JP4782049B2 - 排出ローラのクリーニング装置およびクリーニング方法 - Google Patents

排出ローラのクリーニング装置およびクリーニング方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置に用いられる排出ローラのクリーニング装置およびクリーニング方法に関する。
電子写真方式を用いる画像形成においては、一様な電位に帯電された感光体を画像情報に応じた光で露光して静電潜像を形成し、形成された静電潜像を現像剤で現像して可視像化し、可視像化された画像を記録紙などに転写し、転写された記録紙上のトナーを定着装置で定着させて記録画像を形成する。定着後の記録紙を、排出装置は画像形成装置から排出する。
このような画像形成装置に用いられる排出装置は、一般的に上下一対のローラで構成され、両ローラを圧接させることによって形成される両ローラの圧接部を、定着後の記録紙を通過させて画像形成装置から排出させる。
記録紙は定着装置を通過する際に加熱されているので、定着後の記録紙は高温になっており、特に高速機の場合は顕著である。その熱の影響を受け、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)からなる排出ローラも高温になる。また記録紙は一般的にタルクなどの充填剤が含まれているため、給紙から排紙までの間で記録紙からタルクが表面に出てきて、紙粉となる。特に記録紙の温度が高くなると、それらが活性になるため、より表面に出てきやすい。トナーにも主成分の結着樹脂以外に多くの添加剤成分が含まれており、同様の理由でトナー表面に出てきやすくなる。
記録紙の搬送性を確保するために、排出ローラ表面は粗くなっているので、紙粉およびトナーなどが表面に付着しやすい。このため紙粉およびトナーなどの付着によってローラ径が大きくなってしまい、圧接部の密着性が高まり、記録紙を排出できなくなってしまう。特に高速機においては、単位時間当たりに通過する記録紙が多くなるため、以上のような傾向が強い。
また、排出ローラでは、搬送される記録紙にすでに固着しているトナーが、圧接部を通過するときに熱で再溶融し、その一部が排出ローラに転移し付着することがある。排出ローラに付着したトナーは、後続して排出される記録紙上の本来白地であるべき部分に転写されて、画像欠陥の原因となり、また記録紙汚染の原因となる。
この問題を防止する方法として、給紙段階で紙粉除去部材を用いることや、またトナー成分が再付着しないようにトナー物性を変更すること等が考えられる。
第1の従来の技術では、排紙ローラを冷却する排紙ローラ冷却手段を有する画像形成装置によって、現像剤が再付着することによりローラ径が大きくなることを防止することができる(特許文献1参照)。
第2の従来の技術では、定着ニップ領域近傍の電極部材と定着体との間にバイアス電圧を印加する画像形成装置によって、オフセット現象の防止することができる(特許文献2参照)。
特開平7−181767号公報 特開2003−107942号公報
給紙段階で紙粉を除去しても、画像形成過程で発生した紙粉およびトナーを除去することはできない。またトナー成分が再付着しないようにトナー物性を変更すると、トナーの選択範囲を限定してしまうことになる。
第1の従来の技術では、ローラをファンで冷却するため、装置が大掛かりになる。また風切り音も発生し、実用的ではない。
第2の従来の技術では、排紙ローラを介して電流経路が形成されるが、排紙ローラに直接電圧を印加するものではなく、またクリーニングを行うことによりローラ径が大きくなることを防ぐものではない。
本発明の目的は、上記の従来の問題点を解決して、排出ローラに直接電圧を印加して、排出ローラを精度よくクリーニングすることが可能な排出ローラのクリーニング装置およびクリーニング方法を提供することにある。
本発明は、画像形成装置に用いられ、現像剤による画像が定着されている記録媒体を、上下一対のローラで形成される圧接部を通過させることによって排出するための排出ローラをクリーニングする排出ローラのクリーニング装置であって、
上側の排出ローラの表面温度を測定して出力する温度出力手段と、
下側の排出ローラに直流電圧を印加する電源と、
前記記録媒体が前記圧接部を通過していないときに、前記表面温度に応じて、前記上側の排出ローラを接地して、前記下側の排出ローラに前記直流電圧を印加するように前記電源を制御する電圧制御手段と、
前記上側の排出ローラと接触することによって、前記上側の排出ローラをクリーニングするクリーニング手段と、
を含むことを特徴とする排出ローラのクリーニング装置である。
また本発明は、前記直流電圧の極性は、前記現像剤に含まれるトナーの帯電極性と同じ極性であることを特徴とする。
また本発明は、前記直流電圧の絶対値は、600V以上700V以下であることを特徴とする。
また本発明は、前記下側の排出ローラの体積抵抗値が1014Ωcm以上1015Ωcm以下であることを特徴とする。
また本発明は、前記電圧制御手段は、前記表面温度が、予め定める境界温度を超えると、前記下側の排出ローラに前記直流電圧を印加するように前記電源を制御することを特徴とする。
また本発明は、前記クリーニング手段はスクレーパであり、
前記スクレーパと前記上側の排出ローラとが接触していることを特徴とする。
また本発明は、前記排出ローラのクリーニング装置が行う排出ローラのクリーニング方法であって、
前記電圧制御手段によって、前記記録媒体が前記圧接部を通過していないときに、前記下側の排出ローラに前記直流電圧を印加するように前記電源を制御し、
前記クリーニング手段によって、前記上側の排出ローラをクリーニングすることを特徴とする排出ローラのクリーニング方法である。
本発明によれば、画像形成装置に用いられ、現像剤による画像が定着されている記録媒体を、上下一対のローラで形成される圧接部を通過させることによって排出するための排出ローラをクリーニングする排出ローラのクリーニング装置は、下側の排出ローラに直流電圧を印加する電源と、記録媒体が圧接部を通過していないときに、上側の排出ローラを接地して、下側の排出ローラに直流電圧を印加するように電源を制御する電圧制御手段と、上側の排出ローラと接触することによって、上側の排出ローラをクリーニングするクリーニング手段とを含む。
上側の排出ローラを接地して、下側の排出ローラに電圧を印加しているため、電流経路ができている。下側の排出ローラに付着した紙粉およびトナーは、その電流経路に従って静電的な反発力を受けるため、上側の排出ローラへの力が働き、上側の排出ローラへ転移する。こうして下側の排出ローラに付着した紙粉およびトナーを除去することができる。また上側の排出ローラに付着した紙粉およびトナーも、電圧を印加することにより静電的な反発力を受けるため、クリーニング手段によってクリーニングする際の効率が向上する。またクリーニング手段を下側の排出ローラに設ける必要はなく、上側の排出ローラのみに設ければよいので、省スペース化を図ることができる。
このようにして排出ローラの径が付着物によって大きくなることを防ぎ、さらに圧接部の密着性が高くなってローラ間での回転不良が起こることを防ぎ、記録媒体をスムーズかつ確実に搬送、排出することが可能になる。また画像欠陥および記録媒体汚染を防ぐことができる。
また記録媒体が圧接部を通過しているときに電圧を印加すると、記録媒体に高電圧が生じ、記録媒体に人が触れて感電するおそれがあり、非常に危険なので、記録媒体が圧接部を通過していないときに電圧を印加する。
また、クリーニング装置は、上側の排出ローラの表面温度を測定して出力する温度出力手段を含み、電圧制御手段は、表面温度に応じて、下側の排出ローラに直流電圧を印加するように電源を制御する。排出ローラの表面温度が高くなると、紙粉およびトナーが排出ローラに付着しやすくなるので、クリーニングが必要になる。表面温度に応じて下側の排出ローラに直流電圧を印加することによって、効率よく下側の排出ローラに付着している紙粉およびトナーを上側の排出ローラに転移させることができる。また電力消費を抑えることができる。
また本発明によれば、下側の排出ローラに印加する直流電圧の極性は、現像剤に含まれるトナーの帯電極性と同じ極性である。また紙粉も、トナーの帯電極性と同じ極性に帯電している。トナーの帯電極性と同じ極性の直流電圧を印加することによって、下側の排出ローラに付着した紙粉およびトナーは、その電流経路に従って、静電的な反発力を受けるため、上側の排出ローラへの力が働き、上側の排出ローラへ転移する。こうして下側の排出ローラに付着した紙粉およびトナーを除去することができる。また上側の排出ローラに付着した紙粉およびトナーも、静電的な反発力を受けるため、クリーニング手段によってクリーニングする際の効率が向上する。またクリーニング手段を下側の排出ローラに設ける必要はなく、上側の排出ローラのみに設ければよいので、省スペース化を図ることができる。
また本発明によれば、直流電圧の絶対値は、600V以上700V以下である。これによって効率よく下側の排出ローラに付着している紙粉およびトナーを上側の排出ローラに転移させることができる。また上側の排出ローラに付着した紙粉およびトナーについても、クリーニング手段によってクリーニングする際の効率が向上する。600V未満では、紙粉およびトナーが十分な静電的な反発力を受けないので、紙粉およびトナーを排出ローラから十分に除去することができない。700Vを超えると、紙粉およびトナーを十分に除去することができるが、電圧が大きくなり、排出ローラが高温になって排出ローラ表面に、たとえばピンホールが発生するなどの損傷が生じるおそれがある。
また本発明によれば、下側の排出ローラの体積抵抗値が1014Ωcm以上1015Ωcm以下である。これによって効率よく下側の排出ローラに付着している紙粉およびトナーを上側の排出ローラに転移させることができる。体積抵抗値が、1014Ωcm未満であれば電圧を印加するとき短絡するおそれがある。1015Ωcmを超えると導電性が不十分になり、電圧を印加してトナーを除去する効果が小さくなる。
また本発明によれば、電圧制御手段は、表面温度が予め定める境界温度を超えると、下側の排出ローラに直流電圧を印加するように電源を制御する。排出ローラの表面温度が、少なくとも境界温度以上であるときにのみ、電源によって下側の排出ローラに直流電圧を印加するので、電圧を印加する時間を最小限に抑えること可能になる。また電圧を印加することに起因して発生する熱によって、さらに排出ローラの表面温度が上昇することや、排出ローラが損傷することを防ぐ。また電力消費を抑えることができる。
また本発明によれば、クリーニング手段はスクレーパであり、スクレーパと上側の排出ローラとが接触している。スクレーパは、排出ローラの表面と接触することによって、表面に付着している紙粉およびトナーを効率的に掻き取って除去する。
また本発明によれば、排出ローラのクリーニング装置が行う排出ローラのクリーニング方法では、電圧制御手段によって、記録媒体が圧接部を通過していないときに、下側の排出ローラに直流電圧を印加するように電源を制御し、クリーニング手段によって、上側の排出ローラをクリーニングする。
上側の排出ローラを接地して、下側の排出ローラに電圧を印加しているため、電流経路ができている。下側の排出ローラに付着した紙粉およびトナーは、その電流経路に従って静電的な反発力を受けるため、上側の排出ローラへの力が働き、上側の排出ローラへ転移する。こうして下側の排出ローラに付着した紙粉およびトナーを除去することができる。また上側の排出ローラに付着した紙粉およびトナーも、電圧を印加することにより静電的な反発力を受けるため、クリーニング手段によってクリーニングする際の効率が向上する。またクリーニング手段を下側の排出ローラに設ける必要はなく、上側の排出ローラのみに設ければよいので、省スペース化を図ることができる。
このようにして排出ローラの径が付着物によって大きくなることを防ぎ、さらに圧接部の密着性が高くなってローラ間での回転不良が起こることを防ぎ、記録媒体をスムーズかつ確実に搬送、排出することが可能になる。また画像欠陥および記録媒体汚染を防ぐことができる。
また記録媒体が圧接部を通過しているときに電圧を印加すると、記録媒体に高電圧が生じ、記録媒体に人が触れて感電するおそれがあり、非常に危険なので、記録媒体が圧接部を通過していないときに電圧を印加する。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を、複数の形態について説明する。以下の説明においては、各形態に先行する形態ですでに説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図1は、排出ローラのクリーニング装置1を備える画像形成装置10の構成を簡略化して示す図である。排出ローラのクリーニング装置1は、スクレーパ2、容器3、電源4、電圧制御手段(不図示)を含んで構成され、クリーニング装置1は、画像形成装置10の上下一対の排出ローラ6のうち、上側の排出ローラ6aの表面をクリーニングする。電源4は、マイナス側が下側の排出ローラ6bに接続され、プラス側は接地されている。上側の排出ローラ6aは接地されている。
クリーニング装置1の、記録媒体7が移動する上流には、定着装置11が設けられている。定着装置11内には、定着ローラ12aおよび12bが設けられていて、記録媒体7が定着ローラ12aおよび12bの圧接部を通過する際、加熱および加圧することによって、現像剤による画像を定着させる。定着装置11のさらに上流に向かって、転写装置(不図示)、現像装置(不図示)、露光装置(不図示)、帯電装置(不図示)、給紙トレイ(不図示)、が設けられている。クリーニング装置1の、記録媒体7が移動する下流には、画像形成装置10の外装キャビネット13と、その外側に排紙トレイ14とが設けられている。
クリーニング装置1は、画像形成装置10の上下一対の排出ローラ6のうち、排出ローラ6aの表面をクリーニングする。記録媒体7が排出ローラ6aおよび6bの圧接部を通過する際、排出ローラ6a側が記録媒体7の印刷面であるので、排出ローラ6aのみにトナーが付着する。また紙粉および飛散トナーの発生についても、排出ローラ6a側のほうが顕著に現れる。よって排出ローラ6aは、排出ローラ6bに比べてローラ径が大きくなりやすい。排出ローラ6aのローラ径が大きくなることによって、記録媒体7の搬送不良が起こり、また排出ローラ6aに付着したトナーは、後続して排出される記録媒体7上の本来白地であるべき部分に転写されて、画像欠陥および記録媒体汚染の原因となる。したがって、ローラ径が大きくなりやすい排出ローラ6aを特にクリーニングすることによって、記録媒体の搬送不良、画像欠陥および記録媒体汚染を効果的に防止することができる。
スクレーパ2は、クリーニング手段であって、排出ローラ6aに付着している紙粉およびトナーを除去する。スクレーパ2は、板状に形成され、その一端部が円筒状の排出ローラ6aの表面部に当接し、他端部が容器3に機械的に接続される。スクレーパ2は、排出ローラ6aに付着している紙粉およびトナーを、排出ローラ6aに当接している一端部によって、掻き落として除去する。除去された紙粉およびトナーは、容器3内に蓄積される。スクレーパ2は、たとえば排出ローラ6aの外径が6〜12mm、幅が300〜340mmであるとき、長手方向の長さ290〜330mm、幅方向の長さ15〜40mm、厚さ0.5〜2mmに形成される。スクレーパ2の長手方向の長さは、排出ローラ6aの長さとほぼ同じである。スクレーパ2は、ステンレススチール、たとえば日本工業規格(略称:JIS)で定められるSUS板、ベリリウム青銅板またはリン青銅板が好適に用いられ、表面に導電性のゴム材料を塗布したものが好適に用いられる。
電源4は、下側の排出ローラ6bに、直流電圧を印加して、排出ローラ6bに付着している紙粉およびトナーの帯電極性と同じ極性に排出ローラ6bを帯電させる。紙粉およびトナーがマイナスに帯電している場合、図に示すように、下側の排出ローラ6bをマイナスに帯電させる。上側の排出ローラ6aを接地して、下側の排出ローラに電圧を印加しているため、電流経路ができている。下側の排出ローラ6bに付着している紙粉およびトナーは、その電流経路に従って、静電的な反発力を受けるため、上側の排出ローラ6aへの力が働き、上側の排出ローラ6aへ転移する。こうして下側の排出ローラ6bに付着した紙粉およびトナーを除去することができる。また上側の排出ローラ6aに付着した紙粉およびトナーも、電圧を印加することにより静電的な反発力を受けるため、スクレーパ2によってクリーニングする際の効率が向上する。またスクレーパ2を下側の排出ローラ6bに設ける必要はなく、上側の排出ローラ6aのみに設ければよいので、省スペース化を図ることができる。
このようにして排出ローラ6aの径が付着物によって大きくなることを防ぎ、さらに圧接部の密着性が高くなってローラ間での回転不良が起こることを防ぎ、記録媒体7をスムーズかつ確実に搬送、排出することが可能になる。また画像欠陥および記録媒体汚染を防ぐことができる。
電圧制御手段は、記録媒体7が圧接部を通過していないときつまり現像動作の開始前、紙間時、または現像動作の終了後に、下側の排出ローラ6bに直流電圧を印加するように電源4を制御する。記録媒体7が圧接部を通過しているときに電圧を印加すると、記録媒体7に高電圧が生じ、記録媒体7に人が触れて感電するおそれがあるからである。
電圧印加時間は、紙間時に相当する時間が好ましく、たとえば0.1秒以上1秒以下であることが好ましい。印加時間が0.1秒未満の場合、十分なクリーニング効果がなく、1秒を超えると、記録媒体に残存すべきマイナス帯電トナーまでをも引き付けてしまうおそれがある。このように排出ローラ6bに付着しているトナーの帯電極性と反対の極性の電圧を印加することによって、排出ローラ6bに付着しているトナーを除去することができる。これによって排出ローラ6bの表面部を常に安定してクリーニングすることができる。
紙間時に相当する時間は、たとえばプロセススピードが540mm/秒で、A4サイズ110枚機を用いる場合、A4の幅が210mm、印刷スピードが110枚/分であるから、
平均紙間=(540×60−210×110)/110=84.5(mm)
印加時間=84.5/540=0.16(秒)
である。
圧接部に紙などの記録媒体7が通過中かどうかは、センサなどによって検知され、電圧制御手段に出力され、記録媒体が圧接部を通過していないときに電圧制御手段は電圧を印加するように電源4を制御する。
直流電圧の絶対値は、600V以上700V以下であることが好ましい。これによって効率よく下側の排出ローラ6bに付着している紙粉およびトナーを上側の排出ローラ6aに転移させることができる。600V未満では、紙粉およびトナーを十分に下側の排出ローラ6bから除去することができない。700Vを超えると、電圧が大きくなり、下側の排出ローラ6bの表面温度が高温になって排出ローラ表面に、たとえばピンホールが発生するなどの損傷が生じるおそれがある。
下側の排出ローラ6bの体積抵抗値が1014Ωcm以上1015Ωcm以下であることが好ましい。これによって効率よく下側の排出ローラ6bに付着している紙粉およびトナーを上側の排出ローラに転移させることができる。体積抵抗値が、1014Ωcm未満であれば電圧を印加するとき短絡するおそれがあり、1015Ωcmを超えると導電性が不十分であり、電圧を印加してトナーを除去する効果が小さくなる。
図2は、本発明の排出ローラのクリーニング装置20を備える画像形成装置21の構成を簡略化して示す図である。図1と重複する部分は、説明を省略する。クリーニング装置20は、クリーニング装置1にさらに、排出ローラ6aの表面温度を測定する温度センサ22を含んで構成され、電圧制御手段は、表面温度に応じて、下側の排出ローラ6bに直流電圧を印加するように電源4を制御する。
排出ローラ6aの表面温度を測定する温度センサ22は、接触式のものまたは非接触式のものが用いられる。接触式は、直接物体に接触して測定する方式で、センサの構成が簡単で広く用いられる。主な代表例としては、白金測温抵抗体、サーミスタ、熱電対などがある。白金測温抵抗体は、金属の電気抵抗が温度変化に対して変化する性質を利用した測温抵抗体の一種で、温度特性が良好で経時変化が少ない白金を測温素子に用いたセンサである。サーミスタとは、温度変化に対して電気抵抗の変化の大きい抵抗体のことであり、この特性を利用して温度センサとして利用される。熱電対は、熱電能の異なる二種の金属を接合して、2つの接合点を異なる温度にすると、一定の方向に電流が流れ、熱起電力が生じる現象を利用した温度センサである。
非接触式は、物体から放射される赤外線を測定し、その赤外線の量から物体の温度を測定する方式で、センサの構成は複雑になる。主な代表例として、サーモパイルや非接触型の熱電対温度センサなどがある。サーモパイルは、個々の物体から放射される赤外線を受けると、そのエネルギー量に応じた熱起電力を発生する赤外線センサであり、エネルギー絶対量(温度)が検出可能な温度センサである。
接触式は、温度センサ22と排出ローラ6aとが接触することによって摩擦が生じ、排出ローラ6aの表面温度が上昇してしまうので、また排出ローラ6a表面が損傷したり、摩擦熱による誤差を伴なうなどするので、非接触式のほうが好ましい。特に非接触型熱電対温度センサを用いることが好ましい。
電圧制御手段は、温度センサ22から出力された排出ローラ6aの表面温度に応じて、電源を制御して、電圧の印加を開始する。具体的には、表面温度が、予め定める境界温度を超えると、電圧を印加するように電源4を制御する。
定着装置11によって加熱された記録媒体7の熱の影響を受け、排出ローラ6aが高温になるので、定着後の記録媒体7の紙粉およびトナーが排出ローラ6aに付着する。これによって、排出ローラ6aの径が付着物によって大きくなり、圧接部の密着性が高くなってローラ間での回転不良が起こる。また記録媒体7をスムーズかつ確実に搬送、排出することができない。
また記録媒体7にすでに固着しているトナーが再溶融し、排出ローラ6aに転移し付着すると、排出ローラ6aに付着したトナーは、後続して排出される記録媒体上の本来白地であるべき部分に転写されて、画像欠陥および記録媒体汚染の原因となる。
以上の理由で、ある程度排出ローラ6aの表面温度が高温になると、紙粉およびトナーが排出ローラ6aの表面に付着している可能性が高いので、電圧を印加する必要がある。排出ローラ6aの表面温度が、少なくとも境界温度以上であるときに、電源4が、電圧を印加するので、電圧を印加している時間を最小限に抑えること可能になり、電圧を印加することに起因して発生する熱によって、さらに排出ローラ6aおよび6bの表面温度が上昇することや、排出ローラ6aおよび6bが損傷することを防ぐ。また電力消費を抑えることができる。
このように温度センサ22によって排出ローラ6aの表面温度を測定して、表面温度が、予め定める境界温度を超えると、電圧を印加するように制御する方法のほかに、たとえば排出ローラの外径を直接測定して、外径が予め定める境界値を超えると、電源が電圧を印加するように制御する方法もある。たとえば変位センサLK−G85/80シリーズ(株式会社キーエンス製)を用いれば、0.2μmの精度で容易に排出ローラの外径を検知できるため、この情報を電圧制御手段に伝達して、電圧の印加を開始させればよい。
電圧制御手段は、排出ローラ6aの表面温度が境界温度よりも低くなった場合や、たとえばセンサ等で排出ローラ6aの表面を走査し、表面に付着した紙粉およびトナーが除去されたことを感知した場合に、電圧の印加を終了するように電源を制御してもよい。これによって、電圧印加時間を最小限に抑えることができ、また電力消費を抑えることができるからである。そのほかに、たとえば定められた時間電圧を印加した後に電圧印加を終了するように設定することも可能である。電圧制御手段は、たとえばマイクロコンピュータなどの処理回路によって実現される。
(実施例)
(実施例1〜12および比較例1〜6)
下記の条件で、クリーニング装置20を備える画像形成装置を用いて印刷を行い、上側の排出ローラのローラ径の太り量を測定した。電圧を印加する場合は、上側の排出ローラの表面温度を温度センサで測定し、出力された温度が境界温度を超えたところで、紙間時の下側の排出ローラへの電圧印加を開始した。電圧印加開始時の排出ローラの表面温度は、印字用紙の種類によって異なり、表1に示すとおりである。なおトナーはマイナスに帯電していた。
使用マシン:カラー複合機 MX−7700(シャープ株式会社製)改造機
通紙条件:A4サイズ 6%黒字原稿
連続エージング(99枚連続+10秒間休止、99枚連続+90秒間休止、2枚連続+20秒間休止、5枚連続+10秒間休止)
印字用紙(60,75,90g/m紙)
10万枚
上側排出ローラ:EPDM、Φ12mm
下側排出ローラ:ジュラコン(登録商標)製、Φ12mm
表面温度測定:非接触型熱電対温度センサ ST−100(商品名、理化工業株式会社製)
スクレーパ:リン青銅板、厚さ1mm
Figure 0004782049
比較例1〜6からわかるように、連続印刷枚数が増えるほど、太り量は大きくなる。比較例4〜6では連続印刷枚数がそれぞれ2枚または5枚と少ないため、太り量は小さいが、比較例1〜3のように連続印刷枚数が99枚になると、いずれの印刷用紙でも太り量が大きくなり、記録媒体の排出機構に支障をきたす。特に、同じ印字用紙(60g/m紙)で印刷した比較例1,4および5の太り量を比較すると、比較例4(連続印字枚数:2枚)、比較例5(連続印字枚数:5枚)、比較例1(連続印字枚数:99枚)の順に太り量が大きくなっている。したがって、連続印刷枚数が増えるほど、本発明のクリーニング装置を用いることによって、ローラの太り量を抑える必要が出てくる。
また同じ連続印刷枚数(99枚)で印刷した比較例1〜3の太り量を比較すると、比較例1(60g/m紙)、比較例2(75g/m紙)、比較例3(90g/m紙)の順に太り量が大きくなっている。したがって印字用紙の厚みが厚くなるほど、本発明のクリーニング装置を用いることによって、ローラの太り量を抑える必要が出てくる。
そこで実施例1〜12では、ローラの太り量が特に大きい、連続印刷枚数が99枚、印字用紙が90g/m紙の条件で印刷を行った。
実施例1〜12は、印加電圧値以外は全て同じ条件で印刷した比較例3と比較して、ローラ径の太り量がいずれも小さくなった。
下側の排出ローラの体積抵抗値が同じである実施例1〜8(体積抵抗値:1014Ωcm)について、印加電圧の絶対値が大きくなればなるほど、排出ローラの太り量は小さくなった。実施例6(印加電圧:−700V)、実施例7(印加電圧:−800V)、実施例8(印加電圧:−900V)において、太り量は0mmとなり、最も良好な結果を示した。しかし実施例7および8では、印加電圧が大きすぎたため、排出ローラにピンホールが発生してしまった。
下側の排出ローラへの印加電圧の絶対値が同じである実施例6、9〜12(印加電圧:−700V)について、実施例6(体積抵抗値:1014Ωcm)、実施例11(体積抵抗値:1015Ωcm)において、太り量は0mmとなり、最も良好な結果を示した。
出ローラのクリーニング装置1を備える画像形成装置10の構成を簡略化して示す図である。 本発明の排出ローラのクリーニング装置20を備える画像形成装置21の構成を簡略化して示す図である。
符号の説明
1,20 クリーニング装置
2 スクレーパ
3 容器
4 電源
6,6a,6b 排出ローラ
7 記録媒体
10,21 画像形成装置
11 定着装置
12,12a,12b 定着ローラ
13 外装キャビネット
14 排紙トレイ
22 温度センサ

Claims (7)

  1. 画像形成装置に用いられ、現像剤による画像が定着されている記録媒体を、上下一対のローラで形成される圧接部を通過させることによって排出するための排出ローラをクリーニングする排出ローラのクリーニング装置であって、
    上側の排出ローラの表面温度を測定して出力する温度出力手段と、
    下側の排出ローラに直流電圧を印加する電源と、
    前記記録媒体が前記圧接部を通過していないときに、前記表面温度に応じて、前記上側の排出ローラを接地して、前記下側の排出ローラに前記直流電圧を印加するように前記電源を制御する電圧制御手段と、
    前記上側の排出ローラと接触することによって、前記上側の排出ローラをクリーニングするクリーニング手段と、
    を含むことを特徴とする排出ローラのクリーニング装置。
  2. 前記直流電圧の極性は、前記現像剤に含まれるトナーの帯電極性と同じ極性であることを特徴とする請求項1に記載の排出ローラのクリーニング装置。
  3. 前記直流電圧の絶対値は、600V以上700V以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の排出ローラのクリーニング装置。
  4. 前記下側の排出ローラの体積抵抗値が1014Ωcm以上1015Ωcm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の排出ローラのクリーニング装置。
  5. 前記電圧制御手段は、前記表面温度が、予め定める境界温度を超えると、前記下側の排出ローラに前記直流電圧を印加するように前記電源を制御することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の排出ローラのクリーニング装置。
  6. 前記クリーニング手段はスクレーパであり、
    前記スクレーパと前記上側の排出ローラとが接触していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の排出ローラのクリーニング装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1つに記載の排出ローラのクリーニング装置が行う排出ローラのクリーニング方法であって、
    前記電圧制御手段によって、前記記録媒体が前記圧接部を通過していないときに、前記下側の排出ローラに前記直流電圧を印加するように前記電源を制御し、
    前記クリーニング手段によって、前記上側の排出ローラをクリーニングすることを特徴とする排出ローラのクリーニング方法。
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