JP4770609B2 - 印刷制御装置、ドライバプログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

印刷制御装置、ドライバプログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、XMLなどのマークアップ言語により記述したデータから、印刷装置が処理可能な画像データを生成し、画像データに従って行われる印刷処理を制御する印刷制御装置、印刷システム、印刷装置の制御方法、ドライバプログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
従来、マークアップ言語の1つであるXML(Extensible Markup Language)により記述されたデータ(以下、「XMLドキュメント」ともいう)を処理可能としたXMLプリンタが知られている。
例えば、特許文献1に記載の技術では、プリンタドライバが、XMLドキュメントの内容を展開してプリンタが解釈可能な言語又はビットマップ形式で表された画像データを生成している。
特許文献2に記載の技術では、XMLドキュメントにネットワーク上のアドレス情報が含まれる場合に、ネットワーク上にあるアドレス情報の指定先のサーバと通信して、オブジェクトなどのデータを取得し、通信して取得したデータを組み込んだXMLドキュメントを解釈してレンダリングすることにより、画像データを生成している。
ここで、プリンタが処理に要するメモリ領域を節約するために、画像を所定の高さで区分したバンドごとに処理することがある。このようなプリンタでXMLドキュメントを扱うためには、XMLドキュメントから生成した画像をバンドごとに区切って、バンドごとの画像データ(以下、「バンドデータ」という)をプリンタに順次供給する必要がある。
例えば、図12に示すように、XMLドキュメントを解釈して得られる複数の描画命令に対応して、複数の図形が描画された画像を印刷対象として扱う場合、印刷時の用紙搬送方向(Y方向)の上端から所定の高さ(画素数)ごとに画像を区切るようにして複数のバンドに区分して、各バンドごとに処理が行われる。具体的には、区分したバンドを端から順にバンド0、バンド1、…と昇順の番号により各バンドを称すると、プリンタドライバは、バンド0より順番にバンドデータを送信して、プリンタは、色変換処理・スクリーン処理などの印刷処理を各バンドデータごとに行う。これにより、各バンドの印刷内容が次々に印刷されて印刷対象となる画像全体が印刷される。
このように、プリンタがバンドごとに印刷処理を行うとした場合、各バンドの印刷処理は各バンドのバンドデータに従って行うので、XMLドキュメントに対する印刷が開始されるタイミングは、プリンタドライバより先頭バンドのバンドデータを受け取るタイミングに依存する。すなわち、プリンタが先頭バンドのバンドデータを受け取ると、印刷対象のXMLドキュメントに対応する印刷処理が開始可能となる。
特開2000−330908号公報 特開2002−91726号公報
しかしながら、XMLドキュメントに記述された描画命令は描画位置に従って順番に記述されているとは限らないので、プリンタドライバが先頭のバンドデータを生成するためには、XMLドキュメントの全描画命令についての解釈・展開を待ってから生成する必要がある。
例えば、XMLドキュメントを記述の順番に解釈・展開して、図12に示すように3つのオブジェクトOB1,OB2,OB3を順番に描画する場合、2つのオブジェクトOB1,OB3が先頭バンド(バンド0)のバンド領域に掛かっているため、オブジェクトOB1を描画した時点で、先頭バンドのバンドデータを得ることはできない。先頭バンドのバンドデータを得るためには、少なくとも、3つ目のオブジェクトOB3が描画されるまで待つ必要がある。
このように、XMLドキュメントを記述順に解釈して得られる描画命令の順番は、描画位置との関わりがないために、XMLドキュメントに記述された全描画命令を展開し終えるまで、先頭バンドのバンドデータを確定することができない。このため、プリンタが、先頭バンドのバンドデータに従って印刷処理を開始するタイミングが遅くなってしまうという課題があった。
そこで、本発明は、XMLなどのマークアップ言語により記述したデータについての印刷を行う際に、より早いタイミングで印刷を開始することができる印刷制御装置ドライバプログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、印刷対象の画像を所定の高さに区分したバンドごとに行う印刷処理を、印刷装置に次々に実行させる印刷制御装置であって、印刷対象の画像をマークアップ言語で記述した入力データを受け付ける入力手段と、入力データの記述を順次解釈して、印刷対象の画像を描画するための描画命令を次々に取得する第1の解釈手段と、入力データの記述を解釈して、印刷処理の実行順が先頭より所定数までのバンドである先頭バンドの印刷処理に必要な、入力データの記述範囲を特定する第2の解釈手段と、特定された記述範囲の記述から取得された描画命令を展開して先頭バンドのバンドデータを生成してから、特定された記述範囲以外の記述から取得された描画命令をさらに展開して先頭バンド以降のバンドデータを生成する展開手段と、バンドデータが生成されると、当該バンドデータに従う印刷処理を印刷装置に行わせる印刷制御手段とを備え、前記第2の解釈手段は、前記入力データの記述を解釈して、先頭バンドに掛かる描画範囲を有する描画命令に対応する記述の後端位置を探索し、前記展開手段は、前記入力データにおいて前記後端位置より解釈順が前方の記述から取得された描画命令を順次展開して前記先頭バンドのバンドデータを生成してから、前記後端位置より解釈順が後方の記述から取得された描画命令を順次展開するようにして前記先頭バンド以降のバンドデータを生成すること、を特徴とする。
この構成によれば、先頭バンドに掛かる描画範囲を有する描画命令に対応する記述の後端位置を探索して、後端位置より解釈順が前方にある入力データの記述を解釈して先頭バンドのバンドデータを生成して、先頭バンドのバンドデータに従う印刷処理を印刷装置に行わせる。そして、先頭バンドのバンドデータの生成後に、後端位置より解釈順が後方の記述を解釈して先頭バンド以降のバンドデータを生成して、先頭バンド以降についての印刷処理を印刷装置に行わせる。これにより、印刷開始のタイミングを早めた処理が可能になる。
また、本発明の印刷制御装置において、第1の解釈手段が行う処理と、第2の解釈手段が行う処理とを並列して実行させ、展開手段は、第2の解釈手段が後端位置を見つけるまでは、第1の解釈手段が取得した描画命令を順次展開し、第2の解釈手段が後端位置を見つけてから、先頭バンドのバンドデータを生成することが好ましい。
この構成によれば、第2の解釈手段による後端位置の探索を待つことなく、第1の解釈手段及び展開手段は処理を進めるため、処理効率が高まり、印刷開始のタイミングをより早めることができる。
また、本発明の印刷制御装置において、第2の解釈手段は、第1の解釈手段が行う解釈の順番とは逆順に入力データの記述を解釈することが好ましい。
この構成によれば、第2の解釈手段が、第1の解釈手段が解釈する順番の逆順に後端位置を探索することにより、第1の解釈手段と第2の解釈手段とが行う並列処理を効率的に行うことができる。
また、本発明の印刷制御装置において、展開手段は、第2の解釈手段が後端位置を検出したときに、後端位置の記述に対応する描画命令が未展開の場合、第1の解釈手段が取得する描画命令を次々に展開して、後端位置の記述に対応する描画命令が展開されたタイミングで、先頭バンドのバンドデータを生成することが好ましい。
この構成によれば、後端位置の記述に対応する描画命令が未展開の場合、後端位置の記述に対応する描画命令が展開されることを待ってから、先頭バンドのバンドデータを生成するので、第1の解釈手段と第2の解釈手段とを並列処理させながら、印刷処理の開始タイミングを早めた処理を行うことができる。
また、本発明の印刷制御装置において、展開手段は、第2の解釈手段が後端位置を検出したときに、後端位置の記述に対応する描画命令が既に展開済みの場合、既に展開済みの描画命令から先頭バンドのバンドデータを生成することが好ましい。
この構成によれば、後端位置の記述に対応する描画命令が既に展開済みの場合、既に展開済みの描画命令から直ちに先頭バンドのバンドデータを生成するので、第1の解釈手段と第2の解釈手段とを並列処理させながら、印刷処理の開始タイミングを早めた処理を行うことができる。
また、本発明の印刷制御装置において、マークアップ言語は、XML、HTML又はXHTMLのいずれかであることが好ましい。
この構成によれば、XML、HTML又はXHTMLの形式の入力データに対応する印刷をより早いタイミングで開始することができるようになる。
さらに、本発明はプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体とすることができる。本発明は、印刷対象の画像を所定の高さに区分したバンドごとに行う印刷処理を、印刷装置に次々に実行させるためのドライバプログラムであって、コンピュータを、印刷対象の画像をマークアップ言語で記述した入力データを受け付ける入力手段、入力データの記述を順次解釈して、印刷対象の画像を描画するための描画命令を次々に取得する第1の解釈手段と、入力データの記述を解釈して、印刷処理の実行順が先頭より所定数までのバンドである先頭バンドの印刷処理に必要な、入力データの記述範囲を特定する第2の解釈手段、特定された記述範囲の記述から取得された描画命令を展開して先頭バンドのバンドデータを生成してから、特定された記述範囲以外の記述から取得された描画命令をさらに展開して先頭バンド以降のバンドデータを生成する展開手段、バンドデータが生成されると、印刷装置との通信を行う通信手段を介して当該バンドデータを印刷装置に順次供給して、当該バンドデータに従う印刷処理を印刷装置に行わせる印刷制御手段、として機能させ、前記第2の解釈は、前記入力データの記述を解釈して、先頭バンドに掛かる描画範囲を有する描画命令に対応する記述の後端位置を探索し、前記展開手段は、前記入力データにおいて前記後端位置より解釈順が前方の記述から取得された描画命令を順次展開して前記先頭バンドのバンドデータを生成してから、前記後端位置より解釈順が後方の記述から取得された描画命令を順次展開するようにして前記先頭バンド以降のバンドデータを生成すること、を特徴とする。
このドライバプログラムを記録した記録媒体としては、フレキシブルディスク、CD−ROMやDVD−ROMなどの光ディスク、光磁気ディスク、ICカード、又はメモリカードなどコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る印刷システムの構成を示したブロック図である。図1に示すように、印刷システム1は、ホストコンピュータ(印刷制御装置)2及びプリンタ(印刷装置)3を備えている。
ホストコンピュータ2は、例えば汎用のパーソナルコンピュータであり、図1に示すように、CPU20、ROM21、RAM22、ハードディスク(HD)23、CD−ROMドライブ24、ネットワークインターフェイス(ネットワークI/F)25、及び通信インターフェイス(通信I/F)26を備えている。通信I/F26は、ケーブルを介してプリンタ3が接続されており、ホストコンピュータ2とプリンタ3とは相互にデータ通信可能となっている。また、ネットワークI/F25はLANケーブルなどを介してネットワークサーバ4と接続されており、ネットワークサーバ4と所定のプロトコルに従う通信を行うことにより、ホストコンピュータ2はインターネットに接続可能である。
CPU20は、ホストコンピュータ2の各構成を制御する部分であり、ハイパー・スレッディング・テクノロジなどのマルチスレッドに対応させる技術や、処理単位となるプロセッサコアを複数個有することにより、複数の処理を並列に実行可能な構成になっている。これにより、CPU20は、後述する第1XML解釈部として行う処理と第2XML解釈部として行う処理とを並列に実行する。もっとも、2つ以上のCPUを備えた構成とすることにより、第1XML解釈部、第2XML解釈部として行う処理を並列処理してもよい。
ROM21はホストコンピュータ2を制御するための所定のプログラムなどが記録された不揮発性のメモリ、RAM22はワーキングメモリなどに用いる汎用のメモリである。
HD23は、アプリケーションプログラムや本発明に係るドライバプログラムなどを記録している。なお、ドライバプログラムはHD23に予め記録されていてもよいし、CD−ROM5などの記録媒体に記録された形態で供給され、CPU20がCD−ROMドライブ24によりCD−ROM5からプログラムを読み出し、読み出したプログラムをHD23に記録するものとしてもよい。
そして、CPU20が、所定のオペレーションシステムの下で、HD23に記録されたアプリケーションプログラムを実行することによりアプリケーション100が機能し、ドライバプログラムを読み出して実行することによりプリンタドライバ200が機能する(図2参照)。
アプリケーション100は、文書作成ソフトウェアやウェブブラウザなどのプリンタ3に対する印刷要求元である。アプリケーション100は、文書作成ソフトウェアにより作成されたXMLドキュメントや、ウェブブラウザがネットワークサーバ4と通信するようにしてインターネットから取得したXMLドキュメントなどを印刷の対象として、印刷要求及びXMLドキュメントを含む所定のフォーマットの印刷データをプリンタドライバ200に受け渡す処理を行う。
プリンタドライバ200は、アプリケーション100から印刷データを受け取ると、XMLドキュメント(入力データ)を解釈して描画処理を行うことにより、プリンタ3が処理可能なフォーマットの画像データを生成し、この印刷用の画像データを通信I/F26を介してプリンタ3に送信する部分である。これらの処理を行うため、図2に示すように、プリンタドライバ200は、制御部210、XMLパース部220及びレンダリング部230を備えている。
制御部210は、XMLパース部220及びレンダリング部230を制御して、XMLドキュメントに対する各種の処理を行わせる部分である。そのため、制御部210は、アプリケーション100から受け渡されたXMLドキュメントに入力処理を行うXMLドキュメント入力部(入力手段)211と、XMLパース部220及びレンダリング部230とのデータ授受を制御するデータ制御部212と、バンドデータをプリンタ3に出力してバンドごとの印刷処理を行わせる印刷制御部213とを有している。
XMLパース部220は、XMLドキュメントを解釈してXMLドキュメントの描画内容を表す描画命令を取得し、解釈して取得した描画命令を制御部210に受け渡す部分である。このXMLパース部220は、第1XML解釈部221と第2XML解釈部222とを有している。
第2XML解釈部222は、XMLドキュメントを解釈して得られる複数の描画命令のうち、先頭バンド(バンド0)を描画するために必要な描画命令に対応する記述の後端位置を探索する処理を行う。
第1XML解釈部221は、XMLドキュメントを解釈して描画命令を取得する部分である。そのため、まず、XMLドキュメントの記述を先頭から順番に解釈して、取得した描画命令を、制御部210に順次受け渡す処理を行う。なお、以下では、XMLドキュメントの記述を先頭から順番に解釈するときの解釈順を「正順」といい、後端から順番に解釈するときの解釈順を「逆順」という。
また、第1XML解釈部221は、第2XML解釈部222が先頭バンドの記述の後端位置を見つけると、この後端位置より前の記述より取得した描画命令により、先頭バンドのバンドデータを生成可能であると判断して、先頭バンドのバンドデータの生成処理を開始してもよい旨の先頭バンドの処理開始通知を、制御部210を介してレンダリング部230に送る処理を行う。
レンダリング部230は、制御部210を介してXMLパース部220から受け渡された描画命令を順次ビットマップ形式のオブジェクト画像に展開し、展開したオブジェクト画像を配置するようにして、ビットマップ形式の画像データを生成するレンダリング処理を実行する。そして、生成した画像データは、プリンタ3に出力するためいったん制御部210に受け渡す処理を行う。
また、レンダリング部230は、制御部210を介して第1XML解釈部221より先頭バンドの処理開始通知を受けると、その時点で展開済みの画像データの画像から、先頭バンドに対応する領域の画像を抜き出すようにして、先頭バンドのバンドデータを生成する。そして、先頭バンドのバンドデータを制御部210に受け渡してから、さらに受け取る描画命令についてレンダリング処理を行って先頭バンド以降のバンドデータを生成し、制御部210に受け渡す処理を行う。
制御部210がレンダリング部230からバンドデータを受け取ると、印刷制御部213は、そのバンドデータをプリンタ3に出力するようにして、プリンタ3にバンドデータに従う色変換・スクリーン処理などの印刷処理を次々に行わせる。これにより、プリンタ3に、先頭バンドを印刷させてから、先頭バンド以降のバンドを次々に印刷させるようにして、XMLドキュメントに記述された印刷対象となる画像全体を印刷させる。
なお、印刷処理のうちの一部、例えば色変換処理についてはホストコンピュータ側で行って、色変換後のバンドデータをプリンタ3に出力するようにしてもよい。
このように、本実施形態に係るプリンタドライバ200は、XMLドキュメントの記述を順次処理する中で、後端位置の記述まで処理されて先頭バンドのバンドデータが生成可能になると、XMLドキュメントの全記述、全描画命令についての処理完了を待つことなく、先頭バンドのバンドデータを生成して、先頭バンドについての印刷処理をプリンタ3に行わせている。すなわち、先頭バンドについての処理は、先頭バンド以外のバンドより優先して行うようにしている。
次に、XMLドキュメントが入力された際にプリンタドライバ200が行う詳細な処理について、図3を参照しながら、図4〜図7のフローチャートに従って順番に説明する。なお、図3は、制御部210、XMLパース部220及びレンダリング部230間でのデータの動きを示した図であり、図4は制御部210、図5は第2XML解釈部222、図6は第1XML解釈部221、図7はレンダリング部230が行う処理手順を示している。
制御部210は、アプリケーション100からXMLドキュメントを受け取ると図4に示す処理を開始する。処理を開始すると、まず、ステップS100において、XMLドキュメント入力部211は入力されたデータがXMLドキュメントであることを認識して入力処理を行う(図3(1)参照)。
次に、ステップS110では、データ制御部212は、入力されたXMLドキュメントをXMLパース部220に受け渡す(図3(2)参照)。
ここで、実際には、XMLドキュメントを受け渡した後、制御部210は後述するステップS120の処理を行うが、説明の便宜のため、以下では、制御部210から受け渡されたXMLドキュメントに対してXMLパース部220の第2XML解釈部222が行う処理から説明する。
第2XML解釈部222は、データ制御部212からXMLパース部220にXMLドキュメントが受け渡されると図5に示す処理を開始する。処理を開始すると、ステップS200において、受け渡されたXMLドキュメントを構成する記述のうち、未処理の記述があるか否かを判断して、未処理の記述があれば(ステップS200:Yes)、ステップS210に進む。未処理の記述がなければ(ステップS200:No)、図5に示した処理を終了する。
ステップS210に処理が進むと、第2XML解釈部222は、XMLドキュメントのデータを解釈(パース)して、描画命令の描画範囲を取得する。なお、ここで行うパースは描画命令単位で行う処理であり、XMLドキュメントの記述を後端行から先頭行の記述に向って順番(すなわち、逆順)に処理する。1つの描画命令についての描画範囲を取得するとステップS220に進んで、第2XML解釈部222は、取得した描画命令の描画範囲が先頭バンドのバンド領域に掛かっているか否かを判断する。
このときの処理について図8に示すXMLドキュメント及び図9に示す描画例を用いて説明する。図8に示すように、XMLドキュメントは、各行ごとに記述されたタグ及びタグに囲まれる部分に描画内容が記述されることにより構成されている。図8の例では、左端に示した行番号に従うと、「3」,「4」行目及び「m」,「m+1」行目に描画内容の記述を含んでいる。
具体的には、図8に示すXMLドキュメントによれば、図9に示すように、行番号「3」の記述により描画開始位置A(x=x1,y=y1)が指定され、行番号「4」の記述により描画開始位置Aから、位置B(x2,y1),C(x2,y2),D(x1,y2)を順番に通って描画開始位置Aに戻る線からなる1つのオブジェクトOB(4)を描画する描画内容が取得される。同様に、行番号「m」の記述により描画開始位置E(x3,y3)が指定され、行番号「m+1」の記述により描画開始位置Eから、位置F(x4,y3),G(x4,y4),H(x3、y4)を順番に通って描画開始位置Eに戻る線からなる1つのオブジェクトOB(m+1)を描画する描画内容が指定される。したがって、Y方向について、オブジェクトOB(4)の描画範囲は「y1〜y2」、オブジェクトOB(m+1)の描画範囲は「y3〜y4」となる。
ここで、用紙搬送方向は用紙の短辺方向(X方向)又は長辺方向(Y方向)であるが、用紙搬送方向はY方向であるものとすると、バンド領域はY方向に一定のバンド幅BHごとに区分され、先頭バンド(バンド0)の範囲はY方向について「0〜BH」となる。
ステップS220の判断では、第2XML解釈部222は、先頭バンドの範囲が判断対象の描画命令の描画範囲に掛かっているか、すなわち範囲の重複が一部にでも存在しているか否かを判断することにより行う。例えば、図9の例に示すように、「y1,y2,y4>BH>y3」である場合、Y方向の描画範囲「y3〜y4」であるオブジェクトOB(m+1)は、「y3〜BH」の範囲で先頭バンドの範囲と一部重複する。このとき、オブジェクトOB(m+1)の描画命令の描画範囲は、先頭バンドのバンド領域に掛かっていると判断される。一方、オブジェクトOB(4)の描画範囲「y1〜y2」は先頭バンドの範囲と重複していないので、オブジェクトOB(4)の描画命令の描画範囲は、先頭バンドのバンド領域に掛かっていないと判断される。こうして、描画範囲が先頭バンドに掛かっていれば(ステップS220:Yes)、ステップS230に進み、先頭バンドに掛かっていなければ(ステップS220:No)、ステップS200に戻ってXMLドキュメントに含まれる次の描画命令の記述について処理を行う。
なお、図8,9の例では図形のオブジェクトを描画するときの一例について説明したが、XMLドキュメントの描画内容としてはこれに限られることなく、テキストやビットマップ形式などのイメージであってもよい。
ステップS230に処理が進むと、第2XML解釈部222は、描画範囲が先頭バンドに掛かる描画命令が記述された行番号を第1XML解釈部221に通知する。図8,9の例であれば、描画範囲が重複するオブジェクトOB(m+1)の記述の後端の行である、「m+1」行目の行番号が通知される。この行番号は、逆順にパースして最初に見つけた先頭バンドにかかる描画命令の記述位置であるので、先頭バンドにかかる描画範囲を有する描画命令の記述範囲の終端位置を示している。第2XML解釈部222は、行番号を通知すると、図5に示した処理を終了する。
次に、第1XML解釈部221が行う処理について説明する。データ制御部212からXMLパース部220にXMLドキュメントが受け渡されると、第1XML解釈部221は、図6に示す処理を開始する。処理を開始すると、まず、ステップS300において、第1XML解釈部221は、受け取ったXMLドキュメントに未処理の記述があるか否かを判断する。未処理の記述があれば(ステップS300:Yes)、ステップS310に進む。未処理の記述がなければ(ステップS300:No)、ステップS380に進む。
ステップS310に処理が進むと、第1XML解釈部221は、XMLドキュメントの記述を正順に解釈(パース)して、描画命令を取得する。取得した描画命令は、RAM22に格納され、RAM22の格納先のアドレスを示したアドレス指定の描画命令を制御部210に受け渡す。なお、ここで行うパースは描画命令単位で行う処理であり、XMLドキュメントの記述を先頭行から後端行の記述に向って順番に処理するようにして、1つの描画命令について上述した処理を行うと、ステップS320に進む。
ステップS320に処理が進むと、第1XML解釈部221は、第2XML解釈部222より行番号通知を受け取っているか否かを判断する。行番号通知を受け取っていなければ(ステップS320:No)、ステップS300に戻って次の記述についての処理を行う。ステップS300,310の処理を繰り返し行うようにして、その処理中に行番号通知を受け取っていれば(ステップS320:Yes)、ステップS330に進む。
ステップS330に処理が進むと、第1XML解釈部221は、受け取った行番号通知の行番号と、ステップS310においてパース済みの行番号とを比較して、行番号通知の行番号がパース済みの行番号より大きいか否かを判断する。受け取った通知の行番号がパース済みの行番号より大きければ(ステップS330:Yes)、ステップS340に進んで、ステップS310と同様に、XMLドキュメントの記述を正順にパースして、1つの描画命令を取得して制御部210に受け渡す。そして、ステップS330に戻り再び判断を行う。受け取った通知の行番号の記述までパースされ、パース済みの行番号が通知の行番号以上となると(ステップS330:No)、ステップS350に進む。この判断により、少なくとも、行番号通知の行番号までの記述についてはパース済みとなり、先頭バンドを展開するために必要な描画命令について制御部210への受け渡しが完了してから、ステップS350の処理を行うことになる。
ステップS350に処理が進むと、第1XML解釈部221は、先頭バンドを展開するために必要な描画命令については制御部210への受け渡しが済んでいるので、先頭バンドの処理開始通知を、制御部210に受け渡す。
次に、ステップS360では、XMLドキュメントに未処理の記述がまだ残っているか否かを判断する。未処理の記述が残っていれば(ステップS360:Yes)、ステップS370に進んで、XMLドキュメントを正順にパースして、取得した1つの描画命令を制御部210に受け渡してから、ステップS360に戻るようにして、XMLドキュメントの全記述分の描画命令の受け渡しが完了するまで、処理を繰り返し行う。全記述について処理がなされると(ステップS360:No)、ステップS380に進む。
ステップS300又はステップS360よりステップS380に処理が進むと、第1XML解釈部221は、XMLドキュメントの全記述についてパース・描画命令の受け渡しが終了しているので、制御部210にデータ終了通知を受け渡して、図6に示した処理を終了する。
このように、XMLパース部220においては、第2XML解釈部222が、XMLドキュメントより先頭バンドにかかる描画範囲を有する描画命令の記述部分の終端位置を探索している。第1XML解釈部221は、XMLドキュメントの記述を解釈して描画命令を次々に制御部210に受け渡すようにしながら、終端位置までの記述が処理されたタイミングで、先頭バンドの処理開始通知を制御部210に受け渡している。また、XMLドキュメントを受け取ったタイミングで、第1XML解釈部221が行う処理と、第2XML解釈部222が行う処理とを開始するようにして並列に処理を行っている。そして、先頭バンドの処理開始通知後には、XMLドキュメントの未処理の記述を解釈、描画命令を受け渡すようにして、全記述について処理を終えると、データ終了通知を制御部210に受け渡している。
次に、図4のフローチャートに戻って、制御部210がXMLパース部220からデータを受け取った際に行う処理手順について説明する。
制御部210は、上記したXMLドキュメントの入力処理(ステップS100及びステップS110)を終了したタイミングでステップS120の処理を開始している。ステップS120では、データ制御部212は、XMLパース部220から受け渡されるデータを監視するようにして、XMLパース部220からデータを受信したか否かを判断し続けている。データを受信していなければ(ステップS120:No)、再びステップS120の処理を行うようにして監視を続行する。そして、XMLパース部220からデータを受信すると(ステップS120:Yes)、ステップS130に進む。
ステップS130に処理が進むと、データ制御部212は、受信したデータが描画命令であるか否かを判断する。受信したデータが描画命令であれば(ステップS130:Yes)、ステップS140に進む。描画命令でなければ(ステップS130:No)、ステップS150に進む。
ステップS140に処理が進むと、データ制御部212は、描画命令に示されるアドレス指定先のRAM22にアクセスして、描画命令の実データを読み出し(図3(7)参照)、描画命令の実データをレンダリング部230に受け渡す(図3(8)参照)。
ステップS140において描画命令がレンダリング部230に受け渡すと、ステップS120に処理が戻るようにして、データ制御部212は次にXMLパース部220から送信されるデータの監視を続行する。
また、ステップS130の処理において受信したデータが描画命令でなければ(ステップS130:No)、ステップS150に処理が進んで、受信したデータが先頭バンドの処理開始通知であるか否かを判断する。処理開始通知であれば(ステップS150:Yes)、ステップS160に進んで、先頭バンドの処理開始通知をレンダリング部230に受け渡す(図3(9)参照)。先頭バンドの処理開始通知を受け渡すと、ステップS120に処理が戻るようにして、データ制御部212は次にXMLパース部220から送信されるデータの監視を続行する。
また、ステップS150の処理において受信したデータが先頭バンドの処理開始通知でなければ(ステップS150:No)、ステップS170に処理が進んで、受信したデータがデータ終了通知であるか否かを判断する。受信したデータがデータ終了通知でなければ(ステップS170:No)、ステップS120に戻ってデータの監視を続行する。データ終了通知であれば(ステップS170:Yes)、ステップS180に進んで、XMLドキュメントについての描画命令の送信が終了した旨のデータ終了通知を、レンダリング部230に受け渡してから、図4に示した処理を終了する。
このように、制御部210は、XMLパース部220から次々に受け取る、アドレス指定の描画命令を、実データに置き換えてレンダリング部230に順次受け渡す処理を行っている。また、XMLパース部220から、先頭バンドの処理開始通知又はデータ終了通知を受け取ると、受け取った通知をレンダリング部230に受け渡す処理を行っている。
次に、レンダリング部230が行う処理手順について、図7のフローチャートに従って説明する。
図7に示す処理を開始すると、ステップS400において、レンダリング部230は制御部210からデータを受けとったか否かを判断して、新たにデータを受け取っていなければ(ステップS400:No)、所定の時間経過後に再びステップS400の判断を行うようにして、新たにデータを受け取っていればステップS410に進む(ステップS400:Yes)。
ステップS410に処理が進むと、レンダリング部230は受け取ったデータが描画命令であるか否かを判断する。描画命令であれば(ステップS410:Yes)、ステップS420に進む。描画命令でなければ(ステップS410:No)、ステップS430に進む。
ステップS420に処理が進むと、レンダリング部230は、受け取った描画命令を展開する。そして、展開したオブジェクト画像を、受け取った描画命令の描画開始位置に配置して、ビットマップ形式の画像データにオブジェクト画像を埋め込む処理を行う。このレンダリング処理により、処理対象の描画命令を反映させた画像データが得られる。レンダリング処理を行うと、ステップS410に戻って、次に受け取るデータについて処理を行うようにして、次々に受け渡される描画命令について、次々にレンダリング処理を行う。
ステップS410において、受け取ったデータが描画命令でなければ(ステップS410:No)、ステップS430に進んで、受け取ったデータが先頭バンドの処理開始通知であるか否かを判断する。先頭バンドの処理開始通知であれば(ステップS430:Yes)、ステップS440に進む。描画命令でなければ(ステップS430:No)、ステップS460に進む。
ステップS440に処理が進むと、レンダリング部230は、ステップS420のレンダリング処理により、先頭バンドを展開するために必要となる全ての描画命令についてレンダリング処理が行われたので、生成された画像データから先頭バンドのバンドデータを生成する。そして、ステップS450において、先頭バンドのバンドデータを制御部210に受け渡す。制御部210の印刷制御部213は、通信I/F26を介して先頭バンドのバンドデータをプリンタ3に送信することにより、ホストコンピュータ2はプリンタ3に先頭バンドの印刷処理を開始させる。レンダリング部230は、先頭バンドのバンドデータを受け渡すと、ステップS410に戻って、次に受け取るデータについて処理を行う。
また、ステップS430において受け取ったデータが先頭バンドの処理開始通知でなければ(ステップS430:No)、ステップS460に処理が進んで、レンダリング部230は、受け取ったデータがデータ終了通知であるか否かを判断する。データ終了通知でなければ(ステップS460:No)、ステップS410に戻って、次に受け取るデータについて処理を行う。
受け取ったデータがデータ終了通知であれば(ステップS460:Yes)、制御部210から次々に受け取る描画命令に対してステップS420のレンダリング処理を次々に行うようにしてXMLドキュメント全体に対応する画像データが生成済みであるので、ステップS470に進んで、生成した画像データの画像をバンドごとに区分して、先頭バンド以降の各バンドごとのバンドデータを生成する。そして、ステップS480において生成したバンドデータを次々に制御部210に受け渡し、受け渡しを終えると図7に示した処理を終了する。制御部210の印刷制御部213は、受け渡されたバンドデータを通信I/F26を介してプリンタ3に次々に送信することにより、プリンタ3に先頭バンド以降のバンドごとの印刷処理を次々に行わせる。これにより、全バンドについての印刷処理が行われて、XMLドキュメントに対応した印刷がなされる。
なお、ステップS100及びステップS110の処理が入力工程、ステップS300〜ステップS380の処理が第1の解釈工程、ステップS200〜ステップS230の処理が第2の解釈工程、ステップS420及びステップS440の処理が第1の展開工程、ステップS420及びステップS470の処理が第2の展開工程、ステップS450及びステップS480の処理が印刷制御工程に相当する。
以上に説明したように、本実施形態では、先頭バンド以外のバンドについての描画命令を展開する前に、先頭バンドの描画に必要となる描画命令を展開して先頭バンドのバンドデータを生成して、プリンタ3に先頭バンドの印刷処理を開始させている。そして、先頭バンドのバンドデータの生成後に、先頭バンド以外のバンドについての描画命令を展開して、先頭バンド以降のバンドデータを順次プリンタ3に送り出すようにしている。
以下、本実施形態の効果を記載する。
(1)プリンタ3は、先頭バンドのバンドデータを受け取るステップS450のタイミングで、印刷処理を開始することができるので、XMLオブジェクトの記述から得られる全ての描画命令を展開してからバンドデータを生成する必要がある従来の処理方法に比べて、先頭バンドの印刷処理を開始するタイミングを早めることができる。そして、プリンタ3が先頭バンドについての印刷処理の実行中に、プリンタドライバ200は、先頭バンド以降のバンドについての描画命令をさらに展開して先頭バンド以降のバンドデータを生成するための処理を開始しているので、XMLドキュメントに対応する印刷処理をより早いタイミングで終えることができる。これにより、ユーザにとって印刷完了までの待ち時間が短縮することになるので、ユーザにとっての利便性が向上する。
(2)第2XML解釈部222が、先頭バンドに掛かる描画範囲を有する描画命令の記述の後端位置の行番号を検出すると、第1XML解釈部221が、この行番号の通知を受け取り、後端位置より前方の記述を解釈する。このとき、第1XML解釈部221が行う処理と第2XML解釈部222が行う処理とを並列に実行しているので、第2XML解釈部222が後端位置の探索中にも、第1XML解釈部221は、記述を解釈して描画命令を次々に取得している。これにより、処理効率が高まり、より早いタイミングで印刷を開始できるようになる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施することもできる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)上記実施形態では、印刷制御装置としてのホストコンピュータ側のプリンタドライバ200が、パース及びレンダリングの処理を行ったが、本発明はこの態様に限られない。例えば、ホストコンピュータ側でパースの処理を行い、プリンタ側でレンダリングの処理を行うようにしてもよい。すなわち、図10(a)に示すように、印刷システム1は、制御部210及びXMLパース部220を有するプリンタドライバ200を備えたホストコンピュータ2と、レンダリング部230、印刷処理部300、及び印刷エンジン310を備えたプリンタ3とを具備する。
この印刷システム1において、制御部210は、XMLパース部220からの行番号通知を通信I/F26によりプリンタ3に受け渡して、プリンタ3側のレンダリング部230が、行番号通知を受け取ると、それまでに受け取った描画命令に従ってレンダリング処理を行うことにより、先頭バンドのバンドデータを生成する。先頭バンドのバンドデータを印刷処理部300に受け渡して、印刷処理を開始させると、ホストコンピュータ2より次に受け取る描画命令に従うレンダリング処理を次々に行うようにして、各バンドのバンドデータを生成して、印刷処理部300はこのバンドデータに従う印刷処理を行う。印刷処理部300は、バンドデータを印刷エンジン310に対応する画像信号に変換して、印刷エンジン310はこの画像信号に従って印刷を行う。これにより、印刷処理部300が印刷処理を開始するタイミングが早まり、印刷完了までの待ち時間を短縮することができる。
また、プリンタ側に印刷制御装置の構成を有したシステムであってもよい。すなわち、図10(b)に示すように、プリンタ3は、XMLパース部220、レンダリング部230、印刷処理部300、及び印刷エンジン310を備えている。ホストコンピュータ2はXMLドキュメントを含む印刷データをプリンタ3に送信して、XMLパース部220及びレンダリング部230を有するプリン3が、パース及びレンダリングを行うようにしてもよい。
(変形例2)上記実施形態では、先頭の1つのバンドを先頭バンドとして処理したが、印刷処理の処理順が先頭から所定数のバンドを先頭バンドとして処理してもよい。このとき、先頭から所定数のバンドに掛かる描画命令の記述の後端位置を探索するようにして、上記実施形態と同様の処理を行うとよい。
(変形例3)上記実施形態では、図9の例において、バンド0にオブジェクトの一部が描画されるためにバンド0を先頭バンドとしたが、オブジェクトなどが描画されないバンドについては印刷処理を行うことがないため、オブジェクトを含む最初のバンドを先頭バンドとするとよい。例えば、バンド0〜n−1にはオブジェクトが描画されることなく、バンドnに初めてオブジェクトが描画される場合は、バンドnを先頭バンドとして処理する。また、このときは、先頭バンド以前のバンドについてはレンダリング処理を行う必要がないため、ステップS440の処理において、先頭バンドのバンドデータに加えて、オブジェクトが描画されていない先頭バンドより前のバンドのバンドデータを制御部210に受け渡して、プリンタ3に出力するようにするとよい。
(変形例4)上記実施形態では先頭バンドに対応する記述の後端位置を求めるようにして、先頭バンドの処理に必要な記述範囲を特定したが、先頭バンドに対応する記述の先頭位置を求めて、記述範囲を特定するようにしてもよい。例えば、図11に示すように、第4の変形例に掛かるプリンタドライバ200のXMLパース部220は、第1XML解釈部221及び第2XML解釈部222に加えて、さらに第3XML解釈部223を有している。第3XML解釈部223は、XMLドキュメントの記述を先頭から順番(すなわち、正順)に解釈して、先頭バンドを描画するために必要な描画命令に対応する記述の先頭位置を探索する。このときの第1XML解釈部221は、第3XML解釈部222により探索された先頭位置の記述より解釈を開始して、第2XML解釈部223により探索された後端位置の記述まで解釈することにより、先頭バンドのバンドデータを生成する。このように、先頭バンドの描画に必要な記述の前後を特定して優先的に処理することにより、先頭バンドを処理するために要する処理量がさらに少なくなるので、印刷開始のタイミングをさらに早めることができる。
(変形例5)展開後のデータ形式はビットマップ形式に限られない。例えば、バンドごとに描画内容の描画命令を示す中間コードのデータを受け渡す印刷システムであれば、レンダリング部230は描画命令を、中間コードデータ(画像データ)に展開する。このとき、プリンタ3は、受け取る中間コードデータに、レンダリング処理・色変換処理・スクリーン処理などの印刷処理を次々に行うようにして、処理するとよい。
(変形例6)上記実施形態では、XML形式のデータを処理する例について説明したが、HTML(Hypertext Markup Language)やXHTML(Extensible Hypertext Markup Language)などのマークアップ言語で記述されたデータを処理するようにしてもよい。
(変形例7)本発明は、プリンタに限られることなく、複写機やファックスに適用することもできる。
本実施形態に係る印刷システムの構成を示したブロック図。 ホストコンピュータの機能的構成を示したブロック図。 プリンタドライバ内におけるデータの動きを説明する説明図。 制御部が行う処理手順を示したフローチャート。 第2XML解釈部が行う処理手順を示したフローチャート。 第1XML解釈部が行う処理手順を示したフローチャート。 レンダリング部が行う処理手順を示したフローチャート。 XMLドキュメントの一例を示した図。 描画命令に従う描画例を示した図。 第1の変形例を説明するための説明図、(a)、(b)は変形例の一例を示した図。 第4の変形例を説明するための説明図。 バンドを説明するための説明図。
符号の説明
1…印刷システム、2…印刷制御装置としてのホストコンピュータ、3…印刷装置としてのプリンタ、4…ネットワークサーバ、5…記録媒体としてのCD−ROM、20…CPU、21…ROM、22…RAM、23…ハードディスク、24…CD−ROMドライブ、25…ネットワークインターフェイス、26…通信インターフェイス、100…アプリケーション、200…プリンタドライバ、210…制御部、211…入力手段としてのXMLドキュメント入力部、212…データ制御部、213…印刷制御手段としての印刷制御部、220…XMLパース部、221…第1の解釈手段としての第1XML解釈部、222…第2の解釈手段としての第2XML解釈部、230…展開手段としてのレンダリング部、300…印刷処理部、310…印刷エンジン。

Claims (8)

  1. 印刷対象の画像を所定の高さに区分したバンドごとに行う印刷処理を、印刷装置に次々に実行させる印刷制御装置であって、
    前記印刷対象の画像をマークアップ言語で記述した入力データを受け付ける入力手段と、
    前記入力データの記述を順次解釈して、前記印刷対象の画像を描画するための描画命令を次々に取得する第1の解釈手段と、
    前記入力データの記述を解釈して、前記印刷処理の実行順が先頭より所定数までのバンドである先頭バンドの印刷処理に必要な、前記入力データの記述範囲を特定する第2の解釈手段と、
    前記特定された記述範囲の記述から取得された描画命令を展開して前記先頭バンドのバンドデータを生成してから、前記特定された記述範囲以外の記述から取得された描画命令をさらに展開して先頭バンド以降のバンドデータを生成する展開手段と、
    前記バンドデータが生成されると、当該バンドデータに従う印刷処理を前記印刷装置に行わせる印刷制御手段とを備え、
    前記第2の解釈手段は、前記入力データの記述を解釈して、先頭バンドに掛かる描画範囲を有する描画命令に対応する記述の後端位置を探索し、
    前記展開手段は、前記入力データにおいて前記後端位置より解釈順が前方の記述から取得された描画命令を順次展開して前記先頭バンドのバンドデータを生成してから、前記後端位置より解釈順が後方の記述から取得された描画命令を順次展開するようにして前記先頭バンド以降のバンドデータを生成すること、
    を特徴とする印刷制御装置。
  2. 請求項に記載の印刷制御装置において、
    前記第1の解釈手段が行う処理と、前記第2の解釈手段が行う処理とを並列して実行させ、
    前記展開手段は、前記第2の解釈手段が前記後端位置を見つけるまでは、前記第1の解釈手段が取得した描画命令を順次展開し、前記第2の解釈手段が前記後端位置を見つけてから、前記先頭バンドのバンドデータを生成することを特徴とする印刷制御装置。
  3. 請求項に記載の印刷制御装置において、
    前記第2の解釈手段は、前記第1の解釈手段が行う解釈の順番とは逆順に前記入力データの記述を解釈することを特徴とする印刷制御装置。
  4. 請求項2又は3に記載の印刷制御装置において、
    前記展開手段は、前記第2の解釈手段が前記後端位置を検出したときに、前記後端位置の記述に対応する描画命令が未展開の場合、前記第1の解釈手段が取得する描画命令を次々に展開して、前記後端位置の記述に対応する描画命令が展開されたタイミングで、前記先頭バンドのバンドデータを生成することを特徴とする印刷制御装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか一項に記載の印刷制御装置において、
    前記展開手段は、前記第2の解釈手段が前記後端位置を検出したときに、前記後端位置の記述に対応する描画命令が既に展開済みの場合、既に展開済みの描画命令から前記先頭バンドのバンドデータを生成することを特徴とする印刷制御装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の印刷制御装置において、
    前記マークアップ言語は、XML、HTML又はXHTMLのいずれかであることを特徴とする印刷制御装置。
    を備えることを特徴とする印刷装置の制御方法。
  7. 印刷対象の画像を所定の高さに区分したバンドごとに行う印刷処理を、印刷装置に次々に実行させるためのドライバプログラムであって、
    コンピュータを、
    前記印刷対象の画像をマークアップ言語で記述した入力データを受け付ける入力手段、
    前記入力データの記述を順次解釈して、前記印刷対象の画像を描画するための描画命令を次々に取得する第1の解釈手段、
    前記入力データの記述を解釈して、前記印刷処理の実行順が先頭より所定数までのバンドである先頭バンドの印刷処理に必要な、前記入力データの記述範囲を特定する第2の解釈手段、
    前記特定された記述範囲の記述から取得された描画命令を展開して前記先頭バンドのバンドデータを生成してから、前記特定された記述範囲以外の記述から取得された描画命令をさらに展開して先頭バンド以降のバンドデータを生成する展開手段、
    前記バンドデータが生成されると、前記印刷装置との通信を行う通信手段を介して当該バンドデータを前記印刷装置に順次供給して、当該バンドデータに従う印刷処理を前記印刷装置に行わせる印刷制御手段、
    として機能させ、
    前記第2の解釈は、前記入力データの記述を解釈して、先頭バンドに掛かる描画範囲を有する描画命令に対応する記述の後端位置を探索し、
    前記展開手段は、前記入力データにおいて前記後端位置より解釈順が前方の記述から取得された描画命令を順次展開して前記先頭バンドのバンドデータを生成してから、前記後端位置より解釈順が後方の記述から取得された描画命令を順次展開するようにして前記先頭バンド以降のバンドデータを生成すること、
    を特徴とするドライバプログラム。
  8. 請求項に記載のドライバプログラムを記録した、コンピュータ読取可能な記録媒体。
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