JP4773263B2 - 水田作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、機体の後部に水田作業装置(苗植付装置や直播装置等)を昇降駆動自在に支持した水田作業機(乗用型田植機や乗用型直播機等)に関する。
水田作業機の一例である乗用型田植機では例えば特許文献1に開示されているように、機体の後部に苗植付装置(水田作業装置に相当)(特許文献1の第1図及び第4図の4)を昇降駆動自在に支持し、整地装置(対地作業装置に相当)(特許文献1の第1図及び第4図の25)を、苗植付装置の前方に昇降自在に支持したものがある。これにより、整地装置により田面を整地しながら、苗植付装置による苗の植付作業を行うことができる。
特許文献1では、整地装置が吊り上げリンク(特許文献1の第1図の37)により苗植付装置に連係されているか、又は整地装置が苗植付装置に連結されているので(特許文献1の第4図参照)、苗植付装置を上昇させると一緒に整地装置も上昇するのであり、苗植付装置を下降させると一緒に整地装置も下降する。
実開平2−116915号公報(第1図及び第4図)
特許文献1では、水田作業装置と一緒に対地作業装置も昇降するので、水田作業装置を下降させて接地させると対地作業装置も接地し、水田作業装置を田面から上昇させると対地作業装置も田面から上昇する。この場合、対地作業装置の作業性と言う面で改善の余地がある。
本発明は水田作業装置及び対地作業装置を備えた水田作業機において、対地作業装置の作業性を向上させることを目的としている。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
機体の後部に水田作業装置を昇降機構により昇降駆動自在に支持し、対地作業装置をアクチュエータにより昇降駆動自在に支持する。人為的に操作自在な人為操作具を備え、対地作業装置が田面から上方の上方位置に位置するようにアクチュエータを作動させる上昇状態、及び対地作業装置が田面に接地可能な下方位置に位置するようにアクチュエータを作動させる下降状態を、人為操作具により設定可能に構成する。
作業状態及び非作業状態を判別する判別手段を備え、人為操作具により上昇状態が設定されると、作業状態であるか非作業状態であるかにかかわらず、対地作業装置が上方位置に位置するようにアクチュエータを作動させ、且つ、人為操作具により下降状態が設定された状態で、非作業状態であると対地作業装置が上方位置に位置するようにアクチュエータを作動させ、作業状態であると対地作業装置が下方位置に位置するようにアクチュエータを作動させる牽制手段を備える。
(作用)
本発明の第1特徴によると、人為操作具により対地作業装置の上昇状態を設定しておけば、対地作業装置が上方位置に位置するので、水田作業装置を下降させて田面に接地させても対地作業装置は田面から上方に位置して田面に接地せず、水田作業装置を田面から上昇させても同様に対地作業装置は田面から上方に位置して田面に接地しない。
水田作業機では、水田作業装置を下降させて田面に接地させていても、水田作業機は非作業状態である場合と作業状態である場合とがある。
本発明の第1特徴によると、水田作業機が作業状態であるか非作業状態であるかを判別する判別手段が備えられており、人為操作具により対地作業装置の下降状態を設定している状態において、非作業状態が判別されると、人為操作具に関係なく対地作業装置が上方位置に自動的に上昇するのであり、水田作業装置を下降させて田面に接地させても対地作業装置は田面から上方に位置して田面に接地しない。
本発明の第1特徴によると、人為操作具により対地作業装置の下降状態を設定している状態において、作業状態が判別されると、人為操作具に従って対地作業装置が下方位置に自動的に下降するのであり、対地作業装置を田面に接地させることができる。
本発明の第1特徴によると、対地作業装置をアクチュエータにより昇降駆動自在に支持している。これにより、比較的重量のある対地作業装置であっても無理なく昇降駆動することができる。人為操作具を操作スイッチや小さな操作レバー程度に構成することが可能となるので、対地作業装置の重量に関係なく人為操作具の操作が軽く行えるのであり、人為操作具を任意の位置に配置することが容易に行える。
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、水田作業装置及び対地作業装置を備えた水田作業機において、対地作業装置が水田作業装置の昇降に関係なく田面に接地しない状態(対地作業装置の上昇状態)、対地作業装置を田面に接地させることができる状態(対地作業装置の下降状態で、水田作業機の作業状態の場合)、及び対地作業装置を田面から上方に位置させる状態(対地作業装置の下降状態で、水田作業機の非作業状態の場合)を設定することができるようになり、対地作業装置を水田作業機の各種の状況に対応させることができるようになって、対地作業装置の作業性を向上させることができた。
本発明の第1特徴によると、水田作業機の作業状態及び非作業状態に応じて、対地作業装置が自動的に上方位置及び下方位置に昇降するように構成することにより、非作業状態であるのに対地作業装置を田面に接地させてしまうことによる不都合を、未然に回避することができるようになって、対地作業装置の作業性を向上させることができた。
本発明の第1特徴によると、対地作業装置をアクチュエータにより昇降駆動自在に支持することにより、比較的重量のある対地作業装置であっても無理なく昇降駆動することができる点、人為操作具の操作が軽く行える点、及び人為操作具を任意の位置に配置することが容易に行える点により、対地作業装置の昇降の操作性を向上させることができた。
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
人為操作具とは別に、水田作業装置を昇降操作する操作レバーを機体の運転部に備える。
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第1特徴又は第2特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
水田作業装置に動力を伝動及び遮断自在な作業クラッチが伝動状態であると作業状態であると判別し、作業クラッチが遮断状態であると非作業状態と判別するように、判別手段を構成する。
(作用)
本発明の第特徴によると、本発明の第1特徴又は第2特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
水田作業機の一例である乗用型田植機では、例えば一回の植付行程(苗植付装置に動力を伝達する植付クラッチ(作業クラッチに相当)が伝動状態に操作されて、苗植付装置による苗の植え付けが行われる)が終了して畦際に達すると、植付クラッチを遮断状態に操作し苗植付装置を停止させて田面から上昇させ、畦際での旋回を開始する。畦際での旋回を終了すると、苗植付装置を田面に下降させ、植付クラッチを伝動状態に操作して次の植付行程に入る。
これにより水田作業機において、作業クラッチが伝動状態であると、水田作業機は作業状態であると判断することができるのであり、作業クラッチが遮断状態であると、水田作業機は非作業状態であると判断することができるので、本発明の第特徴によると、作業クラッチの伝動及び遮断状態により、対地作業装置を下方及び上方位置に適切に自動的に位置させることができる。
乗用型田植機において前述のように畦際での旋回を行う場合、畦際での旋回の中程に達すると、植付クラッチを遮断状態に維持しながら苗植付装置を田面に下降させ、苗植付装置のフロートを田面に接地させて、この状態で畦際での旋回を続行し、畦際での旋回を終了すると、植付クラッチを伝動状態に操作して次の植付行程に入るようなこと行うことがある。このように植付クラッチを遮断状態に維持しながら苗植付装置のフロートを接地させて、畦際での旋回を行うことにより、苗植付装置のフロートにより畦際の整地を行うことができる。
この場合、本発明の第特徴によると、畦際での旋回の中程で水田作業装置を田面に下降させても、作業クラッチは遮断状態であるので、対地作業装置は上方位置に位置して田面に接地していない。これにより、畦際での旋回の中程で対地作業装置を田面に下降させた際に、非作業状態であるのに対地作業装置を下方位置に位置させてしまうことによる不都合(例えば水田作業装置及び対地作業装置を田面に接地させた状態で、畦際での旋回を行うことにより、対地作業装置によって田面の泥を押し流してしまうような状態)を回避することができる。
(発明の効果)
本発明の第特徴によると、本発明の第1特徴又は第2特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第特徴によると、作業クラッチの伝動及び遮断状態により作業状態及び非作業状態を判別して、対地作業装置を下方及び上方位置に適切に自動的に昇降させることができる点、及び非作業状態であるのに対地作業装置を下方位置に位置させてしまうことによる不都合を回避することができる点により、対地作業装置の作業性を向上させることができた。
IV
(構成)
本発明の第特徴は、本発明の第1特徴又は第2特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
機体の走行速度が作業走行速度であると作業状態であると判別し、機体の走行速度が非作業走行速度であると非作業状態であると判別するように、判別手段を構成する。
(作用)
本発明の第特徴によると、本発明の第1特徴又は第2特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
水田作業機では水田での作業の際に、水田作業装置に適した所定の作業走行速度で走行することが多い。これに対し、路上での移動時には、作業走行速度よりも高速側の速度で走行することが多く、畦際での旋回時や畦を乗り越えながらの水田への出入り時には、作業走行速度よりも低速側の速度で走行することが多い。
これにより水田作業機において、機体の走行速度が作業走行速度であると、水田作業機は作業状態であると判断することができるのであり、機体の走行速度が非作業走行速度であると、非作業状態であると判断することができるので、本発明の第特徴によると、機体の走行速度により、対地作業装置を下方及び上方位置に適切に自動的に位置させることができる。
(発明の効果)
本発明の第特徴によると、本発明の第1特徴又は第2特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第特徴によると、機体の走行速度により作業状態及び非作業状態を判別することによって、対地作業装置を下方及び上方位置に適切に自動的に位置させることができるようになり、対地作業装置の作業性を向上させることができた。

(構成)
本発明の第特徴は、本発明の第1特徴又は第2特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
操向操作自在な前輪の操向角度が直進位置から右及び左の設定角度の範囲内に位置していると作業状態であると判別し、前輪の操向角度が右及び左の設定角度を越えて右及び左側に位置していると非作業状態であると判別するように、判別手段を構成する。
(作用)
本発明の第特徴によると、本発明の第1特徴又は第2特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
前項[III]に記載のように、水田作業機の一例である乗用型田植機では、例えば一回の植付行程が終了して畦際に達すると、苗植付装置を田面から上昇させて、前輪を大きく右又は左に操向操作して畦際での旋回を開始する。畦際での旋回を終了すると、前輪を直進位置の付近に戻し操作し、苗植付装置を田面に下降させて次の植付行程に入る。
これにより、水田作業機において、前輪の操向角度が直進位置から右及び左の設定角度の範囲内に位置していると、水田作業機は作業状態であると判断することができるのであり、前輪の操向角度が右及び左の設定角度を越えて右及び左側に位置していると、水田作業機は非作業状態であると判断することができるので、本発明の第特徴によると、前輪の操向角度により、対地作業装置を下方及び上方位置に適切に自動的に位置させることができる。
(発明の効果)
本発明の第特徴によると、本発明の第1特徴又は第2特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第特徴によると、前輪の操向角度により作業状態及び非作業状態を判別することによって、対地作業装置を下方及び上方位置に適切に自動的に位置させることができるようになり、対地作業装置の作業性を向上させることができた。
[VI]
(構成)
本発明の第特徴は、本発明の第1〜第特徴の水田作業機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
非作業状態から作業状態に切り換わった時点から設定時間の経過後に、アクチュエータが作動して対地作業装置が下方位置に位置するように、牽制手段を構成する。
(作用)
本発明の第特徴によると、本発明の第1〜第特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
水田作業機において非作業状態から作業状態に切り換わった場合、水田作業装置による作業が安定するまで少し時間が掛かることがあるので、本発明の第特徴によると、水田作業装置の作業が安定してから、対地作業装置が下方位置に位置して作業を開始する。
(発明の効果)
本発明の第特徴によると、本発明の第1〜第特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第特徴によると、水田作業装置の作業が安定してから、対地作業装置が下方位置に位置して作業を開始するようになるので、水田作業装置の作業が安定する前に対地作業装置が下方位置に位置することによる不都合を回避することができて、対地作業装置の作業性を向上させることができた。
VII
(構成)
本発明の第特徴は、本発明の第1〜第特徴の水田作業機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
人為操作具により下降状態が設定された状態で、作業状態であることにより対地作業装置が下方位置に位置するようにアクチュエータが作動している状態において、人為操作具により上昇状態が設定されると、アクチュエータが作動して対地作業装置が上方位置に位置するように、牽制手段を構成する。
(作用)
本発明の第特徴によると、本発明の第1〜第特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[VI]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第特徴によると、対地作業装置が下方位置に位置して田面に接地している状態において、例えば対地作業装置に泥等が詰まって作動不良の状態になった場合、人為操作具により上昇状態を設定することによって、対地作業装置を上方位置に位置させることができるのであり、対地作業装置の作動不良を回避することができる。
(発明の効果)
本発明の第特徴によると、本発明の第1〜第特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[VI]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第特徴によると、対地作業装置が下方位置に位置して田面に接地している状態において、人為操作具により任意に対地作業装置を上方位置に位置させることができるようになり、対地作業装置の作動不良を回避することができるようになって、対地作業装置の作業性を向上させることができた。
VIII
(構成)
本発明の第特徴は、本発明の第1〜第特徴の水田作業機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
牽制手段に優先して対地作業装置が下方位置に位置するようにアクチュエータを作動させる強制下降手段を備える。
(作用)
本発明の第特徴によると、本発明の第1〜第特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[VII]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第7特徴によると、水田作業機が非作業状態であっても、水田作業機の状況に応じて、強制下降手段により対地作業装置を下方位置に位置させ、対地作業装置を田面に接地させることができる。これにより、水田作業機の非作業状態において、対地作業装置を田面に接地させて対地作業を行わせる状態を得ることができる。
(発明の効果)
本発明の第特徴によると、本発明の第1〜第特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[VII]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第特徴によると、水田作業機の非作業状態において、対地作業装置を田面に接地させて対地作業を行わせる状態を得ることができるようになり、対地作業装置を水田作業機の各種の状況に対応させることができるようになって、対地作業装置の作業性を向上させることができた。
[1]
図1に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2で支持された機体の後部に、リンク機構3により6条植型式の苗植付装置5(水田作業装置に相当)が昇降自在に支持され、リンク機構3を昇降駆動する油圧シリンダ4(昇降機構に相当)が備えられて、水田作業機の一例である乗用型田植機が構成されている。
次に、苗植付装置5について説明する。
図1,2,4に示すように、苗植付装置5は、1個のフィードケース17、3個の伝動ケース6、伝動ケース6の後部に回転駆動自在に支持された一対の回転ケース7、回転ケース7の両端に備えられた一対の植付アーム8、中央のセンターフロート9及びサイドフロート11、6個の苗のせ面を備えて左右方向に往復横送り駆動される苗のせ台10、苗のせ台10の苗のせ面の各々に備えられた縦送り機構25等を備えて構成されている。左右方向に配置された支持フレーム18に、フィードケース17及び伝動ケース6が固定されており、フィードケース17がリンク機構3の後部下部の前後軸芯P1(図3参照)周りにローリング自在に支持されている(苗植付装置5がリンク機構3の後部下部の前後軸芯P1周りにローリング自在に支持されている)。
図4に示すように、フィードケース17から横送り軸19が延出され、横送り軸19の端部が支持部材20を介して支持フレーム18に支持されて、横送り軸19の回転に伴って往復横送り駆動される送り部材21が横送り軸19に外嵌されており、送り部材21が苗のせ台10に接続されている。伝動ケース6にガイドレール38が左右方向に支持されて、苗のせ台10の下部がガイドレール38に沿って横移動自在に支持されている。図2及び図3に示すように、支持フレーム18の右及び左の端部に支持部材26が固定され上方に延出されて、支持部材26の上部に亘って支持部材50が固定されており、苗のせ台10の上部の前面にガイドレール27が固定され、支持部材50に支持されたローラー51にガイドレール27が横移動自在に支持されている。
図1及び図4に示すように、エンジン49の動力が植付クラッチ87(作業クラッチに相当)(図7参照)及びPTO軸22を介して、フィードケース17に備えられた入力軸28に伝達され、入力軸28の動力が横送り変速機構29を介して横送り軸19に伝達されており、横送り軸19が回転駆動される。入力軸28の動力が伝動チェーン30、伝動ケース6に亘って架設された伝動軸23、伝動ケース6に備えられた入力軸32に伝達されており、入力軸32の動力がトルクリミッター33、伝動チェーン34、少数条クラッチ24及び駆動軸35を介して回転ケース7に伝達されている。伝動ケース6に亘って円筒状のカバー60が固定されており、カバー60により伝動軸23が覆われている。
これにより、植付クラッチ87が伝動状態に操作されると(作業状態に相当)、苗のせ台10が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、回転ケース7が図2の紙面反時計方向に回転駆動され、苗のせ台10の下部から植付アーム8が交互に苗を取り出して田面Gに植え付ける。植付クラッチ87が遮断状態に操作されると(非作業状態に相当)、苗のせ台10の往復横送り駆動及び回転ケース7の回転駆動が停止される。
図2に示すように、苗のせ台10の6個の苗のせ面の各々に、ベルト式の縦送り機構25が備えられている。図4に示すように、フィードケース17から縦送り軸36が延出され、縦送り軸36の端部が支持部材37を介して支持フレーム18に支持されて、入力軸28の動力により縦送り軸36が回転駆動されており、縦送り軸36に一対の駆動アーム36aが固定されている。6個の縦送り機構25に動力を伝達する入力部(図示せず)が苗のせ台10に備えられており、入力部が縦送り軸36の駆動アーム36aの間に位置している。これにより、苗のせ台10が往復横送り駆動の右又は左端部に達すると、入力部が縦送り軸36の一方の駆動アーム36aに達して、縦送り軸36の一方の駆動アーム36aにより入力部が駆動され、6個の縦送り機構25により苗のせ台10の苗が下方に送られる。
図1及び図2に示すように、運転座席31の後側に、肥料を貯留するホッパー12及び2つの植付条に対応した3個の繰り出し部13が備えられており、運転座席31の下側にブロア14が備えられている。センターフロート9及びサイドフロート11に2個の作溝器15が固定されて、6個の作溝器15が備えられており、繰り出し部13と作溝器15とに亘って6本のホース16が接続されている。これにより、前述のような苗の植え付けに伴って、ホッパー12から肥料が所定量ずつ繰り出し部13によって繰り出され、ブロア14の送風により肥料がホース16を通って作溝器15に供給されるのであり、作溝器15を介して肥料が田面Gに供給される。
図7に示すように、繰り出し部13に動力を伝動及び遮断自在な施肥クラッチ90と、施肥クラッチ90を伝動及び遮断状態に操作する電動モータ91とが備えられており、植付クラッチ87を伝動及び遮断状態に操作する電動モータ89が備えられている。これによって、電動モータ89,91により植付クラッチ87及び施肥クラッチ90を伝動及び遮断状態に操作することによって、苗植付装置5(植付アーム8による苗の植え付け)及び繰り出し部13の作動及び停止を行う。
[2]
次に、苗植付装置5の植付制御手段について説明する。
図2,5,7に示すように、伝動ケース6の下部の横軸芯P4周りに支持軸41が回転自在に支持されて、支持軸41に固定された支持アーム41aが後方に延出されており、支持アーム41aの後端の横軸芯P5周りに、センターフロート9及びサイドフロート11の後部が上下に揺動自在に支持されている。図3及び図7に示すように、人為的に操作可能な植付設定高さレバー42が支持軸41に固定されて前方上方に延出されており、支持フレーム18に固定されたレバーガイド43に植付設定高さレバー42が挿入されている。
図5及び図7に示すように、植付設定高さレバー42により支持軸41及び支持アーム41aを回動操作して、横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を上下に変更することによって、後述する植付設定高さA1(設定深さ)を変更することができるのであり、植付設定高さレバー42をレバーガイド43に係合させることにより、横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を固定して、植付設定高さA1(設定深さ)を設定することができる。
図7に示すように、支持軸41の角度を検出するポテンショメータ44が支持フレーム18に固定されて、ポテンショメータ44の検出値が制御装置40(牽制手段に相当)に入力されている。ポテンショメータ44により支持軸41の角度を検出することにより、横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を検出することができるのであり、前述のように植付設定高さレバー42により植付設定高さA1(設定深さ)を設定した場合、ポテンショメータ44の検出値により植付設定高さA1(設定深さ)が制御装置40に認識される。
図5及び図7に示すように、センターフロート9の上方において支持フレーム18にブラケット45が固定され、ブラケット45にポテンショメータ68が固定されており、ポテンショメータ68の検出アーム68aとセンターフロート9の前部とに亘ってロッド69が接続されている。ポテンショメータ68の検出アーム68aを下方に付勢するバネ86が備えられて、バネ86によりセンターフロート9の前部が下方に付勢されており、ポテンショメータ68の検出値が制御装置40に入力されている。人為的に操作可能なダイヤル式の感度設定スイッチ70が備えられており、感度設定スイッチ70の操作位置が制御装置40に入力されている。
図5及び図7に示す状態は、植付設定高さレバー42により横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を設定した状態であり、ポテンショメータ44の検出値に基づいて、横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置に対応した植付設定高さA1(設定深さ)が、ポテンショメータ68の検出値に対して設定された状態である。この状態において、例えばセンターフロート9の底面が水平となるポテンショメータ68の検出値が、植付設定高さA1(設定深さ)に対応する設定検出値B1として設定される。
図5及び図7に示す状態において、センターフロート9が田面Gに接地追従するのに対して、苗植付装置5が上下動すると、これに伴って田面G(センターフロート9)から苗植付装置5までの高さ(植付アーム8による苗の植付深さ)が変化しようとする。これにより、田面G(センターフロート9)から苗植付装置5までの高さ(植付アーム8による苗の植付深さ)が、ポテンショメータ68により検出されて、ポテンショメータ68の検出値が設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))となるように、油圧シリンダ4に作動油を給排操作する制御弁71が制御装置40により操作され、油圧シリンダ4により苗植付装置5が昇降駆動されて、苗植付装置5(植付アーム8)による苗の植付深さが設定深さに維持される(植付制御手段)。
図5及び図7に示すように、植付設定高さレバー42により横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を変更すると、新たな植付設定高さA1(設定深さ)が設定される。これに伴いポテンショメータ44の検出値に基づいて、例えばセンターフロート9の底面が水平となるポテンショメータ68の検出値が、前述の新たな植付設定高さA1(設定深さ)に対応する新たな設定検出値B1として設定されるのであり、これにより苗植付装置5(植付アーム8)による苗の植付深さを変更することができる。
この場合、感度設定スイッチ70により設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))を少し変更することができる。感度設定スイッチ70を敏感側及び鈍感側の中央の中立位置Nに操作していると、設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))に変更はない(植付設定高さレバー42により横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を設定した状態で、横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置に対応した設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))が設定された状態)。
感度設定スイッチ70を中立位置Nから敏感側に操作すると、図7に示す設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))が、感度設定スイッチ70の操作位置に対応して少し低側に変更される。これによって、設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))でのセンターフロート9の底面が少し下向きとなり、センターフロート9の田面Gへの接地面積が大きくなって、センターフロート9が田面Gに敏感に追従するようになるので、油圧シリンダ4による苗植付装置5の昇降駆動が敏感なものに設定される。
感度設定スイッチ70を中立位置Nから鈍感側に操作すると、図7に示す設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))が、感度設定スイッチ70の操作位置に対応して少し高側に変更される。これによって、植付設定高さA1(設定深さ)でのセンターフロート9の底面が少し上向きとなり、センターフロート9の田面Gへの接地面積が小さくなって、センターフロート9が田面Gに鈍感に追従するようになるので、油圧シリンダ4による苗植付装置5の昇降駆動が鈍感なものに設定される。
[3]
次に、苗植付装置5のローリング制御手段について説明する。
前項[1]の記載及び図3に示すように、フィードケース17がリンク機構3の後部下部の前後軸芯P1周りにローリング自在に支持されている(苗植付装置5がリンク機構3の後部下部の前後軸芯P1周りにローリング自在に支持されている)。図3及び図7に示すように、フィードケース17に傾斜センサー48が固定されて、水平面(田面G)に対する苗植付装置5の左右方向の傾斜角度が傾斜センサー48によって検出されており、傾斜センサー48の検出値が制御装置40に入力されている。
図3に示すように、リンク機構3の後部上部にローリング機構46が備えられており、ローリング機構46は、左右方向に押し引き操作される一対のワイヤ46a、ワイヤ46aを押し引き駆動するギヤ機構(図示せず)及び電動モータ46bを備えて構成されている。ガイドレール27の右及び左の端部にブラケット27aが固定されて、ローリング機構46に固定されたアーム46cとガイドレール27のブラケット27aとに亘って、バネ47が接続されており、ローリング機構46のワイヤ46aと支持部材50の右及び左側部とに亘ってバネ39が接続されている。
これにより、前項[1]及び図3に示すように、苗のせ台10が往復横送り駆動されるのに伴って、右又は左のバネ47が引き延ばされるのであり、苗のせ台10が右(左)に横送り駆動されると、右(左)のバネ47が引き延ばされて、右(左)のバネ47の付勢力により苗植付装置5の右(左)への傾斜が抑えられる。水平面(田面G)に対する苗植付装置5の左右方向の傾斜角度が傾斜センサー48により検出されて、苗植付装置5が水平に維持されるように(田面Gと左右方向で平行に維持されるように)、制御装置40によりローリング機構46の電動モータ46bが作動操作され、ローリング機構46のワイヤ46aが押し引き駆動されて、苗植付装置5が前後軸芯P1周りにローリング駆動される(ローリング制御手段)。
[4]
次に、整地装置53(対地作業装置に相当)について説明する。
図2,3,4に示すように、支持フレーム18の左の端部にボス部材64が固定され、伝動軸23及び入力軸32の横軸芯P2周りに、伝動ケース81がボス部材64に上下に揺動自在に支持されている。支持フレーム18の右の端部にブラケット82が固定され、ブラケット82の横軸芯P2(伝動軸23及び入力軸32の横軸芯P2)周りに、支持アーム83が上下に揺動自在に支持されており、伝動ケース81及び支持アーム83に亘って、断面正方形状の駆動軸61が回転自在に支持されている。
図6に示すように、合成樹脂により一体的に成形された小幅の回転体62が備えられている。回転体62はボス部62a、ボス部62aに形成された断面正方形状の取付孔62b、ボス部62aに接続されたフランジ部62c、フランジ部62cの外周部に接続された凸状の整地部62dを備えて構成されている。駆動軸61も回転体62の取付孔62bと同じ断面正方形状に構成されている。図3,4,5に示すように、多数の回転体62のボス部62a(取付孔62b)に駆動軸61が挿入されて、回転体62が駆動軸61に固定されており、駆動軸61にスペーサ63が外嵌されて回転体62の位置が決められている。
図2,3,4に示すように、伝動ケース81及び支持アーム83にブラケット65が固定され、伝動ケース81及び支持アーム83の外側に位置するように、合成樹脂製のカバー66が伝動ケース81及び支持アーム83のブラケット65に固定されている。伝動ケース81及び支持アーム83のブラケット65に亘って、丸パイプ状の支持フレーム67が固定されており、合成樹脂製のカバー66が支持フレーム67に固定されている。カバー66は比較的軟質の薄板状で、回転体62の後方に位置しており、回転体62の外周部の下端部とカバー66の下端部とが略同じ高さに位置している。
以上のように、図2,3,4に示すように、駆動軸61、回転体62、カバー66、支持フレーム67、伝動ケース81及び支持アーム83等により整地装置53が構成されている。苗植付装置5(センターフロート9及びサイドフロート11)の前部に整地装置53が支持され、後輪2の後方に整地装置53が配置されており、伝動ケース81及び支持アーム83が横軸芯P2周りに上下に揺動することによって、整地装置53が苗植付装置5に前部に昇降自在に支持されている。
[5]
次に、整地装置53の駆動構造及び昇降駆動構造について説明する。
図4に示すように、入力軸32に接続された伝動軸75が、ボス部材64及び伝動ケース81の内部に配置されている。伝動ケース81の内部において、伝動軸75にスプロケット78が相対回転自在に外嵌され、駆動軸61にスプロケット79が固定されて、スプロケット78,79に亘って伝動チェーン80が巻回されており、伝動軸75とスプロケット78との間にトルクリミッター77が備えられている。
前項[1]、図1及び図4に示すように、エンジン49の動力が植付クラッチ87及びPTO軸22を介して、入力軸28、伝動チェーン30、伝動軸23及び入力軸32に伝達されると、入力軸32の動力が伝動軸75、トルクリミッター77及び伝動チェーン80を介して駆動軸61(整地装置53)に伝達されて、駆動軸61及び回転体62(整地装置53)が図2の紙面反時計方向に回転駆動される。
この場合、駆動軸61及び回転体62(整地装置53)が、機体の走行速度よりも高速で回転駆動される(右及び左の後輪2の外周部の周速度よりも回転体62の外周部の周速度が高速になるように、駆動軸61及び回転体62(整地装置53)が高速で回転駆動される)。これにより、植付アーム8の前方の田面Gが駆動軸61及び回転体62(整地装置53)によって整地(代掻き)されるのであり、駆動軸61及び回転体62(整地装置53)から後方の苗植付装置5への泥の飛散が、カバー66によって止められる。
これにより、電動モータ89,91により植付及び施肥クラッチ87,90を伝動及び遮断状態に操作することによって、苗植付装置5(植付アーム8による苗の植え付け)及び繰り出し部13の作動及び停止を行うのと同時に、駆動軸61及び回転体62(整地装置53)の作動及び停止を行う。駆動軸61や回転体62(整地装置53)に石等の異物が噛み込まれるなどして、駆動軸61及び回転体62(整地装置53)に大きな負荷が発生すると、トルクリミッター77により駆動軸61及び回転体62(整地装置53)への動力が遮断されて、駆動軸61及び回転体62(整地装置53)が停止する。
図2,3,5に示すように、リンク機構3の左隣に位置するように、支持フレーム52が支持フレーム18に固定され、支持フレーム52の横軸芯P3周りに扇型の昇降ギヤ54が上下に揺動自在に支持されており、ピニオンギヤ55aを備えたギヤ機構55及びギヤ機構55を駆動する電動モータ56(アクチュエータに相当)が、支持フレーム52に固定され、ギヤ機構55のピニオンギヤ55aが昇降ギヤ54に咬合している。駆動軸61(整地装置53)の中央部において、ボス部材57がベアリング(図示せず)により相対回転自在に駆動軸61(整地装置53)に外嵌されており、昇降ギヤ54とボス部材57とに亘ってロッド58が接続されている。伝動ケース81及び支持アーム83のブラケット65と支持部材26とに亘ってバネ59が接続されており、バネ59の付勢力により整地装置53が上昇側に付勢されている。
以上の構造により図2,3,5に示すように、電動モータ56によりギヤ機構55のピニオンギヤ55aを正逆に回転駆動して、昇降ギヤ54を横軸芯P3周りに上下に揺動駆動することにより、整地装置53(駆動軸61及び回転体62)を苗植付装置5に対して昇降駆動する。この場合、図7に示すように苗植付装置5(センターフロート9及びサイドフロート11)が田面Gに接地していても、整地装置53(駆動軸61及び回転体62)が田面Gから上方の上方位置A3に位置する上昇状態、及び苗植付装置5(センターフロート9及びサイドフロート11)が田面Gに接地していると、整地装置53(駆動軸61及び回転体62)も田面Gに接地する下方位置A4に位置する下降状態に、電動モータ56により整地装置53(駆動軸61及び回転体62)を昇降駆動することができる。
図5及び図7に示すように、ポテンショメータ74が横軸芯P3に位置するように支持フレーム52に固定されて、ポテンショメータ74と昇降ギヤ54とが接続されており、ポテンショメータ74の検出値が制御装置40に入力されている。これにより、ポテンショメータ74によって、支持フレーム52に対する昇降ギヤ54の角度を検出することにより、苗植付装置5に対する整地装置53(駆動軸61及び回転体62)の高さが検出される。
[6]
次に、整地装置53の整地制御手段について説明する。
前項[2]、図5及び図7に示すように、ポテンショメータ68の検出値が設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))となるように(田面G(センターフロート9)から苗植付装置5までの高さ(植付アーム8による苗の植付深さ)が、植付設定高さA1(設定深さ)となるように)、油圧シリンダ4により苗植付装置5が昇降駆動された状態において、ポテンショメータ74により苗植付装置5に対する整地装置53(駆動軸61及び回転体62)の高さが検出され、田面Gから整地装置53(例えば駆動軸61の軸芯の位置)までの高さが制御装置40で演算される。
図7に示すように、人為的に操作可能なダイヤル式の整地設定スイッチ84が備えられて、整地設定スイッチ84の操作位置が制御装置40に入力されており、整地設定スイッチ84を操作することにより整地設定高さA2(整地深さ)を任意に設定することができる。
これにより、前述及び図7に示すように、ポテンショメータ68の検出値が設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))となるように(田面G(センターフロート9)から苗植付装置5までの高さ(植付アーム8による苗の植付深さ)が、植付設定高さA1(設定深さ)となるように)、油圧シリンダ4により苗植付装置5が昇降駆動された状態において、整地設定スイッチ84によって整地設定高さA2(整地深さ)を設定すると、田面Gから整地装置53(例えば駆動軸61の軸芯の位置)までの高さが整地設定高さA2(整地深さ)となるように、制御装置40により電動モータ56が作動操作されて、整地装置53(駆動軸61及び回転体62)が苗植付装置5に対して昇降駆動される(整地制御手段)。
前項[2]及び図7に示すように、植付設定高さレバー42により横軸芯P5(センターフロート9及びサイドフロート11)の位置を変更して(苗植付装置5(植付アーム8)による苗の植付深さを変更して)、新たな設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))が設定されると、ポテンショメータ68の検出値が新たな設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))となるように(田面G(センターフロート9)から苗植付装置5までの高さ(植付アーム8による苗の植付深さ)が、新たな植付設定高さA1(設定深さ)となるように)、油圧シリンダ4により苗植付装置5が昇降駆動される。これに伴って田面Gから整地装置53(例えば駆動軸61の軸芯の位置)までの高さが変化する。
この場合、図7に示すように、整地設定スイッチ84により整地設定高さA2(整地深さ)を設定した状態において、前述のように田面Gから整地装置53(例えば駆動軸61の軸芯の位置)までの高さが変化すると、ポテンショメータ44の検出値に基づき、新たな設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))に対応して、田面Gから整地装置53(例えば駆動軸61の軸芯の位置)までの高さが整地設定高さA2(整地深さ)となるように、制御装置40により電動モータ56が作動操作されて、整地装置53(駆動軸61及び回転体62)が苗植付装置5に対して昇降駆動される(整地制御手段)。
図7に示すように、設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))が上側に変更されると(苗植付装置5(植付アーム8)による苗の植付深さが浅側に変更されると)、整地装置53(駆動軸61及び回転体62)の位置が、苗植付装置5に対して下方に変更されて、田面Gから整地装置53(例えば駆動軸61の軸芯の位置)までの高さが整地設定高さA2(整地深さ)に維持される。
図7に示すように、設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))が下側に変更されると(苗植付装置5(植付アーム8)による苗の植付深さが深側に変更されると)、整地装置53(駆動軸61及び回転体62)の位置が、苗植付装置5に対して上方に変更されて、田面Gから整地装置53(例えば駆動軸61の軸芯の位置)までの高さが整地設定高さA2(整地深さ)に維持される。
図7に示すように、感度設定スイッチ70を敏感側及び鈍感側の中央の中立位置Nに操作していると、整地設定スイッチ84によって設定された整地設定高さA2(整地深さ)が維持される。感度設定スイッチ70を中立位置Nから敏感側に操作すると、前項[2]に記載のように、設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))が少し低側に変更されて、油圧シリンダ4による苗植付装置5の昇降駆動が敏感なもの設定されることに加えて、整地設定スイッチ84の操作位置に対応した整地設定高さA2(整地深さ)が少し高側に変更される(整地装置53(駆動軸61及び回転体62)の整地深さが浅くなる状態)。
図7に示すように、感度設定スイッチ70を中立位置Nから鈍感側に操作すると、前項[2]に記載のように、設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))が少し高側に変更されて、油圧シリンダ4による苗植付装置5の昇降駆動が鈍感なものに設定されることに加えて、整地設定スイッチ84の操作位置に対応した整地設定高さA2(整地深さ)が少し低側に変更される(整地装置53(駆動軸61及び回転体62)の整地深さが深くなる状態)。
[7]
次に、苗植付装置5の油圧シリンダ4による昇降駆動、及び整地装置53の電動モータ56による昇降駆動(上昇)について、図8に基づいて説明する。
図1及び図7に示すように、機体の運転部において、前輪1を操向操作する操縦ハンドル88の右下側に操作レバー73が備えられ、操縦ハンドル88の左下側に昇降レバー76(人為操作具に相当)が備えられている。操作レバー73は上位置U1及び下位置D1、中立位置Nに操作自在で、中立位置Nに付勢されており、操作レバー73の操作位置が制御装置40に入力されている。昇降レバー76は上位置U2及び下位置D2に操作自在で、昇降レバー76の操作位置が制御装置40に入力されている。植付クラッチ87が伝動及び遮断状態にあることを検出する植付クラッチセンサー85(判別手段に相当)が備えられており、植付クラッチセンサー85の検出値が制御装置40に入力されている。
図10に示すように、一回の植付行程K1の途中であったとする。一回の植付行程K1の途中において、植付クラッチ87が伝動状態に操作されて、苗植付装置5及び整地装置53が作動しており、一回の植付行程K1において、
前項[2][6]及び図7に示すように、ポテンショメータ68の検出値が設定検出値B1(植付設定高さA1(設定深さ))となるように(田面G(センターフロート9)から苗植付装置5までの高さ(植付アーム8による苗の植付深さ)が、植付設定高さA1(設定深さ)となるように)、苗植付装置5が昇降駆動される状態(植付制御手段の作動状態)となり、
田面Gから整地装置53(例えば駆動軸61の軸芯の位置)までの高さが整地設定高さA2(整地深さ)となるように、整地装置53が苗植付装置5に対して昇降駆動される状態(整地制御手段の作動状態)(下方位置A4)(昇降レバー73の下位置D2)となって、
苗植付装置5及び整地装置53が水平に維持されるように(田面Gと左右方向で平行に維持されるように)、苗植付装置5及び整地装置53が前後軸芯P1周りにローリング駆動される状態(ローリング制御手段の作動状態)となっている。
図10に示すように、一回の植付行程K1が終了して畦際に達した場合に(位置KK1)、操作レバー73を上位置U1に操作すると(上位置U1に操作して中立位置Nに戻し操作すると)(ステップS1)、植付及び施肥クラッチ87,90が遮断状態に操作され(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の停止状態)(ステップS2)、前項[2][3]に記載の植付制御手段及びローリング制御手段が停止し(ステップS3)、前項[6]に記載の整地制御手段が停止する(ステップS4)。整地装置53が上方位置A3に上昇し(ステップS5)、苗植付装置5が上昇して上限位置で停止する(ステップS6,S7,S8)。
この後、図10に示すように、操縦ハンドル88により前輪1を操向操作して、畦際での旋回を開始する(旋回前半行程K2)。このように、苗植付装置5が上限位置で停止している状態において、昇降レバー76を下位置D2に操作しても、整地装置53は上方位置A3に保持される。
[8]
次に、苗植付装置5の油圧シリンダ4による昇降駆動、及び整地装置53の電動モータ56による昇降駆動(下降)について、図8及び図9に基づいて説明する。
前項[7]及び図10に示すように、畦際での旋回を半分程度終了した状態において(位置KK2)、操作レバー73を下位置D1に操作すると(下位置D1に操作して中立位置Nに戻し操作すると)(ステップS1)、植付及び施肥クラッチ87,90が遮断状態に保持され(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の停止状態)、整地装置53が上方位置A3に保持された状態で、苗植付装置5が下降し(ステップS11,S12)、センターフロート9が田面Gに接地すると(ステップS13)、苗植付装置5の下降が停止して(ステップS14)、前項[2][3]に記載の植付制御手段及びローリング制御手段が作動する(ステップS15)。
この場合、図10に示すように、センターフロート9及びサイドフロート11が田面Gに接地するので、この状態で畦際での旋回を続行することにより(旋回後半行程K3)、センターフロート9及びサイドフロート11により田面Gを平らにならすことができる。前述の状態(旋回後半行程K3)では植付及び施肥クラッチ87,90が遮断状態であるので(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の停止状態)、この状態で昇降レバー76を下位置D2に操作しても(ステップS41,42)、前項[6]に記載の整地制御手段が停止した状態に保持されて、整地装置53が停止状態に保持され上方位置A3に保持される(ステップS52,53)。
図10に示すように、畦際での旋回を終了して、次の植付行程K4の出発点(位置KK3)の付近に達した状態において(ステップS11〜S15の状態)、操作レバー73を下位置D1にもう一度操作すると(下位置D1に操作して中立位置Nに戻し操作すると)(ステップS1,S11)、植付及び施肥クラッチ87,90が伝動状態に操作される(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の作動状態)(ステップS21,S22)。この場合、昇降レバー76が下位置D2に操作されていると(ステップS23)、植付及び施肥クラッチ87,90が伝動状態に操作されてから設定時間T1の経過後に(ステップS24,S25)、整地装置53が下方位置A4に下降し、前項[6]に記載の整地制御手段が作動する(ステップS26,S27)。これにより、次の植付行程K4に入る。
[9]
前項[8]及び図9のステップS11〜S15の状態において、操作レバー73を下位置D1にもう一度操作すると(下位置D1に操作して中立位置Nに戻し操作すると)(ステップS1,S11)、植付及び施肥クラッチ87,90が伝動状態に操作され(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の停止状態)(ステップS21,S22)、次に操作レバー73を下位置D1にもう一度操作すると(下位置D1に操作して中立位置Nに戻し操作すると)(ステップS1,S11)、植付及び施肥クラッチ87,90が遮断状態に操作される(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の停止状態)(ステップS21,S31)。このようにステップS11〜S15の状態において、操作レバー73を下位置D1に操作することを繰り返すことにより(下位置D1に操作して中立位置Nに戻し操作することを繰り返すことにより)、植付及び施肥クラッチ87,90の伝動及び遮断状態(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の作動及び停止状態)を交互に現出させることができる。
前項[8]及び図9のステップS11〜S15の状態において、昇降レバー76が上位置U2に操作されている状態では(ステップS23)、前述のようにして植付及び施肥クラッチ87,90が伝動状態に操作されても(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の作動状態)(ステップS22)、遮断状態に操作されても(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の停止状態)(ステップS31)、前項[6]に記載の整地制御手段が停止した状態に保持され、整地装置53が上方位置A3に保持される(ステップS32,33)。
前項[8]及び図9のステップS11〜S15の状態において、昇降レバー76が下位置D2に操作されている状態では、植付及び施肥クラッチ87,90が伝動状態に操作されると(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の作動状態)(ステップS22)、植付及び施肥クラッチ87,90が伝動状態に操作されてから設定時間T1の経過後に(ステップS23,S24,S25)、整地装置53が下方位置A4に下降し、前項[6]に記載の整地制御手段が作動する(ステップS26,S27)。植付及び施肥クラッチ87,90が遮断状態に操作されると(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の停止状態)(ステップS31)、整地装置53が上方位置A3に上昇し、前項[6]に記載の整地制御手段が停止する(ステップS32,S33)
このように前項[8]及び図9のステップS11〜S15の状態において、昇降レバー76が下位置D2に操作されている状態では、操作レバー73により植付及び施肥クラッチ87,90が伝動及び遮断状態に操作されることにより、整地装置53が作動状態に操作されて下方位置A4に下降し、前項[6]に記載の整地制御手段が作動する状態、及び整地装置53が停止状態に操作されて上方位置A3に上昇し、前項[6]に記載の整地制御手段が停止する状態が繰り返される。
この場合、植付及び施肥クラッチ87,90が伝動状態に操作されている状態(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の作動状態)において、昇降レバー76を上位置U2に操作すると(ステップS1,S41)、整地装置53が上方位置A3に上昇し、前項[6]に記載の整地制御手段が停止する(ステップS51,S52,S53)。植付及び施肥クラッチ87,90が伝動状態に操作されている状態(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の作動状態)において、昇降レバー76を下位置D2に操作すると(ステップS1,S41)、整地装置53が下方位置A4に下降し、前項[6]に記載の整地制御手段が作動する(ステップS42,S43,S44,S45)。
[10]
図1に示すように、運転座席31の右横側に昇降操作レバー92が備えられており、昇降操作レバー92は上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作自在に構成されている。昇降操作レバー92を上昇位置に操作すると、植付及び施肥クラッチ87,90が遮断状態に操作されて、前項[2][3]に記載の植付制御手段及びローリング制御手段が停止した状態で、苗植付装置5が上昇する。昇降操作レバー92を中立位置に操作すると、植付及び施肥クラッチ87,90が遮断状態に操作されて、前項[2][3]に記載の植付制御手段及びローリング制御が停止した状態で、苗植付装置5の昇降が停止する。
昇降操作レバー92を下降位置に操作すると、植付及びクラッチ87,90が遮断状態に操作されて、苗植付装置5が下降し、センターフロート9が田面Gに接地すると、前項[2][3]に記載の植付制御手段及びローリング制御手段が作動する。昇降操作レバー92を植付位置に操作すると、前述の昇降操作レバー92を下降位置に操作した状態に加えて、植付及び施肥クラッチ87,90が伝動状態に操作される。
昇降操作レバー92を上昇位置、中立位置及び下降位置に操作すると(非作業状態に相当)、前項[7]及び図8のステップS4,S5と同様に、植付及び施肥クラッチ87,90が遮断状態に操作され(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の停止状態)、整地装置53が上方位置A3に上昇する。この場合、昇降操作レバー92を上昇位置、中立位置及び下降位置に操作した状態において、昇降レバー76を下位置D2に操作しても、整地装置53は停止状態に保持されて上方位置A3に保持される。
昇降レバー76を下位置D2に操作した状態において、昇降操作レバー92を植付位置に操作すると(作業状態に相当)、前項[8]及び図9のステップS23〜S27)と同様に、植付及び施肥クラッチ87,90が伝動状態(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の作動状態)に操作されてから設定時間T1の経過後に、整地装置53が下方位置A4に下降し、前項[6]に記載の整地制御手段が作動する。
この場合、昇降操作レバー92を植付位置に操作した状態(苗植付装置5及び繰り出し部13、整地装置53の作動状態)において、前項[8]及び図8のステップS41,S44,S45,S52,S53と同様に、昇降レバー76を上位置U2に操作すると、整地装置53が上方位置A3に上昇し、前項[6]に記載の整地制御手段が停止するのであり、昇降レバー76を下位置D2に操作すると、整地装置53が下方位置A4に下降し、前項[6]に記載の整地制御手段が作動する。
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]において、植付クラッチ87の伝動及び遮断状態により作業及び非作業状態を判別する構成に代えて、以下に示すように構成してもよい。
走行用として静油圧式無段変速装置(図示せず)及びギヤ変速式の副変速装置(図示せず)が備えられており、副変速装置を低速及び高速位置に操作する副変速レバー(図示せず)が備えられている。図1に示すように、静油圧式無段変速装置を操作する主変速レバー72が備えられて、エンジン49のアクセルと変速レバー72とが機械的に連係されており、変速レバー72を高速側に操作するとエンジン49のアクセルも高速側に操作される。エンジン49の回転数と機体の走行速度とが所定の関係となるので、エンジン49の回転数を検出する回転数センサー(図示せず)が備えられ、回転数センサーの検出値が制御装置40に入力されており、回転数センサーの検出値及び副変速レバーの操作位置(低速及び高速位置)により機体の走行速度が制御装置40で算出される。
これにより、副変速レバーが高速位置に操作されていると、路上での移動時と判断されて、回転数センサーの検出値(機体の走行速度)に関係なく、非作業状態であると判別される。
副変速レバーが低速位置に操作されている状態において、主変速レバー72が低速側に操作されて、回転数センサーの検出値(機体の走行速度)が設定速度よりも低速側になると(又は植付クラッチ87が遮断状態に操作されると)、畦際での旋回時(図10の旋回前半及び旋回後半行程K2,K3参照)や、畦を乗り越えながらの水田への出入り時であると判断されて、非作業状態であると判別される。
副変速レバーが低速位置に操作されている状態において、主変速レバー72が高速側に操作されて、回転数センサーの検出値(機体の走行速度)が設定速度よりも高速側になると、植付走行状態(図10の植付行程K1,K4参照)であると判断されて、作業状態であると判別される。
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]において、植付クラッチ87の伝動及び遮断状態により作業及び非作業状態を判別する構成に代えて、以下に示すように構成してもよい。
前輪1の操向角度を検出する操向角度センサー(図示せず)を備えて、前輪1の操向角度が直進位置から右及び左の設定角度の範囲内に位置していると、植付走行状態(図10の植付行程K1,K4参照)であると判断されて、作業状態であると判別される。前輪1の操向角度が右及び左の設定角度を越えて右及び左側に位置していると、畦際での旋回時(図10の旋回前半及び旋回後半行程K2,K3参照)であると判断されて、非作業状態であると判別される。
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]において、植付クラッチ87の伝動及び遮断状態により作業及び非作業状態を判別する構成に代えて、以下に示すように構成してもよい。
図1及び図4に示すように、エンジン49の動力が植付クラッチ87及びPTO軸22を介して、入力軸28、伝動チェーン30、伝動軸23及び入力軸32を介して、駆動軸61及び回転体62(整地装置53)に伝達されるように構成するのではなく、エンジン49から前輪1及び後輪2に伝達される動力を分岐させ、この動力を駆動軸61及び回転体62(整地装置53)に伝達されるように構成する。このように構成すると、植付クラッチ87の伝動及び遮断状態に関係なく、機体が走行すると(前輪1及び後輪2に動力が伝達されると)、駆動軸61及び回転体62(整地装置53)に動力が伝達される。
前輪1の操向角度を検出する操向角度センサー(図示せず)を備えて、前輪1の操向角度が直進位置から右及び左の設定角度の範囲内に位置していると、植付走行状態(図10の植付行程K1,K4参照)であると判断されて、非作業状態であると判別される。これにより、植付走行状態において、整地装置53により田面Gが不必要に整地されない。
前輪1の操向角度が右及び左の設定角度を越えて右及び左側に位置していると、畦際での旋回時(図10の旋回前半及び旋回後半行程K2,K3参照)であると判断されて、作業状態であると判別される。この場合、植付クラッチ87を遮断状態に操作するが、苗植付装置5を上昇させずに、センターフロート9及びサイドフロート11を田面Gに接地させる状態に維持する。これにより、畦際での旋回時に前輪1及び後輪2によって荒らされる田面Gが、整地装置53によって整地される。
[発明の実施の第4別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第3別形態]において、以下のように構成してもよい。
図11に示すように、昇降レバー76に対し上位置U2及び下位置D2に加えて、下位置D2の下側に強制下位置D3を備え、昇降レバー76を上位置U2及び下位置D2、強制下位置D3に操作自在に構成する。
図11に示すように、昇降レバー76を上位置U2及び下位置D2に操作していると、前項[7][8][9]に記載の状態が得られる。昇降レバー76を強制下位置D3に操作すると、植付及び施肥クラッチ87,90の伝動及び遮断状態に関係なく、整地装置53が下方位置A4に位置するように構成する(強制下降手段に相当)。
この場合、昇降レバー76に対して強制下位置D3を備えるのではなく、昇降レバー76とは別に、人為的に操作自在な強制下降レバー(又は強制下降スイッチ)(図示せず)を備えて、強制下降レバー(又は強制下降スイッチ)の操作により、植付及び施肥クラッチ87,90の伝動及び遮断状態に関係なく、整地装置53が下方位置A4に位置するように構成してもよい(強制下降手段に相当)。
[発明の実施の第5別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第4別形態]において、整地装置53を苗植付装置5に支持させるのではなく、整地装置53を機体の後部に昇降駆動自在に支持したり、整地装置53をリンク機構3に昇降駆動自在に支持したりしてもよい。この場合、整地装置53を機体の後部に昇降駆動自在に支持すると、苗植付装置5が上昇して上限位置で停止していても、[発明の実施の第4別形態]に記載の強制下降手段により、整地装置53を下方位置A4に位置させて田面Gに接地させることが可能になる。
水田作業装置及び対地作業装置として、施肥装置、直播装置、薬剤散布装置及び米ぬか散布装置、溝切り器(不耕起田植用の溝)、溝切り器(排水用の溝)、シート敷設装置(ロール状に巻かれたシート(雑草防止用)を田面に展開させながら敷設する)を備えてもよい。
乗用型田植機の全体側面図 苗植付装置及び整地装置の側面図 苗植付装置及び整地装置の正面図 苗植付装置及び整地装置の平面図 整地装置及びセンターフロートの前部の付近の側面図 整地装置の回転体の全体斜視図 制御装置と各部の連係状態を示す図 操作レバー及び昇降レバーに基づく制御の前半の流れを示す図 操作レバー及び昇降レバーに基づく制御の後半の流れを示す図 乗用型田植機が一回の植付行程を終了して畦際に達して、畦際での旋回を行い、次の植付行程に入る状態を示す平面図 発明の実施の第4別形態における操作レバー及び昇降レバーの付近の背面図
1 前輪
4 昇降機構
5 水田作業装置
40 牽制手段
53 対地作業装置
56 アクチュエータ
73 操作レバー
76 人為操作具
85 判別手段
87 作業クラッチ
A3 上方位置
A4 下方位置
T1 設定時間
G 田面

Claims (8)

  1. 機体の後部に水田作業装置を昇降機構により昇降駆動自在に支持し、対地作業装置をアクチュエータにより昇降駆動自在に支持して、
    人為的に操作自在な人為操作具を備え、
    前記対地作業装置が田面から上方の上方位置に位置するようにアクチュエータを作動させる上昇状態、及び前記対地作業装置が田面に接地可能な下方位置に位置するようにアクチュエータを作動させる下降状態を、前記人為操作具により設定可能に構成すると共に、
    作業状態及び非作業状態を判別する判別手段を備え、
    前記人為操作具により上昇状態が設定されると、作業状態であるか非作業状態であるかにかかわらず、前記対地作業装置が上方位置に位置するようにアクチュエータを作動させ、且つ、前記人為操作具により下降状態が設定された状態で、非作業状態であると前記対地作業装置が上方位置に位置するようにアクチュエータを作動させ、作業状態であると前記対地作業装置が下方位置に位置するようにアクチュエータを作動させる牽制手段を備えてある水田作業機。
  2. 前記人為操作具とは別に、前記水田作業装置を昇降操作する操作レバーを機体の運転部に備えてある請求項1記載の水田作業機。
  3. 前記水田作業装置に動力を伝動及び遮断自在な作業クラッチが伝動状態であると作業状態であると判別し、前記作業クラッチが遮断状態であると非作業状態と判別するように、前記判別手段を構成してある請求項1又は2記載の水田作業機。
  4. 機体の走行速度が作業走行速度であると作業状態であると判別し、機体の走行速度が非作業走行速度であると非作業状態であると判別するように、前記判別手段を構成してある請求項1又は2記載の水田作業機。
  5. 操向操作自在な前輪の操向角度が直進位置から右及び左の設定角度の範囲内に位置していると作業状態であると判別し、前輪の操向角度が右及び左の設定角度を越えて右及び左側に位置していると非作業状態であると判別するように、前記判別手段を構成してある請求項1又は2記載の水田作業機。
  6. 非作業状態から作業状態に切り換わった時点から設定時間の経過後に、前記アクチュエータが作動して対地作業装置が下方位置に位置するように、前記牽制手段を構成してある請求項1〜5のうちのいずれか一つに記載の水田作業機。
  7. 前記人為操作具により下降状態が設定された状態で、作業状態であることにより前記対地作業装置が下方位置に位置するようにアクチュエータが作動している状態において、前記人為操作具により上昇状態が設定されると、前記アクチュエータが作動して対地作業装置が上方位置に位置するように、前記牽制手段を構成してある請求項1〜6のうちのいずれか一つに記載の水田作業機。
  8. 前記牽制手段に優先して対地作業装置が下方位置に位置するようにアクチュエータを作動させる強制下降手段を備えてある請求項1〜7のうちのいずれか一つに記載の水田作業機。
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