JP3751097B2 - 電気錠及び電気錠に使用する箱錠操作装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電気錠、および電気錠に使用する箱錠操作装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気信号により扉体の施解錠を行う電気錠としては、真正コード信号により扉体内部に配置されたソレノイド等のアクチュエータを操作し、ラッチボルトを制御するように構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来例において、施錠状態はラッチボルトの進退を禁止すること等により行われるものであるが、ラッチの操作による施錠は以下の点で欠点を有する。
【0004】
すなわち、ラッチはハンドルの操作により円滑にロック穴との係止解除状態に移行させることが要求されるために一般に施錠時の突出量が少なく、かつ、扉体の閉扉操作により自動的に一旦収没位置まで後退する必要があることから背面部に傾斜面を形成する必要があるために、デッドボルトによる施錠を行うものに比して不正開扉操作に対する強度が不足するという欠点を有する。
【0005】
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたもので、不正開扉操作に対して所望の強度を有した電気錠の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば上記目的は、
扉体1内に収容され、デッドボルト操作入力部20を時計、反時計回りに所定角度回転させてデッドボルト21をドア枠のデッドボルト係合孔に進退させて扉体1の施解錠を行う箱錠2と、
扉体1外部から操作可能なサムターン3に加えられた回転操作力を箱錠2のデッドボルト操作入力部20に伝達する回転シャフト4と、
真正コード信号を受信した際に制御部5から出力される駆動信号により電動駆動され、前記回転シャフト4に対して該回転シャフト4側からの動力伝達が不可能に回転操作力を伝える電動駆動部6とを有し、
真正コード信号の発信とサムターン3への回転操作の付与のいずれかの操作により箱錠2の施解錠操作が可能な電気錠であって、
前記電動駆動部6は、制御部5からの駆動信号により駆動されるモータ60と、
モータ60の回転を減速する減速歯車列61の最終段ギア62により真正コード信号の受信毎に一往復駆動され、原位置において回転シャフト4の回転領域外に位置して回転シャフト4からの力の伝達が遮断されるとともに、往経路上で回転シャフト4に干渉して回転操作を与える往復動作体63とを有する電気錠を提供することにより達成される。
【0007】
扉体1内にはラッチボルト22を備えた箱錠2が収容され、箱錠2のデッドボルト21をドア枠に形成されたデッドボルト係合穴に係合させて施錠される。箱錠2はデッドボルト21の進退操作を行うデッドボルト操作入力部20を有し、デッドボルト操作入力部20と扉体1外部に配置されるサムターン3とが回転シャフト4を介して連結されて、サムターン3よりデッドボルト21の操作がなされる。
【0008】
電動駆動部6は、制御部5からの駆動信号により作動するアクチュエータを有し、回転シャフト4に回転操作力を伝達する。制御部5は、例えばキーの代わりとなる赤外線発信装置、あるいは扉体1の室外側表面に備え付けられたキーコード入力装置からのコード信号を判定し、該コード信号が真正コード信号である場合には、駆動信号を送出する。
【0009】
電動駆動部6のアクチュエータとしては重量、コスト等を考慮してモータ60を使用するのが望ましく、減速歯車列61を介することにより所望の操作力を得ることができる。電動駆動部6から回転シャフト4への回転力の伝達は、減速歯車列61の回転運動をそのまま歯車等を介して行う以外に、後述するように、回転−直線運動変換機構を介して一旦往復運動に変換した後、回転シャフト4との間に直線−回転運動変換機構を構成し、回転シャフト4を回転させることも可能である。
【0010】
上記電動駆動部6から回転シャフト4への回転動力の伝達は、不可逆的に行われ、サムターン3の操作時における電動駆動部6との干渉が防止される。ここで不可逆的な伝達とは、電動駆動部6側から回転シャフト4への動力伝達は可能であるが、回転シャフト4側から電動駆動部6への動力伝達が不可能な状態をいうもので、電動駆動部6から回転シャフト4への力の伝達機構に応じて種々の周知の機構を使用することが可能である。
【0011】
すなわち、一般に電動駆動部6における回転をギア等により直接回転シャフト4に伝達する構成を取る場合には、電動駆動部6における回転シャフト4との噛み合いギアの噛み合いを電動駆動部6側からの駆動が終了した後解除したり、あるいは周知のクラッチ機構を構成することにより達成可能である。また、電動駆動部6における往復運動を回転シャフト4に伝達する構成を取る場合には、後に詳述するように、不可逆的伝達はきわめて簡単な構成で達成可能である。
【0012】
デッドボルト21の進退は、デッドボルト操作入力部20に与えられた回転方向により決定されるもので、電動駆動部6を経由した伝達系において回転シャフト4の回転方向を制御する方法も、電動駆動部6からの力の伝達機構に応じて種々の変形が可能であり、電動駆動部6における回転をギア等により直接回転シャフト4に伝達する構成を取る場合には、真正コード信号の一回の受信毎にモータ60を逆方向に駆動させるように制御部5を構成すれば足りる。
【0013】
したがって本発明において、一般に室外から送出される電気信号であるコード信号を制御部5により処理して電動駆動部6を駆動することにより、回転シャフト4は施錠、あるいは解錠方向に回転して箱錠2のデッドボルト21を進退させることができ、さらに、一般に室内側に設置されるサムターン3を操作することによっても箱錠2の操作が可能になる。
【0014】
サムターン3への直接操作と、電動駆動部6による箱錠2の操作を同一回転シャフト4への操作により行う本発明において、電動駆動部6の強度が電気錠の不正開扉操作時の強度に影響せず、さらに、施錠はデッドボルト21により行われるために、ラッチボルト22のみを操作する場合に比して不正開扉操作に対する強度が飛躍的に向上する。
【0015】
また、電動駆動部6からの回転シャフト4への動力伝達は不可逆的に行われ、回転シャフト4の回転操作では電動駆動部6は何等の影響を受けないために、デッドボルト21に対して加えられる不正開扉操作によって電動駆動部6が破壊されることが完全に防止される。
【0016】
さらに、電動駆動部6における往復動作を利用して回転シャフト4の回転操作を行うための構成が提供される。すなわち、電動駆動部6は、制御部5からの駆動信号により駆動されるモータ60と、モータ60の回転を減速する減速歯車列61の最終段ギア62により真正コード信号の受信毎に一往復駆動される往復動作体63とを有して構成される。
【0017】
真正コード信号の受信毎に一往復動作する往復動作体63を介して回転シャフト4を所定角度回転させることによる利点の一つは、不可逆的な伝達機構を簡単な構成で構築することができる点にあり、往復動作体63は、原位置において回転シャフト4の回転領域外に位置して回転シャフト4からの力の伝達が遮断され、往経路上で回転シャフト4に干渉して該回転シャフト4に回転操作を与えた後、再び原位置に復帰して回転シャフト4に対して遮断される。
【0018】
また、請求項2記載の発明において、回転シャフト4は、往復動作体63の動作経路上に配置され、施解錠操作によりいずれか一方が交互に往復動作体63に接近する一対のピン40a、40bを回転中心に対して点対称位置に有しており、往復動作体63は、往復動作中に回転シャフト4の接近側ピン40aに干渉して該ピン40aを非接近位置に押しやることによって回転シャフト4が所定角度回転する。回転シャフト4の回転により、非接近位置にあったピン40bは、接近位置まで移動して次ターンの往復動作体63による操作の準備がなされる(図6参照)。
【0019】
往復動作体63により接近側のピン40aを非接近位置に移動させた際に、接近位置に移動してくる非接近側のピン40bと往復動作体63の干渉を防止するためには、制御部5により制御される適宜のアクチュエータにより、往復動作体63を干渉防止位置まで移動させることにより達成可能であるが、請求項3記載の発明に示すように、簡単な構成で干渉を防止することができる。
【0020】
すなわち、請求項3記載の発明において、往復動作体63は、リンク保持体64と、リンク保持体64に揺動自在に枢支され、トーションスプリング65aにより中立位置に保持される揺動リンク65とを有して構成される。揺動リンク65はリンク保持体64の往復動作とともに往復動作し、押圧部65bが接近側のピン40aに衝接した後は、ピン40aを非接近位置に押しやりながらトーションスプリング65aの反力に抗してピン40aの移動方向に揺動し、接近してくる非接近位置にあったピン40bとの干渉が防止される(図6参照)。
【0021】
往復動作体63を一回の真正コード信号の受信に対して一往復させるためには、モータ60の回転数を制御部5により制御することにより容易に実施可能であるが、請求項4記載の発明に示すように、減速歯車列61の最終段ギア62の回転角度を検出することにより実施することが可能である。すなわち、請求項4記載の発明において、モータ60は制御部5からの駆動信号の受信をトリガとして回転駆動が開始され、最終段ギア62には一回転した際にモータ60の回転を停止するスイッチ66を動作させるカム部62aが設けられる。
【0022】
したがって本発明において、真正コード信号を受信した制御部5はモータ60の駆動開始信号を生成し、該駆動開始信号によりモータ60の回転が開始される。往復動作体63の一往復動作終了時にモータ60の回転を停止するために、往復動作体63への伝達要素、すなわち、減速歯車列61の最終段ギア62の回転角度はスイッチ66により機械的に検出される。
【0023】
モータ60の停止時期を最終段ギア62の回転により機械的に検出することにより、制御部5におけるモータ60の回転数制御が不要となるばかりでなく、制御部5を例えば対応する赤外線発信装置からの真正コード信号を受けることにより電源ON信号を出力し、モータ60駆動中にモータ停止信号を受けた際には電源OFF信号を出力するように構成するだけでよくなるために、電動駆動部6の細部の機械的構成の差異に影響されることなく、共通の制御部5を構成することが可能となり、制御部5の汎用性、および独立性を確保することが可能になる。
【0024】
請求項5記載の発明において、上述した電気錠に利用可能な箱錠操作装置が提供される。すなわち、箱錠操作装置は、
制御部5からの駆動信号により駆動されるモータ60と、モータ60により最終段ギア62を減速回転させる減速歯車列61と、最終段ギア62が一回転した際にモータ60の駆動を停止するスイッチ66と、減速歯車列61の回転軸と平行な軸回りに回転自在で、回転中心に対して点対称位置に一対のピン40a、40bを備えた回転シャフト4と、最終段ギア62の回転により一往復動作し、トーションスプリング65aにより中立位置に保持される揺動リンク65が回転シャフト4のピン40a、40bを往復方向に押圧移動させ、回転シャフト4を所定角度に回転させる往復動作体63とを有し、椀型のサムターンカバー7内に収納して一体化される。
【0025】
サムターンカバー7は、扉体1の表面に固定され、扉体1への取付状態において、回転シャフト4は扉体1内に固定された箱錠2のデッドボルト操作入力部20に嵌合し、回転シャフト4の操作によるデッドボルト21の進退操作が行われる。
【0026】
したがって本発明において、箱錠操作装置を既存の扉錠に代えて装着するとともに、制御部5が内蔵されたコントロールユニット50を扉体1内、あるいは扉体1の表面に装着し、これらコントロールユニット50と箱錠操作装置のモータ60の電源端子をハーネス51で接続するだけで電気錠に変更することが可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図7に本発明の実施の形態を示す。電気錠は、扉体1内に固定される箱錠2と、扉体1の表裏面に配置されるハンドル10、10’と、扉体1の室外側表面に固定されるシリンダ錠11と、扉体1の室内側表面に固定される箱錠操作装置Aと、箱錠操作装置Aの制御部5を内蔵したコントロールユニット50とから構成される。
【0028】
コントロールユニット50内の制御部5は、キーの代わりとなる図示しない赤外線発信装置からのコード信号を受信し、コード信号が真正コード信号であると判定した際に駆動信号を発信し、コントロールユニット50内に収納された電池52から箱錠操作装置Aに対して給電するように構成された電子回路であり、コントロールユニット50からは、箱錠操作装置Aへの給電と、箱錠操作装置A側からの信号を受信するためのハーネス51が引き出され、箱錠操作装置A側のコネクタ53にプラグインすることにより電気的に接続される。
【0029】
一方、箱錠2は、ラッチボルト22とデッドボルト21とを有する。ラッチボルト22は扉体1の端面に配置され、図示しない付勢手段により飛び出し方向に付勢される。このラッチボルト22は、扉体1の閉扉操作時に図示しないドア枠に干渉して一旦扉体1内に収没した後、再びドア枠に開設されたラッチボルト係止穴(図示せず)に係止するように、閉扉操作方向に傾斜面23を有して断面三角形状に形成される。また、箱錠2にはラッチボルト22を操作するためのラッチボルト操作部24が扉体1の表面に向けて貫通状に設けられており、該ラッチボルト操作部24に室内外に配置されるハンドル10、10’を連結するスピンドル10aが貫通される。
【0030】
デッドボルト21は、扉体1の端面からドア枠に開設されたデッドボルト係合穴(図示せず)に進退して扉体1を施解錠するブロック体であり、箱錠2にはデッドボルト21を操作するためのデッドボルト操作入力部20が開設される。デッドボルト操作入力部20は、扉体1の表面側に向けて開口され、室外側からは真正キー13によってのみ回転操作可能なシリンダ錠11の操作部12が嵌合し、室内側からは後述する箱錠操作装置Aの回転シャフト4の嵌合部41が嵌合される。
【0031】
したがってこの実施の形態において、デッドボルト21が解錠状態にある場合には、ハンドル10を操作することにより扉体1の開閉を自由に行うことができ、室外側から真正キー13によってシリンダ錠11を操作したり、あるいは箱錠操作装置Aの操作によりデッドボルト21を施錠位置にすることができ、施錠状態においては、デッドボルト21が開扉動作を阻止して不正開扉を防止する。
【0032】
箱錠操作装置Aは、図1ないし図5に示すように、電動駆動部6とサムターン3に連結される回転シャフト4とを椀型のサムターンカバー7内に収納して形成され、電動駆動部6は、取付板70を介して組み付けられたサブアッセンブリ体67と、往復動作体63とからなる。
【0033】
サブアッセンブリ体67は、図3に詳細を示すように、取付板70に切り起こされたモータ固定片70aに固定されるモータ60と、モータ60の回転軸に固定されたウオームギア60aに噛合する減速歯車列61とを有し、減速歯車列61を構成する各ギア61a、61b、61cは取付板70に突設された軸部に枢支される。
【0034】
上記減速歯車列61の最終段ギア62にはカム部62aと突部62bが形成される。カム部62aは一個の凹部62cを有する円筒カムであり、カム部62aの周壁には、取付板70に固定される基板67a上に実装されるスイッチ66のレバー部66aが摺接する。スイッチ66は、レバー部66aが凹部62cに嵌合している状態においてオープンとなるノーマルオープン仕様のマイクロスイッチであり、制御部5は、モータ60が駆動された後、スイッチ66のON/OFF状態を検出し、スイッチ66がOFF状態となった際に駆動停止信号を生成し、モータ60への給電を停止するように構成される。
【0035】
往復動作体63は、図4に示すように、サムターンカバー7の内壁に形成されるガイド(図示せず)に沿って摺動自在に保持されるレトラクタ64aに摺動プレート64bを固定したリンク保持体64と、摺動プレート64bに沿って揺動軸65c回りに揺動自在な揺動リンク65とからなり、レトラクタ64aに開設された遊嵌穴64cに減速歯車列61の最終段ギア62の突部62bを遊嵌することにより、減速歯車列61の回転に同期して往復動作する。
【0036】
揺動リンク65は、揺動軸65cに対してほぼ対称形状に形成される板状体であり、トーションスプリング65aにより中立位置に付勢される。また、摺動プレート64bには揺動リンク65側に折曲されて揺動リンク65の揺動角度を規制するストッパ片64dが形成される。
【0037】
一方、回転シャフト4は、取付板70に固定されるシャフト保持体71により回転自在に保持される。この回転シャフト4は、一端が扉体1内に固定される箱錠2に向かって延設され、その先端に箱錠2のデッドボルト操作入力部20に嵌合する嵌合部41が形成される。また、回転シャフト4の他端には図5に示すように、一対のピン40a、40bが突設され、ピン40a、40bの先端に突設されたボス40cに嵌合するジョイント42を介してサムターン3が連結される。なお、図5において43はジョイント42をサムターンカバー7の開口72に回転操作可能に装着するための止め輪、30はサムターン3をジョイント42に連結するためのボルトを示す。
【0038】
図6に往復動作体63の動作を示す。先ず、回転シャフト4は揺動リンク65の揺動軸65cの往復移動方向(図6(a)における矢印6A方向)に回転中心Cが位置するように配置される。一対のピン40a、40bは回転シャフト4の回転中心Cに対して点対称位置で、かつ、2個のピン40a、40bを結ぶ線分と、揺動リンク65の揺動軸65cの往復移動方向に直交する線とのなす角度θが施解錠のために箱錠2のデッドボルト操作入力部20に与える回転角度の1/2となる位置に配置される。
【0039】
いま、図6において時計回りがデッドボルト21の施錠操作回転方向、反時計回りが解錠操作回転方向とすると、デッドボルト21が施錠状態にある時は、図6(a)に示すように、一方のピン40aが揺動リンク65の底辺、すなわち押圧部65bからやや離れた状態でセットされる。この状態から往復動作体63が往復移動すると、揺動リンク65も同方向に移動しようとするが、回転シャフト4が連結される箱錠2のデッドボルト操作入力部20での回転抵抗力により回転シャフト4には回転抵抗があるために、揺動リンク65はピン40aから上方への反力Rを受け、揺動リンク65には時計回りの回転モーメントMが発生する。この回転モーメントMにより揺動リンク65は押圧部65bのピン40a外周との接点を移動させながらトーションスプリング65aの反力により時計回りに揺動しつつピン40aを下方に押し下げる。
【0040】
揺動リンク65の揺動は、上記ストッパ片64dにストッパ部が衝接するか、あるいは図6(b)に示すように、押圧片のピン40a外周との接点Tと揺動軸65c間の距離Lが最小となる位置、すなわち、ピン40aが押圧部65bの中心上に位置するまで可能であり、この間に回転シャフト4は押圧部65bによる下方への押し下げ力により反時計方向に回転する。
【0041】
揺動リンク65は下降位置において回転シャフト4をデッドボルト21の操作角度分だけ回転させ、デッドボルト21を解錠位置に移動させる。このストローク終端位置においては、図6(c)に示すように、一方のピン40aが非接近位置側に移動するとともに、他方のピン40bが接近位置側に移動しており、揺動姿勢の揺動リンク65と他方のピン40bとの干渉が防止される。
【0042】
ストローク終端位置に達した揺動リンク65は側端を他方のピン40bに摺接させながら再び上方に移動し、原位置に復帰する。
以上のようにして、揺動リンク65が往復動作を繰り返す毎に、接近位置側のピン40aが非接近位置に退避するとともに、非接近位置側のピン40bが接近位置に移動しつつ回転シャフト4は交互に逆方向に回転駆動され、デッドボルト21を進退させる。
【0043】
したがってこの実施の形態において、室外側から真正コード信号を送信すると、コントロールユニット50内の制御部5は駆動信号を生成し、電池52からモータ60への給電を開始し、モータ60が駆動される。モータ60の回転動力は減速歯車列61により減速されて最終段ギア62に伝達され、レトラクタ64aを往復駆動する。
【0044】
最終段ギア62の回転はスイッチ66、および制御部5において検出されており、最終段ギア62が一回転した時にモータ60の駆動を停止する。この結果、一回の真正コードの送信に対してレトラクタ64aは一往復駆動され、上述した機構により回転シャフト4を交互に逆方向に回転させてデッドボルト21の進退を操作する。
【0045】
一方、室内側に配置されるサムターン3を回転させた場合には、直接回転シャフト4が回転し、同様にデッドボルト21の操作が行われる。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、デッドボルトを電動により操作することができるために、不正開扉に対する強度を飛躍的に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要部を示す分解斜視図である。
【図2】箱錠操作装置の分解斜視図である。
【図3】サブアッセンブリ体の分解斜視図である。
【図4】往復動作体の分解斜視図である。
【図5】サムターンの装着状態を示す分解斜視図である。
【図6】往復動作体の作用を示す説明図で、(a)は原位置における図、(b)は揺動リンクの揺動状態を示す図、(c)は回転シャフトを回転させた状態を示す図である。
【図7】本発明に係る電気錠を示す全体構成図である。
【符号の説明】
1 扉体
2 箱錠
20 デッドボルト操作入力部
3 サムターン
4 回転シャフト
40a、40b ピン
5 制御部
6 電動駆動部
60 モータ
61 減速歯車列
62 最終段ギア
62a カム部
63 往復動作体
64 リンク保持体
65 揺動リンク
65a トーションスプリング
65b 押圧辺
66 スイッチ
7 サムターンカバー
A 箱錠操作装置
Claims (5)
- 扉体内に収容され、デッドボルト操作入力部を時計、反時計回りに所定角度回転させてデッドボルトをドア枠のデッドボルト係合孔に進退させて扉体の施解錠を行う箱錠と、
扉体外部から操作可能なサムターンに加えられた回転操作力を箱錠のデッドボルト操作入力部に伝達する回転シャフトと、
真正コード信号を受信した際に制御部から出力される駆動信号により電動駆動され、前記回転シャフトに対して該回転シャフト側からの動力伝達が不可能に回転操作力を伝える電動駆動部とを有し、
真正コード信号の発信とサムターンへの回転操作の付与のいずれかの操作により箱錠の施解錠操作が可能な電気錠であって、
前記電動駆動部は、制御部からの駆動信号により駆動されるモータと、
モータの回転を減速する減速歯車列の最終段ギアにより真正コード信号の受信毎に一往復駆動され、原位置において回転シャフトの回転領域外に位置して回転シャフトからの力の伝達が遮断されるとともに、往経路上で回転シャフトに干渉して回転操作を与える往復動作体とを有する電気錠。 - 前記回転シャフトには、往復動作体の動作経路上に配置され、施解錠操作によりいずれか一方が交互に往復動作体に接近する一対のピンが回転中心に対して点対称位置に突設され、
往復動作体の往復動作により接近側のピンを非接近位置に移動させて回転シャフトに交互に反対方向の回転力を伝達する請求項1記載の電気錠。 - 前記往復動作体は、リンク保持体と、
リンク保持体に揺動自在に枢支され、トーションスプリングにより中立位置に保持される揺動リンクとを有し、
揺動リンクの押圧部により接近側のピンを非接近位置に移動させるとともに、揺動リンクを押し下げ側のピンの方向に揺動させ、接近位置に移動してくる他のピンとの干渉を防止する請求項2記載の電気錠。 - 前記モータは制御部からの駆動信号の発信をトリガとして回転駆動が開始されるとともに、最終段ギアには一回転した際にモータの回転を停止するスイッチを動作させるカム部が設けられる請求項2または3記載の電気錠。
- 制御部からの駆動信号により駆動されるモータと、
モータにより最終段ギアを減速回転させる減速歯車列と、
最終段ギアが一回転した際にモータの駆動を停止するスイッチと、
減速歯車列の回転軸と平行な軸回りに回転自在で、回転中心に対して点対称位置に一対のピンを備えた回転シャフトと、
最終段ギアの回転により一往復動作し、トーションスプリングにより中立位置に保持される揺動リンクにより回転シャフトのピンを往復方向に押圧移動させ、回転シャフトを所定角度に回転させる往復動作体とを扉体の表面に固定される椀型のサムターンカバー内に収納してなり、
前記回転シャフトの一端は、サムターンカバーから露出するサムターンに連結されるとともに他端は扉体内方に延設されて、扉体内に固定される箱錠に形成されるデッドボルト操作入力部に嵌合可能な電気錠に使用する箱錠操作装置。
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JPH10184126A (ja) | 1998-07-14 |
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