JP4771341B2 - ドア用下枠フラットサッシ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ドア用下枠フラットサッシ構造に関するものである。
建物の屋外開口部において、下枠の上面を略フラットに形成した引き違い障子、引分け障子用及び片引き障子用の下枠フラットサッシ構造は、従来から市販されている。そして、これらの下枠フラットサッシの見込み寸法を同一にすると共に、引き違い障子用等の下枠フラットサッシとサッシ外観上の統一感をもたせたドア用下枠フラットサッシも存在するが、ドア用下枠フラットサッシにおいては、下枠が略フラットであることより、ドアの下框と下枠の上面との隙間からの雨水の侵入をどのように防ぐかが問題となっている。
そこで、従来技術として、下枠の底部にヒレ状のタイト材を固定して取付けて、そのタイト材を下枠の上面に摺接させることにより、雨水の侵入を防ぎ、水密性を図っているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−3767号公報(2乃至4頁、図1乃至11)
しかし、この従来技術のドア用下枠フラットサッシ構造は、ドアの下框と下枠の上面との隙間からの雨水の侵入を、下枠の底部に固定されたヒレ状のタイト材によって防いでおり、このタイト材は、ドアの開閉により常に下枠の上面と擦れ合っている状態である。そのため、ドアの開閉を繰り返すうちに、タイト材にへたりが生じ、水密性が低下し、雨水が室内に侵入してくる虞がある。
また、ドアはその吊元側で、ビス止めされたヒンジ(蝶番)によって、通常、サッシ縦枠の上下の二箇所に固定されているが、長年の使用により、ドア自体の重みで徐々にドア自体が戸先側に傾いてくる(若しくは戸先側が垂れ下がるように変形する)という現象が生ずる。この際、ドアの下框と下枠上面との隙間において、戸先側下框と下枠上面との隙間が狭くなるのに対し、吊元側下框と下枠上面との隙間が広がってくるので、隙間が広がる吊元側下框と下枠上面との間で、水密性が低下し易く、それにより、雨水が室内に侵入してくる虞がある。他方、隙間が狭くなる戸先側下框と下枠上面との間で、タイト材が下枠上面を押圧する力が強くなることにより、ドアの開閉がしづらくなるという問題も生じる。
さらに、上述したタイト材のへたりやドアの傾きによる水密性の低下を防止するために、タイト材の長さや下枠上面との当接角度を調整する調整機構が取付けられているが、この調整機構は、ビスを多数箇所にわたって、緩めたり閉めたりして調整する困難な作業を伴うものであり、とても容易にできるものではない。
そこで、本発明の主たる課題は、タイト材の調整や交換を必要とせずに、長期間にわたって、ドアの下框と下枠上面との隙間から侵入する雨水を確実に防止し、ドアの開閉に支障を生じさせないドア用下枠フラットサッシ構造を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は、次のとおりである。
<請求項1記載の発明>
請求項1記載の発明は、ドア枠の内周面に開閉可能なドアを備えたドア用下枠フラットサッシ構造であって、
前記ドア枠は、吊元側縦枠、戸先側縦枠、上枠及び下枠から構成され、
前記ドアの底部室外側には、水切りタイト材が備えられ、
前記ドアの底部室内側には、前記ドアの開閉によって、出没する可動タイト材が備えられ、
前記下枠は、下枠本体と、下枠の上面を構成する上面構成部材と、を備えており、前記下枠を室外側から室内側に見て、前記下枠の上面は、下枠本体の室外側上面部と、前記上面構成部材の上面部と、下枠本体の室内側上面部と、から構成され、
前記上面構成部材は、前記下枠に設けられた嵌合部と、前記上面構成部材に設けられた被嵌合部で嵌合され嵌脱自在とされ、
前記下枠には、前記室外側上面部と前記上面構成部材との間に排水溝が形成され、
ドアを閉じた状態で、前記水切りタイト材が前記排水溝に臨み、前記可動タイト材が前記上面構成部材の上面部と、前記上面構成部材の被嵌合部と、前記室内側上面部に当接するように構成され、
前記下枠の上面の吊元側端部及び戸先側端部には、それぞれ前記吊元側縦枠の下部及び前記戸先側縦枠の下部に密接する下枠タイトブロックが配設され、
ドアを閉じた状態において、前記下枠タイトブロックは、それぞれ前記可動タイト材の吊元側端部及び戸先側端部の室内側側面に当接し、
前記下枠の上面の吊元側端部及び戸先側端部に、雨水を排出するための切欠部が形成されている、
ことを特徴とするドア用下枠フラットサッシ構造である。
(作用効果)
ドアを閉じた状態で、水切りタイト材が排水溝に臨んでいる構成により、ドアの室外面に吹き付けられ、ドアの下方(底部)方向に流下していった雨水のうち、その底部をつたって室内に侵入しようとする雨水や、下枠に直接吹き付けられた雨水を、まず、この水切りタイト材によって侵入を防ぐことができ、さらに、これら雨水を排水溝に排出させることにより止水性を高めている。
また、水切りタイト材や排水溝を越えて室内側に侵入してきた雨水については、可動タイト材により、さらなる侵入を防ぎ、室内への雨水の侵入防止性能を高めている。
アの底部室内側に設けられたタイト材(可動タイト材)が出没する構成であることにより、ドアの開閉に伴うタイト材(可動タイト材)と下枠上面との擦れ合いが生じることがないので、このタイト材(可動タイト材)にへたりが生じることがないため、長期間安定した水密性を確保することができる。また、長年の使用によるドア自体の重みで徐々にドア自体が戸先側に傾いてくる(若しくは戸先側が垂れ下がるように変形する)という現象があった場合でも、タイト材(可動タイト材)がドアの開閉に伴って出没するので、ドアの開閉に支障が生じず、水切りタイト材や排水溝を越えて室内側に侵入してきた雨水については、可動タイト材により、さらなる侵入を防ぎ、室内への雨水の侵入防止性能を高めている。
上面構成部材が、下枠本体と嵌脱自在であることから、 下枠の上面を構成する上面構成部材が、下枠本体と嵌脱自在であることにより、上面構成部材を取外すことによって、下枠に形成された排水溝の清掃等を容易に行うことができる。また、嵌脱自在とすることで、上面構成部材の形態の選択ができ、それに伴う加工が容易に行える。例えば、上面構成部材の上面部21Aに排水孔や滑り止めを設けたり、目的に応じて様々な加工を施したものを取付けたり、様々な形態の上面構成部材を選択し取付けることができる。
可動タイト材が上面構成部材の上面部と、前記上面構成部材の嵌合部と、前記室内側上面部とに当接することから、上部室外側中空部内に入った雨水の上面構成部材の上面部への浸入を防止することができる。
下枠に設けられた排水溝並びに可動タイト材及び下枠タイトブロックにより形成される下枠タイトラインによって、この水切りタイト材を超えて室内側に侵入してきた雨水の侵入を防ぐことができるため、室内への雨水の侵入防止性能を高めることができる。
下枠の上面にそれぞれ吊元側切欠部、戸先側切欠部を設けることによって、下枠上面の長手方向の両端部部分に雨水が滞留しないようにしている。そのため、下枠タイトラインの負担を軽減させると共に、室内への雨水の侵入防止性能を高めることができる。
<請求項2記載の発明>
請求項2記載の発明は、前記水切りタイト材は、ドアを閉じた状態で、前記下枠の上面に摺接するように構成された、請求項1記載のドア用下枠フラットサッシ構造である。
(作用効果)
下枠の上面に摺接するように構成すれば、より安定した水切り効果や水密性能を確保することができる。
<請求項3記載の発明>
請求項3記載の発明は、前記排水溝は、ドアを閉じた状態で、前記水切りタイト材よりも室外側に形成された、請求項1又は2記載のドア用下枠フラットサッシ構造である。
(作用効果)
水切りタイト材よりも室外側に、下枠に排水溝が形成されていることにより、水切りタイト材の表面を流れる雨水をそのまま排水溝に排水させることができ、止水性を高めることができる。
<請求項記載の発明>
請求項記載の発明は、前記上面構成部材の上面部に、排水孔が形成された、請求項1乃至のいずれか1項記載のドア用下枠フラットサッシ構造である。
(作用効果)
上面構成部材の上面部に排水孔が形成されることにより、下枠の排水溝を超えて侵入してきた雨水をこの排水孔により排水できるので、止水性がさらに向上する。
<請求項記載の発明>
請求項記載の発明は、前記上面構成部材の上面部には、その室外側端部に、排水溝に向かって下方に傾斜する水勾配が形成された、請求項1乃至4のいずれか1項記載のドア用下枠フラットサッシ構造である。
(作用効果)
上面構成部材の上面部の室外側端部に、排水溝に向けて下方に傾斜する水勾配を形成することにより、上面構成部材の上面部への雨水の滞留を防止することができる。
<請求項記載の発明>
請求項記載の発明は、前記可動タイト材は、該可動タイト材長手方向に沿って往復移動可能なロッドと、該ロッドに一端を固定された弾性体と、を備えた可動タイト材作動装置に収納可能とされ、ドアを閉じる際に、前記ロッドが押圧されることにより、前記可動タイト材が下降して前記下枠の上面を押圧し、ドアを開く際に、前記ロッドが開放されることにより、前記可動タイト材が上昇して、該可動タイト材は前記ドア底部内に収納される構成とされる、請求項1乃至のいずれか1項記載のドア用下枠フラットサッシ構造である。
(作用効果)
下枠タイトラインの一部を形成する可動タイト材と下枠上面との当接は、弾性体の押圧力を伴っているので、高い水密性が確保される。
また、長年の使用によるドア自体の重みで徐々にドア自体が戸先側に傾いてくる(若しくは戸先側が垂れ下がるように変形する)という現象があった場合でも、タイト材(可動タイト材)が、この可動タイト材作動装置により、ドアの開閉に伴って上下移動するので、ドアの開閉に支障が生じない。他方、下枠タイトラインの一部を形成する可動タイト材と下枠上面との弾性体に起因する押圧力を伴う当接により、ドアの底部面と下枠上面との吊元側と戸先側での隙間の広狭に関係なく、下枠上面に対して均等に当接させることができ、長期間安定した水密性を確保することができる。そして、可動タイト材作動装置を備えていることにより、タイト材の高さや下枠上面との当接角度を調整する作業を必要としない。
<請求項記載の発明>
請求項記載の発明は、前記ドア枠の吊元側縦枠及び戸先側縦枠には、前記ドアの吊元側縦框の室内面の吊元側端部及び戸先側縦框の室内面の戸先側端部にそれぞれ当接する縦タイト材が配設され、かつ該縦タイト材の下端は前記下枠タイトブロックにそれぞれ密接されており、それぞれの縦タイト材によって形成される縦タイトラインと、前記下枠タイトラインと、が略同一平面上に形成されている、請求項1乃至6のいずれか1項記載のドア用下枠フラットサッシ構造。
(作用効果)
縦タイト材によって形成される縦タイトラインと、下枠タイトラインと、が略同一平面上に形成されていることにより、高い水密性を確保できる。
本発明によれば、ドア用下枠フラットサッシ構造において、タイト材の調整や交換を必要とせずに、長期間にわたって、ドアの下框と下枠上面との隙間から侵入する雨水を確実に防止し、ドアの開閉に支障を生じさせない等の利点がもたらされる。
本発明の一実施例のドア用下枠フラットサッシの横断面図である。 そのドア用下枠フラットサッシの縦断面図である。 室内側から見たドア用下枠フラットサッシの正面図である。 ドアの内周面に装着される、中桟の一実施例の縦断面図である。 室外側にグレーチング装置を装着したドア用下枠フラットサッシの縦断面図である。 可動タイト材作動装置を説明するための斜視図である。 下枠上面と水切りタイト材及び可動タイト材との配置関係を説明するための配置図及びその縦断面図である。 他の実施例のドアの横断面図である。 ドアの内周面に装着される、中桟の他の実施例の縦断面図である。 第2の実施例のドア用下枠フラットサッシの縦断面図である。 第1の実施例のドア用下枠フラットサッシの下枠縦断面図である。 第2の実施例のドア用下枠フラットサッシの下枠縦断面図である。 第3の実施例のドア用下枠フラットサッシの下枠上面と水切りタイト材及び可動タイト材との配置関係を説明するための配置図及びその縦断面図である。 第3の実施例のドア用下枠フラットサッシの下枠縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係るドア用下枠フラットサッシ構造の全体概要について、図1乃至3、図5に基づき説明する。なお、図1は本発明の一実施例のドア用下枠フラットサッシの横断面図であり、図2はそのドア用下枠フラットサッシの縦断面図であり、図3は室内側から見たドア用下枠フラットサッシの正面図であり、図5は室外側にグレーチング装置を装着したドア用下枠フラットサッシの縦断面図である。
本発明に係るドア用下枠フラットサッシ構造は、サッシ枠(ドア枠)とドアとを備えている。サッシ枠は、下枠1、上枠2、吊元側縦枠3及び戸先側縦枠4で枠体が構成され、このサッシ枠の内周に、下框5、上框6、吊元側縦框7及び戸先側縦框8で構成されたドアが装着されることで、ドア用下枠フラットサッシ構造が形成される。図5に示すように、このドア用下枠フラットサッシ構造の下枠1に、グレーチング受材30を取付け、このグレーチング受材30上にグレーチング31を載置することにより、室内の床面(図示せず)から、下枠1の上面、グレーチング31上面、そしてバルコニー等内に配設されたウッドデッキ32等までを略フラットに形成することができる。
<ドアの構造>
ドアについて、主に図1乃至5、図7(1),(2)及び図11(1),(2)に基づき説明する。なお、図4はドアの内周面に装着される中桟の縦断面図である。なお、図7(1)は下枠上面と水切りタイト材及び可動タイト材との配置関係を説明するための配置図であり、図7(2)は、その縦断面図であり、図11(1)はドアが閉じたとき、可動タイト材が下枠の上面に当接している状態を示す縦断面図であり、図11(2)はドアが開いたとき、可動タイト材が下枠底部に収納されている状態を示す縦断面図である。
ドアは、前述したように、下框5、上框6、吊元側縦框7及び戸先側縦框8で構成されており、これら框で四周を囲んだ内周にガラス77等が装着される。
吊元側縦框7の吊元側側面7A には、ヒンジ70が少なくとも2箇所以上配設され、ビス71の螺着により取付けられており、このヒンジ70が、サッシ枠の吊元側縦枠3の内周面3Aにもビス71の螺着により取付けられていることによって、ドアがこのヒンジ70を介して室内外に開閉可能となっている。
戸先側縦框8には、レバーハンドル72等の取手と、ラッチボルト73と、デットボルト74と、が備えられている。なお、上記のヒンジ70やレバーハンドル71、ラッチボルト73等については、公知のものであり、本発明がこれらによって限定されるものではない。また、図3には、ガラス77が一枚で構成されているが、図4に示すような中桟78をドアの内周に取付けて、2枚以上にガラス77を分割して装着してもよい。
吊元側縦框7及び戸先側縦框8には、それぞれの縦枠に対向する面である吊元側側面7A及び戸先側側面8Aの室外側に水切り7c,8cが縦枠の長手方向に延在して取付けられており、この水切り7c,8cがそれぞれの縦枠の内周面3A,4Aに摺接することによって、それぞれの縦枠との隙間からの雨水の侵入を防止している。また、後述するように、吊元側縦枠3及び戸先側縦枠4のそれぞれに縦タイト材35,35が取付けられており、これら縦タイト材35,35と吊元側縦框7及び戸先側縦框8の室内面7B,8Bが当接されていることにより、水密性を確保している。
ドアの下框5の底部50、並びに吊元側縦框7及び戸先側縦框8のそれぞれの底部(図示せず)からドアの底部が構成されるが、そのドア底部の室外側に水切りタイト材51と、室内側に可動タイト材作動装置9と、がそれぞれ下枠底部の長手方向に延在するように備えられている。吊元側縦框7及び戸先側縦框8のそれぞれの底部については、図2に示されていないが、図3に示されるように、吊元側縦框7及び戸先側縦框8がドアの底部にまで延在する構成となっていることにより、下框5の底部50に設けられた水切りタイト材51と可動タイト材作動装置9の小口(両端面)が投影される部分(吊元側縦框7及び戸先側縦框8の底部の一部)については、切欠かれている。そのため、図7(1)に示すように、ドアの底部の両端にいたる範囲において、水切りタイト材51と可動タイト材52とが長手方向に延在できるようになっている。なお、ドアの底部の両端にいたる範囲とは、吊元側縦框7の吊元側側面7Aの内壁と、戸先側縦框8の戸先側側面8Aの内壁との間のことをいうものである。しかしながら、本発明の要旨から考えて、この範囲に限定する必要性はなく、吊元側縦框7の吊元側側面7Aや戸先側縦框8の戸先側側面8Aをも切欠いて、それぞれの側面7A,8Aと、水切りタイト材51及び可動タイト材52を同面にしてもよいし、これらをそれぞれの縦枠に向かって突出させてもよい。
水切りタイト材51は、図2や図11(1),(2)に示すように、弾性性状のヒレ状の部材である。水切りタイト材51は、ドア底部と一体化すると共に、後述する排水溝24に臨むように垂下されている。このことにより、ドアの室外面に吹き付けられ、ドアの下方(底部)方向に流下していった雨水のうち、その底部をつたって室内に侵入しようとする雨水や、下枠1に直接吹き付けられた雨水を、まず、この水切りタイト材51によって侵入を防ぐことができる。そして、これら雨水を排水溝24に排出させている。なお、水切りタイト材51を排水溝24に臨むように構成すると共に、下枠1の上面(好ましくは、上面構成部材の上面部21Aの室外側端部)に摺接させるように構成すれば、より安定した水切り効果や水密性能を確保することができる。
可動タイト材52は、弾性性状であると共に、より気密性を確保するために、水切りタイト材51に比して、その幅を厚くしてある。そして、後述する下枠タイトブロック10,10と共に、下枠タイトラインを形成し、水切りタイト材51を超えて室内側に侵入してきた雨水に対し、その侵入を防ぐ働きを担っている。なお、後述するように、この可動タイト材52は、可動タイト材作動装置9に連結されており、上下移動が可能となっている。
次に、可動タイト材作動装置9について、図6及び図11(1),(2)に基づき説明する。なお、図6は可動タイト材作動装置を説明するための斜視図である。
この可動タイト材作動装置9は、可動タイト材52と、この可動タイト材52の長手方向に沿って往復移動可能なロッド92と、このロッド92に一方端を連結され、中央においてやや下方に折曲若しくは湾曲している板バネ93と、この板バネの他端をケース91に固定させる固定部94と、を備えている。具体的には、板バネ93が固定部94でケース91に固定されていることにより、ケース91の小口から突出しているロッド92の先端が押圧されることによって、板バネ93が下方にたわみ、この板バネ93の両端を除く中間(好ましくは中央)に連結されている可動タイト材52が下降し、ケース91の下部開口から突出するようになっている。そして、ロッド92の押圧を解除すると、板バネ93の反発力により、板バネの中間部は上昇し、それに伴って、可動タイト材52も上方に移動してケース91内に収納される。なお、ロッド92と板バネ93との間に、コイルバネ(図示せず)等を介在させることにより、ロッド92の押圧状態の解除による可動タイト材52の上方移動を、板バネ93の反発力と共に、コイルバネ等によって付勢させることができる。なお、本発明は、板バネ93に限定されるものではなく、板バネ93に代えて、上記作用を有する弾性体に置換してもよい。
可動タイト材作動装置9は、そのケース91がドア底部の室内側に嵌合されるように、取付けられている。したがって、可動タイト材52がケース91に収納されることによって、ドア底部内に可動タイト材52が収納されるようになっている。そして、ロット92の先端が吊元側縦框7の吊元側側面7A、若しくは戸先側縦框8の戸先側側面8Aから突出しており、ドアを閉じる際に、吊元側縦枠3の内周面3A若しくは戸先側縦枠4の内周面4Aとこのロッド92が当接して押圧されることにより、可動タイト材52が下降し、図11(1)に示すように、この可動タイト材52が下枠の上面に当接し、ドアを開く際に、可動タイト材52が上昇して、図11(2)に示すように、この可動タイト材52がドア底部内に収納される構成となっている。なお、ロッド52を押圧する際には、かなりの押圧力を要するため、ロッド52を吊元側縦框7の吊元側側面7Aから突出させる構成が、スムーズなドアの開閉の観点から好適である。
図8及び9には、他のドアの実施例を示している。なお、図8は他の実施例のドアの横断面図であり、図9は他の実施例に用いられる中桟の縦断面図である。
前述した実施例と、当該他の実施例との相違点は、前述した実施例のガラス77を室内側から押さえているアタッチメント79,79がアタッチメント179,179に置換され、ペアガラス177を装着している点である。この点については、中桟178についても同様である。その他については、前述した実施例と略同様であるので、詳細な説明は省略する。
<サッシ枠の構造>
サッシ枠は、前述のように、下枠1、上枠2、吊元側縦枠3及び戸先側縦枠4で枠体が構成されている。
上枠2は、その内周面2Aの室外側に水切り2cが取付けられており、この水切り2cによって、上枠2の室外面2Bや上枠2とドアとの隙間に吹き付けた雨水の室内側への侵入を防いでいる。また、内周面2Aには、その室内側に横タイト材36を嵌合させるリップ溝片2aが、上枠2の長手方向に延在して配設されており、このリップ溝片2aに横タイト材36が嵌合され、この横タイト材36が、ドアの上端部に当接することにより、上枠タイトラインを形成し、水密性を確保している。
吊元側縦枠3には、前述のように、ヒンジ70が少なくとも2箇所以上配設され、ビス71の螺着により取付けられていることによって、ドアがこのヒンジ70を介して室内外に開閉可能となっている。
戸先側縦枠4には、戸先側縦框8に取付けられたラッチボルト73とデットボルト74とを受けるためのストライク75及びトロヨケ76が設けられている。
吊元側縦枠3及び戸先側縦枠4のそれぞれの内周面3A,4Aには、縦タイト材35,35を嵌合させるためのリップ溝片3a,4aが、それぞれの縦枠の長手方向に延在して配設されている。このリップ溝片3a,4aに縦タイト材35,35が嵌合され、これら縦タイト材35,35が、ドアの吊元側縦框7の室内面7Bの吊元側端部及び戸先側縦框8の室内面8Bの戸先側端部にそれぞれ当接することにより、縦タイトラインが形成されている。なお、図2に示されるように、縦タイト材35,35の上端が、横タイト材36にそれぞれ密接されていると共に、縦タイト材35,35の下端が後述する下枠タイトブロック10,10にそれぞれ密接されており、上枠タイトライン、縦タイトライン及び下枠タイトラインとが略同一平面上に形成され、高い水密性が確保されている。
次に、下枠1について、図2及び図11(1),(2)に基づき説明する。
下枠1は、下枠本体11と、該下枠本体11に嵌脱自在で、かつ下枠の長手方向に延在し、下枠の上面を構成する上面構成部材21と、を備えている。
図11(1)に示すように、下枠本体11は、その下部に中空部12を有し、下枠1を室内側から室外側に見て、この中空部12の上方に形成された、第1の立ち上がり片13、第2の立ち上がり片14及び第3の立ち上がり片15と、中空部12の上方で第2の立ち上がり片14と第3の立ち上がり片15との間に形成された、上面構成部材21を支持し、かつ該上面構成部材21を嵌合させるための室外側支持立ち上がり片17と、を備えている。そして、下枠1の上面は、下枠1を室外側から室内側に見て、第3の立ち上がり片15の上端に形成された室外側上面部19と、室外側支持立ち上がり片17の上端に支持された上面構成部材21の上面部21Aと、第1の立ち上がり片13及び第2の立ち上がり片14の上端に跨って形成された室内側上面部18と、を備えている。また、第2の立ち上がり片14には、嵌合部14aが形成されており、上面構成部材の上面部21Aの室内側端部に形成された被嵌合部21aにより、上面構成部材21が嵌合部14aに嵌合されるようになっている。
これら室外側上面部19、上面構成部材21の上面部21A、室内側上面部18は略同一面上であり、略フラットに構成されている。したがって、前述したように、図5に示すように、このドア用下枠フラットサッシ構造の下枠1に、グレーチング受材30を取付け、このグレーチング受材30上にグレーチング31を載置することにより、室内の床面(図示せず)から、下枠1の上記上面、グレーチング31上面、そしてバルコニー等内に配設されたウッドデッキ32等までを略フラットに形成することができる。
また、下枠1を室外側から室内側に見て、中空部12の上面と第3の立ち上がり片15、室外側支持立ち上がり片17及び上面構成部材21の室外面21Cによって構成された排水溝24が下枠本体11に形成されている。さらに、中空部12の上面と室外側支持立ち上がり片17(若しくは上面構成部材21の室外面21C)、上面構成部材21の上面部21A、第2の立ち上がり片14によって囲まれた上部室外側中空部28が、下枠本体11に形成されている。
排水溝24の底面(中空部12の上面)には、水抜き孔(図示せず)が形成されており、排水溝24に流れ込んだ雨水等を中空部12内に排水することができ、最終的に雨水等は、蓋付き排水口37より排出される。上部室外側中空部28の底面(中空部12の上面)については、必ずしも水抜き孔を設ける必要性はないが、図7(1)に示すように、吊元側端部及び戸先側端部にそれぞれ吊元側切欠部25及び戸先側切欠部26を設けた場合に、上部室外側中空部28内に雨水が入ってくるので、この場合、水抜き孔(図示せず)を設けることが好ましい。また、上部室外側中空部28の底面(中空部12の上面)に水抜き孔を設けなくても、上面構成部材21を嵌合させる室外側支持立ち上がり片17及び上面構成部材21の室外面21Cに切欠き(図示せず)を形成することにより、流れ込んだ雨水を排水溝24に連通させて、雨水等を中空部内12に排水することもできる。
上面構成部材21は、その断面形状における室外面21Cの下方に形成された肩部で、室外側支持立ち上がり片17と嵌合しており、そして前述したように、上面構成部材の上面部21Aの室内側端部に被嵌合部21aが形成されており、この被嵌合部21aが第2の立ち上がり片14の嵌合部14aに嵌合している。そのため、上面構成部材21は、下枠本体11に対して嵌脱自在であり、この上面構成部材21を取外すことにより、下枠1に形成された排水溝24、上部室外側中空部28内の清掃、特に底面に溜まったゴミの清掃等を容易に行うことができる。
また、嵌脱自在に構成することで、図11及び後述する図14に示すように、上面構成部材を様々な形態(例えば、図14のように室内側にも排水溝を形成することができる。)に加工することができる。さらに、後述するように、上面構成部材の上面部21Aに排水孔や滑り止めを設けたり、目的に応じて様々な加工を施したものを取付けたり、様々な形態の上面構成部材を選択し取付けることができる。
ここで、上面構成部材の上面部21Aに所望の位置・大きさ・範囲・箇所に排水孔(図示せず)を形成すれば、下枠の排水溝24及び水切りタイト材51を超えて侵入してきた雨水をこの排水孔により排水できるので、より止水性が向上する。排水孔の形状・箇所数等については、限定されるものではなく、グレーチング形状に排水孔を形成してもよい。なお、上面構成部材の上面部21Aの室外側端部に、排水溝24に向けて下方に傾斜する水勾配を形成することにより、上面構成部材の上面部21Aへの雨水の滞留を防止することができる。
<サッシ下枠と水切りタイト材及び可動タイト材との配置関係>
次に、下枠1の上面と水切りタイト材51及び可動タイト材52との配置関係について、図2、図7(1),(2)及び図11(1)に基づき説明する。
水切りタイト材51は、ドアを閉じた状態では、排水溝24に臨むように垂下されている。そのため、ドアの室外面に吹き付けられ、ドアの下方(底部)方向に流下していった雨水のうち、その底部をつたって室内に侵入しようとする雨水や、下枠1に直接吹き付けられた雨水の浸入を防止すると共に、これら雨水を上面構成部材21よりも室外側に形成された排水溝24に排出させている。水切りタイト材51の垂下位置よりも室外側に下枠に排水溝24が形成されていることにより、水切りタイト材51の表面を流れる雨水をそのまま排水溝24に排水させることができ、止水性を高めている。また、上面構成部材の上面部21Aの室外側端部に、排水溝24に向けて下方に傾斜する水勾配を形成することにより、上面構成部材の上面部21Aへの雨水の滞留を防止することができる。なお、上面構成部材21の上面部21Aの室外側端部に摺接させるように構成すれば、より安定した水切り効果や水密性能を確保することができる。
可動タイト材52は、ドアを閉じた状態では、上面構成部材21の上面部21Aの室内側端部及び室内側上面部18の室外側端部に当接している。また、室内側上面部18の吊元側端部及び戸先側端部には、可動タイト材52の吊元側端部の室内側側面及び戸先側端部の室内側側面に当接すると共に、吊元側縦枠3及び戸先側縦枠4に形成されたリップ溝片3a,4aの下部に密接する、下枠タイトブロック10,10が配設されている。そのため、これら可動タイト材52と下枠タイトブロック10,10で下枠タイトラインが形成されている。下枠タイトラインにより、排水溝24や水切りタイト材51を超えて室内側に侵入してきた雨水、特に、水切りタイト材51の吊元側端縁とサッシ吊元側縦枠の内周面3Aとの間及び水切りタイト材51の戸先側端縁とサッシ吊元側縦枠の内周面4Aとの間から侵入してきた雨水の浸入を防止している。なお、可動タイト材52の当接位置は、上面構成部材21の上面部21A又は室内側上面部18のどちらか一方のみに当接していてもよい。
また、縦タイト材35,35の下端が下枠タイトブロック10,10にそれぞれ密接されていることにより、縦タイトライン及び下枠タイトラインが略同一平面上に形成されていることと共に、前述のように、上枠タイトラインも略同一平面上に形成されていることにより、高い水密性が確保されている。
下枠タイトブロック10,10は発泡材やゴムなどの弾性体等からなっているので、下枠タイトラインの一部を形成する、可動タイト材52の吊元側端部の室内側側面及び戸先側端部の室内側側面と下枠タイトブロック10,10との当接面は密接されており、水密状態になっているが、ここから室内への雨水の侵入を確実に防止すると共に、下枠の上面の長手方向の両端部部分に雨水が滞留しないようにするためには、図7(1)に示すように、上面構成部材の上面部21Aに吊元側切欠部25及び戸先側切欠部26を形成することが好ましい。吊元側切欠部25の配置としては、サッシ下枠1の長手方向では、ドアを閉じた状態で上面構成部材の上面部21Aに当接される可動タイト材52の吊元側端縁(小口面)からサッシ吊元側縦枠の内周面3Aにかけて、そして、サッシ下枠1の幅方向では、図7(2)に示すように、上面構成部材の上面部21Aと室外面21Cとの交差部分から上面構成部材の上面部21Aの被嵌合部21aに至るまで切欠けばよい。戸先側切欠部26の配置としては、上記同様に、サッシ下枠1の長手方向では、ドアを閉じた状態で上面構成部材の上面部21Aに当接される可動タイト材52の戸先側端縁(小口面)からサッシ戸先側縦枠の内周面4Aにかけて、そして、サッシ下枠1の幅方向では、上面構成部材の上面部21Aと室外面21Cとの交差部分から上面構成部材の上面部21Aの被嵌合部21aに至るまで切欠けばよい。なお、室内側上面部18において、ドアよりも室内側の所望の位置に、図11(1)に示すように、結露を排水するための結露受け38が形成されている。
また、図7(1)に示すように、下枠タイトブロック10,10の縦枠側側面、リップ溝片3a,4a及びそれぞれの縦枠3,4の内周面3A,4Aに囲まれた、室内側上面部18の吊元側端面18a及び戸先側端面18bに、雨水が溜まらないように断面形状において室内側排水溝22方向に向かって下方に傾斜する傾斜面を有し、吊元側切欠部25及び戸先側切欠部26へ溜まった雨水の排水を促すテーパー部材(図示せず)をそれぞれ配設することが好ましい。このテーパー部材の配設に代えて、前述した切欠(吊元側切欠部25、戸先側切欠部26)を吊元側端面18a及び戸先側端面18bまで拡張してもよい。拡張する場合には、上部室内側中空部27と中空部12との間に、雨水を排水するための水抜き孔(図示せず)を形成すればよい。
<サッシ下枠の第2の実施例>
図12に基づき、サッシ下枠の第2の実施例である下枠101について説明する。下枠101は、その下部に中空部12を有し、下枠101を室内側から室外側に見て、この中空部12の上方に形成された、第1の立ち上がり片113、第2の立ち上がり片114、第3の立ち上がり片117及び第4の立ち上がり片115と、を備えている。そして、下枠101の上面は、下枠101を室外側から室内側に見て、第4の立ち上がり片115の上端に形成された室外側上面部19と、第1の立ち上がり片113、第2の立ち上がり片114及び第3の立ち上がり片117のそれぞれ上端に跨って形成された室内側上面部118と、を備えている。これら室外側上面部19及び室内側上面部118は略同一面上であり、略フラットに構成されている。
下枠101は前述した第1の実施例の派生形であり、下枠101が備えている上面構成部材21が無くなり、それに伴って室外側支持立ち上がり片17が第3の立ち上がり片117に置換され、この第3の立ち上がり片117の上端で室内側上面部118の室外側端部と一体化され、さらに第2の立ち上がり片114と室内側上面部118の中間部で一体化されている点が下枠1と下枠101との相違点となっている。
下枠1と同様に、室外側上面部19と室内側上面部118との間に排水溝24が形成されたことにより、ドアの底部をつたって室内に侵入しようとする雨水や下枠に直接吹き付けられた雨水を、下枠の排水溝24及び水切りタイト材51によって侵入を防ぐことができる。そして、水切りタイト材51の垂下位置よりも室外側に下枠に排水溝24が形成されていることにより、水切りタイト材51の表面を流れる雨水をそのまま排水溝24に排水させることができ、止水性を高めている。また、室内側上面部118の室外側端部に、排水溝24に向けて下方に傾斜する水勾配を形成することにより、室内側上面部118への雨水の滞留を防止することができる。なお、水切りタイト材51を室内側上面部118に摺接させてもよい。
下枠1と同様に、室内側上面部118に所望の位置・大きさ・範囲・箇所に排水孔(図示せず)を形成すれば、下枠の排水溝24及び水切りタイト材51を超えて侵入してきた雨水をこの排水孔により排水できるので、より止水性が向上する。排水孔の形状・箇所数等については、限定されるものではなく、グレーチング形状に排水孔を形成してもよい。また、図示はしないが、室内側上面部118の吊元側端部及び戸先側端部において、それぞれ切欠部を形成することにより止水性を高めてもよい。なお、下枠101のその他の構成については、下枠1と略同様なので説明を省略する。
<サッシ下枠の第3の実施例>
図13及び図14に基づき、サッシ下枠の第3の実施例である下枠201について説明する。概略として、下枠1や下枠101との相違点は、上面構成部材221の断面形状を、室外側上面部と上面構成部材との間、及びこの上面構成部材と室内側上面部との間に、室外側及び室内側排水溝がそれぞれ形成されるように構成したため、排水溝を室外側及び室内側に2重に設けることができ、止水性をさらに向上させた点である。
下枠201は、下枠本体211と、該下枠本体211に嵌脱自在で、かつ下枠の長手方向に延在し、下枠の上面を構成する上面構成部材221と、を備えている。
図14に示すように、下枠本体211は、その下部に中空部12を有し、下枠201を室内側から室外側に見て、この中空部12の上方に形成された、第1の立ち上がり片213、第2の立ち上がり片214及び第3の立ち上がり片215と、中空部12の上方で第2の立ち上がり片214と第3の立ち上がり片215との間に形成された、上面構成部材221を支持し、かつ該上面構成部材221を嵌合させるための室内側支持立ち上がり片216及び室外側支持立ち上がり片217と、を備えている。そして、下枠201の上面は、下枠201を室外側から室内側に見て、第3の立ち上がり片215の上端に形成された室外側上面部19と、室内側支持立ち上がり片216及び室外側支持立ち上がり片217の上端に支持された上面構成部材221の上面部221Aと、第1の立ち上がり片213及び第2の立ち上がり片214の上端に跨って形成された室内側上面部218と、を備えている。
これら室外側上面部19、上面構成部材221の上面部221A、室内側上面部218は略同一面上であり、略フラットに構成されている。
また、下枠201を室外側から室内側に見て、中空部12の上面と第3の立ち上がり片215、室外側支持立ち上がり片217及び上面構成部材221の室外面221Cによって構成された室外側排水溝24と、中空部12の上面と室内側支持立ち上がり片216及び上面構成部材221の室内面221B、第2の立ち上がり片214によって構成された室内側排水溝22と、が下枠本体211に形成されている。さらに、中空部12の上面と室外側支持立ち上がり片217、室内側支持立ち上がり片216によって上面構成部材21の下部溝23が、下枠本体211に形成されている。
室外側排水溝24の底面(中空部12の上面)には、水抜き孔(図示せず)が形成されており、室外側排水溝24に流れ込んだ雨水等を中空部12内に排水することができ、最終的に雨水等は、蓋付き排水口37より排出される。室内側排水溝22の排水については、室内側排水溝22の底面(中空部12の上面)に水抜き孔(図示せず)が形成されることにより、流れ込んだ雨水等を中空部内12に排水することができ、最終的に雨水等は、蓋付き排水口37より排出される。この室内側排水溝22については、その底面に水抜き孔を設けなくても、上面構成部材21を嵌合させる室内側支持立ち上がり片216及び室外側支持立ち上がり片217に切欠き(図示せず)を形成することにより、流れ込んだ雨水を下部溝23を介して室外側排水溝24に連通させて、雨水等を中空部内12に排水することもできる。また、下部溝23の底面(中空部12の上面)に水抜き孔(図示せず)を設けることによって、室内側支持立ち上がり片216の切欠から流れ込む雨水等を中空部内12に排水することもできる。
上面構成部材221は、その断面形状における室内面221B及び室外面221Cの下方に形成されたそれぞれの肩部で、室内側支持立ち上がり片216及び室外側支持立ち上がり片217と嵌脱自在に嵌合しており、この上面構成部材221を取外すことにより、下枠201に形成された室外側排水溝24、下部溝23及び室内側排水溝22の清掃、特に各溝の底面に溜まったゴミの清掃等を容易に行うことができる。
ここで、上面構成部材の上面部221Aに所望の位置・大きさ・範囲・箇所に排水孔(図示せず)を形成すれば、下枠の排水溝24及び水切りタイト材51を超えて侵入してきた雨水をこの排水孔により排水できるので、より止水性が向上する。排水孔の形状・箇所数等については、限定されるものではなく、グレーチング形状に排水孔を形成してもよい。なお、上面構成部材の上面部221Aの室外側端部に、室外側排水溝24に向けて下方に傾斜する水勾配を形成することにより、上面構成部材の上面部221Aへの雨水の滞留を防止することができる。同様に、上面部221Aの室内側端部に、室内側排水溝22に向けて下方に傾斜する水勾配を形成することにより、上面構成部材の上面部221Aの雨水の滞留を防止することができる。
次に、下枠1の上面と水切りタイト材51及び可動タイト材52との配置関係について図13及び図14に基づき説明する。
水切りタイト材51は、ドアを閉じた状態では、室外側排水溝24に臨むように垂下されている。そのため、ドアの室外面に吹き付けられ、ドアの下方(底部)方向に流下していった雨水のうち、その底部をつたって室内に侵入しようとする雨水や、下枠に直接吹き付けられた雨水の浸入を防止すると共に、これら雨水を上面構成部材221よりも室外側に形成された室外側排水溝24に排出させている。水切りタイト材51の垂下位置よりも室外側に下枠に室外側排水溝24が形成されていることにより、水切りタイト材51の表面を流れる雨水をそのまま室外側排水溝24に排水させることができ、止水性を高めている。なお、上面構成部材221の上面部221Aの室外側端部に摺接させるように構成すれば、より安定した水切り効果や水密性能を確保することができる。
可動タイト材52は、ドアを閉じた状態では、室内側上面部218の室外側端部に当接している。また、室内側上面部218の吊元側端部及び戸先側端部には、可動タイト材52の吊元側端部の室内側側面及び戸先側端部の室内側側面に当接すると共に、吊元側縦枠3及び戸先側縦枠4に形成されたリップ溝片3a,4aの下部に密接する、下枠タイトブロック10,10が配設されている。そのため、これら可動タイト材52と下枠タイトブロック10,10で下枠タイトラインが形成されている。下枠タイトラインにより、水切りタイト材51や室外側及び室内側排水溝22,24を超えて室内側に侵入してきた雨水、特に、水切りタイト材51の吊元側端縁とサッシ吊元側縦枠の内周面3Aとの間及び水切りタイト材51の戸先側端縁とサッシ吊元側縦枠の内周面4Aとの間から侵入してきた雨水の浸入を防止すると共に、これら雨水を室内側上面部218よりも室外側に形成された室内側排水溝22に排出させている。
下枠タイトブロック10,10は発泡材やゴムなどの弾性体等からなっているので、下枠タイトラインの一部を形成する、可動タイト材52の吊元側端部の室内側側面及び戸先側端部の室内側側面と下枠タイトブロック10,10との当接面は密接されており、水密状態になっているが、ここから室内への雨水の侵入を確実に防止するためには、図13(1)に示すように、室内側上面部218に吊元側切欠部225及び戸先側切欠部226を形成し、下枠タイトブロック10,10との当接面の近傍に雨水が溜まることを排除することが好ましい。吊元側切欠部225の配置としては、サッシ下枠201の長手方向では、ドアを閉じた状態で室内側上面部218に当接される可動タイト材52の吊元側端縁(小口面)からサッシ吊元側縦枠の内周面3Aにかけて、そして、サッシ下枠1の幅方向では、図13(2)に示すように、室内側排水溝22の吊元側端部に延在するように、第2の立ち上がり片214に至るまで切欠けばよい。戸先側切欠部226の配置としては、上記同様に、サッシ下枠201の長手方向では、ドアを閉じた状態で室内側上面部218に当接される可動タイト材52の戸先側端縁(小口面)からサッシ戸先側縦枠の内周面4Aにかけて、そして、サッシ下枠1の幅方向では、室内側排水溝22の戸先側端部に延在するように、第2の立ち上がり片214に至るまで切欠けばよい。なお、室内側上面部218において、ドアよりも室内側の所望の位置に、図14に示すように、結露を排水するための結露受け38が形成されている。
また、図13(1)に示すように、下枠タイトブロック10,10の縦枠側側面、リップ溝片3a,4a及びそれぞれの縦枠3,4の内周面3A,4Aに囲まれた、室内側上面部218の吊元側端面218a及び戸先側端面218bに、雨水が溜まらないように断面形状において室内側排水溝22方向に向かって下方に傾斜する傾斜面を有し、室内側排水溝22へ溜まった雨水の排水を促すテーパー部材(図示せず)をそれぞれ配設することが好ましい。このテーパー部材の配設に代えて、前述した切欠(吊元側切欠部225、戸先側切欠部226)を吊元側端面218a及び戸先側端面218bまで拡張してもよい。拡張する場合には、上部室内側中空部27と中空部12との間に、雨水を排水するための水抜き孔(図示せず)を形成すればよい。
1…下枠、2…上枠、2A…上枠内周面、2B…上枠室外面、2a…上枠リップ溝片、2c…水切り、3…吊元側縦枠、3A…吊元側縦枠内周面、3a…吊元側縦枠リップ溝片、4…戸先側縦枠、4A…戸先側縦枠内周面、4a…戸先側縦枠リップ溝片、5…下框、6…上框、7…吊元側縦框、7A…吊元側縦框の吊元側側面、7B…吊元側縦框室内面、7c…水切り、8…戸先側縦框、8A…戸先側縦框の吊元側側面、8B…戸先側縦框室内面、8c…水切り、9…可動タイト材作動装置、10…下枠タイトブロック、11…下枠本体、12…中空部、13…第1の立ち上がり片、14…第2の立ち上がり片、14a…嵌合部、15…第3の立ち上がり片、16…室内側支持立ち上がり片、17…室外側支持立ち上がり片、18…室内側上面部、18a…吊元側端面、18b…戸先側端面、19…室外側上面部、21…上面構成部材、21A…上面構成部材上面部、21B…上面構成部材室内面、21C…上面構成部材室外面、22…室内側排水溝、23…下部溝、24…(室外側)排水溝、25…吊元側切欠部、26…戸先側切欠部、27…上部室内側中空部、28…上部室外側中空部、30…グレーチング受材、31…グレーチング、32…ウッドデッキ、35…縦タイト材、36…横タイト材、37…蓋付き排水口、38…結露受け、50…下框底部、51…水切りタイト材、52…可動タイト材、70…ヒンジ、71…ビス、72…レバーハンドル、73…ラッチボルト、74…デットボルト、75…ストライク、76…トロヨケ、77…ガラス、78…中桟、79…アタッチメント、91…ケース、92…ロッド、93…板バネ、94…固定部、177…ペアガラス、178…中桟、179…アタッチメント。

Claims (7)

  1. ドア枠の内周面に開閉可能なドアを備えたドア用下枠フラットサッシ構造であって、
    前記ドア枠は、吊元側縦枠、戸先側縦枠、上枠及び下枠から構成され、
    前記ドアの底部室外側には、水切りタイト材が備えられ、
    前記ドアの底部室内側には、前記ドアの開閉によって、出没する可動タイト材が備えられ、
    前記下枠は、下枠本体と、下枠の上面を構成する上面構成部材と、を備えており、前記下枠を室外側から室内側に見て、前記下枠の上面は、下枠本体の室外側上面部と、前記上面構成部材の上面部と、下枠本体の室内側上面部と、から構成され、
    前記上面構成部材は、前記下枠に設けられた嵌合部と、前記上面構成部材に設けられた被嵌合部で嵌合され嵌脱自在とされ、
    前記下枠には、前記室外側上面部と前記上面構成部材との間に排水溝が形成され、
    ドアを閉じた状態で、前記水切りタイト材が前記排水溝に臨み、前記可動タイト材が前記上面構成部材の上面部と、前記上面構成部材の被嵌合部と、前記室内側上面部に当接するように構成され、
    前記下枠の上面の吊元側端部及び戸先側端部には、それぞれ前記吊元側縦枠の下部及び前記戸先側縦枠の下部に密接する下枠タイトブロックが配設され、
    ドアを閉じた状態において、前記下枠タイトブロックは、それぞれ前記可動タイト材の吊元側端部及び戸先側端部の室内側側面に当接し、
    前記下枠の上面の吊元側端部及び戸先側端部に、雨水を排出するための切欠部が形成されている、
    ことを特徴とするドア用下枠フラットサッシ構造。
  2. 前記水切りタイト材は、ドアを閉じた状態で、前記下枠の上面に摺接するように構成された、請求項1記載のドア用下枠フラットサッシ構造。
  3. 前記排水溝は、ドアを閉じた状態で、前記水切りタイト材よりも室外側に形成された、請求項1又は2記載のドア用下枠フラットサッシ構造。
  4. 前記上面構成部材の上面部に、排水孔が形成された、請求項1乃至3記載のいずれか1項記載のドア用下枠フラットサッシ構造。
  5. 前記上面構成部材の上面部には、その室外側端部に、排水溝に向かって下方に傾斜する水勾配が形成された、請求項1乃至4のいずれか1項記載のドア用下枠フラットサッシ構造。
  6. 前記可動タイト材は、該可動タイト材長手方向に沿って往復移動可能なロッドと、該ロッドに一端を固定された弾性体と、を備えた可動タイト材作動装置に収納可能とされ、
    ドアを閉じる際に、前記ロッドが押圧されることにより、前記可動タイト材が下降して前記下枠の上面を押圧し、
    ドアを開く際に、前記ロッドが開放されることにより、前記可動タイト材が上昇して、該可動タイト材は前記ドア底部内に収納される構成とされる、請求項1乃至5のいずれか1項記載のドア用下枠フラットサッシ構造。
  7. 前記ドア枠の吊元側縦枠及び戸先側縦枠には、前記ドアの吊元側縦框の室内面の吊元側端部及び戸先側縦框の室内面の戸先側端部にそれぞれ当接する縦タイト材が配設され、かつ該縦タイト材の下端は前記下枠タイトブロックにそれぞれ密接されており、
    それぞれの縦タイト材によって形成される縦タイトラインと、前記下枠タイトラインと、が略同一平面上に形成されている、請求項1乃至6のいずれか1項記載のドア用下枠フラットサッシ構造。
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