JP2014054713A - ウェーハの加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】切削ブレードでウェーハの外周部分の面取り部を除去する際に、ウェーハの加工を中断せずに切削ブレードに対してドレッシングを行うこと。
【解決手段】本発明のウェーハの加工方法は、一対の切削ブレード(31a、31b)を用いてウェーハ(W)の外周部分の面取り部(74)を除去する方法であり、ウェーハ(W)の中心をチャックテーブル(4)の回転中心(C1)に位置付けて保持する工程と、一対の切削ブレード(31a、31b)のいずれか一方でチャックテーブル(4)に保持されたウェーハ(W)の外周部分に切削加工している間に、いずれか他方に対してドレッシングボード(61)でドレッシングを行う工程とを有している。
【選択図】図4
【解決手段】本発明のウェーハの加工方法は、一対の切削ブレード(31a、31b)を用いてウェーハ(W)の外周部分の面取り部(74)を除去する方法であり、ウェーハ(W)の中心をチャックテーブル(4)の回転中心(C1)に位置付けて保持する工程と、一対の切削ブレード(31a、31b)のいずれか一方でチャックテーブル(4)に保持されたウェーハ(W)の外周部分に切削加工している間に、いずれか他方に対してドレッシングボード(61)でドレッシングを行う工程とを有している。
【選択図】図4
Description
本発明は、切削ブレードをドレッシングして、ドレッシング後の切削ブレードでウェーハを加工するウェーハの加工方法に関する。
近年、電気機器の薄型化や小型化に伴い、ウェーハの薄化が望まれている。また、ウェーハの外周部分には、製造工程中における割れや発塵防止のために面取り加工が施されている。このため、ウェーハの厚さが、例えば100μm以下に研削仕上げされると、面取りされたウェーハの外周部分がナイフエッジ状になり、外周側から欠けが生じてウェーハが破損するという問題があった。この問題を解決するために、ウェーハの薄化後にナイフエッジになりうる面取り部を、研削加工に先だって切削ブレードで切削して除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、切削ブレードの先端は、切削に寄与した箇所から消耗し始めるため偏摩耗が生じ易い。このため、偏摩耗が進む前に、ドレッシングボードを用いて切削ブレードの先端に対して定期的にドレッシング(フラットドレス)を施す必要がある(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載のドレッシングでは、チャックテーブル上にウェーハの代わりにドレッシングボードを配置して、ドレッシングボードを切削ブレードで切削することで切削ブレードの先端形状をフラットに整形している。
しかしながら、特許文献2に記載のドレッシングでは、チャックテーブルからウェーハを取り外して、ウェーハの代わりにドレッシングボードをチャックテーブルに載せなければならず、作業が煩雑になっていた。このため、ドレッシング時にウェーハの加工を一時的に停止させなければならず、生産性が低下するという問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ウェーハの加工を中断せずに切削ブレードに対してドレッシングを行うことができるウェーハの加工方法を提供することを目的とする。
本発明のウェーハの加工方法は、第1切削ブレードを有する第1の切削手段と、該第1切削ブレードに対向して配設された第2切削ブレードを有する第2の切削手段と、ウェーハを保持し回転するチャックテーブルと、該チャックテーブルに隣接し該第1の切削手段及び該第2の切削手段と対応して配設され切削ブレードのドレッシングを行うドレッシングボードを有するドレス手段と、を備える切削装置においてウェーハの切削加工を行うウェーハの加工方法であって、ウェーハ中心を該チャックテーブルの回転中心に位置付けて保持するウェーハ保持工程と、該ウェーハ保持工程の後に、該第1切削ブレード又は該第2切削ブレードのどちらか一方をウェーハの外周部分に切り込ませつつウェーハを回転させてウェーハの該外周部分を円形に切削加工を行う切削工程と、を備え、該第1切削ブレードにおいて切削工程を実施している間に、該第2切削ブレードを該ドレス手段の該ドレッシングボードに切り込ませ該第2切削ブレードの整形・目立てドレスを行い、該第2切削ブレードにおいて切削工程を実施している間に、該第1切削ブレードを該ドレス手段の該ドレッシングボードに切り込ませ該第1切削ブレードの整形・目立てドレスを行う、ことを特徴とする。
この構成によれば、第1切削ブレード及び第2切削ブレードのうち、一方の切削ブレードでウェーハの外周部分を切削している間に、他方の切削ブレードに対してドレッシングを施すことができる。したがって、ウェーハの加工を中断することなく切削ブレードに対して整形及び目立てドレスを行うことができ、加工品質及び生産性を向上させることができる。
本発明によれば、一方の切削ブレードでの切削加工中に他方の切削ブレードに対してドレッシングを行うことで、ウェーハの加工を中断せずに生産性を向上させることができる。
以下、本実施の形態に係るウェーハの加工方法について説明する。本実施の形態に係るウェーハの加工方法は、一対の切削ブレードを備えた切削装置によって実施される。切削装置は、一対の切削ブレードを交替させながら、ウェーハの外周部分に対する切削加工を継続的に実施する。切削加工では、一方の切削ブレードにおいて切削加工が実施されている間に、他方の切削ブレードのドレッシングが行われている。このため、ウェーハの加工を中断することなく、切削ブレードに対してドレッシングが実施される。以下、本実施の形態に係る加工方法の詳細について説明する。
図1及び図2を参照して、ウェーハの外周部分を切削する切削装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る切削装置の斜視図である。図2は、本実施の形態に係るウェーハの外周部分に対する切削加工の説明図である。なお、本実施の形態に係る切削装置は、図1に示す構成に限定されない。切削装置は、一対の切削ブレードによってウェーハの外周部分を切削可能であれば、どのような構成でもよい。
図1に示すように、切削装置1は、第1切削ブレード31aを有する第1の切削手段3aと、第2切削ブレード31b(図2参照)を有する第2の切削手段3bとを定期的に交替させながら、チャックテーブル4上のウェーハWの外周部分を切削するように構成されている。ウェーハWは、円板状の半導体ウェーハや無機材料基板等であり、表面に配列された格子状の分割予定ライン(不図示)によって複数の領域に区画されている。ウェーハWの中央部分には、分割予定ラインに区画された各領域にデバイス73(図2参照)が形成されている。
また、ウェーハWの外周部分には、製造工程中の割れや発塵防止用に面取り部74が形成されている(図4A参照)。なお、ウェーハWとしてシリコン、ガリウム砒素等の半導体ウェーハを例に挙げて説明するが、この構成に限定されるものではない。例えば、セラミック、ガラス、サファイア(Al2O3)系の無機材料基板や半導体製品のパッケージ等でもよい。
切削装置1の基台2前側には、カセット14が載置されるエレベータ手段11と、カセット14に対してウェーハWを出し入れ可能にガイドする一対のガイドレール12と、加工済みのウェーハWを洗浄する洗浄手段13とが横並びに設けられている。一対のガイドレール12の上方には、カセット14とチャックテーブル4との間、チャックテーブル4と洗浄手段13との間、洗浄手段13とカセット14との間でウェーハWを搬送する1つ又は複数の搬送手段(不図示)が設けられている。
エレベータ手段11は、カセット14が載置された載置板15を昇降することで、高さ方向におけるウェーハWの出し入れ位置を調整する。洗浄手段13は、ウェーハWが載置されたスピンナテーブル16を基台2内に降下し、基台2内でスピンナテーブル16を高速回転させながら洗浄水を噴射することでウェーハWを洗浄する。また、洗浄手段13は、スピンナテーブル16が回転された状態で、洗浄水の代わりに乾燥エアを吹き付けることでウェーハWを乾燥する。一対のガイドレール12は、X軸方向において相互に接近することで、カセット14に対するウェーハWの出し入れをガイドする。
基台2の上面中央には、X軸方向に延在する矩形状の開口部21が形成され、開口部21の後方に門型の柱部22が立設されている。開口部21は、チャックテーブル4と共に移動可能な移動板41及び蛇腹状の防水カバー42により被覆されている。防水カバー42の下方には、チャックテーブル4をX軸方向に移動させるボールねじ式の移動機構(不図示)が設けられている。移動機構によってチャックテーブル4がウェーハWの移載位置と第1、第2の切削手段3a、3bに臨む加工位置との間で往復移動される。
チャックテーブル4は、円盤状に形成されており、ポーラスセラミック材により保持面43が形成されている。保持面43は、負圧によりウェーハWを保持する面であり、基台2内の配管を通じて吸引源に接続されている。また、チャックテーブル4は、回転駆動機構(不図示)に接続され、この回転駆動機構により保持面43にウェーハWを保持した状態でZ軸回りに回転される。
切削装置1の基台2後側の門型の柱部22には、第1、第2の切削手段3a、3bをY軸方向に移動させるブレード移動機構5が設けられている。ブレード移動機構5は、柱部22の前面に配置されたY軸方向に平行な一対のガイドレール51と、一対のガイドレール51にスライド可能に設置されたモータ駆動の一対のY軸テーブル52とを有している。また、ブレード移動機構5は、各Y軸テーブル52の前面に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール53と、各一対のガイドレール53にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸テーブル54とを有している。
一方のZ軸テーブル54には第1の切削手段3aが設けられ、他方のZ軸テーブル54には第2の切削手段3bが設けられている。なお、各Y軸テーブル52及び各Z軸テーブル54の背面には、それぞれナット部(不図示)が形成され、これらナット部にボールネジ55、56が螺合されている。そして、ボールネジ55、56の一端部に連結された駆動モータ57、58が回転駆動されることで、第1、第2の切削手段3a、3bがガイドレール51、53に沿ってY軸方向及びZ軸方向に移動される。
第1の切削手段3aは、Y軸回りに回転するスピンドル32の先端に設けられた第1切削ブレード31aと、切削部分に向けて切削水を噴射する噴射ノズル33とを有している。第1の切削手段3aは、第1切削ブレード31aを高速回転させ、噴射ノズル33からウェーハWの切削部分に切削水を噴射しつつ切削加工する。第1の切削手段3aには、アライメント用の撮像装置34が設けられている。撮像画像に含まれるチップパターンと予め登録された基準パターンとのマッチングにより、ウェーハWのアライメント処理が行われる。また、第2の切削手段3bは、第1の切削手段3aと同様に構成されている。
また、チャックテーブル4の周辺には、第1、第2の切削手段3a、3bに対応して配設された一対のドレス手段6が設けられている。各ドレス手段6は、第1、第2切削ブレード31a、31bに対してドレッシングを行うリング状のドレッシングボード61を有している。各ドレッシングボード61は、第1、第2切削ブレード31a、31bの砥粒径よりも小さいホワイトアランダム、グリーンカーボン等の砥粒を樹脂等で結合して形成されている。なお、一対のドレス手段6の詳細構成については後述する。
このように構成された切削装置1においては、図2Aに示すように、ウェーハWの中心がチャックテーブル4の回転中心に一致するように、チャックテーブル4上にウェーハWが保持される。第1、第2切削ブレード31a、31bのいずれか一方、例えば、第1切削ブレード31aがウェーハWの外周部分に位置合わせされる。このとき、第1、第2切削ブレード31a、31bの回転軸(Y軸)がウェーハWの中心線と一致するように位置合わせされている。一方の第1切削ブレード31aが高速回転され、第1切削ブレード31aによってウェーハWの表面71側から外周部分が切り込まれる。第1切削ブレード31aによる切り込み深さは、後工程である研削工程でのウェーハWの目標の仕上げ厚さよりも深く設定されている。
そして、図2Bに示すようにチャックテーブル4が回転することで、ウェーハWの外周部分が切削されて、ウェーハWの外周に沿った段状溝77が形成される。このように、ウェーハWの外周部分に仕上げ厚さよりも深い段状溝77が形成されるため、後工程の研削工程でウェーハWが裏面72側から仕上げ厚さまで研削されても、面取り部74が残ることがなく、ウェーハWの外周部分がナイフエッジ状に形成されることがない。また、第1切削ブレード31aの回転方向は、ウェーハWに対してダウンカットになる向きに設定され、切削屑を含む切削水がウェーハW上に飛散することを抑制している。
このとき、他方の第2切削ブレード31bは、ドレッシングボード61上に位置合わせされ、リング状のドレッシングボード61を切り込むことで先端形状が整形(フラットドレス)される。第1、第2切削ブレード31a、31bを定期的に交替させながら切削加工することで、待機中の切削ブレード31のドレッシングを行うことができ、ウェーハWに対する切削加工を継続的に実施することが可能となっている。
図3を参照して、第1、第2切削ブレードのドレッシングを行うドレス手段について説明する。図3は、本実施の形態に係るドレス手段と第1、第2切削ブレードとの位置関係を示す上面模式図である。
図3Aに示すように、一対のドレス手段6は、チャックテーブル4を挟んでY軸方向に対向するように配置されている。各ドレス手段6は、上記したリング状のドレッシングボード61を保持する保持テーブル62を有している。保持テーブル62の上面は、ポーラスセラミック材によって形成された保持面となっている。保持面は、負圧によりドレッシングボード61を保持する面であり、基台2(図1参照)内の配管を通じて吸引源に接続されている。また、保持テーブル62は、回転駆動機構(不図示)に接続され、この回転駆動機構により保持面にドレッシングボード61を保持した状態で、Z軸回りに所定角度ずつ回転される。
チャックテーブル4が加工位置に位置付けられると、チャックテーブル4の回転中心C1がY軸方向においてドレッシングボード61の回転中心C2に位置合わせされる。すなわち、チャックテーブル4の回転中心C1と一対のドレッシングボード61の回転中心C2とが、Y軸方向の同一直線L1上に並んで配置されている。この直線L1は、第1、第2切削ブレード31a、31bのY軸周りの回転軸L2に一致されている。よって、第1、第2切削ブレード31a、31bはY軸方向に移動することで、チャックテーブル4上のウェーハWとドレッシングボード61に位置付けられるように構成されている。
図3Bは、第2切削ブレード31bに対してドレッシングを行っている状態を示している。第2切削ブレード31bは、ドレッシングボード61を切り込んだ状態でY軸方向に移動することでドレッシングされる。具体的には、ドレッシングボード61の回転停止状態で、回転した第2切削ブレード31bをドレッシングボード61に対してY軸方向に摺動させる。第2切削ブレード31bがブレード回転方向に直交するY軸方向に摺動されることで、第2切削ブレード31bが整形ドレスされる。また、ドレッシングボード61の回転停止状態で、回転した第2切削ブレード31bをZ軸方向に上下動させてドレッシングボード61に切り込むことで、第2切削ブレード31bが目立てドレスされる。なお、目立てドレスは、ドレッシングボード61に対するチョッパーカットによって行われてもよいし、ドレッシングボード61の外周部分を切り込むことで行われてもよい。これにより、第2切削ブレード31bの先端形状が整えられると共に、目詰まりが解消される。
ドレッシングボード61上には、第2切削ブレード31bのドレッシングによって1本の直線状の切削痕(溝)65が形成される。ドレッシングボード61に切削痕65が形成されると、保持テーブル62が所定角度だけ回転されて、ドレッシングボード61の未切削部分が第2切削ブレード31bの回転軸L2上に位置付けられる。このように、ドレッシングボード61上に切削痕65が形成される度に、新たな未切削部分が第2切削ブレード31bの回転軸L2上に位置付けられる。すなわち、リング形状のドレッシングボード61上には、第2切削ブレード31bをドレッシングするためのドレッシング領域Aが放射状に確保されている。なお、第1切削ブレード31aも同様な方法でドレッシングされる。
本実施の形態に係る切削装置1では、第1、第2切削ブレード31a、31bをY軸方向に移動させるだけで、ウェーハWに対する加工位置及びドレッシングボード61に対するドレッシング位置に第1、第2切削ブレード31a、31bが位置付けられる。よって、第1、第2切削ブレード31a、31bの移動量が最小となり、切削加工からドレッシングへの移行時間を短縮できる。また、ドレッシングボード61を所定角度だけ回転させることで、新たなドレッシング領域Aが第1、第2切削ブレード31a、31bの回転軸L2に位置付けられるため、第1、第2の切削手段3a、3bをX軸方向に移動させる必要がない。よって、ブレード移動機構5(図1参照)を容易な構成にすることができる。
図4を参照して、ウェーハの加工方法について説明する。図4は、本実施の形態に係るウェーハの加工方法の説明図である。
図4Aに示すウェーハ保持工程では、ウェーハWの中心がチャックテーブル4の回転中心C1に一致するように、チャックテーブル4上にウェーハWが保持される。そして、チャックテーブル4が加工位置に位置付けられ、チャックテーブル4の回転中心C1がドレッシングボード61の回転中心C2に位置合わせされる。これにより、チャックテーブル4の回転中心C1及びドレッシングボード61の回転中心C2は、第1、第2切削ブレード31a、31bの移動軌跡上に位置付けられる。
次に、図4B及び図4Cに示す切削工程では、第1、第2切削ブレード31a、31bのいずれか一方によって、ウェーハWの外周部分が切削される。図4Bでは、第1切削ブレード31aをウェーハWの外周部分に切り込ませつつウェーハWを回転させて、ウェーハWの外周部分が円形に切削加工されている。これにより、ウェーハWの表面71側の面取り部74が除去されて、ウェーハWの外周に沿った段状溝77が形成される。段状溝77は、後工程である研削工程での仕上げ厚みよりも深く形成されている。よって、ウェーハWの外周部分は、研削工程後にナイフエッジ状に残ることがない。
また、第1切削ブレード31aにおいて切削加工を実施している間に、第2切削ブレード31bに対してドレッシングが行われる。この場合、第2切削ブレード31bをドレス手段6のドレッシングボード61に切り込ませて、第2切削ブレード31bの整形・目立てドレスを行う。図4Bに示す整形ドレスは、ドレッシングボード61に対して第2切削ブレード31bをブレード回転方向に直交するY軸方向に摺動させることによって、第2切削ブレード31bの先端形状を平坦に整える。図4Cに示す目立てドレスは、ドレッシングボード61に対して第2切削ブレード31bを上方から下方に切り込ませることによって、第2切削ブレード31bの目詰まりを解消する。
次に、図4Dに示すように、第1切削ブレード31aが偏摩耗し始める前に、第1切削ブレード31aに代わって第2切削ブレード31bで切削加工が継続して実施される。第2切削ブレード31bにおいて切削加工を実施している間に、第1切削ブレード31aに対してドレッシングが行われる。この場合、第1切削ブレード31aをウェーハWの外周部分からドレッシングボード61に移動させ、第2切削ブレード31bをドレッシングボード61からウェーハWの外周部分に移動させる。ウェーハW及びドレッシングボード61が第1、第2切削ブレード31a、31bの移動軌跡上にあるため、第1、第2切削ブレード31a、31bの移動距離が最小となっている。
そして、第2切削ブレード31bをウェーハWに切り込ませつつウェーハWを回転させて、ウェーハWの外周部分が円形に切削加工される。また、第1切削ブレード31aをドレッシングボード61に切り込ませて、第1切削ブレード31aに整形・目立てドレスが行われる。このように、ウェーハWの切削加工を中断せずに第1、第2切削ブレード31a、31bに対してドレッシングが行われる。なお、第1、第2切削ブレード31a、31bの交替は、1枚のウェーハWが加工される度に行われてもよいし、複数枚のウェーハWが加工される度に行われてもよい。例えば、大きな厚みを有するウェーハWは1枚加工される度に、第1、第2切削ブレード31a、31bが交替されてもよい。
また、この第1、第2切削ブレード31a、31bの交替は、ウェーハWに対する加工距離やブレードの摩耗量に基づいて実施されてもよい。加工距離や摩耗量は、ウェーハWの加工枚数、ウェーハWの直径、ウェーハWに対する切り込み深さ、第1、第2切削ブレード31a、31bの硬度やウェーハWの硬度等の1つ又は複数に基づいて予測可能である。
以上のように、本実施の形態に係るウェーハの加工方法によれば、第1、第2切削ブレード31a、31bのうち、一方の切削ブレード31でウェーハWの外周部分を切削している間に、他方の切削ブレード31に対してドレッシングを施すことができる。したがって、ウェーハWの加工を中断することなく切削ブレード31に対して整形及び目立てドレスを行うことができ、加工品質及び生産性を向上させることができる。また、第1、第2切削ブレード31a、31bをY軸方向に移動させるだけで、第1、第2切削ブレード31a、31bがドレッシングボード61に位置付けられる。また、ドレッシングボード61が所定角度だけ回転させることで新たなドレッシング領域Aが第1、第2切削ブレード31a、31bの移動軌跡上に位置付けられる。よって、ブレード移動機構5にX軸を持たせる必要がなく、簡易に構成できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した実施の形態においては、一対のドレス手段6が第1、第2の切削手段3a、3bの移動軌跡上に配置される構成としたが、この構成に限定されない。一対のドレス手段6は、第1、第2の切削手段3a、3bの移動軌跡からX軸方向に外れた位置に配置されてもよい。この場合、ブレード移動機構5に対して第1、第2の切削手段3a、3bをX軸方向に移動させる構成を設けるようにする。
また、上記した実施の形態においては、一対のドレス手段6がリング状のドレッシングボード61を有する構成としたが、この構成に限定されない。ドレス手段6は、第1、第2切削ブレード31a、31bの整形・目立てドレスを行うことができれば、どのような構成でもよい。例えば、ドレス手段6は、円板状のドレッシングボード61や矩形状のドレッシングボード61を有してもよい。
また、上記した実施の形態においては、ドレッシングボード61を保持する保持テーブル62が所定角度ずつ回転可能な構成としたが、この構成に限定されない。ブレード移動機構5が、第1、第2の切削手段3a、3bをX軸方向に移動可能に構成される場合には、保持テーブル62が回転しなくても、第1、第2切削ブレード31a、31bをX軸方向に移動させることで、ドレッシングボード61の未切削部分に位置付けることができる。
また、上記した実施の形態においては、ウェーハWの外周部分を第1、第2切削ブレード31a、31bによって所定深さだけ切削して、面取り部74を除去する構成としたが、この構成に限定されない。ウェーハWの外周部分は、第1、第2切削ブレード31a、31bによって完全に除去されてもよい。
以上説明したように、本発明は、ウェーハの加工を中断せずに切削ブレードに対してドレッシングを行うことができるという効果を有し、特に、ドレッシング後の切削ブレードでウェーハの外周の面取り部を除去するウェーハの加工方法に有用である。
1 切削装置
2 基台
3a 第1の切削手段
3b 第2の切削手段
4 チャックテーブル
6 ドレス手段
31a 第1切削ブレード
31b 第2切削ブレード
61 ドレッシングボード
74 面取り部
W ウェーハ
C1 チャックテーブルの回転中心
C2 ドレッシングボードの回転中心
2 基台
3a 第1の切削手段
3b 第2の切削手段
4 チャックテーブル
6 ドレス手段
31a 第1切削ブレード
31b 第2切削ブレード
61 ドレッシングボード
74 面取り部
W ウェーハ
C1 チャックテーブルの回転中心
C2 ドレッシングボードの回転中心
Claims (1)
- 第1切削ブレードを有する第1の切削手段と、該第1切削ブレードに対向して配設された第2切削ブレードを有する第2の切削手段と、ウェーハを保持し回転するチャックテーブルと、該チャックテーブルに隣接し該第1の切削手段及び該第2の切削手段と対応して配設され切削ブレードのドレッシングを行うドレッシングボードを有するドレス手段と、を備える切削装置においてウェーハの切削加工を行うウェーハの加工方法であって、
ウェーハ中心を該チャックテーブルの回転中心に位置付けて保持するウェーハ保持工程と、
該ウェーハ保持工程の後に、該第1切削ブレード又は該第2切削ブレードのどちらか一方をウェーハの外周部分に切り込ませつつウェーハを回転させてウェーハの該外周部分を円形に切削加工を行う切削工程と、を備え、
該第1切削ブレードにおいて切削工程を実施している間に、該第2切削ブレードを該ドレス手段の該ドレッシングボードに切り込ませ該第2切削ブレードの整形・目立てドレスを行い、
該第2切削ブレードにおいて切削工程を実施している間に、該第1切削ブレードを該ドレス手段の該ドレッシングボードに切り込ませ該第1切削ブレードの整形・目立てドレスを行う、
ことを特徴とするウェーハの加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012201943A JP2014054713A (ja) | 2012-09-13 | 2012-09-13 | ウェーハの加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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-
2012
- 2012-09-13 JP JP2012201943A patent/JP2014054713A/ja active Pending
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