JP4765515B2 - 画像形成装置、画像形成装置における画像形成回数の管理方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成装置における画像形成回数の管理方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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本発明は、ビリング・カウンタを用いて画像形成回数を管理する画像形成装置、画像形成装置における画像形成回数の管理方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、メンテナンス時におけるテスト・コピーなどの画像形成回数をビリング・カウンタで計数される通常の画像形成回数から控除処理する画像形成装置、画像形成装置における画像形成回数の管理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
さらに詳しくは、本発明は、装置のリブートが繰り返される場合であっても一連のメンテナンス作業を通じた正確な控除処理を行なう画像形成装置、画像形成装置における画像形成回数の管理方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、ファームウェアのバージョン更新に伴う装置のリブートに対応して一連のメンテナンス作業を通じた正確な控除処理を行なうとともに、バージョン更新処理期間中に発生するジョブに適切に対応する画像形成装置、画像形成装置における画像形成回数の管理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
ドキュメンテーションが重要視される現代社会では、画像を高解像度且つ高品位に複製することができる画像形成装置が生活環境に深く浸透して久しい。この種の画像形成装置は、原初的には、スキャンした原稿の白黒画像を印刷用紙に複写するものであったが、カラー・コピーや拡大、縮小など複写形態が多様化するとともに、画像の高解像度化、高品質化が進んできている。また、複写機能の他に、プリンタやファクシミリ、コンテンツ・サービスなど複数の機能を搭載した複合複写機が広く普及してきている。
この種の画像形成装置の多くは、リース契約により調達され、ベンダがビリング・カウンタで画像形成回数を計数して、顧客に使用料を請求するという利用形態がとられる。
また、画像形成装置は、自動濃度調整機能が作動していても、設置されている環境(温度や湿度など)や、サプライの状態(感光体の疲労)や経時変化などの影響により画質が変化する。画像形成装置のエンジン部分に相当する電子写真プロセスは構造が複雑で、顧客が勝手に調整することは困難である。このため、大抵の場合、カスタマー・エンジニアが定期的に画像形成装置の設置場所に訪問してメンテナンスを行なうというメンテナンス契約が、顧客とベンダの間で交わされる。
画像形成装置のメンテナンス作業時には、装置の正常動作や画質の確認を行なうためにテスト・コピーやテスト・プリント(以下、併せて「テスト・コピー」とする)を行ない、さらには各種レポートのプリントなどを行なう。例えば、メンテナンス作業を実行したときのレポートを印刷出力する画像形成装置について提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
ここで、ビリング・カウンタにメンテナンスの都合で行なわれるこれらのコピー枚数が加算されると、メンテナンス契約の請求金額は顧客にとって不利な金額となることから、控除処理する必要がある。この控除処理は、基本的には、カスタマー・エンジニアが訪問したときのビリング・カウンタを書き留めておき、メンテナンス終了時のビリング・カウンタの値から訪問時のカウンタ値を減算した値をテスト・コピーの枚数として控除対象とする。
カスタマー・エンジニアは、一般に、メンテナンス作業を行なった際に、自社にメンテナンス作業の内容を報告する「サービス・レポート」(図8を参照のこと)や、顧客にメンテナンス作業の記録を残す「保守完了報告書」(図9を参照のこと)を記入するが、それぞれのフォームの中段付近には、メンテナンス終了時のビリング・カウンタの値を書き込む「終了メーター」と、訪問時のカウンタ値を書き留める「訪問メーター」の欄が設けられており、終了メーターから訪問メーターを引き算した値を控除対象として「メンテナンス作業」の欄に書き込む。
このような控除処理をカスタマー・エンジニアが手計算で行なうのは面倒であり、ミスを生じ易い。また、サービス・レポートや保守完了報告書などの各種レポートを、メンテナンスを行なった画像形成装置上で発行する場合には、レポート作成時にはレポートの枚数を考慮して終了メーターの値を記入しなければならないので、計算間違いを犯し易い。
カスタマー・エンジニアの手間を省くとともに、控除処理を正確に行なう必要がある。このため、試しコピー時にカウンタを止める画像形成装置(例えば、特許文献2を参照のこと)や、サービスマンの実施するメンテナンスの画像形成回数を全画像形成回数から差し引いてユーザによる画像形成枚数を算出する画像形成装置の管理システムについて提案がなされている(例えば、特許文献3を参照のこと)。
また、メンテナンス時には通常のカウンタを停止して、テスト・コピー用のカウンタ(若しくは、メンテナンス用カウンタ)を別に持つ画像形成装置(例えば、特許文献4を参照のこと)や、プリント画質に問題があると判定されたときに印刷枚数のカウンタをメンテナンス用のものに切り替えるシステム(例えば、特許文献5を参照のこと)について提案がなされている。
メンテナンス作業は、定期点検や故障診断、消耗品交換などを作業目的として、部品交換や印刷用紙のジャム除去、ファームウェアのバージョン更新などの処置を行なう。このうちファームウェアのバージョン更新作業時には、更新前の確認設定作業を行なってから装置のリブートを行ない、さらに更新完了後に装置をリブートするといった具合に、数回のリブートが発生する。リブートする度に、ビリング・カウンタの停止やメンテナンス用カウンタが初期状態に戻ってしまうことから、一連のメンテナンス作業を通じた正確な控除カウント値を把握できなくなってしまう、という問題がある。
また、ファームウェアのバージョン更新処理に数十分かかる場合がある。この間にファクシミリの受信が到来しても対応することができないので、送信側でリダイヤルの回数をオーバーして2度と受信できなくなる可能性がある。ファクシミリ受信プリントのようなジョブは重要性や緊急性が高く、顧客に不測の不利益を顧客に及ぼしかねない。
また、メンテナンス作業前に既に顧客が時刻指定のジョブを設定していた場合であっても、バージョン更新処理が始まると、時刻通りにジョブが処理されなくなってしまう。
特開2003−244375号公報 特開平6−95463号公報 特開平8−152826号公報 特開2000−352912号公報 特開2003−94783号公報
本発明の目的は、メンテナンス作業時におけるテスト・コピーなどの画像形成回数をビリング・カウンタで計数される通常の画像形成回数から適切に控除処理することができる、優れた画像形成装置、画像形成装置における画像形成回数の管理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、装置のリブートが繰り返される場合であっても一連のメンテナンス作業を通じた正確な控除処理を行なうことができる、優れた画像形成装置、画像形成装置における画像形成回数の管理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、ファームウェアのバージョン更新に伴う装置のリブートに対応して一連のメンテナンス作業を通じた正確な控除処理を行なうとともに、バージョン更新処理期間中に発生するジョブに適切に対応することができる、優れた画像形成装置、画像形成装置における画像形成回数の管理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、画像情報を出力するとともに、画像形成回数を管理する画像形成装置であって、画像情報を媒体上に形成する画像形成手段と、前記画像形成手段が実行した画像形成回数をカウントするカウンタと、メンテナンス作業中に前記画像形成手段が実行した画像形成回数をカウントするメンテナンス用カウンタと、当該装置の作業状態を不揮発的に保持する作業状態保持手段と、当該装置がリブートするときに、前記作業状態に保持されている内容に応じた起動動作を実行する装置起動手段を具備することを特徴とする画像形成装置である。
リース契約の画像形成装置においては、ベンダがビリング・カウンタで画像形成回数をカウントして顧客に使用料を請求するという利用形態がとられる。また、多くの場合、ベンダとの間ではカスタマー・エンジニアが定期的に画像形成装置に設置場所に訪問してメンテナンスを行なうというメンテナンス契約が交わされる。
そして、メンテナンス作業時に実施するテスト・プリントもビリング・カウンタでカウントするとメンテナンス契約の請求金額は顧客にとって不利な金額となることから、適正に控除処理する必要がある。例えばメンテナンス時には通常のカウンタを停止して、テスト・コピーをカウントするためのメンテナンス用カウンタを別に持つことが考えられる。
しかしながら、メンテナンス作業において、ファームウェアのバージョン更新を行なう際には、装置のリブートが複数回繰り返されるため、一連のメンテナンス作業を通じた正確な控除カウント値を把握できなくなってしまうという問題がある。また、数十分を要するバージョン更新処理の間に、ファクシミリの受信処理ができない、あるいはメンテナンス作業前に顧客が設定した時刻指定ジョブを実行できないという問題もある。
そこで、本発明に係る画像形成装置は、当該装置の作業状態を不揮発的に保持する作業状態保持手段を備え、当該装置が起動するときに、前記作業状態に保持されている内容に応じて起動するようにしている。したがって、メンテナンス作業中に、ファームウェアのバージョン更新処理によりリブートしたときには、メンテナンス状態で起動することができる。
そして、メンテナンス用カウンタは、カウント値を不揮発的に保持する、あるいはジョブ履歴から控除対象となるカウント値を算出することによって、ファームウェアのバージョン更新に伴う装置のリブートに対応して一連のメンテナンス作業を通じた正確な控除処理を行なうことができる。
また、メンテナンス作業としてファームウェアのバージョン更新処理を行なう際には、ファームウェアの更新処理の所要時間を取得し、これがファクシミリ受信時における送信側でのリダイヤル時間を超える場合にはバージョン更新処理を停止することによって、顧客が重要性や緊急性の高いファクシミリを受信できないという事態を回避することができる。
また、メンテナンス作業としてファームウェアのバージョン更新処理を行なう際には、ファームウェアの更新処理の所要時間を取得し、この更新時間内に時刻指定のジョブが存在する場合にはバージョン更新処理を停止することによって、時刻指定ジョブを確実にすることができる。
また、本発明の第2の側面は、画像情報を出力する画像形成装置における画像形成回数を管理する処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータ・システムに対し、前記画像形成装置が実行した画像形成回数をカウントするカウント手順と、メンテナンス作業中に前記画像形成装置が実行した控除対象の画像形成回数をカウントするメンテナンス用カウント手順と、メンテナンス作業状態であることを不揮発的に保持する作業状態保持手順と、前記画像形成装置を起動させるときに、メンテナンス作業状態であることが保持されている場合にはメンテナンス作業状態で起動する装置起動手順を実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム上で所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムを定義したものである。換言すれば、本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによって、コンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、本発明の第1の側面に係る画像形成装置と同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、メンテナンス時におけるテスト・コピーなどの画像形成回数をビリング・カウンタで計数される通常の画像形成回数から適切に控除処理することができる、優れた画像形成装置、画像形成装置における画像形成回数の管理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
また、本発明によれば、装置のリブートが繰り返される場合であっても一連のメンテナンス作業を通じた正確な控除処理を行なうことができる、優れた画像形成装置、画像形成装置における画像形成回数の管理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
また、本発明によれば、ファームウェアのバージョン更新に伴う装置のリブートに対応して一連のメンテナンス作業を通じた正確な控除処理を行なうとともに、バージョン更新処理期間中に発生するジョブに適切に対応することができる、優れた画像形成装置、画像形成装置における画像形成回数の管理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
本発明に係る画像形成装置によれば、メンテナンス中に複数のリブート処理が発生しても、テスト・コピーなどの控除カウント値を正確に把握することができる。また、ファームウェアの更新処理に数十分かかる場合であっても、その間のファクシミリ受信や事前に設定された時刻指定ジョブを適切に動作させることができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
図1には、カスタマー・エンジニアによる複合機のメンテナンス情報を一元管理するFWS(Field Work Support)システムの全体構成を模式的に示している。
画像形成装置は、複写機能の他に、プリンタやファクシミリ、コンテンツ・サービスなど複数の機能を搭載した複合機である。以下で説明する実施形態では、特にベンダとの間でリース契約並びにメンテナンス契約がなされた画像形成装置を対象としており、カスタマー・エンジニアが定期的に画像形成装置に設置場所に訪問してメンテナンスが実施される。複合機は、インターネットや公衆電話網などの広域ネットワークに接続されている。同図では、図面の簡素化のため、画像形成装置を1台しか描いていないが、現実には無数の画像形成装置が存在する。画像形成装置は、利用者からのジョブ要求に応じて、コピー、プリント、ネットワーク・プリント、スキャン、ファクシミリ、メール、メディア・プリント、コンテンツ・プリントといったジョブを実行することができる。個々のジョブが単独で要求される他、スキャン+プリント、コンテンツのダウンロード+プリントといったように2以上のジョブを組み合わせたマルチジョブが要求されることもある。画像形成装置がジョブを実行することにより利用者にはサービスが提供され、そのサービスの対価として利用者には料金が課金される(この意味において、画像形成装置における「ジョブの実行」と「サービスの提供」はほぼ同義である)。
複合機は、ベンダとのリース契約により、利用者のオフィスやコンビニエンス・ストアなどに設置されている。利用者は、複合機に装備されている操作パネル上からコピー、ファクシミリ送信又は受信、ネットワーク・プリント、コンテンツ・ダウンロードといったジョブを直接入力することができる。あるいは、パーソナル・コンピュータなどからネットワーク経由で要求するジョブを複合機に転送することもできる。
複合機にはビリング・カウンタが取り付けられており、コピーやプリントなどのジョブを実行する度に画像形成回数がカウントされ、カウント値に基づいて利用者に課金される使用料が算出される。カウント方法は、単純に排出した用紙の枚数を計数する他、用紙サイズや白黒/カラーなど画像形成モードの相違に応じた計数方法を採り入れることもできる。
複合機の画像形成エンジンは例えば電子写真プロセスで構成される。複合機上に自動濃度調整機能が搭載されていても、設置されている環境(温度や湿度など)や、サプライの状態(感光体の疲労)などの経時変化などの影響により画質が変化する。そこで、カスタマー・エンジニアが定期的に画像形成装置に設置場所に訪問してメンテナンスを行なうようにメンテナンス契約がベンダと利用者との間で交わされている。
この複合機は、インターネットなどの広域ネットワークを介して、ベンダが設置するFWSサーバに接続される。カスタマー・エンジニアが訪問し、複合機のメンテナンス作業を行なった際に、複合機(若しくは複合機に接続されるメンテナンス用端末)からFWSサーバに各種のメンテナンス情報を通知(すなわち報告)する。これによって、ベンダ側では複合機の状況を把握することができるとともに、適切なメンテナンスの実施、消耗品の自動発注処理、メーターのカウント値を把握して自動請求などの処理を利用者に提供することができる。
また、メンテナンス作業の一項目として、複合機のファームウェアのバージョン更新処理を行なうが、更新ファームウェアは、FWSサーバ若しくはインターネット上のその他の情報資源からダウンロードすることができる。勿論、カスタマー・エンジニアが更新ファームウェアを格納したメディアを持って訪問するようにしてもよい。
図2には、複合機100のハードウェア構成を模式的に示している。以下、当該装置100内の各部について説明する。
CPU(Central Processing Unit)101は、当該装置100内の動作を統括的に制御する中央コントローラであり、オペレーティング・システムが提供する実行環境下でプログラムを制御し、コピーやファクシミリ送受信、ネットワーク・プリントといった各種の画像形成動作や、画像形成処理に伴う対価の課金処理などに関して主たる制御を行なう。また、本実施形態では、通常の画像形成処理実行時の画像形成回数をカウントする通常カウンタ処理や、メンテナンス動作の開始及び終了を行なうメンテナンス処理、メンテナンス作業時に実施するテスト・プリントや各種報告プリントなど控除対象となる画像形成回数をカウントするメンテナンス用カウンタ処理、メンテナンス作業中にフォアグランド又はバックグランドで発生するジョブの起動制御処理、メンテナンス作業の1つとしてファームウェアのバージョン更新の起動及び停止を制御する処理などのプログラムを実行する。CPU101は、バス102を介して当該装置100内の各機器と相互接続されている。
ROM(Read Only Memory)103は、読み出し専用の半導体メモリ装置で構成され、ネットワーク・プリントといったサービス提供動作やサービス実行に伴う対価の課金処理などを実行するための各制御プログラムや固定データなどが恒久的に書き込まれている。例えば、上述した通常カウンタ処理、メンテナンス処理、メンテナンス作業時に実施するテスト・プリントや各種報告プリントなど控除対象となる画像形成回数をカウントするメンテナンス用カウンタ処理、メンテナンス作業中にフォアグランド又はバックグランドで発生するジョブの起動制御処理などを実行するファームウェアがROM103に格納されている。本実施形態では、ROM103は、フラッシュ・メモリなどのように格納データを電気的な書き換え可能なデバイスで構成され、メンテナンス作業の1つとしてファームウェアのバージョン更新処理を行なうことができるものとする。また、固定データとは、複合機100を物理的に識別するシリアル番号、製造番号、製造年月日、製造工場名などの書き換える必要のない固有情報である。
RAM(Random Access Memory)104は、書き換え可能な半導体メモリ装置で構成され、CPU101で実行する制御プログラムをROM102からロードしたり、プログラム実行中の環境変数やシステム変数を一時格納したりするなど、プログラム動作のためのシステム・メモリとして使用される。また、画像処理のためのページ・メモリとして、RAM104を使用することができる。
NVRAM(Non−Volatile RAM)105は、フラッシュ・メモリのように無電源状態でも記憶内容を消失しない書き換え可能メモリで構成され、セキュリティ・データやその他の不揮発性データ、画質調整、各種カウンタ(後述)、各種設定パラメーター、サービス実行時の各種履歴、サービスの対価を課金した履歴などを格納するために使用される。
HDD106は、磁気記録式の固定ディスクからなる大容量外部記憶装置であり、原稿から読み取った画像データを蓄積したり、画像形成処理実行時の各種のジョブ履歴を保存したり、さらにはCPU101において実行するプログラムをインストールしたりするために使用される。
画像処理部107は、原稿から読み取った画像データ、あるいはネットワーク経由でダウンロードした画像データなどに対し、伸張圧縮処理や、画質調整などの各種画像処理を施す。例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を用いて画像処理部107を構成することができる。
図示の複合機100は、ユーザ・インターフェース109として、液晶ディスプレイなどからなる表示部110と、スタート/ストップ/テンキーなどのハードウェア・キーを備えた(あるいは表示部110を兼ねたタッチパナルからなる)操作部111を備え、これらはUIインターフェース108を介してバス102に接続されている。但し、UIインターフェース108を介さず、CPU101がユーザ・インターフェース109を直接制御するように構成することも可能である。
利用者は、ユーザ・インターフェース109を介して、コピーやファクシミリ送受信、コンテンツ・ダウンロードといったジョブの指示を直接入力することができる。
また、カスタマー・エンジニアは、ユーザ・インターフェース109を介して、メンテナンス作業及びメンテナンス用カウンタ処理の起動及びメンテナンス用カウンタの更新処理、メンテナンス作業中のテスト・プリント、各種報告レポートのプリント及びFWSサーバへのネットワーク送信、メンテナンス作業中の割込みプリントなどの指示を入力することができる。
通信インターフェース112を経由して、各種の外部装置やネットワーク・インターフェースなどがバス102に接続されている。
LANインターフェース113は、10/1000Base−Tなど、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers:米国電気電子技術者境界)が定メーター所定のプロトコルに従って複合機100をネットワーク接続するLANポートを提供する。無線LANを含めることもできる。複合機100は、LAN越しにインターネットなどの外部ネットワークに接続し、所望の情報資源にアクセスすることができる。また、複合機100は、ユーザが使用するパーソナル・コンピュータ(PC)や携帯端末(いずれも図示しない)から、コピーやファクシミリ送受信、コンテンツ探索やその他のコンテンツ処理、ネットワーク・プリントといった、各種のサービスの内容を規定するジョブ指示書を受信し、指示に従ってサービスを実行することができる。また、LANインターフェース113を通じて、インターネット上のFWSサーバに接続される。そして、カスタマー・エンジニアが複合機のメンテナンス作業を行なった際にFWSサーバに各種のメンテナンス情報を通知することができる。また、バージョン更新用のファームウェアをFWSサーバ若しくはインターネット上のその他の情報資源からダウンロードすることができる。
複合機100には、ICカードに対して非接触・近距離通信を行なうために、ICカード読み書き装置が装備され、RS232Cあるいはその他のシリアル・インターフェース114経由でバス102に接続されている。ICカードとICカード読み書き装置間では、電磁結合、電磁誘導、あるいは電波通信などの方式による伝送路上で、所定の相互認証処理を経て、高い耐タンパ性を保ちながら非接触・近距離通信を行なうことができる。複合機100は、サービスの対価をICカードから課金したり、ICカードのチャージを行なったりする。
USB(Universal Serial Bus)インターフェース115は、例えばUSB1.1又はUSB2.0に準拠し、周辺機器を外部接続し、あるいはパーソナル・コンピュータなどにローカル接続する際に使用することができる。例えば、カスタマー・エンジニアは、メンテナンス用の端末(図示しない)を、USBインターフェース115を介して複合機10に接続することができる。
モデム116は、コンピュータ上の信号と公衆回線上の信号の相互変換を行なう変復調装置からなり、ファクシミリなどの公衆回線への接続を行ない、通常のファクシミリ送受信や、時刻指定送信、その他の各種のファクシミリ機能を提供する。
コインキット117は、コインや紙幣などの現金を受け取る受け取り口と、受け取り口を介して投入された現金を蓄積する現金蓄積部と、投入金額を計数するとともに課金し徴収した額を減算して残額を算出する演算部と、残額若しくは現在徴収している金額を表示する表示部を備えている。
デバイス・インターフェース118は、例えばRS422などで構成され、複合機100を構成する各種機器をバス102に接続するためのインターフェース・プロトコルを実現する。
複合機を構成する機器として、例えば原稿から画像を読み取る読取装置部119と、画像を用紙上に印刷出力する印刷装置部120が挙げられる。
読取装置部119は、一般的には、原稿を載せるプラテンと画像読み取りを行なうスキャンの組み合わせで構成され、自動原稿読取装置であってもよい。読み取り画像は、適宜画像処理部107において画像処理が施され、印刷装置部120に画像出力され、あるいはHDD106に保存される。
印刷装置部120は、例えば電子写真方式のプリント・エンジン部を備えている。電子写真プロセスは、電子写真感光体に対する帯電、スキャンした原稿イメージの露光、現像すなわち感光体へのトナー重畳、用紙へのトナー転写及びトナー定着、感光体のクリーニングという複数のサブプロセスからなる。但し、プリント・エンジンの構成自体は本発明の要旨に直接関連しないので、ここではこれ以上説明しない。
印刷装置部120によって印字された用紙が排出されると、排出用紙格納部121に格納される。排出用紙格納部121は、一般的な排紙トレイを用いて構成することもできる。
図3には、複合機上の動作を制御するためのソフトウェア構成を模式的に示している。同図に示すように、制御ソフトウェアは、オペレーティング・システム(OS)層と、ミドルウェア層と、機能モジュール層と、アプリケーション層で構成される。
OSは、組み込み用のリアルタイムOSであり、汎用的なものから複合機用に製作されたものなどを使用することができる。
ミドルウェアは、OSと機能モジュールとの仲立ちを行なう層であり、汎用OSの上位に位置し、ハードウェア固有の影響などを抑え、ジョブや機能モジュールといった上位モジュールに共通のAPI(Application Programming Interface)を提供するモジュール群である。このようなソフトウェア階層を介在させることにより、複合機100内のハードウェアやOSの変更を行なった際に、機能モジュールやジョブ・レベルの階層への実装の変更などの影響を抑えることができる。
システム・マネージャ(System Manager)は、状態・リソース管理、ジョブ管理、ファイル管理、バッファ管理、タイマ管理、ジョブ履歴など各種ログ管理といった、複合機100の中核を管理するモジュールであり、これらの管理機能への機能モジュールへの提供も行なう。
デバイス・ドライバ並びにライブラリは、機能モジュールに対して、外部システムやハードウェアの持つ機能を提供するモジュール群であり、各種プロトコルや各種デバイスの下位レベルでの制御を行なう。
本実施形態では、複合機100は、モードという概念により、通常の使用状態、メンテナンス用の特殊状態、診断機能を実施する特殊状態などを管理している。モード・ライブラリ(Mode Library)は、この管理機能を各機能モジュールに提供する。
メーラ(Mailer)は、一般的な電子メールのプロトコル機能を提供し、例えばIFAXの送受信や、FWSサーバとの通信を行なう。
DVライブラリは、DV用紙のプリント枚数、すなわち、カウンタ制御機能を提供する。アクセサリ・ドライバ(Accessory Driver)は、カード・リーダなどの認証機器や管理機器のドライバである。DVライブラリは、以下の表1に示すようなカウンタをNVRAM105内に保持し、渡されたパラメーターに基づいてこれらのカウント動作を制御する。
Figure 0004765515
このように不揮発性のメモリにメンテナンス用のカウンタを持つことで、ファームウェアのバージョンアップのような複合機のスイッチのリセットや電源オフ/オンを伴うようなメンテナンスの場合でもメンテナンス作業中の控除対象とすべきメーター値を保持することができるが、その詳細については後述に譲る。
また、デバイス・ドライバやライブラリには、さらに、ファクシミリの通信モデム制御、LAN制御、HDDアクセス制御、読取装置119や印刷装置120、ユーザ・インターフェース109などとのインターフェース制御を行なうモジュール(図示しない)がある。
機能モジュールは、リクエスト処理や、ユーザ・インターフェース109との通信処理、アプリケーションを実現するための画像処理、リモートのデバイスに各種状態などを通知するモジュール群で構成される。以下、機能モジュール群の個々のモジュールについて説明する。
リクエスト・マネージャ(Request Manager)は、リクエスト処理とユーザ・インターフェース109との通信処理を行なう。出力装置コントローラ(OutputDevice Cont)は、印刷装置の制御を行なう。入力装置コントローラ(Input Device Cont)は、読取装置の制御を行なう。スプール・コントローラ(SpoolCont)は、蓄積の制御を行なう。Decomposerは、プリント・データの印刷可能、中間表現への変換処理を行なう。レポート・ジェネレータ(Report Gen)は、メンテナンス作業終了の際のサービス・レポートや保守完了報告書などの各種レポート作成処理を行なう。ファクシミリ・コントローラ(FaxCont)は、ファクシミリ通信制御を行なう。認証マネージャ(Authentication Manager)は、認証管理を行なう。HTTP Controllerは、HTTPプロトコルによるリモートのデバイスに各種状態などの通知処理を行なう。SNMPコントローラ(SNMPController)は、SNMP(Simple Network Management Protocol)によるリモートのデバイスに各種状態などの通知処理を行なう。LANコントローラ(LANCont)は、LAN上での通信制御を行なう。
アプリケーションは、コピーやファクシミリ、スキャナといったユーザに対して提供する機能処理の層である。
例えば、ICカードによる認証を行なう場合、アクセサリ・ドライバからユーザの認証操作指示とカード・リーダが読み取ったICカード内の情報に関するモジュール間メッセージ通知があると、認証ドライバは、NVRAM105に格納されているユーザ管理テーブルにアクセスして、認証処理を行なう。
また、その後、コピーがユーザから指示されると、その指示をユーザ・インターフェース109経由で受け取ったリクエスト・マネージャが、原稿サイズや用紙サイズなどの設定値をチェックしてコピー・ジョブ起動情報として設定し、システム・マネージャのAPIを使用して、状態・リソース管理情報などコピー起動に必要なシステムの情報をチェックする。そして、問題が無ければアプリケーションを起動の要求をシステム・マネージャに行なう。システム・マネージャは、スケジューリング制御を行ない、所定のスケジュールでアプリケーションを起動する。
その結果、アプリケーション層のコピーが起動状態になり、コピーが入力装置コントローラに現行の読取制御指示、スプール・コントローラにその読み取った画像データの蓄積処理の指示、出力装置コントローラへのプリント制御指示を行なうことにより、ユーザにコピー機能を提供する。
リース契約の画像形成装置においては、ベンダがビリング・カウンタで画像形成回数をカウントして顧客に使用料を請求するという利用形態がとられる。また、多くの場合、ベンダとの間ではカスタマー・エンジニアが定期的に画像形成装置に設置場所に訪問してメンテナンスを行なうというメンテナンス契約が交わされる。そして、メンテナンス作業時に実施するテスト・プリントを請求するのは顧客にとって不利な金額となることから、テスト・コピーなどの控除対象のプリント数をカウントするためのメンテナンス用カウンタが設けられている。
メンテナンス作業は、定期点検や故障診断、消耗品交換などを作業目的として、部品交換や印刷用紙のジャム除去、ファームウェアのバージョン更新などの処置を行なう。このうちファームウェアのバージョン更新作業は手順が複雑である。まず前準備として、以下の作業が必要である。
(1)現在のファームウェアのバージョンの確認
(2)バージョンアップの指示、及び書き込むファームウェアを転送する保守用PCとの接続設定の確認
(3)機能設定の状況確認
(4)その他、カスタマー・エンジニアがシステム・データを読み出さないと確認できない各種の項目(例えば複合機の保守・管理システムのへの接続状況)
特に、システム・データを読み出す場合は、一旦、複合機のスイッチのリセットによるリブートや、複合機の電源オフ/オンなどが必要になる。
また、機種によっては、電源の立ち上げ時に特殊な操作を行なうことでファームウェアの書き換えモードになるものもあるので、ファームウェアの書き換え作業前に電源オフ/オンを実施しなければいけないことがある。
そして、書き換え終了時には、書き換えたファームウェアで立ち上がる必要があることから、再び、(自動で)スイッチをリセットする場合がある。さらに、以上の工程で使用した複合機と保守用PCとの接続を外すために、一旦電源オフ/オンを行なう必要がある場合もある。
このように、ファームウェアのバージョン更新作業時には、複数回のスイッチのリセット、電源オフ/オン作業が発生するケースがある。
一方、メンテナンス作業時に実施するテスト・コピーなどを顧客の請求金額から控除するために、メンテナンス作業時には通常のビリング・カウンタを停止するとともに、メンテナンス用カウンタで控除対象のプリント枚数をカウントして自動清算するようになっている。ところが、ファームウェアのバージョン更新処理時に複数回にわたるスイッチのリセット、電源のオフ/オンが発生すると、再び複合機が立ち上がる(すなわち、リブートする)ときには、以下のような状況に陥る。
(1)メンテナンス・モードではなく通常モードで立ち上がるので、カウンタを停止する構成の場合、再びカウンタが動作し始める。
(2)メンテナンス用カウンタを持っていても、揮発性のRAM104でカウント値を確保しているので、電源をオフした際にデータが消えてしまう。
このため、一連のバージョンアップ作業を通じて、適切な控除清算処理を行なうことができないという問題がある。
そこで、本実施形態に係る複合機100では、メンテナンス作業状態であることを不揮発的に保持しておき、ブート処理する際には保持している作業状態をチェックして、メンテナンス作業状態で電源がオフされたときにはメンテナンス作業状態として起動するようにしている。したがって、リブートした直後にテスト・コピーを実行しても、通常のビリング・カウンタではなくメンテナンス用カウンタで正しく控除カウント動作が行なわれる。
そして、メンテナンス用カウンタは、カウント値を不揮発的に保持する、あるいはジョブ履歴から控除対象となるカウント値を算出することによって、ファームウェアのバージョン更新に伴う装置のリブートに対応して、一連のメンテナンス作業を通じた正確な控除処理を行なうことができる。
図4には、通常の電源投入時並びにリブート時に実行されるブート処理の手順をフローチャートの形式で示している。
複合機100の電源を投入すると、ミドルウェア層の図示しない初期化モジュールが起動し、ハードウェアの初期化、並びに実装検知を行なう(ステップS1、S2)。
次いで、別途定義されたモード判定処理を実行して(ステップS3)、立ち上げ時の動作モードを判別する。
以降の処理では、上記で判定したモードに基づいて、システム・データの初期化(ステップS4)、各モジュールの立ち上げ処理(ステップS5)を行なう。
図5には、ステップS3において実施されるモード判定処理の詳細な手順をフローチャートの形式で示している。
複合機100の立ち上げ動作の際、あらかじめ定められたファームウェアの書き換えモード立ち上げ操作若しくは指示(例えば、XX押下のまま電源オン、ディップXXをオン状態で電源オンなど)が行なわれたかどうかをチェックする(ステップS11)。これらの操作若しくは指示を検知した場合は、ファームウェア書き換えモードで立ち上がると判定する。
具体的には、エントリ・チェックを行なった後(ステップS14)、NVRAM105に記憶されたモード情報を読み出し(ステップS15)、直前の電源オフやリセット時の動作モードを判別する(ステップS16)。判別したモードがメンテナンス・モードで立ち上がると判定する。エントリ・チェックに失敗した場合や、判別したモードがメンテナンス・モードでない場合には、エラー処理して本処理ルーチンを終了する。
そうでない場合は、NVRAM105に記憶されたモード情報を読み出し(ステップS12)、直前の電源オフやリセット時の動作モードを判別する(ステップS13)。
判別したモードがメンテナンス・モードで立ち上がると判定し、そうでない場合は通常モードであると判定する。
以上の処理動作により、メンテナンス・モード中、ファームウェア書き換え作業のための前準備段階で、電源オフやリセットが生じても、再び、メンテナンス作業時の控除カウンタ値を保持したまま、メンテナンス・モードで立ち上がることができる。
図4及び図5に示した処理動作例では、立ち上り処理時に、ファーム書き換えモードになることを判断して処理するように構成されているが、これは、通常モードでファームウェアを受信すると、自動でファームウェア書き換えモードに移行して、ROM103内のファームウェアの書き換えを行なうような複合機100の制御ソフトウェアにも応用することができる。図6には、この場合のファームウェアの書き換え処理動作の手順をフローチャートの形式で示している。
例えば、LANからのPCプリントのファイル、SMTPでのメール受信の添付ファイルのように、通常モードで受信したファイルがあると(ステップS21)、これを解析し、これがファームウェアか否かを判定する(ステップS22)。
この判定処理は、例えば、ファイルの所定領域(データのヘッダ部分)に、ファームウェアとそのサイズ、処理時間を示す情報を格納しておくことで、判定することができる。
ここで、受信したファイルがファームウェアでなければ、通常のアプリケーション処理を実行して(ステップS25)、本処理ルーチンを終了する。通常のアプリケーション処理は、本発明の要旨に直接関連しないので、ここでは説明を省略する。
一方、受信したファイルがファームウェアであれば、ファームウェア書き換えモードへの移行処理を実行した後(ステップS23)、ファームウェアの書き換えを行なう(ステップS24)。ファームウェアの書き換え処理自体は、一般的な技術事項であり、本発明の要旨に直接関連しないので、ここでは説明を省略する。
図7には、ステップS23で実行されるファームウェア書き換えモードへの移行処理の手順をフローチャートの形式で示している。以下で説明するように、このモード移行処理時に2回エントリ・チェックを行なうが、これはクロス・シーケンス発生時に対応するためである。
まず、一度目のエントリ・チェックとして、ファームウェア書き換えモードの諸条件をチェックする(ステップS31)、このエントリ・チェックに成功すると、これ以上アプリケーション起動要求を受けないようにオフライン処理(起動要求を受けるモジュールにこれ以降要求を受けない、すなわちオフライン状態になるよう指示する)を行なう(ステップS32)。他方、エントリ・チェックに失敗すると、モード移行できないとして、本処理ルーチンを終了する。
ここで、内部的に発生したファームウェア書き換えモード移行要求とほぼ同時に、例えば、PCプリント要求があった場合、タスクの優先度やタスク・スイッチの関係で、この要求を受け付けてしまうケースがある。このため、2度目のエントリ・チェックを行ない(ステップS33)、その後で、これ以降のアプリケーション動作を禁止し(ステップS34)、ファームウェア書き換えモードに移行する。
上記のようにファームウェア書き換えモード移行、並びにファームウェアの書き換え処理を実施しているので、本実施形態のメンテナンス用カウンタや立ち上げ処理におけるメンテナンス・モードの判断及びメンテナンス・モード移行処理へも応用することができる。
ところで、コピー機能の他に、ファクシミリ送受信やネットワーク・プリントなどの複数の機能を備えた複合機100の場合には、メンテナンス作業中にバックグランドでファクシミリ受信のように重要性や緊急性が高いジョブが発生する可能性がある。このような場合、メンテナンス作業の1つとして上述したファームウェア更新処理を行なうときに以下のような問題がある。
(1)ファームウェアの書き換え処理の時間が、ある一定の時間を超えると、ファクシミリ受信そのものを喪失する可能性がある。
(2)ファームウェアの書き換えが、時刻指定送信、時刻指定プリントの開始時刻になっても終了せず、時間通りに送信、プリントができなくなる。
ここで、(1)で言う一定の時間とは、例えば、ファクシミリ送信元でのリダイヤル・オーバーの時間である。ファームウェアの書き換え中は、ファクシミリ受信できない。ファクシミリ送信側の機器が現在普及している一般的なファクシミリ(複合機を含む)である場合、送信側はリダイヤルして接続を試みる。リダイヤル回数、間隔などは、送信側の設定に依存するが、これが、オーバーした場合、通信不可として、送信側はその処理を終了してしまう。このため、リダイヤル時間を超えてしまうようなファームウェアの書き換えは、顧客の受信喪失をもたらす虞がある。
また、メンテナンス作業前に既に顧客が時刻指定のジョブを設定していた場合であっても、バージョン更新処理が始まると、時刻通りにジョブが処理されなくなってしまう。
すなわち、上記の(1)と(2)のいずれも、顧客に大きな不利益をもたらす問題である。本実施形態では、このような問題に対応するために、図5に示したモード判定処理のステップS14で実施されるエントリ・チェック、並びに図7に示したファームウェア書き換えモード移行処理のステップS31で実施される第1のエントリ・チェックにおいて、ファームウェアの書き換え時間を基に、書き換え終了までの時間が所定時間を超える、あるいは現在受け付けている時刻指定アプリケーションの開始時間を越える(言い換えれば書き換え時間内に時刻指定ジョブが存在する)というような場合には、ファームウェア書き換えモードへの移行を差し控えるように処理する。
このように制御することで、ファーム書き換え前に書き換え可能か否かを判断し、顧客に不利益をもたらすような問題が発生する場合には、事前に書き換えを中止することができる。
なお、ファームウェアの書き換え時間は、あらかじめ算出若しくは実験値を基に、ファームウェアのファイルの所定領域に所要時間を格納しておく、あるいはファームウェアのサイズを基に自動計算することによって取得が可能である。
但し、前者の方法の場合、顧客の状況により必ずしも直近のファームウェアバージョンではない、あるいは、非常に古いバージョンの場合は書き換えが全般にわたり所要時間が増加するという問題がある。このため、各バージョンから書き換えを行なう最新のバージョンへの各々の処理時間が分かる方が好ましい。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
図1は、カスタマー・エンジニアによる複合機のメンテナンス情報を一元管理するFWSシステムの全体構成を模式的に示した図である。 図2は、複合機100のハードウェア構成を模式的に示した図である。 図3は、複合機上の動作を制御するためのソフトウェア構成を模式的に示した図である。 図4は、通常の電源投入時並びにリブート時に実行されるブート処理の手順を示したフローチャートである。 図5は、モード判定処理の詳細な手順を示したフローチャートである。 図6は、ファームウェアの書き換え処理動作の手順を示したフローチャートである。 図7は、ファームウェア書き換えモードへの移行処理の手順を示したフローチャートである。 図8は、サービス・レポートの構成例を示した図である。 図9は、保守完了報告書の構成例を示した図である。
符号の説明
100…複合機
101…CPU
102…バス
103…ROM
104…RAM
105…NVRAM
106…HDD
107…画像処理部
108…UIインターフェース
109…ユーザ・インターフェース
110…表示部
111…操作部
112…通信インターフェース
113…LANインターフェース
114…シリアル・インターフェース
115…USBインターフェース
116…モデム
117…コインキット
118…デバイス・インターフェース
119…読取装置部
120…印刷装置部
121…排出用紙格納部

Claims (16)

  1. 画像情報を出力するとともに、画像形成回数を管理する画像形成装置であって、
    ジョブ要求に応じて画像情報を媒体上に形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段が実行した画像形成回数をカウントするカウンタと、
    メンテナンス・モードで前記画像形成手段が実行した控除対象の画像形成回数をカウントするメンテナンス用カウンタと、
    メンテナンス作業に伴って当該装置をリブートする際に、当該装置がメンテナンス・モードであることを不揮発的に保持する作業状態保持手段と、
    当該装置が起動するときに、前記作業状態保持手段に保持された直前の動作モードがメンテナンス・モードである場合、当該装置をメンテナンス・モードで起動する装置起動手段と、
    を具備することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記メンテナンス用カウンタは、カウント値を不揮発的に保持する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成手段において実行したジョブ履歴を保持するジョブ履歴保持手段をさらに備え、
    前記メンテナンス用カウンタは、前記ジョブ履歴保持手段に保持されているジョブ履歴に基づいて控除対象となる画像形成回数をカウントする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 当該装置の動作を規定するファームウェアを保持するファームウェア保持手段と、
    メンテナンス作業として前記ファームウェア保持手段に保持されているファームウェアのバージョン更新処理を行なうバージョン更新処理手段と、
    ファームウェアのバージョン更新処理に要する更新時間を取得する更新時間取得手段と、
    該更新時間に応じて前記バージョン更新処理手段によるバージョン更新処理を制御するバージョン更新処理制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記バージョン更新処理制御手段は、更新時間が所定値を超える場合には、バージョン更新処理を停止する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記バージョン更新処理制御手段は、更新時間がファクシミリ送信時のリダイヤル時間を超える場合には、バージョン更新処理を停止する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像形成手段に対するジョブを実行する時刻を指定するジョブ時刻指定手段をさらに備え、
    前記バージョン更新処理制御手段は、更新時間内に時刻指定ジョブが存在する場合には、バージョン更新処理を停止する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  8. 前記更新時間取得手段は、更新ファームウェアのダウンロード先から更新時間を取得し、又は更新ファームウェアのサイズを基に更新時間を算出する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  9. 画像情報を出力する画像形成装置における画像形成回数の管理方法であって、
    前記画像形成装置が実行した画像形成回数をカウントするカウント・ステップと、
    メンテナンス・モードで前記画像形成装置が実行した控除対象の画像形成回数をカウントするメンテナンス用カウント・ステップと、
    メンテナンス作業に伴って前記画像形成装置をリブートする際に、前記画像形成装置がメンテナンス作業状態であることを不揮発的に保持する作業状態保持ステップと、
    前記画像形成装置が起動するときに、前記作業状態保持ステップで保持した直前の動作モードがメンテナンス・モードである場合、前記画像形成装置をメンテナンス・モードで起動する装置起動ステップと、
    を有することを特徴とする画像形成装置における画像形成回数の管理方法。
  10. 前記画像形成装置において実行したジョブ履歴を保持するジョブ履歴保持ステップをさらに有し、
    前記メンテナンス用カウント・ステップでは、前記ジョブ履歴保持ステップにおいて保持されたジョブ履歴に基づいて控除対象となる画像形成回数をカウントする、
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置における画像形成回数の管理方法。
  11. 前記画像形成装置が保持しているファームウェアのバージョン更新処理を行なう際に、
    ファームウェアのバージョン更新処理に要する更新時間を取得する更新時間取得ステップと、
    該更新時間に応じてバージョン更新処理を制御するバージョン更新処理制御ステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置における画像形成回数の管理方法。
  12. 前記バージョン更新処理制御ステップでは、更新時間が所定値を超える場合には、バージョン更新処理を停止する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置における画像形成回数の管理方法。
  13. 前記バージョン更新処理制御ステップでは、更新時間がファクシミリ送信時のリダイヤル時間を超える場合には、バージョン更新処理を停止する、
    ことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置における画像形成回数の管理方法。
  14. 前記画像形成装置は時刻を指定してジョブを要求することができ、
    前記バージョン更新処理制御ステップでは、更新時間内に時刻指定ジョブが存在する場合には、バージョン更新処理を停止する、
    ことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置における画像形成回数の管理方法。
  15. 前記更新時間取得ステップでは、更新ファームウェアのダウンロード先から更新時間を取得し、又は更新ファームウェアのサイズを基に更新時間を算出する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置における画像形成回数の管理方法。
  16. 画像情報を出力する画像形成装置における画像形成回数を管理する処理をコンピュータ上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータに対し、
    前記画像形成装置が実行した画像形成回数をカウントするカウント手順と、
    メンテナンス・モードで前記画像形成装置が実行した控除対象の画像形成回数をカウントするメンテナンス用カウント手順と、
    メンテナンス作業に伴って前記画像形成装置をリブートする際に、前記画像形成装置がメンテナンス作業状態であることを不揮発的に保持する作業状態保持手順と、
    前記画像形成装置が起動するときに、前記作業状態保持手順で保持した直前の動作モードがメンテナンス・モードである場合、前記画像形成装置をメンテナンス・モードで起動する装置起動手順と、
    を実行させるためのコンピュータ・プログラム。
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