JPH024985A - セラミックスコーティング金属材料、及びその製造法 - Google Patents

セラミックスコーティング金属材料、及びその製造法

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JPH024985A
JPH024985A JP15613488A JP15613488A JPH024985A JP H024985 A JPH024985 A JP H024985A JP 15613488 A JP15613488 A JP 15613488A JP 15613488 A JP15613488 A JP 15613488A JP H024985 A JPH024985 A JP H024985A
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layer
ceramic
ceramics
sol
gel method
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JP15613488A
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Shoichi Nomura
野村 彰一
Akira Kitagawa
北川 章
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PARKER KAKO KK
SHIMA BOEKI KK
Original Assignee
PARKER KAKO KK
SHIMA BOEKI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、セラミックスコーティング金属材料、及びそ
の製造法に関する。
従来の技術及びその問題点 自動車、自動二輪車、自転車、軌道用車輌等の各種車輌
の車体等の金属部分や、建築土木用金属パネル等は、耐
腐食性付与や装飾性向上の目的で有機系塗料によるコー
ティングが施されることが多い。
しかしながら、有機系塗料は、紫外線により劣化し、黄
変して、光沢が低下するという欠点があリ、10年程度
以内で塗り替えが必要となる。また、有機系塗料のコー
ティングは、表面硬度が鉛筆硬度で4H程度と低いため
に傷付き易く、例えば、汚れた表面を洗浄する際、ブラ
シ等でこすると、塗膜が摩耗したり、傷付いたりして塗
膜の欠損部分が生じ、ここから発錆することがある。ま
た、有機樹脂は、静電気による帯電によって、ごみやほ
こりが付着し易く、除去が困難である。更に、有機樹脂
は、耐熱性が低く、高温雰囲気に曝されると、変色した
り、分解して有害ガスを発生するという問題点もある。
一方、建築土木用パネル等では、近年、無機塗料による
コーティングが一部で行なわれている。
無機塗料としては、水ガラスのようなアルカリ金属塩を
バインターとした塗料やリン酸アルミニウムのようなリ
ン酸塩をバイダーとした塗料が知られているが、これら
の塗料を用いる場合には、得られる塗膜に気孔やピンホ
ールが多発するために、水が塗膜より浸透し、基材を錆
びさせて塗膜の剥離を生じるという問題点がある。また
、ホーローのように高温で処理してコーティングを行な
う方法もあるが、適用できる基材が限定され、しかも処
理費用が高くなる。また、アルカリ金属塩を用いる塗料
やホーローでは、亜鉛メツキを施した金属やアルミニウ
ム、銅等を基材とする場合には、アルカリ分によって基
材表面が腐食して塗膜の密着不良が生じるという問題点
もある。
また、ゾル−ゲル法により金属面に直接セラミックス層
を形成する方法も知られているが、使用する液状組成物
が酸性であることから、鉄系の基材では、表面が錆び易
く、セラミックス層の密着性が低下して剥離しやすくな
るという問題点がある。また、ゾル−ゲル法によるコー
テイング膜は、一般に膜厚が薄いのでアルミニウムや銅
等の柔らかい基材に対して用いると、衝撃により基材の
変形が生じた場合に、コーテイング膜が破壊され、その
部分から発錆するという欠点もある。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記した如き問題点に鑑みて、車輌の金属
部材や建築土木用金属パネル等の各種の金属材料に対し
て、耐食性、装飾性等に優れ、かつ耐変色性、耐汚染性
、耐傷付性等の各種の特性に優れた皮膜を形成し得る方
法を見出すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、金属
材料上に、溶射法によるセラミックス層及びゾル−ゲル
法によるセラミックス層の二層からなる複合セラミック
ス層を設けることによって、美感、耐食性等に優れ、か
つ耐変色性、耐汚染性、耐傷付性等も良好な皮膜を形成
できることを見出し、ここに本発明を完成するに至った
即ち、本発明は、以下に示すセラミックスコーティング
金属材料及びその製造法を提供するものである。
■ 金属材料上に、セラミックス溶射層からなる下層及
びゾル−ゲル法によるセラミックス層からなる上層によ
って構成される複合セラミックス層を設けてなるセラミ
ックスコーティング金属材料。
■ 金属材料上に、セラミックス原料を溶射してセラミ
ックス層を形成し、次いで該セラミックス層上にゾル−
ゲル法によりセラミックス層を形成することを特徴とす
るセラミックスコーティング金属材料の製造法。
■ 車輌の金属部材上に、セラミックス溶射層からなる
下層及びゾル−ゲル法によるセラミックス層からなる上
層によって構成される複合セラミックス層を設けてなる
セラミックスコーティング車輌。
■ 金属パネル上に、セラミックス溶射層からなる下層
及びゾル−ゲル法によるセラミックス層からなる上層に
よって構成される複合セラミックス層を設けてなる建築
土木用セラミックス層−ティングパネル。
本発明では、金属材料としては、特に限定はなく、例え
ば、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス等の各種の金属
又は合金を用いることができ、更に、これらに亜鉛メツ
キ、ニッケルメッキ、クロムメツキやその他各種の金属
メツキ又は合金メツキを施した材料も用いることができ
る。金属材料の形状も特に限定はなく、金属板や各種の
成形品を対象とすることができる。
本発明ではまず、金属材料上に、溶射法によってセラミ
ックス層を設ける。溶射法としては、特に限定はなく、
公知の各種方法が適用でき、例えば、ガス粉末式、ガス
溶棒式、ガス爆燃式、プラズマ式等により行なうことが
できる。セラミ・ノクス溶射法に用いるセラミックス原
料は、特に限定されず、従来公知のものをいずれも用い
ることができ、例えば、酸化アルミニウム、酸化ジルコ
ニウム、酸化チタニウム、酸化イツトリウム、酸化カル
シウム、酸化マグネシウム、酸化硅素、酸化クロム、酸
化ナトリウム、酸化セレン、酸化コバルト、酸化ニッケ
ル、窒化チタニウム、窒化ジルコニウム、窒化タングス
テン、窒化硅素、硼化チタニウム、硼化モリブデン、チ
タニア・アルミナ、ムライト、スピネル、コーディエラ
イト、メリライト、エンスタタイト等の単体、混合物、
固溶体などを適宜使用できる。
セラミックス溶射法によれば、素地との密着性に優れ、
十分な硬度を有するセラミックス層を簡単に形成するこ
とができ、しかも、セラミックス層の形成時に、累月に
熱ストレスが加わることが少ない。
セラミックス溶射層は、充分な効果を得るためには、厚
さ5μm程度以上とすることが好ましく、コスト面等を
考慮すると5〜50μm程度の厚さとすることが適当で
ある。
セラミックス溶射法によるセラミックス層を設けた後、
該セラミックス層上に、ゾル−ゲル法によるセラミック
ス層を設ける。ゾル−ゲル法によるセラミックス層は、
緻密な皮膜を形成し得るものであり、第−層であるセラ
ミックス溶射層のピンホールや凹凸を埋め、平滑でピン
ホールのないセラミックス層を形成することができる。
ゾル−ゲル法によるセラミックス層形成法としては、各
種の方法が公知であり、また、原料としても各種のもの
が知られているが、本発明では、これらは特に限定的で
はなく、いずれも採用できる。
ゾル−ゲル法によるセラミックスは、通常、セラミック
ス原料の液状組成物を塗布し、重合、ゲル化させること
によって形成することができる。
該液状組成物は、各種の金属アルコキシドや金属ヒドロ
キシドをセラミックス原料として含有するものであり、
この様なセラミックス原料の好ましい例として、 0式(R+ ) mMl (OR2) n(式中、R1
は炭素数1〜3のアルキル基又はビニル基、R2は水素
、メチル、エチル、イソプロピル又はt−ブチル、Ml
はCa又はBa。
mは0又は1、nは1又は2を示す)で表わされる化合
物、 0式(R3) kM2 (OR4)Ω (式中、R3は炭素数1〜3のアルキル基又はビニル基
、R4は水素、メチル、エチル、イソプロピル又はt−
ブチル、M2はA、QSY又はLa、には0又は1、ρ
は2又は3を示す)で表わされる化合物、 0式(Rs ) iM3 (ORs ) j(式中、R
5は炭素数1〜3のアルキル基又はビニル基、R6は水
素、メチル、エチル、イソプロピル又はt−ブチル、M
3はTi5Zr。
Mn、5nSSi又はSr、iは0又は1、jは3又は
4を示す)で表わされる化合物、等を挙げることができ
る。これらの化合物は1種又は2種以上組み合わせて用
いることができ、また2種以上が縮合しているものを用
いてもよい。
上記セラミックス原料の具体例としては、Ca (OC
H3) 2 、Ca (OC2H5) 2、Ca(OC
3H7)2、Ca(OC4H9)2、Ba (OCH3
) 2 s Ba (OC2H5) 2、Ba (OC
3Hy ) 2 、Ba (OCA Hg ) 2、A
Ω(OCH3) 3 、Aρ(OC2H5) 3、Aρ
(OC3Hy ) 3・AΩ(OCA H9) 3・C
H3AΩ(OCH3) 2 、CH3Ai) (OC2
Hs ) 2、CH3Au (OC3Hy ) 2 、
CHa Au (OCA H9) 2、Ti (OCH
3) 4 、Ti (OC2Hs ) 4、Ti (O
C3H7)4、Ti (OCAH9)4、CH3TL 
(OCH3) 3 、CH3Ti (OC2H5) 3
、CH3Ti (OC3H7)3、CH3Ti (OC
4H9)3、C2H5Ti (OCH3)3、C2H5
Ti (OC2H5)3、C2H5Ti (OC3Hy
 )3、 C2H5Ti  (OC4H9)3、 Si (OCH3)4、Si (OC2H5)4、Si
 (OC3Hy)4、Si (OCAH9)A、CH3
Si (OCH3)3、CH3Si (OC2H5)3
、CH3Si (OC3Hy)3、CH3Si (OC
A Hg)3、C2H5Si (OCH3)3、C2H
5Si (OC2H5)3、C2H5S i (OC3
Hy ) 3、C2Hs Si (OCA H9)3 
、Zr (OCH3)4、Zr (OC2H5) 4 
、Zr (OC3Hy ) 4、Zr (OC4H9)
 4 、CH3Zr (OCH3) 3、CH3Zr 
(OC2H5)3 、CH3Zr (OC3Hy )3
、CH3Zr (OCA H9)!、C2H5Zr (
OCH3)3、C2H5Zr (OC2H5)3、 C2H5Zr (OC3Hy )3、 C2H5Zr (OC4H9)3% Y (OCH3)
3%Y (OC2H5)3 、Y (OC3Hy )3
、Y (OCA H9) 3 、La (OCH3) 
3、La (OC2H5) 3 、La (OC3Hy
 ) 3、L a (OCA Hg ) 3 、Mn 
(OCH3) 4、Mll (QC2H5)4 、Mn
 (OC3H7)t、Mn (OC4H9)4 、Sn
 (OCH3) 4、Sn (OC2H5)IL 、S
n (OC3H7) 4、Sn (OC4H9)4、S
r (OCH3)4、Sr (OC2H5)4、Sr 
(OC3Hy)A、Sr (OC4Hg)4、Ca (
OH)2、Ba (OH)’2、Aj2 (OH) 3
 、CH3Aρ(OH) 2 、T i (OH) 4
、CH3Ti  (OH)3 、C2H5Ti  (O
H)3、S i  (OH) 4、CH3S i  (
OH)3、C2H5S i  (OH) 3 、Z r
 (OH) 4、CH3Zr (OH)3 、C2H5
Zr (OH)3、Y (OH)3 、La (OH)
3 、Mn (OH)4、S n (OH) i、 、
S r (OH) 4等を挙げることができる。また、
これらの縮合物は、上記化合物の任意の組み合わせによ
り自由に作製でき、分子量も適宜選択できる。縮合物の
一例としては、 ZrO8i (OC2H5)6、AΩO8i (OC2
H5) s、Ti08i (OC2H5)6、 (C3Hy 0) 3 Z rO3i (OC2H5)
 3、(C4Hg O) 3 Z rO8i (OC2
Hs ) 3、(C3Hy 0) 3 TiO3i (
OC2H5) 3、(C4Hg O) 3 TiO3i
 (OC2H5) 3、(C3Hy 0) 2 AρO
8i (OC2Hs ) 3、(C4H90) 2 A
ΩO8i (OC2H5) 3、等を示すことができる
これらのセラミックス原料は、通常、有機溶剤、水、こ
れらの混合溶媒等に溶解又は分散して用いられるが、セ
ラミックス原料自体で液状のものは、そのまま用いるこ
とも可能である。有機溶剤は、公知のゾル−ゲル法の液
状組成物において用いられるものをいずれも使用でき、
例えば、メタノール、エタノール、プロパツール、ブタ
ノール等の低級アルコール類、エチレングリコールモノ
アルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキル
エーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル
、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のア
ルキル基としてメチル、エチル、ブチル等を有する炭化
水素エーテルアルコール類、エチレングリコールモノア
ルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ
アルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノアルキルエーテルアセテート、ジプロピレングリコー
ルモノアルキルエーテルアセテート等の上記炭化水素エ
ーテルアルコール類の酢酸エステル類、エトキシエチル
アセテート等のアルコール類の酢酸エステル類、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の酢酸
エステル類、アセトン等を用いることができる。
液状組成物中のセラミックス原料の濃度は、通常10〜
100重量%程度とすればよく、使用する原料の性質に
応じて適宜決定すればよい。
また、上記セラミックス原料の液状組成物には、必要に
応じてコロイド状物質及び/又は無機微粉末を添加する
ことができる。コロイド状物質及び/又は無機微粉末の
添加によって、ゾル−ゲル法により形成されるセラミッ
クス層がより緻密化される。
本発明で用いられるコロイド状物質とは、10〜100
00オングストロ一ム程度の液状又は固体の粒子が分散
媒中に分散しているものをいい、各種の公知のものが使
用できる。分散媒としては、通常、」二記した低級アル
コール類、炭化水素エーテルアルコール類、これらの酢
酸エステル類等の有機溶剤や水が単独又は混合して用い
られており、分散粒子の濃度は10〜60重量%程度の
ものが一般的である。本発明では、このようなコロイド
状物質をいずれも用いることができる。コロイド状物質
の具体例としては、コロイド状シリカ、コロイド状アル
ミナ、コロイド状酸化チタン、コロイド状酸化ジルコン
、コロイド状硅酸ジルコン、コロイド状水酸化アルミニ
ウム、コロイド状水酸化ジルコン等を挙げることができ
る。
無機微粉末は、粒子径5〜150mμ程度のものが適当
であり、例えばアルミナ微粉末、酸化チタン微粉末、シ
リカ微粉末等を用いることができる。
コロイド状物質及び/又は無機微粉末は、セラミックス
原料の液状組成物中に70重量%程度まで添加すること
ができ、好ましくは、3〜40重量%程度添加すればよ
い。
上記セラミックス原料の液状組成物には、更に必要に応
じて、顔料、被覆補強材等を添加してもよい。顔料とし
ては、通常の無機系、有機系の顔料を用いることができ
、例えば、酸化マグネシウム、窒化硅素、窒化硼素、窒
化チタン、酸化ニッケル、石英、シリカ、硅酸ジルコン
、アルミナ、酸化チタン、チタンイエロー、炭酸マグネ
シウム、ドロマイト、炭化硅素、炭化タングステン、酸
化鉄(赤、黒)、バリウムイエロー、アンチモンイエロ
ー、コバルトブルー、コバルトバイオレット、コバルト
グリーン、マンガンブラック、マンガンブルー、マンガ
ンバイオレット、ストロンチウムクロメート、タルク、
クロムオキサイドハイドレートグリーン、クロムオキサ
イドグリーン、亜鉛グリーン、炭酸バリウム、チョーク
、沈澱炭酸カルシウム、アルミナハイドレート、酸化亜
鉛、ホタル石、モリブデン赤、モリブデンオレンジ、ク
ロムイエロー、鉛クロメート、ウルトラマリーン、朱、
塩基性炭酸鉛、アゾ系顔料等を用いることができる。顔
料は、常法に従って顔料用充填剤、増粘剤等とともに用
いることができる。
被覆補強材は、無機質で繊維状のものをいい、この代表
例としてチタン酸カリウム、炭化硅素、窒化硅素、酸化
アルミニウム、ベリリア炭化硼素、硅酸塩ガラス、石英
などがある。
顔料は、液状組成物中に70重量%程度まで添加するこ
とができ、また被覆補強材は、液状組成物中に70重量
%程度まで、好ましくは1〜65重量%程度添加するこ
とができる。
上記した液状組成物は、急速なゲル化を防止するために
pH2,5〜6.0程度に調整することが好ましい。p
H調整には、例えば、塩酸、酢酸、クロロ酢酸、クエン
酸、マレイン酸、シュウ酸、トルエンスルホン酸、グル
タル酸、ジメチルマロン酸、安息香酸等の無機酸又は有
機酸を用いることができる。
また、上記液状組成物には、更に、室温では該液状組成
物をゲル化させることがなく、加熱によって解離して該
液状組成物の重合を加速することのできる緩衝化潜触媒
として、カルボン酸金属塩、アミンカルボキシレート、
四級アンモニウムカルボキシレート、硝酸塩等を液状組
成物中に1.5重量%程度まで添加することができる。
このような緩衝化潜触媒としては、ジメチルアミンアセ
テート、エタノールアミンアセテート、ジメチルアニリ
ンホルメート、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウ
ム、ギ酸カリウム、ギ酸ナトリウム、ベンジルトリメチ
ルアンモニウムアセテート、硝酸ナトリウム、硝酸アン
モニウム等を例示できる。
本発明では、上記したセラミックス原料の液状組成物を
、セラミックス溶射層上に、スプレー法、塗布法等によ
って塗布し、重合ゲル化させることによってセラミック
ス層を形成させる。液状組成物の重合、ゲル化は、常温
でも進行するが、加熱することによって、ゲル化時間が
短縮され、また、重合密度が上がって、セラミックス層
がより緻密化する。加熱温度は特に限定はなく、高温で
加熱するほどセラミックス層をより緻密化することがで
きるが、コスト面からは100〜25’0’C程度で1
0〜30分程度加熱することが適当である。
尚、ゾル−ゲル法によるセラミックス層としては、ピン
ホールの発生を完全に防止するために、セラミックス原
料の液状組成物の塗布、乾燥後、又は加熱硬化後に、更
に、セラミックス原料の液状組成物を一層又は二層以上
重ね塗りし、硬化させて二層以上のゾル−ゲル法による
セラミックス層を形成させることが好ましい。
また、セラミックス原料の液状組成物中に、顔料を添加
して用いる場合には、形成されるセラミックス層上に、
更に、顔料を添加していないセラミックス原料の液状組
成物によるセラミックス層を0. 5〜10μm程度の
厚さで設けることによって、セラミックス層の表面層を
緻密にして、より撥水性を向上させることができる。
ゾル−ゲル法によるセラミックス層は、合計厚さ3〜1
50μm程度とすればよい。
上記した方法によって、セラミックス溶射層、及びゾル
−ゲル法によるセラミックス層からなる複合セラミック
ス層を設けた金属材料では、第−層であるセラミックス
溶射層が素地との密着性に優れ、かつ充分な硬度を有す
るものとなり、また第二層であるゾル−ゲル法によるセ
ラミックス層は、緻密な皮膜を形成して、セラミックス
溶射層のピンホールや凹凸部を埋めることができる。そ
の結果、密着性が良好であって、平滑でピンホールのな
い複合セラミックス層が簡単に形成される。
このようにして形成される複合セラミックス層は、紫外
線によってほとんど劣化せず、変色や光沢の低下が生じ
ないために、美感を長期間維持することができる。また
、該複合セラミックス層は、表面硬度が高く、傷付き難
いので、傷口からの発錆の心配がなく、長期間耐食性を
維持できる。また、不燃性であるために、高温に曝され
ても分解したり燃えたりすることがなく、有害ガスを発
生しない。更に、静電気を帯びないので、ごみやほこり
が付着し難く、また撥水性を有するので汚染されにくい
という特徴を有し、しかも汚染した場合にも水洗だけで
簡単に汚れを除去できる。このため、ワックス、シリコ
ン等の表面処理がほとんど必要ないという利点もある。
本発明のセラミックスコーティング金属材料は、耐食性
、装飾性等が要求される部分に用いる金属材料として、
広く利用できるものである。例えば、ビルディング、プ
レハブ住宅の内外層壁材、屋根材、トンネル内張り材、
自動車道の防音壁等に用いる金属パネルとして用いるこ
とができ、耐食性能、美感ともに優れ、かつ耐変色性、
耐傷付性等に優れたものであって、しかも高温に曝され
ても有害ガスが発生しないという優れた特徴を発揮する
ことができる。
また、車輌の金属部分に上記複合セラミックス層を設け
ることによって、美感、耐食性等に優れ、かつ耐変色性
、耐汚染性、耐傷付性等にも優れた皮膜を形成すること
ができ、車輌に良好な美感、耐食性能等を長期間に亘っ
て付与することが可能となる。車輌の金属部材上に複合
セラミックス層を設ける方法としては、車輌の各構成部
品を車輌の形態に組み立てた後、必要な金属部材上に上
記したセラミックスコーティングを行なう方法、或いは
、組み立て前の成形部品や成形前の金属板にセラミック
スコーティングを行なった後、必要な形態に組み立てる
方法のいずれも採用できる。
発明の効果 本発明によるセラミックスコーティング金属材料は、耐
食性、装飾性等に優れ、かつ耐変色性、耐汚染性、耐傷
付性、高温安定性等の各種の性能に対して同時に優れた
ものであり、良好な美感、耐腐食性能等を長期間保持す
ることができる。
実施例 以下、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 ビル外装材の冷間圧延鋼板の表面にサンドブラストにて
下地処理を施した後、プラズマ溶射装置を使用して、原
料として、アルミナ/チタニア微粉末(平均粒子径10
μm、アルミナ:チタニア(重量比)−60:40)を
用いて、プラズマ溶射法にて、20μm厚のアルミナ/
チタニアのセラミックス溶射層を形成した。
一方、イソプロピルアルコール15g及び水15gから
なる混合溶媒に、粒径20mμの微粉末アルミナ13g
を加え、更に顔料としての酸化チタン(白)10g、コ
バルトグリーン6g、チタンイエロー2g1硅酸ジルコ
ン15g1及びシリカ15g、被覆補強剤としてチタン
酸カリウム繊維9g、並びに塩酸0.1gを添加した溶
液に、メチルトリメトキシシラン30gを加えて混合し
、セラミックス塗料組成物を調製した。この塗料組成物
をスプレー法により、上記セラミックス溶射層に塗布し
、150°Cで30分間加熱し、次いで再度該塗料組成
物を塗布し、150℃で30分間加熱して、合計30μ
mのゾル−ゲル法によるライトグリーンのセラミックス
層を形成させた。得られたセラミックス層の組成は下記
第1表に示す通りである。
第   1   表 次いで、酸性コロイド状シリカ水溶液35gとイソプロ
ピルアルコール40gを混合し、これにメチルトリメト
キシシラン25gを添加し、混合して、セラミックス塗
料組成物を調製し、これを、上記ライトグリーンのゾル
−ゲル法によるセラミックス層上にスプレー法で塗布し
、150℃で30分間加熱して、5μmのゾル−ゲル法
による透明セラミックス層を形成させた。
得られたセラミックスコーティング鋼板について、性能
試験を下記第2表に示す方法によって行なった。結果を
第3表に示す。
耶 表 以上の結果から判るように、本発明のセラミックスコー
ティング金属材料は、変質の生じ難い優れた耐久性を有
するものである。
実施例2 トンネル内装用に使用する圧延アルミ板の表面にサンド
ブラストにて下地処理をし、引続きプラズマ溶射装置を
用い、原料としてアルミナ微粉末(平均粒子径10μm
)を用いて、20μm厚のアルミナのセラミックス溶射
層を形成した。一方、Z r (OCa H9) aと
5i(OC2Hs)aの部分縮合物(C4Hg O) 
3 Z r−O81(OC2H5)335gにイソプロ
ピルアルコール12g及びブチルセルソルブ3gを添加
混合し、更に顔料として硅酸ジルコン20gとチタン白
20g、被覆補強材としてチタン酸カリ繊維9.5g、
並びに酢酸0.5gを添加して、セラミックス塗料組成
物を調製した。この塗料組成物をスプレー法によって、
上記セラミックス溶射層に塗布し200℃で20分間加
熱して厚さ30μmの白色セラミックス層を形成させた
。さらにコロイド状シリカのメタノールゾル溶液30g
とイソプロピルアルコール43g1水2g1メチルトリ
メトキシシラン25gを混合した塗料組成物を準備し、
その白色セラミックス層の上にスプレー法により塗布し
た後、200°Cで20分間加熱し7μmのゾル−ゲル
法による透明膜を形成させた。
尚、トンネル内では、適当な光の反射が必要であるため
に、上記塗料組成物では、顔料としては、硅酸ジルコン
及びチタン白からなる白色顔料を配合した。得られたセ
ラミックスコーティングアルミ板について実施例1と同
様の性能試験を行なったところ、実施例1と同様の優れ
た性能を有するものであった。
トンネル内部は自動車等の排気ガス中のカーボンやほこ
り、ゴミ等のパネルへの付着が多いが、上記セラミック
スコーティングパネルを用いることにより、ブラッシン
グによる洗浄によって、はこりやゴミを簡単に除去する
ことが可能となり、しかもブラッシング時の傷付きもほ
とんど完全に防止し得るものとなった。
実施例3 普通自動車の車体の鋼板の表面にサンドブラストにて下
地処理をした。引続きプラズマ溶射装置を用い、原料と
してアルミナ微粉末を用いて上記サンドブラスト処理を
施した鋼板の表面にプラズマ溶射法にて20ミクロンの
アルミナの溶射層を形成した。一方粒径20ミリミクロ
ンの微粉末アルミナ13gにイソプロピルアルコール1
5g及び水15gを加え、トリメトキシシラン40gを
混合し、更に酸化チタン60g1窒化硅素繊維15g1
シュウ酸0.3gを添加混合してセラミックス塗料組成
物を調製した。この塗料組成物を静電スプレー法により
、上記セラミックス溶射層に塗布し150℃で20分間
加熱し、次いで再度該塗料組成物を塗布し150℃で2
0分間加熱して合計30ミクロンのゾル−ゲル法による
白色のセラミックス層を形成させた。次いで酸性コロイ
ダルシリカ水溶液135gとイソプロピルアルコール4
0gを混合し、これにメチルトリメトキシシラン25g
を添加し、混合してセラミックス塗料組成物を調製し、
これを上記白色のゾル−ゲル法によるセラミックス層上
にスプレー法で塗布し150℃で20分間加熱して5ミ
クロンのゾル−ゲル法による透明セラミックス層を形成
させた。
得られた白色の自動車車体のセラミックスコーティング
鋼板について、下記第4表に示す方法によって性能試験
を行なった。結果を第5表に示す。
以上の結果から、本発明のセラミックスコーティングを
行なった自動車の鋼板は、長期間全く変色せず、従来の
自動車のような塗装の塗り替えを必要としないことがわ
かる。また、この複合セラミックス層は撥水性であり、
汚染しにくい特徴を有し、たとえ汚染した場合であって
も、水洗等だけで汚染除去が可能である。更に、表面硬
度が高いために、傷付きに<<、ワックス、シリコーン
等の表面処理が必要なく、しかも従来の自動車のような
傷付きに起因する美感不良や腐食が生じ難い。
(以 上)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)金属材料上に、セラミックス溶射層からなる下層
    及びゾル−ゲル法によるセラミックス層からなる上層に
    よって構成される複合セラミックス層を設けてなるセラ
    ミックスコーティング金属材料。
  2. (2)金属材料上に、セラミックス原料を溶射してセラ
    ミックス層を形成し、次いで該セラミックス層上にゾル
    −ゲル法によりセラミックス層を形成することを特徴と
    するセラミックスコーティング金属材料の製造法。
  3. (3)車輌の金属部材上に、セラミックス溶射層からな
    る下層及びゾル−ゲル法によるセラミックス層からなる
    上層によって構成される複合セラミックス層を設けてな
    るセラミックスコーティング車輌。
  4. (4)金属パネル上に、セラミックス溶射層からなる下
    層及びゾル−ゲル法によるセラミックス層からなる上層
    によって構成される複合セラミックス層を設けてなる建
    築土木用セラミックスコーティングパネル。
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