JP4836045B2 - 固体電解質型燃料電池及びスタック構造体 - Google Patents

固体電解質型燃料電池及びスタック構造体 Download PDF

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Description

本発明は、積層して用いられるの固体電解質型燃料電池及びこれを積層して成るスタック構造体に関するものである。
従来、上記したような固体電解質型燃料電池としては、例えば、円形薄板状を成し且つ単セル取付部を有するセル取付用セパレータと、このセル取付用セパレータとほぼ同一の形状を成し且つその周縁部をセル取付用セパレータの周縁部に接合させたセパレータと、両セパレータ間に形成される空間内に対するガス供給及びガス排出を行う中央流路部品を備え、上記空間にリング板状セパレータを設置して、ガス流路の往路と復路とを上下(燃料電池積層方向)に分けて形成した固体電解質型燃料電池があり、リング板状セパレータは、このセパレータ又はセル取付用セパレータに設けたディンプル状突起によって、ガス流路の往路及び復路の流路高さを保持するようにしている。
特開2002−151106号公報
ところが、上記した固体電解質型燃料電池において、リング板状セパレータが単セルの発電部分を全面的に覆うように設置されているため、セル取付用セパレータ及びセパレータを積層した1サイクルのピッチが大きくなり、すなわち、ガス流路の往路及び復路が上下に分かれて形成されているため、燃料電池の厚みが大きくなり、したがって、積層密度が小さくなって、積層してスタック構造体とした場合の単位体積当たりの発電出力密度が低下してしまうという問題があった。
また、上記した固体電解質型燃料電池では、セパレータ又はセル取付用セパレータに設けたディンプル状突起によって、ガス流路の往復路の流路高さを保持するようにしていると共に積層方向の電気接触をとるようにしていることから、リング板状セパレータが加熱サイクルに対して歪まないようにするために、リング板状セパレータやセパレータの厚みを大きくしなければならず、その結果、スタック構造体の積層密度が小さくなるばかりでなく、スタック構造体の熱容量が大きくなってしまう。
このように、スタック構造体の熱容量が増加すると、起動時に必要となる加熱エネルギが増加するため、起動から停止までの総合的な発電効率が低下することとなり、頻繁に起動停止や負荷運転を行う車載用途の場合には、スタック構造体の熱容量を如何にして少なくするかが重要事項であり、これらの問題を解決することが従来の課題となっていた。
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたもので、積層した場合の出力密度の向上を実現すると共に局所過熱による破損を阻止することができ、耐熱衝撃性及び起動性に優れた固体電解質型燃料電池及びスタック構造体を提供することを目的としている。
本発明に係る固体電解質型燃料電池は、単セルと、円形薄板状を成し且つ中心部分にガス導入孔及びガス排出孔を有すると共に上記単セルを固定するセル取付部を有する一方のセパレータと、上記セル取付部の部分を除いて一方のセパレータと同一形状を成し且つその周縁部を一方のセパレータの周縁部に接合させた他方のセパレータと、両セパレータのガス導入孔及びガス排出孔と連通するガス導入口及びガス排出口を具備して両セパレータ間に形成される空間内に対するガス供給及びガス排出を行う中央流路部品を備え、上記セパレータのガス導入孔及び上記中央流路部品のガス導入口を通して供給されるガスを、それら両セパレータ間に形成される上記空間内の単セルが位置する領域から外側の領域のセパレータ周縁部まで到達させる往路及びこの往路と同一平面に位置して上記空間のセパレータ周縁部に到達したガスを上記中央流路部品のガス排出口及び上記セパレータのガス排出孔まで到達させる復路を形成する複数の仕切り板が、上記中央流路部品から放射状に延出して形成されている。
本発明の固体電解質型燃料電池において、両セパレータ間は袋構造になっており、燃料ガス又は空気ガスのうちの一方のガスは、中心流路部品のガス導入口を通して袋構造を成す両セパレータ間の空間内に導入され、仕切り板によって形成された往路を通ってセパレータ周縁部に到達し、そして、同じく仕切り板によって形成された復路を介して中心流路部品のガス排出口から排出され、他方のガスは積層した固体電解質型燃料電池の層間を流れる。
つまり、空間内に導入されたガスがセパレータ周縁部近傍の単セルにまで十分に流れることとなり、加えて、仕切り板によって形成される往路及び復路が同一平面に位置していることで1サイクルのピッチが小さくなり、その結果、出力密度が向上することとなる。また、仕切り板が、両セパレータ間に形成される空間の潰れを阻止するように機能するので、セパレータの厚みを増加しなくても、耐熱衝撃性及び起動性に優れたものとなる。
一方、本発明のスタック構造体は、上記固体電解質型燃料電池を積層して成り、固体電解質型燃料電池内に導入するガス流の上流側に位置する固体電解質型燃料電池の仕切り板の熱容量を下流側に位置する固体電解質型燃料電池の仕切り板の熱容量よりも多くしてある構成としたことを特徴としており、このスタック構造体の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
本発明の固体電解質型燃料電池によれば、上記した構成としているので、セパレータ周縁部近傍に位置する単セルにまで十分ガスを流すことができるうえ、1サイクルの積層ピッチを小さくすることができ、したがって、積層した場合の出力密度の向上を実現することが可能であると共に局所過熱による破損を防止することが可能であり、加えて、セパレータの厚みを増すことなく両セパレータ間の空間を維持することができ、その結果、耐熱衝撃性及び起動性に優れたものとすることが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
本発明の固体電解質型燃料電池において、電気伝導性を有する多孔質焼結体や、メッシュや、フェルトなどの集電用多孔体を両セパレータ間の適宜位置に設置して、積層方向の電気接続を行うことができるほか、仕切り板に集電機能を保持させることも可能である。
この際、仕切り板とセパレータ(又は仕切り板と上記集電用多孔体)を溶接法やペースト焼付け法などで接合する構成を採用することも可能である。
また、本発明の固体電解質型燃料電池において、中央流路部品は、ガス導入口を有するガス導入部及びガス排出口を有するガス排出部を具備し、中央流路部品のガス導入部及びガス排出部間で挟持されてガスシールを行うガスケットに仕切り板を一体で形成した構成を用いることができる。
この場合、仕切り板は、ガスケットと一体の部材として切断した後、必要部分の折り曲げ加工を行って製作することができるほか、仕切り板をガスケットとは別材料で形成した後、溶接などの方法でガスケットに接合して一体と成すこともできる。
なお、ガスケットによるシール性を高めるために、軟化して締め付けやすい銀などの金属をガスケットの両面にめっき処理を施すことができるほか、ガスケットの両面に、例えば、ロウ材金属層をめっき法や蒸着法などで形成したり、接着層を金属パテやペースト状の接着剤の塗布などで形成したりした後に、荷重をかけて加熱することにより、ガスケットを介して中央流路部品のガス導入部及びガス排出部を接合することもできる。
さらに、本発明の固体電解質型燃料電池において、一方のセパレータのセル取付部を中心部分と外周縁部との間のドーナツ状を成す領域に設定し、このドーナツ状を成す領域内のセル取付部に単セルを1つ以上固定してある構成を採用することができ、単セルが小径の円板状を成す場合は、セパレータの中心に位置するガス導入口と同心状に規則正しく配置することが望ましい。単セルがドーナツ状を成す場合は、その内周縁部及び外周縁部にプレス加工済の内側リング及び外側リングをそれぞれ接合するが、接合時の作業性を考慮して、内側リング及び外側リングを連結してフレーム状をなすようにしてもよく、このフレームに扇形の単セルを貼り付けることも可能である。
さらにまた、本発明の固体電解質型燃料電池において、両セパレータ間の空間内において仕切り板で形成された往路は、中央流路部品のガス導入口からセパレータ周縁部に向けて延びる直線状流路と、セパレータ周縁部に沿う環状流路とから成っている構成を採用することができる。
この構成を採用すると、空間内に導入されるガスが燃料ガスである場合、セパレータ周縁部に沿う環状流路が燃料ガスの上流側となり、中心流路部品のガス排出口近辺が下流側となるため、流路幅が広いセパレータ周縁部では、より燃料濃度の高い燃料ガスを供給可能となり、燃料濃度が低くなるガス排出口近辺では、流路幅が狭くなって流速が大きくなる分だけ反応速度を高めることができ、したがって、発電出力を平均化し得ることとなる。
つまり、セパレータ周縁部と中心部との温度差を抑制することにより、耐久性の向上が図られることとなる。
この際、仕切り板で形成された往路の直線状流路及び環状流路には、単セル上面に設置する集電用多孔体を設置しない状態とするか、又は単セル上面に設置される集電用多孔体よりも圧損が小さい状態とすることが望ましい。すなわち、両セパレータ間の空間内において、単セル上面に設置する集電用多孔体上に仕切り板によって復路を形成し、往路の圧力損失を上記復路の圧力損失よりも小さく設定した構成とすることが望ましい。
上記した構成を用いると、中心流路部品のガス導入口を通して空間内に導入されたガスは、まず、往路の直線状流路を介してセパレータ周縁部へ導かれ、往路の環状流路で均等圧となる。この後、圧力損失の高い復路の集電用多孔体部分を通って、中心流路部品のガス排出口から排出されるので、したがって、セパレータ周縁部から集電用多孔体の部分へ均等にガスを流し得ることとなる。
このように、発電出力を平均化することにより、セル取付部を有する一方のセパレータの局所的に生じる電位差を抑制して、発電損失を抑制することができると共に、局所過熱による破損を抑制することができ、この場合も、耐久性の向上が図られることとなる。
さらにまた、本発明の固体電解質型燃料電池において、往路の直線状流路は、中心流路部品のガス導入口と連結する位置に配置されるが、ガス流の整流機能を強化する目的や、セパレータの歪みなどの変形を防止する目的で、直線状流路に板状の整流翼を加えて形成することができる。
さらにまた、本発明の固体電解質型燃料電池を積層すると、互いに積層される中心流路部品の中心には、ガス導入口と連通するガス導入孔が通ることになるが、このガス導入孔から各固体電解質型燃料電池のそれぞれの空間に対して中心流路部品のガス導入口を通じてガスを分配する際の均一性を向上する目的や、このガス導入孔から中心流路部品のガス導入口へガスを導入する際の圧力損失を低減する目的などで、ガスケットに、ガス導入孔内に位置するガイド部を設けることができる、すなわち、ガスケットに、両セパレータのガス導入孔内を流れるガスを中央流路部品の複数のガス導入口に分配するガイド部を設ける構成とすることが可能である。
この構成を用いた場合には、積層した各固体電解質型燃料電池に対するガス分配を均一化することにより、スタック構造体としての出力密度の向上を実現でき、例えば、ガイド部をスクリュー形状として、連続するガス導入孔に渦巻き流を生じさせることにより、圧力損失の低減及び分配均一性の向上を実現可能である。
つまり、起動時において、積層した各固体電解質型燃料電池を時間差なく立ち上げることができることとなり、局所電池の形成などのよる破損が回避されることとなる。
一方、固体電解質型燃料電池を積層してなるスタック構造体において、高温ガスを導入して起動時の加熱を行う場合、スタック構造体の上流部分では、高温ガスにより大きな熱衝撃を受けることになる。特に熱容量が大きく異なる中心流路部品とセパレータの薄板部分との境目近傍では、熱応力が大きくなって反りや歪みの原因となったり接合部の破壊が生じ易くなったりする。
これに対応するため、上記したように、ガス流の上流側に位置する固体電解質型燃料電池の仕切り板の熱容量を下流側に位置する固体電解質型燃料電池の仕切り板の熱容量よりも多くする、具体的には、仕切り板の数を増やしたり厚さを増したりして熱容量を増加することが望ましく、この場合には、熱応力の緩和が図られると共に反りや歪みに対する補強がなされることとなる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
図1〜図4は、本発明の固体電解質型燃料電池の一実施例を示しており、図1に示すように、この固体電解質型燃料電池1は、円形薄板状を成し且つ中心部分にガス導入孔21及びガス排出孔22を有すると共にセル取付部25(図4にのみ示す)を有する一方のセパレータ2と、この一方のセパレータ2と同じく円形薄板状を成し且つ中心部分にガス導入孔31及びガス排出孔32を有する他方のセパレータ3と、両セパレータ2,3のガス導入孔21,31及びガス排出孔22,32と連通するガス導入口51及びガス排出口52を具備して両セパレータ2,3間に形成される空間S内に対するガス供給及びガス排出を行う中央流路部品5を備えており、両セパレータ2,3は、互いに対向した状態で各々の周縁部2a,3a同士を接合するようにしてある。
中央流路部品5は、互いに対向した状態で接合する両セパレータ2,3の各中心部分に位置していて、セパレータ3のガス導入孔31と連通する上記ガス導入口51が形成されたガス導入部5I及びセパレータ2のガス排出孔22と連通する上記ガス排出口52が形成されたガス排出部5Oを具備している。
この場合、両セパレータ2,3間に形成される空間S内には、図2及び図3にも示すように、4つの往路41及びこの往路41と同一平面に位置する4つの復路42を形成する8枚の仕切り板4が設けてある。
これらの8枚の仕切り板4で形成される4つの往路41は、セパレータ3のガス導入孔31及び中央流路部品5のガス導入部5Iのガス導入口51を通して供給されるガスを該空間Sのセパレータ周縁部2a,3aまで到達させ、一方、4つの復路42は、空間Sのセパレータ周縁部2a,3aに到達したガスを中央流路部品5のガス排出部5Oのガス排出口52及びセパレータ2のガス排出孔22まで到達させるようになっている。
この実施例において、中央流路部品5のガス導入部5Iとガス排出部5Oとの間には、両者間のガスシールを行うリング状のガスケット4Aが挟持された状態で設けてあり、このガスケット4Aは8枚の仕切り板4と一体で形成してあって、8枚の仕切り板4はこのガスケット4Aから放射状にほぼ等間隔に延出している。
また、図4(a)に示すように、一方のセパレータ2の中心部分と周縁部2aとの間のドーナツ状を成す領域に設けたセル取付部25には、すなわち、一方のセパレータ2の中心周りの8箇所に設けたセル取付部25には、円形状を成す単セル6が固定してあり、8個の単セル6上に仕切り板4が位置するようになっている。
この実施例において、セパレータ2,3には、肉厚が0.1mmのフェライト系SUSを用いた。そして、この圧延板をプレス装置にセットしてプレス加工を行い、中央流路部品5のガス導入部5I及びガス排出部5Oは、セパレータ2,3に対して拡散接合により固定した。
また、互いに一体を成す仕切り板4及びガスケット4Aは、厚さ0.1mmのSUS金属をエッチング加工で形成し、ガスケット4Aの表面には銀めっき層を形成し、一方、仕切り板4は、図2の点線部を互いに上下に折り曲げて形成した。
この際、ガスケット4Aの両面に、例えば、ロウ材金属層や接着層を形成し、荷重をかけて加熱することにより、このガスケット4Aを介して中央流路部品5のガス導入部5I及びガス排出部5Oを接合することができ、また、仕切り板4をガスケット4Aと別材料で形成した後、溶接などの方法でガスケット4Aに接合して一体と成すこともできる。
図示しない集電体は、仕切り板4で仕切られた8つの領域、すなわち、4つの往路41及び4つの復路42に配置し、中心流路部品5を接合したセパレータ2,3間に仕切り板4とともに挟持されるようにした。この際、仕切り板4を他方のセパレータ3及び単セル6の表面に接触させ、セパレータ2,3の各周縁部2a,3a同士をレーザ溶接で接合した。
この固体電解質型燃料電池1において、燃料ガスは、中心流路部品5のガス導入部5Iガス導入口51を通して袋構造を成す両セパレータ2,3間の空間S内に導入され、図3の矢印に示すように、仕切り板4によって形成された往路41を通ってセパレータ周縁部2a,3aに到達し、そして、同じく仕切り板4によって形成された復路42を介して中心流路部品5のガス排出部5Oのガス排出口52から排出され、空気ガスは積層した固体電解質型燃料電池1の層間を流れる。
つまり、空間S内に導入された燃料ガスがセパレータ周縁部2a,3a近傍の単セル6にまで十分に流れることとなり、加えて、仕切り板4によって形成される往路41及び復路42が同一平面に位置していることで1サイクルのピッチが小さくなり、その結果、出力密度が向上することとなる。また、仕切り板4が、両セパレータ2,3間に形成される空間Sの潰れを阻止するように機能するので、セパレータ2,3の厚みを増加しなくても、耐熱衝撃性及び起動性に優れたものとなる。
この実施例では、単セル6が小径の円板状を成す場合を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、図4(b)に示すように、単セル6Aがドーナツ状を成す場合には、その内周縁部及び外周縁部にプレス加工済の内側リング7及び外側リング8をそれぞれ接合してセパレータ2に取付けることができ、この際、接合時の作業性を考慮して、図4(c)に示すように、内側リング7及び外側リング8を縦横の桟9で連結してフレーム10を形成するようにしてもよく、このフレーム10に扇形の単セル6Bを取付けることも可能である。
図5〜図8は、本発明の固体電解質型燃料電池の他の実施例を示しており、図5〜図7に示すように、この固体電解質型燃料電池101では、両セパレータ2,3間の空間S内において仕切り板104で形成された往路141が、中央流路部品105のガス導入部105Iの小口状ガス導入口151からセパレータ周縁部2a,3aに向けて延びる直線状流路141Aと、セパレータ周縁部2a,3aに沿う環状流路141Bとから成っている。
この場合、図8に示すように、直線状流路141Aを形成する仕切り板104と扇形単セル6Bとの間に集電体111を介在させていると共に仕切り板104で形成された扇状の復路142に集電体111を配置するようにしており、すなわち、往路141の圧力損失を上記復路142の圧力損失よりも小さく設定しており、他の構成は先の実施例の固体電解質型燃料電池1と同じである。
この固体電解質型燃料電池101では、中心流路部品105のガス導入部105Iの小口状ガス導入口151を通して空間S内に導入されたガスは、図7の矢印に示すように、まず、往路141の直線状流路141Aを通してセパレータ周縁部2a,3aに導かれ、セパレータ周縁部2a,3aに沿う環状流路141Bで均等圧となる。この後、圧力損失の高い復路142の集電体111を通って、中心流路部品105のガス排出部105Oのガス排出口152から排出されるので、セパレータ周縁部2a,3aから集電体111の部分へ均等にガスを流し得ることとなる。
このように、発電出力を平均化することにより、セル取付部25を有する一方のセパレータ2の局所的に生じる電位差を抑制して、発電損失を抑制することができると共に、局所過熱による破損を抑制することができ、耐久性の向上が図られることとなる。
また、この固体電解質型燃料電池101では、セパレータ周縁部2a,3aに沿う環状流路141Bが燃料ガスの上流側となり、中心流路部品105のガス排出部105Oのガス排出口152近辺が下流側となるため、流路幅が広いセパレータ周縁部2a,3aでは、より燃料濃度の高い燃料ガスを供給可能となり、燃料濃度が低くなるガス排出口152近辺では、流路幅が狭くなって流速が大きくなる分だけ反応速度を高めることができ、したがって、発電出力を平均化し得ることとなる。
つまり、セパレータ周縁部2a,3aと中心部との温度差を抑制することにより、より一層の耐久性の向上が図られることとなる。
上記した固体電解質型燃料電池101において、往路141の直線状流路141Aは、中心流路部品105のガス導入部105Iの小口状ガス導入口151と連結する位置に配置されるが、ガス流の整流機能を強化する目的や、セパレータ2,3の歪みなどの変形を防止する目的で、直線状流路141Aに板状の整流翼を加えて形成してもよい。
ここで、上記固体電解質型燃料電池101を積層すると、互いに積層される中心流路部品105の中心には、小口状ガス導入口151と連通するガス導入孔153が通ることになるが、このガス導入孔153から各固体電解質型燃料電池101のそれぞれの空間Sに対して中心流路部品105の小口状ガス導入口151を通じてガスを分配する際の均一性を向上する目的や、このガス導入孔153から中心流路部品105の小口状ガス導入口151へガスを導入する際の圧力損失を低減する目的などで、ガスケット104Aに、ガス導入孔153内に位置するガイド部104Bを設けることができる、すなわち、ガスケット104Aに、両セパレータ2,3のガス導入孔21,31内を流れるガスを中央流路部品105の複数のガス導入口151に分配するガイド部104Bを設けることが可能である。
この構成を用いると、積層した各固体電解質型燃料電池101に対するガス分配を均一化することにより、スタック構造体としての出力密度の向上を実現でき、例えば、ガイド部104Bをスクリュー形状として、連続するガス導入孔153に渦巻き流を生じさせるようになせば、圧力損失の低減及び分配均一性の向上を実現可能である。
つまり、起動時において、積層した各固体電解質型燃料電池1を時間差なく立ち上げることができることとなり、局所電池の形成などのよる破損が回避されることとなる。
図10及び図11は、本発明の固体電解質型燃料電池を積層してなるスタック構造体の一実施例を示しており、図10に示すように、このスタック構造体200は、固体電解質型燃料電池101の各中心流路部品105同士を電気絶縁性ガスシールを施して接合して成っている。例えば、セラミック接着剤を使用して接着したり、ガラスとセラミックス繊維とからなるガスケットを挟持して溶融締め付けしたり、絶縁板をロウ付け接合したりする方法を使用することができる。
このような固体電解質型燃料電池を積層してなるスタック構造体200において、高温ガスを導入して起動時の加熱を行う場合、スタック構造体200の上流部分では、高温ガスにより大きな熱衝撃を受けることになる。特に熱容量が大きく異なる中心流路部品105とセパレータ2の薄板部分との境目近傍では、熱応力が大きくなって反りや歪みの原因となったり接合部の破壊が生じ易くなったりする。
これに対応するため、上記したように、ガス流の上流側に位置する固体電解質型燃料電池101の仕切り板104の熱容量を下流側に位置する固体電解質型燃料電池101の仕切り板104の熱容量よりも多くする、具体的には、仕切り板104の数を増やしたり厚さを増したりして熱容量を増加することが望ましく、この場合には、熱応力の緩和が図られると共に反りや歪みに対する補強がなされることとなる。
本発明の固体電解質型燃料電池の一実施例を示す分解斜視説明図である。(実施例1) 図1の固体電解質型燃料電池の仕切り板及びこれと一体を成すガスケットを示す平面説明図である。 図1の固体電解質型燃料電池におけるガスの流れを示すガス流路説明図である。 図1における固体電解質型燃料電池の単セルの配置パターンを示すセパレータの平面説明図(a)〜(c)である。 本発明の固体電解質型燃料電池の他の実施例を示す分解斜視説明図である。(実施例2) 図5の固体電解質型燃料電池の仕切り板及びこれと一体を成すガスケットを示す平面説明図である。 図5の固体電解質型燃料電池におけるガスの流れを示すガス流路説明図である。 図5のA−A線位置に基づく断面説明図である。 図5の固体電解質型燃料電池におけるガスケットの他の構成例を示す平面説明図である。(実施例3) 本発明のスタック構造体の一実施例を示す断面説明図である。(実施例4) 図11のスタック構造体の全体斜視説明図である。
符号の説明
1,101 固体電解質型燃料電池
2 一方のセパレータ
2a,3a セパレータ周縁部
3 他方のセパレータ
4,104 仕切り板
4A,104A ガスケット
5,105 中央流路部品
5I,105I ガス導入部
5O,105O ガス排出部
6,6A,6B 単セル
21,31 ガス導入孔
22,32 ガス排出孔
25 セル取付部
41,141 往路
42,142 復路
51,151 ガス導入口
52,152 ガス排出口
104B ガイド部
111 集電体(集電用多孔体)
141A 直線状流路(往路)
141B 環状流路(往路)
200 スタック構造体
S 空間

Claims (6)

  1. 単セルと、円形薄板状を成し且つ中心部分にガス導入孔及びガス排出孔を有すると共に上記単セルを固定するセル取付部を有する一方のセパレータと、上記セル取付部の部分を除いて一方のセパレータと同一形状を成し且つその周縁部を一方のセパレータの周縁部に接合させた他方のセパレータと、両セパレータのガス導入孔及びガス排出孔と連通するガス導入口及びガス排出口を具備して両セパレータ間に形成される空間内に対するガス供給及びガス排出を行う中央流路部品を備え、
    上記セパレータのガス導入孔及び上記中央流路部品のガス導入口を通して供給されるガスを、それら両セパレータ間に形成される上記空間内の単セルが位置する領域から外側の領域のセパレータ周縁部まで到達させる往路及びこの往路と同一平面に位置して上記空間のセパレータ周縁部に到達したガスを上記中央流路部品のガス排出口及び上記セパレータのガス排出孔まで到達させる復路を形成する複数の仕切り板が、上記中央流路部品から放射状に延出して形成されていることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
  2. 中央流路部品は、ガス導入口を有するガス導入部及びガス排出口を有するガス排出部を具備し、中央流路部品のガス導入部及びガス排出部間で挟持されてガスシールを行うガスケットに仕切り板を一体で形成した請求項1に記載の固体電解質型燃料電池。
  3. 両セパレータ間の空間内において仕切り板で形成された往路は、中央流路部品のガス導入口からセパレータ周縁部に向けて延びる直線状流路と、セパレータ周縁部に沿う環状流路とから成っている請求項1又は2に記載の固体電解質型燃料電池。
  4. 両セパレータ間の空間内において、単セル上面に設置する集電用多孔体上に仕切り板によって復路を形成し、往路の圧力損失を上記復路の圧力損失よりも小さく設定した請求項1〜3のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池。
  5. ガスケットに、両セパレータのガス導入孔内を流れるガスを中央流路部品の複数のガス導入口に分配するガイド部を設けた請求項2〜4のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池。
  6. 請求項1〜5のいずれかの固体電解質型燃料電池を積層して成り、固体電解質型燃料電池内に導入するガス流の上流側に位置する固体電解質型燃料電池の仕切り板の熱容量を下流側に位置する固体電解質型燃料電池の仕切り板の熱容量よりも多くしてあることを特徴とするスタック構造体。
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