JP4781853B2 - エレベータ装置 - Google Patents

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この発明は、複数の巻上機によりかごを走行させるエレベータ装置に関するものである。
複数の巻上機を有するエレベータ装置においては、全ての電動機の回転速度をそれぞれ制御し同期させることが求められる。電動機の速度を制御する場合には、電動機の速度をその回転速度指令に追従させるような速度制御系とすることが一般的である。しかしながら、複数の巻上機を制御する場合、単なる速度制御だけでは、制御誤差、外乱、駆動シーブの径の誤差によるロープ送り量の違いなどの影響で、駆動シーブにかかるロープ張力に偏りが生じ、その結果、電動機にかかる負荷に偏りが生じたり、必要なトラクション力が確保できなくなったりする問題がある。このため、速度だけではなく、電動機にかかる負荷の偏りも考慮する必要がある。
従来のエレベータの制御装置では、電動機と同数の電力変換器を用い、それぞれの電動機に対して、かごを駆動するのに必要なトルクを分配するトルク分配手段と、速度制御系のループゲインを等しくする調整手段とが設けられている。これにより、電動機のトルク量によらず、速度制御系のループゲインが等しくなり、制御系の信頼性と制御性の向上が実現される(例えば、特許文献1参照)。
また、起動時及び着床時等の低速時には2台の巻上機のうち1台のみを駆動し、高速時には両方の巻上機を駆動することにより、低速時のトルクリップルの影響を小さくし、高速走行時のトラクション力を確保する方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−33342号公報 特開昭56−33361号公報
しかし、特許文献1には、2台の電動機で1個の駆動シーブを回転させる構成しか示されておらず、複数の駆動シーブを持つエレベータ装置には特許文献1の技術を適用できない。また、特許文献2には、電動機の具体的な制御方法が示されておらず、2台の巻上機に速度差が生じた場合には、駆動シーブの両端にかかるロープの張力差が大きくなり、必要なトラクション力を確保できずに駆動シーブに対してロープが滑る可能性があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、必要なトラクション力を確保しつつ、複数の巻上機の回転速度を同期させ、制御性を向上させることができるエレベータ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータ装置は、第1駆動シーブを有する第1巻上機、第2駆動シーブを有する少なくとも1台の第2巻上機、第1及び第2駆動シーブに巻き掛けられている主索、主索により吊り下げられ、第1及び第2巻上機の駆動力により昇降されるかご、及び第1及び第2巻上機の運転を制御する制御装置を備え、制御装置は、かごの走行速度に関する速度指令に基づいて第1巻上機の運転を制御する第1制御部と、速度指令とは別に生成されたトルク指令に基づいて第2巻上機の運転を制御する第2制御部とを有している。
この発明のエレベータ装置は、第1巻上機を速度指令に基づいて制御し、第2巻上機をトルク指令に基づいて制御するので、第1及び第2巻上機の回転速度と第1及び第2駆動シーブの両側にかかる主索の張力差とを同時に制御することができ、必要なトラクション力を確保しつつ、複数の巻上機の回転速度を同期させ、制御性を向上させることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。図において、かご1及び釣合おもり2は、主索3により昇降路内に吊り下げられ、第1及び第2巻上機4,5の駆動力により昇降される。
第1巻上機4は、主索3が巻き掛けられた第1駆動シーブ6、第1駆動シーブ6を回転させる第1電動機7、第1駆動シーブ6の回転を制動する第1ブレーキ(図示せず)、第1電動機7の回転位置を検出するための第1位置検出器8、及び第1電動機7の回転速度を検出するための速度検出器9を有している。
第2巻上機5は、主索3が巻き掛けられた第2駆動シーブ10、第2駆動シーブ10を回転させる第2電動機11、第2駆動シーブ10の回転を制動する第2ブレーキ(図示せず)、第2電動機11の回転位置を検出するための第2位置検出器12、及び第2電動機11の回転速度を検出するための第2速度検出器13を有している。
主索3は、第1及び第2駆動シーブ6,10の両方に巻き掛けられている。駆動シーブ6,10は、ギヤを介さずに電動機7,11の回転軸に直結されている。位置検出器8,12及び速度検出器9,13としては、例えばエンコーダ又はレゾルバ等が用いられている。
第1電動機7は、第1電力変換器14により駆動される。第2電動機11は、第2電力変換器15により駆動される。第1及び第2電力変換器14,15としては、インバータが用いられている。第1及び第2電力変換器14,15には、主電源16からの電力が供給される。
第1電力変換器14と第1電動機7との間には、第1電流検出器17が設けられている。第2電力変換器15と第2電動機11との間には、第2電流検出器18が設けられている。
第1及び第2電力変換器14,15は、制御装置19によって制御される。即ち、第1及び第2巻上機4,5の運転は、制御装置19によって制御される。制御装置19は、第1巻上機4の運転を制御する第1制御部(速度制御部)20と、第2巻上機5の運転を制御する第2制御部(トルク制御部)21とを有している。
第1制御部20は、第1パルス発生部22、第1電流制御部23、速度制御部24及び速度指令生成部25を有している。第1パルス発生部22は、第1電力変換器14を駆動するためのPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し第1電力変換器14に出力する。
速度指令生成部25は、乗場又はかご1内からの呼び登録に応じて、かご1の速度パターンを生成する。また、速度指令生成部25は、速度パターンとかご位置とに基づいて速度指令を生成し、速度制御部24に送る。
速度制御部24は、速度検出器9からの速度検出信号と、速度指令生成部25からの速度指令とに基づいて、第1電動機7の回転速度が速度指令値に一致するようにトルク値を演算し、演算結果を第1トルク指令として第1電流制御部23に送る。
第1電流制御部23は、第1電流検出器17からの電流検出信号、第1位置検出器8からの回転位置検出信号、及び第1速度制御部24からの第1トルク指令に基づいて、第1パルス発生部22を制御する。
具体的には、第1電流制御部23は、第1速度制御部24からの第1トルク指令を電流指令値に換算し、第1電流検出器17により検出される電流値が電流指令値に一致するように第1パルス発生部22を制御する。このとき、第1電流制御部23による電流制御には、ベクトル制御が用いられる。即ち、第1電動機7の磁極位置(回転位置)、第1トルク指令から換算された電流指令値、及び第1電流検出器17による検出電流値を入力とし、第1電力変換器14が出力すべき電圧値を演算し、第1パルス発生部22にその値を出力する。
第2制御部21は、第2パルス発生部26、第2電流制御部27及びトルク指令生成部28を有している。第2パルス発生部26は、第2電力変換器15を駆動するためのPWM信号を生成し第2電力変換器15に出力する。
トルク指令生成部28は、第2電動機11に発生させるトルクに関する第2トルク指令を、速度制御部24による第1トルク指令の生成とは独立して生成する。第2トルク指令は、かご1側の重量と釣合おもり2側の重量との差を打ち消すようなトルクを発生させるための指令である。第2電流制御部27は、第2電流検出器18からの電流検出信号、第2位置検出器12からの回転位置検出信号、及びトルク指令生成部28からの第2トルク指令に基づいて、第2パルス発生部26を制御する。
具体的には、第2電流制御部27は、トルク指令生成部28からの第2トルク指令を電動機電流値に換算し、第2電流検出器18により検出される電流値が換算した電動機電流値に一致するように第2パルス発生部26を制御する。第2電流制御部27による電流制御にも、第1電流制御部23と同様のベクトル制御が用いられる。
制御装置19は、演算処理部(CPU)、記憶部(ROM、RAM及びハードディスク等)及び信号入出力部を持ったコンピュータ(図示せず)を有している。即ち、第1パルス発生部22、第1電流制御部23、速度制御部24、速度指令生成部25、第2パルス発生部26、第2電流制御部27及びトルク指令生成部28の機能は、コンピュータにより実現される。このため、コンピュータの記憶部には、上記の機能を実現するためのプログラムが格納されている。
次に、動作について説明する。かご1が走行する場合、まず第1及び第2ブレーキを解放する前に、第1及び第2電動機7,11のトルクの和が、乗客重量を加えたかご1側重量と釣合おもり2側の重量の差と等しくなるように、速度制御部24及びトルク指令生成部28からトルク指令が出力される。
このとき、かご1内の乗客重量は、通常かご1に設置された秤装置(図示せず)を用いて計測される。また、第1及び第2電動機7,11の容量が同じ場合、トルクは均等に分配される。さらに、第1及び第2電動機7,11の容量が異なる場合は、例えば容量比率と同じトルク比率となるように、容量に応じてトルクの配分比が設定される。
次に、第1及び第2ブレーキが開放されると速度指令生成部25から速度指令が出力される。この速度指令に基づいて第1電動機7が制御されることにより、かご1が速度パターンに沿った速度で走行される。このとき、トルク指令生成部28の出力は保持されるため、かご1の加減速に必要なトルクは、第1電動機7のみでまかなうこととなる。そして、第2電動機11には主索3を介して第1電動機7の回転が伝達されるため、第2電動機11は、第1電動機7の回転に同期(追従)して回転される。
このようなエレベータ装置では、第1電動機7を速度制御にし、第2電動機11をトルク制御にしたので、巻上機4,5の回転速度と駆動シーブ6,10の両側にかかる主索3の張力差とを同時に制御することができ、必要なトラクション力を確保しつつ、複数の巻上機4,5の回転速度を同期させ、制御性を向上させることができる。
実施の形態2.
次に、図2はこの発明の実施の形態2によるエレベータ装置を示す構成図である。図において、釣合おもり2は、第1及び第2釣合おもり2a,2bに分割されている。第1及び第2釣合おもり2a,2bは、互いに同じ重量である。主索3は、第1釣合おもり2a及びかご1を吊り下げる第1主索3aと、第2釣合おもり2b及びかご1を吊り下げる第2主索3bとを含んでいる。第1及び第2主索3a,3bは、駆動シーブ6,10の回転方向が逆方向になるように駆動シーブ6,10に巻き掛けられている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このようなエレベータ装置では、シーブ径の誤差などに起因して主索3a,3bの送り量に差が生じると、駆動シーブ6,10とかご1との間の2組の主索3a,3bにかかる張力にアンバランスが生じ、巻上機4,5の一方に過大な負荷がかかることになる。これに対して、実施の形態2では、第1電動機7を速度制御にし、第2電動機11をトルク制御にしたので、主索3a,3bの張力差が制御されるため、巻上機4,5による主索3a,3bの送り量が同じになるように制御され、良好な運転性能を得ることができる。
実施の形態3.
次に、図3はこの発明の実施の形態3によるエレベータ装置を示す構成図である。図において、主索3は、第1駆動シーブ6及び第1返し車29に巻き掛けられた第1主索3aと、第2駆動シーブ10及び第2返し車30に巻き掛けられた第2主索3bとを含んでいる。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このようなエレベータ装置では、主索3a,3bの送り量に差が生じると、駆動シーブ6,10とかご1との間の主索3a,3bの張力のアンバランスに加えて、駆動シーブ6,10と釣合おもり2との間の主索3a,3bの張力にもアンバランスが生じる。これに対して、実施の形態3では、第1電動機7を速度制御にし、第2電動機11をトルク制御にしたので、主索3a,3bの張力差が制御されるため、巻上機4,5による主索3a,3bの送り量が同じになるように制御され、良好な運転性能を得ることができる。
実施の形態4.
次に、図4はこの発明の実施の形態4によるエレベータ装置を示す構成図である。図において、第2制御部21は、実施の形態1の構成に加えて、トルク指令補正部31を有している。トルク指令補正部31は、速度制御部24から出力される第1トルク指令とトルク指令生成部28から出力される第2トルク指令とに応じて、第1及び第2電流制御部23,27へ出力する第1及び第2トルク指令を補正する。
また、トルク指令補正部31は、第1及び第2電流制御部23,27へ補正後に入力される第1及び第2トルク指令が互いに同符号になる範囲で補正を行う。つまり、第1電動機7が力行運転であれば第2電動機11も力行運転とし、第1電動機7が回生運転であれば第2電動機11も回生運転となる範囲内で第1及び第2トルク指令を補正する。
図5は図4のトルク指令補正部31の構成の一例を示す回路図である。図中のKはゲインであり、z−1はディジタル制御系における時間遅れを表す。トルク指令補正部31は、速度制御部24から出力された第1トルク指令と、後述する補正前の第2トルク指令との差に応じて、第1トルク指令の補正量を演算して出力する。同時に、第1トルク指令の補正量を補正前の第2トルク指令から減じた値を補正後の第2トルク指令として出力する。以上のような手順で両電動機7,11に対するトルク指令が補正される。
なお、補正前の第2トルク指令とは、走行を開始する前は、トルク指令生成部28によるトルク指令を指し、走行中においては1ステップ前に出力された第2トルク指令を指す。この例では、第1トルク指令に対する補正量と同じ大きさのトルク補正が第2トルク指令に対しても行われるので、第1及び第2トルク指令の和は、補正前と補正後とで不変である。よって、かご1は速度指令に従って昇降される。
また、同容量の電動機7,11を用いる場合は、通常は電動機7,11の出力が同じになるように制御することが望ましい。つまり、全ての電動機7,11の出力トルクが等しくなるように制御することが望ましい。2台の電動機7,11を用いる場合、K=0.5とすれば両電動機7,11に対するトルク指令を等しくすることができる。
このようなエレベータ装置では、第1電動機7を速度制御にし、第2電動機11をトルク制御にしたので、巻上機4,5の回転速度と駆動シーブ6,10の両側にかかる主索3の張力差とを同時に制御することができ、必要なトラクション力を確保しつつ、複数の巻上機4,5の回転速度を同期させ、制御性を向上させることができる。
また、トルクが均衡するように補正する手段を設けたので、主索3の送り量に差が生じるような動作が発生しなくなる。
さらに、電動機7,11のトルクを高精度に均衡させることができるため、高いトラクション能力を確保することができ、高速度、高加速度でかご1を運転することが可能である。
なお、例えば電動機7,11の容量が異なる場合には、出力トルクの比率が電動機の容量の比率と同じになるようにトルク指令を補正するようにしてもよい。
また、実施の形態4では、図1と同じ機械システムを用いたが、図2や図3で示した機械システムの構成を用いてもよい。
実施の形態5.
次に、図6はこの発明の実施の形態5によるエレベータ装置を示す構成図である。図において、トルク指令補正部31には、電動機7,11等の駆動機器の負荷状態を検出する負荷状態検出手段32からの信号が入力される。負荷状態としては、例えば電動機7,11の温度状態があり、以降では温度状態を例として説明する。
電動機7,11の温度状態は、電動機電流から推定してもよいし、電動機7,11に温度センサを設置して計測してもよい。電動機電流から推定する場合には、例えば予め設定した時間内における電流実効値の2乗値に基づいて推定してもよいし、予め設定した時間内における電流の瞬時値の2乗の積算値に基づいて推定してもよい。
トルク指令補正部31は、速度制御部24から出力される第1トルク指令と、トルク指令生成部28から出力される第2トルク指令と、負荷状態検出手段32で検出された駆動機器の負荷状態(温度状態)とに基づいて、負荷状態(温度状態)の高い方の電動機7,11の電流値が小さくなるようにトルク補正を行う。即ち、トルク指令補正部31は、2台の電動機7,11の負荷状態(温度状態)を均一に保つようにトルク補正を行う。これは、電動機7,11の負荷状態(温度状態)の比率に基づいて両巻上機4,5の発生トルクの比を設定することで実現される。
図7は図6のトルク指令補正部31のトルク補正動作を示す説明図である。図7において、上側のグラフは、電動機7,11の温度状態の時間変化を表しており、下側のグラフは電動機7,11の発生トルクの割合の時間変化を表している。また、両グラフとも、第1電動機7を実線、第2電動機11を破線で示している。
さらに、トルク割合は、かご1を走行させるために必要なトルクを100%として、その割合を示している。つまり、補正前の第1及び第2トルク指令の値の和と、トルク補正後の第1及び第2トルク指令の値の和とは等しい。この例では、電動機7,11の負荷状態(温度状態)に応じて発生トルクの割合を設定するが、具体的には、例えば温度状態の比率の逆数がトルク割合の比と一致するようにトルクを補正する。
図7において、時刻0では両方の電動機7,11の温度が同じであるため、トルク割合は両巻上機4,5とも50%とする。これにより両巻上機4,5とも同じ量の電動機電流が流れるため、電動機の発熱による温度変化は両巻上機で均一に保たれる。
これに対し、時刻t1で、何らかの影響により両電動機7,11の温度状態が異なるα1、α2になると、電動機7,11の発生トルクの比β1/β2を温度状態の比α1/α2の逆数α2/α1となるようにトルク割合を設定する(β1/β2=α2/α1)。これにより、第2電動機11の方が温度状態の比率に応じて、第1電動機7よりも大きなトルクを発生し、第1電動機7の温度上昇が第2電動機11の温度上昇よりも小さくなり、両電動機7,11の温度状態が均一となる方向に制御される。
なお、温度上昇量は電動機電流値実効値の自乗に比例するため、電動機電流がトルクに比例する場合には、各巻上機4,5のトルク割合の自乗比が温度状態の比の逆数になるように設定してもよい。つまり、図7の時刻t1において、電動機の発生トルクの比をβ1/β2=√(α2/α1)となるように両巻上機4,5のトルク割合β1、β2を設定してもよい。
以上は主に電動機容量が同じ場合に適用されるが、電動機容量が異なる場合には、電動機電流から換算される温度上昇量が2台の電動機7,11において等しくなるような配分でトルクを補正するように動作させる。例えば、電動機7,11の電動機容量比がγ1:γ2であった場合には、前記で演算されたトルク割合β1とβ2とにそれぞれγ1/(γ1+γ2)、γ2/(γ1+γ2)を乗じた、β1・γ1/(γ1+γ2)、β2・γ2/(γ1+γ2)となるトルク割合で補正するように動作させる。
このようなエレベータ装置では、電動機7,11の負荷状態(温度状態)を検出し、それに応じてトルク配分を調整するようにしたので、電動機7,11の負荷状態(温度状態)を制御することが可能となる。この結果、電動機特性の固体差や電動機容量の違いによらず、両巻上機4,5の負荷状態(温度状態)を均一にすることが可能であり、巻上機4,5のいずれか一方が過負荷となることを防止でき、サービスの低下を防止できる。また、両巻上機4,5の発熱による寿命劣化を同じにできる。さらに、第1電動機7を速度制御としたので、速度指令に従ってかご1を滑らかに昇降させることができる。
なお、負荷状態の検出対象となる駆動機器は、電動機に限定されるものではなく、例えばインバータ等の電力変換器であってもよい。
また、検出する負荷状態は、温度状態に限定されるものではなく、例えば、電動機の負荷トルク、電動機の動作音、又は駆動シーブの磨耗量などであってもよい。
さらに、実施の形態5では、図1と同じ機械システムを用いたが、図2や図3で示した機械システムの構成を用いてもよい。
さらにまた、上記の例では、1台の第2巻上機を用いたが、トルク制御される第2巻上機は2台以上であってもよい。即ち、この発明では、複数台の巻上機のうちの1台の巻上機が回転速度指令に追従させる速度制御で制御され、残りの電動機がトルク指令に追従させるトルク制御で制御される。
また、上記の例では、巻上機4,5が昇降路の上部に配置されているが、昇降路の下部に配置してもよい。
さらに、上記の例では、かご1及び釣合おもり2が1:1ローピング方式で吊り下げられているが、ローピング方式は特に限定されるものではなく、例えば2:1ローピング方式であってもよい。
さらにまた、上記の例では、第1及び第2制御部20,21の機能を1台のコンピュータにより実現したが、複数台のコンピュータに分けて実現してもよい。また、第1及び第2制御部20,21の機能は、アナログ信号を処理する電気回路によって実現することも可能である。
また、主索として、断面円形のロープを用いても、ベルト状のロープを用いてもよいことは勿論である。
この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2によるエレベータ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態3によるエレベータ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態4によるエレベータ装置を示す構成図である。 図4のトルク指令補正部の構成の一例を示す回路図である。 この発明の実施の形態5によるエレベータ装置を示す構成図である。 図6のトルク指令補正部のトルク補正動作を示す説明図である。
符号の説明
1 かご、3 主索、4 第1巻上機、5 第2巻上機、6 第1駆動シーブ、10 第2駆動シーブ、19 制御装置、20 第1制御部、21 第2制御部、24 速度制御部、25 速度指令生成部、28 トルク指令生成部、31 トルク指令補正部。

Claims (3)

  1. 第1駆動シーブを有する第1巻上機、
    第2駆動シーブを有する少なくとも1台の第2巻上機、
    上記第1及び第2駆動シーブに巻き掛けられている主索、
    上記主索により吊り下げられ、上記第1及び第2巻上機の駆動力により昇降されるかご、及び
    上記第1及び第2巻上機の運転を制御する制御装置
    を備え、
    上記制御装置は、
    上記かごの走行速度に関する速度指令に基づいて求めた第1トルク指令により上記第1巻上機の運転を制御する第1制御部と、上記第1トルク指令とは別の第2トルク指令により上記第2巻上機の運転を制御する第2制御部とを有しているとともに、
    上記速度指令を生成する速度指令生成部と、上記速度指令生成部で生成された速度指令に基づいて上記第1トルク指令を求める速度制御部と、上記第2トルク指令を生成するトルク指令生成部と、トルク指令補正部とを有しており、
    上記トルク指令補正部は、上記第1トルク指令と上記第2トルク指令とに基づいて、上記第1及び第2トルク指令の和が、補正前と補正後とで不変となるように、上記第1及び第2トルク指令のそれぞれを補正することを特徴とするエレベータ装置。
  2. 上記トルク指令補正部は、上記第1及び第2巻上機の電動機容量の比に基づいて上記第1及び第2トルク指令を補正することを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  3. 上記トルク指令補正部は、上記かごを昇降させる駆動機器の負荷状態が均一になるように上記第1及び第2トルク指令を補正することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータ装置。
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