒化ケイ素である請求項1に記載の流路管。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の、セラミックあるいは硬質金属で構成され、流体の搬出、噴射に使用される超平滑で安定な内壁表面を有するスラリーの搬出及び噴射用流路管を製造する方法であって、
    流路径の最小部分が1ミリ以下の細管であり、該流路管における通路の長さと径の比(L/D)が10以上であり、流路管における流体の経路となる部分の内壁面において、該内壁面を構成する基材表面に存在する焼成面の結晶粒子形態に起因する凹凸の表面の谷部を埋めるように、該結晶粒子サイズに比べて十分に小さい結晶粒あるいは非結晶で構成されるセラミック膜を充填形成することにより、該内壁面を構成する基材表面に存在する焼成面の凹凸を元の表面より平滑化させること、その際に、上記流路管の基材として、アルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸窒化ケイ素、あるいはそれらの複合物を使用し、上記セラミック膜として、アルミナ、ジルコニア、シリカ、シリコンオキシカーバイドのいずれか、あるいはそれらの複合物、又はこれらの化合物と有機物とのハイブリット体を使用し、上記セラミック膜の結晶粒子の平均サイズを、基材を構成する結晶粒子サイズの1/5より小さくすることを特徴とする流路管の製造方法。
  8. 基材上に、セラミック膜の前駆体を形成した後、熱処理によりセラミックに転化させる請求項に記載の流路管の製造方法。
  9. 上記セラミック膜の前駆体が、アルキシド、塩化物、硝酸塩、又は有機ケイ素ポリマーである請求項に記載の流路管の製造方法。
  10. 上記シリコンオキシカーバイド膜の前駆体が、RSi(OR’)4−n;(R=有機鎖<炭素数1以上12以下>、n=1−3)示される有機修飾シランである請求項に記載の流路管の製造方法。
  11. 非晶質のセラミック膜の前駆体が、炭素数1以上12以下のアルキル基を有するアルコキシシランである請求項に記載の流路管の製造方法。
  12. 非晶質セラミック皮膜の厚さが、乾燥後の膜厚において0.1〜30μmの範囲にある請求項11に記載の流路管の製造方法。
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