JP4777549B2 - 積層板の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は,内層板の表面上に上層導体層および層間絶縁層を積層して積層板を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から,多数の導体層を有する多層積層板が製造されている。多層積層板の製造は基本的には,内層板に,上層導体層および層間絶縁層の積層と,その加工とを反復することによる。従来は,これらの各工程を,単独のバッチ処理として実施していた。このため,多層のものほど工程数が多かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,2以上の導体層等の積層を連続的に実施できるようにした積層板の製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この課題の解決を目的としてなされた本発明に係る積層板の製造方法では,導体箔の第1面に保護層を配置したバンドを使用する。そしてまず,2枚のバンドを,第2面同士を向き合わせてつづら折りに折り畳む。その際,それらの間に内層板を挟み込むとともに,内層板の両面とバンドの第2面との間にともに未硬化の熱硬化型樹脂の層を配置する。そしてその状態でプレスする。これにより,熱硬化型樹脂の層を硬化させて第1層間絶縁層とするとともにバンドの導体箔を第1上層導体層とする。
【0005】
そして,そのつづら折り状態のものから,表裏に第1上層導体層および第1層間絶縁層が付いた内層板を引き出す。このとき引き出される各内層板は,表裏のバンドにより互いにつながったままの状態である。引き出された各内層板から,表裏のバンドの保護層を除去する。そして,表裏の第1上層導体層および第1層間絶縁層をパターン加工する処理を順次施す。
【0006】
そして,処理後のものの両面に新たなバンドを配置して再びつづら折りに折り畳む。このとき,新たなバンドは2枚とも,第2面が内側を向くようにする。また,表裏の第1上層導体層と新たなバンドの第2面との間にともに新たな未硬化の熱硬化型樹脂の層を配置する。そしてその状態でプレスする。これにより,新たな熱硬化型樹脂の層を硬化させて第2層間絶縁層とするとともに新たなバンドの導体箔を第2上層導体層とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0008】
本実施の形態では,図1に示すように,第1のつづら折りプレスをまず実施し,プレス後にこれを開いて個々の内層板に対して順次パターン加工を施し,そしてその後再び折り畳んで第2のつづら折りプレスを行う。これにより,内層板上に順次,層間絶縁層および上層導体層を積層していく。以下順に説明する。
【0009】
まず,第1のつづら折りプレスを行う。第1のつづら折りプレスでは,図2に示すように,内層板1と中間板2とを交互に配置する。内層板1は,両表面もしくは片面に導体パターンが形成されている積層配線板である。また,中間板2は,ダミーの役割をするステンレス鋼板もしくはアルミニウム板である。さらにここでは,層間絶縁層および上層導体層となる長尺状のバンド3を2枚使用する。内層板1と中間板2との間に2枚のバンド3を,バンド3同士が互いに重なり合わないように,つづら折りにして配置する。バンド3は,プレス加工機4の上板および下板に導通するようになっている。
【0010】
バンド3の断面図を図3に示す。バンド3は,樹脂付き銅箔32と粘着材フィルム31とを有している。樹脂付き銅箔32は,銅箔321と未硬化の熱硬化型樹脂の樹脂フィルム322とにより構成されている。粘着材フィルム31は,PET等の絶縁フィルムであり,樹脂付き銅箔32より10mm(片側5mmずつ)以上幅の広いものである。そして,バンド3は,樹脂付き銅箔32の銅箔321と粘着材フィルム31とが貼り合わされた構造になっている。図2のつづら折り状態では,粘着材フィルム31と中間板2とが対面するように,また,樹脂フィルム322と内層板1とが対面するように配置されている。また,各内層板1は,2枚のバンド3の間に挟み込まれた状態となっている。この状態では,バンド3から見ると,粘着材フィルム31側に中間板2が存在し,樹脂フィルム322側に内層板1が存在する。
【0011】
第1のつづら折りプレスは,次のようにして行う。プレス加工機4内に,図2のように積み重ねた内層板1,中間板2およびバンド3(以下,内層板1等という)をセットする。このとき,バンド3の折れ曲がり箇所から発生した樹脂フィルム322の樹脂紛は,仮に付着するとしても粘着材フィルム31に付着する。すなわち,打痕等の原因となる樹脂紛は,銅箔321には付着しない。また,粘着材フィルム31は,樹脂付き銅箔32より幅が広いため,樹脂フィルム322の幅方向へのはみ出しによる汚染を防止している。
【0012】
そして,プレス加工機4にセットされた内層板1等のプレスを行う。プレス加工機4では,1.5〜3.0Paの圧力で,20分以上(温度180℃の場合)のプレスを行う。このプレス時にも,粘着材フィルム31は,樹脂フィルム322の幅方向へのはみ出しを防止している。
【0013】
また,プレス加工機4は,上下のプレス板間に電圧の印加ができるようになっている。これにより,プレスの際に,バンド3内の銅箔321に通電する。このとき,内層板1は樹脂フィルム322によって銅箔321から絶縁されている。また,中間板2は粘着材31によって銅箔321から絶縁されている。このため電流は,銅箔321のみを流れ内層板1および中間板2に流れることがない。このため,上下のプレス板の間の銅箔321の至る箇所に電流が流れ,至る箇所でジュール熱が発生する。その結果,内層板1等全体が均一な熱履歴を受ける。このジュール熱により銅箔321および樹脂フィルム322が加熱され,そのジュール熱と圧力とにより樹脂フィルム322が硬化する。樹脂フィルム322が硬化し終えたら,通電および加圧を中止する。そして,温度が十分下がったら内層板1等をプレス加工機4から取り出す。
【0014】
次に,内層板1等のつづら折り状のものを開いて,個々の内層板に対して順次パターン加工を施す。この処理は,図4に示すようにして行う。すなわち,つづら折り(図中左下)から内層板1を順次取り出す。このとき中間板2はその都度回収する。この状態での各内層板1には,表裏にバンド3が付いている。また,2枚のバンド3により相互につながったままの状態である。この状態の内層板1からまず,バンド3の粘着材フィルム31を表裏とも剥離する。これにより内層板1は,バンド3の銅箔321が表裏とも露出した状態となる。そして,この状態の各内層板1に対し,表裏の銅箔321のパターニングや層間接続構造のための種々の処理を順次行う(図中「処理」の各箇所)。ここでの処理には,レジストコート,露光,現像,エッチング,レーザ加工,めっき,洗浄等多数のものがある。このため,各内層板1の搬送はコマ送り状に行う。
【0015】
そして,必要な処理が全部済んだら,図5に示すように,表裏に新たなバンド3を配置しつつ再びつづら折りに折り畳む。このときに用いる新たなバンド3は,第1のつづら折りプレスの際に使用したものと同じものである。新たなバンド3は当然に,表裏とも,樹脂フィルム322を内側にし,粘着材フィルム31を外側にする。また,折り畳みの際には,再び中間板2を各所に挟み込む。これにより図5中の右下には,内層板1等が再びつづら折りに積み重ねられるのである。ただしこの状態での各内層板1は,第1のつづら折りプレス前の状態と比較して,表裏とも,層間絶縁層および導体パターンが1層ずつ増えている。
【0016】
その後,第2のつづら折りプレスを行う。すなわち,図5中の右下に折り畳まれたものを再びプレス加工機4内にセットし,加圧および加熱をするのである。このときの加熱は,新たなバンド3の銅箔321への通電による。これにより全体が均一な熱履歴を受け,新たなバンド3の樹脂フィルム322が硬化する。その後通電および加圧を中止し,温度が十分下がってから内層板1等をプレス加工機4から取り出す。
【0017】
この状態での各内層板1は,第1のつづら折りプレス前の状態と比較して,表裏とも,層間絶縁層および導体層が2層ずつ増えている。ただし最外の層間絶縁層および導体層は表裏ともベタ膜である。よってその後適宜パターン加工すればよい。
【0018】
以上詳細に説明したように本実施の形態では,長尺状のバンド3を2枚使用して行うつづら折りプレスを2回行い,その間にパターン加工処理を行うこととしている。しかも,第1のつづら折りプレスから第2のつづら折りプレスに至るまで,各内層板1同士がバンド3によりつながったままの状態で搬送しつつ各処理を行うこととしている。これにより,層間絶縁層および上層導体層の積層を,連続的に行うことができる積層板の製造方法が実現されている。
【0019】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
【0020】
例えば,本実施の形態では,つづら折りプレスの回数は2回に限らない。すなわち,3回以上のつづら折りプレスおよびそれらの間のパターン加工を連続的に行うようにしてもよい。また,つづら折りプレスの際の加熱は,バンド3の銅箔321への通電による代わりに,外部のヒータを用いてもよい。また,粘着材フィルム31が離型シート付きのものである場合には,中間板2は不可欠なものではない。また,バンド3として樹脂フィルム322を有しないものを用いてもよい。その場合は,折り畳みの際に,各内層板1の表裏面とバンド3との間にシート状の樹脂フィルム(プリプレグ等)を挟み込めばよい。
【0021】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば,2以上の導体層等の積層を連続的に実施できるようにした積層板の製造方法が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る積層板の製造方法の手順を概念的に示す流れ図である。
【図2】実施の形態において内層板およびバンド等をプレス加工機内につづら折りに積み重ねた状態を示す概念図である。
【図3】実施の形態におけるバンドの断面構造を示す図である。
【図4】つづら折りプレス後のものから各内層板を順に引き出してパターン加工に供する状況を示す概念図である。
【図5】パターン加工後のものを再びつづら折り状に折り畳む状況を示す概念図である。
【符号の説明】
1 内層板
3 バンド
31 粘着材フィルム(保護層)
321 銅箔
322 樹脂フィルム
Claims (1)
- 導体箔の第1面に保護層を配置したバンドを用意し,
2枚のバンドを,第2面同士を向き合わせてつづら折りに折り畳むとともに,それらの間に内層板を挟み込み,内層板の両面と前記バンドの第2面との間にともに未硬化の熱硬化型樹脂の層を配置し,
その状態でプレスすることにより,前記熱硬化型樹脂の層を硬化させて第1層間絶縁層とするとともに前記バンドの導体箔を第1上層導体層とし,
そのつづら折り状態のものから,表裏に第1上層導体層および第1層間絶縁層が付いた内層板を,互いにつながったままの状態で引き出して表裏の保護層を除去し,表裏の第1上層導体層および第1層間絶縁層をパターン加工する処理を順次施し,
処理後のものの両面に新たなバンドを,第2面を内側にして配置するとともに,表裏の第1上層導体層と前記新たなバンドの第2面との間にともに新たな未硬化の熱硬化型樹脂の層を配置して再びつづら折りに折り畳み,
その状態でプレスすることにより,前記新たな熱硬化型樹脂の層を硬化させて第2層間絶縁層とするとともに前記新たなバンドの導体箔を第2上層導体層とすることを特徴とする積層板の製造方法。
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