JP4779455B2 - プリンタ、プリンタシステム及びプリンタの制御方法 - Google Patents

プリンタ、プリンタシステム及びプリンタの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、プリンタ、プリンタシステム及びプリンタの制御方法に関する。
POSシステム等で用いられるプリンタの中には、画像データを保持しているものがある。この種のプリンタは、NVRAM等の不揮発性メモリを備え、この不揮発性メモリ内に店舗名を示すロゴやクーポン情報等を示す画像データが保存される。プリンタは、ホストコンピュータからの指示に基づき、これらの画像データを例えばロール紙に印刷してレシートとして出力する。これにより、テキスト情報のみからなるレシートと比べて、見栄えがよく、顧客を惹きつける印象的なレシートを出力することができる。
また、このシステムによれば、予め画像データがプリンタ内部に保存されているため、画像データを印刷毎にホストコンピュータからプリンタに送信する必要が無い。したがって、ホストコンピュータとプリンタ間のデータの伝送レートが低く、画像データの送受信に向かない場合でも、店舗ロゴのように頻繁に印刷される画像データを印刷させることができる。
プリンタに保存される画像データには、キーコード(またはID:Identification)と呼ばれる画像データを識別する識別子がそれぞれ設定されている。プリンタ内部では、画像データは対応するキーコードとともに一対一で管理されており、ホストコンピュータから所定のタイミングでキーコードまたはキーコードと関連付けられた所定の印刷指示を指定したコマンドを受信すると、受信したキーコードに対応する画像データまたはあらかじめ関連付けられたコマンドに対する画像をロール紙上に印刷するように構成されている。このように、画像データを印刷するにあたって、ホストコンピュータは、基本的にはキーコードまたはキーコードと関連付けられた印刷指示のみを指定すればよい。
出願人が先に出願した特願平2005-118965では、ホストコンピュータが、プリンタ内部の画像に割り当てられたキーコードを把握するとともに、キーコードに対応する画像データがどのような画像であるかを把握するための画像登録手段について記載されている。このような画像登録手段を用いると、ホストコンピュータは、プリンタからキーコードのみを取得することにより、プリンタからキーコードに対応する画像データを取得することなくキーコードに対応する画像データを素早く認識することができる。
しかしながら、このような手法を用いても、キーコードと画像データとの関係を把握している画像登録手段が与り知らぬところで、他のホストコンピュータにプリンタを接続してプリンタ内部の画像データを書き換えてしまったり、同一のホストコンピュータから他の画像登録手段を用いてプリンタ内部の画像データを書き換えてしまったりした場合には、先の画像登録手段が把握しているキーコードと画像データとの関係性が崩れ、画像登録手段がキーコードに対応する画像データを誤認識してしまう虞がある。
本発明は、上記を鑑み、キーコードと画像データとを誤認識することのないプリンタ、プリンタシステム及びプリンタの制御方法を提供することを目的とする。
本発明の目的は、以下の構成により達成される。
(1) 画像登録装置と通信可能に接続されるプリンタであって、
前記画像登録装置から送信される画像データまたは該画像データの削除指示を受信する
データ送受信部と、
前記データ送受信部によって受信された前記画像データを所定の記憶領域に登録し、ま
たは前記データ送受信部によって受信された前記削除指示に従って登録した前記画像デー
タを削除する画像登録部と、
前記画像登録部による登録処理または削除処理が実行される毎に当該プリンタに固有な
識別番号を書き換える識別番号書換部と、
を備え、
前記データ送受信部は、前記画像データまたは前記削除指示を受信する以前に、前記画
像登録装置に前記識別番号書換部によって書き換えられる前の古い前記識別番号を送信し
、前記画像データの登録後または削除後に、前記画像登録装置に前記識別番号書換部によ
って書き換えられた新しい前記識別番号を送信することを特徴とするプリンタ。
(2) 前記識別番号は、当該プリンタのシリアル番号と所定の文字列から構成されることを特徴とする(1)に記載のプリンタ。
) 画像登録装置と通信可能に接続されるプリンタの制御方法であって、
当該プリンタに固有な書き換えられる前の古い識別番号を前記画像登録装置に送信する
ステップと、
前記画像登録装置から送信される画像データまたは削除指示を受信するステップと、
前記画像データまたは前記削除指示の受信に応じて前記画像データの登録処理または削
除処理を実行するステップと、
前記登録処理または前記削除処理が実行される毎に前記識別番号を書き換えるステップ
と、
前記画像登録装置に書き換えられた新しい前記識別番号を送信するステップと、
を備えたことを特徴とするプリンタの制御方法。
) 前記識別番号は、当該プリンタのシリアル番号と所定の文字列から構成されることを特徴とする請求項に記載のプリンタの制御方法。
本発明によれば、画像登録装置からの指示に応じて、プリンタの画像登録部で処理を実行する毎にプリンタ内の識別番号が書き換えられ、書き換えられた識別番号が画像登録装置に送信される。画像登録装置は受け取った識別番号と対になる登録画像データの情報を保持する。したがって、他の画像登録装置によりプリンタ内に記憶されている画像データまたは画像データに関連する情報が変更された場合には、プリンタが有する識別番号と画像登録装置内の前記所定のファイルと関連づけられた識別番号を比較することにより、画像登録装置が把握している画像データに関する情報とプリンタ内部の情報が一致しているどうかを容易に把握することができる。したがって、画像登録装置が把握している画像データとプリンタに登録されている画像データとの間の対応関係が以前とは異なっているにもかかわらず一致しているものという仮定で作業が行われることが防止され、ひいては、プリンタに記憶されている画像データを誤った認識で操作し、プリンタが把握している情報と画像登録装置が把握している情報との間の不整合が生じることを未然に防止することができる。
以下、本発明に係るプリンタ、プリンタシステム及びプリンタの制御方法の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(POSシステムの全体構成)
図1は本発明の一実施形態に係るPOSシステムの構成図であり、図2は画像登録装置およびプリンタの制御ブロック図であり、図3は、プリンタが記憶する設定値を示す図であり、図4は、レシート装飾処理の一例を示す説明図である。
図1に示すように、本実施形態におけるプリンタ50は、スーパーやコンビニエンス・ストア等の店舗にて商用に利用され、オペレータによって入力された商品販売に関する入力情報に基づいてレシートを発行するPOSシステムにおいて、POSアプリケーション41aを備えたPOS端末装置40において生成された決済情報印刷データを受信してロール紙等に印刷を行い、レシートとして出力するものである。また、プリンタ50は、予め記憶している設定値に基づいて、POS端末装置40から受信した決済情報印刷データに画像データを付加して印刷するレシート装飾処理(詳細は後述する)を行うことが可能である。このレシート装飾処理に関する設定値の設定は、プリンタ50と接続される画像登録装置10によって行う。なお、画像登録装置10は、POS端末装置40と同一の装置であってもよい。
POS端末装置40は、プリンタ50とインターフェースを介して有線又は無線で接続される。POS端末装置40は、キーボード43による入力またはバーコードリーダ44によるバーコードの読み取りによって商品に関する入力情報を取得する。また、POS端末装置40は、カードリーダ45によって顧客60のクレジットカードや会員カードを読み取り、クレジット清算に関する情報や会員番号等の会員に関する情報を取得する。さらに、後述するPOSサーバ30から送信された商品データを元に生成した商品情報を表示するディスプレイ42を有し、顧客60に対して購入商品の金額等を掲示する。これらの制御は、POS端末装置40内のPOSアプリケーション41aによって行われ、POSアプリケーション41aは、POSサーバ30から送信される商品データや入力情報に基づいてレシート上に印刷するための決済情報印刷データを生成し、プリンタ50へプリンタドライバ41bを経由して送信する。
POSサーバ30は、制御装置(CPU31)の他、ROM32やRAM33等のメモリを有し、ROM32内に記憶された制御プログラムにしたがって、RAM33内のバッファ39等に記憶された情報の処理を行う。特にRAM33内には商品コードブロック35、商品名ブロック36、金額ブロック37、在庫ブロック38等からなる商品マスタを有しており、CPU31は、POS端末装置40から送信された入力情報に基づいて、商品マスタから商品コード、商品名、金額に関する情報を抽出し、レシートRへの印刷およびPOS端末装置40のディスプレイ42の表示に用いる商品データを生成する。
プリンタ50は、レシートプリンタであり、POS端末装置40から各種制御コマンドや決済情報印刷データを受信するデータ送受信部100の他、搬送部110、印刷部120、切断部130、当該印刷部120および切断部130を駆動する駆動部140、プリンタ50全体を制御する制御部200等を備えている。制御部200は、レシートに付加して印刷するための画像データや、画像データに関する各種設定値(図3参照)を記憶するメモリ(RAM230,図2参照)を備えており、当該各種設定値に従って、画像データをロゴとしてレシートに付加するレシート装飾処理(詳細は後述する)の制御を行う。なお、RAM230は、機能や用途に応じて物理的に異なる複数のメモリ素子から構成されていてもよい。なお、データ送受信部100は、画像登録装置10とのデータの送受信も行う。
画像登録装置10は、例えばパーソナルコンピュータ等のプリンタ50に対するホストコンピュータであり、レシートRに付加して印刷するための画像データの編集やプリンタ50への画像データの登録、並びに上記したレシート装飾処理に関する設定値の設定や取得、プリンタ50のテスト印刷を行う印刷制御プログラム24を備えている。ユーザは、マウス12やキーボード11を含む入力手段およびディスプレイ13を介して、プリンタ50のレシート装飾処理に関する設定値の設定やテスト印刷を行うことができる。また、画像登録装置10とプリンタ50とはインターフェースを介して有線又は無線で接続されている。なお、画像登録装置10は、画像データの編集や登録、およびレシート装飾処理に関する設定値の設定や取得、並びにテスト印刷時に、プリンタ50と接続して用いられるものであり、プリンタ50と常時接続される必要はない。
ここで、図2を参照して画像登録装置10およびプリンタ50の制御構成について詳細に説明する。
図2に示すように、画像登録装置10は、プリンタ50とデータの送受信を行うためのインターフェース21の他、CPU25、ROM26、RAM27、キーボード11、マウス12、ディスプレイ13、ハードディスク22を備え、これらはシステムバス28を介して互いに接続されている。
ハードディスク22は、オペレーティング・システム(以下OSと記載)およびプリンタ50に関する設定やテスト印刷を行うための印刷制御プラグラム24に加え、他のアプリケーションプログラムを記憶しており、また、印刷制御プログラム24および他のアプリケーションプログラムの環境設定や起動時の表示に関する設定ファイル等を記憶している。また、OS23は、マウス12およびキーボード11からの入力の受付やディスプレイ13への表示等、それぞれのアプリケーションに共通する処理を提供するものであり、画像登録装置10を動作させるための基本となるソフトウェアである。
CPU25は、OS23のプログラムや印刷制御プログラム24、並びに他のアプリケーションプログラムに基づいて各種演算処理を行い画像登録装置10の制御を行う。ROM26は、キーボード11、ディスプレイ13、ハードディスク22といったデバイスをコントロールするプログラムであるBIOS等が記憶されており、OS23はBIOSに命令を出すことでこれらのデバイスを制御する。RAM27は、ハードディスク22や他の記憶媒体(CD―ROMやCD−R等)から一時的に読み出されたOS23のプログラムおよびアプリケーションプログラムが、CPU25の制御の下に実行される作業領域として使用される。
一方、プリンタ50は、POS端末装置40や画像登録装置10とのデータの送受信を行うインターフェース51と、レシート送りモータ111を有し、レシートRの搬送を行う搬送部110と、印刷ヘッド121を有し、レシートRの搬送に同期してレシート上に各種印刷データの印刷を行う印刷部120を備えている。
さらに、プリンタ50は、レシートカッタ132およびこれを駆動するカッタモータ131を有し、印刷済みレシートRの後端を切断する切断部130と、送りモータドライバ141、ヘッドドライバ142およびカッタモータドライバ143を有し、各部を駆動する駆動部140と、各部と接続され、プリンタ50全体を制御する制御部200と、によって構成されている。
制御部200は、CPU210、ROM220、RAM230および入出力制御装置(以下、「IOC:Input Output Controller」という)240を備え、互いにシステムバス250により接続されている。
ROM220は、印刷や後述するレシート装飾処理を含む制御をCPU210が実行するための制御プログラムを記憶する制御プログラムブロック221と、受信した印刷データに基づく印刷や後述するレシート装飾処理のための制御データや各種テーブル等を記憶する制御データブロック222と、を有している。
また、本実施形態では、制御プログラムブロック221の所定のプログラムがCPU210で実行されることにより、後述するGUID(Global Unique Identifier)を生成するGUID生成部(識別番号書換部)211と、RAM230の所定領域に画像を登録したり画像を削除したりする画像登録部212が設けられる。このGUIDとGUID生成部211については、後ほど詳しく説明する。
RAM230は、フラグ等として使用される各種ワークエリアブロック231の他、データ送受信部100(図1参照)によって受信した印刷データを一時的に記憶する受信バッファ232、印刷部120により印刷可能な状態に展開したデータを記憶するプリントバッファ233、レシートRの任意の位置にロゴとして印刷するための複数の画像データを記憶する画像データブロック234を備えている。
また、レシートの先頭に付加する画像データすなわちトップロゴTLに関する設定値を記憶するトップロゴブロック235、レシートの末尾に付加する画像データすなわちボトムロゴBLに関する設定値を記憶するボトムロゴブロック236、レシートにウォーターマークとして印刷するウォーターマークWMに関する設定値を記憶するウォーターマークブロック237、特定の文字列に対応してレシートに付加する画像データすなわちキーワードロゴKLに関する設定値を記憶するキーワードロゴブロック238、及びGUIDを記憶するGUID記憶部239を有している。CPU210は、これらの設定値に基づいて受信した印刷データの展開処理を行う。また、RAM230は電源が切断されても記憶したデータを保持しておくように常にバックアップされている。なお、画像データブロック234、トップロゴブロック235、ボトムロゴブロック236、ウォーターマークブロック237、キーワードロゴブロック238及びGUID記憶部239は、NVRAM等の不揮発性のメモリに記憶されていてもよい。
IOC240には、CPU210の機能を補うと共に各種周辺回路とのインターフェース信号を取り扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLSIなどにより構成されて組み込まれている。これにより、IOC240は、POS端末装置40および画像登録装置10から受信した印刷データや制御データをそのまま或いは加工してシステムバス250に取り込むと共に、CPU210と連動して、CPU210からシステムバス250に出力されたデータや制御信号を、そのまま或いは加工して印刷部120等各部に出力する。
そして、CPU210は、上記の構成により、ROM220内の制御プログラムに従って、IOC240を介してプリンタ50内の各部から各種信号・データを入力する。また、入力した各種信号・データに基づいてRAM230内の各種データを処理し、IOC240を介してプリンタ50内の各部に各種信号・データを出力することにより、印刷処理の制御を行う。
(GUIDについて)
本実施形態のプリンタ50は、複数の画像登録装置からそれぞれ独立して画像登録、画像削除、画像のプレビュー等が実行されることを考慮し、GUIDと呼ばれる識別番号を生成するように構成されている。このGUIDは、図2に示すGUID生成部211によって画像登録装置10による画像登録処理(削除処理も含む)の開始、または、終了毎に再生成されるものである。GUIDは、例えばプリンタ50のシリアル番号と連番を基に、以下のように生成される。連番は、実際に画像登録または削除が行われる回数を考慮し、この回数のオーダーよりも十分に大きな桁数を有する数値であることが好ましい。
例えば、プリンタ50のシリアル番号をABCDEFGとすると、以下のように連番の値がインクリメントされていくことによりGUIDが再生成される。

GUID(初期値) : ABCDEFG0000000000000000
(第1回再生成後) : ABCDEFG0000000000000001
(第2回再生成後) : ABCDEFG0000000000000002
・ ・
・ ・
・ ・
そして、GUIDがABCDEFGFFFFFFFFFFFFFFFFとなった次に生成されるGUIDの値は、再度初期値であるABCDEFG0000000000000000に戻る。このABCDEFG0000000000000000は、過去に利用したことがあるGUIDと重複するが、数値部分の桁数が十分に大きければ、対応するGUIDはかなり古いものとなり、実使用上特に問題が生じないと考えられる。
このように、本実施形態では、GUIDは、プリンタ50のシリアル番号を基に画像登録処理の実行時毎に再生成される。GUIDは、プリンタ50のシリアル番号をベースとして生成されるため個々のプリンタに固有なものである。GUIDは、画像登録処理の実行時毎に再生成されるので、あるプリンタ50を他のプリンタから完全に区別するとともに、複数の画像登録装置により画像登録が行われた場合であっても、プリンタ50に登録されている画像に関する情報と画像登録装置10が把握している画像に関する情報が一致しているかどうかを常に確認することができる。
(レシート装飾機能)
次に、プリンタ50が備えたレシート装飾機能について説明する。まず、レシート装飾処理に用いる画像データに関する設定値について図3の〈設定値〉欄を参照して説明する。トップロゴブロック235に記憶している設定値には、トップロゴTLとして印刷する画像データを識別するためのキーコード(図ではID、以下同様)と、トップロゴTLの位置揃え(左よせ、中央よせ、右よせの何れかに設定)に加えて、受信した決済情報印刷データの情報とトップロゴTLの情報が重複することを防ぐため、受信した決済情報印刷データの不要部分を削除するために設定する、受信した決済情報印刷データの先頭行からの削除行数、が含まれている。
また、ボトムロゴブロック236に記憶している設定値には、ボトムロゴBLとして印刷する画像データを識別するためのキーコード(図ではID、以下同様)と、ボトムロゴBLの位置揃えが含まれている。
また、ウォーターマークブロック237に記憶している設定値には、ウォーターマークWMとして印刷する画像データを識別するためのキーコード(図ではID、以下同様)と、レシート先端から先頭のウォーターマークの印刷位置までの長さとなる上余白L1、ウォーターマーク間の長さとなる印刷間隔L2、並びに位置揃えが含まれている。
さらに、キーワードロゴブロック238に記憶している設定値には、キーワードロゴKLとして印刷する画像データを識別するためのキーコード(図ではID、以下同様)と、キーワードロゴ印刷のトリガとなる特定文字列(受信した決済情報印刷データにこの特定文字列が含まれる場合、特定文字列の位置に基づきキーワードロゴが印刷される)と、位置揃えに加えて、トップロゴTLと同様の理由で設定する、特定文字列行の次行を削除開始行とした削除行数、が含まれている。さらに、キーワードロゴKLの設定値には印刷位置が含まれており、この印刷位置として、特定文字列行と置き換えて挿入するか、特定文字列行の次行に挿入するか、並びに特定文字列行の前行に挿入するか、を選択することができる。具体的な設定値を図3に示す。
図4に示すレシートRは、図3に示す設定値に基づいてレシート装飾処理が行われたレシートRを示している。このレシートRには、トップロゴTLとしてID(キーコード)「2020」の画像データが設定され、レシート先頭に「中央よせ」の位置で印刷されている。また、トップロゴTLの削除行数「3」の設定値に基づき決済情報印刷データの先頭行(1行目)から3行目が削除行とみなされ印刷が行われていない。また、ボトムロゴBLとしてID(キーコード)「2021」の画像データが設定され、レシート末尾に「中央よせ」の位置で印刷されている。
また、キーワードロゴKLとしてID(キーコード)「2025」の画像データが設定され、特定文字列として設定された「いちご」を含む特定文字列行(図では9行目)の次行に位置して「中央よせ」で印刷されている。また、キーワードロゴKLの削除行数(正確には特定文字列「いちご」に対する削除行数;詳細は後述する)は「0」に設定されているので特定文字列行以降の決済情報印刷データは削除されることなく印刷されている。さらに、ウォーターマークWMとして設定されたID(キーコード)「2022」の画像データがレシートRにウォーターマークとして「中央よせ」の位置で印刷されている。また、先頭のウォーターマークWMは、設定値に基づきレシート先端から40dotの位置に印刷され、ウォーターマークWMの間隔は、設定値に基づき20dotの長さに設定されている。なお、本実施形態ではウォーターマークの上余白L1および印刷間隔L2の指定としてドット単位を想定しているが、これに限るものではない。例えばインチおよびミリ単位で表してもよい。
(グラフィックスレジスターとレシートデザイナー)
次に、レシート装飾処理に用いる画像データの登録および設定値の設定方法について説明する。これらの処理は画像登録装置10内の印刷制御プログラム24により行われる。
図5は、印刷制御プログラム24の詳細構成を示すブロック図である。
本実施形態では、印刷制御プログラム24は、図5に示すように、プリンタ50との接続設定を行うゲートウェイ(Gateway)60と、プリンタ50に対し画像データを登録するグラフィックスレジスター(GR: Graphics Register)70と、プリンタ50に登録された画像に各種設定値を設定するレシートデザイナー(RD: Receipt Designer)80の3つのアプリケーションにより構成されている。
図6は、ゲートウェイ60のウィンドウの表示例である。
ゲートウェイ60は、プリンタ50に対する接続を確立する接続設定を行い、グラフィックスレジスター70及びレシートデザイナー80をプリンタ50と通信可能にするためのアプリケーションである。図6に示すように、ゲートウェイ60は、接続名を登録指定する接続名登録指定部61と、接続名登録指定部61で指定した接続名に対し、プリンタの種類、ポート種類、ポート名、伝送レート、パリティ、ストップビット、フロー制御、ビット長との各種設定条件を設定する伝送条件設定部62と、グラフィックスレジスター70及びレシートデザイナー80を起動するツール選択部63とを備えたウィンドウ型のユーザインターフェース画面を備えている。
グラフィックスレジスター70またはレシートデザイナー80を介してプリンタ50への画像の登録または画像設定値の設定を行う場合には、接続名登録指定部61にて、接続先を選択してツール起動部63内のボタン64またはボタン65をクリックする。これにより、ボタン64またはボタン65に対応するアプリケーションとして、グラフィックスレジスター70またはレシートデザイナー80が選択され、グラフィックスレジスター70またはレシートデザイナー80が伝送条件設定部62にて指定されたプリンタと通信を行いながら各種作業を行える状況下で起動される。
グラフィックスレジスター70は、プリンタ50に対し画像データを登録するための各種機能を備えた画像登録アプリケーション(画像登録手段、画像登録プログラム)である。グラフィックスレジスター70は、ユーザインターフェースとしてウィンドウを備えている。ユーザは、このウィンドウ内の表示を切り替えていくことにより、各種設定登録を行う。
図7は、グラフィックスレジスター70のウィンドウ70A内に表示される画面表示の一例(画面70a)の模式図である。
図7に示すように、画面70aには、上部に画像データ(グラフィックス)を登録するまでのステージを視覚的に示す四個のアイコンボタン71a〜71dからなるステージ選択表示部71が設けられている。グラフィックスレジスター70は、ユーザがこのステージ選択表示部71に設けられた各ボタンをマウス等によりクリックすることにより、各アイコンボタン71a〜71dに対応してステージ選択表示部71の下方の画面を切り替える。どのアイコンボタン71a〜71dが選択されたかは、アイコンボタン71a〜71dの何れか一つを囲むように表示された選択ボタン表示マーク71eにて示されている。図7では、“1”により示されるアイコンボタン71aが選択されている状態が示されている。この状態では、画面70aがウィンドウ70A内に表示される。
図7に示す画面70aでは、登録しようとする画像ファイルのリストを示す一覧表示部72が中央に設けられており、この一覧表示部72の下方に一覧表示部72に表示させるリストを開くためのリストオープン部73aと、リストへのグラフィックスを追加、リストからの削除、またはリスト上のグラフィックスの編集を行うリスト編集部73bが設けられている。ユーザは、この図7に示す画面70aで、プリンタ50に登録すべき画像データの基となる画像ファイルを選択する。基となる画像ファイルは、画像登録装置10内の記憶装置に保存されている各種画像ファイルである。画像登録装置10がネットワーク等を介して他の装置と接続されている場合には、他の装置に保存された画像ファイルを選択できるようにしてもよい。
図8は、グラフィックスレジスター70のウィンドウ70A内に表示される画面表示の別例(画面70b)の模式図である。
図8に示すように、画面70bには、図7において“2”により示されるアイコンボタン71bが選択された状態であり、図7に示す画面70aと比べて一覧表示部72の下方の表示が一部切り替わって表示される。
図8に示す画面70bでは、一覧表示部72の下方に、白黒やカラー等の色設定を行うカラー設定部74aと、階調表現や明るさに関する設定を行うハーフトーン設定部74bと、画像データのサイズを設定するサイズ設定部74cとが設けられている。ユーザは、この画面70bでは、基となる画像ファイルからプリンタ50に送信する送信用画像データを作成するために画像変換処理の種類を指定する。ユーザは、この図8に示す画面70bで、一覧表示部72にリストアップされた個々の画像ファイルそれぞれに対して画像変換処理の種類を指定することができる。
図9は、グラフィックスレジスター70のウィンドウ70A内に表示される画面表示の別例(画面70c)の模式図である。
図9に示すように、画面70cには、図7または図8において“3”により示されるアイコンボタン71cが選択された状態であり、図7または図8に示す画面70a,70bと比べてステージ選択表示部71の下方の表示が切り替わって表示される。
図9に示す画面では、ステージ選択表示部71の下方に、図7及び図8に示した一覧表示部72と同等の一覧表示部75と、プリンタ50に実際に登録された画像データのリストを示す登録画像データ一覧表示部76とが設けられている。そして、それらの下方には、プリンタ50の登録サイズに関する情報を表示する登録サイズ表示部77aと、キーコードを設定するキーコード設定部77bと、プリンタ50への画像データの送信及び登録と削除を実行する画像データ登録部77cとが設けられている。
ユーザは、この図9に示すウィンドウで、プリンタ50に登録すべき画像データにキーコードを割り当てる。そして、画像データ登録部77cに設けられた登録ボタンをマウスクリック等で選択することにより、元となる画像ファイルから送信用の画像データが生成され、そしてプリンタ50に生成された画像データが送信される。プリンタ50では、画像登録部212によってプリンタ50のRAM230内に画像データがキーコードと関連づけて保存される。本実施形態では、この画像をキーコードと関連づけて保存する動作を“登録”と呼ぶ。
ここで、グラフィックスレジスター70は、プリンタ50への登録を行う前に、プリンタ50からGUIDを取得する。そして、一連の登録処理が完了すると、プリンタから新しいGUIDを取得する。グラフィックスレジスター70は、古いGUIDと関連付けられた登録画像データ情報ファイルを検索し、プリンタ50に登録した画像データの基となる画像ファイルへの画像登録装置10内の記憶装置における保存場所(ルートディレクトリを基準としてファイル場所を示す論理パス)と、キーコードと、画像ファイルに施された画像変換処理の種類及び内容(色数、減色方法、明るさ、大きさ、下余白量等)を関連づけて登録画像データ情報ファイル(登録ログファイル)66に保存する。そして、この登録画像データ情報ファイルを新しいGUIDと関連付ける。
このように構成することによって、グラフィックスレジスター70は、プリンタ50からキーコードを取得するだけで、プリンタ50に登録した画像ファイルと、どのような画像データを実際に送信したかを誤認識することなく把握できる。なお、プリンタ50に登録された画像データは、登録画像データ一覧表示部76に表示される。
図10は、グラフィックスレジスター70のウィンドウ70A内に表示される画面表示の別例(画面70d)の模式図である。
図10に示すように、画面70dには、図7〜9において“4”により示されるアイコンボタン71dが選択された状態であり、図7〜図9に示す画面70a,70b,70cと比べてステージ選択表示部71の下方の表示が切り替わって表示される。
図10に示す画面では、図9に示す登録画像データ一覧表示部76と同等の登録画像データ一覧表示部77が中央に設けられ、その下方にプリンタ50に登録された画像データの情報を取得する登録情報取得部78aと、オプション設定を行うオプション設定部78bと、プリンタ50に登録された画像データの印刷を指示する印刷指示部78cが設けられている。
ユーザがこの図10に示す画面70dにおいて、登録情報取得部78aの“登録情報の取得”ボタンをマウスクリック等により選択すると、グラフィックスレジスター70は、プリンタ50に指示を出し、プリンタ50内に登録された画像データのキーコードのみを取得する。そして、グラフィックスレジスター70は、取得したキーコードと登録画像データ情報ファイル66とを参照して登録情報取得部78aに登録された画像データの元ファイル名と、キーコードと登録された画像データのサイズとを一覧表示する。そして、ユーザがオプション設定部78bを介してオプション設定を行い、印刷指示部78cを介して印刷指示を行うと、登録情報取得部78aのリスト中の選択されたまたは全ての画像データを印刷するよう、プリンタ50に指示を出す。この場合も、プリンタ50にキーコードのみを送信することで、プリンタ50に印刷を実行させる。
このように、グラフィックスレジスター70は、プリンタ50に画像データをキーコードとともに登録し、登録画像データ情報ファイル66を利用することにより、キーコードをキーとして登録した情報を管理し、ユーザの要望に応じてリストアップしたり、プリンタ50に印刷指示を出したりすることができる。
次に、レシートデザイナー80について詳細に説明する。
レシートデザイナー80は、プリンタ50に登録された画像に各種設定値を設定するための各種機能を備えた設定値登録アプリケーション(設定値登録手段、設定値登録プログラム)である。ここで、設定値とは、画像データの印刷位置(トップ、ボトム、ウォーターマーク、キーワードロゴ)と、印刷位置に付随する詳細設定を指す。すなわち、グラフィックスレジスター70によってプリンタ50に画像を登録し、そしてレシートデザイナー80によって画像の印刷位置について詳細に設定してやることにより、ユーザが望む位置に所望の画像を割り当てプリンタ50に印刷させるようにすることができる。
レシートデザイナー80は、ユーザインターフェースとしてウィンドウを備えている。ユーザは、このウィンドウ内の表示を切り替えていくことにより、各種設定登録を行う。なお、レシートデザイナー80は、グラフィックスレジスター70と異なるウィンドウを有しており、グラフィックスレジスター70を起動した状態で、レシートデザイナー80を同時に動作させることが可能である。
図11は、レシートデザイナー80のウィンドウ80A内に表示される画面表示の一例(画面80a)の模式図である。
図11に示すように、画面80aには、上部に画像データ(グラフィックス)を設定するまでのステージを視覚的に示す六個のアイコンボタン81a〜81fからなるステージ選択表示部81が設けられている。レシートデザイナー80は、ユーザがこのステージ選択表示部81に設けられた各ボタンをマウス等によりクリックすることにより、各アイコンボタン81a〜81fに対応してステージ選択表示部81の下方の画面を切り替える。どのアイコンボタン81a〜81fが選択されたかは、アイコンボタン81a〜81fの何れか一つを囲むように表示された選択ボタン表示マーク81gにて示されている。図11では、“1”により示されるアイコンボタン81aが選択されている状態が示されている。この状態では、画面80aがウィンドウ80A内に表示される。
図11に示す画面80aでは、中央に現在プリンタ50に登録された画像データのリストを表示する一覧表示部82が設けられており、この一覧表示部82の下方に一覧表示部82に表示させるリストを取得するための登録情報取得部83aと、外部から設定のインポートを行うオプション設定部83bが設けられている。
ユーザがこの図11に示す画面80a内の登録情報取得部83aの取得ボタンをマウスクリック等で選択すると、レシートデザイナー80は、プリンタ50にコマンドを出力し、プリンタ50のGUID、プリンタ50から保存された各画像データのキーコードと各画像データに設定された設定値を取得して、一覧表示部82にリスト表示する。そして、レシートデザイナー80は、プリンタ50のGUIDを基に該当する登録画像データ情報ファイル66を検索し、該当する登録画像データ情報ファイル66を参照して、画像キーコード(ID)に対するファイル名を一覧表示部82にリスト表示する。図11に示すリストに表示された画像データには、まだ設定値が設定されておらず、印刷位置及びその詳細が決定されていないこともある。
また、レシートデザイナー80において、プリンタ50に登録された画像データのプレビューを行う場合には、リスト中のファイル名等をマウスのダブルクリック等により選択すると、登録画像データ情報ファイル66を参照して該当する画像ファイルに登録時に処理された画像変換処理を施して、画面に表示する。
図12〜14は、レシートデザイナー80のウィンドウ80A内に表示される画面表示の別例(画面80b,80c,80d)の模式図である。
まず、図12について説明する。
画面80bには、図11において“2”により示されるアイコンボタン81bが選択された状態であり、図11に示す画面80aと比べて一覧表示部82の下方の表示が一部切り替わって表示される。図12に示す画面80bは、一覧表示部82にリスト表示された画像データをボトムロゴまたはトップロゴとして設定する画面であり、一覧表示部82にて画像データを選択した状態でトップ・ボトム設定・解除部84aにて設定を行うことにより、選択された画像をトップロゴまたはボトムロゴとして設定する。選択された画像データの詳細印刷設定については、属性設定部84bにて設定する。この段階では、レシートデザイナー80に設定値が保持された状態であり、プリンタ50には設定値は送信されない。
次に、図13について説明する。
画面80cには、図11において“3”により示されるアイコンボタン81cが選択された状態であり、図11に示す画面80aと比べて一覧表示部82の下方の表示が一部切り替わって表示される。図13に示す画面80cは、一覧表示部82にリスト表示された画像データをウォーターマークとして設定する画面であり、一覧表示部82にて画像データを選択した状態でウォーターマーク設定・解除部85aにて設定を行うことにより、選択された画像をウォーターマークとして設定する。選択された画像データの詳細印刷設定については、属性設定部85bにて設定する。この段階では、レシートデザイナー80に設定値が保持された状態であり、プリンタ50には設定値は送信されない。
次に、図14について説明する。
画面80dには、図11において“4”により示されるアイコンボタン81dが選択された状態であり、図11に示す画面80aと比べて一覧表示部82の下方の表示が一部切り替わって表示される。図14に示す画面80dは、一覧表示部82にリスト表示された画像データをキーワードロゴとして設定する画面であり、一覧表示部82にて画像データを選択した状態で、キーワード入力部86aにてキーワードを入力し、キーワードロゴ追加・変更・解除部86bで設定を行うことにより、選択された画像をキーワードロゴとして設定する。選択された画像データの詳細印刷設定については、属性設定部86cにて設定する。この段階では、レシートデザイナー80に設定値が保持された状態であり、プリンタ50には設定値は送信されない。
図15は、レシートデザイナー80のウィンドウ80A内に表示される画面表示の別例(画面80e)の模式図である。
画面80dには、図11において“5”により示されるアイコンボタン81eが選択された状態であり、図11に示す画面80aと比べて一覧表示部82の下方の表示が一部切り替わって表示される。図15に示す画面80eは、プリンタ50に設定情報を送信する画面であり、ユーザが登録部87に設けられた登録ボタンをマウスクリック等により選択することで、レシートデザイナー80に保持された設定値がプリンタ50にキーコードとともに送信される。プリンタ50では、キーコードとともに設定値を受信すると、画像登録部232がトップロゴブロック235、ボトムロゴブロック236,ウォーターマークブロック237,キーワードロゴブロック238にキーコード(ID)と詳細設定値をそれぞれ保存する。これにより、プリンタ50に保存された画像データに対する設定値の設定が完了する。
また、レシートデザイナー80は、送信した設定値を任意のファイルに保存することができる。設定値の保存ファイルは、グラフィックスレジスター70が生成する登録画像データ情報ファイルを利用し、このファイルに設定値が追加情報として追記されるように構成してもよい。
図16は、レシートデザイナー80のウィンドウ80A内に表示される画面表示の別例(画面80f)の模式図である。
画面80fには、図11において“6”により示されるアイコンボタン81fが選択された状態であり、図11に示す画面80aと比べて一覧表示部82の下方の表示が一部切り替わって表示される。図16に示す画面80fは、プリンタ50から設定値情報を取得して印刷表示する画面であり、ユーザは登録情報取得部88aを介して登録した設定値をプリンタ50から取得し、印刷設定部88bにて印刷設定を行い、印刷指示部88cにて印刷指示を行う。このとき、画像登録装置10はプリンタの初期設定コマンドとテスト印刷パターンのみを送信することにより、プリンタ50に印刷を実行させる。
このようにレシートデザイナー80は、キーコードと対で設定値をプリンタ50に送信することにより、グラフィックスレジスター70によって登録された画像データの印刷位置を詳細印刷設定とともに指定することができる。
(GUIDを用いた画像データの処理)
次に、グラフィックスレジスター70及びレシートデザイナー80とプリンタ50間のGUIDを用いた連携動作について詳細に説明する。
上述したとおり、グラフィックスレジスター70とレシートデザイナー80は、プリンタ50から一切画像データの取得を行わない。グラフィックスレジスター70は、画像データの登録時に登録画像データ情報ファイル66を生成し、その後グラフィックスレジスター70とレシートデザイナー80は、GUIDと登録画像のキーコードのみを取得して、この登録画像データ情報ファイルを参照して、それぞれのキーコードに対する画像データを印刷及びプレビューを実行する。
以下、本実施形態における、画像データの登録、削除、プレビューについてフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
まず、画像データのプリンタ50への登録について説明する。
図17は、画像データのプリンタ50への登録の流れを示すフローチャートである。ここでは、画像登録装置10のグラフィックスレジスター70がプリンタ50に画像データを登録する流れを説明する。
まず、グラフィックスレジスター70は、プリンタ50に画像データの登録をする前準備として、プリンタ50に対して、GUIDの取得を要求する(ステップS1)。プリンタ50は、GUIDの取得を要求されると、RAM230のNV領域(以下、NVRAMと呼ぶ)のGUID記憶部239に記憶されたGUIDを読み出し、グラフィックスレジスター70(画像登録装置10)に送信する(ステップS2)。
グラフィックスレジスター70は、プリンタ50からGUIDを取得した後、プリンタ50に対して、NVRAM書き込みモードへの移行を指示する(ステップS3)。プリンタ50は、このNVRAM書き込みモードへの移行を指示されると、NVRAM書き込みモードに移行し、RAM230のNV領域である、画像データブロック234、トップロゴブロック235、ボトムロゴブロック236、ウォーターマークブロック237及びキーワードロゴブロック238が書き換え可能な状態となる(ステップS4)。
その後、グラフィックスレジスター70は、基となる画像ファイルから設定に応じて画像データの色数、減色、明るさ、大きさ、下余白量等を調整した送信用画像データを生成し、プリンタ50に登録情報、具体的には送信用画像データとキーコードを送信する(ステップS5)。プリンタ50は、送信用画像データを受信すると、受信した画像データをキーコードとともに画像データブロック234に保存し、画像データの登録を行う(ステップS6)。
グラフィックスレジスター70は登録情報の送信を完了すると、NVRAM書き込みモードの終了をプリンタ50に指示する(ステップS7)。プリンタ50は、NVRAM書き込みモードの終了が指示されると、GUID生成部211において新たなGUIDを生成し、生成された新たなGUIDをGUID記憶部239に上書き保存する(ステップS8)。そして、NVRAM書き込みモードを終了し、通常の待機状態となる(ステップS9)。
プリンタ50は、NVRAM書き込みモードを終了すると、グラフィックスレジスター70に新たに生成されたGUIDを送信する(ステップS10)。
グラフィックスレジスター70は、プリンタ50から新たなGUIDを受信すると、ステップS2で受け取ったGUIDに対応するファイル名称を有する登録画像データ情報ファイル66を開く(ステップS11)。そして、登録画像データ情報ファイル66内のキーコードを検索し、送信したキーコードと画像データに応じて登録画像データ情報ファイル66内の情報を書き換える(ステップS12)。この時点で、プリンタ50に登録された画像データ及びキーコードの情報と、登録画像データ情報ファイル66に記録された画像データ及びキーコードの情報との間の対応関係は一致する。
そして、グラフィックスレジスター70は、ステップS10で受け取った新たなGUIDの名称を基として、登録画像データ情報ファイル66のファイル名を更新する(ステップS13)。ここでは、ファイル名は、新たなGUIDと同一、またはGUIDと関連づけられたファイル名が付される。以上により、プリンタ50内の画像データの登録が実行される。
このように、本実施形態では、グラフィックレジスター70が画像をプリンタ50に登録すると、プリンタ50が自分自身でGUIDを書き換える。そして、グラフィックスレジスター70は書き換えられたGUIDを基に登録画像データ情報ファイル66のファイル名が付されることにより、確実にプリンタ50の情報が書き換えられた、または、書き換えられていないことを知ることができる。ここで、次に画像登録装置10がプリンタ50と通信し、グラフィックスレジスター70を介して、プリンタ50から受信したGUIDが、登録画像データ情報ファイル66に関連づけられたGUIDと一致していれば、グラフィックスレジスター70は、前回の接続から今に至るまで他の画像登録装置によってプリンタ50の情報が書き換えられていないと判断することができる。一方、プリンタ50から受信したGUIDが、登録画像データ情報ファイル66に関連づけられたGUIDと異なっていれば、グラフィックスレジスター70は、他の画像登録装置10がプリンタ50に登録されている画像データに関する情報になんらかの操作を加え、情報が変化したと判断することができる。
すなわち、本実施形態では、プリンタ50は、画像登録装置10の種類にかかわらず、画像データが書き換えられる毎にGUIDを書き換えるので、必ずGUIDが生成され、そのGUIDはユニークである。したがって、本実施形態によれば、他の画像登録装置によりプリンタ10内に記憶されている画像データとキーコードに関する対応関係に操作が加えられており、グラフィックスレジスター70が把握している画像データとキーコードに関する対応関係が以前とは異なっているにもかかわらず、プリンタ10に記憶されている画像データを誤った認識で操作し、キーコードと画像データとの間に不整合が生じることを未然に防止することができる。
なお、先の画像登録手段が把握しているキーコードと画像データとの関係性が崩れている場合には、グラフィックスレジスター70がプリンタ10からキーコード及び画像データを取得し、登録画像データ情報ファイル66を再構成するようにしてもよい。この場合には、プリンタ10から新たに取得したGUIDを登録画像データ情報ファイル66に関連づけることにより、次回からの処理において、キーコードと画像データ間の対応関係を取った状態で処理を進めることができる。
次に、画像データのプリンタ50からの削除について説明する。
図18は、画像データのプリンタ50からの削除の流れを示すフローチャートである。ここでは、画像登録装置10のグラフィックスレジスター80がプリンタ50から画像データを削除する流れを説明する。
まず、グラフィックスレジスター70は、プリンタ50から画像データを削除する前準備として、プリンタ50に対して、GUIDの取得を要求する(ステップS21)。プリンタ50は、GUIDの取得を要求されると、RAM230のNV領域のGUID記憶部239に記憶されたGUIDを読み出し、グラフィックスレジスター70(画像登録装置10)に送信する(ステップS22)。
グラフィックスレジスター70は、プリンタ50に対して、NVRAM書き込みモードへの移行を指示する(ステップS23)。プリンタ50は、このNVRAM書き込みモードへの移行を指示されると、NVRAM書き込みモードに移行し、RAM230のNV領域である、画像データブロック234、トップロゴブロック235、ボトムロゴブロック236、ウォーターマークブロック237及びキーワードロゴブロック238が書き換え可能な状態となる(ステップS24)。
その後、グラフィックスレジスター70は、削除すべき画像データに対応するキーコードをプリンタ50に送信する(ステップS25)。プリンタ50は、キーコードを受信すると、キーコードに対応する画像データの登録を削除する(ステップS26)。
グラフィックスレジスター70は削除すべきキーコードの送信を完了すると、NVRAM書き込みモードの終了をプリンタ50に指示する(ステップS27)。プリンタ50は、NVRAM書き込みモードの終了が指示されると、GUID生成部211において新たなGUIDを生成し、生成された新たなGUIDをGUID記憶部239に上書き保存する(ステップS28)。そして、NVRAM書き込みモードを終了し、通常の待機状態となる(ステップS29)。
プリンタ50は、NVRAM書き込みモードを終了すると、グラフィックスレジスター70に新たに生成されたGUIDを送信する(ステップS30)。
グラフィックスレジスター70は、プリンタ50から新たなGUIDを受信すると、ステップS2で受け取ったGUIDに対応するファイル名称を有する登録画像データ情報ファイル66を開く(ステップS31)。そして、登録画像データ情報ファイル66内のキーコードを検索し、削除した画像データに対応するキーコードとそれに付随する情報を登録画像データ情報ファイル66内から削除する(ステップS32)。この時点で、プリンタ50に登録された画像データ及びキーコードの情報と、登録画像データ情報ファイル66に記録された画像データ及びキーコードの情報との間の対応関係は一致する。
そして、グラフィックスレジスター70は、ステップS10で受け取った新たなGUIDの名称を基として、登録画像データ情報ファイル66のファイル名を更新する(ステップS33)。ここでは、ファイル名は、新たなGUIDと同一、またはGUIDと関連づけられたファイル名が付される。以上により、プリンタ50内の画像データの削除が実行される。
このように、本実施形態では、プリンタ50が自分自身でGUIDを書き換える。そして、グラフィックスレジスター70は書き換えられたGUIDを基に登録画像データ情報ファイル66のファイル名が付されることにより、確実にプリンタ50の情報が書き換えられた、または、書き換えられていないことを知ることができる。したがって、登録の場合と同様に、次に画像登録装置10がプリンタ50と通信し、グラフィックスレジスター70を介して、プリンタ50から受信したGUIDが、登録画像データ情報ファイル66に関連づけられたGUIDと一致していれば、グラフィックスレジスター70は、前回の接続から今に至るまで他の画像登録装置によってプリンタ50の情報が書き換えられていないと判断することができる。一方、プリンタ50から受信したGUIDが、登録画像データ情報ファイル66に関連づけられたGUIDと異なっていれば、グラフィックスレジスター70は、他の画像登録装置10がプリンタ50に登録されている画像データに関する情報になんらかの操作を加え、情報が変化したと判断することができる。
したがって、本実施形態によれば、他の画像登録装置によりプリンタ10内に記憶されている画像データとキーコードに関する対応関係に操作が加えられており、グラフィックスレジスター70が把握している画像データとキーコードに関する対応関係が以前とは異なっているにもかかわらず、プリンタ10に記憶されている画像データを誤った認識で操作し、キーコードと画像データとの間に不整合が生じることを未然に防止することができる。
なお、先の画像登録手段が把握しているキーコードと画像データとの関係性が崩れている場合には、登録の場合と同様に、グラフィックスレジスター70がプリンタ10からキーコード及び画像データを取得し、登録画像データ情報ファイル66を再構成するようにしてもよい。この場合には、プリンタ10から新たに取得したGUIDを登録画像データ情報ファイル66に関連づけることにより、次回からの処理において、キーコードと画像データ間の対応関係を取った状態で処理を進めることができる。
次に、プリンタ50に登録された画像データに関連した設定情報(以下では、特にキーコード)をプリンタ50から取得して、対応する画像データを閲覧する処理について説明する。
図19は、画像データのプリンタ50からキーコード取得から画像データのプレビューまでの流れを示すフローチャートである。ここでは、画像登録装置10のグラフィックスレジスター70がプリンタ50からキーコードを取得する場合について説明する。なお、情報の取得は、レシートデザイナー80が行うことも可能であり、この場合も以下に示す順序で処理が行われる。
まず、グラフィックスレジスター70は、プリンタ50に画像データに対応するキーコードを取得する前準備として、プリンタ50に対して、GUIDの取得を要求する(ステップS41)。プリンタ50は、GUIDの取得を要求されると、RAM230のNV領域のGUID記憶部239に記憶されたGUIDを読み出し、グラフィックスレジスター70(画像登録装置10)に送信する(ステップS42)。
グラフィックスレジスター70は、プリンタ50からGUIDを取得した後、プリンタ50に対して、キーコードの送信を要求する(ステップS43)。プリンタ50は、キーコードの送信を指示されると、RAM230に記憶されたキーコードを読み出し、グラフィックスレジスター70に送信する(ステップS44)。
グラフィックスレジスター70は、プリンタ50からキーコードを受信すると、ステップS2で受け取ったGUIDに対応するファイル名称を有する登録画像データ情報ファイル66を開く(ステップS45)。そして、登録画像データ情報ファイル66内のキーコードを検索し、受信したキーコードと一致するものを捜し出す(ステップS46)。そして、ユーザからの操作に応じて、登録画像データ情報ファイル66に保存されたキーコードに対応する画像データのファイルパスを参照して、画像データの表示等を行う(ステップS47)。
このように、本実施形態では、グラフィックレジスター70は、プリンタ50からキーコードを受信する以前に、GUIDを受信し、GUIDに対応する登録画像データ情報ファイル66を参照し、画像表示等を行う。したがって、プリンタ50の画像データに関する情報が、他の画像登録装置により変更されていないことを確認した上で、処理が実行される。
したがって、本実施形態によれば、他の画像登録装置によりプリンタ10内に記憶されている画像データとキーコードに関する対応関係に操作が加えられており、グラフィックスレジスター70が把握している画像データとキーコードに関する対応関係が以前とは異なっているにもかかわらず、プリンタ10に記憶されている画像データと異なる画像データの表示といった、キーコードと画像データとの間に不整合が生じることを未然に防止することができる。
なお、先の画像登録手段が把握しているキーコードと画像データとの関係性が崩れている場合には、グラフィックスレジスター70がプリンタ10からキーコード及び画像データを取得し、登録画像データ情報ファイル66を再構成するようにしてもよい。この場合には、プリンタ10から新たに取得したGUIDを登録画像データ情報ファイル66に関連づけることにより、次回からの処理において、キーコードと画像データ間の対応関係を取った状態で処理を進めることができる。
なお、上記説明では、GUIDは、プリンタのシリアル番号に連番を付け加えたものとして説明したが、プリンタがシリアル番号を単独で送信可能であれば、GUIDとしては連番のみとし、シリアル番号とGUIDの双方を用いて、プリンタの識別と画像に関する情報の一致・不一致を確認してもよい。また、GUIDは重複しないようにすれば良いので、プリンタのシリアル番号の変わりに、プリンタの個体を特定できる他のIDを用いてもよい。 連番についても、時刻などを用いても良い。
なお、上記説明では、GUIDは、一つのプリンタが一つ有しており、この一つのGUIDを再生成していくとして説明を行ったが、画像データ毎にGUIDを設定してもよい。この場合のGUIDは、プリンタのシリアル番号と連番とキーコードに対応する何らかの情報(例えば、画像ファイル名、もしくはキーコードそれ自体)等から生成される。
また、画像データをあるカテゴリー毎に分類し、分類されたカテゴリー毎にプリンタがGUIDを生成するようにしてもよい。この場合には、書き込みモードの定義及び書き込みモードへの移行及び終了指示をあるカテゴリーに対する書き込みモード、及び書き込みモードへの移行及び終了指示に改めればよい。
本発明の一実施形態に係るPOSシステムの構成図である。 画像登録装置およびプリンタの制御ブロック図である。 プリンタが記憶する設定値を示す図である。 レシート装飾処理の一例を示す説明図である。 印刷制御プログラムの詳細構成を示すブロック図である。 ゲートウェイのウィンドウの表示例である。 グラフィックスレジスターのウィンドウに表示される画面表示の一模式図である。 グラフィックスレジスターのウィンドウに表示される画面表示の他の模式図である。 グラフィックスレジスターのウィンドウに表示される画面表示の他の模式図である。 グラフィックスレジスターのウィンドウに表示される画面表示の他の模式図である。 レシートデザイナーのウィンドウに表示される画面表示の一模式図である。 レシートデザイナーのウィンドウに表示される画面表示の他の模式図である。 レシートデザイナーのウィンドウに表示される画面表示の他の模式図である。 レシートデザイナーのウィンドウに表示される画面表示の他の模式図である。 レシートデザイナーのウィンドウに表示される画面表示の他の模式図である。 レシートデザイナーのウィンドウに表示される画面表示の他の模式図である。 画像データのプリンタへの登録の流れを示すフローチャートである。 画像データのプリンタからの削除の流れを示すフローチャートである。 プリンタに登録された画像データのプレビューの流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10 画像登録装置
50 プリンタ
60 ゲートウェイ
66 登録画像データ情報ファイル(登録ログファイル)
70 グラフィックスレジスター
80 レシートデザイナー

Claims (4)

  1. 画像登録装置と通信可能に接続されるプリンタであって、
    前記画像登録装置から送信される画像データまたは該画像データの削除指示を受信する
    データ送受信部と、
    前記データ送受信部によって受信された前記画像データを所定の記憶領域に登録し、ま
    たは前記データ送受信部によって受信された前記削除指示に従って登録した前記画像デー
    タを削除する画像登録部と、
    前記画像登録部による登録処理または削除処理が実行される毎に当該プリンタに固有な
    識別番号を書き換える識別番号書換部と、
    を備え、
    前記データ送受信部は、前記画像データまたは前記削除指示を受信する以前に、前記画
    像登録装置に前記識別番号書換部によって書き換えられる前の古い前記識別番号を送信し
    、前記画像データの登録後または削除後に、前記画像登録装置に前記識別番号書換部によ
    って書き換えられた新しい前記識別番号を送信することを特徴とするプリンタ。
  2. 前記識別番号は、当該プリンタのシリアル番号と所定の文字列から構成されることを特
    徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  3. 画像登録装置と通信可能に接続されるプリンタの制御方法であって、
    当該プリンタに固有な書き換えられる前の古い識別番号を前記画像登録装置に送信する
    ステップと、
    前記画像登録装置から送信される画像データまたは削除指示を受信するステップと、
    前記画像データまたは前記削除指示の受信に応じて前記画像データの登録処理または削
    除処理を実行するステップと、
    前記登録処理または前記削除処理が実行される毎に前記識別番号を書き換えるステップ
    と、
    前記画像登録装置に書き換えられた新しい前記識別番号を送信するステップと、
    を備えたことを特徴とするプリンタの制御方法。
  4. 前記識別番号は、当該プリンタのシリアル番号と所定の文字列から構成されることを特
    徴とする請求項に記載のプリンタの制御方法。
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