JP4765046B2 - クレセント錠を備えたサッシ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、建物の窓や扉等の内側及び外側開閉体に取り付けられるクレセント錠(レバー式施錠装置)を備えたサッシに関し、特に、空掛け状態を確実に防止することができるクレセント錠を備えたサッシに係わる。
例えば、内障子および外障子が正常閉鎖位置にあるとき以外にはハンドル(レバー)が施錠方向に回動しないようにしたクレセント錠を備えたサッシが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。このクレセント錠を備えたサッシは、外障子側へ突出した状態でハンドルの回動を阻止している突出部を有しており、内障子および外障子を閉鎖したときに該突出部が外障子の枠部に接触して没入することにより、ハンドルの回動阻止状態が解除されるように構成されている。
実公昭57−52303号公報
実開昭58−25467号公報
前記従来のクレセント錠を備えたサッシでは、空掛け防止を確実に行うことができるが、その状態を確認できるシステムになっていないため、外出時等にその都度ハンドルを回動操作して施錠状態を確認しなければならなかった。これに対処するに、クレセント錠に施解錠確認センサ等を外付けしたものが開発されているが、外部電源や配線工事等が必要不可欠となり、コスト高であった。
本発明は、かかる現状に鑑み創案されたものであって、所謂空掛け防止を簡易な構成で確実かつ自動的に防止することができると共に、外出時等に施錠確認を正確かつ簡単に行うことができる安価なクレセント錠を備えたサッシを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、内側開閉体に固定され、レバーを有した係止金具を軸を介して回動自在に取り付けると共に空掛け防止部材を設けた施錠装置本体と、この施錠装置本体の前記係止金具に対向する位置の外側開閉体に設けられたフック金具を有し、前記内側開閉体と前記外側開閉体とが正常な施錠位置にある時に、前記レバーの回動操作により前記係止金具を前記フック金具に係止・離脱させて施錠・解錠すると共に、前記両開閉体が正常な施錠位置にない時に、前記空掛け防止部材により前記レバーの施錠方向の回動操作を阻止するようにしたクレセント錠を備えたサッシにおいて、前記施錠装置本体内に、自己発電する圧電発電機構と、この圧電発電機構により起動されて施錠・解錠確認信号を送信する送信機と、この送信機の無線信号の施解錠情報を制御する施解錠確認センサとを備え、前記クレセント錠を回動操作する時にのみ前記圧電発電機構を発電させると共に前記送信機を起動させて前記施解錠確認センサを介して該送信機から施錠・解錠確認信号を送信するように構成すると共に、前記空掛け防止部材は、前記レバーの回動操作により突出するトリガーを備え、該トリガーは、施錠装置本体の側壁開口部から外側に突出するように構成されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、内側開閉体と外側開閉体とが正常な施錠位置にある時に、空掛け防止部材が機能してレバーの施錠方向の回動操作を許容する一方、両開閉体が正常な施錠位置にない時に、空掛け防止部材が機能してレバーの施錠方向の回動操作を阻止するようにしたことにより、内側開閉体側のレバーの係止金具の空掛けを確実に防止することができ、また、空掛け防止機構と圧電発電機構と送信機、施解錠確認センサーをひとつの施錠装置本体内に納めたので、外観がよくコンパクトに構成することができる。
また、施錠装置本体内に、自己発電する圧電発電機構と、この圧電発電機構により起動されて施錠・解錠確認信号を送信する送信機と、この送信機の無線信号の施解錠情報を制御する施解錠確認センサとを備え、クレセント錠を回動操作する時にのみ圧電発電機構を発電させると共に送信機を起動させて施解錠確認センサを介して該送信機から施錠・解錠確認信号を送信するようにしたことにより、施錠・解錠確認を簡単かつ確実に行うことができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態のクレセント錠を備えたサッシの取付状態を示す引き違い戸の正面図、図2は同クレセント錠のレバー開状態の内部構造を示す説明図、図3は同クレセント錠の要部の拡大説明図、図4は同クレセント錠の要部の斜視図、図5〜図9は同クレセント錠の正常な施錠状態までの手順を示す説明図、図10は同レバーの閉状態を示す説明図、図11〜図16は同クレセント錠の空掛け防止状態までの手順を示す説明図、図17は正常な施錠時にレバーを施錠方向に回動操作して正しい施錠確認信号を送信できる状態を示す説明図である。
図1〜図17に示すように、クレセント錠(レバー式施錠装置)10は、サッシの引き違い戸1の内障子(内側開閉体)2の枠部2aに固定され、レバー13を有した係止金具14を軸12を介して回動自在に取り付けると共に、トリガー(空掛け防止部材)15をスライド移動自在に設けた施錠装置本体11と、この施錠装置本体11の係止金具14に対向する位置の外障子(外側開閉体)3の枠部3aに固定されたフック金具4及び該フック金具4に併設されたトリガー受け板(空掛け防止受け部材)5とを備え、内障子2の枠部2aと外障子3の枠部3aとが重なり合う正常な施錠位置にある時に、レバー13の回動操作により係止金具14をフック金具4のフック片部4aに係止・離脱させて施錠・解錠すると共に、両枠部2a,3aが正常な施錠位置にない時に、トリガー15及び後述するロックディスク(ロック部材)16及びリンク機構20を介してレバー13の施錠方向の回動操作を阻止するようになっている。
図2及び図3に示すように、施錠装置本体11は箱形に形成してあり、その内部に軸12を突出させると共に回動自在に支持してある。この軸12にはロックディスク(ロック部材)16を固定してあると共に、ドライブ体22を回転自在に支持してある。このドライブ体22はワッシャ27を介して抜け止め自在に取り付けてある。図4に示すように、ロックディスク16の上部には大径歯部16aを一体形成してある。また、ドライブ体22の下部には小径歯部22bを一体突出形成してある。これらロックディスク16の大径歯部16a及びドライブ体22の小径歯部22bは、施錠装置本体11に軸18を介して回転自在に支持された二段ギヤ17の小径歯部17a及び大径歯部17bにそれぞれ噛合している。この二段ギヤ17の下段の小径歯部17aと上段の大径歯部17bは一体形成してある。この下段の小径歯部17aの歯数は例えば34になっていると共に、上段の大径歯部17bの歯数は例えば44になっている。さらに、ロックディスク16の大径歯部16aの歯数は例えば34になっていると共に、ドライブ体22の小径歯部22bの歯数は例えば24になっている。これらにより、ドライブ体22はロックディスク16と同様に軸12に直接固定されておらず、二段ギヤ17を介してロックディスク16に連動しているため、例えば、上記歯数の比である44:24のギヤ比で動きに差が出るようになっている。
また、図2及び図3に示すように、施錠装置本体11内には、後述するリンク機構20を介してロックディスク16に連係するカム板(カム部材)19を支軸21に揺動自在に支持してある。そして、このカム板19のV字状のカム溝19aにトリガー15の円柱状のピン15aを摺動自在にさせてあり、このカム板19が支軸21を介して揺動することによりトリガー15の先端部15bが施錠装置本体11の内外に進退動するようになっている。
そして、図5〜図9に示すように、内,外障子2,3の両枠部2a,3aが正常な施錠位置にある時に、トリガー15の先端部15bを施錠装置本体11の側壁の開口部11aより外側に突出させてトリガー受け板5に当接させることで、カム板19の揺動を阻止して該カム板19がロック位置まで移動することを阻止し、レバー13の施錠方向Aの回動操作を許容するようになっている。また、図1,図11〜図16に示すように、内,外障子2,3の両枠部2a,3aが正常な施錠位置にない時に、施錠装置本体11の外側に突出したトリガー15の先端部15bはトリガー受け板5に当接しないため、カム板19の揺動を阻止しない。図15に示すように、カム板19の先端の円弧状の凸部19bがロックディスク16の円弧状の凹部16bを係止し、即ち、カム板19がロックディスク16をロックしてレバー13の施錠方向Aの回動操作を阻止するようになっている。
図2〜図4に示すように、リンク機構20は、軸12に回転自在に支持されると共に、両側に規制部22a,22aを有した略半円形のドライブ体22と、カム板19を揺動自在に支持した支軸21に揺動自在に支持されると共に、ドライブ体22の両側の規制部22a,22aに当接・離反自在にされたリンクカム23と、このリンクカム23の中央の凹部23bに一端24aを係止させて該リンクカム23を所定方向に付勢すると共に、他端24bをトリガー15の円弧状の凸部15cに係止させて該トリガー15の先端部15bを施錠装置本体11の外側に突出する方向に付勢する捩りコイルバネ24と、施錠装置本体11の係止部11bに一端25aを係止させると共に、他端25bをカム板19の底辺部19cに係止させて該カム板19を矢印D方向に付勢する捩りコイルバネ25とで構成されている。
図2及び図3に示すように、リンクカム23の先端部23aは略三角形状に形成してあり、その一方の面にカム板19の傾斜辺部19dに摺動する突起23cを一体突出形成してある。また、リンクカム23の基部23dは円形になっており、その中央部を支軸21に貫通させている。
また、引き違い戸1の内,外障子2,3の両枠部2a,3aはアルミニウム製である。さらに、図2〜図4に示すように、二段ギヤ17には引っ張りコイルバネ29の一端を係止してあり、この引っ張りコイルバネ29の引っ張り力によりレバー13は戻る方向に常に付勢されるようになっている。さらに、図2,図3,図17に示すように、ドライブ体22の中央には棒状の殴打部22cを一体突出形成してある。
さらに、図2及び図17に示すように、施錠装置本体11内には、自己発電する圧電発電機構30と、この圧電発電機構30により起動されて施錠・解錠確認信号を送信する送信機40と、この送信機40の無線信号の施解錠情報を制御する施解錠確認センサ50とを備えている。
図17に示すように、圧電発電機構30は、板状に形成されて歪み変形を供与することで発電する圧電セラミックス体31と、基部材32を介して施錠装置本体11に固定された棒状の弾性支持体33と、この棒状の弾性支持体33の両端部にそれぞれ固定された一対の鋼球34,35とで構成されている。そして、この一対の鋼球34,35の一方の鋼球34にレバー13の回動操作により衝撃を付与することで、該一対の鋼球34,35の他方の鋼球35が共振作用によって振動を連続して繰り返して圧電セラミックス体31を複数回殴打することにより送信機40の起動に必要な電力を自己発電するようになっている。即ち、図17に示すように、レバー13の施錠方向Aの回動操作によるドライブ体22の回動によって殴打部22cが一方の鋼球34を殴打すると、圧電セラミックス体31が自己発電して必要な電力を直ちに供給することができるようになっており、この際に、送信機40を起動させて施解錠確認センサ50を介して該送信機40からクレセント錠装置10が正しく施錠されたという信号を受信機45に送信するようになっている。また、図9に示すように、レバー13が解錠方向(施錠を解除される方向)A′に回動操作されても発電作動が行なわれ、送信機40を起動させて施解錠確認センサ50を介して該送信機40からクレセント錠装置10のロック状態が解除されたという信号を受信機45に送信するようになっている。
図17に示すように、送信機40は、施錠装置本体11内に取り付けられた送信モジュール41と、送信用のアンテナ42とで構成されている。そして、送信モジュール41から出力された施錠・解錠確認信号の無線信号はアンテナ42から受信機45に送信されるようになっている。
また、図9,図10,図17に示すように、施解錠確認センサ50は、施錠装置本体11内の二段ギヤ17の近傍に取り付けられたリードスイッチ51と、二段ギヤ17に埋設されたマグネット52とで構成されている。そして、この二段ギヤ17に埋め込まれたマグネット52の位置をリードスイッチ51によって検出することで施錠・解錠確認信号を送信するように制御されるようになっている。即ち、施錠確認信号は、マグネット52の位置が図10に示す位置(リードスイッチ51に接近した位置)になると、リードスイッチ51がONされて送信されるようになっている。また、解錠確認信号は、マグネット52の位置が図9に示す位置(リードスイッチ51から離れた位置)になると、リードスイッチ51がOFFされて送信されるようになっている。
以上実施形態のクレセント錠10を備えたサッシによれば、図2に示すように、内,外障子2,3の両枠部2a,3aが正常な施錠位置にある時に、図5に示すように、レバー13を施錠方向Aに閉操作すると、ドライブ体22が矢印B方向に回転する。これにより、リンク機構20のリンクカム23がドライブ体22の一方の規制部22aに当たりながら矢印C方向に回転すると共に、カム板19の傾斜辺部19dがリンクカム23の突起23cに当たりながら該カム板19が矢印D方向に揺動する。このカム板19の揺動により、該カム板19のカム溝19aを介してトリガー15が矢印E方向に移動し、トリガー15の先端部15bが施錠装置本体11の側壁の開口部11aより外側に突出する。
そして、図6に示すように、トリガー15の先端部15bがトリガー受け板5に当接する。この当接により、図7に示すように、トリガー15の矢印E方向の移動が停止するため、カム板19の矢印D方向の揺動が停止する。この際に、カム板19の先端の円弧状の凸部19bがロックディスク16の円弧状の凹部16bから離れているため、レバー13の施錠方向Aの閉操作は許容され、図7中矢印で示すように、リンクカム23からドライブ体22の一方の規制部22aが離れて行く。
次に、図8に示すように、レバー13が施錠方向Aに更に閉操作されると、ドライブ体22の他方の規制部22aがリンクカム23の先端部23aに当たる。そして、図9に示すように、捩りコイルバネ24の付勢力に抗してその撓みによりリンクカム23が矢印F方向に揺動して逃げるため、レバー13の施錠方向Aの更なる閉操作は許容される。これにより、図10に示すように、レバー13の閉操作が終了すると、レバー13の係止金具14がフック金具4のフック片部4aに係止されて施錠(ロック)される。
このレバー13の係止金具14がフック金具4のフック片部4aに係止されて施錠される際に、図10及び図17に示すように、レバー13の施錠方向Aの回動操作により圧電発電機構30が発電されると共に送信機40が起動され、施解錠確認センサ50を介して送信機40のアンテナ42から施錠確認信号が受信機45に送信される。また、これとは逆に、図9に示すように、レバー13の係止金具14がフック金具4のフック片部4aから離脱して解錠される際に、レバー13の解錠方向A′の回動操作により圧電発電機構30が発電されると共に送信機40が起動され、施解錠確認センサ50を介して送信機40のアンテナ42から解錠確認信号が受信機45に送信される。
また、図1,図11に示すように、内,外障子2,3の両枠部2a,3aが正常な施錠位置にない時に、レバー13を施錠方向Aに閉操作すると、ドライブ体22が矢印B方向に回転する。これにより、リンク機構20のリンクカム23がドライブ体22の一方の規制部22aに当たりながら矢印C方向に回転すると共に、カム板19の傾斜辺部19dがリンクカム23の突起23cに当たりながら該カム板19が矢印D方向に揺動する。このカム板19の揺動により、該カム板19のカム溝19aを介してトリガー15が矢印E方向に移動し、トリガー15の先端部15bが施錠装置本体11の側壁の開口部11aより外側に突出する。
この際、図12に示すように、施錠装置本体11の側壁の開口部11aより外側に突出したトリガー15の先端部15bがトリガー受け板5に当たらないため、図13に示すように、レバー13を施錠方向Aに更に閉操作すると、ドライブ体22が矢印B方向に回転する。これにより、リンクカム23がドライブ体22の一方の規制部22aに当たりながら矢印C方向に更に回転すると共に、カム板19の傾斜辺部19dがリンクカム23の突起23cに当たりながら該カム板19が矢印D方向に更に揺動する。
そして、図14に示すように、レバー13を施錠方向Aに更に閉操作すると、ドライブ体22が矢印B方向に回転する。これにより、リンクカム23がドライブ体22の一方の規制部22aに当たりながら矢印C方向に更に回転すると共に、カム板19の傾斜辺部19dがリンクカム23の突起23cに当たりながら該カム板19が矢印D方向に更に揺動する。
また、図14,図15,図16に示すように、レバー13の施錠方向Aへの更なる閉操作により、ロックディスク16が矢印H方向に回転するため、該ロックディスク16の円弧状の凹部16bがカム板19の先端の円弧状の凸部19bに係止される。これにより、カム板19がロックディスク16をロックするため、レバー13の施錠方向Aの閉操作は阻止され、レバー13の係止金具14の空掛けが確実に防止される。
さらに、クレセント錠10を備えたサッシによれば、図10及び図17に示すように、施錠装置本体11内に、自己発電する圧電発電機構30と、この圧電発電機構30により起動されて施錠・解錠確認信号を送信する送信機40と、この送信機40の無線信号の送信を制御する施解錠確認センサ50とを備えたことにより、内,外障子2,3の両枠部2a,3aが正常な施錠位置にある状態から内障子2側のレバー13の係止金具14が外障子3側のフック金具4のフック片部4aに係止されて施錠される際に、レバー13の施錠方向Aの回動操作により圧電発電機構30を発電させると共に、送信機40を起動させて施解錠確認センサ50を介して該送信機40のアンテナ42から施錠確認信号を受信機45に送信することができる。これにより、内,外障子2,3の両枠部2a,3aが正常な施錠位置にあって内障子2側のレバー13の係止金具14が外障子3側のフック金具4のフック片部4aに係止されて施錠される時にのみ送信機40のアンテナ42から施錠確認信号を受信機45に送信することができる。その結果、外出時等に受信機45側のモニタ等により施錠確認を簡単かつ確実に行うことができる。
即ち、内,外障子2,3の両枠部2a,3aが正常な施錠位置にある状態では、レバー13の回動操作によるドライブ体22の回動によって殴打部22cが殴打することで、該一対の鋼球34,35の他方の鋼球35が共振作用によって振動を連続して繰り返して圧電セラミックス体31を殴打することにより送信機40の起動に必要な電力が自己発電されるが、内,外障子2,3の両枠部2a,3aが正常な施錠位置にないときには、カム板19がロックディスク16をロックしてレバー13の施錠方向Aの回動操作が阻止され、圧電発電機構30が動作しないため、施錠確認信号が受信機45に送信されることはない。これにより、外出時に受信機45側のモニタ等により施錠確認を簡単かつ確実に行うことができる。
また、図9に示すように、内障子2側のレバー13の係止金具14が外障子3側のフック金具4のフック片部4aから離脱して解錠される際に、レバー13の解錠方向A′の回動操作により圧電発電機構40を発電させると共に、送信機40を起動させて施解錠確認センサ50を介して該送信機40のアンテナ42から解錠確認信号を受信機45に送信することができる。
さらに、圧電発電機構30を、板状に形成されて歪み変形を供与することで発電する圧電セラミックス体31と、基部材32を介して施錠装置本体11内に固定された棒状の弾性支持体33と、この棒状の弾性支持体33の両端部にそれぞれ固定された一対の鋼球34,35とで構成し、この一対の鋼球34,35の一方の鋼球34をレバー13の回動操作によるドライブ体22の回動によって殴打部22cが殴打することで、該一対の鋼球34,35の他方の鋼球35が共振作用によって振動を連続して繰り返して圧電セラミックス体31を殴打することにより送信機40の起動に必要な電力を自己発電するようにしたので、外部電源に頼ることなく、正しい施錠・解錠確認信号を確実に受信機45に送信することができる。これにより、外部電源及び配線工事が不要となり、非常に高いセキュリティ性能を有する施錠・解錠確認システムを低コストで簡単に実現させることができる。
尚、前記実施形態によれば、クレセント錠を建物のサッシに装着される引き違い戸の内外障子の枠部に取り付けた場合につてい説明したが、縦すべり窓、開き戸の扉、雨戸、観音開きの扉や窓、天窓等に適用しても良いことは勿論である。また、空掛け防止受け部材をフック金具に併設した場合について説明したが、フック金具本体が空掛け防止受け部材を兼ねたり、或いは、空掛け防止受け部材を外側開閉体の枠部内のガラス等に取り付けても良い。さらに、空掛け防止機能を持ったクレセント錠に施解錠確認センサ等を別途取り付けても良いことは勿論である。
本発明の一実施形態のクレセント錠を備えたサッシの取付状態を示す引き違い戸の正面図である。 上記クレセント錠のレバー開状態の内部構造を示す説明図である。 上記クレセント錠の要部の拡大説明図である。 上記クレセント錠の要部の斜視図である。 上記クレセント錠の正常な施錠時の初期状態を示す説明図である。 上記正常な施錠時において空掛け防止部材がその受け部材に当たった状態を示す説明図である。 上記正常な施錠時のレバーを施錠方向の回動を許容する初期の状態を示す説明図である。 上記レバーの係止金具がフック金具に係止する初期状態を示す説明図である。 上記レバーの係止金具がフック金具に係止した途中の状態を示す説明図である。 上記レバーの閉状態を示す説明図である。 上記クレセント錠の空掛け防止時の初期状態を示す説明図である。 上記空掛け防止時において空掛け防止部材の先端部が外側に突出した状態を示す説明図である。 上記空掛け防止時において空掛け防止部材の先端部が内部に退避した状態を示す説明図である。 上記空掛け防止時においてレバーがロックされる前の状態を示す説明図である。 上記空掛け防止時においてレバーがロックされる直前の状態を示す説明図である。 上記空掛け防止時においてレバーがロックされた状態を示す説明図である。 上記正常な施錠時に上記レバーを施錠方向に回動操作して正しい施錠確認信号を送信できる状態を示す説明図である。
符号の説明
2 内障子(内側開閉体)
2a 枠部
3 外障子(外側開閉体)
3a 枠部
4 フック金具
5 トリガー受け板(空掛け防止受け部材)
10 クレセント錠
11 施錠装置本体
12 軸
13 レバー
14 係止金具
15 トリガー(空掛け防止部材)
15b 先端部
16 ロックディスク(ロック部材)
17 二段ギヤ
19 カム板(カム部材)
20 リンク機構
21 支軸
22 ドライブ体
22a,22a 両側の規制部
23 リンクカム
24 捩りコイルバネ
24a 一端
24b 他端
30 圧電発電機構
31 圧電セラミックス体
32 基部材
33 弾性支持体
34,35 一対の鋼球
34 一方の鋼球
35 他方の鋼球
40 送信機
50 施解錠確認センサ
A 施錠方向
A′ 解錠方向

Claims (1)

  1. 内側開閉体に固定され、レバーを有した係止金具を軸を介して回動自在に取り付けると共に空掛け防止部材を内部に設けた施錠装置本体と、この施錠装置本体の前記係止金具に対向する位置の外側開閉体に設けられたフック金具を有し、前記内側開閉体と前記外側開閉体とが正常な施錠位置にある時に、前記レバーの回動操作により前記係止金具を前記フック金具に係止・離脱させて施錠・解錠すると共に、前記両開閉体が正常な施錠位置にない時に、前記空掛け防止部材により前記レバーの施錠方向の回動操作を阻止するようにしたクレセント錠を備えたサッシにおいて、
    前記施錠装置本体内に、自己発電する圧電発電機構と、この圧電発電機構により起動されて施錠・解錠確認信号を送信する送信機と、この送信機の無線信号の施解錠情報を制御する施解錠確認センサとを備え、前記クレセント錠を回動操作する時にのみ前記圧電発電機構を発電させると共に前記送信機を起動させて前記施解錠確認センサを介して該送信機から施錠・解錠確認信号を送信するように構成すると共に、前記空掛け防止部材は、前記レバーの回動操作により突出するトリガーを備え、該トリガーは、施錠装置本体の側壁開口部から外側に突出するように構成されていることを特徴とするクレセント錠を備えたサッシ。
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