JP4763592B2 - 通信装置 - Google Patents
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Description
本発明の他の目的は、出力データの連続性を損なうことなくペイロード受信期間内での位相追従が可能なビット同期回路を提供することにある。
上記クロック切替え部が、上記初期位相決定部から出力された初期位相情報に基いて、上記多相クロックの中から上記位相追従部に供給すべき最初のデータ取込みクロックと位相検出クロックを選択し、その後は、上記位相追従部から出力される位相補正信号に応じて、上記位相追従部に供給すべきデータ取込みクロックと位相検出クロックを最適位相のクロックに切替えることを特徴とする。
本発明のビット同期回路をPONシステムの局側装置が備える各回線インタフェースに適用した場合、上記同期モード切替え信号は、各回線インタフェースの制御部から与えることができる。この場合、制御部は、同期モード切替え信号によって、加入者接続装置からのバーストデータの受信前に上記初期位相決定部を起動しておき、予想される最進位相のバーストデータが受信された場合のプリアンブルの完了タイミングで、上記初期位相決定部を停止し、上記位相追従部を起動することができる。
加入者線インタフェースは、光ファイバ11−iに接続された光送受信部21と、光送受信部21で受信した上り方向の光信号を電気信号に変換するための光/電気変換部22と、光/電気変換部22に接続されたビット同期回路23と、ビット同期回路23からシリアルに出力されるビット信号を所定ビット単位の並列データに変換する直並列変換部24と、直並列変換部24の出力データを識別して上り方向フレームの終端処理を行い、上り方向フレームに含まれるユーザデータを上りデータバッファ26に蓄積する上りフレーム終端部25と、上りデータバッファ26の蓄積データを装置内の伝送速度で読出し、上位レイヤ終端部40に転送する装置内インタフェース27とを有する。
本発明のビット同期回路23では、基準クロック発生器20から供給される周波数f0の装置内基準クロックから、例えば、φ0〜φ15で示すようにn相(ここでは、n=16)のクロックを生成し、これらのクロックで、光/電気変換部22からの供給される受信データ信号をサンプリングする。例えば、各クロックの立上がりで受信データ信号をラッチ(サンプリング)することによって、16相のデータ列が生成される。これらのデータ列をクロックφ15の位相に同期したデータ列に変換し、隣接するデータ列の排他的論理和をとることによって、受信データの変化点に同期したクロックを検出できる(エッジ検出)。
後で図1を参照して詳述するように、本発明のビット同期回路23は、初期位相決定部と位相追従部とを備える。初期位相決定部は、バーストデータのプリアンブル期間で動作し、同期位相クロックと最適なデータ取込みクロックを決定する。一方、位相追従部は、バーストデータのペイロード期間に動作する。位相追従部は、原理的には、初期位相決定部で決定したデータ取込みクロックに基づいて、受信バーストデータのリタイミングを開始し、上記初期位相決定部で決定した同期位相クロックを初期値として受信バーストデータの位相変動に追従し、データ取込みクロックの位相を最適化する。
同期モードの切替えタイミングは、制御部28に設定される制御パラメータによってシステム毎に可変である。制御部28は、加入者接続装置10がPONシステムに接続された時に実行されるレンジングプロセスにおいて、加入者接続装置毎の信号伝播時間を測定し、これを記憶しているため、各加入者接続装置に送信時間帯を割当てた時、バーストデータの受信タイミングを±数bitの精度で予測できる。
データ取込みクロックφf(φk)は、周期ΔT2(2)における多数決演算結果に従って、φk(even)、φk(up)、φk(down)の如く修正され、更に次の周期ΔT2(3)のデータ取込みクロックφf(φl)となる。
制御部28は、図(B)に示すように、想定される最進位相のバーストデータが入力された場合のプリアンブル期間の完了タイミングで、同期モード切替え信号MODEを発生している。理想的な位相でバーストデータが入力された場合は、図(A)に示すように、プリアンブル期間の最後の部分が受信される前に同期モードが切替えられ、想定される最遅位相のバーストデータが入力された場合は、図(C)に示すように、位相追従モード期間T2の開始直後に、相当量のプリアンブル受信期間が残ることになる。
本実施例のビット同期回路23は、周波数f0の装置内基準クロックCLからn相クロックとm相クロックを生成する多相クロック生成部100と、それぞれ光/電気変換部22からのバーストデータが入力される初期位相決定部101および位相追従部102と、データ取込クロックおよび位相検出クロックの位相を最適位相に動的に切替えるためのクロック切替え部105と、上記データ取込クロックによって位相追従部102がリタイミングしたデータをバッファリングし、装置内基準クロックCLに従って出力するための蓄積部106とから構成される。
受信データリタイミング部120は、クロック選択部104から供給されたデータ取込クロックの立上がりで受信バーストデータをラッチし、リタイミングされたバーストデータとして蓄積部106に出力する。この時、データ取込クロックが、リタイミングクロックとして蓄積部106に与えられる。リタイミングされたバーストデータは、上記リタイミングクロックで蓄積部106に書き込まれ、装置内基準クロックCLに同期して読み出される。
本実施例の位相比較部121は、図12の(B)に示すように、位相検出クロックの2周期を単位として、この2周期を1/2周期毎に、(1)「φ(n)−π」〜「φ(n)」、(2)「φ(n)」〜「φ(n)+π」、(3)「φ(n)+π」〜「φ(n+1)」、(4)「φ(n+1)」〜「φ(n+1)+π」の4つの領域に区分し、受信バーストデータの変化点が、上記領域(1)−(4)のどこに現れるかによって、位相検出クロックと受信バーストデータの位相関係を判定する。図12の(C)は、理想的な入力データ位相を示している。位相追従部102が実際に受信するペイロードデータは、図12の(A)に示すように、理想的な入力データとは位相がずれる可能性がある。
位相比較部121は、データ取込みクロックの位相を受信バーストデータの位相変化に適合させるために、上記進相/遅相判定論理に従って、位相検出クロックを現在の位相よりも進相(up)すべきか、遅相(down)すべきかを判定し、多数決演算部122にup信号またはdown信号を出力する。例えば、CASE1は、図13の番号11の判定論理に該当し、CASE2は、番号4の判定論理に該当している。他のCASEも、図13の何れかの判定論理に該当する。
多数決判定部122は、位相比較部121から受信した位相判定結果(up/down)に対して、予め指定された多数決演算周期(ΔT2)で多数決をとり、その結果を進相/遅相/現在位相保持(up/down/even)を示す位相補正信号としてポインタ部103に出力する。
100:多相クロック生成部、101:初期位相決定部、102:位相追従部、103:ポインタ部、104:クロック選択部、105:クロック切替え部、106:蓄積部、
111:データサンプル部、112:エッジ検出部、113:最適位相判定部、114:最適位相平均化部、120:受信データリタイミング部、121:位相比較部、122:多数決判定部。
Claims (9)
- 伝送路から、1と0の交番ビット列を含む第1信号区間と、該第1信号区間に続く第2信号区間とを有する信号を受信する通信装置であって、
装置内クロックを生成するクロック発生部と、
上記装置内クロックから、位相の異なる複数のクロックからなる多相クロックを生成する多相クロック生成部と、
上記第1信号区間の信号の受信中に、上記多相クロックを使用して受信信号の変化点を検出し、上記受信信号の変化点と同期した位相クロックを決定して、該位相クロックの識別子を含む位相情報を出力する初期位相決定部と、
上記初期位相決定部から出力された位相情報が示す位相クロック識別子に基づいて、上記多相クロックまたは該多相クロックとは位相数の異なる別の多相クロックの中から特定位相のクロックを選択し、同期位相クロックとして出力するクロック切替え部と、
上記第2信号区間の信号の受信中に、受信信号と上記クロック切替え部から出力された同期位相クロックとの位相差を検出して、位相補正情報を生成する位相追従部とを有し、
上記クロック切替え部が、上記第2信号区間の信号の受信中に上記位相追従部から出力された位相補正情報に応じて、上記同期位相クロックの位相を維持または別位相に切替えることを特徴とする通信装置。 - 請求項1に記載の通信装置であって、
前記第2信号区間の信号の受信中に、前記位相追従部が、所定周期で前記位相補正情報を生成し、前記クロック切替え部に出力することを特徴とする通信装置。 - 請求項1に記載の通信装置であって、
前記初期位相決定部が、前記第2信号区間の信号の受信中は、前記位相情報の生成動作を停止していることを特徴とする通信装置。 - 請求項1に記載の通信装置であって、
前記第1信号区間および前記第2信号区間の信号の受信開始タイミングを予測し、前記第1信号区間の信号の受信開始タイミングで前記初期位相決定部を起動し、前記第2信号区間の信号の受信開始タイミングで前記初期位相決定部における前記位相情報の生成動作を停止させる制御部を有することを特徴とする通信装置。 - 請求項4に記載の通信装置が、PON(Passive Optical Network)のOLT(Optical Line Terminal)であって、前記受信信号の送信元となるONU(Optical Network Unit)に対して、予め前記第1信号区間の信号の送信タイミングを指示することを特徴とする通信装置。
- 請求項1に記載の通信装置であって、
前記多相クロック生成部が、位相数の異なる第1、第2グループの多相クロックを生成し、前記初期位相決定部に対して上記第1グループの多相クロックを供給し、前記クロック切替え部に対して上記第2グループの多相クロックを供給し、
前記クロック切替え部が、上記第2グループの多相クロックの中から前記特定位相のクロックを選択することを特徴とする通信装置。 - 請求項6に記載の通信装置であって、
前記第2グループの多相クロックが、前記第1グループの多相クロックよりも位相数が多いことを特徴とする通信装置。 - 請求項1に記載の通信装置であって、
前記位相追従部から出力される前記位相補正情報が、前記クロック切替え部に対して、前記同期位相クロックの位相を現在出力中のクロックの位相よりも進めるか、遅らせるか、現在位相を維持するかを指示することを特徴とする通信装置。 - 請求項1〜8の何れかに記載の通信装置であって、
データ取込みクロックに同期して前記第2信号区間の受信信号をリタイミングする受信データリタイミング部を有し、
前記初期位相決定部が、前記位相情報として、前記受信信号の変化点と同期した位相クロックの識別子と共に、該位相クロックと所定の位相関係にあるデータ取込み用の位相クロックを示す第2の識別子を出力し、
前記クロック切替え部が、前記多相クロックまたは位相数の異なる前記別の多相クロックの中から、上記第2の識別子に基づいて特定の位相クロックを選択して、上記データ取込みクロックとして上記受信データリタイミング部に供給し、前記第2信号区間の信号の受信中に上記位相追従部から出力された前記位相補正情報に応じて、上記データ取込みクロックの位相を維持または別位相に切替えることを特徴とする通信装置。
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