JP4773064B2 - 非水電解質電池用セパレーターおよび非水電解質電池 - Google Patents

非水電解質電池用セパレーターおよび非水電解質電池 Download PDF

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Description

本発明は、非水電解電池用セパレーターとして好適に利用できるものである。
従来、小型の二次電池はOA、FA、家電、通信機器等のポータブル電子機器用電源として幅広く使用されている。とくに機器に装備した場合に容積効率がよく機器の小型化および軽量化につながることからリチウムイオン二次電池を使用したポータブル機器が増加している。
一方、大型の二次電池はロードレベリング、無停電電源(UPS)、電気自動車をはじめ環境問題に関連する多くの分野において研究開発が進められ、大容量、高出カ、高電圧および長期保存性に優れている点より非水電解液二次電池の一種であるリチウムイオン二次電池の用途が広がっている。
リチウムイオン二次電池の使用電圧は、通常4.1から4.2Vを上限として設計されている。このような高電圧では水溶液は電気分解を起こすので電解液として使うことができない。そのため、高電圧でも耐えられる電解液として有機溶媒を使用したいわゆる非水電解液が用いられている。
非水電解液用の溶媒としては、より多くのリチウムイオンを存在させることができる高誘電率有機溶媒が用いられ、該高誘電率有機溶媒としてポリプロピレンカーボネートやエチレンカーボネート等の有機炭酸エステルが使用されている。溶媒中でリチウムイオン源となる支持電解質として、6フッ化リン酸リチウム等の反応性の高い電解質を溶媒中に溶かして使用している。
リチウムイオン二次電池のセパレーターは正極と負極と直接接触させて両極の間に介在させるために内部短絡の防止の点から絶縁性が要求され、かつリチウムイオンの通路となる透気性と電解液の拡散・保持機能を付与するために微細孔構造とし、該微細孔は異常発熱時に孔を溶融し遮断するシャットダウン機能が要求される。
この安全性の観点から、微細孔構造を有し、高温(140〜160℃)状態になると微細孔が閉塞され、その結果電池内部のイオン伝導を遮断し、その後の電池内部の温度上昇を防止できるシャットダウン機能を具備したポリオレフィン系樹脂からなるセパレーターが提供されている。
しかし、シャットダウン後も何らかの理由で電池温度の上昇が続いてセパレーターの耐熱温度を超えるとセパレーターが溶融し正極と負極との隔離性が著しく低下するため、電池内でショートが発生する恐れがある。
上記問題に対して、ポリオレフィン系樹脂と無機粉体または無機繊維とからなる混合物に対して、可塑剤として鉱物オイルが30〜70重量%配合された混練物からなる耐熱性に優れた無機質含有多孔膜のセパレーターが、特開平10−50287号(特許文献1)で提供されている。
しかし、ポリオレフィン系樹脂と無機粉体を素材としてセパレーター用の多孔性フィルムを製造する際、上記ポリオレフィン樹脂と無機粉体に大量の鉱物オイルからなる可塑剤を混合し、この混合物をシート状に成形する一次加工、該シートを延伸・圧延等して空孔を設ける二次加工を行った後に、配合している鉱物オイルを有機溶媒で抽出除去する工程が必要となり、この抽出工程で多量の有機溶剤等を使用すると共に工程数が増加するなど生産性が悪いという問題がある。
また、特開2001−164015号(特許文献2)には、ポリプロピレン系樹脂、充填剤及びアミド系可塑剤からなる多孔性フィルムが提供されている。
しかしながら、ポリプロピレン系樹脂は融点が高く異常高温時での微細孔の閉塞が困難で、シャットダウン機能が期待できない。よって、大容量の電池システム用のセパレーターとしては使用可能であるが、民生用電池のセパレーターとしては使用されていなのが現状である。
また、特許文献2に開示された多孔性フィルムは、ポリプロピレン樹脂を用いるため、均一な透過性を有するフィルムを作成することが困難で、かつ、フィルムを特定の厚みおよび特定の厚み精度に保持しにくい。よって、フィルムの厚さが均一になりにくいため、圧力が負荷された時に薄い部分が裂け易くなり絶縁性に問題がある。かつ、巻芯を用いて正極、セパレーターおよび負極を渦巻状に捲回する際に、裂けやすいため切断が困難で安定して電池を製造することができない。
さらに、特開2003−82139(特許文献3)には、高密度ポリエチレン樹脂、炭酸カルシウム等からなる充填剤、分子量200〜500の脂肪族炭化水素または高級アルコール等の低分子量化合物の可塑剤とからなる樹脂組成物の混練物からシートを成形し、該シートを延伸して形成する多孔性フィルムが提供されている。
しかしながら、本発明者が追試した結果、均一な孔径を有するセパレーターを作ることが実際上困難であり、また厚み精度も目的とする精度に制御することは非常に困難であった。そのため、円筒形、菱形または扁平形等の巻芯を用いて正極、セパレーターおよび負極を重ねて渦巻き状に捲回する際、所定のサイズに収めることができず、電池缶に収容できなかったり、収容できても局所的に圧力がかかり短絡が発生する場合があった。
特開平10−50287号公報 特開2001−164015号公報 特開2003−82139号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、裂けにくくハンドリング性が向上されており、非水電解質電池セパレーターとして優れた絶縁性を発揮して短絡の発生を有効に防止することができ、かつ高温(140〜160℃)状態になるとシャットダウン機能を発揮して電池内部の温度上昇を防止できる非水電解質電池用セパレーターを提供することを課題としている。
本発明は、密度が0.94g/cm3以上0.97g/cm3以下の高密度ポリエチレン樹脂と、密度が0.86g/cm3以上0.94g/cm3未満である低密度ポリエチレン樹脂からなる樹脂(A)と、
平均粒径0.1μm以上25μm以下のフィラー状で、硫酸バリウムあるいは炭酸カルシウムを含む充填剤(B)と、
スルホラン、グリセリントリステアレートもしくはソルビタンモノステアレート、またはこれらいずれか一種とエチレンカーボネートとの組み合わせから選ばれる可塑剤(C)とを含み、
上記高密度ポリエチレン樹脂99〜70質量部および低密度ポリエチレン樹脂1〜30質量部からなる樹脂(A)100質量部に対して、上記充填剤(B)が50〜400質量部、上記可塑剤(C)が1〜30質量部の割合で含まれている樹脂組成物からなるフィルムであり、
該フィルムが縦方向に延伸倍率4〜4.5倍、横方向に延伸倍率4〜4.5倍の2軸延伸により上記充填剤を起点として空孔が設けられ、透気度が130(sec/100cc)〜300(sec/100cc)とされていると共に、1/1000mmのダイアルゲージにて面内を不特定に30箇所測定した平均厚みが5μm以上40μm以下で且つ厚み振れは(最大厚みまたは最小厚みー平均厚み)/平均厚み×100(%)が±6〜12%とされている多孔性フィルムからなる非水電解質電池用セパレータを提供している。
本発明の非水電解質電池用セパレーターとして用いる多孔性フィルムは、高密度ポリエチレン樹脂を含むことから非水電解質電池セパレーターとして用いられた際に異常高温状態において優れたシャットダウン機能を発揮することができる。さらに、本発明で用いる多孔性フィルムは、低密度ポリエチレン樹脂を含むことから裂けにくくなっておりハンドリング性が向上し、かつ、引張性が向上し、膜厚制度が向上する。その上、ポリオレフィン樹脂であるポリエチレン樹脂からなるため透気性および耐熱性にも優れたフィルムとなる。
さらに、フィルムの平均厚みを5μm以上40μm以下とし、厚みの最大値と最小値とを平均厚みの±6〜12%未満に制御することにより、優れた絶縁性を発揮できる。具体的には、厚さが均一であるために圧力が負荷された時に薄い部分が裂けることが実質的にない。また、所定の厚さとしているために、本発明の多孔性フィルムをセパレーターとして用い、正極、セパレーターおよび負極を重ねて渦巻き状に捲回する際に所定のサイズに収めることができ、その結果局所的な圧力がかかることがなく電池缶に容易に収容することでき、短絡の発生を防ぐことができる。
本発明で用いる高密度ポリエチレンについては、異常高温(140〜160℃)状態におけるシャットダウン機能をより有効に発揮するために、密度が0.94g/cm3以上とし、さらに0.95g/cm3以上であることがより好ましい。なお、密度の上限は0.97g/cm3である。
また、上記高密度ポリエチレンについては、成形するフィルムの強度を所要に保持するために、メルトフローレートが1.5g/10分以下、好ましくは1.1g/10分以下、より好ましくは0.6g/10分以下、特に好ましくは0.1g/10分以下である。メルトフローレートが1.5g/10分より大きいと3倍以上の延伸が難しくなり、得られる多孔性フィルムの強度が低下する。なお、下限は0.01g/10分である。
上記高密度ポリエチレンとして、具体的にはホモポリマーポリエチレン或いはα−オレフィンコモノマー含量が2モル%以下のコポリマーポリエチレンが好ましく、ホモポリマーポリエチレンが更に好ましい。なお、α−オレフインコモノマーの種類には特に制限はない。
上記高密度ポリエチレンの重合触媒には特に制限はなく、チーグラー型触媒、フイリップス型触媒、カミンスキー型触媒等いずれのものでも良い。ポリエチレンの重合方法として、一段重合、二段重合もしくはそれ以上の多段重合等があり、いずれの方法でもよい。
一方、本発明で用いる低密度ポリエチレンついては、フィルムを裂けにくくするために密度が0.86g/cm3以上0.94g/cm3未満としている。
低密度ポリエチレンとしては、線状低密度ポリエチレンまたは高圧法にてラジカル重合させた低密度ポリエチレン等が挙げられる。上記線状低密度ポリエチレンはエチレンとα−オレフィンとの共重合体であり、α−オレフィンとしてはプロピレン、ブテンまたはヘキセンなどが挙げられる。
高圧法にてラジカル重合させた低密度ポリエチレンはホモポリマーであってもα−オレフィンとのコポリマーであってもよい。α−オレフンコモノマーとしては、プロピレン、ブテンまたはヘキセンなどが挙げられる。
本発明で用いる樹脂組成物は、高密度ポリエチレン樹脂と低密度ポリエチレンのみを組み合わせて用いることが特徴である。
樹脂成分における高密度ポリエチレン樹脂と低密度ポリエチレン樹脂の比率は、得られる多孔性フィルムの用途または物性により適宜選択することができるが、樹脂(A)を100質量部とすると高密度ポリエチレン樹脂が99〜70質量部、低密度ポリエチレン樹脂が1〜30質量部としている。高密度ポリエチレン樹脂が70質量部より少なく、低密度ポリエチレン樹脂が30質量部より多いと、機械的強度が低下する。
本発明で用いる充填剤は、その平均粒径を0.1〜25μmとしたフィラー状としている。平均粒径を上記範囲内としているのは、樹脂組成物中に均一に分散させるため、および、所望の空孔の大きさを得るためである。平均粒径を0.1μm未満とすると、充填剤同士の凝集により分散性が低下して延伸むらを引き起こすとともに、熱可塑性樹脂と充填剤との界面の接触面積が増大して延伸による界面剥離が難しくなり、多孔化が困難になりやすいからである。一方、平均粒径が25μmを超えると、フィルムを薄くすることが困難となるのに加えフィルムの機械強度が低下するからである。充填剤の平均粒径は好ましくは0.5〜5μm程度である。
上記充填剤としては、炭酸カルシウムまたは硫酸バリウムを用い、硫酸バリウムが最も好ましい。上記無機充填剤は樹脂中の分散性向上のため、表面処理剤で無機充填剤の表面を被覆して疎水化してもかまわない。この表面処理剤としては例えばステアリン酸もしくはラウリル酸等の高級脂肪酸またはそれらの金属塩を挙げることができる。
上記樹脂と充填剤との配合比は、樹脂100質量部に対して充填剤が50質量部以上400質量部以下である。充填剤の配合量を50質量部未満とすると、目的とする良好な透気性が発現されにくくなり、外観および風合いも悪くなりやすい。一方、充填剤の配合量が400質量部を超えると、フィルム成形の際に樹脂焼けなど工程上の不具合を起こしやすくなり、フィルム強度も大幅に低下する。
より好ましくは、樹脂100質量部に対して充填剤を60質量部以上150質量部以下の割合で配合する。
上記樹脂と充填剤とはフィルムの必須成分であるが、さらにこれらの原料を混合溶融した時に樹脂中への充填剤の分散性を向上させる目的で可塑剤を配合している。
本発明で用いる可塑剤は、沸点が140℃以上であることが好ましい。沸点が140℃未満の可塑剤を用いた場合は、本発明のフィルムを有する製品が何らかの原因で高温となったときに可塑剤が揮発し、当該製品が破裂するおそれがある。沸点が140℃以上の可塑剤とは、大気圧での沸点が140℃以上であるもの、または140℃で1時間加熱した後の重量が加熱前の重量に対して10%以上減少していないものと定義する。
さらに、上記可塑剤は、沸点が140℃以上である上に融点が25℃以上であることがより好ましい。融点が25℃以上の可塑剤を用いれば、フィルムの剛性が向上し、例えば電池などの本発明のフィルムを有する製品の組み立て工程でのハンドリングがより容易となる。ここで、融点が25℃以上の可塑剤とは、DSC(示差走査熱量測定)による測定で溶融時の吸熱ピークが明確に25℃以上であるもの、またはDSCによる測定で吸熱ピークを明確に有していないものは25℃の動粘度が100000mm/sec以上のものと定義する。
本発明における可塑剤は、融点25℃以上且つ沸点140℃以上のものが用いられる。
本発明で用いる可塑剤は、スルホラン、グリセリントリステアレートもしくはソルビタンモノステアレート、またはこれらいずれか一種とエチレンカーボネートとの組み合わせから選ばれる
本発明においては、可塑剤の配合比が樹脂100質量部に対し1〜30質量部である。より好ましい配合比は、樹脂100質量部に対し1〜20質量部である。可塑剤の配合比が1質量部未満であると、目的とする良好な延伸性が発現されにくくなり、外観および風合いも悪くなりやすい。一方、可塑剤の配合比が30質量部を超えるとフィルム成形の際に樹脂焼けなど工程上の不具合を起こしやすくなる。
さらに、本発明の多孔性フィルムでは、一般に樹脂組成物に配合される添加剤、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、スリップ剤、着色剤等を、多孔性フィルムの特性を損なわない程度の範囲で配合してもよい。
具体的には、前記「プラスチックス配合剤」のP154〜P158に記載されている酸化防止剤、P178〜P182に記載されている紫外線吸収剤、P271〜P275に記載されている帯電防止剤としての界面活性剤、P283〜294に記載されている滑剤が必要に応じて適宜に配合される。
本発明の多孔性フィルムは、前記したように、上記樹脂組成物の溶融混練物をフィルムとして成形加工し、成形されたフィルムを延伸することにより充填剤を起点として空孔を設ている。該多孔性フィルムを電池用セパレータとして用いる場合には、平均厚みが5μm以上40μm以下、より好ましくは5〜30μmであり、厚みが5μm未満であるとフィルムが破れやすくなり、一方、40μmを越えると電池用セパレーターとして所定の電池缶に捲回して収納する際、電池面積が小さくなり、ひいては電池容量が小さくなる。
且つ、厚みの最大値と最小値とが平均厚みの±6〜12%、すなわち厚みの振れを±6〜12%としている。厚みの振れが平均厚みの±12%を越えると、捲回した時に部分的に圧力がかかり、電池用セパレーターとして用いたときに絶縁性が低下する。
なお、上記多孔性フィルムの平均厚みは、1/1000mmのダイアルゲージにて面内を不特定に30箇所測定し、その平均を算出して得られる値である。また、厚みの最大値とは前記30箇所の測定値のうち最も大きい値をいい、厚みの最小値とは前記30箇所の測定値のうち最も小さい値をいう。厚みの振れとは、式;{(最大厚みまたは最小厚み−平均厚み)/平均厚み}×100(%)により算出される値である。
特に、本発明の好ましい態様においては充填剤(B)を熱可塑性樹脂(A)100質量部に対し50〜400質量部と比較的大量に充填しており、充填剤(B)の配合が少ない場合もしくは充填剤が配合されていない場合と比較して強度が比較的低くなるため、厚みと厚み精度を十分に制御することが重要となる。
多孔性フィルムの厚さは、上記熱可塑性樹脂(A)、充填剤(B)および可塑剤(C)の種類もしくは配合量、延伸条件(延伸倍率、延伸温度等)によって自由に調整できる。
本発明の多孔性フィルムは例えば下記の方法で製造している。
まず、各成分をヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、タンブラー型ミキサー等の粉体混合機で混合する。このとき、熱可塑性樹脂はパウダーあるいはペレット状、充填材はパウダー、可塑剤はパウダー、延伸補助財はペレット状に予めしておくことが好ましい。
ついで、1軸あるいは2軸混練機、ニーダー等で加熱混練する。その後、ペレット化して成膜工程に移行しても良いし、ペレット化せずに直接成型機で製膜してもよい。このペレットはサイロ、ホッパーフレコン等の原料を保存する設備、容器に一時的に保存しておいても良い。
本発明では、通常、上記ペレットの水分率が1000ppm以下、好ましくは700ppm以下にして溶融成形してフィルム化している。ペレットの水分が1000ppmより大きいとゲル、ピンボールが極度に発生して好ましくないためである。一方、溶融混合物をペレット化せずに直接成膜工程にもって行く場合も溶融混合物の水分率が1000ppm以下となるように溶融混練工程から成膜工程までの途中で真空脱気もしくは解放脱気を行うことが好ましい。
その後、高密度ポリエチレン樹脂と低密度ポリエチレン樹脂の融点以上、好ましくは融点+20℃以上で分解温度未満の温度条件下において押出成形機等を用いて溶融、成膜することによりフィルム(原反シート)を得ている。成膜方法としては、具体的にはTダイ成形、カレンダー成形、プレス成形等が挙げられる。このようにして成形されるフィルム(原反シート)の厚さは延伸性等を損なわない範囲で適時選択できるが、0.02〜2mmの範囲内が好ましい。
上記成形された樹脂フィルム(原反シート)をロール延伸、テンター延伸、同時2軸延伸、圧延等の方法により、フィルム長手方向(縦方向)と直交する横方向の2軸方向に延伸(2軸延伸)する。かかる延伸処理は、上記樹脂の軟化点(JIS K6760による測定値)付近で行うことが好ましい。上記延伸により樹脂と充填剤との界面を剥離させることにより多数の空孔を設けることができる。なお、開孔径を安定させるために延伸後に熱処理してもよい。
上記延伸工程における延伸倍率は、延伸時のフィルムの破れ、得られるフィルムの透気度またはフィルムの硬さ等に対応させて適宜選択すればよい。具体的には、例えば2軸延伸の場合、縦横方向の延伸倍率は4〜4.5倍としている。
上記多孔性フィルムの延伸により形成される空孔は、三次元網状としフィルムの両面開口に連通させ、電池用セパレータとして用いる際に、気体または水蒸気は透過可能とし、液滴は透過不可としている。詳細には空孔径は0.3μm以下とし、100〜3000μmの水滴は透過させず0.0004μm程度の水蒸気は透過可能としている。
より具体的には、本発明の多孔性フィルムは、その透気度が130〜300(sec/100cc)としている。
透気度を13000(sec/100cc)としているのは、130(sec/100cc)未満とすると、電解液の含浸性・保持性が低下して二次電池の容量が低くなったり、サイクル性が低下したりする恐れがある。一方、透気度が00(sec/100cc)を超えると、イオン導電性が低くなり非水電解質電池用セパレーターとして用いた場合に十分な電池特性を得ることが困難となる。
なお、上記透気度(ガーレ値)はJIS P8117に準拠して気度(sec/100cc)を測定している。
本発明の多孔性フルムからなる電池用セパレーターは、正極と負極との間に介在させ渦巻状に捲回して電池缶内に収納する。本発明においては、このときの捲回不良率が15%以下であることが好ましく、10%以下がより好ましい。捲回不良率が15%以下であると、電池組立て工程においてハンドリング性が良好で不良品の発生率も少ないなど工業的な生産により適している。なお、捲回不良率は後述する実施例に記載の方法で測定する。
本発明の多孔性フィルムからなる非電解質電池セパレーターを収容している非水電解質電池は、安全性の観点から高温(140〜160℃)状態になるとセパレーターに開孔された微細な孔を閉塞し、その結果電池内部のイオン伝導を遮断し、その後の電池内部の温度上昇を防止できるシャットダウン機能が要求される。この機能の指標として、本発明の非水電解質電池は昇温後の絶縁不良率を20%以下とし、より好ましくは10%以下を達成できるようにしている。これは、昇温後の絶縁不良率が20%以上であると電池としての初期不良率が増大するからである。なお、昇温後の絶縁不良率は後述する実施例に記載の方法で測定する。
上述した如く、本発明の多孔性フィルムからなる非水電解質電池用セパレーターは、高密度ポリエチレン樹脂を含むことから非水電解質電池セパレーターに用いられた際に高温状態において優れたシャットダウン機能を発揮することができる。さらに、本発明の多孔性フィルムは、低密度ポリエチレン樹脂を含むことから裂けにくくなっておりハンドリング性が向上している。その上、これらポリエチレン樹脂を用いることにより、透気性および耐熱性にも優れたフィルムとすることができる。
また、本発明の多孔性フィルムは、厚み精度が高められ厚さが略均一に保持されているため、電池用セパレーターとして正極板と負極板の間に介在させて渦巻き状に巻回して電池缶内に収容したとき、セパレーターに局部的に負荷がかかることを抑制でき、その結果セパレーターの破損等が防止でき絶縁性を確実に保持することができる。かつ、セパレーターの厚さを5〜40μmと薄くしているため電池缶内への正極板および負極板の充填量を増加でき、電池容量を高めることができる。
さらにまた、適性な透気性を保持する微細孔構造を持たせるために延伸法を採用しており、製造コストを低廉化できる。
そのうえ、本発明の多孔質フィルムの物性は、樹脂、充填剤および可塑剤の配合量や種類、延伸条件(延伸倍率、延伸温度等)によって自由に調整できる。そのため、該条件等を種々変化させることにより、用途に応じた所望の物性の多孔性フィルムを得ることができる。
以下、図面を用いて本発明を具体的に説明する。
図1は非水電解質電池用セパレーターとして用いる多孔性フィルムの断面模式図であり、多孔性フィルム1は三次元網状の空孔1aを備え、該空孔1aは多孔性フィルムの両面1b、1cに連通し、多孔性フィルムの透気度は10〜00(sec/100cc)の範囲内としている。
多孔性フィルム1の厚さは25〜30μm、かつ、厚みの振れを平均厚さの±6〜12%としている。
上記多孔性フィルムでは、樹脂として密度0.95g/cm3以上0.97g/cm3以下で且つメルトフローレートが1.5g/10分以下である高密度ポリエチレンおよび、密度0.86g/cm3以上0.94g/cm3未満である低密度ポリエチレンを用いている。
充填剤として平均粒径0.1〜25μmの硫酸バリウムまたは炭酸カルシウムを用い、可塑剤として融点が25℃以上で且つ沸点が140℃以上であるソルビタンモノステアレート、またはグリセリントリステアレートを用いている。充填剤と可塑剤の配合比は、上記樹脂100質量部に対して充填剤が50〜150質量部、可塑剤が5〜10質量部である。
上記原料を混合、混練して充填剤を樹脂中に分散させる。この混練物を所要温度で加熱して溶融した後、Tダイで成形してフィルム(原反シート)を作成する。成形温度は、樹脂の種類などに応じて適宜選択することができるが、150〜250℃、好ましくは180〜220℃である。得られたフィルム(原反シート)の厚さは0.02〜2mmとされている。
上記フィルムを2軸延伸機で、まずフィルムの長手方向(縦方向)に延伸倍率4〜4.5倍で延伸し、ついで長手方向と直交方向(横方向)に延伸倍率4〜4.5倍で延伸する。このような縦・横方向の2軸延伸により、図2に示すように樹脂11中に充填剤12が分散されているフィルム10は樹脂11と充填剤12との界面で剥離が生じ、この剥離した部分が空孔1aとなり、多孔性フィルム1が得られる。その際、多孔性フィルム1の厚さは前記したように5〜0μmで、厚さの振れが±6〜12%となっている。このような多孔性フィルム1は連続材として得られ、コイル状に巻き取られる。
本実施形態では得られた多孔性フィルム1を所要長さに切断して非水電解質電池用のセパレーター1’としている。セパレーター1’は正極板21と負極板22との間に介在させて渦巻き状に巻回され図3に示す円筒型のリチウム二次電池20の内部に収容されている。
本発明の多孔性フィルムをセパレータとして収容するリチウム二次電池について詳細に説明する。
電解液としては、例えばリチウム塩を支持電解質とし、これを有機溶媒に溶解した電解液が用いられる。有機溶媒としては特に限定されるものではないが、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメチルカーボネート、プロピオン酸メチル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトニトリル等のニトリル類;1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジメトキシメタン、ジメトキシプロパン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、4−メチル−1,3−ジオキソランなどのエーテル類;さらにはスルホランなどが使用できる。これら溶媒は1種類を単独で使用しても良いし、2種類以上の混合溶媒としてもよい。
後述する実施例においてセパレータを装着するリチウム二次電池缶に充填する電解液は、エチレンカーボネート1質量部に対してメチルエチルカーボネートを2質量部配合した混合溶媒中にL1PF6を1.4mol/Lの割合で溶解した電解液としている。
負極としてはアルカリ金属またはアルカリ金属を含む化合物をステンレス銅製網などの集電材料と一体化したものが用いられる。その際、アルカリ金属としては、例えばリチウム、ナトリウムまたはカリウムなどが挙げられる。上記アルカリ金属を含む化合物としては、例えばアルカリ金属とアルミニウム、鉛、インジウム、カドミウム、スズもしくはマグネシウムなどとの合金、さらにはアルカリ金属と炭素材料との化合物、低電位のアルカリ金属と金属酸化物もしくは硫化物との化合物などが挙げられる。負極に炭素材料を用いる場合、該炭素材料としてはリチウムイオンをドープ・脱ドープできるものであればよく、例えば黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維または活性炭などを用いることができる。
後述する実施例においてセパレータを装着するリチウム二次電池缶における負極板は、フッ化ビニリデンをN−メチルピロリドンに溶解させた溶液と平均粒径10μmの炭素材料を混合してスラリーにし、この負極合剤スラリーを70メッシュの網を通過させて大きなものを取り除いた後、厚さ18μmの帯状の銅箔からなる負極集電体の両面に均一に塗布して乾燥し、その後ロールプレス機により圧縮成形し切断し、帯状の負極板としている。
正極としては、正極活物質に導電助剤やポリテトラフルオロエチレンなどの結着剤などを適宜添加した合剤を、ステンレス銅製網などの集電材料を芯材として成形体に仕上げたものが用いられる。前記正極活物質としては、例えばリチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン酸化物、二酸化マンガン、五酸化バナジウム、クロム酸化物などの金属酸化物、二硫化モリブデンなどの金属硫化物などが挙げられる。
後述する実施例においてセパレータを装着するリチウム二次電池缶における正極板は、より好ましい実施形態では、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)に導電助剤としてリン状黒鉛を重量比90:5で加えて混合し、この混合物とポリフッ化ビニリデンをN−メチルピロリドンに溶解させた溶液とを混合してスラリーにし、この正極合剤スラリーを70メッシュの網を通過させて大きなものを取り除いた後、厚さ20μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に均一に塗布して乾燥し、その後ロールプレス機により圧縮成形した後、切断し帯状の正極板としている。
上記正極板21、負極板22の両極をセパレーター1’を介して互いに重なるようにし、渦巻き状に捲回し、巻き止めテープで外側を止めて捲回体としている。
上記正極板21、セパレーター1’および負極板22を一体的に巻き付けた捲回体を有底円筒状の電池ケース内に充填し、正極及び負極のリード体24、25と溶接する。ついで、上記電解液を電池缶内に注入し、セパレーター1’などに十分に電解液を浸透させた後、電池缶の開口周縁にガスケット26を介して正極蓋27を封口し、予備充電、エージングを行い、筒型の二次リチウム電池を作製している。
上記多孔性フィルム1からなるセパレーターは絶縁性を有するため両面に直接接触する正極板21と負極板22との短絡を防止し、リチウムイオンは空孔1aを透過する一方で液は透過できないため、電解液の拡散・保液を図ることができる。
「実施例」
本発明の多孔性フィルムと比較例の多孔性フィルムを作製して、厚み、厚み精度、透気度、捲回不良率、昇温後の絶縁不良率を測定した。
「実施例1」
高密度ポリエチレン[三井化学社製 HI−ZEX3300F、密度:0.950g/cm、メルトフローレート:1.1g/10分]を20メッシュスルーの大きさ以下に粉砕したもの80質量部と、低密度ポリエチレン[日本ポリケム社製 HF230、密度:0.923g/cm]20質量部との混合樹脂に、可塑剤としてスルホラン[和光純薬工業社製 試薬 融点29℃、沸点287℃]5質量部、充填剤として硫酸バリウム[堺化学社製 B−55]100質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。上記硫酸バリウムは平均粒径0.66μmであった。
次に、温度200℃でTダイ成形を行い原反シートを得た。原反シートの厚みは平均250μmであった。
次に得られた原反シートを80℃でシートの長手方向(MD)に4.5倍、次いで125℃で直交する横方向(TD)に4倍の延伸倍率で逐次延伸を行い、本発明に係る多孔性フィルムを作製した。
参考実施例2」
高密度ポリエチレン[三井化学社製 HI−ZEX7000FP、密度:0.956g/cm3、メルトフローレート:0.04g/10分]70質量部と、実施例1で用いた低密度ポリエチレン30質量部との混合樹脂に、可塑剤としてエチレンビスステアリン酸アミド[日本油脂社製 アルフローH−50L 融点144℃、140℃1時間の加熱後の重量減少率が0.3%]10質量部、充填剤として炭酸カルシウム[日東粉化社製 NC#2310]120質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。上記炭酸カルシウムは平均粒径0.97μmであった。
次に、温度200℃でTダイ成形を行い原反シートを得た。原反シートの厚みは平均250μmであった。得られた原反シートを用いて実施例1と全く同様にして本発明に係る多孔性フィルムを作製した。
「実施例
参考実施例2で用いた高密度ポリエチレン90質量部と、実施例1で用いた低密度ポリエチレン10質量部との混合樹脂に、可塑剤としてエチレンカーボネート[和光純薬工業社製 試薬 融点39℃、沸点238℃]5質量部およびソルビタンモノステアレート[花王株式会社製 レオドールSP−S10 融点51℃、140℃・1時間加熱後の重量減少率が0.1%]5質量部、充填剤として硫酸バリウム[堺化学社製 B−55]120質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。
次に、温度200℃でTダイ成形を行い原反シートを得た。原反シートの厚みは平均250μmであった。得られた原反シートを用いて実施例1と全く同様にして本発明に係る多孔性フィルムを作製した。
「実施例
参考実施例2で用いた高密度ポリエチレン80質量部と、実施例1で用いた低密度ポリエチレン20質量部との混合樹脂に、可塑剤としてグリセリントリステアレート[和光純薬工業社製 試薬 融点72℃、140℃1時間加熱後の重量減少率が1.1%]5質量部、充填剤として硫酸バリウム[堺化学社製 B−55]120質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。
次に、温度200℃でTダイ成形を行い原反シートを得た。原反シートの厚みは平均250μmであった。得られた原反シートを用いて実施例1と全く同様にして本発明に係る多孔性フィルムを作製した。
「参考実施例1」
参考実施例2で用いた高密度ポリエチレン50質量部と、実施例1で用いた低密度ポリエチレン50質量部との混合樹脂に、可塑剤としてエチレンカーボネート[和光純薬工業社製 試薬 融点39℃、沸点238℃]10質量部、充填剤として硫酸バリウム[堺化学社製 B−55]122質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。
次に、温度200℃でTダイ成形を行い原反シートを得た。原反シートの厚みは平均250μmであった。得られた原反シートを用いて実施例1と全く同様にして本発明に係る多孔性フィルムを作製した。
「比較例1」
参考実施例2で用いた高密度ポリエチレン80質量部と、実施例1で用いた低密度ポリエチレン20質量部との混合樹脂に、可塑剤としてエチレンカーボネート[和光純薬工業社製 試薬 融点39℃、沸点238℃]10質量部、充填剤として硫酸バリウム[堺化学社製 B−55]110質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。
次に、温度200℃でTダイ成形を行い原反シートを得た。原反シートの厚みは平均250μmであった。得られた原反シートを80℃でシートの長手方向(MD)に4.5倍、次いで125℃で直交する横方向(TD)に4倍の延伸倍率で逐次延伸を行い、多孔性フィルムを作製した。
「比較例2」
比較例1と全く同様にして原反シートを作成した。得られた原反シートを80℃でシートの長手方向(MD)に4倍、次いで125℃で直交する横方向(TD)に3.3倍の延伸倍率で逐次延伸を行い、多孔性フィルムを作製した。
「比較例3」
高密度ポリエチレン[三井化学社製 HI−ZEX7000FP、密度:0.956g/cm、メルトフローレート:0.04g/10分]100質量部に、可塑剤としてエチレンカーボネート[和光純薬工業社製 試薬 融点39℃、沸点238℃]6質量部、充填剤として硫酸バリウム[堺化学社製 B−55]110質量部をブレンドしてコンパウンドを行った。
次に、温度200℃でTダイ成形を行い原反シートを得た。原反シートの厚みは平均250μmであった。
次に得られた原反シートを80℃でシートの長手方向(MD)に4.5倍、次いで125℃で直交する横方向(TD)に4倍の延伸倍率で逐次延伸を行い、本発明に係る多孔性フィルムを作製した。
実施例1〜3、参考実施例1、2および比較例1〜3で作製した多孔性フィルムについて、厚み、厚み振れおよび透気度を以下のように測定した。
(厚みの測定)
1/1000mmのダイアルゲージにて面内の厚みを不特定に30箇所測定し、その平均値を算出した。
(厚み振れ=厚み精度の測定)
上記測定方法で測定した30箇所の測定値のうち最も大きい値(最大厚み)、最も小さい値(最小厚み)および算出された平均値から次式に基づき厚み振れを算出した。なお、表中には次式で算出される値のうち大きい方を記載した。
(最大厚み−平均厚み)/平均厚み×100(%)
(最小厚み−平均厚み)/平均厚み×100(%)
(透気度)
JIS P 8117に準拠して、気度(秒/100cc)を測定した。
実施例1〜3、参考実施例1、2および比較例1〜3の多孔性フィルムを電池用セパレーターとして用い、二次電池の電解液、正極板および負極板として前記した電解液、正極板および負極板を用いた。
上記正極板、負極板の両極を実施例1〜3、参考実施例1、2および比較例1〜3の多孔性フィルムのいずれかを介して互いに重なるようにして渦巻き状に捲回し、巻き止めテープで外側を止めて捲回体とした。外径18mmの有底円筒状の電池ケース内に得られた捲回体を充填し、正極及び負極のリード体を溶接した。
エチレンカーボネートが1質量部に対してメチルエチルカーボネートを2質量部含む混合溶媒中にLiPFを1.4モル/リットルの割合で溶解した電解液を調整した。この電解液を電池缶内に注入し、セパレーターなどに十分に電解液を浸透させた後、電池缶の開口周縁にガスケットを介して正極蓋を封口し、予備充電、エージングを行い、筒型の二次リチウム電池を作製した。
得られた二次リチウム電池について、下記のような評価を行った。
(捲回不良率の測定)
長さ50cm、幅59mm正極板と負極板を用い、上記実施例1〜3、参考実施例1、2および比較例1〜3の多孔性フィルムからなるセパレーターを2枚用い、該セパレーター2枚と上記正極板と負極板とを交互に重ね、正極板に3.92N/cm、負極板に3.92N/cm、セパレーターに0.29N/cmの力をかけ、直径4mmでセパレーターを2枚分挟めるようなスリットを入れてある金属製の巻芯を用いて、この巻芯に巻き付けるように捲回した。終了後金属製巻芯を引きぬいた。
上記巻き込み電極群を100個作り、セパレーターが裂けているものの数を確認した。セパレーターが裂けているものの数をxとすると捲回不良率はx%となる。
(昇温後の絶縁不良率)
上記巻き込み電極群100個を速度10℃/分で昇温させ、130℃のオーブンに1時間入れ、正負電極間の絶縁抵抗を測定し、1MΩ以下となった数を数えた。1MΩ以下となった数をyとすると昇温後の絶縁不良率はy%となる。この比率が大きいと電池としての初期不良率が増大する。
上記実施例1〜3、参考実施例1、2、比較例1〜3の素材、配合割合、上記方法で測定した多孔性フィルムの平均厚、厚さの振れ、透気度、捲回不良率、昇温後の絶縁不良率を下記の表1に示す。なお、表中、樹脂比は高密度ポリエチレン(質量部)/低密度ポリエチレン(質量部)のことをいう。また、充填剤および可塑剤の配合割合は熱可塑性樹脂100質量部に対する割合(質量部)を示す。
Figure 0004773064
実施例1〜3、参考実施例1、2の多孔性フィルムは、その平均厚および厚さの振れともに本発明に規定する数値範囲内であった。一方、比較例1の多孔性フィルムは平均みが4μmと非常に薄いものになった。比較例2の多孔性フィルムは平均みが30μmと本発明の規定範囲内であったが、厚み振れが±83%と均一性に非常に乏しいものであった。
捲回不良率については、実施例1〜3、参考実施例1、2の多孔性フィルムが2〜12%であるのに対し、比較例1の多孔性フィルムは85%であった。よって、実施例1〜の多孔性フィルムは比較例1の多孔性フィルムに比べて捲回時のハンドリングが極めて向上していることが確認できた。また、樹脂成分として高密度ポリエチレン樹脂のみを用いた比較例3では捲回不良率が25%と実用には十分適しているが、低密度ポリエチレン樹脂を加えることにより捲回不良率がさらに向上することが確認できた。
昇温後の絶縁不良率については、実施例1〜3、参考実施例1、2の多孔性フィルムが3〜19%であるのに対し、比較例1の多孔性フィルムは89%、比較例2の多孔性フィルムは77%であった。よって、実施例1〜の多孔性フィルムは比較例1、2の多孔性フィルムに比べて電池セパレーターとして使用したときにその電池の初期不良率が著しく低くなることが確認できた。また、本発明の多孔性フィルムは、樹脂成分として高密度ポリエチレン樹脂のみを用いた比較例3と同程度の絶縁性を保っていることが確認できた。
こうして得られるフィルムは非水電解質電池セパレーターとして用いられ、良好な非水電解質電池が得られる。
上記多孔性フィルムの断面模式図である。 延伸による孔が形成される方法を示す説明図である。 電池内でのセパレーターを示す一部破断斜視図である。
符号の説明
1 多孔性フィルム
1a 空孔
1’セパレーター
10 フィルム
11 樹脂
12 充填剤
20 電池
21 正極板
22 負極板

Claims (2)

  1. 密度が0.94g/cm3以上0.97g/cm3以下の高密度ポリエチレン樹脂と、密度が0.86g/cm3以上0.94g/cm3未満である低密度ポリエチレン樹脂からなる樹脂(A)と、
    平均粒径0.1μm以上25μm以下のフィラー状で、硫酸バリウムあるいは炭酸カルシウムを含む充填剤(B)と、
    スルホラン、グリセリントリステアレートもしくはソルビタンモノステアレート、またはこれらいずれか一種とエチレンカーボネートとの組み合わせから選ばれる可塑剤(C)とを含み、
    上記高密度ポリエチレン樹脂99〜70質量部および低密度ポリエチレン樹脂1〜30質量部からなる樹脂(A)100質量部に対して、上記充填剤(B)が50〜400質量部、上記可塑剤(C)が1〜30質量部の割合で含まれている樹脂組成物からなるフィルムであり、
    該フィルムが縦方向に延伸倍率4〜4.5倍、横方向に延伸倍率4〜4.5倍の2軸延伸により上記充填剤を起点として空孔が設けられ、透気度が130(sec/100cc)〜300(sec/100cc)とされていると共に、1/1000mmのダイアルゲージにて面内を不特定に30箇所測定した平均厚みが5μm以上40μm以下で且つ厚み振れは(最大厚みまたは最小厚みー平均厚み)/平均厚み×100(%)が±6〜12%とされている多孔性フィルムからなる非水電解質電池用セパレータ。
  2. 請求項1に記載の非水電解質電池用セパレータを収容している非水電解質電池。
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