JP4769331B1 - 防汚塗料組成物、防汚塗料組成物用共重合体、該組成物を用いて形成される防汚塗膜を表面に有する塗装物 - Google Patents

防汚塗料組成物、防汚塗料組成物用共重合体、該組成物を用いて形成される防汚塗膜を表面に有する塗装物 Download PDF

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Abstract

【課題】長期保存安定性に優れた防汚塗料組成物を提供し、かつ、海水中において長期間にわたりクラック等の塗膜異常を起こすことなく、安定した塗膜溶解性および防汚性能を維持できる、環境安全性の高い防汚塗膜を形成するための特定構造を有する共重合体を提供する。
【解決手段】本発明によれば、アクリル酸t−ブチルジフェニルシリル(a)55〜80質量%と、前記単量体a以外のエチレン性不飽和単量体(b)20〜45質量%とを共重合して得られる共重合体Aを含む防汚塗料組成物が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、防汚塗料組成物、防汚塗料組成物用共重合体、該組成物を用いて形成される防汚塗膜を表面に有する塗装物に関する。
フジツボ、セルプラ、ムラサキイガイ、フサコケムシ、ホヤ、アオノリ、アオサ、スライム等の水棲汚損生物が、船舶(特に船底部分)や漁網類、漁網付属具等の漁業具や発電所導水管等の水中構造物に付着することにより、それら船舶等の機能が害される、外観が損なわれる等の問題がある。
従来使用されていた有機錫含有共重合体の使用禁止以降、毒性が低く環境への負荷が少ないトリオルガノシリル基含有共重合体が開発され、防汚塗料に使用されてきた。
前記トリオルガノシリル基含有共重合体として、トリn-ブチルシリルエステル含有共重合体のようなアルキル基が直鎖状のシリルエステル含有単量体を共重合してなる共重合体を用いる場合、塗膜の加水分解速度が非常に早く耐水性も悪いため、塗膜の溶解速度のコントロールが難しいという問題があった(特許文献3)。
また、前記トリオルガノシリル基含有共重合体として、トリイソプロピルシリルエステル含有共重合体のようなアルキル基が分岐したトリオルガノシリルエステル含有単量体を共重合してなる共重合体を用いる場合、初期の段階では、海水中で一定の速度で溶解するものの、塗膜の溶解速度が徐々に大きくなり長期間経過すると、塗膜の溶解速度が大きくなりすぎてしまい、塗料設計が困難であるという問題がある。また、海水中において長期間経過した塗膜は、クラック等の塗膜異常を引き起こす場合がある。また、トリイソプロピルシリルエステル基含有共重合体を含む塗料は、塗料を製造するために原材料等に含まれる水分、または塗料の製造過程において発生する水により、塗料保存中に樹脂成分が加水分解を起こしやすく、塗料の増粘、ゲル化等を誘引するという問題がある。この問題を解決するために脱水剤等を配合することが提案されている。しかし、脱水剤によって一定の効果はあるものの、完全に解決されるわけではなく、長期保存には増粘、ゲル化等の懸念がある。また、原材料の取り扱いについても、水分に対する注意が必要となり、作業効率が悪いという問題があった (特許文献1、2、4〜7)。
さらに、前記トリオルガノシリルエステル基含有共重合体として、メタクリル酸t-ブチルジフェニルシリル共重合体を用いることも提案されているが、海水中での塗膜溶解速度が小さすぎるために所望の防汚効果が得られず、また、塗膜硬度が高くなり過ぎてしまい、水中構造物への接着性不良やクラック等の塗膜異常を引き起こすという問題があった (特許文献1、2、4〜7)。
このように、海水中で長期にわたりクラック等の塗膜異常を起こすことなく、適度な加水分解性を持続しつづけ、かつ、長期保存安定性に優れた防汚塗料組成物はこれまでになかった。
特開平7−102193公報 特開平8−269390公報 特開平9−194790公報 特開平10−30071公報 特開2001−226440公報 特開2003−261816公報 特開2005−082725公報
本発明は、長期保存安定性に優れた防汚塗料組成物を提供し、かつ、海水中において長期間にわたりクラック等の塗膜異常を起こすことなく、安定した塗膜溶解性および防汚性能を維持できる、環境安全性の高い防汚塗膜を形成するための特定構造を有する共重合体を提供することを課題とする。
本発明によれば、アクリル酸t−ブチルジフェニルシリル(a)55〜80質量%と、前記単量体a以外のエチレン性不飽和単量体(b)20〜45質量%とを共重合して得られる共重合体Aを含む防汚塗料組成物が提供される。
本発明者らは、メタクリル酸t-ブチルジフェニルシリル共重合体を含む防汚塗料を用いて形成した防汚塗膜が有する、水中構造物への接着性不良やクラック等の塗膜異常という課題を解決するために、メタクリレートの代わりに、より柔軟性が高いアクリレートを採用することを思い付いた。そこで、アクリル酸t-ブチルジフェニルシリル共重合体を含む防汚塗料を用いて防汚塗膜を形成し、その性能評価を行った。その結果、付着性試験や屈曲性試験において非常に優れた結果が得られた。また、長期間経過後の塗膜状態を観察してもクラック等の塗膜異常が見られず、メタクリレートの代わりにアクリレートを採用することによって、メタクリル酸t-ブチルジフェニルシリル共重合体が有する多くの問題点が解決することが分かった。
ところが、アクリル酸t-ブチルジフェニルシリル共重合体を含む防汚塗料を用いて形成した防汚塗膜についてさらに詳細に検討を進めたところ、この防汚塗膜は、比較的短期間のうちに防汚性能が低下してしまうという問題があることが分かった。このような問題点は、従来は認識されておらず、防汚性能が低下する原因は不明であった。
本発明者はこの課題を解決するために鋭意検討を行ったところ、共重合体中のアクリル酸t-ブチルジフェニルシリルの割合が長期防汚性能と強く相関していることを見出し、そして、共重合体中のアクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合を55質量%以上にすることによって、防汚性能の維持時間が格段に向上することを見出した。55質量%以上の場合にこのような優れた効果が得られることの理由は完全には明らかではない。塗膜の溶解速度についての試験を行ったところ、アクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合が55質量%以上の場合には長期間に渡って塗膜の溶解速度が一定であるのに対し、54質量%以下の場合には塗膜の溶解速度が時間の経過と共に低下してしまうことが分かった。このことは、アクリル酸t−ブチルジフェニルシリル共重合体を安定的に加水分解させるためには、共重合体中のアクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合を55質量%以上にすることが必須であり、それよりも低い割合の場合にはアクリル酸t−ブチルジフェニルシリル共重合体の加水分解速度が安定せず、その結果、防汚性能が比較的短期間で低下することを示唆している。
また、本発明者は、共重合体中のアクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合をさらに高めていった場合に防汚塗膜の性能がどのように変化するのかについて調べたところ、共重合体中のアクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合が55〜80質量%の場合には、優れた結果が得られるが、80質量%を超えると防汚性能の持続時間が短くなってしまうことが分かった。本発明者はこの原因について調べたところ、共重合体中のアクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合が80質量%を超えると、塗膜の溶解速度が時間の経過と共に上昇してしまい、その結果、塗膜中の薬剤が早期に消失してしまうことに原因があると分かった。
以上の知見により、アクリル酸t−ブチルジフェニルシリル(a)55〜80質量%と、前記単量体a以外のエチレン性不飽和単量体(b)20〜45質量%とを共重合して得られる共重合体Aを含む防汚塗料組成物を用いれば、防汚性能が長期間維持可能な防汚塗膜が形成可能であることが分かった。
また、本発明の防汚塗料組成物は、トリイソプロピルシリルエステル含有共重合体等を含む従来の防汚塗料組成物と比較して、塗料の貯蔵安定性が特に優れる。これは、共重合体A中の単量体aが、酸性から中性付近では加水分解速度が遅いが、弱アルカリ性(pH8〜9)以上のアルカリ性条件では加水分解速度が速いという特異な性質を持つことに起因しているものと考えられ、防汚塗料の製造時または保存時に水分が混入した場合においては加水分解されにくく塗料の貯蔵安定性に優れる。一方、弱アルカリ性(pH8〜9)以上のアルカリ性条件、つまり海水中においては、適度な加水分解速度を発揮し、長期間優れた防汚効果を発揮できる。
本発明によれば、貯蔵安定性に優れ、且つ長期間に渡って高い防汚性能が維持される防汚塗膜を形成可能な防汚塗料組成物が提供される。
以下、本発明について詳細を説明する。

防汚塗料組成物
本発明の防汚塗料組成物は、アクリル酸t−ブチルジフェニルシリル(a)55〜80質量%と、前記単量体(a)以外のエチレン性不飽和単量体(b)20〜45質量%とを共重合して得られる共重合体Aを含む。
<共重合体A>
共重合体Aは、アクリル酸t−ブチルジフェニルシリル(a)55〜80質量%と、前記単量体(a)以外のエチレン性不飽和単量体(b)20〜45質量%とを共重合して得られるものである。
前記単量体(a)は、入手容易なジフェニルジクロロシランにグリニャール試薬等を反応させ、反応終了後、反応液を濾過し、生成したマグネシウム塩を除去することで得られるt−ブチルジフェニルクロロシランを塩基条件でアクリル酸等と反応させ、常法に従って処理することにより容易に得られる。中間体のt−ブチルジフェニルクロロシラン及び単量体aは、必要に応じて減圧蒸留で精製して使用することができ、また、単量体(a)は貯蔵安定性確保のために、ハイドロキノン、メトキノン、BHT等の一般的な重合禁止剤を含有することができる。
前記単量体(a)以外のエチレン性不飽和単量体(b)としては、例えば(メタ)アクリル酸エステル、ビニル化合物、芳香族化合物、二塩基酸のジアルキルエステル化合物、トリアルキルシリルエステル基含有化合物、金属含有(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2一エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル等が挙げられる。
ビニル化合物としては、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ビニルブチレート、ブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、N−ビニルピロリドン等の官能基を有するビニル化合物が挙げられる。
芳香族化合物としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等が挙げられる。
二塩基酸のジアルキルエステル化合物としては、ジメチルマレエート、ジブチルマレエート、ジメチルフマレエート等が挙げられる。
トリアルキルシリルエステル基含有化合物としては、(メタ)アクリル酸トリイソプロピルシリル、(メタ)アクリル酸トリブチルシリル等が挙げられる。
金属含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸マグネシウム、(メタ)アクリル酸亜鉛、(メタ)アクリル酸銅等の金属含有ジ(メタ)アクリレート、酢酸亜鉛(メタ)アクリレート、酢酸銅(メタ)アクリレート、バーサチック酸亜鉛(メタ)アクリレート、バーサチック酸銅(メタ)アクリレート、オレイン酸亜鉛(メタ)アクリレート、オレイン酸銅(メタ)アクリレート、ナフテン酸亜鉛(メタ)アクリレート、ナフテン酸銅(メタ)アクリレート等の金属含有カルボン酸(メタ)アクリレートが挙げられる。
本発明においては、これら単量体(b)を単独又は二種以上で用いることができる。特に、単量体(b)としては、塗膜物性の観点/理由から、(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル等がより好ましい。
また、単量体(b)を二種以上で用いる場合、単量体(b)はメタクリル酸メチルを含むことが好ましく、エチレン性不飽和単量体中のメタクリル酸メチルの割合は、15〜90質量%が好ましく、30〜90質量%がさらに好ましい。この割合は、例えば、15、20、30、40、50、60、70、80、90質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。また、単量体(b)は、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルをさらに含むことが好ましく、エチレン性不飽和単量体中の10〜85質量%が好ましく、10〜60質量%がさらに好ましい。この割合は、例えば、10、20、30、40、50、60、70、80、85質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。単量体(b)は、アクリル酸2−メトキシエチルとメタクリル酸2−メトキシエチルのうちの一方のみを含んでもよく、両方を含んでもよい。両方を含む場合、メタクリル酸2−メトキシエチルの割合は、アクリル酸2−メトキシエチルとメタクリル酸2−メトキシエチルの合計を100質量部とした場合に、80〜95質量部が好ましい。この割合は、80,85,90,95質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本発明の組成物中に含まれる共重合体Aの好ましい態様は、アクリル酸t−ブチルジフェニルシリル(a)55〜80質量%と、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルから選ばれる少なくとも1種の単量体(b)20〜45質量%との共重合体であり、さらに好ましい態様は、アクリル酸t−ブチルジフェニルシリル(a)55〜70質量%と、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルから選ばれる少なくとも1種の単量体(b)30〜45質量%との共重合体である。共重合体中の単量体(a)の割合は、例えば、55,58,60,65,70,75,80質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
共重合体Aの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは、10,000〜100,000であり、特に好ましくは、20,000〜70,000である。Mwが10,000〜100,000の場合、塗膜が脆くならず、かつ、塗膜の溶解が適度であるため、所望の防汚効果を有効に発揮できる。Mwの測定方法としては、例えばゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)が挙げられる。
共重合体Aは、単量体(a)と単量体(b)とのランダム共重合体、交互共重合体、周期的共重合体、又はブロック共重合体のいずれの共重合体であってもよい。共重合体Aは、例えば、重合開始剤の存在下、単量体(a)及び単量体(b)を重合させることにより得ることができる。
前記重合反応において使用される重合開始剤としては、上記例示の重合開始剤と同様のものを単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。前記重合開始剤としては、特に、AIBN及びt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートが好ましい。重合開始剤の使用量を適宜設定することにより、共重合体Aの分子量を調整することができる。
重合方法としては、例えば、溶液重合、塊状重合、乳化重合、懸濁重合等が挙げられる。この中でも特に、簡便に、且つ、精度良く、共重合体Aを得ることができる点で、溶液重合が好ましい。
前記重合反応においては、必要に応じて有機溶媒を用いてもよい。有機溶剤としては、例えば、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸メトキシプロピル等のエステル系溶剤;イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤;ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤等が挙げられる。この中でも特に、芳香族炭化水素系溶剤が好ましく、キシレンがより好ましい。これら溶媒については、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。
重合反応における反応温度は、重合開始剤の種類等に応じて適宜設定すればよく、通常70〜140℃であり、好ましくは80〜120℃である。重合反応における反応時間は、反応温度等に応じて適宜設定すればよく、通常4〜8時間程度である。重合反応は、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。
本発明の組成物中における共重合体Aの含有量は、特に制限されないが、本発明の組成物の固形分中、通常 20〜70質量%、好ましくは40〜60質量%である。共重合体Aの含有量が20質量%〜70質量%の場合、海水中での適度な塗膜溶解速度と塗膜物性が得られ、長期間の安定した表面更新性が維持でき、所望の防汚効果を有効に発揮することができる。また、塗膜の優れたリコート性能を発揮することができる。
本発明における防汚塗料組成物には、前記共重合体Aのほかに、必要に応じて、防汚薬剤B、溶出調整剤C、可塑剤D、他の樹脂E等を配合することができる。これにより、より優れた防汚効果を発揮できる。
<防汚薬剤B>
防汚薬剤Bとしては、海棲汚損生物に対して殺傷又は忌避作用を有する物質であればよく、特に限定されない。例えば無機薬剤及び有機薬剤が挙げられる。
無機薬剤としては、例えば、亜酸化銅、チオシアン酸銅(一般名:ロダン銅)、キュプロニッケル、銅粉等が挙げられる。この中でも特に、亜酸化銅とロダン銅が好ましい。
有機薬剤としては、例えば、2−メルカプトピリジン−N−オキシド銅(一般名:カッパーピリチオン)等の有機銅化合物、2−メルカプトピリジン−N−オキシド亜鉛(一般名:ジンクピリチオン)、ジンクエチレンビスジチオカーバメート(一般名:ジネブ)、ビス(ジメチルジチオカルバミン酸)亜鉛(一般名:ジラム)、ビス(ジメチルジチオカルバメート)エチレンビス(ジチオカーバメート)二亜鉛(一般名:ポリカーバメート)等の有機亜鉛化合物;ピリジン・トリフェニルボラン、4−イソプロピルピリジル−ジフェニルメチルボラン、4−フェニルピリジル−ジフェニルボラン、トリフェニルボロン−n−オクタデシルアミン、トリフェニル[3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン]ボロン等の有機ボロン化合物;2,4,6−トリクロロマレイミド、N−(2,6ジエチルフェニル)2,3−ジクロロマレイミド等のマレイミド系化合物;その他、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロン(一般名:シーナイン211)、3,4−ジクロロフェニル−N−N−ジメチルウレア(一般名:ジウロン)、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン(一般名:イルガロール1051)、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル(一般名:クロロタロニル)、Nージクロロフルオロメチルチオ−N',N'−ジメチル−N―p−トリルスルファミド(一般名:トリフルアニド)、Nージクロロメチルチオ−N',N'−ジメチル−N−フェニルスルファミド(一般名:ジクロフルアニド)、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾ−ル(一般名:チアベンダゾール)、3−(ベンゾ〔b〕チエン−2−イル)−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4−オキシド(一般名:ベトキサジン)、2−(p−クロロフェニル)−3−シアノー4−ブロモー5−トリフルオロメチル ピロール(一般名:ECONEA 028)等が挙げられる。この中でも特に、ジンクピリチオン、カッパーピリチオン、ピリジン・トリフェニルボラン、4−イソプロピルピリジル−ジフェニルメチルボラン、ベトキサジン、ジネブ、シーナイン211及びイルガロール1051が好ましく、カッパーピリチオン、ジンクピリチオン、ピリジン・トリフェニルボラン及びベトキサジンがより好ましい。
防汚薬剤Bとしては、亜酸化銅、ロダン銅、ジンクピリチオン、カッパーピリチオン、ピリジン・トリフェニルボラン、4−イソプロピルピリジル−ジフェニルメチルボラン、ベトキサジン、ジネブ、シーナイン211及びイルガロール1051、トリフルアニド、ジクロフルアニドが好ましく、亜酸化銅、カッパーピリチオン、ジンクピリチオン、ピリジン・トリフェニルボラン及びベトキサジンがより好ましい。
これらの防汚薬剤は1種又は2種以上併用して使用できる。
本発明の組成物中における防汚薬剤Bの含有量は、特に制限されないが、本発明の組成物の固形分中、通常0.1〜75質量%、好ましくは1〜60質量%である。防汚薬剤Bの含有量が0.1質量%未満の場合、十分な防汚効果が得られないおそれがある。防汚薬剤Bの含有量が75質量%を超える場合、形成される塗膜が脆弱であり、さらに、被塗膜形成物に対する接着性も弱く、防汚塗膜としての機能を十分に果たせない。
<溶出調整剤C>
前記溶出調整剤Cとしては、例えば、ロジン、ロジン誘導体およびこれらの金属塩、モノカルボン酸およびその塩または脂環式炭化水素樹脂等が挙げられる。
前記ロジンとしては、トール油ロジン、ガムロジン、ウッドロジン等を例示できる。前記ロジン誘導体としては、水添ロジン、不均化ロジン、マレイン化ロジン、ホルミル化ロジン、重合ロジン等を例示できる。ロジンの金属塩およびロジン誘導体の金属塩としては、金属化合物とロジンとの反応物を使用でき、ロジンの金属塩としては、例えば、ガムロジン亜鉛(又は銅)塩、ウッドロジン亜鉛(又は銅)塩、トール油ロジン亜鉛(又は銅)塩等が挙げられる。ロジン誘導体の金属塩としては、水添ロジン亜鉛(又は銅)塩、不均化ロジン亜鉛(又は銅)塩、マレイン化ロジン亜鉛(又は銅)塩、ホルミル化ロジン亜鉛(又は銅)塩、重合ロジン亜鉛(又は銅)塩、等が挙げられる。
前記モノカルボン酸としては、例えば、炭素数5〜30程度の脂肪酸、合成脂肪酸、ナフテン酸等が挙げられる。モノカルボン酸の塩としては、銅塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等が挙げられる。
前記脂環式炭化水素樹脂としては、市販品として、例えば、クイントン1500、1525L、1700(商品名、日本ゼオン社製)等が挙げられる。
特に、本発明の組成物は、前記溶出調整剤Cとして、適度な溶出促進性を本発明の組成物に付与できる点で、ロジン、ロジン誘導体およびこれらの金属塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有することが好ましく、耐クラック性・耐水性の向上の点で、ロジンまたはロジン誘導体の銅塩または亜鉛塩を含有することが特に好ましい。
本発明の組成物中における溶出調整剤Cの含有量は、前記共重合体A100重量部に対して通常1〜80重量部、好ましくは10〜50重量部である。溶出調整剤Cが1重量部未満の場合、水棲汚損生物付着防止効果、とくに艤装期間における水棲汚損生物付着防止効果をあまり期待できない。溶出調整剤Cの含有量が80重量部を超える場合、塗膜にクラック、剥離等の欠陥が生じやすく、水棲汚損生物付着防止効果を十分に発揮できなくなるおそれがある。溶出調整剤Cの含有量は、前記共重合体A100重量部に対して、例えば、1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80重量部であり、ここで例示した何れか2つの数値の範囲内であってもよい。
<可塑剤D>
本発明の防汚塗料組成物に可塑剤Dを含有させることにより、前記組成物の可塑性を向上させることができ、その結果、強靱な塗膜を好適に形成できる。
前記可塑剤Dとしては、例えば、トリクレジルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート等の燐酸エステテル類、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等のフタル酸エステル類、ジブチルアジペート、ジオクチルアジペート等のアジピン酸エステル類、ジブチルセバケート、ジオクチルセバケート等のセバシン酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等のエポキシ化油脂類、メチルビニルエーテル重合体、エチルビニルエーテル重合体等のアルキルビニルエーテル重合体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、t-ノニルペンタスルフィド、ワセリン、ポリブテン、トリメリット酸トリス(2−エチルヘキシル)、シリコーンオイル、流動パラフィン、塩素化パラフィン等が挙げられる。これらは単独又は2種以上で使用できる。
本発明の組成物中における可塑剤Dの含有量は、前記共重合体A100重量部に対して通常0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。
<他の樹脂E>
本発明の防汚塗料組成物に他の樹脂Eを含有させることにより、本発明の効果を損なうことなく、コストダウンが可能であり、また、樹脂Eの持つ物性との相乗効果を得ることができる。
他の樹脂Eとしては、例えば、金属カルボキシレート含有重合体、トリアルキルシリルエステル基含有重合体、その他の(メタ)アクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ゴム樹脂、ビニル樹脂等が挙げられる。
金属カルボキシレート含有重合体としては、分子内に、少なくとも1つの、一般式(1)
−COO−M−Y ・・・(1)
[式中、Mは、Cu,Zn,Ca及びMgの中から選ばれる金属である。Yは、有機酸残基である。]
で表される金属カルボキシレート基を有する重合体等が挙げられる。
本発明の防汚塗料組成物に前記金属カルボキシレート含有重合体を含有させることにより、本発明の効果を損なうことなく、コストダウンが可能であり、また、金属カルボキシレート含有重合体により、初期の優れた防汚効果を得ることができる。
前記金属カルボキシレート含有重合体のうち、MがCu又はZnであり、かつ、Yがナフテン酸、ロジン(誘導体)類及び(メタ)アクリル酸の中から選ばれる有機酸の残基であるものが、特に好ましい。
トリアルキルシリルエステル基含有重合体としては、(メタ)アクリル酸トリイソプロピルシリル、(メタ)アクリル酸トリブチルシリル等が挙げられる。
本発明の組成物中における他の樹脂Eは、海水中での適度な塗膜溶解速度と塗膜物性が損なわれない範囲で含有することができ、その含有量は、前記共重合体A100重量部に対して1〜200重量部、好ましくは20〜100重量部である。
<その他の添加剤>
さらに、本発明の防汚塗料組成物には、必要に応じて、顔料、染料、消泡剤、タレ止め剤、分散剤、沈降防止剤、脱水剤、有機溶媒等を添加することができる。
顔料としては、例えば、酸化亜鉛、ベンガラ、タルク、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等が挙げられる。これらは単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
染料として、有機溶剤可溶の各種有機染料等が挙げられる。
消泡剤として、シリコーン樹脂系消泡剤、アクリル樹脂系消泡剤等が挙げられる。
タレ止め剤、分散剤または沈降防止剤として、脂肪酸アマイドワックス、酸化ポリエチレン等が挙げられる。
脱水剤としては、例えば、無水石膏、合成ゼオライト系吸着剤、オルソエステル類、テトラエトキシシラン等のシリケート類やイソシアネート類等が挙げられる。これらは単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
有機溶媒としては、例えば、脂肪族系溶剤、芳香族系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤等の通常、防汚塗料に配合されるものが挙げられる。これらは単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
防汚塗料組成物の製造方法
本発明の防汚塗料組成物は、例えば、前記共重合体A等を含有する混合液を、分散機を用いて混合分散することにより製造できる。
前記混合液中における前記共重合体A等の含有量は、それぞれ上記防汚塗料組成物中の上記共重合体A等の含有量となるように適宜調整すればよい。
前記混合液としては、上記共重合体A等の各種材料を溶媒に溶解または分散させたものであることが好ましい。前記溶媒としては、上記有機溶媒と同様のものを使用できる。
前記分散機としては、例えば、微粉砕機として使用できるものを好適に用いることができる。例えば、市販のホモミキサー、サンドミル、ビーズミル等を使用することができる。また、撹拌機を備えた容器に混合分散用のガラスビーズ等を加えたものを用い、前記混合液を混合分散してもよい。
防汚処理方法、防汚塗膜、および塗装物
本発明の防汚処理方法は、上記防汚塗料組成物を用いて被塗膜形成物の表面に防汚塗膜を形成する。本発明の防汚処理方法によれば、前記防汚塗膜が表面から徐々に溶解し塗膜表面が常に更新されることにより、水棲汚損生物の付着防止を図ることができる。また、塗膜を溶解させた後、上記組成物を上塗りすることにより、継続的に防汚効果を発揮することができる。
被塗膜形成物としては、例えば、船舶(特に船底)、漁業具、水中構造物等が挙げられる。漁業具としては、例えば、養殖用又は定置用の漁網、該漁網に使用される浮き子、ロープ等の漁網付属具等が挙げられる。水中構造物としては、例えば、発電所導水管、橋梁、港湾設備等が挙げられる。
防汚塗膜は、上記防汚塗料組成物を被塗膜形成物の表面(全体又は一部)に塗布することにより形成できる。
塗布方法としては、例えば、ハケ塗り法、スプレー法、ディッピング法、フローコート法、スピンコート法等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を併用して行ってもよい。
塗布後、乾燥させる。乾燥温度は、室温でよい。乾燥時間は、塗膜の厚み等に応じて適宜設定すればよい。
上記防汚塗料組成物を用いて形成される本発明の防汚塗膜は、海水中での適度な塗膜溶解速度と塗膜物性を発揮し、長期間の安定した表面更新性が維持でき、所望の防汚効果を有効に発揮することができる。また、塗膜の優れたリコート性能を発揮することができるという利点を有する。
防汚塗膜の厚みは、被塗膜形成物の種類、船舶の航行速度、海水温度等に応じて適宜設定すればよい。例えば、被塗膜形成物が船舶の船底の場合、防汚塗膜の厚みは通常50〜500μm、好ましくは100〜400μmである。
本発明の防汚塗膜は、適度な硬さを有する。すなわち、本発明の防汚塗膜は、コールドフロー等の塗膜異常を起こさない程度の硬さを有する。
本発明の塗装物は、前記防汚塗膜を表面に有する。本発明の塗装物は、前記防汚塗膜を表面の全体に有していてもよく、一部に有していてもよい。
本発明の塗装物は、海水中での適度な塗膜溶解速度と塗膜物性を改善することにより長期間の安定した表面更新性とリコート性に優れる塗膜を備えているため、上記船舶(特に船底)、漁業具、水中構造物等として好適に使用できる。
例えば、船舶の船底表面に上記防汚塗膜を形成した場合、前記防汚塗膜が表面から徐々に溶解し塗膜表面が常に更新されることにより、水棲汚損生物の付着防止を図ることができる。
しかも、前記防汚塗膜は、加水分解速度が好適に抑制されている。そのため、該船舶は、防汚性能を長期間維持でき、例えば、停泊中、艤装期間中等の静止状態においても、水棲汚損生物の付着・蓄積がほとんどなく、長期間、防汚効果を発揮できる。
また、長時間経過後においても、表面の防汚塗膜には、基本的にクラックやハガレが生じない。そのため、塗膜を完全に除去した後あらためて塗膜を形成する等の作業を行う必要がない。よって、上記防汚塗膜組成物を直接上塗りすることにより好適に防汚塗膜を形成できる。これにより、簡便にかつ低コストでの継続的な防汚性能の維持が可能になる。
以下に実施例等を示し本発明の特徴とするところをより一層明確にする。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
各製造例、比較製造例、実施例及び比較例中の%は質量%を示す。粘度は、25℃での測定値であり、B形粘度計により求めた値である。重量平均分子量(Mw)は、GPCにより求めた値(ポリスチレン換算値)である。GPCの条件は下記の通りである。
装置・・・ 東ソー株式会社製 HLC-8220GPC
カラム・・・ TSKgel SuperHZM-M(東ソー株式会社製)2本
流量・・・ 0.35 mL/min
検出器・・・ RI
カラム恒温槽温度・・・ 40℃
溶離液・・・ THF
加熱残分は、125℃で1時間加熱して求めた値である。
また、表1中の各成分の配合量の単位はgである。
製造例1(共重合体溶液A−1の製造)
温度計、還流冷却器、撹拌機及び滴下ロートを備えたフラスコに、キシレン230gを仕込み、窒素雰囲気下、100±2℃で攪拌しながら、アクリル酸t−ブチルジフェニルシリル275g、メタクリル酸メチル175g、アクリル酸2−メトキシエチル50g、及びt-ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート4g(初期添加)の混合液を1時間かけて滴下した。その後同温度で2時間攪拌を行った後、t-ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート1g(後添加)を2時間毎に3回添加して重合反応を完結した後、キシレン270gを添加し溶解させることにより、トリオルガノシリルエステル含有共重合体溶液A−1を得た。
A−1の粘度、加熱残分、Mwを表1に示す。
製造例2〜6(共重合体溶液A−2〜A−6の製造)
表1に示す有機溶剤、単量体及び重合開始剤を用いて、製造例1と同様の操作で重合反応を行うことにより、共重合体溶液A−2〜A−6を得た。得られた各共重合体溶液の粘度、加熱残分、Mwを表1に示す。



製造例7(共重合体溶液A−7の製造)
温度計、還流冷却器、撹拌機及び滴下ロートを備えた四つ口フラスコに、PGM(プロピレングリコールメチルエーテル)50g及びキシレン130gを仕込んだ後、窒素雰囲気下、100±2℃で攪拌しながら、PGM25g、キシレン25g、アクリル酸t−ブチルジフェニルシリル275g、メタクリル酸メチル125g、メタクリル酸2−メトキシエチル75g、メタクリル酸亜鉛25g、及びt-ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート4g(初期添加)の混合液を1時間かけて滴下した。滴下後、100±2℃で2時間重合反応を行った。次いで、反応液を100±2℃の温度下で攪拌しながら、t-ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート1g(後添加)を2時間毎に3回添加して重合反応を行った後、キシレン270gを添加し溶解させることにより、金属カルボキシレート含有共重合体溶液A−7を得た。得られたワニスは、加熱残分51.7%、粘度が490cps/25℃であった。
製造例8(共重合体溶液A−8の製造)
温度計、還流冷却器、撹拌機及び滴下ロートを備えた四つ口フラスコに、キシレン325g及びn−ブタノール100gを加えて100〜110℃に加温した後、窒素雰囲気下でアクリル酸t−ブチルジフェニルシリル275g、アクリル酸10g、アクリル酸エチル75g、メタクリル酸シクロヘキシル90g、アゾビスイソブチロニトリル12g(初期添加)の混合溶液を4時間にわたって滴下した。滴下終了後30分が経過するまで110℃に保温し、キシレン50g、n−ブタノール25g、及びアゾビスイソブチロニトリル2.5g(後添加)の混合溶液を1時間にわたり滴下し、滴下後2時間が経過するまで保温した。
次いで、滴下ロートをデカンターに替え、酢酸銅25.2g、ナフテン酸50g、及び脱イオン水50gを加え、100℃に加熱し、反応して生成する酢酸と水とを除去し、金属カルボキシレート含有共重合体溶液A−8を得た。得られたワニスは、加熱残分51.5%、粘度が330cps/25℃であった。
製造例9
温度計、還流冷却器、攪拌機及び滴下ロートを備えたフラスコに、キシレン100g及びn−ブタノール20gを加えて100〜110℃に加温した後、窒素雰囲気下でアクリル酸25.7g、アクリル酸エチル57.8g、メタクリル酸メチル16.5g、及びアゾビスイソブチロニトリル3gの混合溶液を4時間にわたって滴下した。滴下終了後30分が経過するまで110℃に保温し、キシレン20g、n−ブタノール10g、及びアゾビスイソブチロニトリル0.5gの混合溶液を1時間にわたり滴下し、滴下後2時間が経過するまで保温した。
次いで、滴下ロートをデカンターに替え、プロピオン酸銅74.9g、ナフテン酸91.1g、及び脱イオン水50gを加え、100℃に加熱し、反応して生成するプロピオン酸と水とを除去し、反応終点は留出溶剤中の酢酸を定量して決定した。反応終了後、キシレンを加えて固形分を調整し、金属カルボキシレート含有共重合体溶液B−1を得た。得られたワニスは、加熱残分50.3%、重量平均分子量8,000、粘度が185cps/25℃であった。
比較製造例1〜4
表1に示す有機溶剤、単量体及び重合開始剤を用いて、製造例1と同様の操作で重合反応を行うことにより、共重合体溶液C−1〜C−4を得た。得られた各共重合体溶液の粘度、加熱残分、Mwを表1に示す。
実施例1〜19及び比較例1〜4(塗料組成物の製造)
表2に示す成分を表2に示す割合(質量%)で配合し、直径1.5〜2.5mmのガラスビーズと混合分散することにより塗料組成物を製造した。
試験例1(塗料の安定性試験)
実施例1〜19及び比較例1〜4で得られた塗料組成物を、100mlの広口ブリキ缶に入れ密封し45℃の恒温器に3ヶ月間保存した後、該塗料組成物の粘度をB形粘度計で測定した。
評価は以下の方法で行った。
◎:塗料の粘度変化が500mPa・s/25℃未満のもの(塗料状態が殆ど変化しなかったもの)
○:塗料の粘度変化が500〜5000mPa・s/25℃のものを(わずかに増粘したもの)
△:塗料の粘度変化が5000mPa・s/25℃超〜100000mPa・s/25℃のもの(大きく増粘したもの)
×:塗料粘度が測定不能まで変化したもの(ゲル状になったもの又は固化したもの)
結果を表3に示す。
表3から、本発明の塗料組成物(実施例1〜19)を用いて形成された塗料は、保存安定性が良好であることが分かる。
一方、比較例4の塗料組成物を用いて形成された塗料は、45℃,3ヶ月間保存後に大きく増粘した。
試験例2(塗膜の付着性試験)
JIS K−5600-5-6の規定に従って、塗膜の付着性試験を行った。具体的には、実施例1〜19及び比較例1〜4で得られた塗料組成物を、ブラスト仕上げをしたブリキ板(75×150×2mm)上に、乾燥塗膜としての厚みが約100μmとなるように塗布し40℃で1日乾燥させた後、付着性試験を行った。
評価は以下の方法で行った。
乾燥後の塗膜にカッターで、下地(ブリキ板)に達する縦横各11本の傷を碁盤目状に入れて2mm角のマス目を100個作製した。この100個のマス目にセロハンテープ(ニチバン(株)製 テープ幅24mm)を気泡の入らないように張りつけ、このテープの一端を手に持って急速にはがして、塗膜の付着状態を目視で調べた。
◎:剥離しなかったごばん目の数が70〜100個の場合
○:剥離しなかったごばん目の数が40〜69個の場合
△:剥離しなかったごばん目の数が20〜39個の場合
×:剥離しなかったごばん目の数が0〜19個の場合
結果を表3に示す。
表3から、本発明の塗料組成物(実施例1〜19)を用いて形成された塗膜は、ブリキ板に対して強固に接着することがわかる。
試験例3(塗膜の屈曲性試験)
実施例1〜19及び比較例1〜4で得られた塗料組成物を、ブラスト仕上げをしたブリキ板(75×150×2mm)に、乾燥塗膜としての厚みが約100μmとなるよう塗布し40℃で1日乾燥させた後、90度に折り曲げ塗膜の状態を肉眼観察により確認した。
評価は以下の方法で行った。
◎:殆どクラックが生じなかったもの
○:微細なクラックが生じたもの
△:大きなクラックが生じたもの
×:塗膜の一部が容易に剥離したもの
結果を表3に示す。
表3から、本発明の塗料組成物(実施例1〜19)を用いて形成された塗膜は、屈曲性試験でほとんどクラックを生じないことがわかる。また、共重合体中のアクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合が80質量%である実施例5では、それ以外の実施例に比べて、屈曲性が若干劣っていた。
試験例4(ロータリー試験)
水槽の中央に直径515mm及び高さ440mmの回転ドラムを取付け、これをモーターで回転できるようにした。また、海水の温度を一定に保つための冷却装置、及び海水のpHを一定に保つためのpH自動コントローラーを取付けた。
試験板を下記の方法に従って2つ作製した。
まず、硬質塩ビ板(75×150×1mm)上に、防錆塗料(ビニル系A/C)を乾燥後の厚みが約50μmとなるよう塗布し乾燥させることにより防錆塗膜を形成した。その後、実施例1〜19及び比較例1〜4で得られた塗料組成物を、それぞれ前記防錆塗膜の上に、乾燥後の厚みが約300μmとなるよう塗布した。得られた塗布物を40℃で3日間乾燥させることにより、厚みが約300μmの乾燥塗膜を有する試験板を作製した。
作製した試験板のうちの一枚を上記装置の回転装置の回転ドラムに海水と接触するように固定して、20ノットの速度で回転ドラムを回転させた。その間、海水の温度を25℃、pHを8.0〜8.2に保ち、一週間毎に海水を入れ換えた。
各試験板の初期と試験開始後3ヶ月毎の残存膜厚をレーザーフォーカス変位計で測定し、その差から溶解した塗膜厚を計算することにより1ヶ月あたりの塗膜溶解量(μm/月)を得た。なお、前記測定は24ヶ月間行われ、前記塗膜溶解量を12ヶ月経過ごとに算出した。
また、ロータリー試験終了後(24ヶ月後)の試験板を乾燥後、各塗膜表面を肉眼観察し、塗膜の状態を評価した。
評価は以下の方法で行った。
◎:全く異常のない場合
○:僅かにヘアークラックが見られるもの
△:塗膜全面にヘアークラックが見られるもの
×:大きなクラック、ブリスター又はハガレなどの塗膜に異常が見られるもの
結果を表4に示す。
表4から、本発明の塗料組成物(実施例1〜19)を用いて形成された塗膜は、海水中での溶解量が、1ヶ月当たり3〜5μm程度(年平均)であることがわかる。更に、本発明の塗料組成物を用いて形成された塗膜は、塗膜溶解速度がある程度抑制されているため、長期間安定して溶解していることがわかる。しかも、本発明の塗料組成物を用いて形成された塗膜は、耐水性に優れクラックやヘアークラック等を生じないため、長期間防汚性能を維持することができる。また、共重合体中のアクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合が80質量%である実施例5では、それ以外の実施例に比べて、24ヶ月後の塗膜状態が若干劣っていた。
一方、比較例3の塗料組成物を用いて形成された塗膜は、塗膜の溶解速度が非常に小さいため、十分な防汚性能を発揮できない。また塗膜が硬すぎるために耐水性が悪く、試験途中でクラックやハガレ等の塗膜異常を起こす。比較例4の塗料組成物を用いて形成された塗膜は、海水中での塗膜の溶解速度が経時的に大きくなるため、長期間、防汚性能を発揮できない。また、共重合体中のアクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合が54質量%である比較例1では、24ヶ月後の塗膜状態は良好であったが、12〜24ヶ月後の平均塗膜溶解量が、初期〜12ヶ月のものよりも大きく減少しており、塗膜溶解速度が安定していないことが分かった。さらに、共重合体中のアクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合が85質量%である比較例2では、24ヶ月後の塗膜状態が悪く、且つ12〜24ヶ月後の平均塗膜溶解量が、初期〜12ヶ月のものよりも大きく増大しており、塗膜溶解速度が安定していないことが分かった。
試験例5(防汚試験)
実施例1〜19及び比較例1〜4で得られた塗料組成物を、硬質塩ビ板(100×200×2mm)の両面に乾燥塗膜としての厚みが約200μmとなるよう塗布した。得られた塗布物を室温(25℃)で3日間乾燥させることにより、厚みが約200μmの乾燥塗膜を有する試験板を作製した。この試験板を三重県尾鷲市の海面下1.5mに浸漬して付着物による試験板の汚損を24ヶ月観察した。
評価は、塗膜表面の状態を目視観察することにより行い、以下の基準で判断した。
◎ :貝類や藻類などの汚損生物の付着がなく、かつ、スライムも殆どなし。
○ :貝類や藻類などの汚損生物の付着がなく、かつ、スライムが薄く(塗膜面が見える程度)付着しているものの刷毛で軽く拭いて取れるレベル。
△ :貝類や藻類などの汚損生物の付着はないが、塗膜面が見えない程スライムが厚く付着しており、刷毛で強く拭いても取れないレベル。
× :貝類や藻類などの汚損生物が付着しているレベル
結果を表5に示す。
表5から、本発明の塗料組成物(実施例1〜19)を用いて形成された塗膜には、36ヶ月試験後で貝類や藻類などの汚損生物の付着がないことがわかる。但し、共重合体中のアクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合が55質量%又は80質量%である実施例1及び実施例5では、36ヶ月後に防汚性能が若干低下した。一方、この割合が60〜70質量%である実施例では36ヶ月後も防汚性能が低下していなかった。また、金属カルボキシレート含有共重合体を含む実施例7〜8及び実施例18〜19では、36ヶ月後に防汚性能が若干低下した。一方、金属カルボキシレート含有共重合体を含まない実施例では36ヶ月後も防汚性能が低下していなかった。
また、共重合体中のアクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合が54質量%である比較例1の塗料組成物を用いて形成された塗膜には、24ヶ月後で薄いスライム程度の付着だが、36ヶ月後では汚損生物が付着していた。また、共重合体中のアクリル酸t−ブチルジフェニルシリルの割合が85質量%である比較例2では、24ヶ月後で薄いスライムが付着し、36ヶ月後には厚いスライムが付着していた。また、比較例3及び4の塗料組成物を用いて形成された塗膜には、24ヶ月間浸漬後、貝類や藻類などの汚損生物が激しく付着した。

Claims (4)

  1. アクリル酸t−ブチルジフェニルシリル(a)55〜80質量%と、前記単量体a以外のエチレン性不飽和単量体(b)20〜45質量%とを共重合して得られる共重合体Aを含み、
    前記単量体(b)が、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルからなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体である防汚塗料組成物。
  2. 更に、ロジン、ロジン誘導体及びこれらの金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の防汚塗料組成物。
  3. アクリル酸t−ブチルジフェニルシリル(a)55〜80質量%と、前記単量体a以外のエチレン性不飽和単量体(b)20〜45質量%とを共重合して得られる防汚塗料組成物用共重合体であって、
    前記単量体(b)が、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルからなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体である防汚塗料組成物用共重合体。
  4. 請求項1又は2に記載の防汚塗料組成物を用いて形成される防汚塗膜を表面に有する塗装物。
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