JP4776362B2 - 車両のグリップ構造 - Google Patents

車両のグリップ構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4776362B2
JP4776362B2 JP2005352951A JP2005352951A JP4776362B2 JP 4776362 B2 JP4776362 B2 JP 4776362B2 JP 2005352951 A JP2005352951 A JP 2005352951A JP 2005352951 A JP2005352951 A JP 2005352951A JP 4776362 B2 JP4776362 B2 JP 4776362B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
driver
pillar
corner member
glass
grip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005352951A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007153185A (ja
Inventor
智博 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP2005352951A priority Critical patent/JP4776362B2/ja
Publication of JP2007153185A publication Critical patent/JP2007153185A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4776362B2 publication Critical patent/JP4776362B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Passenger Equipment (AREA)
  • Seal Device For Vehicle (AREA)

Description

本発明は、トラック、乗用車、バス等の車両のフロントコーナ部材にアシストグリップを取付けた車両のグリップ構造に関するものである。
従来、上下方向に延びる長穴が形成されたフロントピラートリムがフロントインナピラーの室内側に設けられ、上記フロントピラートリム又はフロントインナピラーのいずれか一方又は双方にガイドレールが固着され、このガイドレールの一側面に長手方向に延びる案内溝が形成され、更にガイドレールの他端面に複数の位置決め用穴が所定の間隔をあけて穿設された乗降用グリップ機構(例えば、特許文献1参照。)が開示されている。この乗降用グリップ機構では、フロントピラートリムの長穴に合せてガイドレールの案内溝が上下方向に配設され、ガイドレールの内空部にスライダが摺動可能に収容される。またスライド部と握り部からなるグリップのスライド部にこのスライド部の厚さ方向に摺動可能にストッパピンが挿入され、ストッパピンの先端がスライダから突出した状態でストッパピンがスライダに固着される。更にストッパピンの摺動部分にガイドレールの案内溝内面に密着するようにワッシャが嵌入され、このワッシャとスライダのグリップ側の面との間にスプリングが介装され、このスプリングがストッパピンのスライダからの突出端をガイドレールの位置決め用穴に挿入する方向に付勢するように構成される。
このように構成された乗降用グリップ機構では、先ずストッパピンの頭部を、スプリングの弾性力に抗してグリップから引離すことにより、ストッパピンのスライダからの突出端とガイドレールの位置決め用穴との係合を解く。この状態でグリップをスライダを介しガイドレールの案内溝に沿って上方又は下方に移動し、乗員の身長に合わせて位置を調整する。次にストッパピンから手を離すと、スプリングの弾性力によりストッパピンの頭部がグリップ表面に押付けられストッパピンのスライダからの突出端が位置決め用穴に係合してグリップが位置決め固定される。このように簡単にグリップの高さ位置の調整を行うことができるとともに、高さ位置を調整したグリップを利用することにより、乗員が無理な体勢をとることなく乗降できるようになっている。
実開平6−6088号公報(請求項1、段落[0006]、段落[0008]〜段落[0011]、段落[0018])
ウインドシールドガラスの側縁とサイドガラスの前縁との間に設けられた運転席側のフロントコーナ部材は、フロントピラーと、このフロントピラーの車室側に設けられたフロントピラートリムと、フロントピラーの後縁に沿うサイドドアのドアフレームと、このドアフレームに装着されサイドガラスの前縁を保持し案内するガラスランと、フロントピラー及びドアフレーム間に設けられたオープニングトリムとを有する。また上記フロントピラーに取付けられたグリップは、運転席に着席した運転者から見たフロントコーナ部材の向こう側の視界を妨げないように、フロントコーナ部材の幅内に収まるように設けられる。更にガラスランは材質面から車内のフロントピラートリム等の室内色と大きな色差を有する黒色となって目立つ。
このため、上記従来の特許文献1に示された乗降用グリップ機構では、運転者の眼の焦点が上記目立っている黒色のガラスランに合ってしまい、フロントコーナ部材の向こう側の視認性が低下してしまうという傾向があった。またフロントピラートリムとオープニングトリムの間、またオープニングトリムとガラスランの間、更にガラスランとサイドガラスの間には、段差等の部品の目立つ見切り部が存在し、運転者の眼の焦点がこれらの目立つ見切り部に合ってしまい、フロントコーナ部材の向こう側の視認性が低下してしまうという傾向にもあった。
本発明の目的は、室内色と色差の大きいガラスラン等をフロントピラートリム等の室内色と同系色のアシストグリップで遮ることにより、更にフロントコーナ部材を構成する各部品の目立つ見切り部をアシストグリップで遮ることにより、運転席に着席した運転者から見たフロントコーナ部材の向こう側の視認性を向上できる、車両のグリップ構造を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1及び図2に示すように、ウインドシールドガラス14の側縁とサイドガラス22の前縁との間に、ウインドシールドガラス14の側縁及びサイドガラス22の前縁に沿って延びるフロントコーナ部材23が設けられ、フロントコーナ部材23に運転者15の乗降を支援するアシストグリップ29が取付けられた車両のグリップ構造の改良である。
その特徴ある構成は、アシストグリップ29が、フロントコーナ部材23にそれぞれ取付けられた一対の取付部29a,29bと、フロントコーナ部材23に沿って設けられかつ運転者15により握られる室内色と同系色の把持部29cとを有し、車両10の運転席12に着席した運転者15からフロントコーナ部材23を見たときに、サイドガラス22の前縁を保持し案内する黒色系のガラスラン26が把持部29cにより遮られるように構成されたところにある。
この請求項1に記載された車両のグリップ構造では、車両10が交差点で右折又は左折するために、車両10の走行道路に交差する交差道路の右側又は左側の横断歩道上を見て歩行者が横断しているか否かを確認するとき、車両10の運転者15は右斜め前の運転席側のフロントコーナ部材23の方向又は左斜め前方の助手席側のフロントコーナ部材23の方向を見るけれども、フロントコーナ部材23に沿って設けられた黒色系の目立つガラスラン26が、室内色と同系色の目立たないアシストグリップ29の把持部29cにより遮られて、運転者15から見えない。このため運転者15の眼15aの焦点が室内色と色差の大きな色のガラスラン26に合わなくなるため、フロントコーナ部材23の向こう側の視認性を向上できる。またガラスラン26とサイドガラス22の間には、段差等の部品の目立つ見切り部が存在するけれども、この見切り部はアシストグリップ29の把持部29cにより遮られるため、運転者の眼15の焦点がこの見切り部に合うことはなく、フロントコーナ部材23の向こう側の視認性を向上できる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図1及び図2に示すように、フロントコーナ部材23が、フロントピラー24と、フロントピラー24の車室内側の面を覆う室内色のフロントピラートリム27と、黒色系のガラスラン26が装着されたドアフレーム21の前側起立片21dと、フロントピラー24に沿って取付けられフロントピラー24及び前側起立片21d間の隙間を塞ぐ黒色系のシール部28bを有するオープニングトリム28とを備え、車両10の運転席12に着席した運転者15からフロントコーナ部材23を見たときに、黒色系のガラスラン26及び黒色系のオープニングトリム28のシール部28bが把持部29cにより遮られるように構成されたことを特徴とする。
この請求項2に記載された車両のグリップ構造では、車両10が交差点で右折又は左折するために、車両10の走行道路に交差する交差道路の右側又は左側の横断歩道上を見て歩行者が横断しているか否かを確認するとき、車両10の運転者15は右斜め前方の運転席側のフロントコーナ部材23の方向又は左斜め前方の助手席側のフロントコーナ部材の方向を見るけれども、黒色系の目立つガラスラン26とオープニングトリム28の黒色系の目立つシール部28bがアシストグリップ29の把持部29cにより遮られて、運転者15から見えない。このため運転者15はフロントコーナ部材23のうち室内色と同系色の目立たないアシストグリップ29の把持部29c及び室内色の目立たないフロントピラートリム27を見ることになるので、運転者15から見えるフロントコーナ部材23の向こう側の視認性を向上できる。一方、フロントピラートリム27とオープニングトリム28の間、またオープニングトリム28とガラスラン26の間、更にガラスラン26とサイドガラス22の間には、段差等の部品の目立つ見切り部が存在するけれども、これらの見切り部はアシストグリップ29の把持部29cにより遮られるため、運転者の眼15の焦点がこれらの見切り部に合うことはなく、フロントコーナ部材23の向こう側の視認性を向上できる。
以上述べたように、本発明によれば、フロントコーナ部材に運転者の乗降を支援するためのアシストグリップを取付け、アシストグリップの一対の取付部をフロントコーナ部材にそれぞれ取付け、運転者により握られる把持部をフロントコーナ部材に沿って設け、車両の運転席に着席した運転者からフロントコーナ部材を見たときに、サイドガラスの前縁を保持し案内する黒色系のガラスランを室内色と同系色の把持部が遮るように構成したので、車両が交差点で右折又は左折するために、交差道路の右側又は左側の横断歩道上を見て歩行者が横断しているか否かを確認するとき、室内色と色差が大きく目立つ黒色系のガラスランや、ガラスランとサイドガラスの間の目立つ見切り部などが、室内色と同系色の目立たないアシストグリップの把持部により遮られる。この結果、運転者の眼の焦点が目立つガラスラン等に合わなくなるため、フロントコーナ部材の向こう側の視認性を向上できる。
またフロントコーナ部材が、フロントピラーと、フロントピラーの車室内側の面を覆うフロントピラートリムと、黒色系のガラスランが装着されたドアフレームの前側起立片と、フロントピラー及び前側起立片間の隙間を塞ぐオープニングトリムの黒色系のシール部とを備え、車両の運転席に着席した運転者からフロントコーナ部材を見たときに、黒色系のガラスラン及び黒色系のシール部を室内色と同系色の把持部が遮るように構成すれば、車両が交差点で右折又は左折するために、交差道路の右側又は左側の横断歩道上を見て歩行者が横断しているか否かを確認するとき、室内色と色差が大きく目立つ黒色系のガラスランと、オープニングトリムの室内色と色差が大きく目立つ黒色系のシール部と、フロントピラートリムとオープニングトリムの間、またオープニングトリムとガラスランの間、更にガラスランとサイドガラスの間のそれぞれ目立つ見切り部とが、室内色と同系色のアシストグリップの把持部により遮られる。この結果、運転者はフロントコーナ部材のうち室内色と同系色の目立たないアシストグリップの把持部及びフロントピラートリムを見ることになるので、運転者の眼の焦点がフロントコーナ部材に合わなくなり、フロントコーナ部材の向こう側の視認性を向上できる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施の形態>
図1及び図2に示すように、トラック10のキャブ11の右側には運転者15の着席する運転席12が設けられ、キャブ11の前面のフロント開口部13は透明のウインドシールドガラス14により閉止される。またキャブ11の運転席側の側面には運転者15が乗降するためのサイド開口部16が設けられ、このサイド開口部16はサイドドア17により開放可能に閉止される。サイドドア17は、ドア本体18と、このドア本体18の上面に設けられドア窓19を形成するために略逆U字状に形成されたドアフレーム21と、ドア窓19を開放可能に閉止する透明のサイドガラス22とを有する。ウインドシールドガラス14の右側縁とサイドガラス22の前縁との間には、ウインドシールドガラス14の右側縁及びサイドガラス22の前縁に沿って延びるフロントコーナ部材23が設けられる(図1及び図2)。フロントコーナ部材23は、この実施の形態では、フロントピラー24と、ガラスフレーム25が挿着されるとともに黒色系のガラスラン26が装着されたドアフレーム21の前側起立片21dと、フロントピラー24に沿って設けられフロントピラー24の車室側の面を覆う室内色のフロントピラートリム27と、フロントピラー24に沿って取付けられ黒色系のシール部28bを有するオープニングトリム28とを備える。またフロントコーナ部材23には運転者15の乗降を支援する室内色と同系色のアシストグリップ29が取付けられる。
フロントピラー24は、ピラーインナパネル31の両側縁とピラーアウタパネル32の両側縁をそれぞれ接合することにより、例えばほぼ鉛直方向に延びる筒状に形成される。これによりフロントピラー24の横断面は閉断面に形成される(図1)。ピラーインナパネル31は、横断面略柄杓状に形成されたピラーインナ本体31aと、ピラーインナ本体31aの前縁にこのピラーインナ本体31aと一体的に形成された第1フロントフランジ31bと、ピラーインナ本体31aの後縁にこのピラーインナ本体31aと一体的に形成された第1リヤフランジ31cとを有する。第1フロントフランジ31bは、ウインドシールドガラス14の内面から所定の隙間をあけたキャブ11内方であって、上記ウインドシールドガラス14の内面に略平行にかつウインドシールドガラス14の幅方向中央に向って延びて設けられる、即ちドアフレーム21から離れる方向に延びて設けられる。また第1リヤフランジ31cは、ドアフレーム21の内面から所定の間隔をあけたキャブ11内方であって、ドアフレーム21の内面に略平行にかつ後方に向って延びて設けられる。一方、ピラーアウタパネル32は、ドアフレーム21の前面に略対向して設けられ横断面略『3』の字状に形成されたピラーアウタ本体32aと、ピラーアウタ本体32aの前縁にこのピラーアウタ本体32aと一体的に形成された第2フロントフランジ32bと、ピラーアウタ本体32aの後縁にこのピラーアウタ本体32aと一体的に形成された第2リヤフランジ32cとを有する(図1)。第2フロントフランジ32bは、ウインドシールドガラス14の内面から所定の隙間をあけたキャブ11内方であって、上記ウインドシールドガラス14の内面に略平行にかつウインドシールドガラス14の側縁とは反対方向に延びて設けられる、即ちドアフレーム21から離れる方向に延びて設けられる。また第2リヤフランジ32cは、ドアフレーム21の内面から所定の間隔をあけたキャブ11内方であって、ドアフレーム21の内面に略平行にかつ後方に向って延びて設けられる。
第1フロントフランジ31bと第2フロントフランジ32bはスポット溶接等により接合され、第1リヤフランジ31cと第2リヤフランジ32cはスポット溶接等により接合される(図1)。ウインドシールドガラス14の側縁はガラス固定用ゴム33により第1及び第2フロントフランジ31b,32bの接合部に固定される。またフロントピラートリム27は合成樹脂により形成され、ピラーインナ本体31aの室内側の面を覆うように設けられる。なお、この実施の形態では、フロントピラートリムを合成樹脂により形成したが、合成樹脂製の基材の表面にファブリック(布)やスウェード(なめし革)を接着して構成してもよい。一方、ドアフレーム21は略門型のドアインナパネル21aと略門型のドアアウタパネル21bとを接合して形成され、上側水平辺21cと、上端が上側水平辺21cの前端に一体的に設けられ下端がドア本体18の前端上部に接続された前側起立片21dと、上端が上側水平辺21cの後端に一体的に設けられ下端がドア本体18の後端上部に接続された後側起立片21eとを有する(図1及び図2)。ガラスフレーム25は、略チャンネル状に形成され、ドアフレーム21の内周縁に挿着される。またガラスラン26は、例えば強度を確保するためにカーボンが添加されかつ弾力性及び強度を確保するために硫黄が添加された黒色系のゴム等により形成され、サイドガラス22を保持し案内するためにドアフレーム21及びガラスフレーム25に装着される。ドアフレーム21の内周縁の表面及びガラスフレーム25の表面はガラスラン26によりほぼ覆われる。更にオープニングトリム28は、第1及び第2リヤフランジ31c,32cの接合部に嵌着された室内色と同系色の嵌着部28aと、この嵌着部28aに接続されフロントピラー24及びドアフレーム21間の隙間を塞ぐ黒色系のシール部28bとを有する。
一方、アシストグリップ29は、フロントコーナ部材23に所定の間隔をあけてそれぞれ取付けられた一対の取付部29a,29bと、フロントコーナ部材23に沿って設けられ運転者15により握られる把持部29cとを有する。一対の取付部29a,29bは、略『し』の字状に形成されかつピラーインナパネル31に雄ねじ部材34及びナット36により取付けられたロア取付部29bと、このロア取付部29bと同様の構造のアッパ取付部29aとからなる。また把持部29cは、トラック10の運転席12に着席した運転者15からフロントコーナ部材23を見たときに、ガラスラン26とオープニングトリム28とを遮るように構成される。なお、アッパ取付部29aをルーフサイドインナパネルに取付けてもよく、またロア取付部29bをカウルインナパネルに取付けてもよい。
このように構成されたトラック10の動作を説明する。
トラック10が交差点で右折するとき、走行道路の対向車線を直進する対向車が通り過ぎるまで交差点で停止して待つ。対向車が通り過ぎた後に、トラック10の走行道路に交差する交差道路の右側の横断歩道上を見て歩行者が横断しているか否かを確認する。このときトラック10の運転者15は右斜め前方の運転席側のフロントコーナ部材23の方向を見るけれども、室内色と色差が大きく目立つ黒色系のガラスラン26と、オープニングトリム28の室内色と色差が大きく目立つ黒色系のシール部28bと、フロントピラートリム27とオープニングトリム28の間、またオープニングトリム28とガラスラン26の間、更にガラスラン26とサイドガラス22の間のそれぞれ目立つ見切り部とが、フロントピラー24の略全長にわたって延びる室内色と同系色の目立たないアシストグリップ29の把持部29cにより遮られて、運転者15から見えない。この結果、運転者15はフロントコーナ部材23のうち室内色と同系色の目立たないアシストグリップ29の把持部29cと室内色の目立たないフロントピラートリム27を見ることになるので、運転者15の眼15aの焦点がフロントコーナ部材23に合わなくなり、フロントコーナ部材23の向こう側の視認性を向上できる。従って、運転者15の右斜め前方の視界をすっきりさせることができる、換言すれば、フロントコーナ部材23の印象を薄くしてその存在を忘れさせ、運転者15の右斜め前方の視界に関する違和感を低減させることができる。なお、この実施の形態では、トラックが交差点で右折するときの動作を説明したが、本発明は交差点以外の場所や状況における動作にも適用できる。
<第2の実施の形態>
図3は本発明の第2の実施の形態を示す。図3において図1と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、フロントピラー54の剛性を保持しながら、運転者15から見たフロントピラー54の幅が狭く形成される。具体的には、ピラーインナパネル61は、トラックの運転席に着席した運転者15の視線方向に沿って設けられたピラーインナ本体61aと、ピラーインナ本体61aの前縁にこのピラーインナ本体61aと一体的に形成された第1フロントフランジ61bと、ピラーインナ本体61aの後縁にこのピラーインナ本体61aと一体的に形成された第1リヤフランジ61cとを有する。第1フロントフランジ61bは、ウインドシールドガラス14の内面から所定の隙間をあけたキャブ11内方であって、上記ウインドシールドガラス14の内面に略平行にかつウインドシールドガラス14の側縁に向って延びて設けられる、即ちドアフレーム21に近付く方向に延びて設けられる。また第1リヤフランジ61cは、ドアフレーム21の内面から所定の間隔をあけたキャブ11内方であって、ドアフレーム21の内面に略平行にかつ後方に向って延びて設けられる。
一方、ピラーアウタパネル62は、ドアフレーム21の前面に略対向して設けられたピラーアウタ本体62aと、ピラーアウタ本体62aの前縁にこのピラーアウタ本体62aと一体的に形成された第2フロントフランジ62bと、ピラーアウタ本体62aの後縁にこのピラーアウタ本体62aと一体的に形成された第2リヤフランジ62cとを有する。第2フロントフランジ62bは、ウインドシールドガラス14の内面から所定の隙間をあけたキャブ11内方であって、上記ウインドシールドガラス14の内面に略平行にかつウインドシールドガラス14の側縁とは反対方向に延びて設けられる、即ちドアフレーム21から離れる方向に延びて設けられる。また第2リヤフランジ62cは、ドアフレーム21の内面から所定の間隔をあけたキャブ11内方であって、ドアフレーム21の内面に略平行にかつ後方に向って延びて設けられる。なお、ピラーアウタパネル62の第2フロントフランジ62bの端縁には、ウインドシールドガラス14の内面に向って突出するピラー用折返し部62dが設けられる。
第1フロントフランジ61bのピラー外面は第2フロントフランジ62bのピラー内面にレーザ溶接等により接合され、第1リヤフランジ61cのピラー内面は第2リヤフランジ62cのピラー内面にスポット溶接等により接合される。また第2フロントフランジ62bとウインドシールドガラス14の内面との隙間にはガラス用接着剤63が充填され、この接着剤63によりウインドシールドガラス14の側縁がフロントピラー54に取付けられる。なお、図3の符号64はウインドシールドガラス14の周縁の見栄えを向上するためにこのガラス14の周縁に嵌着されたモールである。また室内色のフロントピラートリム57はピラーインナ本体61aのピラー外面に密着して設けられる。このフロントピラートリム57の前縁はピラー用折返し部62dに係止するように折曲げれら、フロントピラートリム57の後縁は第1リヤフランジ61cのピラー外面まで延びて設けられる。またフロントピラートリム57をピラーインナ本体61aに粘着剤等により接着することにより、フロントピラートリム57のピラーインナ本体61aへの密着性を向上させることができる。更にアシストグリップ59のロア取付部59bは略『く』の字状に形成され、その基端はピラーインナパネル61に雄ねじ部材34及びナット36により取付けられ、アシストグリップ59のアッパ取付部(図示せず)もロア取付部59bと同様に構成される。アシストグリップ59の室内色と同系色の把持部59cは、トラックの運転席に着席した運転者15からフロントコーナ部材53を見たときに、ガラスラン26とオープニングトリム28とを遮るように構成される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成されたトラックの動作を説明する。
ピラーインナ本体61aがトラックの運転席に着席した運転者15のこのピラーインナ本体61aに向けた視線とほぼ平行であり、第2フロントフランジ62bに接合される第1フロントフランジ61bがウインドシールドガラス14の側縁とは反対側に突出しない、即ちウインドシールドガラス14の幅方向の中心に向って突出しないので、運転者15から見たフロントピラー54の幅を狭くすることができる。またピラーインナ本体61aとピラーアウタ本体62aと第1及び第2フロントフランジ61b,62bの接合部と第1及び第2リヤフランジ61c,62cの接合部によりフロントピラー54が筒状に形成されるので、フロントピラー54としての所定の剛性を確保できる。この結果、フロントピラー54の剛性を保持しつつ、運転者15の前方視界の幅を拡大できるとともに、上記運転者15から見たフロントピラー54の幅を狭くすることができる。更にアシストグリップ59のロア取付部59b及びアッパ取付部のフロントピラー54への取付面が、運転席に着席した運転者15の視線方向と略平行に設けられているので、アシストグリップ59のロア取付部59b及びアッパ取付部の雄ねじ部材34やこの雄ねじ部材34が挿入される座ぐり部が目立たず、アシストグリップ59の見栄えを向上できる。
一方、トラックが交差点で右折するとき、走行道路の対向車線を直進する対向車が通り過ぎるまで交差点で停止して待つ。対向車が通り過ぎた後に、トラックの走行道路に交差する交差道路の右側の横断歩道上を見て歩行者が横断しているか否かを確認する。このときトラックの運転者15は右斜め前方の運転席側のフロントコーナ部材53の方向を見るけれども、室内色と色差が大きく目立つ黒色系のガラスラン26と、オープニングトリム28の室内色と色差が大きく目立つ黒色系のシール部28bと、オープニングトリム28とガラスラン26の間の目立つ見切り部と、ガラスラン26とサイドガラス22の間の目立つ見切り部とが、フロントピラー54の略全長にわたって延びる室内色と同系色の目立たないアシストグリップ59の把持部59cにより遮られて、運転者15から見えない。この結果、運転者15はフロントコーナ部材53のうち室内色と同系色の目立たないアシストグリップ59の把持部59cを見ることになるので、運転者15の眼15aの焦点がフロントコーナ部材53に合わなくなり、フロントコーナ部材53の向こう側の視認性を向上できる。従って、第1の実施の形態と略同様の効果が得られる。
なお、上記第1及び第2の実施の形態では、フロントコーナ部材が運転席側のフロントコーナ部材であり、アシストグリップをこの運転席側のフロントコーナ部材に取付けた例を挙げたが、本発明は、フロントコーナ部材が助手席側のフロントコーナ部材であり、アシストグリップをこの助手席側のフロントコーナ部材に取付けた場合にも適用できる。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、車両としてトラックを挙げたが、乗用車、バス又はその他の車両でもよい。
また、日本人成年男性の瞳孔間隔の平均値は66mmであり、全日本人成年男性を100%とするとき、95%の日本人成年男性の瞳孔間隔は73mm以下である。この瞳孔間隔73mmの運転者がフロントコーナ部材の方向を両眼で見たときに、アシストグリップの把持部が上記黒色部の少なくとも1/2を遮ることができれば、本発明の効果が得られ、また運転者の身長や体格に拘らず殆ど全ての成年日本人の運転者が見ても、十分に本発明の効果が得られる。更に上記黒色部の少なくとも2/3を遮ることができれば、本発明の効果は顕著である。以上のことから、目立つ黒色系のガラスランや、オープニングトリムの目立つ黒色系のシール部や、フロントピラートリムとオープニングトリムの間、またオープニングトリムとガラスランの間、更にガラスランとサイドガラスの間のそれぞれ目立つ見切り部が、アシストグリップの目立たない把持部により部分的にも遮られることにより、フロントコーナ部材の向こう側の視認性を確実に向上できる。またアシストグリップの把持部の長さをフロントピラーの略全長にわたる長さとすれば、上記効果はより顕著になる。
本発明第1実施形態のトラックのグリップ構造を示す図2のA−A線断面図である。 そのトラックのキャブ内を助手席側から運転席側を見た要部斜視図である。 本発明第2実施形態のトラックのグリップ構造を示す図1に対応する断面図である。
符号の説明
10 トラック(車両)
12 運転席
14 ウインドシールドガラス
15 運転者
21 ドアフレーム
21d 前側起立片
22 サイドガラス
23,53 フロントコーナ部材
24,54 フロントピラー
26 ガラスラン
27 フロントピラートリム
28 オープニングトリム
29,59 アシストグリップ
29a,29b,59b 取付部
29c,59c 把持部

Claims (2)

  1. ウインドシールドガラス(14)の側縁とサイドガラス(22)の前縁との間に、前記ウインドシールドガラス(14)の側縁及び前記サイドガラス(22)の前縁に沿って延びるフロントコーナ部材(23,53)が設けられ、前記フロントコーナ部材(23,53)に運転者(15)の乗降を支援するアシストグリップ(29,59)が取付けられた車両のグリップ構造において、
    前記アシストグリップ(29,59)が、前記フロントコーナ部材(23,53)にそれぞれ取付けられた一対の取付部(29a,29b,59b)と、前記フロントコーナ部材(23,53)に沿って設けられかつ前記運転者(15)により握られる室内色と同系色の把持部(29c,59c)とを有し、
    前記車両(10)の運転席(12)に着席した運転者(15)から前記フロントコーナ部材(23,53)を見たときに、前記サイドガラス(22)の前縁を保持し案内する黒色系のガラスラン(26)が前記把持部(29c,59c)により遮られるように構成されたことを特徴とする車両のグリップ構造。
  2. フロントコーナ部材(23,53)が、フロントピラー(24,54)と、前記フロントピラー(24,54)の車室内側の面を覆う室内色のフロントピラートリム(27)と、黒色系のガラスラン(26)が装着されたドアフレーム(21)の前側起立片(21d)と、前記フロントピラー(24,54)に沿って取付けられ前記フロントピラー(24,54)及び前記前側起立片(21d)間の隙間を塞ぐ黒色系のシール部(28b)を有するオープニングトリム(28)とを備え、
    車両(10)の運転席に着席した運転者(15)から前記フロントコーナ部材(23,53)を見たときに、前記黒色系のガラスラン(26)及び前記黒色系のオープニングトリム(28)のシール部(28b)が前記把持部(29c,59c)により遮られるように構成された請求項1記載の車両のグリップ構造。
JP2005352951A 2005-12-07 2005-12-07 車両のグリップ構造 Expired - Fee Related JP4776362B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005352951A JP4776362B2 (ja) 2005-12-07 2005-12-07 車両のグリップ構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005352951A JP4776362B2 (ja) 2005-12-07 2005-12-07 車両のグリップ構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007153185A JP2007153185A (ja) 2007-06-21
JP4776362B2 true JP4776362B2 (ja) 2011-09-21

Family

ID=38238077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005352951A Expired - Fee Related JP4776362B2 (ja) 2005-12-07 2005-12-07 車両のグリップ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4776362B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5592628B2 (ja) * 2008-11-10 2014-09-17 西川ゴム工業株式会社 グラスラン
JP2019171960A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 ダイハツ工業株式会社 車両用グリップ
JP6941635B2 (ja) * 2019-03-11 2021-09-29 本田技研工業株式会社 車両前部構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007153185A (ja) 2007-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7651158B2 (en) Vehicle body structure
US7954886B2 (en) Front structure of vehicle
US10189504B2 (en) Vehicle pillar structure
JP2007062635A (ja) 車両のルーフ構造
KR20170092592A (ko) 탈착 가능한 하부면을 갖는 자동차 스포일러
US8672381B1 (en) Asymmetrical grab handle for vehicle
JP4854513B2 (ja) 車両用前部構造
CN110040182B (zh) 车辆用柱结构
US20070296238A1 (en) Front Structure of Vehicle
JP2007030780A (ja) 車両の前部構造
JP4776362B2 (ja) 車両のグリップ構造
WO2006038431A1 (ja) 車両の前部構造
JP4171473B2 (ja) サンシェード装置
JP4854232B2 (ja) 車両の前部構造
JP2008094165A (ja) 車両の前部構造
DE602006001799D1 (de) Seitenteil für ein Dach einer Kraftfahrzeugkarosserie, und Kraftfahrzeug mit einem derartigen Seitenteil
JP4803979B2 (ja) 小型車両におけるフロントウィンド
KR200489462Y1 (ko) 차량용 보조미러 고정클립 및 차량용 보조미러
JP4918791B2 (ja) 車両の上部車体構造
CN111824264A (zh) 车身前部结构
JP2007237890A (ja) 車両の上部車体構造
CN110466617A (zh) 一种汽车顶棚与车体之间的连接柱
KR102220692B1 (ko) 자동차용 a-필러 가니쉬
JP2005255114A (ja) 自動車用窓ガラスの支持構造
JP5937427B2 (ja) 自動車用内装材の接合構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110628

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110628

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4776362

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140708

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees