JP4773821B2 - 静電容量型圧力センサ及びその製造方法 - Google Patents

静電容量型圧力センサ及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、静電容量を用いて圧力を検知する静電容量型圧力センサに関する。
静電容量型圧力センサは、可動電極である感圧ダイヤフラムを有する基板と、固定電極を有する基板とを、感圧ダイヤフラムと固定電極との間に所定の間隔(キャビティ)を有するように接合することにより構成されている。この静電容量型圧力センサにおいては、感圧ダイヤフラムに圧力が加わると感圧ダイヤフラムが変形し、これにより感圧ダイヤフラムと固定電極との間隔が変わる。この間隔の変化により感圧ダイヤフラムと固定電極との間の静電容量が変化し、この静電容量の変化を利用して圧力の変化を検出する。
上記静電容量型圧力センサは、例えば、図5に示すように、支持基板31上に固定電極33を有するガラス基板32が配置され、そのガラス基板32上にダイヤフラム34aを有するシリコン基板34が接合されて構成されている。このような静電容量型圧力センサにおいては、固定電極33用の引き出し電極35は、ガラス基板32上にパターニングされているため、ガラス基板32とシリコン基板34との間の接合領域に設けられている。
特開平8−75582号公報
しかしながら、このような構造においては、引き出し電極35とダイヤフラム34aとが近接するため、ダイヤフラム34aと固定電極33との間の静電容量以外の寄生容量が大きく、静電容量型圧力センサの感度が低下してしまう恐れがある。また、ガラス基板32とシリコン基板34との間の接合領域に引き出し電極35が配置されるので、ダイヤフラム34aと固定電極33との間のキャビティ内の気密性に劣るという問題もある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、センサ感度を向上すると共に、ダイヤフラムと固定電極との間のキャビティ内の気密性を向上させることができる静電容量型圧力センサを提供することを目的とする。
本発明の静電容量型圧力センサは、一対の主面を有するガラス基板と、前記ガラス基板を貫通して一方の主面側で露出するように設けられた固定電極用突出部及び引き出し電極用突出部を有する第1シリコン基板と、前記ガラス基板の一方の主面上に陽極接合されており、前記固定電極用突出部との間でキャビティを形成するように対向して配置された可動電極を有する第2シリコン基板と、前記引き出し電極用突出部上に設けられた引き出し電極部と、を具備し、前記引き出し電極部は、前記引き出し電極用突出部上に形成されたコンタクトメタル層と、前記コンタクトメタル層上にメッキシード層を介して形成された電極パッドと、を有し、前記コンタクトメタル層がTi層であり、前記電極パッドがメッキされたAuで構成されており、前記メッキシード層がTi層及びAu層を順次形成したもの又はCr層及びAu層を順次形成したものであり、前記コンタクトメタル層は、前記第シリコン基板のシリコンと前記メッキシード層及び前記電極パッドのAuとの間の接触を遮断することを特徴とする。
この構成によれば、固定電極用突出部と引き出し電極用突出部とが一体に形成されている。したがって、固定電極用突出部と引き出し電極用突出部との間に別部材が介在していない。また、このような構造にすることにより、突出部を感圧ダイヤフラムと離すことができる。これにより、感圧ダイヤフラムと固定電極との間の静電容量以外の寄生容量を極力小さくすることができ、静電容量型圧力センサの感度を向上させることができる。また、ガラス基板と第2シリコン基板との間の接合領域に引き出し電極を形成しなくても良いので、キャビティ内の気密性を向上させることができる。
本発明の静電容量型圧力センサにおいては、前記メッキシード層は、前記コンタクトメタル層よりも小さいサイズを有することが好ましい。
本発明の静電容量型圧力センサにおいては、前記コンタクトメタル層がTi層であり、前記電極パッドがAuで構成することにより、ガラス基板と第2シリコン基板とを陽極接合しても、Auとシリコンとの間で共晶反応が起こらない。その結果、電極パッドには、ワイヤボンディングなど接合を行う際に十分なAu量が得られて、外部デバイスとの間で良好な接合を行うことができる。また、引き出し電極部にこのような層構成を採用することにより、引き出し電極用突出部と電極パッドとの間のオーミックなコンタクトも維持することができる。
本発明の静電容量型圧力センサの製造方法は、不純物がドーピングされた第1シリコン基板をエッチングして、固定電極及び突出部を形成する工程と、加熱状態下で、前記第1シリコン基板の前記固定電極及び前記突出部が形成された面をガラス基板に押圧して、前記第1シリコン基板と前記ガラス基板を接合する工程と、前記ガラス基板の主面のうち、前記シリコン基板と接合した主面と反対側の主面側に研磨処理を施すことにより、前記第1シリコン基板の前記固定電極及び前記突出部を露出させる工程と、前記突出部上にTi層から構成されるコンタクトメタル層を形成する工程と、前記コンタクトメタル層上にTi層及びAu層を順次形成したメッキシード層又はCr層及びAu層を順次形成したメッキシード層を形成する工程と、前記メッキシード層上にAu層から構成される電極パッドを形成する工程と、第2シリコン基板を、前記固定電極と所定の間隔をおいて位置するように、前記ガラス基板に陽極接合させる工程と、を有することを特徴とする。

本発明の静電容量型圧力センサによれば、一対の主面を有するガラス基板と、前記ガラス基板を貫通して一方の主面側で露出するように設けられた固定電極用突出部及び引き出し電極用突出部を有する第1シリコン基板と、前記ガラス基板の一方の主面上に接合されており、前記固定電極用突出部との間でキャビティを形成するように対向して配置された可動電極を有する第2シリコン基板と、前記引き出し電極用突出部上に設けられた引き出し電極部と、を具備し、前記引き出し電極部は、前記引き出し電極用突出部上に形成されたコンタクトメタル層と、前記コンタクトメタル層上にシード層を介して形成された電極パッドとを有するので、センサ感度を向上すると共に、ダイヤフラムと固定電極との間のキャビティ内の気密性を向上させることができる。また、外部デバイスとの間で良好な接合を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る静電容量型圧力センサの図であり、(a)は断面図であり、(b)は平面図である。
図中11はガラス基板を示す。ガラス基板11は、相互に対向する一対の主面11a,11bを有する。ガラス基板11の主面11b側には、第1シリコン基板12が接合されている。第1シリコン基板12は、固定電極12aと突出部12bを有しており、ガラス基板11に固定電極12a及び突出部12bが貫通して一方の主面11a側で露出している。
ガラス基板11a側には、後述するキャビティを構成するための凹部11cが形成されている。この凹部11cの深さは、キャビティ内で露出した固定電極12aが後述する感圧ダイヤフラムと接触しないような範囲で所定のキャビティ間隔を保持できるように設定する。また、凹部11cの幅は、少なくとも固定電極12aの幅よりも大きく設定することが望ましい。
第1シリコン基板12においては、固定電極12aの外側に突出部12bが位置しており、固定電極12aと突出部12bとで構成される溝部12c内にガラス基板11が配置されている。すなわち、固定電極12aと突出部12bとが一体に形成されており、固定電極12aと突出部12bとの間に設けられた溝部12cにガラス基板11が配置されている。また、突出部12bの上面には、固定電極12a用の引き出し電極13が形成されている。この引き出し電極13は、ワイヤボンディングなどの接続手段により外部回路と電気的に接続するようになっている。
引き出し電極13は、突出部12b上に形成されたコンタクトメタル層13aと、コンタクトメタル層13a上に形成されたシード層13bと、シード層13b上に形成された電極パッド13cとで構成されている。ここでは、コンタクトメタル層13aがTi層であり、シード層13bがTi/Au層であり、電極パッド13cがAuで構成されている。
電極パッド13cとしてAuパッドを用いる場合、通常メッキシード層としてTi/Au層を設けた後に、メッキシード層上にAuメッキを施してAuパッドを形成する。本実施の形態のように、引き出し電極13用の突出部12bを第1シリコン基板12に設け、突出部12b上に前述のようにしてAuパッドを形成する場合、第1シリコン基板12の突出部12b上にメッキシード層としてTi/Au層を形成した後に、Auパッドを形成することになる。このような引き出し電極部構成を有した状態で、後述するようにガラス基板11と第2シリコン基板14とを陽極接合すると、陽極接合の際の温度によりメッキシード層であるTi/Au層のAu及びAuパッドのAuが突出部12bを構成するシリコンと共晶反応を起こしてしまう。このため、Auがシリコンとの間の共晶反応に使用されてしまい、ワイヤボンディングなど接合を行う際に十分なAu量が得られないという問題がある。
そこで、本発明においては、突出部12b上にコンタクトメタル層13aを設け、その上にメッキシード層13bを介して電極パッド13c設けている。すなわち、突出部12b上にコンタクトメタル層13aとしてTi層が形成され、Ti層上にメッキシード層13bとしてTi/Au層が形成され、Ti/Au層上に電極パッド13cとしてAuパッドが形成されている。これにより、突出部12bを構成するシリコンとAuとの間の接触が遮断される。したがって、ガラス基板11と第2シリコン基板14とを陽極接合しても、Auとシリコンとの間で共晶反応が起こらない。その結果、Auパッドには、ワイヤボンディングなど接合を行う際に十分なAu量が得られて、外部デバイスとの間で良好な接合を行うことができる。また、引き出し電極13にこのような層構成を採用することにより、第2シリコン基板12の突出部12bとAuパッドとの間のオーミックなコンタクトも維持することができる。なお、本実施の形態においては、コンタクトメタル層13aとしてTiを用いる場合について説明しているが、電極パッドを介して外部デバイスとの間で良好な接合を行わせると共に、第2シリコン基板12との間でオーミックなコンタクトを維持できる材料であればTi以外の材料を用いても良い。
ここで、コンタクトメタル層13aであるTi層の厚さは、約100nm〜約200nmであることが好ましい。また、メッキシード層13bの下層であるTi層の厚さは、約10nm〜約20nmであることが好ましく、メッキシード層13bの上層であるAu層の厚さは、約40nm〜約100nmであることが好ましい。また、メッキシード層13bは、コンタクトメタル層13aよりも小さいサイズ(幅寸法で少なくとも5μm小さいサイズ)を有することが好ましく、メッキシード層13bの端部が、全周にわたって、コンタクトメタル層13aの端部よりも内側の領域に存在していることが好ましい。これにより、Auとシリコンとの間の接触をより確実に遮断することができる。
本実施の形態においては、メッキシード層として、Ti/Au層を用いた場合について説明しているが、メッキシード層として、Cr/Au層を用いても良い。また、電極パッドをメッキにより形成しない場合には、メッキシード層を設けなくても良い。本実施の形態においては、コンタクトメタル層を突出部とシード層との間に設けてAuとシリコンとの間の接触を遮断しているが、本発明においては、シリコン基板とガラス基板との間の陽極接合の際の温度で電極パッドやシード層の材料とシリコンとが反応しないのであれば、引き出し電極部の構造が他の構造であっても良い。
ガラス基板11の主面11aの接合面(凹部11c以外の領域)11d上には、圧力センサの可動電極である感圧ダイヤフラム14aを有する第2シリコン基板14が接合されている。これにより、ガラス基板11の凹部11cと第2シリコン基板14との間でキャビティ15が形成される。これにより、感圧ダイヤフラム14a(可動電極)と固定電極12aとの間に静電容量が発生する。
ガラス基板11と第2シリコン基板14との間の界面(接合面11d)は、高い密着性を有することが好ましい。ガラス基板11に第2シリコン基板14を接合する場合には、ガラス基板11の接合面11d上に第2シリコン基板14を搭載し、陽極接合処理を施すことにより、両基板11,14の密着性を高くすることができる。このようにガラス基板11と第2シリコン基板14との界面で高い密着性を発揮することにより、感圧ダイヤフラム14aとガラス基板11の凹部11cとの間で構成するキャビティ15内の気密性を高く保つことができる。
ガラス基板11と第2シリコン基板14との間の界面では共有結合ができている。この共有結合は、シリコンのSi原子とガラスに含まれるSi原子との間のSi−Si結合又はSi−O結合である。したがって、このSi−Si結合又はSi−O結合により、シリコンとガラスとが強固に接合して、両者間の界面で非常に高い密着性を発揮する。このような陽極接合を効率良く行うために、ガラス基板11のガラス材料としては、ナトリウムなどのアルカリ金属を含むガラス材料(例えばパイレックス(登録商標)ガラス)であることが好ましい。
また、ガラス基板11と第1シリコン基板12との間の界面も陽極接合されていることが好ましい。後述するように、これらの界面は、加熱下において第1シリコン基板12をガラス基板11に押し込むことにより形成される。このような方法により得られた界面でも高い密着性を発揮できるが、第1シリコン基板12をガラス基板11に押し込んだ後に、陽極接合処理を施すことにより、密着性をより高くすることができる。
このような構成を有する静電容量型圧力センサにおいては、感圧ダイヤフラム14aとガラス基板11を貫通した固定電極12aとの間に所定の静電容量を有する。この圧力センサに圧力が加わると、感圧ダイヤフラム14aが圧力に応じて可動する。これにより、感圧ダイヤフラム14aが変位する。このとき、感圧ダイヤフラム14aとガラス基板11内の固定電極との間の静電容量が変化する。したがって、この静電容量をパラメータとして、その変化を圧力変化とすることができる。
この静電容量型圧力センサにおいては、固定電極12aと突出部12bとが一体に形成されている、すなわち固定電極12aと固定電極用の引き出し電極13が形成される突出部12bとの間が同一部材である接続部12fで繋がっている。したがって、固定電極12aと突出部12b(引き出し電極13)との間に別部材が介在していない。また、接続部12fがガラス基板11の下側に存在しているため、突出部12bを感圧ダイヤフラム14aと離すことができる。これにより、感圧ダイヤフラム14aと固定電極12aとの間の静電容量以外の寄生容量を極力小さく(約1pF以下に)することが可能となる。その結果、静電容量型圧力センサの感度を向上させることができる。また、ガラス基板11と第2シリコン基板14との間の接合領域に引き出し電極13が存在しないので、キャビティ15内の気密性を向上させることができる。また、この静電容量型圧力センサにおいては、ガラス基板11と第2シリコン基板14とを陽極接合しても、Auとシリコンとの間で共晶反応が起こらない。その結果、Auパッドには、ワイヤボンディングなど接合を行う際に十分なAu量が得られて、外部デバイスとの間で良好な接合を行うことができる。さらに、第2シリコン基板12の突出部12bとAuパッド13cとの間のオーミックなコンタクトも維持することができる。
次に、本実施の形態の静電容量型圧力センサの製造方法について説明する。図2(a)〜(c)、図3(a)〜(d)及び図4(a),(b)は、本発明の実施の形態に係る静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための断面図である。
まず、不純物をドーピングして低抵抗化した第1シリコン基板12を準備する。不純物としては、n型不純物でも良く、p型不純物でも良い。抵抗率としては、例えば0.01Ω・cm程度とする。そして、図2(a)に示すように、この第1シリコン基板12の一方の主面をエッチングして、固定電極12a、突出部12b及び接続部12fを形成する。この場合、第1シリコン基板12上にレジスト膜を形成し、固定電極12a及び突出部12b形成領域にレジスト膜が残るように、そのレジスト膜をパターニング(フォトリソグラフィー)し、そのレジスト膜をマスクとしてシリコンをエッチングし、その後残存したレジスト膜を除去する。このようにして固定電極12a及び突出部12bを設ける。このように、一つの部材である第1シリコン基板12にエッチングなどにより固定電極12a及び突出部12bを形成するので、固定電極12aと突出部12bとの間の距離を自由に設定することが可能となり、寄生容量低減などの設計上の自由度を高めることができる。
次いで、固定電極12a、突出部12b及び接続部12fを形成した第1シリコン基板12上にガラス基板11を置く。さらに、真空下で、この第1シリコン基板12及びガラス基板11を加熱し、第1シリコン基板12をガラス基板11に押圧して固定電極12a及び突出部12bをガラス基板11の主面11bに押し込んで、第1シリコン基板12とガラス基板11とを接合する。このときの温度は、シリコンの融点以下であって、ガラスが変形可能である温度(例えば、ガラスの軟化点温度以下)が好ましい。例えば加熱温度は約800℃である。
さらに、第1シリコン基板12の固定電極12a及び突出部12bとガラス基板11との界面での密着性をより高めるために、陽極接合処理をすることが好ましい。この場合、第1シリコン基板12及びガラス基板11にそれぞれ電極をつけて、約400℃以下の加熱下で約300V〜1kVの電圧を印加することにより行う。これにより両者の界面での密着性がより高くなり、静電容量型圧力センサのキャビティ15の気密性を向上させることができる。
次いで、図2(b)に示すように、ガラス基板11の主面11a側を研磨処理して、第1シリコン基板12の固定電極12a及び突出部12bを露出させる。次いで、図2(c)に示すように、ガラス基板11及び固定電極12aを、例えばミリング加工して、キャビティ15用の凹部12dを形成する。次いで、図3(a)に示すように、固定電極12aの外側を、例えばミリング加工して、リセス12eを形成する。このようにリセス12eを形成することにより、キャビティ15の容積を大きくすることができ、ガラス基板とシリコン基板との間の陽極接合の際に発生するガスを拡散させる領域を広くすることができる。なお、このリセス12eは必要に応じて形成する。
次いで、図3(b)に示すように、第1シリコン基板12の突出部12b上に、固定電極12a用の引き出し電極13のためのコンタクトメタル層13aであるTi層を形成する。この場合、まず、Ti層形成領域以外の領域にレジスト膜を形成し、その後全面にTiを被着し、レジスト膜を除去してリフトオフすることにより、Ti層形成領域にTi層を形成する。
次いで、図3(c)に示すように、コンタクトメタル層13aに、メッキシード層13bであるTi層及びAu層を順次形成する。このとき、メッキシード層13bは、コンタクトメタル層13aよりも小さいサイズを有するように形成する。この場合、まず、Ti/Au層形成領域以外の領域にレジスト膜を形成し、その後全面にTi及びAuをその順序で被着し、レジスト膜を除去してリフトオフすることにより、Ti/Au層形成領域にTi/Au層を形成する。
次いで、図3(d)に示すように、メッキシード層13b上に電極パッド13cを形成する。この場合、電極パッド領域以外の領域をマスクして、Auメッキを施すことによりAuパッドを形成する。次いで、図4(a)に示すように、不要な領域のコンタクトメタル層13a及びメッキシード層13bを除去する。
次いで、図4(b)に示すように、あらかじめエッチングなどにより数十μm程度の所定の厚さに形成した第2シリコン基板14を、感圧ダイヤフラム14aが固定電極12aと所定の間隔をおいて位置するようにして、ガラス基板11の接合面11d上に接合する。このとき、第2シリコン基板14及びガラス基板11に対して、約400℃以下の加熱下で約500V程度の電圧を印加することにより陽極接合処理を行う。これにより第2シリコン基板14とガラス基板11との間の界面での密着性がより高くなり、キャビティ15の気密性を向上させることができる。
次いで、図1に示すように、第2シリコン基板14により覆われた引き出し電極13やダイシングラインなどを露出するために、所定の第2シリコン基板14を除去する。この場合、第2シリコン基板14上にレジスト膜を形成し、残存させる第2シリコン基板14上にレジスト膜が残るように、そのレジスト膜をパターニング(フォトリソグラフィー)し、そのレジスト膜をマスクとしてシリコンをエッチングし、その後残存したレジスト膜を除去する。このようにして静電容量型圧力センサを製造する。なお、必要に応じて、第1シリコン基板12を研磨処理することにより静電容量型圧力センサを薄型化しても良い。
このようにして得られた静電容量型圧力センサは、固定電極12aが一体である突出部12bを介して引き出し電極13と電気的に接続され、感圧ダイヤフラム14aが引き出し電極(図示せず)と電気的に接続されている。したがって、感圧ダイヤフラム14aと固定電極との間で検知された静電容量の変化の信号は、両引き出し電極から取得することができる。この信号に基づいて測定圧力を算出することができる。
本実施の形態に係る静電容量型圧力センサによれば、固定電極12aと固定電極用の引き出し電極13が形成される突出部12bとの間が同一部材である、ガラス基板11の下側に位置する接続部12fで繋がっており、突出部12bを感圧ダイヤフラム14aと離して設けているので、感圧ダイヤフラム14aと固定電極12aとの間の静電容量以外の寄生容量を極力小さくすることができ、これにより静電容量型圧力センサの感度が向上する。また、ガラス基板11と第2シリコン基板14との間の接合領域に引き出し電極13が存在しないので、キャビティ15内の気密性が向上する。また、この静電容量型圧力センサにおいては、ガラス基板11と第2シリコン基板14とを陽極接合しても、Auとシリコンとの間で共晶反応が起こらない。その結果、Auパッドには、ワイヤボンディングなど接合を行う際に十分なAu量が得られて、外部デバイスとの間で良好な接合を行うことができる。さらに、第2シリコン基板12の突出部12bとAuパッド13cとの間のオーミックなコンタクトも維持することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態においては、ガラス基板11の主面11a側にキャビティ15用の凹部11cを設ける場合について説明しているが、固定電極及び可動電極の構造については制限されない。例えば、シリコン基板側にキャビティ用の凹部を設けた構造であっても良い。
また、上記実施の形態で説明した数値や材質については特に制限はない。また、上記実施の形態で説明したプロセスについてはこれに限定されず、工程間の適宜順序を変えて実施しても良い。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
本発明は、例えば大気圧をモニタリングする気圧計やガス圧をモニタリングする静電容量型圧力センサに適用することができる。
本発明の実施の形態に係る静電容量型圧力センサの概略構成を示す断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の実施の形態に係る静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための断面図である。 (a),(b)は、本発明の実施の形態に係る静電容量型圧力センサの製造方法を説明するための断面図である。 従来の静電容量型圧力センサを示す斜視図である。
符号の説明
11 ガラス基板
11a,11b 主面
11c,12d 凹部
11d 接合面
12,14 シリコン基板
12a 固定電極
12b 突出部
12c 溝部
12e リセス
13 引き出し電極
13a コンタクトメタル
13b メッキシード層
13c 電極パッド
14a 感圧ダイヤフラム
15 キャビティ

Claims (3)

  1. 一対の主面を有するガラス基板と、前記ガラス基板を貫通して一方の主面側で露出するように設けられた固定電極用突出部及び引き出し電極用突出部を有する第1シリコン基板と、前記ガラス基板の一方の主面上に陽極接合されており、前記固定電極用突出部との間でキャビティを形成するように対向して配置された可動電極を有する第2シリコン基板と、前記引き出し電極用突出部上に設けられた引き出し電極部と、を具備し、前記引き出し電極部は、前記引き出し電極用突出部上に形成されたコンタクトメタル層と、前記コンタクトメタル層上にメッキシード層を介して形成された電極パッドと、を有し、前記コンタクトメタル層がTi層であり、前記電極パッドがメッキされたAuで構成されており、前記メッキシード層がTi層及びAu層を順次形成したもの又はCr層及びAu層を順次形成したものであり、前記コンタクトメタル層は、前記第シリコン基板のシリコンと前記メッキシード層及び前記電極パッドのAuとの間の接触を遮断することを特徴とする静電容量型圧力センサ。
  2. 前記メッキシード層は、前記コンタクトメタル層よりも小さいサイズを有することを特徴とする請求項1記載の静電容量型圧力センサ。
  3. 不純物がドーピングされた第1シリコン基板をエッチングして、固定電極及び突出部を形成する工程と、
    加熱状態下で、前記第1シリコン基板の前記固定電極及び前記突出部が形成された面をガラス基板に押圧して、前記第1シリコン基板と前記ガラス基板を接合する工程と、
    前記ガラス基板の主面のうち、前記シリコン基板と接合した主面と反対側の主面側に研磨処理を施すことにより、前記第1シリコン基板の前記固定電極及び前記突出部を露出させる工程と、
    前記突出部上にTi層から構成されるコンタクトメタル層を形成する工程と、
    前記コンタクトメタル層上にTi層及びAu層を順次形成したメッキシード層又はCr層及びAu層を順次形成したメッキシード層を形成する工程と、
    前記メッキシード層上にAu層から構成される電極パッドを形成する工程と、
    第2シリコン基板を、前記固定電極と所定の間隔をおいて位置するように、前記ガラス基板に陽極接合させる工程と、を有することを特徴とする静電容量型圧力センサの製造方法。
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