JP4767702B2 - ウエーハの分割方法 - Google Patents

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Description

本発明は、分割されて多数の半導体チップに個片化される半導体ウエーハ(以下、「ウエーハ」と略称する)の分割方法に係り、特に、外周縁にリング状の補強部を形成したウエーハを円滑に分割する方法に関する。
表面に半導体デバイスを形成したウェーハを薄化する方法として、ウェーハのデバイス形成領域に相当する裏面のみを必要な厚さに加工し、外周縁にデバイス形成領域よりも厚くしたリング状の補強部を残す方法が知られている(例えば特許文献1,2)。このようなウエーハは、補強部によって強度と剛性が向上しているため、ハンドリングや各種処理を行う際に破損し難い。このため、上記のようなウエーハは、特に、裏面にスパッタリングや蒸着といった方法によって金などの金属膜を付与することで電極や放熱手段を設ける場合に適している。また、補強部の無い従来のウエーハでは、強度と剛性を補うために表面に保護テープを貼着することがあったが、保護テープは耐熱性が不充分であるため、スパッタリング等を行う際の温度を低く設定する必要があり、そのためにスパッタリングに長時間を要していたが、そのような問題も解決される。
特開2004−281551号公報(要約書) 特開2005−123425公報(要約書)
ところで、裏面に金属膜が設けられた補強部を有するウェーハを個片化する方法には、
表面から切断する方法と裏面から切断する方法の2通りがある。前者の方法では、補強部をリング状に切除し、ウエーハの裏面を吸着して表面に現れるストリート等の切断予定ラインに沿って切断(ダイシング)する。なお、ダイシング後に補強部を切除することも行われる。また、後者の方法では、補強部の裏面側を研削してその部分の金属膜を除去し、そこから赤外線カメラで表面のストリートを透過撮影して切断予定ラインを認識し、ウェーハの裏面からダイシングする。
しかしながら、補強部をリング状に切除するためには専用の切断装置とリング状の不要部分を取り除く機構などが必要となり、設備コストが割高となる。また、補強部の裏面を金属膜を研削するには、金属研削に適した目詰まりのし難い粗粒径の研削砥石を使用し、しかも、その研削面から赤外線カメラで透視するための相応の鏡面仕上げ研削が必要となり、2工程以上の研削手段が必要となる。さらに、補強部の表面側に必ずしもストリートが存在しているとは限らないので、補強部の裏面側を研削してもアライメントができないこともあり得る。したがって、本発明は、補強部を備えるとともに裏面に金属膜が設けられたウエーハを裏面側から簡単かつ円滑に分割する方法を提供することを目的としている。
本発明は、表面に、複数のデバイスが第1の方向のストリートと第2の方向のストリートによって区画されて形成されたデバイス領域と、このデバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを備えたウェーハを個々のデバイスに分割するウェーハの分割方法であって、ウェーハの表面を吸着して裏面側からウエーハを透視し、第1の方向のストリートと第2の方向のストリートに対応するウェーハの裏面の外周余剰領域にストリート認識溝を形成するストリート認識溝形成工程と、該ストリート認識溝形成工程の後に、ストリート認識溝を外周余剰領域に残すようにしてデバイス領域に対応する裏面を研削して外周余剰領域にリング状の補強部を形成する凹状加工工程と、該凹状加工工程に次いでウェーハの裏面に金属膜を被覆する金属膜被覆工程と、ウェーハの表面を吸着してストリート認識溝をウェーハの裏面から検出し、ストリート認識溝の位置に基づいて第1の方向のストリートと第2の方向のストリートに沿ってウエーハを切断するウェーハ切断工程とを備え、該ウェーハ切断工程は、ウェーハの裏面からデバイス領域に至らない深さで補強部を第1の方向のストリートと第2の方向のストリートに沿って切削する第1の切削工程と、第1の切削工程で使用した切断ブレードよりも薄いブレードを使用して第1の切削工程で形成された補強部の溝に沿ってウェーハを完全に切断し個々のデバイスに分割する第2の切削工程とを備えたことを特徴としている。
本発明では、ウエーハの裏面側からストリートを透視して補強部にストリート認識溝を形成し、ストリート認識溝の位置に基づいて第1、第2の方向のストリートに沿ってウエーハを切断するから、補強部の裏面側を研削してその部分の金属膜を除去するといった工程を必要としない。したがって、ウエーハの分割工程が極めて簡略化され、しかもどのようなウエーハにも対応可能である。なお、ストリート認識溝は、第1の方向と第2の方向に少なくとも1つ形成すればよい。また、場合によってはストリートを鮮明に視認できないことがある。そのような場合には、デバイスの隅部等に設けられた特徴的なパターン(アライメントマーク)からストリートを想定し、アライメントマークを基準にしてストリート認識溝を形成することができる。したがって、本発明の「ストリート」は、アライメントマークを含む概念である。
本発明では、ストリート認識溝形成工程の後に凹状加工工程を行うが、この場合において、ストリート認識溝形成工程と凹状加工工程との間に、ウエーハの裏面全体を研削する薄化工程を設けることがあるので、そのような場合には、ストリート認識溝を深く形成して、凹状加工工程を行った後にストリート認識溝が補強部に残っているようにする必要がある。
本発明のウエーハ切断工程では、上記のように第1の切削工程と第2の切削工程に分けてウエーハを切断する。すなわち、デバイス領域よりも厚さが厚い補強部を切断するために、第1の切削工程で補強部に予め溝を形成しておく。このような態様では、補強部の切削を迅速に行うことができるとともに、ブレードの消耗を抑制することができる。また、デバイス領域の切削をより薄いブレードで行うことができるので、ストリートの幅を狭くして得られる半導体デバイスの数を多くすることができる。
上記のような態様では、第1の切削工程が全て終了した後に第2の切削工程を行うことができる。また、回転する2つの切断ブレードを有する切削加工装置を用いることにより、第1の切削工程および第2の切削工程を2つの切断ブレードで行うこともできる。
本発明によれば、補強部の裏面側を研削してその部分の金属膜を除去するといった工程を必要としないから、ウエーハの分割工程が極めて簡略化され、しかもどのようなウエーハにも対応可能である等の効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明に係る一実施形態を説明する。
[1]半導体ウエーハ
図1(a),(b)は、本実施形態の基板である円盤状の半導体ウエーハ(以下、ウエーハと略称)1の斜視図および側面図をそれぞれ示している。このウエーハ1はシリコンウエーハ等であって、厚さは600〜700μm程度のものである。ウエーハ1の表面には格子状の第1、第2のストリート(ストリート)2a,2bによって多数の矩形状の半導体チップ3が区画されており、これら半導体チップ3の表面にはICやLSI等の電子回路が形成されている。
ウエーハ1の側面には、V字状をなすオリエンテーションノッチ4が形成され、表面には保護シール5が貼着されている。ウエーハ1は裏面側が研削されて目的厚さ(例えば50〜100μm程度)に薄化された後、ストリート2に沿って切断、分割され、多数の半導体チップ3に個片化される。図2は、半導体チップ3に個片化するための切削加工装置である。以下、切削加工装置10について説明する。
[2]切削加工装置
切削加工装置10は略直方体状の基台11を有し、この基台11の水平な上面には位置決め機構20が設けられ、さらに、位置決め機構20の周囲には時計回りにカセット30、切削機構40、洗浄ユニット50が配列されている。ウエーハ1は、複数がカセット30に収容された状態で基台11上の所定位置に設置される。
カセット30から1枚のウエーハ1が取り出され、そのウエーハ1は位置決め機構20を経由して切削機構40に移され、この切削機構40によってウエーハ1が切削加工される。この後、ウエーハ1は位置決め機構20を経由して洗浄ユニット50に移され、この洗浄ユニット50で洗浄される。洗浄されたウエーハ1はもう一度位置決め機構20を経由してカセット30に戻される。基台11上には、このようにウエーハ1を移送する移送ロボットが設けられている(図示略)。以下に、ウエーハ1の移送順にしたがってカセット30、位置決め機構20、切削機構40、洗浄ユニット50を説明する。
A.カセット
カセット30は持ち運びが可能で、複数のウエーハ1を積層して収容するもので、基台11上の所定のカセット設置部に着脱可能にセットされる。カセット30は、互いに離間した一対の平行なケース31を有しており、これらケース31の内側の互いの対向面に、ラック32が上下方向に複数段設けられている。これらラック32に、表面を上に向けた水平な姿勢のウエーハ1がスライド可能に挿入されるようになっている。カセット30は、基台11上のカセット設置部に、ウエーハ1のスライド方向がY方向と平行になるようにしてセットされる。カセット30内のウエーハ1は、上記移送ロボットによって位置決め機構20に移送される。
B.位置決め機構
位置決め機構20は、Y方向に延びる一対の平行なガイドバー21が、互いに近付いたり離れたりするようにリンクしながらY方向に直交するX方向に移動するように構成されている。ウエーハ1は、ガイドバー21の間の基台11上に載置され、近付き合うガイドバー21に挟まれることにより、切削機構40、洗浄ユニット50およびカセット30への中継位置が定められる。
C.切削機構
切削機構40は、矩形状のテーブルベース41上に回転自在に設けられた円盤状のチャックテーブル42と、このチャックテーブル42の上方に配設された切削ユニット45とを備えている。テーブルベース41は、基台11上に図示せぬガイドレールを介してX方向に移動自在に設けられ、図示せぬ往復駆動機構によって往復移動させられる。チャックテーブル42は、上面が水平で、Z方向(鉛直方向)を軸線として回転自在にテーブルベース41に支持されており、図示せぬ回転駆動機構によって時計方向または反時計方向に回転させられる。
チャックテーブル42は周知の真空チャック式であって、表裏面に通じる多数の細かな吸引孔を有し、裏面側には図示せぬ真空装置の空気吸引口が配されている。ウエーハ1は真空装置を運転した状態からチャックテーブル42の上面に載置されて吸着、保持される。テーブルベース41の移動方向の両端部には、テーブルベース41の移動路を塞いで塵埃等が侵入することを防ぐ蛇腹状のカバー43が伸縮自在に設けられている。
切削ユニット45は、軸方向がY方向と平行な状態に保持された円筒状のスピンドル46と、このスピンドル46の一端部に装着された切断ブレード47とを備えている。図3に示すように、切断ブレード47は、傘状のハブ81の周縁に固着されたいわゆるハブブレードである。ハブ81は、スピンドル46内に収容された図示せぬモータによって回転駆動される回転軸82の先端に、挟持金具83によって固定されている。切断ブレード47の回転方向は一方向であり、また、回転軸82はスピンドル46内に同軸的に収容されている。そのスピンドル46は、基台11上に設けられた図示せぬフレームに、軸方向がY方向と平行な状態を保持したままで、Y方向に往復移動し、かつZ方向に上下動するように支持されている。そのフレームには、スピンドル46をそれらの方向に移動させる図示せぬ駆動機構が設けられている。
スピンドル46の切断ブレード47が装着された側の端部には、ブレードカバー48が取り付けられている。このブレードカバー48には、切削時の潤滑、冷却、清浄化等のための切削水をウエーハ1に供給する切削水ノズル49A,49Bが取り付けられている。また、ブレードカバー48の側部には、切削水ノズル49Bに隣接して赤外線カメラ44が取り付けられている。赤外線カメラ44は、裏面を上に向けてチャックテーブル42に吸着されたウエーハ1に赤外線を照射し、ウエーハ1の表面に印刷されたストリート(ストリート)で反射した赤外線を撮影する。
上記構成の切削機構40によれば、チャックテーブル42上にウエーハ1が吸着、保持され、そのウエーハ1に対し高速回転させた切断ブレード47を切り込むことによってウエーハ1が切削される。切断ブレード47のY方向の切り込み位置はスピンドル46をY方向に移動させることにより調整され、切削深さはスピンドル46をZ方向に移動させることにより調整される。
D.洗浄ユニット
洗浄ユニット50は、上記切削機構40のチャックテーブル42と同様の真空チャック式のチャックテーブル51と、このチャックテーブル51の周囲に配設された洗浄水ノズルおよびエアノズル(いずれも図示略)とを備えている。チャックテーブル51は、水平な上面にウエーハ1を吸着、保持し、図示せぬ回転駆動機構によって高速で回転させられる。チャックテーブル51上に保持されて高速回転させられるウエーハ1に対して、洗浄水ノズルから洗浄水が噴射され、これによってウエーハ1は洗浄される。そして、チャックテーブル51の回転を続行するとともに洗浄水の噴射を停止することにより洗浄水はスピンアウトし、さらにエアノズルからウエーハ1に空気が噴射されることにより、洗浄されたウエーハ1が乾燥処理される。
[3]研削加工装置
ウエーハ1には、研削加工が施されて薄化されるが、その過程において外周縁にリング状の補強部を形成する凹状加工が施される。図5は凹状加工が施されたウエーハ1を示す図である。凹状加工により、ウエーハ1のデバイス領域1aが研削され、ウエーハ1の外周縁にデバイス領域よりも肉厚の補強部1bが形成される。図4はそのような凹状加工を行う研削装置を示す図である。図4において符号60は研削加工装置の研削ユニットである。研削ユニット60は、昇降可能でかつ横方向にも移動可能に構成されている。研削ユニット60は、円筒状のスピンドル61の回転軸にホイールマウント63を介して、多数のチップ状の砥石64を保持する研削ホイール65が取り付けられたものである。なお、図において符号66はスピンドル61の回転軸を回転させるモータである。
ここで、研削ユニット60の砥石64の回転直径は、ウエーハ1のデバイス領域1aを未研削部を生じることなく研削するために、ウエーハ1の直径のほぼ半分とされている。また、研削ユニット60は横方向へ移動可能であるから、図4(b)に示す位置から補強部1bの幅だけ横へ移動させることにより、ウエーハ1の裏面の全面研削を行うこともできる。符号54はチャックテーブルであり、ウエーハ1を吸着する。なお、図4に示すものとは別の研削装置でウエーハ1の全体の厚さを減じてから、上記研削ユニット60で凹状加工のみを行うこともできる。
[4]ウエーハの分割加工
次に、ウエーハ1を個々のデバイスに分割する手順について、ストリート認識溝形成工程、凹状加工工程、金属膜被覆工程、およびウェーハ切断工程の順に説明する。
1.ストリート認識溝形成工程
まずはじめに、切削装置10において、上記の移送ロボットによってカセット30内の1枚のウエーハ1が、位置決め機構20における2つのガイドバー21の間に裏面を上に向けた状態で水平に置かれる。そして、2つのガイドバー21が互いに近付く方向にリンクして移動し、両ガイドバー21がウエーハ1に当接して挟んだ時点で移動を停止する。これによってウエーハ1は切削機構40のチャックテーブル42への移送開始位置に位置決めされる。
チャックテーブル42は予め吸着運転されており、ウエーハ1はそのチャックテーブル42上に移送ロボットによって移され、吸着、保持される。次いで、チャックテーブル42が回転し、ウエーハ1のオリエンテーションノッチ4を接触式センサなどの適宜の手段で検出することにより、オリエンテーションノッチ4が完全にX方向を向くようにして停止させる。次に、テーブルベース41がX方向に移動させられるとともにスピンドル46がY方向に適宜移動させられ、ウエーハ1が赤外線カメラ44の下方で停止させられる。その状態で、赤外線カメラ44がウエーハ1を撮影する。図7は赤外線カメラ44による撮影画像を示すものである。この図に示すように、赤外線カメラ44によってウエーハ1の表面に現れている第1、第2ストリート2a,2bが透視撮影される。その撮影画像は解析され、第1ストリート2aのうち最もウエーハ1の中心寄りのものが選定され、その中心線とオリエンテーションノッチ4のと距離が測定される。同様に、第2ストリート2bのうち最もウエーハ1の中心寄りのものが選定され、その中心線とオリエンテーションノッチ4との距離が測定される。これにより、第1、第2ストリート認識溝7a,7bの加工位置が把握される。
次いで、チャックテーブル42とスピンドル46とがそれぞれY方向およびX方向へ移動させられ、切断ブレード47がウエーハ1の第1ストリート認識溝7aの加工位置の直上に位置付けされる。このように切断ブレード47が加工位置に定められたら高速回転させ、切断ブレード47を下降させてウエーハ1に所定深さ切り込ませる。その状態でチャックテーブル42をX方向に移動させ、第1ストリート認識溝7aを切削する。次いで、チャックテーブルを90°回転させ、上記と同様にして第2ストリート認識溝7bを切削する。図6はウエーハ1に第1、第2ストリート認識溝7a,7bを形成した状態を示すものである。なお、切断ブレード47の厚さと切り込み深さは、ウエーハ1の裏面に金属膜を被覆した後に、第1ストリート認識溝7aを赤外線カメラ44が識別できる程度であれば良い。
次に、第1、第2ストリート認識溝7a,7bが形成されたウエーハ1は、移送ロボットによって再び位置決め機構20に移され、ここで洗浄ユニット45のチャックテーブル51への移送開始位置が定められてから、移送ロボットによって洗浄ユニット45のチャックテーブル51上に移される。ウエーハ1はチャックテーブル51上に吸着、保持され、次いでチャックテーブル51を高速で回転させながら、回転するウエーハ1に対して洗浄水ノズルから洗浄水が所定時間噴射される。これにより、ウエーハ1の表面や形成した溝4に存在していた水はスピンアウトし、水とともに切削屑や塵埃などが除去されてウエーハ1が洗浄される。
引き続きチャックテーブル51を回転させながら、エアノズルからウエーハ1に空気が噴射され、これによってウエーハ1が乾燥処理される。このようにして洗浄されたウエーハ1は、移送ロボットによって洗浄ユニット50から位置決め機構20を経由してカセット30内に収容され、次の裏面研削による凹状加工工程に移される。
2.凹状加工工程
凹状加工工程では、図4に示すように、ウエーハ1の表面を、真空チャック式のチャックテーブル54上に吸着、保持し、そのウエーハ1の表面に対して、高速回転させた研削ホイール65の砥石64を押圧することによって、ウエーハ1の裏面のデバイス領域1aのみが研削される。この凹状加工工程により、デバイス領域1aは、最終的な厚さとされる。図7は、凹状加工工程を施したウエーハ1を示す図である。この図に示すように、ウエーハ1の補強部1bには、前記ストリート認識溝形成工程による第1、第2ストリート認識溝7a、7bが残されている。
3.金属膜被覆工程
凹状加工工程が施されたウエーハ1は、スパッタリング装置に搬入され、そこで、裏面全体に適宜な金属膜が被覆される。この金属膜は、電極や放熱手段として使用される。スパッタリングに際して、ウエーハ1の表面に貼着された保護テープ5は剥離されるので、所定の高温でのスパッタリングを行うことができる。
4.ウェーハ切断工程
金属膜が被覆されたウエーハ1は、表面に保護テープ5が貼着されてカセット30に収容され、再度切削加工装置10に運ばれる。ウエーハ1の保護リブ1bには研削加工が施されていないので、そこには第1、第2ストリート認識溝7a,7bが残されている。そして、切削加工装置10は、第1、第2ストリート認識溝7a,7bを切削位置の基準として、ウエーハ1を個々の半導体チップ3に個片化する切断を行う。このウエーハ切断工程では、先ず、厚さの厚い切断ブレードを用いてウエーハ1の補強部1bを切削する補強部切削工程を行い、次いで、厚さの薄い切断ブレードを用いて表面に至る切削を行うデバイス領域切削工程を行う。
4−1.補強部切削工程
前述のストリート認識溝形成工程と同様にしてウエーハ1を切削加工装置10のチャックテーブル42に吸着させると、チャックテーブル42および切削ユニット45のスピンドル46がそれぞれX方向およびY方向へ移動し、切断ブレード47をウエーハ1の加工位置の直上に位置させる。なお、切削加工装置10の制御装置には、第1、第2ストリート認識溝7a,7bの位置が記憶されており、切削加工装置10は、例えばオリエンテーションノッチ4の位置を検出することで上記のような位置決めを行うことができる。
まず、切断ブレード47により、第1ストリート認識溝7aの切削を行う。この場合の切断ブレード47の厚さは、例えば200〜300μmである。また、切断ブレード47の切り込み深さは、切断ブレード47がウエーハ1のデバイス領域1aに接触しない深さとされる。第1ストリート認識溝7aの切削を行ったら、チャックテーブル42またはスピンドル46を移動させて隣接する第1ストリート2aの切削を行う。そして、全ての第1ストリート2aの切削が終了したら、チャックテーブル42を90°回転させ、第2ストリート認識溝7bの切削を行い、隣接する第2ストリート2bの切削を行う行う。このようにしてウエーハ1の補強部1bを切削することにより、図8に示すように、補強部1bに、第1、第2ストリート2a,2bと重複する加工溝8a,8bが形成される。
4−2.デバイス領域切削工程
次に、切断ブレード47を厚さが例えば20〜30μmのものに取り替えてデバイス領域1aの切削を行う。この切削加工では、切断ブレード47が保護シール5に達するような切り込み深さとする。そして、図9(b)に示すように、補強部切削工程で切削した加工溝8a(8b)よりも幅が狭く、かつ深い加工溝9a(9b)を形成する。そして、第1、第2ストリート2a,2bの全てに対してこの切削加工を行うことにより、ウエーハ1は、個々の半導体チップ3に分割される。
上記のようなウエーハの分割方法では、赤外線カメラ44によりウエーハ1の裏面側から第1、第2ストリート2a,2bを透視して補強部1bに第1、第2ストリート認識溝7a,7bを形成し、第1、第2ストリート認識溝7a,7bの位置に基づいて第1、第2ストリート2a,2bに沿ってウエーハ1を切断するから、補強部1bの裏面側を研削してその部分の金属膜を除去するといった工程を必要としない。したがって、ウエーハ1の分割工程が極めて簡略化され、しかもどのようなウエーハ1にも対応可能である。
特に、上記実施形態では、ウエーハ1の切断工程を厚い切断ブレード47を用いる補強部切削工程と薄い切断ブレード47を用いるデバイス領域切削工程とに分けて行うから、補強部1bの切断を迅速に行うことができるとともに、切断ブレード47の消耗を抑制することができるという利点がある。
前記実施形態では、補強部切削工程が終了した後にデバイス領域切削工程を行っているが、これら2つの切削工程を一連の工程で行うことができる。図10は、そのような切削加工を行うことができる切削装置10’を示すものである。図10示す切削加工装置は、2つの切削ユニット45a,45bを設けている点でのみ図2に示すものと異なっている。
切削ユニット45aには、厚さが200〜300μmの切断ブレード47が装着され、切削ユニット45bには、厚さが20〜30μの切断ブレード47が装着される。切削ユニット45aの切断ブレード47の切り込み深さは、デバイス領域1aに達しない深さとされ、切削ユニット45bの切り込み深さは、保護シール5に達する深さとされている。そして、切削ユニット45aの切断ブレード47により、図9aに示す加工溝8a(8b)を形成した後そのままチャックテーブル42を送り続けることにより、切削ユニット45bの切断ブレード47により、加工溝9a(9b)が引き続き形成される。このような態様では、チャックテーブル42の1回の送りで2つの加工溝8a(8b),9a(9b)を形成することができるので、加工効率が高い。
本発明の実施形態において加工するウエーハを示すもので、(a)は斜視 図、(b)は側面図である。 本発明の実施形態において使用する切削加工装置の斜視図である。 実施形態で使用する切削加工装置の切断ブレードを示す断面図である。 実施形態で使用する研削加工装置を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 凹状加工を行ったウエーハを示す図であって、(a)は斜視図、(b)は側断面図である。 ストリート認識溝を加工したウエーハを示すであり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。 凹状加工を行ったウエーハを示す図であって、(a)は平面図、(b)は斜視図である。 補強部切削工程を行ったウエーハを示す図であって、(a)は平面図、(b)は斜視図である。 デバイス領域切削工程を行ったウエーハを示す図であって、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 本発明の実施形態の変更例において使用する切削加工装置の斜視図である。
符号の説明
1…ウエーハ、1a…デバイス領域、1b…補強部、
2a,2b…ストリート、3…半導体チップ(デバイス)、
5…保護シール、7a,7b…ストリート認識溝、
8a,8b,9a,9b…加工溝、10…切削加工装置、44…赤外線カメラ、
45…切削ユニット、47…切断ブレード。

Claims (3)

  1. 表面に、複数のデバイスが第1の方向のストリートと第2の方向のストリートによって区画されて形成されたデバイス領域と、このデバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを備えたウェーハを個々のデバイスに分割するウェーハの分割方法であって、
    ウェーハの表面を吸着して裏面側からウエーハを透視し、前記第1の方向のストリートと前記第2の方向のストリートに対応するウェーハの裏面の前記外周余剰領域にストリート認識溝を形成するストリート認識溝形成工程と、
    該ストリート認識溝形成工程の後に、前記ストリート認識溝を前記外周余剰領域に残すようにして前記デバイス領域に対応する裏面を研削して前記外周余剰領域にリング状の補強部を形成する凹状加工工程と、
    該凹状加工工程に次いでウェーハの裏面に金属膜を被覆する金属膜被覆工程と、
    ウェーハの表面を吸着して前記ストリート認識溝をウェーハの裏面から検出し、前記ストリート認識溝の位置に基づいて前記第1の方向のストリートと前記第2の方向のストリートに沿ってウエーハを切断するウェーハ切断工程とを備え、
    該ウェーハ切断工程は、ウェーハの裏面から前記デバイス領域に至らない深さで前記補強部を前記第1の方向のストリートと前記第2の方向のストリートに沿って切削する第1の切削工程と、前記第1の切削工程で使用した切断ブレードよりも薄いブレードを使用して前記第1の切削工程で形成された補強部の溝に沿ってウェーハを完全に切断し個々のデバイスに分割する第2の切削工程とを備えたことを特徴とするウェーハの分割方法。
  2. 前記第1の切削工程が全て終了した後に前記第2の切削工程を行うことを特徴とする請求項に記載のウエーハの分割方法。
  3. 回転する2つの切断ブレードを有する切削加工装置を用い、前記第1の切削工程および前記第2の切削工程を前記2つの切断ブレードで行うことを特徴とする請求項に記載のウエーハの分割方法。
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