JP4780839B2 - 画像表示装置の駆動回路、および電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、デジタル映像信号を入力する画像表示装置の駆動回路に係り、特にその占有面積を縮小することが可能な画像表示装置の駆動回路、電子機器に関する。
【0003】
【従来の技術】
近年ガラス基板上に半導体薄膜を形成した画像表示装置、特に薄膜トランジスタ(以降、TFTと記す)を使用したアクティブマトリクス型画像表示装置が普及している。TFTを使用したアクティブマトリクス型画像表示装置は、マトリクス状に配置された数十万から数百万のTFTを有し、各画素の電荷を制御している。
【0004】
さらに、最近の技術として、画素を構成する画素TFTのほかに、画素マトリクスの外側に駆動回路を、TFTを用いて同時形成するポリシリコンTFT技術が発展しつつある。
【0005】
また、同時形成される駆動回路もアナログ映像信号対応のものだけでなく、デジタル映像信号に対応したものが、実現されている。
【0006】
アクティブマトリクス型画像表示装置の一種であるアクティブマトリクス型液晶表示装置の従来例を図19に示す。図19に示されるように、液晶表示装置は信号線駆動回路101,走査線駆動回路102、画素マトリクス103、信号線104、走査線105、画素TFT106、液晶107などによって構成されている。
【0007】
図20は従来例の信号線駆動回路の構成を詳細に説明するものである。また、図21は図20に対するタイミングチャートである。ここでは、k(水平)×l(垂直)の画素を持つ画像表示装置を例に説明する。説明を簡易に行なうため、デジタル信号は3ビットを例にとるが、実際の画像表示装置ではビット数は3には限定しない。また、図20、図21ではk=640と具体的な数を用いて示した。
【0008】
従来の信号線駆動回路は以下のような構成を有している。それらは、クロック信号(CLK)およびスタートパルス(SP)を入力し、順次パルスをシフトしていくシフトレジスタ、シフトレジスタの出力信号を入力しデジタル映像信号を順次記憶する第1のラッチ回路(LAT1)、第1のラッチ回路の出力をラッチパルスにあわせてラッチする第2のラッチ回路(LAT2)、第2のラッチ回路の出力をアナログ信号に変換するD/A変換回路(DAC)よりなっている。ここでは、記憶回路はラッチ回路を用いている。
【0009】
そして、前述したシフトレジスタ段数(図20に示すDFFの個数に相当)はk+1段となる。シフトレジスタの出力信号は、直接またはバッファを介して、第1のラッチ回路(LAT1)の制御信号(SR−001〜SR−640)となる。第1のラッチ回路(LAT1)は前記制御信号に合わせて、デジタル映像信号線上のデジタル映像信号(D0〜D2)をラッチする。ここで第1のラッチ回路(LAT1)はデジタル映像信号線数3(ビット数)×k(水平信号線数)の分だけ必要になる。第2のラッチ回路(LAT2)も同じく3kだけ必要である。
【0010】
信号線駆動回路には、シフトレジスタ用クロック信号(CLK)、スタートパルス(SP)、デジタル映像信号(D0〜D2)、ラッチパルス(LP)が入力される。シフトレジスタはまず、スタートパルス(SP)とクロック信号(CLK)が入力され、順次パルスをシフトしていく。シフトレジスタの出力(図20ではSR−001〜SR−640)は図21に示すように、クロック信号(CLK)の1周期ずつシフトしたパルスとなる。シフトレジスタの出力信号によって、第1のラッチ回路(LAT1)は動作し、そのときに入力されているデジタル映像信号をラッチしていく。シフトレジスタのパルスが1ライン分シフトすることによって、1ライン分のデジタル映像信号が第1のラッチ回路(LAT1)に記憶される。(図20ではL1−001〜L1−640。ただし、簡単のためビットの区別はせずにまとめて示した。)
【0011】
次に、帰線期間の間に、ラッチパルス(LP)が入力される、このラッチパルスによって、第2のラッチ回路(LAT2)が動作し、第1のラッチ回路(LAT1)に記憶された映像信号(図20、図21ではL1−001〜L1−640)は第2のラッチ回路(LAT2)に記憶される。帰線期間が終了し、次の水平走査期間になると、再び、シフトレジスタは動作を始める。一方、第2のラッチ回路(LAT2)に記憶されていたデジタル映像信号(図20、図21ではL2−001〜L2−640。ただし、簡単のためビットの区別はせずにまとめて示した。)はD/A変換回路(DAC)でアナログ信号に変換される。このアナログ信号は信号線(図20ではS001〜S640)に送られ、画素TFTがオンすると、画素に書き込まれる。
【0012】
以上の動作によって、画像表示装置は画素に映像信号を書き込み、表示を行なう。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記にて説明したようなデジタル方式の駆動回路はアナログ方式に比べてその占有面積が非常に大きいという欠点がある。デジタル方式では、信号が“Hi”または“Lo”の2値であらわせるというメリットがあるが、その代わりデータ量が膨大になり、画像表示装置を構成する上で、小型化という観点から大きな妨げとなっている。画像表示装置の面積の増加は、その製造原価の増加をまねき、製造企業の収益を悪化させるという問題点がある。
【0014】
また、近年扱う情報量の急激な増加に伴い、画素数の増大化および画素の精細化が図られている。しかし、画素数の増加にあわせて、駆動回路も増加していくことになり、駆動回路の面積の縮小が望まれている。
【0015】
ここで、一般に用いられているコンピュータの表示解像度の例を画素数と規格名とによって以下に示す。
画素数 規格名
640×480 VGA
800×600 SVGA
1024×768 XGA
1280×1024 SXGA
1600×1200 UXGA
【0016】
例えば、SXGA規格を例にとった場合、ビット数を8とすると、上述した従来の駆動回路では1280本の信号線に対して、第1の記憶回路、第2の記憶回路がそれぞれ10240個必要になる。また、ハイビジョンTV(HDTV)などのような高精細なテレビ受像機が普及し、コンピュータの世界のみならず、AVの分野においても、高精細な画像が必要になってきている。米国では、地上波デジタル放送がはじまり、日本においても、デジタル放送の時代が始まることになる。デジタル放送では画素数1920×1080のものが有力であり、駆動回路の縮小が早急に求められている。
【0017】
しかし、前述したように、信号線駆動回路の占有面積は大きく、これが画像表示装置の小型化の妨げになっている。本発明は、そのような問題点を解決するために、信号線駆動回路の占有面積を削減し、小型化に有利な技術を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
信号線駆動回路内の記憶回路やD/A変換回路をn本(nは2以上の自然数)の信号線で共有する。1水平走査期間をn個に分割し、その分割された各期間に、記憶回路やD/A変換回路がそれぞれ異なる信号線に対して処理を行なうことで、全ての信号線を正常に駆動することができる。こうして信号線駆動回路内の記憶回路やD/A変換回路を従来例のn分の1にすることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
ここでは、一般に水平方向と垂直方向の画素数をそれぞれk、lとした画像表示装置を例にとって説明する。本実施形態では、デジタル映像信号を3ビットとして説明するが、本発明は3ビットに限らず、6ビット、8ビットまたはそれ以外のビット数についても有効である。また、以下の説明において、1つのD/A変換回路で何本の信号線を駆動するかを示すパラメータとしてnを用いるが、水平方向の画素数kがnの倍数でないときは、kに適当に数字を足してnの倍数にしたものを新たにkと定義するものとする。この場合、付け加えた画素を仮想的なものとして取り扱えば実際の動作には何も支障をきたさない。
【0020】
以下に本実施形態の構成と動作について説明する。図1に本実施形態の信号線駆動回路例を、図2にはその動作タイミングを示す。ただし、図1、図2ではk=640の具体例を示している。以下では、一般的な説明としてkなどの記号を用いるが、〔 〕内には図1、図2に対応した具体的な数字を示すことにする。なお、走査線駆動回路の構成、画素マトリクスの構成は従来と同じである。
【0021】
本実施形態の信号線駆動回路は、ディレイ型フリップフロップ(DFF)から成るシフトレジスタと、第1の記憶回路(LAT1)と、第2の記憶回路(LAT2)と、D/A変換回路(DAC)と、信号線選択回路10aとを有している。図1では従来例とは異なり、2種類のラッチ信号線(LPa、LPb)が供給され、第2の記憶回路の前半部に第1のラッチ信号線(LPa)が、後半部に第2のラッチ信号線(LPb)がそれぞれ接続されている。
【0022】
図1から判るように、信号線駆動回路を構成する回路の数が従来例に比べおよそn分の1〔4分の1〕になる。すなわち、シフトレジスタは、DFFが(k/n)+1段〔161段〕、第1の記憶回路(LAT1)と第2の記憶回路(LAT2)がそれぞれ3k/n個〔480個〕、そしてD/A変換回路(DAC)がk/n個〔160個〕で構成されている。ここで、nは2以上の自然数であり、1つのD/A変換回路でn本の信号線を駆動することに対応している。ただし、図1では、具体的にn=4の場合を示した。
【0023】
次にその動作について、図2を参照しながら説明する。シフトレジスタにはスタートパルス(SP)とクロック信号(CLK)が入力される。シフトレジスタは従来例と同様にパルスを順次シフトし、デジタル映像信号のサンプリングパルスとして第1の記憶回路に出力する〔SR−001〜SR−160に示す〕。従来例では1水平走査期間にスタートパルスが1回入力されるのに対して、本実施形態ではスタートパルスが1水平走査期間にn回〔4回〕入力される。シフトレジスタの出力サンプリングパルスによって、デジタル映像信号(D0〜D2)が第1の記憶回路に順次記憶される〔ビットの区別はせずL1−001〜L1−160とまとめて示した〕。従来例と異なり、デジタル映像信号の並び順を、対応する信号線の番号によって表すと「1、n+1、2n+1、…、k−n+1、2、n+2、2n+2、…、k−n+2、3、n+3、2n+3、…、k−n+3、4、…、k」〔「1、5、9、…、637、2、6、10、…、638、3、7、11、…、639、4、8、12、…、640」〕となる。
【0024】
また、従来に比べて、DFFの段数はおよそn分の1〔4分の1〕になり、第1の記憶回路は1水平走査期間の間にn回〔4回〕の記憶動作を行なうことが従来例と異なる。
【0025】
1水平走査期間に第2の記憶回路部に入力されるラッチパルスは、2種類のラッチ信号線(LPa、LPb)にそれぞれn個づつ、合計で2n個〔8個〕のパルスを入力する。ラッチパルスは帰線期間だけでなく、デジタル映像信号が入力されている期間も入力される。本実施形態では以下のタイミングでラッチパルスを入力する。
【0026】
まず、第1回目のスタートパルスの入力により発生した、(k/2n)段目〔80段目〕のDFFが出力するサンプリングパルスにより(k/2n)段目〔80段目〕の、第1の記憶回路が記憶動作を完了させてから、第2回目のスタートパルスの入力により発生した、1段目のDFFが出力するサンプリングパルスにより1段目の、第1の記憶回路内のデータが新たなデジタル映像信号により書き換えられる前に、第1回目のラッチパルスを第1のラッチ信号線(LPa)に入力する。
【0027】
次に、第1回目のスタートパルスの入力により発生した、(k/n)段目〔160段目〕のDFFが出力するサンプリングパルスにより(k/n)段目〔160段目〕の第1の記憶回路が記憶動作を完了させてから、第2回目のスタートパルスの入力により発生した、(k/2n)+1段目〔81段目〕のDFFが出力するサンプリングパルスにより(k/2n)+1段目〔81段目〕の、第1の記憶回路内のデータが新たなデジタル映像信号により書き換えられる前に、第2回目のラッチパルスを第2のラッチ信号線(LPb)に入力する。
【0028】
ここまでの動作で、信号線の番号「1、n+1、2n+1、…、k−n+1」〔「1、5、9、…、637」〕に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路へ転送を完了したことになる。
【0029】
第3回目のラッチパルスは、前述した第1回目のラッチパルスを入力する説明において、「第1回目のスタートパルス」を「第2回目のスタートパルス」へ、「第2回目のスタートパルス」を「第3回目のスタートパルス」へと置き換えたタイミングで入力する。
【0030】
第4回目のラッチパルスは、前述した第2回目のラッチパルスを入力する説明において、第3回目のラッチパルスの時と同様に「第1回目のスタートパルス」を「第2回目のスタートパルス」へ、「第2回目のスタートパルス」を「第3回目のスタートパルス」へと置き換えたタイミングで入力する。
【0031】
ここでの動作で、信号線の番号「2、n+2、2n+2、…、k−n+2」〔「2、6、10、…、638」〕に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路へ転送を完了したことになる。
【0032】
一般に、第(2i−1)回目のラッチパルスは、前述した第1回目のラッチパルスを入力する説明において、「第1回目のスタートパルス」を「第i回目のスタートパルス」へ、「第2回目のスタートパルス」を「第(i+1)回目のスタートパルス」へと置き換えたタイミングで入力する。引き続く、第(2i)回目のラッチパルスは、前述した第2回目のラッチパルスを入力する説明において、「第1回目のスタートパルス」を「第i回目のスタートパルス」へ、「第2回目のスタートパルス」を「第(i+1)回目のスタートパルス」へと置き換えたタイミングで入力する。ただし、iは、i<nを満たす自然数である。
【0033】
これらの動作により、信号線の番号「i、n+i、2n+i、…、k−n+i」に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路へ転送を完了したことになる。
【0034】
このようにして1水平走査期間中にラッチパルスを入力していけばよいが、最後の第(2n−1)、第2n回目のラッチパルスについては、以下のようなタイミングとなる。
【0035】
すなわち、第(2n−1)回目のラッチパルスにおいては、第n回目のスタートパルスの入力により発生した、(k/2n)段目〔80段目〕のDFFが出力するサンプリングパルスにより(k/2n)段目〔80段目〕の、第1の記憶回路が記憶動作を完了させてから、次の水平走査期間の、第1回目のスタートパルスの入力により発生した、1段目のDFFが出力するサンプリングパルスにより1段目の、第1の記憶回路内のデータが新たなデジタル映像信号により書き換えられる前に、ラッチパルスを第1のラッチ信号線(LPa)に入力する。
【0036】
次の、第2n回目のラッチパルスにおいては、第n回目のスタートパルスの入力により発生した、(k/n)段目〔160段目〕のDFFが出力するサンプリングパルスにより(k/n)段目〔160段目〕の第1の記憶回路が記憶動作を完了させてから、次の水平走査期間の、第1回目のスタートパルスの入力により発生した、(k/2n)+1段目〔81段目〕のDFFが出力するサンプリングパルスにより(k/2n)+1段目〔81段目〕の、第1の記憶回路内のデータが新たなデジタル映像信号により書き換えられる前に、ラッチパルスを第2のラッチ信号線(LPb)に入力する。
【0037】
これらの動作により、信号線の番号「n、2n、3n、…、k」〔「4、8、12、…、640」〕に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路へ転送を完了したことになる。
【0038】
以上のようなラッチパルスの入力により、信号線一行分全てのデジタル映像信号を第2の記憶回路に転送したことになる。
【0039】
なお、上記の説明においてはラッチパルスを1水平走査期間に2n回〔8回〕入力したが、シフトレジスタの走査が1回終了するごとにクロックを一時的に止めて、次の走査が始まる前にラッチパルスを入力してもよい。この場合は、ラッチ信号線を1種類にしてもよく、ラッチパルスの入力は1水平走査期間中にn回〔4回〕となる。
【0040】
第2の記憶回路の出力はD/A変換回路に入力され、3ビットのデジタル信号はアナログ信号に変換される。変換されたアナログ信号は、信号線選択回路10aを介して適切な信号線へ書き込まれる。以下に、この書き込みタイミングについて説明する。
【0041】
1水平走査期間に、シフトレジスタがn回走査するのに対応し、上記のように第2の記憶回路もn回記憶動作を繰り返す。従って、ある信号線に対するデジタル映像信号が、第2の記憶回路に記憶されている間に対応する信号線を選択し書き込みを終了しなければならない。
【0042】
まず、信号線の番号「1、n+1、2n+1、…、k−n+1」〔「1、5、9、…、637」〕に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路部に記憶されている期間内に、信号線選択回路10aの第1の制御信号線(SS1)にパルスを入力し、各信号線選択回路10aは「1、n+1、2n+1、…、k−n+1」〔「1、5、9、…、637」〕番目の信号線をそれぞれ選択する。
【0043】
次に、第2の記憶回路内のデータが一新され、信号線の番号「2、n+2、2n+2、…、k−n+2」〔「2、6、10、…、638」〕に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路部に記憶されている期間内に、信号線選択回路10aの第2の制御信号線(SS2)にパルスを入力し、各信号線選択回路10aは「2、n+2、2n+2、…、k−n+2」〔「2、6、10、…、638」〕番目の信号線をそれぞれ選択する。
【0044】
一般に、iを自然数として、信号線の番号「i、n+i、2n+i、…、k−n+i」に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路部に記憶されている期間内に、信号線選択回路10aの第iの制御信号線(SSi)にパルスを入力し、各信号線選択回路10aは「i、n+i、2n+i、…、k−n+i」番目の信号線をそれぞれ選択する。
【0045】
このようにして、1水平走査期間にn回、信号線選択回路10aに制御信号パルスを入力することにより適切な信号線にD/A変換回路の出力を書き込むことができる。
【0046】
なお、第2の記憶回路の出力とD/A変換回路の間に、バッファ回路、レベルシフト回路、出力の期間を制限するイネーブル回路などを入れても良い。また、デジタル映像信号の入力並び順は、上記の順に限定されない。この並び順は、信号線選択回路の動作方法により決定される。
【0047】
以上の実施形態の説明において、第1の記憶回路を制御する回路としてシフトレジスタを用いたが、シフトレジスタではなく、デコーダ回路を使用しても良い。また、D/A変換回路はランプ型D/A変換回路を用いても良い。その場合、D/A変換回路の個数はk/nとは限定されない。
【0048】
【実施例】
(実施例1)
本実施例は、水平方向の画素数を1024、垂直方向の画素数を768のXGA規格である画像表示装置を例にとって説明する。本実施例では、デジタル映像信号を3ビットとして説明するが、本発明は3ビットに限らず、6ビット、8ビットまたはそれ以外のビット数についても有効である。また、1つのD/A変換回路で4本の信号線を駆動するものとする。
【0049】
以下に本実施例の構成について説明し、次に、本実施例の動作について説明する。
【0050】
図3に本発明を使用した信号線駆動回路の例を示す。走査線駆動回路の構成、画素マトリクスの構成は従来と同じである。本実施例の信号線駆動回路は257段のDFFから成るシフトレジスタと、256×3(ビット)の第1の記憶回路と、それと同数の第2の記憶回路と、256個のD/A変換回路を有している。また、D/A変換回路の出力は信号線選択回路10bを介して信号線に接続される。
【0051】
シフトレジスタには、スタートパルス(SP)とクロック信号(CLK)が入力され、第2の記憶回路(LAT2)には、2種類のラッチ信号線(LPa、LPb)が供給され、第2の記憶回路の前半部に第1のラッチ信号線(LPa)が、後半部に第2のラッチ信号線(LPb)がそれぞれ接続されている。信号線選択回路10bには4つの制御信号線(SS1〜SS4)がそれぞれ接続されている。
【0052】
次にその動作について、図4を参照しながら説明する。シフトレジスタにはスタートパルス(SP)とクロック信号(CLK)が入力される。シフトレジスタは従来例と同様にパルスを順次シフトし、デジタル映像信号のサンプリングパルスとして第1の記憶回路に出力する〔SR−001〜SR−256に示す〕。従来例では1水平走査期間にスタートパルスが1回入力されるのに対して、本実施例ではスタートパルスが1水平走査期間に4回入力される。シフトレジスタの出力サンプリングパルスによって、デジタル映像信号(D0〜D2)が第1の記憶回路に順次記憶される〔ビットの区別はせずL1−001〜L1−256とまとめて示した〕。従来例と異なり、デジタル映像信号の並び順を、対応する信号線の番号によって表すと「1、5、9、…、1021、2、6、10、…、1022、3、5、11、…、1023、4、8、12、…、1024」となる。
【0053】
また、従来に比べて、DFFの段数はおよそ4分の1になり、第1の記憶回路は1水平走査期間の間に4回の記憶動作を行なうことが従来例と異なる。
【0054】
1水平走査期間に第2の記憶回路部に入力されるラッチパルスは、2種類のラッチ信号線(LPa、LPb)にそれぞれ4個づつ、合計で8個のパルスを入力する。ラッチパルスは帰線期間だけでなく、デジタル映像信号が入力されている期間も入力される。本実施形態では以下のタイミングでラッチパルスを入力する。
【0055】
まず、第1回目のスタートパルスの入力により発生した、128段目のDFFが出力するサンプリングパルスにより128段目の、第1の記憶回路が記憶動作を完了させてから、第2回目のスタートパルスの入力により発生した、1段目のDFFが出力するサンプリングパルスにより1段目の、第1の記憶回路内のデータが新たなデジタル映像信号により書き換えられる前に、第1回目のラッチパルスを第1のラッチ信号線(LPa)に入力する。
【0056】
次に、第1回目のスタートパルスの入力により発生した、256段目のDFFが出力するサンプリングパルスにより256段目の第1の記憶回路が記憶動作を完了させてから、第2回目のスタートパルスの入力により発生した、129段目のDFFが出力するサンプリングパルスにより129段目の、第1の記憶回路内のデータが新たなデジタル映像信号により書き換えられる前に、第2回目のラッチパルスを第2のラッチ信号線(LPb)に入力する。
【0057】
ここまでの動作で、信号線の番号「1、5、9、…、1021」に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路へ転送を完了したことになる。
【0058】
第3回目のラッチパルスは、前述した第1回目のラッチパルスを入力する説明において、「第1回目のスタートパルス」を「第2回目のスタートパルス」へ、「第2回目のスタートパルス」を「第3回目のスタートパルス」へと置き換えたタイミングで入力する。
【0059】
第4回目のラッチパルスは、前述した第2回目のラッチパルスを入力する説明において、第3回目のラッチパルスの時と同様に「第1回目のスタートパルス」を「第2回目のスタートパルス」へ、「第2回目のスタートパルス」を「第3回目のスタートパルス」へと置き換えたタイミングで入力する。
【0060】
ここでの動作で、信号線の番号「2、6、10、…、1022」に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路へ転送を完了したことになる。
【0061】
一般に、第(2i−1)回目のラッチパルスは、前述した第1回目のラッチパルスを入力する説明において、「第1回目のスタートパルス」を「第i回目のスタートパルス」へ、「第2回目のスタートパルス」を「第(i+1)回目のスタートパルス」へと置き換えたタイミングで入力する。引き続く、第(2i)回目のラッチパルスは、前述した第2回目のラッチパルスを入力する説明において、「第1回目のスタートパルス」を「第i回目のスタートパルス」へ、「第2回目のスタートパルス」を「第(i+1)回目のスタートパルス」へと置き換えたタイミングで入力する。ただし、iは、i<4を満たす自然数である。
【0062】
これらの動作により、信号線の番号「i、4+i、8+i、…、1020+i」に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路へ転送を完了したことになる。
【0063】
このようにして1水平走査期間中にラッチパルスを入力していけばよいが、最後の第7、第8回目のラッチパルスについては、以下のようなタイミングとなる。
【0064】
すなわち、第7回目のラッチパルスにおいては、第4回目のスタートパルスの入力により発生した、128段目のDFFが出力するサンプリングパルスにより128段目の、第1の記憶回路が記憶動作を完了させてから、次の水平走査期間の、第1回目のスタートパルスの入力により発生した、1段目のDFFが出力するサンプリングパルスにより1段目の、第1の記憶回路内のデータが新たなデジタル映像信号により書き換えられる前に、ラッチパルスを第1のラッチ信号線(LPa)に入力する。
【0065】
最後の、第8回目のラッチパルスにおいては、第4回目のスタートパルスの入力により発生した、256段目のDFFが出力するサンプリングパルスにより256段目の第1の記憶回路が記憶動作を完了させてから、次の水平走査期間の、第1回目のスタートパルスの入力により発生した、129段目のDFFが出力するサンプリングパルスにより129段目の、第1の記憶回路内のデータが新たなデジタル映像信号により書き換えられる前に、ラッチパルスを第2のラッチ信号線(LPb)に入力する。
【0066】
これらの動作により、信号線の番号「4、8、12、…、1024」に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路へ転送を完了したことになる。
【0067】
以上のようなラッチパルスの入力により、信号線一行分全てのデジタル映像信号を第2の記憶回路に転送したことになる。
【0068】
なお、上記の説明においてはラッチパルスを1水平走査期間に8回入力したが、シフトレジスタの走査が1回終了するごとにクロックを一時的に止めて、次の走査が始まる前にラッチパルスを入力してもよい。この場合は、ラッチ信号線を1種類にしてもよく、ラッチパルスの入力は1水平走査期間中に4回となる。
【0069】
第2の記憶回路の出力はD/A変換回路に入力され、3ビットのデジタル信号はアナログ信号に変換される。変換されたアナログ信号は、信号線選択回路10bを介して適切な信号線へ書き込まれる。以下に、この書き込みタイミングについて説明する。
【0070】
1水平走査期間に、シフトレジスタが4回走査するのに対応し、上記のように第2の記憶回路も4回記憶動作を繰り返す。従って、ある信号線に対するデジタル映像信号が、第2の記憶回路に記憶されている間に対応する信号線を選択し書き込みを終了しなければならない。
【0071】
まず、信号線の番号「1、5、9、…、1021」に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路部に記憶されている期間内に、信号線選択回路10bの第1の制御信号線(SS1)にパルスを入力し、各信号線選択回路10bは「1、5、9、…、1021」番目の信号線をそれぞれ選択する。
【0072】
次に、第2の記憶回路内のデータが一新され、信号線の番号「2、6、10、…、1022」に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路部に記憶されている期間内に、信号線選択回路10bの第2の制御信号線(SS2)にパルスを入力し、各信号線選択回路10bは「2、6、10、…、1022」番目の信号線をそれぞれ選択する。
【0073】
一般に、iを自然数として、信号線の番号「i、4+i、8+i、…、1020+i」に対応するデジタル映像信号が第2の記憶回路部に記憶されている期間内に、信号線選択回路10bの第iの制御信号線(SSi)にパルスを入力し、各信号線選択回路10bは「i、4+i、8+i、…、1020+i」番目の信号線をそれぞれ選択する。
【0074】
このようにして、1水平走査期間に4回、信号線選択回路10bに制御信号パルスを入力することにより適切な信号線にD/A変換回路の出力を書き込むことができる。
【0075】
なお、第2の記憶回路の出力とD/A変換回路の間に、バッファ回路、レベルシフト回路、出力の期間を制限するイネーブル回路などを入れても良い。
【0076】
記憶回路の具体例を図5に示す。図5(A)はクロックドインバータを用いたものであり、図5(B)はSRAM型のものであり、図5(C)はDRAM型のものである。これらは代表例であり、本発明はこれらの形式に限定されない。
【0077】
以上のように、本発明では、従来の4分の1のシフトレジスタ、従来の4分の1の第1の記憶回路、従来の4分の1の第2の記憶回路、従来の4分の1のD/A変換回路で画像表示装置を駆動することができ、駆動回路の占有面積および、素子数の大幅な削減が可能となる。
【0078】
本実施例では、第1の記憶回路の制御信号を、シフトレジスタを用いて発生させているが、シフトレジスタに限らず、デコーダ回路を用いてもよい。
【0079】
(実施例2)
本実施例では、D/A変換回路にランプ型D/A変換回路を採用した場合の例を示す。図6にランプ型D/A変換回路を用いた場合の信号線駆動回路の概略図を示す。なお、本実施例でもXGA規格の画像表示装置で3ビットのデジタル映像信号に対応した場合を説明するが、本発明は3ビットに限らず、それ以外のビット数に対応した場合やXGA以外の規格の画像表示装置についても有効である。
【0080】
以下に本実施例の構成について説明し、次に、本実施例の動作について説明する。
【0081】
本実施例では、シフトレジスタから第2の記憶回路までは実施例1と同じである。第2の記憶回路の下流には、ビット比較パルス幅変換回路(BPC)、アナログスイッチ20、そして信号線選択回路10cを有している。ビット比較パルス幅変換回路(BPC)には、第2の記憶回路に記憶されていた3ビットのデジタル映像信号、カウント信号(C0〜C2)、セット信号(ST)が入力される。アナログスイッチ20には、ビット比較パルス幅変換回路の出力(PW−i、iは001〜256)と、階調電源(VR)が入力される。信号線選択回路10cにはアナログスイッチ20の出力と制御信号(SS1〜SS4)が入力される。
【0082】
第i段目のビット比較パルス幅変換回路(BPC)の構成例を図8に示す。BPCは排他的論理和ゲート、3入力NANDゲート、インバータ、セットリセットフリップフロップ(RS−FF)を有する。図8では、i段目の第2の記憶回路の出力を、ビットを区別して、L2−i(0)、L2−i(1)L2−i(2)とした。
【0083】
次に、本実施例の動作について説明する。図6の回路動作の概略を理解するために必要な信号系の動作タイミングを図7に示した。シフトレジスタから第2の記憶回路までの動作も実施例1と同じである。また、信号線選択回路10cに入力される制御信号(SS1〜SS4)についても実施例1と同じである。信号線選択回路10cにより4本の信号線が順次選択されていくたびに、カウント信号(C0〜C2)、セット信号(ST)、階調電源(VR)が周期的に入力される。これにより信号線全てに情報の書き込みを同等に行なうことができる。
【0084】
ランプ型D/A変換回路の詳細な動作を説明するために、4本の信号線のうち1本が信号線選択回路により選択されている期間の動作タイミングを図9に示す。まず、セット信号の入力によりRS−FF30がセットされ、出力PW−iがHiレベルになる。次に、第2の記憶回路に記憶されていたデジタル映像信号は、排他的論理和ゲートによってカウント信号(C0〜C2)とビット毎に比較される。3ビット全てが一致した場合には、全ての排他的論理和ゲートの出力がHiレベルになり、その結果、3入力NANDゲートの出力(反転RC−i)はLoレベルになる(したがって、RC−iはHiレベルになる)。この3入力NANDの出力もRS−FF30に入力され、RC−iがHiレベルになるとリセットされ、出力PW−iがLoレベルに戻る。図9には、3ビットのデジタル映像信号{L2−i(0)、L2−i(1)L2−i(2)}が{0、0、1}の場合についてのRC−i、PW−i、DA−iの出力例を示した。こうして、デジタル映像信号の情報はビット比較パルス幅変換回路(BPC)の出力PW−iのパルス幅に変換される。
【0085】
ビット比較パルス幅変換回路(BPC)の出力PW−iは、アナログスイッチ20の開閉を制御する。アナログスイッチ20にはカウント信号(C0〜C2)に同期した階段状の電圧レベルをもつ階調電源(VR)が印加され、BPCの出力PW−iがHiレベルの間だけ信号線と導通し、PW−iがLoレベルになる瞬間の電圧を信号線に書き込む。
【0086】
以上の動作により、デジタル映像信号をアナログ信号に変換し、信号線を駆動する。なお、階調電源(VR)は階段状である必要はなく、連続的に単調に変化するものでもよい。また、ビット比較パルス幅変換回路(BPC)の出力とアナログスイッチ20の間に、バッファ回路、レベルシフト回路などを入れてもよい。
【0087】
以上のように、本発明では、D/A変換回路としてランプ型D/A変換回路を用いることもでき、その回路構成は従来の約4分の1で済み、駆動回路の占有面積および、素子数の大幅な削減が可能となる。
【0088】
(実施例3)
本実施例では、実施例1〜2で説明した駆動回路を用いたアクティブマトリクス型画像表示装置の具体的な作成方法例として、アクティブマトリクス型液晶表示装置の作成方法を例に採りあげる。特にここでは、画素部のスイッチング素子である画素TFTと、画素部の周辺に設けられる駆動回路(信号線駆動回路、走査線駆動回路等)のTFTを同一基板上に作製する方法について工程に従って詳細に説明する。但し、説明を簡単にするために、駆動回路部としてはその基本構成回路であるCMOS回路を、画素TFT部としてはnチャネル型TFTとを図示することにする。
【0089】
図10(A)において、基板(アクティブマトリクス基板)6001には低アルカリガラス基板や石英基板を用いることができる。本実施例では低アルカリガラス基板を用いた。この場合、ガラス歪み点よりも10〜20℃程度低い温度であらかじめ熱処理しておいても良い。この基板6001のTFTを形成する表面には、基板6001からの不純物拡散を防ぐために、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの下地膜6002を形成する。例えば、プラズマCVD法でSiH4、NH3、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜を100nm、同様にSiH4、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜を200nmの厚さに積層形成する。
【0090】
次に、20〜150nm(好ましくは30〜80nm)の厚さで非晶質構造を有する半導体膜6003aを、プラズマCVD法やスパッタ法などの公知の方法で形成する。本実施例では、プラズマCVD法で非晶質シリコン膜を54nmの厚さに形成した。非晶質構造を有する半導体膜としては、非晶質半導体膜や微結晶半導体膜があり、非晶質シリコンゲルマニウム膜などの非晶質構造を有する化合物半導体膜を適用しても良い。また、下地膜6002と非晶質シリコン膜6003aとは同じ成膜法で形成することが可能であるので、両者を連続形成しても良い。その場合、下地膜を形成した後、一旦大気雰囲気に晒さないことでその表面の汚染を防ぐことが可能となり、作製するTFTの特性バラツキやしきい値電圧の変動を低減させることができる(図10(A))。
【0091】
そして、公知の結晶化技術を使用して非晶質シリコン膜6003aから結晶質シリコン膜6003bを形成する。例えば、レーザー結晶化法や熱結晶化法(固相成長法)を適用すれば良いが、ここでは、特開平7−130652号公報で開示された技術に従って、触媒元素を用いる結晶化法で結晶質シリコン膜6003bを形成した。結晶化の工程に先立って、非晶質シリコン膜の含有水素量にもよるが、400〜500℃で1時間程度の熱処理を行ない、含有水素量を5atom%以下にしてから結晶化させることが望ましい。非晶質シリコン膜を結晶化させると原子の再配列が起こり緻密化するので、作製される結晶質シリコン膜の厚さは当初の非晶質シリコン膜の厚さ(本実施例では54nm)よりも1〜15%程度減少する(図10(B))。
【0092】
そして、結晶質シリコン膜6003bを島状にパターンニングして、島状半導体層6004〜6007を形成する。その後、プラズマCVD法またはスパッタ法により50〜150nmの厚さの酸化シリコン膜によるマスク層6008を形成する。(図10(C))。
【0093】
そしてレジストマスク6009を設け、nチャネル型TFTを形成することとなる島状半導体層6005〜6007の全面に1×1016〜5×1017atoms/cm3程度の濃度でp型を付与する不純物元素としてボロン(B)を添加する。このボロン(B)の添加は、しきい値電圧を制御する目的でなされる。ボロン(B)の添加はイオンドープ法で実施しても良いし、非晶質シリコン膜を成膜するときに同時に添加しておくこともできる。ここでのボロン(B)添加は必ずしも必要ではない(図10(D))。その後、レジストマスク6009を除去する。
【0094】
駆動回路のnチャネル型TFTのLDD領域を形成するために、n型を付与する不純物元素を島状半導体層6010〜6012に選択的に添加する。そのため、あらかじめレジストマスク6013〜6016を形成する。n型を付与する不純物元素としては、リン(P)や砒素(As)を用いれば良く、ここではリン(P)を添加すべく、フォスフィン(PH3)を用いたイオンドープ法を適用した。形成された不純物領域6017、6018のリン(P)濃度は2×1016〜5×1019atoms/cm3の範囲とすれば良い。本明細書中では、ここで形成された不純物領域6017〜6019に含まれるn型を付与する不純物元素の濃度を(n-)と表す。また、不純物領域6019は、画素部の保持容量を形成するための半導体層であり、この領域にも同じ濃度でリン(P)を添加する(図11(A))。その後、レジストマスク6013〜6016を除去する。
【0095】
次に、マスク層6008をフッ酸などにより除去した後、図10(D)と図11(A)で添加した不純物元素を活性化させる工程を行なう。活性化は、500〜600℃の窒素雰囲気中で1〜4時間の熱処理や、レーザー活性化の方法により行なうことができる。また、両者を併用しておこなっても良い。本実施例では、レーザー活性化の方法を用いる。レーザー光にはKrFエキシマレーザー光(波長248nm)を用いる。本実施例では、レーザー光の形状を線状ビームに加工して用い、発振周波数5〜50Hz、エネルギー密度100〜500mJ/cm2として線状ビームのオーバーラップ割合を80〜98%で走査することによって島状半導体層が形成された基板全面を処理する。尚、レーザー光の照射条件には何ら限定される事項はなく適宣決定することができる。
【0096】
そして、ゲート絶縁膜6020をプラズマCVD法またはスパッタ法を用いて10〜150nmの厚さでシリコンを含む絶縁膜で形成する。例えば、120nmの厚さで酸化窒化シリコン膜を形成する。ゲート絶縁膜には、他のシリコンを含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。(図11(B))
【0097】
次に、ゲート電極を形成するために第1の導電層を成膜する。この第1の導電層は単層で形成しても良いが、必要に応じて二層あるいは三層といった積層構造としても良い。本実施例では、導電性の窒化物金属膜から成る導電層(A)6021と金属膜から成る導電層(B)6022とを積層させた。導電層(B)6022はタンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)から選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金か、前記元素を組み合わせた合金膜(代表的にはMo−W合金膜、Mo−Ta合金膜)で形成すれば良く、導電層(A)6021は窒化タンタル(TaN)、窒化タングステン(WN)、窒化チタン(TiN)膜、窒化モリブデン(MoN)で形成する。また、導電層(A)6021は代替材料として、タングステンシリサイド、チタンシリサイド、モリブデンシリサイドを適用しても良い。導電層(B)は低抵抗化を図るために含有する不純物濃度を低減させると良く、特に酸素濃度に関しては30ppm以下とすると良い。例えば、タングステン(W)は酸素濃度を30ppm以下とすることで20μΩcm以下の比抵抗値を実現することができる。
【0098】
導電層(A)6021は10〜50nm(好ましくは20〜30nm)とし、導電層(B)6022は200〜400nm(好ましくは250〜350nm)とすれば良い。本実施例では、導電層(A)6021に30nmの厚さの窒化タンタル膜を、導電層(B)6022には350nmのTa膜を用い、いずれもスパッタ法で形成した。このスパッタ法による成膜では、スパッタ用のガスのArに適量のXeやKrを加えておくと、形成する膜の内部応力を緩和して膜の剥離を防止することができる。尚、図示しないが、導電層(A)6021の下に2〜20nm程度の厚さでリン(P)をドープしたシリコン膜を形成しておくことは有効である。これにより、その上に形成される導電膜の密着性向上と酸化防止を図ると同時に、導電層(A)または導電層(B)が微量に含有するアルカリ金属元素がゲート絶縁膜6020に拡散するのを防ぐことができる(図11(C))。
【0099】
次に、レジストマスク6023〜6027を形成し、導電層(A)6021と導電層(B)6022とを一括でエッチングしてゲート電極6028〜6031と容量配線6032を形成する。ゲート電極6028〜6031と容量配線6032は、導電層(A)から成る6028a〜6032aと、導電層(B)から成る6028b〜6032bとが一体として形成されている。この時、駆動回路を構成するTFTのゲート電極6028〜6030は不純物領域6017、6018の一部と、ゲート絶縁膜6020を介して重なるように形成する(図11(D))。
【0100】
次いで、駆動回路のpチャネル型TFTのソース領域およびドレイン領域を形成するために、p型を付与する不純物元素を添加する工程を行なう。ここでは、ゲート電極6028をマスクとして、自己整合的に不純物領域を形成する。このとき、nチャネル型TFTが形成される領域はレジストマスク6033で被覆しておく。そして、ジボラン(B2H6)を用いたイオンドープ法で不純物領域6034を形成した。この領域のボロン(B)濃度は3×1020〜3×1021atoms/cm3となるようにする。その後、レジストマスク6033を除去する。本明細書中では、ここで形成された不純物領域6034に含まれるp型を付与する不純物元素の濃度を(p++)と表す(図12(A))。
【0101】
次に、nチャネル型TFTにおいて、ソース領域またはドレイン領域として機能する不純物領域の形成を行った。レジストのマスク6035〜6037を形成し、n型を付与する不純物元素を添加して不純物領域6039〜6042を形成した。これは、フォスフィン(PH3)を用いたイオンドープ法で行ない、この領域のリン(P)濃度を1×1020〜1×1021atoms/cm3とした。本明細書中では、ここで形成された不純物領域6039〜6042に含まれるn型を付与する不純物元素の濃度を(n+)と表す(図12(B))。
【0102】
不純物領域6039〜6042には、既に前工程で添加されたリン(P)またはボロン(B)が含まれているが、それに比して十分に高い濃度でリン(P)が添加されるので、前工程で添加されたリン(P)またはボロン(B)の影響は考えなくても良い。また、不純物領域6038に添加されたリン(P)濃度は図12(A)で添加されたボロン(B)濃度の1/2〜1/3なのでp型の導電性が確保され、TFTの特性に何ら影響を与えることはなかった。
【0103】
レジストマスク6035〜6037を除去した後、画素部のnチャネル型TFTのLDD領域を形成するためのn型を付与する不純物添加の工程を行った。ここではゲート電極6031をマスクとして自己整合的にn型を付与する不純物元素をイオンドープ法で添加した。添加するリン(P)の濃度は1×1016〜5×1018atoms/cm3であり、図11(A)および図12(A)と図12(B)で添加する不純物元素の濃度よりも低濃度で添加することで、実質的には不純物領域6043、6044のみが形成される。本明細書中では、この不純物領域6043、6044に含まれるn型を付与する不純物元素の濃度を(n--)と表す。(図12(C))
【0104】
その後、それぞれの濃度で添加されたn型またはp型を付与する不純物元素を活性化するために熱処理工程を行なう。この工程はファーネスアニール法、レーザーアニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)で行なうことができる。ここではファーネスアニール法で活性化工程を行った。熱処理は酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜800℃、代表的には500〜600℃で行なうものであり、本実施例では500℃で4時間の熱処理を行った。また、基板6001に石英基板のような耐熱性を有するものを使用した場合には、800℃で1時間の熱処理としても良く、不純物元素の活性化と、該不純物元素が添加された不純物領域とチャネル形成領域との接合を良好に形成することができる。なお、上述のゲート電極であるTaのピーリングを防止するために層間膜を形成した場合には、この効果は得られない場合がある。
【0105】
この熱処理において、ゲート電極6028〜6031と容量配線6032を形成する金属膜6028b〜6032bは、表面から5〜80nmの厚さで導電層(C)6028c〜6032cが形成される。例えば、導電層(B)6028b〜6032bがタングステン(W)の場合には窒化タングステン(WN)が形成され、タンタル(Ta)の場合には窒化タンタル(TaN)を形成することができる。また、導電層(C)6028c〜6032cは、窒素またはアンモニアなどを用いた窒素を含むプラズマ雰囲気にゲート電極6028〜6031及び容量配線6032を晒しても同様に形成することができる。さらに、3〜100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行ない、島状半導体層を水素化する工程を行った。この工程は熱的に励起された水素により半導体層のダングリングボンドを終端する工程である。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素、プラズマ化した水素を用いる)をおこなっても良い。
【0106】
島状半導体層が、非晶質シリコン膜から触媒元素を用いる結晶化の方法で作製された場合、島状半導体層中には微量の触媒元素が残留した。勿論、そのような状態でもTFTを完成させることが可能であるが、残留する触媒元素を少なくともチャネル形成領域から除去する方がより好ましかった。この触媒元素を除去する手段の一つにリン(P)によるゲッタリング作用を利用する手段があった。ゲッタリングに必要なリン(P)の濃度は図12(B)で形成した不純物領域(n+)と同程度であり、ここで実施される活性化工程の熱処理により、nチャネル型TFTおよびpチャネル型TFTのチャネル形成領域から触媒元素をゲッタリングすることができた(図12(D))。
【0107】
活性化および水素化の工程が終了したら、ゲート配線(走査線)とする第2の導電膜を形成する。この第2の導電膜は低抵抗材料であるアルミニウム(Al)や銅(Cu)を主成分とする導電層(D)と、にチタン(Ti)やタンタル(Ta)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)から成る導電層(E)とで形成すると良い。本実施例では、チタン(Ti)を0.1〜2重量%含むアルミニウム(Al)膜を導電層(D)6045とし、チタン(Ti)膜を導電層(E)6046として形成した。導電層(D)6045は200〜400nm(好ましくは250〜350nm)とすれば良く、導電層(E)6046は50〜200(好ましくは100〜150nm)で形成すれば良い。(図13(A))
【0108】
そして、ゲート電極に接続するゲート配線(走査線)を形成するために導電層(E)6046と導電層(D)6045とをエッチング処理して、ゲート配線(走査線)6047、6048と容量配線6049を形成した。エッチング処理は最初にSiCl4とCl2とBCl3との混合ガスを用いたドライエッチング法で導電層(E)の表面から導電層(D)の途中まで除去し、その後リン酸系のエッチング溶液によるウエットエッチングで導電層(D)を除去することにより、下地との選択加工性を保ってゲート配線(走査線)を形成することができた。
【0109】
第1の層間絶縁膜6050は500〜1500nmの厚さで酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜で形成され、その後、それぞれの島状半導体層に形成されたソース領域またはドレイン領域に達するコンタクトホールを形成し、ソース配線(信号線)6051〜6054と、ドレイン配線6055〜6058を形成する。図示していないが、本実施例ではこの電極を、Ti膜を100nm、Tiを含むアルミニウム膜300nm、Ti膜150nmをスパッタ法で連続して形成した3層構造の積層膜とした。
【0110】
次に、パッシベーション膜6059として、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜を50〜500nm(代表的には100〜300nm)の厚さで形成する。この状態で水素化処理を行なうとTFTの特性向上に対して好ましい結果が得られた。例えば、3〜100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行なうと良く、あるいはプラズマ水素化法を用いても同様の効果が得られた。なお、ここで後に画素電極とドレイン配線を接続するためのコンタクトホールを形成する位置において、パッシベーション膜6059に開口部を形成しておいても良い。(図13(C))
【0111】
その後、有機樹脂からなる第2の層間絶縁膜6060を1.0〜1.5μmの厚さに形成する。有機樹脂としては、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。ここでは、基板に塗布後、熱重合するタイプのポリイミドを用い、300℃で焼成して形成した。そして、第2の層間絶縁膜6060にドレイン配線6058に達するコンタクトホールを形成し、画素電極6061、6062を形成する。画素電極は、透過型液晶表示装置とする場合には透明導電膜を用いれば良く、反射型の液晶表示装置とする場合には金属膜を用いれば良い。本実施例では透過型の液晶表示装置とするために、酸化インジウム・スズ(ITO)膜を100nmの厚さにスパッタ法で形成した。(図14)
【0112】
こうして同一基板上に、駆動回路のTFTと画素部の画素TFTとを有した基板を完成させることができた。駆動回路にはpチャネル型TFT6101、第1のnチャネル型TFT6102、第2のnチャネル型TFT6103、画素部には画素TFT6104、保持容量6105が形成した。本明細書では便宜上このような基板をアクティブマトリクス基板と呼ぶ。
【0113】
駆動回路のpチャネル型TFT6101には、島状半導体層6004にチャネル形成領域6106、ソース領域6107a、6107b、ドレイン領域6108a,6108bを有している。第1のnチャネル型TFT6102には、島状半導体層6005にチャネル形成領域6109、ゲート電極6029と重なるLDD領域6110(以降、このようなLDD領域をLovと記す)、ソース領域6111、ドレイン領域6112を有している。このLov領域のチャネル長方向の長さは0.5〜3.0μm、好ましくは1.0〜1.5μmとした。第2のnチャネル型TFT6103には、島状半導体層6006にチャネル形成領域6113、LDD領域6114,6115、ソース領域6116、ドレイン領域6117を有している。このLDD領域はLov領域とゲート電極6030と重ならないLDD領域(以降、このようなLDD領域をLoffと記す)とが形成され、このLoff領域のチャネル長方向の長さは0.3〜2.0μm、好ましくは0.5〜1.5μmである。画素TFT6104には、島状半導体層6007にチャネル形成領域6118、6119、Loff領域6120〜6123、ソースまたはドレイン領域6124〜6126を有している。Loff領域のチャネル長方向の長さは0.5〜3.0μm、好ましくは1.5〜2.5μmである。さらに、容量配線6032、6049と、ゲート絶縁膜と同じ材料から成る絶縁膜と、画素TFT6104のドレイン領域6126に接続し、n型を付与する不純物元素が添加された半導体層6127とから保持容量6105が形成されている。図14では画素TFT6104をダブルゲート構造としたが、シングルゲート構造でも良いし、複数のゲート電極を設けたマルチゲート構造としても差し支えない。
【0114】
以上のように本実施例では、画素TFTおよび駆動回路が要求する仕様に応じて各回路を構成するTFTの構造を最適化し、画像表示装置の動作性能と信頼性を向上させることを可能とすることができる。
【0115】
次に、上記の工程によって作製されたアクティブマトリクス基板をもとに、透過型液晶表示装置を作製する工程を説明する。
【0116】
図15を参照する。図14の状態のアクティブマトリクス基板に配向膜6201を形成する。本実施例では、配向膜6201にはポリイミドを用いた。次に、対向基板を用意する。対向基板は、ガラス基板6202、遮光膜6203、透明導電膜からなる対向電極6204、配向膜6205とで構成される。
【0117】
なお、本実施例では、配向膜には、液晶分子が基板に対して平行に配向するようなポリイミド膜を用いた。なお、配向膜形成後、ラビング処理を施すことにより、液晶分子がある一定のプレチルト角を持って平行配向するようにした。
【0118】
次に、上記の工程を経たアクティブマトリクス基板と対向基板とを公知のセル組み工程によって、シール材やスペーサ(共に図示せず)などを介して貼り合わせる。その後、両基板の間に液晶6206を注入し、封止剤(図示せず)によって完全に封止する。よって、図15に示すような透過型液晶表示装置が完成する。
【0119】
なお、上記の行程により作成されるTFTはトップゲート構造であるが、ボトムゲート構造のTFTやその他の構造のTFTに対しても本発明は適用され得る。
【0120】
また、上記の行程により作成される画像表示装置は透過型の液晶表示装置であるが、本発明は反射型の液晶表示装置に対しても適用され得る。
【0121】
(実施例4)
本実施例では、本発明の駆動回路を用いたアクティブマトリクス型画像表示装置を組み込んだ電子機器について説明する。これらの電子機器には、携帯情報端末(電子手帳、モバイルコンピュータ、携帯電話等)、ビデオカメラ、スチルカメラ、パーソナルコンピュータ、テレビ等が挙げられる。それらの一例を図16〜図18に示す。
【0122】
図16(A)は携帯電話であり、本体9001、音声出力部9002、音声入力部9003、表示部9004、操作スイッチ9005、アンテナ9006から構成されている。本発明は表示部9004に適用することができる。
【0123】
図16(B)はビデオカメラであり、本体9101、表示部9102、音声入力部9103、操作スイッチ9104、バッテリー9105、受像部9106から成っている。本発明は表示部9102に適用することができる。
【0124】
図16(C)はパーソナルコンピュータの一種であるモバイルコンピュータ或いは携帯型情報端末であり、本体9201、カメラ部9202、受像部9203、操作スイッチ9204、表示部9205で構成されている。本発明は表示部9205に適用することができる。
【0125】
図16(D)はヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)であり、本体9301、表示部9302、アーム部9303で構成される。本発明は表示部9302に適用することができる。
【0126】
図16(E)はテレビであり、本体9401、スピーカー9402、表示部9403、受信装置9404、増幅装置9405等で構成される。本発明は表示部9402に適用することができる。
【0127】
図16(F)は携帯書籍であり、本体9501、表示部9502、記憶媒体9504、操作スイッチ9505、アンテナ9506から構成されており、ミニディスク(MD)やDVD(Digtial Versatile Disc)に記憶されたデータや、アンテナで受信したデータを表示するものである。本発明は表示部9502に適用することができる。
【0128】
図17(A)はパーソナルコンピュータであり、本体9601、画像入力部9602、表示部9603、キーボード9604で構成される。本発明は表示部9603に適用することができる。
【0129】
図17(B)はプログラムを記録した記録媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであり、本体9701、表示部9702、スピーカ部9703、記録媒体9704、操作スイッチ9705で構成される。なお、この装置は記録媒体としてDVD、CD等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネットを行なうことができる。本発明は表示部9702に適用することができる。
【0130】
図17(C)はデジタルカメラであり、本体9801、表示部9802、接眼部9803、操作スイッチ9804、受像部(図示しない)で構成される。本発明は表示部9802に適用することができる。
【0131】
図17(D)は片眼のヘッドマウントディスプレイであり、表示部9901、ヘッドマウント部9902で構成される。本発明は表示部9901に適用することができる。
【0132】
図18(A)はフロント型プロジェクターであり、投射装置3601、スクリーン3602で構成される。
【0133】
図18(B)はリア型プロジェクターであり、本体3701、投射装置3702、ミラー3703、スクリーン3704で構成される。
【0134】
なお、図18(C)は、図18(A)及び図18(B)中における投射装置3601、3702の構造の一例を示した図である。投射装置3601、3702は、光源光学系3801、ミラー3802、3804〜3806、ダイクロイックミラー3803、プリズム3807、液晶表示部3808、位相差板3809、投射光学系3810で構成される。投射光学系3810は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施例は三板式の例を示したが、これに限定されず、例えば単板式であってもよい。また、図18(C)中において矢印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。本発明は液晶表示部3808に適用することができる。
【0135】
また、図18(D)は、図18(C)中における光源光学系3801の構造の一例を示した図である。本実施例では、光源光学系3801は、リフレクター3811、光源3812、レンズアレイ3813、3814、偏光変換素子3815、集光レンズ3816で構成される。なお、図18(D)に示した光源光学系は一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0136】
以上の様に、本発明の適用範囲はきわめて広く、画像表示装置を用いるあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
【0137】
【発明の効果】
本発明による画像表示装置の駆動回路は、信号線駆動回路の面積を大幅に縮小でき、画像表示装置の小型化に有効であり、さらには、画像表示装置のコスト低減、歩留まり向上に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の信号線駆動回路の構成例を示す図である。
【図2】 図1の信号線駆動回路の動作タイミングを示す図である。
【図3】 実施例1の信号線駆動回路の構成を示す図である。
【図4】 図3の信号線駆動回路の動作タイミングを示す図である。
【図5】 記憶回路の具体例を示す図である。
【図6】 実施例2の信号線駆動回路の構成を示す図である。
【図7】 図6の駆動回路の動作タイミングを示す図である。
【図8】 ビット比較パルス幅変換回路(BPC)の構成を示す図である。
【図9】 ランプ型D/A変換回路の動作を説明する図である。
【図10】 実施例3によるアクティブマトリクス型液晶表示装置の作製工程例を示す図である。
【図11】 実施例3によるアクティブマトリクス型液晶表示装置の作製工程例を示す図である。
【図12】 実施例3によるアクティブマトリクス型液晶表示装置の作製工程例を示す図である。
【図13】 実施例3によるアクティブマトリクス型液晶表示装置の作製工程例を示す図である。
【図14】 実施例3によるアクティブマトリクス型液晶表示装置の作製工程例を示す図である。
【図15】 実施例3によるアクティブマトリクス型液晶表示装置の作製工程例を示す図である。
【図16】 本発明を用いた電子機器の一例を示す図である。
【図17】 本発明を用いた電子機器の一例を示す図である。
【図18】 投影型液晶表示装置の構成を示す図である。
【図19】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の構成図である。
【図20】 従来のデジタル方式の信号線駆動回路の構成図である。
【図21】 従来のデジタル方式の信号線駆動回路のタイミングチャートを示す図である。
【符号の説明】
10(a〜c) 信号線選択回路
20 アナログスイッチ
101 信号線駆動回路
102 走査線駆動回路
103 画素マトリクス
104 信号線
105 走査線
106 画素TFT
107 液晶
Claims (12)
- 複数の第1の記憶回路と、
複数の第2の記憶回路と、
複数のD/A変換回路と、
k本の信号線と、
前記k本の信号線のそれぞれと電気的に接続された水平方向にk個の画素を有する画素部と、
を有し、mビット(mは自然数)のデジタル映像信号を表示する画像表示装置の駆動回路であって、
前記複数のD/A変換回路のそれぞれは前記信号線のうちn本(nは2以上の自然数)と電気的に接続され、
前記kは2n以上の自然数であり、
前記複数の第2の記憶回路は1段がm個で、且つ、第1乃至第(k/n)段であり、前記第1乃至(k/2n)段の前記第2の記憶回路は第1のラッチ信号線に電気的に接続され、第((k/2n)+1)段乃至第(k/n)段の前記第2の記憶回路は第2のラッチ信号線に電気的に接続され、
前記複数の第1の記憶回路は1段がm個で、且つ、第1乃至第(k/n)段であり、それぞれの段において、m本のラッチ信号線と電気的に接続され、
前記複数の第1の記憶回路の各段は、それぞれ前記複数の第2の記憶回路の各段と電気的に接続され、
第i回目(iはn以下の自然数)のスタートパルスにより発生したサンプリングパルスにより前記第(k/2n)段目の第1の記憶回路が第1の前記デジタル映像信号の記憶動作を完了させてから、第(i+1)回目のスタートパルスにより発生したサンプリングパルスにより前記第1段目の第1の記憶回路が第2の前記デジタル映像信号により書き換えられる前に、第(2i−1)回目のラッチパルス信号が前記第1のラッチ信号線により、前記第1のラッチ信号に接続した前記第2の記憶回路に伝達され、前記第1のデジタル映像信号が前記第1のラッチ信号に接続した第2の記憶回路に記憶され、
前記第i回目のスタートパルスにより発生したサンプリングパルスにより前記第(k/n)段目の第1の記憶回路が第3の前記デジタル映像信号の記憶動作を完了させてから、前記第(i+1)回目のスタートパルスにより発生したサンプリングパルスにより前記第((k/2n)+1)段目の第1の記憶回路が第4の前記デジタル映像信号により書き換えられる前に、前記第2i回目のラッチパルス信号が前記第2のラッチ信号線により、前記第2のラッチ信号線に接続した前記第2の記憶回路に伝達され、前記第3のデジタル映像信号が前記第2のラッチ信号に接続した第2の記憶回路に記憶され、
前記複数の第2の記憶回路の各段は、前記D/A変換回路の一つと電気的に接続され、
前記第2の記憶回路の一段に記憶された前記デジタル映像信号が、前記D/A変換回路の一つによりアナログ信号に変換され、
前記アナログ信号が前記D/A変換回路の一つに電気的に接続された前記n本の信号線のうち一つを通して、前記画素の一つに入力され画像を表示することを特徴とする画像表示装置の駆動回路。 - 請求項1において、
前記第1の記憶回路はシフトレジスタによって制御されることを特徴とする画像表示装置の駆動回路。 - 請求項1において、
前記第1の記憶回路はデコーダによって制御されることを特徴とする画像表示装置の駆動回路。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、
前記第1の記憶回路と前記第2の記憶回路はラッチ回路であることを特徴とする画像表示装置の駆動回路。 - 請求項4において、
前記ラッチ回路はアナログスイッチおよび保持容量で構成されていることを特徴とする画像表示装置の駆動回路。 - 請求項4において、
前記ラッチ回路はクロックドインバータで構成されていることを特徴とする画像表示装置の駆動回路。 - 請求項4において、
前記ラッチ回路はアナログスイッチおよび複数のインバータで構成されていることを特徴とする画像表示装置の駆動回路。 - 請求項1乃至請求項7のいずれか1項において、
前記D/A変換回路の数は、水平方向の信号線数をnで割った数であることを特徴とする画像表示装置の駆動回路。 - 請求項1乃至請求項7のいずれか1項において、
前記D/A変換回路はランプ型D/A変換回路であることを特徴とする画像表示装置の駆動回路。 - 請求項1乃至請求項9のいずれか1項において、
前記画像表示装置の駆動回路はポリシリコン薄膜トランジスタで構成されていることを特徴とする画像表示装置の駆動回路。 - 請求項1乃至請求項9のいずれか1項において、
前記画像表示装置の駆動回路は単結晶トランジスタで構成されていることを特徴とする画像表示装置の駆動回路。 - 請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の前記画像表示装置の駆動回路を用いることを特徴とする電子機器。
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