JP4776122B2 - 眼底撮影装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は被検眼の眼底画像データを撮影する眼底カメラ部と、前記眼底カメラ部により撮影された眼底画像データを記憶するファイリング装置を含む眼底撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、眼底カメラのような撮影装置において、撮影時の照射光量を自動設定する自動露光技術が知られている。このような従来の自動露光技術では、入力した被検眼状態や撮影条件に基づき、自動的に撮影光量を簡易決定するような方法も知られているが、比較的精度の高い露光制御を行なうには照明光学系や撮影光学系に測光手段を設け、観察時の眼底反射光量を検出し、撮影に適切な照射光量を計算する必要があった。
【0003】
上記のように、照明光学系や撮影光学系に測光手段を設ける構成は基本光学系に余分なハードウェアを追加する必要があり、構成が複雑かつ高価となる問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、被検眼の眼底画像データを撮影する眼底カメラ部と、眼底カメラ部により電子的に撮影された眼底画像データを記憶するファイリング装置を含む眼底撮影システムも作られるようになってきた。
【0005】
ところが、このような眼底撮影システムは、撮影済みの眼底画像データを主に検査や診断の目的で利用することに重きを置いて設計されているものが多く、他の目的、たとえば、上述のような自動露光や露光状態の評価に撮影済みの眼底画像データを用いるような眼底撮影システムはまだ知られていない。
【0006】
本発明の課題は、被検眼の眼底画像データを撮影する眼底カメラ部と、眼底カメラ部により電子的に撮影された眼底画像データを記憶するファイリング装置を含む眼底撮影装置において、撮影済みの眼底画像データを利用して高精度の露光制御を行なえるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明によれば、被検眼の眼底画像データを撮影する眼底カメラ部と、前記眼底カメラ部により撮影された眼底画像データを記憶するファイリング装置を含む眼底撮影装置において、前記ファイリング装置に記憶された眼底画像データから眼底画像データを抽出するための条件を設定するユーザ設定手段と、前記ファイリング装置に記憶された眼底画像データから、前記ユーザ設定手段により設定された抽出条件に合った眼底画像データを抽出し、該抽出された眼底画像データの画像の明るさを評価する評価手段と、を有し、前記抽出された眼底画像の明るさの評価結果および該評価に用いた眼底画像の撮影条件データに基づき眼底撮影のための適正露光量を決定する構成を採用した。
【0008】
評価結果の出力の態様としては、画像が明るすぎたり暗すぎたりする場合に警告を行な
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明を採用した眼底撮影装置の構成を示している。図1の装置は眼底カメラ部100と、ファイリング装置200から構成されている。
【0011】
図1の眼底カメラ部100は、撮影/観察光学系(主光学系)と照明光学系から構成されている。照明光学系は、観察用光源としてのランプ21、コンデンサーレンズ22、撮影光源としてのストロボ23、ミラー25、リングスリット26、リレーレンズ27などから構成されている。
【0012】
上記の照明光学系の照明光は、撮影/観察光学系の穴あき全反射ミラー12に入射される。
【0013】
撮影/観察光学系は、対物レンズ10、前眼部観察用レンズ11(前眼部観察時に光路に挿入される)、穴あき全反射ミラー12、フォーカスレンズ13、変倍レンズ14などから構成される。
【0014】
撮影/観察光学系の後部には、はね上げ式のミラー15が配置され、被検眼(不図示)の眼底からの反射光をプリズム16および接眼レンズ17から成る接眼部、または撮影用のCCD19のいずれかに導入することができる。
【0015】
眼底カメラ部100の本体部30は架台31上にマウントされており、ジョイスティック35により水平および垂直方向に移動させることができるようになっている。ジョイスティック35の頭部にはシャッタボタン32が設けられている。
【0016】
観察用のランプ21の光量は、調整つまみ33により、また、撮影時のストロボ23の光量は調整つまみ34により手動調整できる。
【0017】
ジョイスティック35の近傍には、後述の警告処理のために用いられる警告ランプ36が設けられている。
【0018】
図示の眼底カメラ部100により散瞳方式の撮影/観察を行なう構成であり、観察(あるいはアライメント)時にはランプ21の照明光により眼底画像を接眼部(プリズム16および接眼レンズ17)を介して観察し、撮影時にシャッタボタン32を押下するとミラー15がはね上げられ、ストロボ23が発光し、眼底画像がCCD19により撮影される。
【0019】
ファイリング装置200は、専用ハードウェアを用いて構成してもよいが、パーソナルコンピュータのハードウェアにより構成することができる。たとえば、ファイリング装置200は、画像処理部としてのPC(パーソナルコンピュータ)本体41、画像データファイリング用のHDD(ハードディスクドライブ。ただし、データ記憶媒体は磁気ディスクに限定されるものではない)42、ユーザーインターフェースおよびデータ表示用のCRTやLCDから成るモニタ43、ユーザーインターフェースおよびデータ入力/設定用のキーボード44およびマウス47、警告音や音声ガイダンスを行なうためのスピーカ46などから構成される。
【0020】
眼底カメラ部100のCCD19の撮影画像は、ファイリング装置200に対して、ビデオキャプチャインターフェース45を介して入力される。ビデオキャプチャタイミングは、ビデオキャプチャインターフェース45に配線されたシャッタボタン32により決定される。
【0021】
CCD19から入力した撮影画像データは、PC本体41の制御プログラムにより、HDD42に所定のフォーマットで記録される。このとき、被検者の性別、被検眼の左右、撮影方法(たとえばカラー撮影/蛍光撮影/赤外蛍光撮影などの別)、などの書誌データや撮影条件データが撮影画像データとともに記憶される。
【0022】
本実施形態では、従来のように眼底カメラ部100の光学系に測光手段ハードウェアを設けることなく、HDD42に記憶させた撮影済みの眼底画像データを利用して高精度の露光制御を行なえるようにする。
【0023】
このために、本実施形態においては、ファイリング装置200のHDD42に記憶された撮影済みの眼底画像データの画像の明るさを評価する。評価結果に応じて出力を行なうが、この評価結果の出力の態様としては、画像が明るすぎたり暗すぎたりする場合に警告を行なう、あるいは評価結果および評価に用いた眼底画像データの撮影条件データに基づき眼底カメラ部の撮影時の眼底照射光量を調節する自動露光制御を行なうものが考えられる。
【0024】
このようにHDD42に記憶された撮影済みの眼底画像データを利用することにより、眼底カメラ部100の光学系に測光手段ハードウェアを設ける必要がなく、汎用的な眼底カメラハードウェアを流用し、ファイリング装置200を外付けするだけで露光制御を行なうことができる。
【0025】
図3は、CCD19で撮影された眼底画像を示している。図3において符号81はマスク部分で、撮影/観察光学系の一部に配置されたマスクによって形成される低輝度の部分である。このマスク部分81は図示のように円形の眼底撮影範囲を画成する。符号82は撮影された眼底画像である。
【0026】
ファイリング装置200のHDD42には、眼底画像82(あるいはさらにマスク部分81)を構成する画素83の輝度(通常、RGB3原色分)データが格納される。
【0027】
眼底画像データの画像の明るさの評価は、PC本体41上で実行するアプリケーションプログラムにより行なうことができる。たとえば、当該眼底画像データの輝度の代表値として適当な値を算出し、それをしきい値を比較することにより眼底画像データの画像の明るさを評価することができる。
【0028】
図4は、図3の眼底画像データの画素の輝度値のヒストグラムを示している。図4の横軸は輝度(0〜255:8ビット量子化の場合)、縦軸はその輝度を有する画素の出現頻度(画素数)である。通常、この種の画像データはRGB3原色分の輝度データから構成されているので、ある画素の輝度値はRGB3原色の輝度値に所定の統計演算(たとえば平均演算)を行なうことにより求めればよい。
【0029】
たとえば、加重平均の場合であれば、ある画素の輝度値Rはその画素のRGB3原色の輝度値をR、G、Bとすれば
R=(aR+bG+cB)/(a+b+c)
として求めることができる。図4のヒストグラムは、このようにして求めた画素の輝度値から作成したものである。
【0030】
そして、図3のような画像の場合、通常は、マスク部分81の低輝度部分に出現頻度のピークP1が、また、眼底画像82を構成する中間輝度部分に出現頻度のピークP2が現われる。
【0031】
図3の眼底画像の明るさの代表値としては、もちろんピークP2の輝度値を抽出するのが適当である。このとき、マスク部分のピークP1の排除は簡単な輝度範囲の演算により行なえる。マスク部分は照明光量にかかわらずほぼ一定の低輝度であるためである。
【0032】
なお、眼底画像の明るさの代表値の算出方法は、その画像の明るさを代表する値を求める演算であれば、どのようなものであってもかまわない。たとえば、画像の全画素の輝度情報を算術平均した平均輝度を用いることも考えられる。
【0033】
あるいは、本実施形態では、算出した代表値は画像が明るすぎるか暗すぎるかの判断に用いる。したがって、PC本体41に用意したプログラムにより、図4のようなヒストグラムのカーブの形状を解析して代表値の演算方式を適応的に選択したり、あるいはそのカーブの形状から直接その画像が明るすぎるか暗すぎるかを判断することも考えられる。
【0034】
いずれにしても、眼底画像の明るさの代表値の算出方法は、本発明の必須要素ではないので、ここではこれ以上の詳細な説明は省略する。
【0035】
また、図3、図4の眼底画像82の全体を用いるだけではなく、後述のように画像の一部をユーザに指定させ、その部分の画像の明るさの代表値を上記同様に求めることができる。また、画像の一部をユーザに指定させる場合には後述のように複数の領域を指定させることができ、さらにこれら複数部分の画像の明るさの代表値を平均するなどの統計演算を行ない、その眼底画像の代表値を定義することもできる。
【0036】
図2は、ファイリング装置200のモニタ43で表示するユーザーインターフェースのためのGUI画面の表示例を示している。昨今のGUIの慣習に従い、これらユーザーインターフェースのための画面(ウィンドウ)のボタンはマウス47により操作され、またテキスト入力フィールドにはキーボード44により数値や文字データを入力できる。なお、説明が煩雑になるのを避けるため、以下では、GUI画面上でのボタン操作に関しては、いちいちマウス47について言及しない。また、後述の各ボタンの押下にはマウス47のかわりにモニタ43上に配置したタッチパネル、あるいはライトペンのような入力手段を用いてもよい。
【0037】
以下で述べるGUI画面の表示制御、キーボード44およびマウス47の入出力制御、眼底画像データの評価、自動露光制御などは全てPC本体41上で実行するアプリケーションプログラムにより行なうものとする。
【0038】
図2左上はモニタ43に表示するメインウィンドウの例で、表示領域51は眼底画像52の表示領域、表示領域53は、図2の右側に示したユーザーインターフェースウィンドウのためのものである。表示領域51の眼底画像52としては、直前の撮影画像などを表示することができる。
【0039】
図2右側のユーザーインターフェースウィンドウは、主に上半分と下半分に分けられており、上半分は、過去の撮影画像の評価の表示、およびそれに基づく露光量制御(眼底照射光量の制御)のためのものである(本実施形態では、露光量制御は撮影時のストロボ23の発光量制御により行なうものとする)。
【0040】
図2右側のユーザーインターフェースウィンドウの上半分には、ボタン54およびグラフ表示55が配置されている。このうちボタン54は「LAMP」、「VOICE」、「AUTO」の3つの制御モードのいずれか1つを選択できるいわゆるラジオボタンとして構成されている。
【0041】
ボタン54で「LAMP」を選択した場合は、過去の撮影画像の明るさが適正でない場合に下記のグラフ表示55、または警告ランプ36を用いた警告表示を行なうモードとなる。「VOICE」の場合は、スピーカ46を用いた警告音による警告を行なうモードとなる。「AUTO」の場合は、後述のように過去の撮影画像の明るさの評価、および過去の撮影画像の撮影データ(露光量、画角データなど)に基づき適正露光量を決定する自動露光モードとなる。
【0042】
グラフ表示55は、後述のようにして抽出した過去の撮影画像データの評価結果を示すためのもので、ここでは過去の撮影画像データの評価結果に応じて「暗」、「やや暗」、「適正」、「やや明」、「明」の5段階表示を行なえる。グラフ表示55は、評価結果を示すように輝度を変更して5段階表示の適合するセルを強調表示すればよいが、色や点滅の度合を変更して5段階表示の適合するセルを強調表示してもよい。たとえば、点滅/点灯を制御する場合は「適正」は点灯表示とし、「やや暗」、「やや明」は周期の長い(遅い)点滅、「暗」および「明」は周期の短かい(速い)点滅としたり、色を制御する場合であれば、「適正」は緑色で、「やや暗」、「やや明」はオレンジ色で、「暗」および「明」は赤色で表示することが考えられる。もちろん、点滅と色を組合せてもよい。このような表示制御(のみ)により過去の撮影画像データの評価結果を示す方法は、被検者に影響を与えないで済む利点がある。
【0043】
図2右側のユーザーインターフェースウィンドウの下半分は、撮影画像データの評価に用いる過去の撮影画像データの抽出を制御するためのものであり、符号60の「DATA」モード表示状態、または図2左下の「AREA]モード表示状態とすることができる。すなわち、ボタン61を押下すると「DATA」モード表示状態60となり、ボタン62を押下すると「AREA」モード表示状態70となる。
【0044】
「DATA」モード表示状態60においては、ボタン(同時選択可能なチェックボタン)およびテキスト入力フィールドから成る入力部63、および64により、撮影画像データの評価に用いる画像データの抽出条件を設定することができる。
【0045】
入力部63は過去何枚の画像を評価に用いるかを設定するために用いられる。また、入力部64はさらに被検者の年齢、被検者の性別、撮影日時の範囲、撮影方法(たとえばC:カラー撮影、F:蛍光撮影、I:赤外蛍光撮影などの別)、撮影に用いた画角(変倍レンズ14により選択される)などの条件を設定することができ、入力部63の枚数条件に論理積的に組合せられ、さらに評価に用いる画像データを絞り込むことができる。このうち、撮影方法および撮影に用いた画角の条件は重要であるから、入力部64のチェックボタンが選択されていない場合は、現在選択されている眼底カメラ部100の撮影モードおよび撮影画角の条件に適合するものを自動的に抽出するようにしてもよい。
【0046】
一方、「AREA」モード表示状態70(図2左下)においては、過去の画像のどの部位(領域)を明るさの評価に用いるかを指定するためのGUIとなっている。「AREA」モード表示状態70においては、眼底撮影範囲を模した円形の入力領域71が画成され、この中で符号75、76のように明るさの評価を所望する評価部位(評価領域)をマウス47により指定することができる。評価部位(評価領域)は図示のような矩形、あるいは円形(または楕円形)をマウス47で入力することにより指定する。
【0047】
この評価部位(評価領域)の指定が行なわれていない場合は、(入力部64の指定により)抽出した過去の画像データについてそれぞれ所定の方法で代表値を求め、さらに抽出した過去の(複数の)画像データについて所定の統計演算(算術平均、加重平均など)を行ない、抽出した過去の画像データ全体の代表値を求める。
【0048】
一方、評価部位(評価領域)の指定が行なわれた場合は、(入力部64の指定により)抽出した過去の画像データで指定された評価部位の輝度の代表値を抽出し、さらにこれらの平均を取るなどの統計演算を行なうことにより当該画像の輝度(明るさ)の代表値を求めることができる。そしてさらに抽出した過去の画像データの明るさの各代表値について所定の統計演算を行ない、抽出した過去の画像データ全体の代表値を求める。
【0049】
所望の評価部位はマウス47で複数入力することができ、複数の評価部位を入力した場合は、抽出した過去の各画像データで指定された評価部位の輝度の代表値に対して所定の統計演算を行なうことにより当該画像の輝度(明るさ)の代表値を求めることができる。
【0050】
なお、評価部位指定75は既に指定され有効となった部位を、また、評価部位指定76は、現在マウス47により指定中の部位を示している。評価部位指定76は、マウス47によりボタン72(ENTER)を操作することにより有効とすることができる。また、指定済みの個々の評価部位76は、ボタン73(CLEARを示すC)により個々に解除でき、また、ボタン74(ALL CLEARを示すAC)を操作することにより指定済みの全ての評価部位76を取り消すことができる。さらに、本実施形態では(評価部位76の指定を解除してしまうのではなく)評価部位76の指定を一時的に無効化して範囲指定のみは記憶しておくための一時解除ボタン75を設けてある。
【0051】
このように、画像の明るさの評価に用いる評価部位76を任意に指定できるようにしておけば、検者は黄斑部近傍であるとか、鼻梁側の周辺部であるとか輝度制御に重要と判断した領域を自由に選択することができ、これに基づき高精度な露光制御を行なうことができる。
【0052】
上記のように、明るさの評価に用いる過去の眼底画像の抽出条件、および明るさの評価に用いる評価部位(評価領域)の指定を行なうと、画像の抽出条件、および評価部位(評価領域)の指定に基いて過去の眼底画像の明るさの評価がPC本体41で実行するアプリケーションプログラムにより行なわれ、ボタン54で選択されたモードに応じて警告、または自動露光制御を行なう。
【0053】
警告モード(「LAMP」または「VOICE」モード)では、グラフ表示55(またはスピーカ46)を用いて過去の眼底画像の明るさが適正であれば適正表示を行ない、過去の眼底画像が暗すぎたり明るすぎたりした場合はグラフ表示55(またはスピーカ46)を用いて警告表示(警告出力)を行なう。検者はこの警告表示に応じて、調整つまみ34によりストロボ23の光量を調節することにより(あるいはさらに調整つまみ33によりランプ21の光量を調節することにより)、適正光量を得ることができ、また、適正表示により抽出した過去の画像の露光状態が適正であることを確認することができる。
【0054】
警告表示に関しては、眼底カメラ部100に設けた警告ランプ36の方が操作中の検者に近いので、モニタ43のみで警告表示を行なうよりも視認性が高い。図1では、警告ランプ36として表示素子を1つのみ示しているが、もちろん、複数のLEDを配置することなどにより図2のグラフ表示55と同様の表示手段を構成することができ、その場合、よりきめ細かい警告表示を眼底カメラ部100側で行なうことができる。
【0055】
過去の眼底画像の評価は、上述のようにして求めた過去の眼底画像の明るさ(輝度)の代表値と、ROMなどに格納した固定のしきい値と比較するか、あるいは所定のユーザーインターフェースによりユーザが設定した所望のしきい値と比較することなどにより行なえばよい。
【0056】
また、自動露光モード(「AUTO」モード)においては、抽出した過去の撮影画像の明るさの評価結果、およびその評価に用いた過去の撮影画像の撮影条件データ(露光量、画角データなど)を用いて適正露光量を決定する。露光量、画角データなどの撮影条件パラメータと、実際に撮影される画像の輝度の関連はある程度あらかじめ見積ることができるため、この関連性をPC本体41で実行するアプリケーションプログラムの定数データを構成するテーブルデータなどとして格納しておけば、今回の撮影のための適正露光量を決定することができる。実際の露光制御はストロボ23の発光量を制御することにより行なう。撮影時の露光量は、ストロボ23の発光量が支配的であるため、ストロボ23の光量のみを調整するだけでも充分であるが、より厳密な露光量制御を行なう場合には、同時点灯している観察用のランプ21の光量も制御してもよい。
【0057】
本実施形態は、眼底カメラ部100の光学系に測光手段ハードウェアを設ける必要がなく、汎用的な眼底カメラハードウェアを流用し、ファイリング装置200を外付けするだけで露光制御(評価/警告/自動露光)を行なうことができる、という優れた効果がある。
【0058】
図3、図4により説明した眼底画像の明るさ(輝度)の代表値の算出、過去の眼底画像の明るさ(輝度)の評価、図2のGUI画面の警告表示および適正表示の制御、「AUTO」モードにおける自動露光制御などは全てPC本体41の制御プログラムとして実装することができ、フレキシブルディスクやMO、CD−ROMなどの媒体を介してPC本体41に供給することができる。
【0059】
なお、上記実施形態では、便宜上眼底カメラ部100とファイリング装置200に分けて説明したが、これらが一体型の眼底撮影装置として構成されている場合でも、本発明を実施できるのはいうまでもない。
【0060】
また、撮影媒体がCCDに主としてフィルムを用いる、より一般的な構造の眼底カメラを含む撮影システムには図5のような構成を用いることができる。
【0061】
図5の眼底撮影装置において、図1と異なるのは、CCD19のかわりに撮影媒体としてフィルム19bを用いていること、接眼部(接眼レンズ17の前方)に着脱自在のCCDカメラ19aを外付けしてある点である。その他の基本構成は図1とほぼ同様であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0062】
CCDカメラ19aを図5のような位置に装着する構造については、公知であるのでここでは詳細な構造は省略する(CCDカメラ19aの装着位置は、光学系中の他の位置であってもかまわない)が、この部分の光学系の基本機能はミラー15方向からの光路をミラー19cにより接眼レンズ17またはCCDカメラ19aのいずれかの方向に導くものである。
【0063】
ファイリング装置200を構成するPC本体41およびその周辺の構成は全て図1とほぼ同様であるが、CCDカメラ19aの出力はビデオキャプチャインターフェース45に入力される。ビデオキャプチャタイミングは、図1同様にビデオキャプチャインターフェース45に配線されたシャッタボタン32により決定され、CCDカメラ19aにより撮影された画像はPC本体41の制御によりHDD42にファイリングすることができる。
【0064】
図5のような構成においても、前述同様に汎用的な眼底カメラハードウェアを流用し、ファイリング装置200の処理により、露光制御(評価/警告/自動露光)を行なうことができる。
【0065】
なお、図5に示したような眼底カメラ部100では、警告ランプ36が設けられていないか、また、警告ランプ36があっても本発明の用途のために警告ランプ36に対する配線や警告制御を行なえない場合が多いが、ファイリング装置200のモニタ43(あるいはPC本体41のブザーなどその他の出力手段)のみで画像の明るさに関して警告を行なうだけでも、充分目的は達成することができる。もちろん、警告ランプ36に対する配線や警告制御を行なえるのであれば、警告ランプ36に前述同様の警告動作を行なわせることができるのはいうまでもない。
【0066】
このことはストロボ23/ランプ21の配線/光量制御についても同様であり、もしこれらの光源に対する配線が可能であれば、前述同様の自動露光制御が可能であるが、もしストロボ23/ランプ21の配線/光量制御が不可能であれば、画像の明るさに関して警告を行ない、実際の光量制御はユーザが調整つまみ33、34を用いて手動制御により行なうことになる。
【0067】
要するに、本発明の要旨はファイリング装置に記憶された過去の眼底画像データの画像の明るさを評価し、その評価結果を続く撮影の(自動/手動)露光制御に反映させる点にあり、眼底カメラ部100とファイリング装置200、あるいはさらに眼底画像データを取得するためのCCDカメラ部がどの程度一体であるかあるいはどの程度別体であるかといった態様とは無関係である。
【0068】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、被検眼の眼底画像データを撮影する眼底カメラ部と、前記眼底カメラ部により撮影された眼底画像データを記憶するファイリング装置を含む眼底撮影装置において、前記ファイリング装置に記憶された眼底画像データから眼底画像データを抽出するための条件を設定するユーザ設定手段と、前記ファイリング装置に記憶された眼底画像データから、前記ユーザ設定手段により設定された抽出条件に合った眼底画像データを抽出し、該抽出された眼底画像データの画像の明るさを評価する評価手段と、を有し、前記抽出された眼底画像の明るさの評価結果および該評価に用いた眼底画像の撮影条件データに基づき眼底撮影のための適正露光量を決定する構成を採用しているので、眼底カメラ部の光学系に測光手段ハードウェアを設ける必要がなく、簡単安価な構成により露光制御(評価/警告/自動露光)を行なうことができる、という優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用した眼底撮影装置の構成を示した説明図である。
【図2】図1の装置におけるユーザーインターフェース画面の例を示した説明図である。
【図3】図1の装置により撮影される眼底画像例を示した説明図である。
【図4】眼底画像の明るさの代表値の算出方法を示した説明図である。
【図5】本発明を採用した眼底撮影装置の異なる構成を示した説明図である。
【符号の説明】
10 対物レンズ
11 前眼部観察用レンズ
12 穴あき全反射ミラー
13 フォーカスレンズ
14 変倍レンズ
15 ミラー
16 プリズム
17 接眼レンズ
19 CCD
21 ランプ
22 コンデンサーレンズ
23 ストロボ
25 ミラー
26 リングスリット
27 リレーレンズ
30 本体部
31 架台
32 シャッタボタン
33、34 調整つまみ
35 ジョイスティック
36 警告ランプ
41 PC本体
42 HDD
43 モニタ
44 キーボード
45 ビデオキャプチャインターフェース
46 スピーカ
47 マウス
51、53 表示領域
54、61、62、72〜75 ボタン
55 グラフ表示
60 「DATA」モード表示状態
63、64 入力部
70 「AREA」モード表示状態
71 入力領域
75 一時解除ボタン
81 マスク部分
82 眼底画像
83 画素
100 眼底カメラ部
200 ファイリング装置

Claims (6)

  1. 被検眼の眼底画像データを撮影する眼底カメラ部と、前記眼底カメラ部により撮影された眼底画像データを記憶するファイリング装置を含む眼底撮影装置において、
    前記ファイリング装置に記憶された眼底画像データから眼底画像データを抽出するための条件を設定するユーザ設定手段と
    前記ファイリング装置に記憶された眼底画像データから、前記ユーザ設定手段により設定された抽出条件に合った眼底画像データを抽出し、該抽出された眼底画像データの画像の明るさを評価する評価手段と、を有し
    前記抽出された眼底画像の明るさの評価結果および該評価に用いた眼底画像の撮影条件データに基づき眼底撮影のための適正露光量を決定することを特徴とする眼底撮影装置。
  2. 前記抽出条件が、撮影方法および撮影に用いた画角の条件であることを特徴とする請求項1に記載の眼底撮影装置。
  3. 前記評価手段による評価結果に応じて前記ファイリング装置に記憶された眼底画像データの画像の明るさが適正でない場合に眼底カメラ部または前記ファイリング装置の警告出力手段により警告出力を行なうことを特徴とする請求項1に記載の眼底撮影装置。
  4. 前記警告出力が音声情報または可視情報の出力により行なわれることを特徴とする請求項3に記載の眼底撮影装置。
  5. 前記評価手段は、前記ファイリング装置に記憶された眼底画像データから抽出した1つまたは複数の眼底画像データに対する所定の統計演算により、抽出した1つまたは複数の眼底画像データの画像の明るさに対応する代表値を求めることにより抽出した1つまたは複数の眼底画像データの明るさを評価することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の眼底撮影装置。
  6. 1つの眼底画像データ中で、前記評価手段により評価すべき眼底画像データの評価領域を1つまたは複数選択するユーザ設定手段を有し、選択された1つまたは複数の評価領域に対する所定の統計演算により当該眼底画像データの画像の明るさに対応する代表値を求めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の眼底撮影装置。
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