JP4773860B2 - 根管長測定機能付き歯科用ハンドピース - Google Patents
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Description
このように、歯髄炎の炎症が髄室内のほとんどの領域に及んだり、根管内の歯髄まで汚染および炎症が広がってしまった時には、早急に治療を行う必要がある。この治療の一つが根管治療である。
図7に示すように、ハンドピース50は、ヘッドユニット51と、このヘッドユニット51の後端側に接続されるハンドピース本体52とから主に構成されている。
この保持部材54には、ヘッドユニット51のヘッド部55に装着される切削工具56に電気的に接触させるための接触子57が備えられていると共に、この接触子57に通電可能な状態でリード線接続部58が備えられており、このリード線接続部58にリード線59を取り付けることによって、接触子57、リード線59を介して切削工具56が根管長測定器60に電気的に接続されるようになっている。
すなわち、図7の(a)に示すように、保持部材54を、ヘッドユニット51のヘッド部55側に向けた軸線方向の前方にスライド(移動)させたときに、接触子57が切削工具56に電気的に接触するように、そして、図7の(b)に示すように、保持部材54をヘッド部55から離れる軸線方向の後方に向けてスライドさせたときに、接触子57が切削工具56から離脱し、切削工具56との電気的な接触が解除されるように構成されている。
そのために、歯科医師は切削工具に対し、接触子を接触させたり、接触を解除するたびに、治療を一時中断して患者の口腔内からハンドピース(ヘッド部など)を一旦外に出し、もう一方の片手で保持部材をネック部の軸線方向にスライドさせなければならないといった切削工具に対する接触子の接触と、離脱(接触解除)との切り替え操作が面倒で、取扱い性に問題があった。
患部への流体の供給や明かりの照射は、通常、ヘッドユニットのヘッド部の下面(切削工具が突出する面)や、ヘッド部の付け根部分(ネック部との付け根部分)などにおいてそれぞれ設けられている流体噴射孔やライトによって行われるようになっている。
そのために、従来のハンドピースのように、保持部材のスライドによって接触子が切削工具から離脱するスライド構造においては、切削工具から離脱させて待機させておく接触子の後退位置(図7の(b)参照)が、患部に向けた流体の噴射線上やライトの照射線上に位置することがあり、流体の噴射やライトの照射と干渉するなどの弊害を引き起こすおそれがあった。
ここで、前記接触子は、前記グリップ部を一方向に回転させたときに、その回転方向から前記切削工具に接触し、かつ、前記グリップ部を他方向に回転させたときに、前記切削工具からその回転方向に離脱するように折り曲げ形成されているこが好適なものとなる(請求項2)。
これにより、根管を拡大形成したり、根管長を測定するに際して、測定電極となる切削工具に対する接触子の接触と、離脱(接触解除)との切り替え操作性の向上が期待できる。ひいては、根尖の周囲の組織を傷つけずに根尖孔位置までの長さを測定し、その測定された長さ(深さ)の範囲内で根管の拡大形成を行う根管治療による迅速な処置が期待することができるなどのハンドピースの取扱い性の向上が図られる。
また、切削工具から離脱された接触子の離脱位置を、ヘッド部の下面(切削工具が突出する面)から外れたヘッド部の側方位置にすることが可能であり、これにより、注水、空冷などの流体の噴射やライトの照射と干渉することもなくなる。
また、弾発部材を備えたことで、切削工具や接触子が磨耗などを起こしても、切削工具と接触子との接触状態は弾発部材によって一定に保たれる。これにより、接触子の切削工具に対する電気的な接触不良などを確実に防ぐことができる。
そして、請求項2のように、接触子が折り曲げ形成されていることにより、グリップ部を左回り方向、右回り方向それぞれの方向に回転させたときに、その回転操作によって接触子を切削工具に確実に接触させることができ、また、接触子を切削工具から離脱させて切削工具に対する接触を確実に解除させることができる。
ここで、前記グリップ部は、前記ネック部の外側に対するそれぞれの回転停止位置において、前記ネック部に係脱自在に保持されるようにロック機構を備えていることが好適なものとなる(請求項4)。
図1は、本発明の実施形態に係る根管長測定機能付き歯科用ハンドピースを示す斜視図である。
なお、本実施形態では、歯科医師がハンドピースを掴んだ状態で、歯科医師から見て、矢印Xで示す方向をハンドピースの上下方向、矢印Yで示す方向をハンドピースの両側方向、矢印Zで示す方向をハンドピースの前後方向としている。そして、矢印Mで示す方向をグリップ部の左回り方向(反時計回り方向)、矢印Nで示す方向をグリップ部の右回り方向(時計回り方向)としている。
ハンドピースAは、図1に示すように、ヘッドユニットA1と、このヘッドユニットA1の後端側が接続されるハンドピース本体A2とを備えて構成されている。
ちなみに、ヘッドユニットA1及びハンドピース本体A2は、合成樹脂材料などの絶縁性材料から一体に成形することも可能であるし、又は、金属材料などの導電性材料によって形成することもできる。但し、導電性材料を用いて形成した場合には、絶縁皮膜などを施すことが重要である。これにより、口腔内などの組織に触れても根管長測定を支障なく行うことができるようになる。
この接触子2は、グリップ部1を左回り方向Mに回転させたときに、ヘッドユニットA1のヘッド部4に装着される切削工具3に電気的に接触する一方で、グリップ部1を右回り方向Nに回転させたときに、切削工具3から離脱されて切削工具3との接触が解除されるように構成されている。
図2は、本実施形態に係る根管長測定機能付き歯科用ハンドピースの要部を拡大して示す縦断面図であり、図3は、ヘッドユニットのネック部を軸線方向に分離させた状態を示す分解斜視図であり、図4は、グリップ部をヘッドユニットのネック部から取り外し、ロック機構をグリップ部の内部から取り外して分解した状態を示す斜視図である。
ヘッドユニットA1は、図2の(a)に示すように、ヘッド部4と、このヘッド部4から後方に延びてその後端にハンドピース本体A2が接続される接続開口部6を備えるネック部5とから一体に形成されている。
そして、ヘッドユニットA1のヘッド部4には、ヘッド部4の下面に臨むように、上下の軸受け部材8に支持させて回転可能にロータ軸7が内蔵されており、このロータ軸7にリーマやファイルなどの切削工具3が抜き差し着脱可能に装着されるようにしている。
そして、この駆動軸10の先端側にフロントギア12が取り付けられており、このフロントギア12が、ロータ軸7のロータギア13に噛み合うようになっている。また、駆動軸10の後端側にはリアギア14が取り付けられており、このリアギア14が、ハンドピース本体A2に組み込まれている後記の出力ギア15に噛み合うようになっている。
これにより、ハンドピース本体A2の内部に内蔵されているモータ(図示省略)からの回転動力は、図2に示すように、出力軸16、この出力軸16の出力ギア15、この出力ギア15に噛み合う駆動軸10のリアギア14、そして駆動軸10のフロントギア12、このフロントギア12に噛み合うロータギア13を経てロータ軸7に伝達される。つまり、ロータ軸7に装着された切削工具3がモータから伝達される回転動力によって高速回転することになる。
この係止具18は、ヘッド部4のスリット17に挿入される先端側にフック部19が形成されており、このフック部19を切削工具3の後記する小径軸部20に係脱自在に係止させることによって、ロータ軸7に挿入されて装着される切削工具3がロータ軸7から抜け外れないように保持される。係止具18は、図2の(a)に示すように、ヘッド部4にねじ込み或いは圧入などによって取り付けられる固定部材21によって枢着されている。
なお、切削工具3をロータ軸7に係脱自在に保持させる他の構成として、プッシュボタン式やラッチ式という異なる形態のものなどを挙げることができる。
これにより、モータからの回転動力により高速回転する駆動軸10のフロントギア12とロータ軸7のロータギア13との噛み合い状態などにガタなどが生じないようにしている。
これにより、グリップ部1をネック部5に組み付けるときや、ハンドピースAの定期的なメンテナンスなどにおいてグリップ部1をネック部5から取り外すときなどに、ネック部5を軸線方向に分離することができるようになっている。このとき、図4に示すように、ヘッド部4を含めたネック部5の前半部5b側と共に軸ホルダ9がネック部5の後半部5a側から抜け外れるようになっている。
例えば、ボールやピンなどの係止部材を弾発部材によって軸ホルダ9側或いはネック部5側に係脱自在に付勢するなどの適宜の接続構造によって、軸ホルダ9がネック部5の後半部5a側に抜動不能に保持されるように形成されている。そして、係止部材による接続状態を解除することによって、軸ホルダ9をネック部5の後半部5a側から抜き外し、ネック部5を軸線方向の後半部5a側と前半部5b側に分離することができるようにしている(図4の状態)。
ハンドピース本体A2は、ヘッドユニットA1の接続開口部6がねじ込みにより接続される接続口28を有し、内部にはバッテリまたは外部電源からの電力で駆動するモータ(図示省略)が内蔵されている。
これにより、モータからの回転動力は、前記したように、出力軸16の出力ギア15、この出力ギア15に噛み合う駆動軸10のリアギア14、そして駆動軸10のフロントギア12、このフロントギア12に噛み合うロータギア13を経てロータ軸7に伝達されて、ロータ軸7に保持される切削工具3が高速回転するものである。
切削工具3は、図2の(a)に示すように、ロータ軸7に挿入される柄部3aと、この柄部3aから下方に先細状に延びて先端で根管C(後記の図6参照)を拡大する針部3bとを有する周知の構造を呈している。そして、柄部3aの上端には小径軸部20と切欠き部20aが形成されている。切欠き部20aは、ロータ軸7の上部に設けられている係合部20bが係合するようにほぼD字形状の断面に形成されている。
図5は、グリップ部の一部を破断して示す要部の底面図である。ここでは、図1から図4を適宜参照しながら説明する。
グリップ部1は、合成樹脂材料やその他の絶縁性材料から所定の内径と外径、そして長さを有するほぼ筒形状に形成されており、ヘッドユニットA1のネック部5の外側に回転可能に備えられるようになっている。
また、グリップ部1の外表面の一部には、図3及び図4に示すように、ハンドピース本体A2の外表面と同じく滑り止めを兼ねた凸凹の模様29が施されている。これにより、グリップ部1を掴む親指、人差し指、中指の3本の指、或いは3本のうち、何れかの指を用いて滑ることなく、グリップ部1を左回り方向M、右回り方向Nに回転させることができるようにしている(図1参照)。
また、グリップ部1は、図4に示すように、開口後端から開口前端に向けた軸線方向のほぼ後半部位に一回りほぼ大きめの大径孔部31を設けて、この大径孔部31にロック機構を組み込み内蔵するように形成されている(図2参照)。
接触子2は、金属材料などの導電性材料からなる2本の軸部材2aから形成されている。
この接触子2は、図4に示すように、グリップ部1に挿通されて支持される後端側を除く軸線方向から前方に向けて真直ぐに延びて途中で斜め下方に折り曲がり、さらに斜めに曲がった部分が途中で前方に向けて折り曲がり、さらに、前方に折り曲がった部分からグリップ部1の左回り方向Mに向けて折り曲げられて、この曲げ部分を接触軸部2bとしている。そして、接触子2の2本の軸部材2aの先端側は、図5に示すように、開放端部に向かって相対的にほぼハの字状に開くように折り曲げられている。
これにより、グリップ部1を、図1の(b)に示す左回り方向Mに回転させることによって、2本の軸部材2aの接触軸部2bの間に切削工具3の針部3bをスムーズに狭入させ、針部3bを挟み込むことができるようにしている(図1の(a)及び図5の(b)参照)。
この弾発部材32は、突っ張りコイルスプリングからなり、図5に示すように、2本の軸部材2aの後端側外周に巻回された状態でグリップ部1の内部に組み込み弾装されて、一方の軸部材2a(図5において紙面上側)をネック部5の軸線後方に、もう一方の軸部材2a(図5において紙面下側)をネック部5に軸線前方に弾圧するようにしている。これにより、切削工具3および接触子2の2本の軸部材2aが互いの接触による摩擦などにより減っても、両者の接触力は常に一定に保たれることになる。
ロック機構は、図1に示すように、接触子2が切削工具3に接触する回転停止位置P1、及び、接触子2が切削工具3から離脱されるそれぞれの回転停止位置P2、P3において、グリップ部1をヘッドユニットA1のネック部5に対して係脱自在に保持するように構成されている。
このロック機構は、図4に示すように、リテーナ33と、このリテーナ33の円周方向において備えられる係止ボール34と、この係止ボール34をネック部5側に付勢するばね部材35とを備え、そしてネック部5の外周面に設けられる係止穴部39,40,41とで構成されている。
このリテーナ33は、図4に示すように、ヘッドユニットA1のネック部5の外径とほぼ同径形状の内径を有するリング形状で、両側縁に沿ってグリップ部1の大径孔部31の内周面に嵌入させてグリップ部1との一体化を図るための鍔片部36を備えている。そして、リテーナ33の内壁面部37の円周方向にはボール保持孔38が開口されており、このボール保持孔38に係止ボール34が装填されるようにしている(図2参照)。
また、ばね部材35は、図4に示すように、円周方向の一部がほぼV字形に切られた割りリング形状に形成されている。これにより、リテーナ33に組み込むときには、ばね部材35を広げた状態でリテーナ33へのセットを可能とし、なおかつ、リテーナ33にセットされた状態では係止ボール34をヘッドユニットA1のネック部5側に適度の弾発力にて付勢するように、リテーナ33の両縁の鍔片部36の間に組み込み弾装されるようにしている。
つまり、図1に示すように、接触子2が切削工具3に接触するグリップ部1の回転停止位置P1、及び、接触子2が切削工具3から離脱するグリップ部1のそれぞれの回転停止位置P2、P3に対応させてネック部5の外周面に設けられるそれぞれの係止穴部39,40,41に対し、係止ボール34を落とし込むように係止させることによって、グリップ部1を各回転停止位置P1,P2,P3に回転不能に保持させることができるようにしている(図2の(b)参照)。
このように、切削工具3から離脱させた接触子2の離脱待機位置(グリップ部1の回転停止位置P2及び回転停止位置P3)を、ハンドピースAのヘッド部4を含めたネック部5の側方位置とすることにより、患部に発生する切削による熱が生体に影響を及ぼさないようにすると同時に、切削により発生する切り屑などを排除するために行われる患部へのソース(注水、空冷)の噴射との干渉を防ぐことができる。
また、右側の歯牙を治療する場合や左側の歯牙を治療する場合などにおいて、接触子2の離脱待機位置を、ヘッド部4を含めたネック部5の側方位置のうち、何れかを選択する。つまり、グリップ部1の回転停止位置P2及び回転停止位置P3の何れかを選択することにより、接触子2の生体への接触を防ぐと同時に、患部を目視する歯科医師の目線上に接触子2が存在しなくなり、それにより、離脱待機している接触子2が治療中に影響を与えない。
リード線接続部30は、図5に示すように、接触子2の2本の軸部材2aの間に設けた穴にリード線接続ピン30aを圧入などにより取り付けることで、接触子2の2本の軸部材2aが通電可能な状態となるように形成されている。つまり、接触子2がリード線B1を介して根管長測定器Bに電気的に接続されるようにしている(図2の(a)及び後記の図6参照)。
ここでは、図2及び図4を適宜参照しながら説明する。
このようにして、接触子2及びリード線接続部30を備え、かつ、それぞれの回転停止位置P1,P2,P3に回転不能に保持(停止)させるためのロック機構を備えて構成されるグリップ部1は、図2及び図4に示すように、接続部材42,43と、抜け止めピン44によって、ヘッドユニットA1のネック部5の外側に、軸線方向に移動不能で、円周方向に回転可能に組み込み装着されるものである。
そして、この接続部材43の後半部側の外周面には、グリップ部1の大径孔部31の内周面に設けられている雌ねじ部45にねじ込み接続させるための雄ねじ部46が設けられている。これにより、接続部材42をグリップ部1の軸線方向に押さえ込むことによって、接続部材42と共にリテーナ33を大径孔部31に回転不能に定着させ、かつ、接続部材42のL字内側との間で抜け止めピン44を内在させるためのリング状(環状)の溝部47が構成されるようにしている(図2の(a)参照)。
次に、以上のように構成された本実施形態に係るハンドピースAのヘッドユニットA1のネック部5に回転可能に備えられ、接触子2及びリード線接続部30を備えるグリップ部1の回転操作と、グリップ部1の回転に伴う根管長の測定について簡単に説明する。ここでは、図1、図2及び図5を適宜参照しながら説明する。
図6に示すように、根管長測定器Bからの2本のリード線B1,B2の内、その一方のリード線B1をハンドピースAのグリップ部1に備えたリード線接続部30に、もう一方のリード線B2を、例えば、歯肉Dなどの電極端子Eにクランプなどの接続具Fを用いてそれぞれ接続する。
すると、ネック部5の係止穴部40に係止されていた係止ボール34は、バネ部材35に抗してリテーナ33により係止穴部40から離脱されてグリップ部1の回転に伴いネック部5の外周面を転動または摺動し、グリップ部1が回転停止位置P1まで回転されることで、回転停止位置P1に対応するネック部5の係止穴部39にばね部材35によって落とし込まれて係止穴部39に係止される(図2参照)。このとき、接触子2の2本の軸部材2aの接触軸部2bの間に切削工具3の針部3bが狭入されて針部3bを接触軸部2bの間で挟み込む(図1の(a)及び図5の(b)参照)。つまり、接触子2が切削工具3に電気的に接触される。
つまり、歯科医師は、根管Cを拡大形成するなどの治療を行うときの一般的なハンドピースAの掴み状態を崩すことなく、グリップ部1を掴む1本乃至数本の指を使ってグリップ部1を左回り方向M、または、右回り方向Nに切り替え回転させることで、切削工具3に対する接触子2の接触、離脱(接触解除)を行うことができる。
これにより、根管Cを拡大形成したり、根管長を測定するに際して、測定電極となる切削工具3に対する接触子2の接触と、離脱(接触解除)との切り替え操作性の向上が期待でき、ひいては、根尖の周囲の組織を傷つけずに根尖孔位置までの長さを測定し、その測定された長さ(深さ)の範囲内で根管の拡大形成を行う根管治療による迅速な処置が期待することができるなどのハンドピースAの取扱い性の向上が図られる。
例えば、グリップ部1をヘッドユニットA1のネック部5に対するそれぞれの回転停止位置P1,P2,P3に係脱可能に保持させるロック機構を、ネック部5の各係止穴部39,40,41に係止させるための係止突部を円周方向の一箇所に内向き状に備えるリング形状のバネ部材のみによって形成することが可能である。
また、ネック部5の外側に、グリップ部1を回転可能に装着した後に、リング状の溝部47が位置するネック部5の外周面に対し、グリップ部1をネック部5の軸線方向に移動不能に係止するための抜け止めピン44を後付けによって取り付けることができる。この場合、グリップ部1の外表面から溝部47に通じるピン取付孔を開口し、抜け止めピン44をネック部5に取り付けた後で、ピン取付孔を閉鎖部材による圧入やねじ込みなどによって塞ぐようにすることができる。また、接続部材42,43を一体ものにすることができる。
A1 ヘッドユニット
A2 ハンドピース本体
1 グリップ部
2 接触子
2a 軸部材
2b 接触軸部
3 切削工具
4 ヘッド部
5 ネック部
7 ロータ軸
30 リード線接続部
32 弾発部材
33 リテーナ(ロック機構)
34 係止ボール(ロック機構)
35 ばね部材(ロック機構)
39,40,41 係止穴部(ロック機構)
42,43 接続部材
44 抜け止めピン
P1,P2,P3 回転停止位置
M 左回り方向(一方向)
N 右回り方向(他方向)
B 根管長測定器
B−1,B−2 リード線
C 根管
D 歯肉
E 電極端子
Claims (4)
- ヘッドユニットと、このヘッドユニットの後端側が接続されるハンドピース本体と、を備え、
前記ヘッドユニットは、切削工具を回転可能に保持させるためのロータ軸を内蔵するヘッド部と、このヘッド部を先端側に備え、後端側には前記ハンドピース本体に着脱自在に接続されるための接続開口部を備えるネック部と、前記切削工具に電気的に接触させたり、前記切削工具から離脱させて接触を解除するための接触子と、を備えて構成されている根管長測定機能付き歯科用ハンドピースであって、
前記ヘッドユニットは、前記接触子を備えるグリップ部を、前記ネック部の外側に回転可能に備え、
前記接触子は、2本の軸部材からなり、その後端側が前記グリップ部の軸線方向に摺動可能に挿通され、かつ、弾発部材によって前記切削工具を挟み込む方向に付勢されて該切削工具に接触するように、前記グリップ部の軸線方向に備えられていることを特徴とする根管長測定機能付き歯科用ハンドピース。 - 前記接触子は、前記グリップ部を一方向に回転させたときに、その回転方向から前記切削工具に接触し、かつ、前記グリップ部を他方向に回転させたときに、前記切削工具からその回転方向に離脱するように折り曲げ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の根管長測定機能付き歯科用ハンドピース。
- 前記グリップ部は、前記接触子が前記切削工具に接触する回転停止位置、及び、前記接触子が前記切削工具から離脱する回転停止位置において、前記ネック部の外側に対して係脱自在に保持されるように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の根管長測定機能付き歯科用ハンドピース。
- 前記グリップ部は、前記ネック部の外側に対するそれぞれ回転停止位置において、前記ネック部に係脱自在に保持させるためのロック機構を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の根管長測定機能付き歯科用ハンドピース。
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