JP4768170B2 - レーザ溶接方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つの部材を突き合わせた状態または嵌合した状態でレーザ溶接するレーザ溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開2000−21365号公報には、2つの部材を突き合わせて、その境界部位をレーザ光によって溶接する従来の方法が開示されている。図4〜図7により、同公報に記載された溶接方法を説明する。
【0003】
図4〜図7の方法は、いずれもリチウム二次電池などの密閉型電池の製造に用いるものであり、電池蓋100に対して電池缶110の端部を突き合わせ、突き合わせ状態でレーザ溶接する。電池蓋100及び電池缶110の材料としては、鉄系金属材、アルミニウム系金属材などが用いられる。なお、これらの材料は、溶接の容易さ並びに溶接部の機械的強度の長期安定性の観点から、組成並びに融点が似通っていることが好ましく、特に融点の差が10℃以内の材料であることが好ましい。
【0004】
図4の電池蓋100では、電池缶110の突き合わせ部位が段状に低くなっており、図5では、段状に低くなった端部が円弧状に成形され、図6では、段状に低くなっていると共に外面がテーパ状に成形されている。これらの突き合わせ部位が接合部101となっており、接合部101に対して電池缶110の端部が突き合わせられてレーザ溶接される。また、図7の電池蓋100では、溝部が形成されることにより接合部102となっており、溝状の接合部102に電池蓋110の端部が嵌合してレーザ溶接される。
【0005】
溶接に用いるレーザ光LDのビーム径は、電池蓋100の接合部101の厚み、電池缶110の端部の厚みなどによって異なるが、例えば、厚さ6〜14mm程度、幅22〜34mm程度、高さ40〜60mm程度のサイズのアルミニウム系合金製の電池の場合であれば、40〜1000μm程度で溶接を行う。また、レーザ光LDのビームの断面形状は円形であっても良く、楕円形や角形などの非円形の断面形状であっても良い。さらにレーザ光LDとして、連続波レーザ光(CW)やパルスレーザ光(PW)などを用いても良い。
【0006】
レーザ光LDの照射角度θは、120度程度未満であり、電池蓋100と電池缶110の突き合わせ部位(接合部101,102)に対してレーザ光の照射を行うことにより、これらが溶融して接合される。図4〜図7において、梨地で示す部分がレーザ溶接された溶融接合部120である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の溶接方法では、2つの部材100,110をレーザ溶接する際に、部材が溶融した溶融部分が形成されるが、この溶融部分と接合された部材との境界部は、不連続な形状となっているため、外観上好ましくない。
【0008】
また、従来技術のような溶接方法によって、超音波振動子等の振動を伝える部材をレーザ溶接した場合、形状が急激に変化しないため、振動が効率良く伝わらないばかりか、境界部に応力が集中して溶融接合部120で破断する問題を有している。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、境界部の外観を向上させることができると共に、接合した部材が振動を良好に伝達することが可能なレーザ溶接方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明のレーザ溶接方法は、外径が異なった2つの部材の端部を相互に突き合わせた状態または嵌合させた状態で、突き合わせ部位または嵌合部位にレーザ光を照射して両部材の外周を溶融接合した後、接合された部材と溶融部分との境界部に対し、溶融接合時のパワーよりも小さなパワーのレーザ光を照射して両部材の継ぎ目を滑らかに成形することを特徴とする。
【0011】
このようにレーザ光によって溶融接合した後、溶融接合時のパワーよりも小さなパワーのレーザ光を溶融部分と接合された部材との境界部に対して照射することにより、継ぎ目の溶融部分が滑らかに連続した形状となる。このため、外観が向上した形状とすることができる。また、接合された部材が超音波振動子等の振動を伝える用途の部品の場合には、振動が効率良く伝達されるため、境界部に応力が集中して破断することがなくなる。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1記載のレーザ溶接方法であって、前記2つの部材が円筒形状または円柱形状であることを特徴とする。
【0013】
2つの部材が円筒形状または円柱形状の場合には、これらを同期回転させながらレーザ溶接することができる。これにより、溶接の作業性を向上させることができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載のレーザ溶接方法であって、前記小さなパワーのレーザ光は、溶接接合時の5〜8%のレーザ光であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1〜図3は、本発明の一実施の形態であり、図1及び図2は溶融接合時の状態を、図3は後処理後の状態を示す。
【0015】
レーザ溶接を行う装置では、図1に示すように把持爪1a、2aを有した一対のチャック1,2が対向している。チャック1,2は回転軸6を中心として矢印で示すA方向に同期回転するように回転駆動源(図示省略)に取り付けられている。チャック1,2の把持爪1a、2aは、接合される部材4,5をそれぞれ把持するものである。
【0016】
接合される部材4,5の内、部材4は円柱形状となっており、部材5は円筒形状となっている。部材4の外径に対し、部材5は外径が大きいと共に、その内径は部材4が嵌合可能な寸法となっている。
【0017】
溶接に際し、部材4の端部(右端部)を部材5の端部(左端部)に嵌合し、この嵌合状態に対してレーザヘッド3から第1弾のレーザ光3aを照射して部材4,5の外周を接合する。すなわち、部材4,5の溶接位置7にレーザ光3aが収束するようにレーザヘッド3を位置決めし、チャック1、2を同期回転することにより、部材4、5を同期回転させながら、部材4、5を溶融接合するのに充分なパワーのレーザ光3aを照射して溶融接合する。
【0018】
この溶接によって、図2に示すように、部材4,5が溶融接合されて溶融部分8が形成される。この溶融部分8は部材4及び5が互いに溶け合って接合された部分であるが、溶融部分8と接合された一方の部材4との境界部には、不連続な形状部8aが形成される。
【0019】
その後、不連続な形状部8aの近傍に第2弾のレーザ光3bが収束するようにレーザ照射位置を移動させる。そして、再びチャック1、2を同期回転させながら、レーザ光3bを照射する。このときのレーザ光3bは、部材4,5を溶融接合したパワーよりも小さいパワーで照射を行う。例えば、溶融接合時のパワーに対して、5〜8%程度のパワーでレーザ光3bを照射する。
【0020】
図7は、第2弾のレーザ光3bを照射した後の状態を示し、溶融部分8よりも少ない溶け込み量で溶融部分9が形成される。この溶融部分9が形成されることにより、溶接部位の形状が連続した形状となる。
【0021】
このような実施の形態では、第2弾のレーザ光3bの照射を行うことにより、部材4,5の継ぎ目の溶融部分が滑らかに連続した形状となるため、外観が向上する。また、接合された部材が超音波振動子等の振動を伝える用途の部品の場合には、振動が効率良く伝達されるため、境界部に応力が集中して破断することがなくなる。
【0022】
なお、この実施の形態では、部材4,5を円柱形状及び円筒形状としているが、角柱形状、角筒形状その他の形状の部材であっても良い。また、部材4,5を嵌合させることなく、2つの部材の端部を突き合わせた状態に対して溶融接合を行っても良い。
【0023】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、2つの部材の継ぎ目の溶融部分を滑らかに連続した形状とすることができるため、外観が向上した形状とすることができる。これにより、接合された部材が超音波振動子等の振動を伝える用途の部品の場合には、振動が効率良く伝達されるため、境界部に応力が集中して破断することがなくなる。
【0024】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様な効果を有することに加えて、2つの部材を同期回転させながらレーザ溶接することができるため、溶接の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される装置の断面図である。
【図2】溶融接合時の断面図である。
【図3】第2弾のレーザ光照射を示す断面図である。
【図4】従来の溶接方法の第1例を示す断面図である。
【図5】従来の溶接方法の第2例を示す断面図である。
【図6】従来の溶接方法の第3例を示す断面図である。
【図7】従来の溶接方法の第4例を示す断面図である。
【符号の説明】
3 レーザヘッド
3a、3b レーザ光
4,5 部材
8,9 溶融部分
Claims (3)
- 外径が異なった2つの部材の端部を相互に突き合わせた状態または嵌合させた状態で、突き合わせ部位または嵌合部位にレーザ光を照射して両部材の外周を溶融接合した後、接合された部材と溶融部分との境界部に対し、溶融接合時のパワーよりも小さなパワーのレーザ光を照射して両部材の継ぎ目を滑らかに成形することを特徴とするレーザ溶接方法。
- 前記2つの部材が円筒形状または円柱形状であることを特徴とする請求項1記載のレーザ溶接方法。
- 前記小さなパワーのレーザ光は、溶接接合時の5〜8%のレーザ光である請求項1又は2記載のレーザ溶接方法。
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