JP5444181B2

JP5444181B2 - 歯科治療用インスツルメント

Info

Publication number: JP5444181B2
Application number: JP2010216544A
Authority: JP
Inventors: 正和東海林
Original assignee: 株式会社長田中央研究所
Priority date: 2010-09-28
Filing date: 2010-09-28
Publication date: 2014-03-19
Anticipated expiration: 2030-09-28
Also published as: JP2012070818A

Description

本発明は、歯科治療用インスツルメント、より詳細には、マイクロエンジンや超音波スケーラを用いて歯牙のう蝕部位の切削治療等を行う場合に、う蝕部位をよく認識しながら切削できるようにし、もって、健全な部位の削り取りが行われないようにした歯科治療用インスツルメントに関する。

歯科治療においては、口腔内の治療に用いる各種インスツルメント、例えば、マイクロエンジン、エアータービン、シリンジ、超音波スケーラ等は、作業部位を照明するための光源及び該光源からの光を導くライトガイドが内蔵されている。

図２は、光導体（ライトガイド）が内蔵されている歯科用インスツルメントの一例としてのマイクロエンジンのハンドピース部を示す図で、ハンドピース部１は、周知のように、図示しない動力部に着脱自在に連結されるように構成されており、動力部に内蔵されているモータの回転が該ハンドピース部１に内蔵されているスピンドル２を通してヘッド部３に伝達され、該ヘッド部３に設けられているチャック機構を回転する。このチャック機構には、例えぱ、歯牙を切削する切削具（バー）４が着脱自在に装着され、該切削具４が回転されて歯牙の切削が行なわれる。

図２において、５はライトガイド（光導体）で、該ライトガイド５は、周知のように、図示しない一端が、動力部内に配設されている光源に対向して終端し、他端５ａが、図示のように、ヘッド部３近傍に終端して、切削具４の作業領域近傍を照明する。図２には、マイクロエンジンを例に示したが、前述のエアータービン、シリンジ、超音波スケーラ等にも、前記ライトガイド５と同様の光導体及び光源を具備し、作業領域を照明するようになっている。

以上に示した例は、ライトガイド５を通して伝達されてくる光（白色光）を照明に利用するものであるが、マイクロエンジンや超音波スケーラを用いて歯牙の切削等を行う場合、白色光では歯牙のう蝕部位が見にくく、健全な部分まで切削してしまう恐れがあった。

本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、マイクロエンジンや超音波スケーラを用いて歯牙のう蝕部位の切削等を行う場合に、該う蝕部位がよく見える（認識できる）ようにし、健全な部位まで削ってしまう恐れがないようにした歯科治療用インスツルメントを提供することを目的にしてなされたものである。

上記課題を解決するために、請求項１の発明は、動力部と、該動力部に対して着脱に連結されるハンドピース部とから成り、連結された時に、前記動力部に設けられた光源からの光が前記ハンドピース部に設けられたライトガイドに伝達され、該ライトガイドを通して該ハンドピース部の先端部より放射されるようにした歯科治療用インスツルメントにおいて、前記動力部は、白色光源と青紫色光源を有し、前記ハンドピース部が第１の位置で前記動力部に連結された時は、前記動力部の白色光源が点灯されて白色光が前記ライトガイドに伝達され、第２の位置で連結された時は、前記青紫色光源が点灯されて青紫色光が前記ライトガイドに伝達されるようにしたことを特徴としたものである。

請求項２の発明は、請求項１の発明において、前記動力部には、第１及び第２のガイド溝を、前記ハンドピース部には前記第１及び第２のガイド溝に選択的に連結される単一のガイド板とを有し、該ガイド板が前記第１のガイド溝に連結された時に、前記白色光が前記ライトガイドに伝達され、前記ガイド板が前記第２のガイド溝に連結された時に、前記青紫色光が前記ライトガイドに伝達されるようにしたことを特徴としたものである。

請求項３の発明は、請求項１又は２の発明において、前記青紫色光は３８０ｎｍ〜４２０ｎｍの波長であることを特徴としたものである。

本発明によると、マイクロエンジンや超音波スケーラを用いて歯牙のう触部位の切除等を行う場合に、う蝕部位をよく見ること（認識すること）ができ、歯牙の健全部位まで削り取ってしまうようなことがなく、より安全かつ良好な歯科治療を行うことができる。

図１は、本発明による歯科治療用インスツルメントの一実施例を記明するための要部概略構成図で、図中、図２に示した従来技術と同様の作用をする部分には、図２の場合と同一の参照番号が付してある。図１において、１１_１は動力部１０側に設けられた白色光源（ＬＥＤ）、１１_２は青紫色光源（ＬＥＤ）、１２_１は白色光源１１_１に対応して設けられたガイド溝（孔）、１２_２は青紫色光源１１_２に対応して設けられたガイド溝（孔）、６はハンドピース１側に設けられたガイド板（ピン）である。

歯科治療に当り、通常の歯科治療においては、ガイド板（ピン）６をガイド溝（孔）１２_１に差し込んで、ハンドピース１を動力部１０に連結する。ガイド板６がガイド溝１２_１に差し込まれると動力部１０側の白色光源１１_１がハンドピース１側のライトガイド５に対向し、同時に、ガイド板６がガイド溝１２_１に差し込まれることによって白色光源１１_１が点灯され、該ライトガイド５の先端５ａからは白色光が放射される。

う歯の治療においては、ガイド板６をガイド溝１２_２に差し込む。すると、動力部１０側の青紫色光源１１_２がハンドピース１側のライトガイド５に対向し、同時に、ガイド板６がガイド溝１２_２に差し込まれることによって青紫色光源１１_２が点灯し該ライトガイド５ａの先端から青紫色光が放射される。

青紫色光をう蝕部に照射すると、該う蝕部が赤く光り、該う蝕部をよく見ること（認識すること）が可能となり、う蝕部のまわりの健全な歯牙まで切削してしまうようなことはなくなるが、その場合、健全な歯牙部は青紫色光で照射されており、境界部での輪郭が必ずしも明瞭でない場合がある。そのような場合は、青紫色線をカットするフィルタ付きの眼鏡を用いると、う蝕部位が赤く、健全部位が青く見え、う蝕部位と健全部位との境界がより明確に認識され、同時に、術者の目を青紫線（紫外線）等から保護することができる。

以上には、本発明をマイクロエンジンに適用した場合の例について説明したが、本発明は、マイクロエンジンに限定されるものではなく、超音波スケーラ等、歯牙の切削等に用いられるその他の歯科治療用インスツルメントにも適用可能であることは容易に理解できよう。

本発明による歯科治療用インスツルメントの一実施例を説明するための要部概略構成図である。本発明が適用されるインスツルメントの一例としての従来の歯科治療用インスツルメントの例を説明するための要部概略構成図である。

１…ハンドピース部、５…ライトガイド、６…ガイド板、１０…動力部、１１_１…白色光源、１１_２…青紫色光源、１２_１，１２_２…ガイド溝。

Claims

動力部と、該動力部に対して着脱に連結されるハンドピース部とから成り、連結された時に、前記動力部に設けられた光源からの光が前記ハンドピース部に設けられたライトガイドに伝達され、該ライトガイドを通して該ハンドピース部の先端部より放射されるようにした歯科治療用インスツルメントにおいて、前記動力部は、白色光源と青紫色光源を有し、前記ハンドピース部が第１の位置で前記動力部に連結された時は、前記動力部の白色光源が点灯されて白色光が前記ライトガイドに伝達され、第２の位置で連結された時は、前記青紫色光源が点灯されて青紫色光が前記ライトガイドに伝達されるようにしたことを特徴とする歯科治療用インスツルメント。
前記動力部には、第１及び第２のガイド溝を、前記ハンドピース部には前記第１及び第２のガイド溝に選択的に連結される単一のガイド板とを有し、該ガイド板が前記第１のガイド溝に連結された時に、前記白色光が前記ライトガイドに伝達され、前記ガイド板が前記第２のガイド溝に連結された時に、前記青紫色光が前記ライトガイドに伝達されるようにしたことを特徴とする請求項１に記載の歯科治療用インスツルメント。
前記青紫色光は３８０ｎｍ〜４２０ｎｍの波長であることを特徴とする請求項１又は２に記載の歯科治療用インスツルメント。