JP4779488B2 - 固体電解質型燃料電池及びスタック構造体 - Google Patents

固体電解質型燃料電池及びスタック構造体 Download PDF

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Description

本発明は、積層して用いられる固体電解質型燃料電池及びこれを積層して成るスタック構造体に関するものである。
従来、上記したような固体電解質型燃料電池としては、例えば、セルの一方の面に燃料ガス導入流路を有する一方のセパレータを積層すると共に、セルの他方の面に酸化剤導入流路を有する他方のセパレータを積層して成る固体電解質型燃料電池がある。
この固体電解質型燃料電池では、一方のセパレータの燃料ガス導入流路からセルの一方の面の中央に燃料ガスを供給すると共に、他方のセパレータの酸化剤導入流路からセルの他方の面の中央に酸化剤を供給するようになっていて、セルの中央部分で燃焼し得なかった燃料ガス及び酸化剤は、固体電解質型燃料電池の外部において燃焼するようになっている。
特開2004−200022
ところが、上記した固体電解質型燃料電池において、セルの中央部分で燃焼し得なかった燃料ガス及び酸化剤は、外部において燃焼するようになっているので、一定したガス流量及び温度条件で運転される場合には、セルの中央部分で燃焼し得なかった燃料ガスを外部において安定して燃焼させることができるものの、ガス流量や温度条件が変動して発電電力が変化する部分負荷運転の場合には、未燃焼ガスの外部での燃焼状態が変化することで火炎が部分的に燃料流路内へ引き込まれ、セルの近傍に急激な熱応力がかかって耐久性が低下してしまう可能性があるという問題があり、これらの問題を解決することが従来の課題となっていた。
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたもので、発電電力が変化する部分負荷運転の場合においても、未燃焼ガスを特定の箇所で安定して燃焼させることによって、セルの近傍に急激な熱応力がかかるのを防ぐことができ、また、未燃焼ガスを回収して出力密度を向上させることができると共に、熱的応力や機械的応力を緩和して耐久性を大幅に高めることが可能である固体電解質型燃料電池及びスタック構造体を提供することを目的としている。
ここで、固体電解質型燃料電池のスタック構造体を自動車に搭載する場合には、起動停止が頻繁に繰り返されることから、耐熱衝撃性を高める必要がある。また、容積や、重量や、熱容量の低減が大きな問題であり、これを解決するべく、金属製のセパレータ及び単セルを保持する金属製のセル板を用いた固体電解質型燃料電池の導入が検討されている。
この金属製のセパレータやセル板を用いた固体電解質型燃料電池の場合、低熱容量化及び軽量化を図るためにセパレータやセル板を薄板状とすると、頻繁な起動停止や負荷条件が頻繁に変化する過渡運転を行ううちに、熱的応力や機械的応力でセパレータやセル板の金属部分が変形してしまうのに加えて、セル板の単セルと金属部分との接合部分に応力が集中してしまうことから、本発明において、金属製のセパレータ及びセル板の少なくともいずれか一方にプレス加工を施して応力緩和部を設けることで、強度の向上を図ることとした。
すなわち、本発明は、円形薄板状を成し且つ中心部にガス流路を有する金属製のセパレータと、円形薄板状を成し且つ中心部にガス流路を有すると共に中心部及び外周縁部の間に単セルを固定した金属製のセル板を備え、セパレータ及びセル板の少なくともいずれか一方には、各々の外周縁部近傍に位置して熱的応力及び機械的応力を緩和する環状の応力緩和部を設け、セパレータ及びセル板を互いに対向させて各々の外周縁部同士を接合してなる構成としたことを特徴としており、この固体電解質型燃料電池の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
本発明によれば、上記した構成としているので、未燃焼ガスを回収して出力密度を向上させることができるのは勿論のこと、未燃焼ガスを外周部で燃焼させる場合においても、外周部の特定の箇所に適切な開口径の未燃焼ガス排出口を設けることで、未燃焼ガスの外周部における燃焼を安定化させることが可能であり、その結果、熱的応力や機械的応力を緩和して耐久性を大幅に高めることができ、例えば、自動車に搭載した場合において、低熱容量化及び軽量化を実現したうえで、頻繁な起動停止や負荷条件が頻繁に変化する過渡運転を行うことが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
本発明の固体電解質型燃料電池は、金属製のセパレータと金属製のセル板とを接合して成る袋構造を成すもので、セパレータ及びセル板の間に形成される空間には、燃料ガス及び空気のうちの一方のガスが中心部のガス流路であるガス導入口を介して導入され、そして、中心部のガス流路であるガス排出口を介して排気され、燃料ガス及び空気のうちの他方のガスは、セパレータ及びセル板の間に形成される空間の外部を流れる。
つまり、固体電解質型燃料電池を積層して成るスタック構造体において、燃料ガス及び空気のうちの他方のガスは、積層した固体電解質型燃料電池の層間を流れる。
ここで、未燃焼ガスを固体電解質型燃料電池の外周部で燃焼させるには、金属製のセパレータと金属製のセル板との各々の外周縁部同士を接合して袋構造体を形成する際に、外周縁部の一部に互いに接合されていないガス排出口を形成すると共に、中心部にガス流路としてのガス導入口を二系統配置する。この場合において、セパレータ及びセル板の間に形成される空間には、燃料ガス及び空気のうちの一方のガスが中心部のガス流路である一方のガス導入口を介して導入され、そして、未燃焼ガスは外周縁部のガス排出口から排出される。また、燃料ガス及び空気のうちの他方のガスは、中心部のガス流路である他方のガス導入口を通してセパレータとセル板とを接合して成る袋構造体の外部を流れる。
つまり、このような未燃焼ガスを外周部で燃焼させるタイプの固体電解質型燃料電池を積層して成るスタック構造体において、燃料ガス及び空気のうちの他方のガスは、積層した固体電解質型燃料電池の各中心部の他方のガス導入口から固体電解質型燃料電池の層間を流れる。
このような本発明の固体電解質型燃料電池において、セパレータ及びセル板の少なくともいずれか一方には、各々の中心部近傍の周囲に位置する環状の応力緩和部を設けた構成とすることができる。
この構成を採用すると、ガス導入口及びガス排出口を有する中心部と単セルを固定した部分との間の熱容量の差に起因する熱応力を吸収して緩和し得ることから、温度変化が生じる過渡運転時における単セルの破損が回避されることとなる。
また、本発明の固体電解質型燃料電池において、セパレータには、中心部及び外周縁部の間の中央部分に同心状に位置する環状の応力緩和部を設けたり、中心部及び外周縁部の間の中央部分における同一円周上に適宜間隔をおいて位置する応力緩和部を設けたりする構成とすることが可能であり、この場合には、セパレータを薄くしたとしても、昇降温による変形を阻止し得ることとなる。なお、同心状に位置する環状の応力緩和部は、整流することを目的として、破線状に形成することもできる。
さらに、本発明の固体電解質型燃料電池において、セパレータには、中心部から外周縁部にかけて放射状に伸びる応力緩和部を設けた構成としてもよく、この場合も、セパレータを薄くしたとしても、昇降温による変形を阻止し得ることとなり、加えて、セパレータの変形特性をその肉厚を大きくすることなく、セル板の熱的応力及び機械的応力に対する歪み変形特性に合わせて調整し得ることとなる。
さらにまた、本発明の固体電解質型燃料電池において、セパレータ及びセル板の少なくともいずれか一方には、各々の外周縁部と環状の応力緩和部との間に位置してセパレータ及びセル板の間に形成される空間を維持する段差部を設けた構成とすることが可能である。
さらにまた、本発明の固体電解質型燃料電池において、応力緩和部は、セパレータ及びセル板の間に形成される空間の内側又は外側に向けて突出する溝状を成している構成とすることができ、溝状を成す応力緩和部の深さは、セパレータ及びセル板の間の空間内におけるガス流路の高さの1/10以上からガス流路の高さ程度とすることが望ましい。このように、ガス流路の高さに近い応力緩和部を形成することで、ガス流れを整える整流機能をもたせることができる。
応力緩和部の深さがガス流路の高さの1/10よりも小さい場合には、応力を緩和する効果や強度を向上させる効果が小さくて好ましくなく、一方、応力緩和部の深さがガス流路の高さよりも大きい場合には、プレス加工により形成した際に板厚が薄くなってしまって、強度が低下したり腐食起点となって耐久性が低下したりするので好ましくない。
この際、応力緩和部は、特に、セパレータの中心部及び外周縁部の間の中央部分に同心状に設けた応力緩和部や、セパレータの中心部及び外周縁部の間の中央部分における同一円周上に適宜間隔をおいて設けた応力緩和部や、セパレータの中心部から外周縁部にかけて放射状に設けた応力緩和部は、上記空間に設置される集電体の位置ずれ防止機能を有している構成とすることが可能であり、この場合には、集電体と、セパレータ又は単セル表面との接触抵抗のムラをなくすことができるので、出力が向上することとなる。
さらにまた、本発明の固体電解質型燃料電池において、セパレータ及びセル板の少なくともいずれか一方に設けた外周縁部近傍に位置する環状の応力緩和部は、外周縁部との間でガス分配用のバッファ機能を有するガス流路を形成する構成としてもよく、この構成を採用すると、外周縁部近傍に低圧損域が形成されることから、外周縁部から中心部のガス排出口へのガスの流れの均一性が向上することとなり、これにより、出力密度が高まることとなる。この場合、中心部のガス導入口から外周縁部にガスを導くガス流路を形成してもよい。
さらにまた、本発明の固体電解質型燃料電池において、応力緩和部は、プレス加工により形成してある構成を採用することができ、セパレータ及びセル板の各々の外周縁部同士の接合には、溶接やロウ付けを用いることができるほか超音波接合法なども用いることができる。
さらにまた、本発明の固体電解質型燃料電池において、単セルの取付位置をセル板の中心部と外周縁部との間のドーナツ状を成す領域に設定し、このドーナツ状を成す領域内に単セルを1つ以上固定することができる。
例えば、単セルが小径の円板状を成す場合は、セル板の中心に位置するガス導入口と同心状に規則正しく配置することが望ましい。また、単セルがドーナツ状を成す場合は、その内周縁部及び外周縁部にプレス加工済の内側リング及び外側リングをそれぞれ接合することが望ましい。さらに、上記内側リング及び外側リングを連結してフレーム状をなすようにしてもよく、このフレームに扇形の単セルを貼り付けることも可能である。
上記した固体電解質型燃料電池を積層してスタック構造体を形成する場合、固体電解質型燃料電池同士を積層して中心部において互いに接合することができ、組立てがきわめて簡単になる。接合材としては、セラミックス接着剤やガラス系接着剤などの無機系接着剤や、ろう材などの金属系接合材を使用することができる。
ここで、固体電解質型燃料電池としての固体酸化物型燃料電池を積層してスタック構造体を形成する場合、500℃以上の高温作動となるため、セパレータやセル板には耐熱性を有する合金材料を使用する必要があるが、このように、セパレータやセル板に耐熱性を有する合金材料を用いることによって、起動停止時の熱衝撃に強い構造とすることが可能となる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
図1〜図3は、本発明の固体電解質型燃料電池の一実施例を示している。図2に示すように、この固体電解質型燃料電池1は、円形薄板状を成し且つ中心部分にガス導入口21及びガス排出口22を有する金属製のセパレータ2と、このセパレータ2と同じく円形薄板状を成すセル板3を備えており、このセル板3は、図3に示すように、ドーナツ状を成す単セル4の内周側にガス導入口31及びガス排出口32を有する金属製の円形中心部6を接合すると共に、単セル4の外周側に金属製のリング7を接合して成っている。
セパレータ2及びセル板3は、互いに対向した状態で各々の外周縁部同士を接合させるようになっていて、これらのセパレータ2の中心部分及びセル板3の円形中心部6には、外周縁部と同心状を成し且つ互いに離間する方向に突出する円形凸状段差部23,33がプレス加工によってそれぞれ形成してあり、セパレータ2の外周縁部及びセル板3のリング7の外周縁部には、この外周縁部と同心状を成し且つ互いに離間する方向に突出する環状段差部24,34がプレス加工によってそれぞれ形成してあり、上記したガス導入口21,31及びガス排出口22,32は、セパレータ2及びセル板3の各円形凸状段差部23,33に配置してある。
この場合、セパレータ2及びセル板3の各中心部分に位置する円形凸状段差部23,33には、セパレータ2及びセル板3のガス導入口21,31及びガス排出口22,32と連通してセパレータ2及びセル板3間に形成される空間S内に対するガス供給及びガス排出を行う流路部品5がそれぞれ収容されるようになっている。
また、この固体電解質型燃料電池1のセパレータ2及びセル板3には、図1に示すように、各々の環状段差部24,34近傍に位置して互いに接近する方向に突出する環状の応力緩和溝(応力緩和部)25,35が設けてあり、これらの環状の応力緩和溝25,35により熱的応力及び機械的応力を緩和すると共に、空間S内に設置される集電体10の位置ずれを防ぐようにしている。
ここで、環状の応力緩和溝25,35と外周縁部との間でガス分配用のバッファ機能を有するガス流路Rを形成するようにしてもよく、このようになすと、外周縁部近傍に低圧損域が形成されることから、外周縁部から中心部のガス排出口22,32へのガスの流れの均一性が向上することとなり、これにより、出力密度が高まることとなる。この際、中心部のガス導入口21,31から外周縁部にガスを導くガス流路を形成してもよい。
この実施例において、セパレータ2には、肉厚が0.1mmのフェライト系SUSの圧延板を用いた。そして、この圧延板をプレス装置にセットしてプレス加工を行い、円形凸状段差部23,環状段差部24及び応力緩和溝25を有するセパレータ2を形成し、円形凸状段差部23に対して流路部品5を拡散接合により固定した。
一方、セル板3の円形中心部6及びリング7にも、肉厚が0.1mmのフェライト系SUSの圧延板を用い、プレス加工により円形中心部6に円形凸状段差部33を形成すると共に、リング7に環状段差部34及び応力緩和溝35を形成し、円形中心部6の円形凸状段差部33に対して流路部品5を拡散接合により固定した。そして、円形中心部6及びリング7をドーナツ状の単セル4の内周側及び外周側にそれぞれ接合してセル板3を形成した。
次いで、セパレータ2及びセル板3の間に、多孔性の金属メッシュ体から成るドーナツ状の集電体10を挟み込んで、セパレータ2及びセル板3の各外周縁部同士をレーザ溶接により接合し、本実施例の固体電解質型燃料電池1を得た。
この固体電解質型燃料電池1では、セパレータ2及びセル板3の各外周縁部同士をレーザ溶接により接合して、セパレータ2とセル板3とで袋構造を形成するようにしているので、未燃焼ガスを回収して出力密度を向上させることができ、加えて、セパレータ2及びセル板3に、各々の環状段差部24,34近傍に位置する環状の応力緩和溝25,35を設けているので、熱的応力や機械的応力を緩和して単セル4に破損が生じるのを阻止することができ、例えば、自動車に搭載した場合において、低熱容量化及び軽量化を図りつつ、頻繁な起動停止や負荷条件が頻繁に変化する過渡運転を行うことが可能になる。
この実施例では、単セル4がドーナツ状を成す場合を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、図4に示すように、小径の円板状を成す単セル4Aの場合には、単セル4Aの取付位置を円形薄板状を成す金属製のセル板3Aの中心部と外周縁部との間のドーナツ状を成す領域に設定し、このドーナツ状を成す領域内において中心に位置するガス導入口31周りの8箇所に単セル4Aを取付けることができる。
また、セル板の組み立て作業性を考慮して、図5に示すように、円形中心部6及びリング7を縦横の桟8で連結してフレーム9を形成するようにしてもよく、このフレーム9に扇形の単セル4Bを取付けることも可能である。
図6は、上記した固体電解質型燃料電池1を積層して成るスタック構造体11を示しており、このスタック構造体11は、重なり合う固体電解質型燃料電池1のセパレータ2及びセル板3の円形凸状段差部23,33同士をセラミック接着剤などによりガスシール接合してなっている。
このスタック構造体11を空気が流れる流路内に設置すると、スタック構造体11の固体電解質型燃料電池1とこの固体電解質型燃料電池1に積層した固体電解質型燃料電池1との間、すなわち、カソード側である層間に空気が流れ、一方、燃料ガスは、固体電解質型燃料電池1の各ガス導入口21,31を通してセパレータ2及びセル板3間に形成される各空間S内に導入され、上記空間S内を流れた後、各ガス排出口22,32を通して排気される。
上記したように、このスタック構造体11では、重なり合う固体電解質型燃料電池1のセパレータ2及びセル板3の円形凸状段差部23,33同士をセラミック接着剤などによりガスシール接合するようにしているので、重なり合う固体電解質型燃料電池1,1間の絶縁が可能となり、パッキング密度も向上するうえ、カソード側の空気の流路を確保することができ、組立てもきわめて簡単になる。
図7は、本発明の固体電解質型燃料電池の他の実施例を示している。図7に示すように、この固体電解質型燃料電池101が先の固体電解質型燃料電池1と相違するところは、セパレータ2の外周縁部のみに環状段差部24をプレス加工によって形成した点と、セパレータ2及びセル板3の各々の中心部近傍の周囲にも互いに接近する方向に突出する環状の応力緩和溝(応力緩和部)125,135を設けた点にあり、他の構成は先の固体電解質型燃料電池1と同じである。
この固体電解質型燃料電池101においても、セパレータ2及びセル板3の各外周縁部同士をレーザ溶接により接合して、セパレータ2とセル板3とで袋構造を形成するようにしていることから、未燃焼ガスを回収して出力密度を向上させることができるうえ、セパレータ2及びセル板3に、各々の環状段差部24,34近傍に位置する環状の応力緩和溝25,35と各々の中心部近傍の周囲に位置する環状の応力緩和溝125,135とを設けているので、熱的応力や機械的応力を緩和して単セル4に破損が生じるのを阻止することができ、例えば、自動車に搭載した場合において、低熱容量化及び軽量化を図りつつ、頻繁な起動停止や負荷条件が頻繁に変化する過渡運転を行うことが可能になる。
図8は、本発明の固体電解質型燃料電池のさらに他の実施例を示しており、図8に示すように、この固体電解質型燃料電池201が先の固体電解質型燃料電池1と相違するところは、セパレータ2の中心部及び外周縁部の間の中央部分にも同心状に位置する環状の応力緩和溝(応力緩和部)225を三本設けた点にある。
この場合、セパレータ2の中心部寄りに位置する応力緩和溝225はセパレータ2及びセル板3の間に形成される空間Sの外側に向けて連続して突出し、残りの二本の応力緩和溝225は空間Sの内側に向けていずれも破線状に突出して整流機能を兼ねるものとしてあり、他の構成は先の固体電解質型燃料電池1と同じである。
この固体電解質型燃料電池201において、セパレータ2の中心部及び外周縁部の間の中央部分にも三本の応力緩和溝225を設けているので、熱的応力や機械的応力を緩和して単セル4に破損が生じるのを阻止することができるのに加えて、セパレータ2を薄くしたとしても、昇降温による変形を阻止し得ることとなる。また、応力緩和溝225によって、空間Sに設置される集電体10の位置ずれを防止することができると共に、集電体1とセパレータ2又は単セル4の表面との接触抵抗のムラを少なく抑えることができるので、出力が向上することとなる。さらに、セパレータ2の外周縁部寄りに位置する二本の応力緩和溝225を破線状に形成しているので、ガスが整流されて出力の向上が図られることとなる。
図9は、本発明の固体電解質型燃料電池のさらに他の実施例を示しており、図9に示すように、この固体電解質型燃料電池301が先の固体電解質型燃料電池1と相違するところは、セパレータ2の中心部から外周縁部にかけて放射状に伸びる複数本の応力緩和溝(応力緩和部)325を設けた点にある。
この固体電解質型燃料電池301において、セパレータ2の中心部から外周縁部にかけて放射状に伸びる複数本の応力緩和溝325を設けているので、熱的応力や機械的応力を緩和して単セル4に破損が生じるのを阻止することができ、セパレータ2を薄くしたとしても、昇降温による変形を阻止し得ることとなり、加えて、セパレータ2の変形特性をその肉厚を大きくすることなく、セル板3の熱的応力及び機械的応力に対する歪み変形特性に合わせて調整し得ることとなる。
また、この固体電解質型燃料電池301においても、応力緩和溝325によって、空間Sに設置される集電体10の位置ずれを防止することができると共に、集電体1とセパレータ2又は単セル4の表面との接触抵抗のムラを少なく抑えることができるので、出力が向上することとなる。
さらに、この固体電解質型燃料電池301では、セパレータ2の中心部から外周縁部にかけて放射状に伸びる複数本の応力緩和溝325を設けているので、セパレータ2とセル板3とを接合してなる袋構造体の中心部のガス導入口21から空間Sに導入されて外周縁部に到達したガスが中心部のガス排出口22から排気されるように整流することができ、すなわち、ガスを整流して単セル4の全面にガスを行き渡らせることができ、したがって、出力の向上を実現し得ることとなる。
図10は、本発明の固体電解質型燃料電池のさらに他の実施例を示しており、図10に示すように、この固体電解質型燃料電池401が先の固体電解質型燃料電池301と相違するところは、セパレータ2の中心部及び外周縁部の間の中央部分における同一円周上に適宜間隔をおいて位置する複数本の応力緩和溝(応力緩和部)425を設けた点にある。
この固体電解質型燃料電池401において、セパレータ2に放射状に伸びる複数本の応力緩和溝325を設けていると共に、セパレータ2の中心部及び外周縁部の間の中央部分における同一円周上に複数本の応力緩和溝425を設けているので、熱的応力や機械的応力を緩和して単セル4に破損が生じるのを阻止することができ、セパレータ2を薄くしたとしても、昇降温による変形を阻止し得ることとなり、加えて、セパレータ2の変形特性をその肉厚を大きくすることなく、セル板3の熱的応力及び機械的応力に対する歪み変形特性に合わせて調整し得ることとなる。
また、この固体電解質型燃料電池401においても、応力緩和溝325,425によって、空間Sに設置される集電体10の位置ずれを防止することができると共に、集電体1とセパレータ2又は単セル4の表面との接触抵抗のムラを少なく抑えることができるので、出力が向上することとなる。
図11は、本発明の固体電解質型燃料電池のさらに他の実施例を示しており、図11に示すように、この固体電解質型燃料電池501が先の固体電解質型燃料電池101と相違するところは、セパレータ2の外周縁部の一部に切欠きを設けてセル板3の外周縁部との間に未燃焼ガス排出用のガス排出口522を形成した点と、セル板3側の流路部品5を袋構造の外側に接合して中心部に位置する二系統のガス導入口21,521のうちの一方のガス導入口521を通して空気ガスを固体電解質型燃料電池501の層間に流すようにした点にあり、他の構成は先の固体電解質型燃料電池101と同じである。
この固体電解質型燃料電池501においても、セパレータ2及びセル板3の各外周縁部同士をレーザ溶接により接合して、セパレータ2とセル板3とで袋構造を形成するようにしていると共に、セパレータ2及びセル板3に、各々の環状段差部24,34近傍に位置する環状の応力緩和溝25,35と各々の中心部近傍の周囲に位置する環状の応力緩和溝125,135とを設けているので、熱的応力や機械的応力を緩和して単セル4に破損が生じるのを阻止することができ、例えば、自動車に搭載した場合において、低熱容量化及び軽量化を図りつつ、頻繁な起動停止や負荷条件が頻繁に変化する過渡運転を行うことが可能になる。
また、この固体電解質型燃料電池501では、セパレータ2とセル板3との各々の外周縁部同士を接合して袋構造体を形成する際に、外周縁部の一部に互いに接合されていないガス排出口522を形成するようにしているので、未燃焼ガスを外周縁部において安定して燃焼させ得ることとなる。
本発明の固体電解質型燃料電池の一実施例を示すセパレータの平面説明図(a),セパレータ及びセル板の接合前の部分断面説明図(b),セパレータ及びセル板の接合後の部分断面説明図(c)である。(実施例1) 図1における固体電解質型燃料電池の分解斜視説明図である。(実施例1) 図1における固体電解質型燃料電池の単セルの配置パターンを示すセパレータの平面説明図である。(実施例1) 本発明の固体電解質型燃料電池における単セルの他の配置パターンを示すセパレータの平面説明図である。 本発明の固体電解質型燃料電池における単セルのさらに他の配置パターンを示すセパレータの平面説明図である。 本発明のスタック構造体の一実施例を示す全体斜視説明図である。 本発明の固体電解質型燃料電池の他の実施例を示すセパレータの平面説明図(a),セパレータ及びセル板の接合後の部分断面説明図(b)である。(実施例2) 本発明の固体電解質型燃料電池のさらに他の実施例を示すセパレータの平面説明図(a),セパレータの部分断面説明図(b)である。(実施例3) 本発明の固体電解質型燃料電池のさらに他の実施例を示すセパレータの平面説明図である。(実施例4) 本発明の固体電解質型燃料電池のさらに他の実施例を示すセパレータの平面説明図である。(実施例5) 本発明の固体電解質型燃料電池のさらに他の実施例を示すセパレータの平面説明図(a),図11(a)O−A線位置に基づく部分断面説明図(b)及び図11(a)O−B線位置に基づく部分断面説明図(c)である。(実施例6)
符号の説明
1,101,201,301,401,501 固体電解質型燃料電池
2 セパレータ
3 セル板
4 単セル
10 集電体
11 スタック構造体
21,31,521 ガス導入口(ガス流路)
22,32 ガス排出口(ガス流路)
24,34 環状段差部
25,35,125,135,225,325,425 応力緩和溝(応力緩和部)
S 空間

Claims (11)

  1. 円形薄板状を成し且つ中心部にガス流路を有する金属製のセパレータと、円形薄板状を成し且つ中心部にガス流路を有すると共に中心部及び外周縁部の間に単セルを固定した金属製のセル板を備え、セパレータ及びセル板の少なくともいずれか一方には、各々の外周縁部近傍に位置して熱的応力及び機械的応力を緩和する環状の応力緩和部を設け、セパレータ及びセル板を互いに対向させて各々の外周縁部同士を接合してなることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
  2. セパレータ及びセル板の少なくともいずれか一方には、各々の中心部近傍の周囲に位置する環状の応力緩和部を設けた請求項1に記載の固体電解質型燃料電池。
  3. セパレータには、中心部及び外周縁部の間の中央部分に同心状に位置する環状の応力緩和部を設けた請求項1又は2に記載の固体電解質型燃料電池。
  4. セパレータには、中心部及び外周縁部の間の中央部分における同一円周上に適宜間隔をおいて位置する応力緩和部を設けた請求項1又は2に記載の固体電解質型燃料電池。
  5. セパレータには、中心部から外周縁部にかけて放射状に伸びる応力緩和部を設けた請求項1〜4のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池。
  6. セパレータ及びセル板の少なくともいずれか一方には、各々の外周縁部と環状の応力緩和部との間に位置してセパレータ及びセル板の間に形成される空間を維持する段差部を設けた請求項1〜5のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池。
  7. 応力緩和部は、セパレータ及びセル板の間に形成される空間の内側又は外側に向けて突出する溝状を成している請求項1〜6のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池。
  8. 応力緩和部は、セパレータ及びセル板の間の空間に設置される集電体の位置ずれ防止機能を有している請求項1〜7のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池。
  9. セパレータ及びセル板の少なくともいずれか一方に設けた外周縁部近傍に位置する環状の応力緩和部は、外周縁部との間でガス分配用のバッファ機能を有するガス流路を形成する請求項1〜8のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池。
  10. 応力緩和部は、プレス加工により形成してある請求項1〜9のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池。
  11. 請求項1〜10のいずれかの固体電解質型燃料電池を積層して成ることを特徴とするスタック構造体。
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