JP2000349798A - 加入者伝送装置 - Google Patents

加入者伝送装置

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JP2000349798A
JP2000349798A JP11158940A JP15894099A JP2000349798A JP 2000349798 A JP2000349798 A JP 2000349798A JP 11158940 A JP11158940 A JP 11158940A JP 15894099 A JP15894099 A JP 15894099A JP 2000349798 A JP2000349798 A JP 2000349798A
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Japan
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phase difference
clock
master clock
data
phase
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JP11158940A
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Takeshi Ogi
猛 小木
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端局装置における受信バーストデータ間の位
相差が大きい場合や、受信信号のデューティ比が劣化し
た場合でも、受信データのバースト誤りの発生を回避す
る加入者伝送装置を提供する。 【解決手段】 端局装置で、加入者装置全体の基準タイ
ミングとなるマスタクロックより周波数の高い逓倍クロ
ックを生成し、各終端装置からの上り方向のTDMAバ
ーストフレームごとに、逓倍クロックのクロック数分に
対応する期待位相からの位相差を位相差情報として検出
する。これら各終端装置それぞれに対応する位相差情報
を、下り方向のTDMフレームのOH部に挿入し、各終
端装置に通知する。各終端装置は、受信バーストデータ
の自装置に割り当てられている位置からこれを抽出し、
各終端装置で生成した端局装置に同期した同等のタイミ
ングを用いて、通知されたクロック数分に対応して送信
バーストデータを遅延させる。このような位相調整を毎
周期行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加入者伝送装置に関
わり、詳細には1つの端局装置に対して従属する複数の
終端装置が接続されたマルチポイント型の加入者伝送装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1つの端局装置に従属する複数の
終端装置が、スターカプラを介して、マルチポイント接
続された加入者伝送装置がある。このような加入者伝送
装置は、終端装置が一般家庭などの各加入者宅に設置さ
れ、これらと端局装置が光ファイバで接続される次世代
の光加入者網の一形態とされている。加入者伝送装置に
おける端局装置と終端装置間では、いわゆるピンポン伝
送方式と呼ばれる時間圧縮多重(Time Compression Mul
tiplexing:以下、TCMと略す。)伝送方式による一
芯双方向の通信が行われる。このTCM伝送方式による
一芯双方向の通信は、一定の時間間隔ごとに、端局装置
から終端装置への下り方向と、終端装置から端局装置へ
の上り方向とを順次切り替えて、1本の伝送路上で双方
向の信号伝送を行うものである。
【0003】下り方向は、端局装置で生成されたバース
トデータが各終端装置に対して伝送される。この下り方
向のバーストデータは、それぞれ各終端装置に割り当て
られた複数のタイムスロットを有している。各終端装置
では、同一のバーストデータから、自装置に割り当てら
れているタイムスロットに含まれる受信データを抽出す
る。これに対して上り方向は、各終端装置で生成された
バーストデータが端局装置に対して伝送される。この上
り方向のバーストデータは、各終端装置ごとに生成され
たバーストデータであり、それぞれ割り当てられた送信
タイミングで伝送路上に送出される。この送信タイミン
グは、上り方向のバーストデータから抽出した同期用デ
ータを基準に、各終端装置に対して割り当てられてい
る。上り方向では、各終端装置からそれぞれバーストデ
ータが伝送される。その際、各バーストデータ間には、
各終端装置間の送信タイミングの誤差に起因する送信バ
ーストデータの衝突を避けるガードタイム(Guard Tim
e:GT)が設けられる。また、各バーストデータの先
頭を識別するために、予め決められた固定パターンの同
期用データであるプリアンブル(Preamble)情報が付加
される。端局装置では、このようにして各終端装置から
それぞれ所定の上り方向伝送タイミングで送出されるバ
ーストデータごとに、その先頭に付加されるプリアンブ
ル情報でビット同期をとって受信する。
【0004】これら上り方向および下り方向に伝送され
るバースト信号は、端局装置における受信側のマスタク
ロックに対して周波数同期させているものの、各終端装
置ごとに位相差が生じてしまう。各終端装置からのバー
ストデータごとにビット同期をとるために、バーストデ
ータのフレームの先頭には、1バイトから数バイト程度
の長さの“01”交番の固定データであるプリアンブル
情報が付加される。このプリアンブル情報としては、
“10”交番の固定データの場合もある。バーストデー
タを受信するときには、その“01”交番のプリアンブ
ル情報の受信中に、例えばディジタル位相同期ループ
(Digital Phase Locked Loop:以下、DPLLと略す
る。)により最適な位相のクロックを生成し、ビット同
期をとる。この際、できるだけこれら付加情報を少なく
して正確なビット同期をとるために、端局装置では、終
端装置ごとに各バーストデータの受信タイミングの誤差
等による位相差を調整することが行われる。このような
位相差調整を行う加入者伝送装置について、種々提案さ
れている。
【0005】例えば特開平5−336143号公報「バ
ースト信号多重化位相制御方式」に開示された技術を適
用した加入者伝送装置は、端局装置から終端装置に対し
て、既知である第1の位相調整時間とともに位相調整要
求信号を送信させる。これを受信した各終端装置は、第
1の位相調整時間だけ端局装置に対する上り方向の信号
伝送を遅延させ、位相測定用信号を送信する。これは端
局装置で受信され、位相測定用信号の受信時刻と第1の
位相調整時間に対応する遅延時間とから端局装置から終
端装置までのラウンドトリップ時間を算出する。端局装
置は、終端装置に対して、この算出したラウンドトリッ
プ時間が所定の時間となるように算出した第2の位相調
整時間だけ、送出タイミングを遅延させるように指示す
る。これにより、端局装置と終端装置間の位相調整を簡
単かつ自動的に行う。
【0006】また、例えば特開平10−200565号
公報「PDS伝送システムに用いられる従属装置、およ
び、従属装置におけるクロック同期方法」に開示されて
いる技術を適用した加入者伝送装置は、受信バーストデ
ータから抽出したクロックのジッタを抑圧した安定化ク
ロックを生成し、受信バーストデータをこの安定化クロ
ックに載せ替えた後に、ビット同期を検出する。これに
より、受信バーストデータの信号位相の精度を向上させ
ることで、ガードタイムを小さくすることができる。
【0007】さらにまた、例えば特開平7−14358
5号公報「光加入者伝送システムの終端処理回路」に開
示された技術を適用した加入者伝送装置では、局内クロ
ックの1周期よりも短い一定時間ずつ段階的に受信バー
ストデータを遅延させ、それぞれの遅延データについて
フレーム検出を行うことでビット単位の受信データの入
力監視を行う。そして、その結果に応じて選択した特定
の遅延量の受信バーストデータを出力し、局内クロック
に同期した終端処理を行う。これによりプリアンブル情
報の先頭が数ビット欠落した場合であっても入力タイミ
ングを特定でき、最適なタイミングにおける終端処理を
行うことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来提案され
た特開平5−336143号公報あるいは特開平10−
200565号公報に開示された技術では、プリアンブ
ル情報による受信バーストデータの同期が必須となる。
この受信バーストデータの同期は、DPLLで例えば
“01”交番のプリアンブル情報の受信中に1ビットず
つ位相差を検出してクロックの位相差を少しずつ補正す
ることで、最適な位相のクロックを生成する。このた
め、特に端局装置において受信バーストデータとの位相
差が大きい場合には、プリアンブル情報の受信時間中に
最適な位相のクロックを生成することができない場合が
ある。また、特に端局装置において受信バーストデータ
における信号のデューティ比が劣化している場合には、
プリアンブル情報等の信号エッジの検出が正しく行われ
ず、DPLLによる補正もできない場合が生じる。この
ように、最適な位相のクロックを生成できないことによ
って、受信フレーム全体の認識ができず、1つのバース
トデータ全てが受信不可能となってしまう。通常、例え
ばハミングの訂正符号のような受信バーストデータにエ
ンドユーザのデータに対する誤り訂正符号を付加して、
受信側の上位レイヤで誤り訂正が行われる。しかし、そ
の誤り訂正符号が許容する誤り個数が符号ごとに決まっ
てしまい、バーストデータを訂正することは不可能な場
合があり、その場合は再送以外の方法がない。
【0009】また、上述した特開平7−143585号
公報に開示された技術を適用した加入者伝送装置では、
プリアンブル情報による最適なクロック生成を必須とは
しないが、端局装置で受信バーストデータ自体のデュー
ティ比が劣化した場合には、段階的に遅延させた各受信
バーストデータの中からフレームパターン検出が良好な
ものとして選択した受信バーストデータ自体の信頼性に
問題が生じる。これは、受信側である端局装置で、受信
バーストデータが正常に受信されたことを前提としてい
るからである。
【0010】そこで本発明の目的は、端局装置における
受信バーストデータ間の位相差が大きい場合や、受信信
号のデューティ比が劣化した場合でも、受信データのバ
ースト誤りの発生を回避する加入者伝送装置を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)マスタクロックを生成するマスタクロック生
成手段と、このマスタクロック生成手段によって生成さ
れたマスタクロックを第1の逓倍クロックとして逓倍す
る第1の逓倍手段と、上り通信データを受信する第1の
受信手段と、接続される終端装置ごとに第1の逓倍手段
によって逓倍された第1の逓倍クロックに基づいて予め
決められた位相データと第1の受信手段によって受信さ
れた上り通信データの変化点との位相差を検出する位相
差検出手段と、位相差検出手段によって検出された位相
差を位相差情報として所定の同期データを含む下り通信
データとともに送信する第1の送信手段とを備える端局
装置と、(ロ)第1の送信手段によって送信された下り
通信データとともに位相差情報を受信する第2の受信手
段と、この第2の受信手段によって受信された下り通信
データに含まれる同期データに基づいて位相を合わせマ
スタクロックと同じ周期の従属マスタクロックを生成す
る従属マスタクロック生成手段と、この従属マスタクロ
ック生成手段によって生成された従属マスタクロックか
ら第1の逓倍手段と同じ逓倍数の第2の逓倍クロックを
生成する第2の逓倍手段と、従属マスタクロックに同期
して各終端装置ごとに割り当てられた送信タイミングで
上り通信データを送出する第2の送信手段と、この第2
の送信手段によって送信された上り通信データを第2の
逓倍クロックと第2の受信手段で受信された位相差情報
とに基づいて遅延させる可変遅延手段とを備え端局装置
と1対多接続されている複数の終端装置とを加入者伝送
装置に具備させる。
【0012】すなわち請求項1記載の発明では、1対多
接続されたマルチポイント型ネットワーク構成の端局装
置と複数の終端装置からなる加入者伝送装置において、
端局装置でマスタクロック生成手段によって生成したマ
スタクロックを、第1の逓倍手段で逓倍した第1の逓倍
クロックを生成させる。そして、端局装置では、位相差
検出手段で、第1の逓倍クロックで第1の受信手段で受
信された下り通信データの変化点と所定の位相データと
の位相差を検出させ、これを位相差情報として下り通信
データとともに第1の送信手段で対向する各終端装置に
対して送出するようにした。また、各終端装置では、従
属マスタクロック生成手段を設け、下り通信データに含
まれる所定の同期データに基づいて位相を合わせ端局装
置のマスタクロックと同一周期の従属マスタクロックを
生成させる。さらに、第2の逓倍手段で、端局装置の第
1の逓倍クロックと同一逓倍数の第2の逓倍クロックを
生成させる。そして各終端装置における第2の送信手段
で従属マスタクロックに同期して各終端装置ごとに割り
当てられた送信タイミングで送出された上り通信データ
を、第2の受信手段で受信された位相差情報に対応した
第2の逓倍クロックのクロック数分だけ可変遅延手段で
遅延させるようにした。
【0013】請求項2記載の発明では、(イ)マスタク
ロックを生成するマスタクロック生成手段と、このマス
タクロック生成手段によって生成されたマスタクロック
を第1の逓倍クロックとして逓倍する第1の逓倍手段
と、上り通信データを受信する第1の受信手段と、接続
される終端装置ごとに第1の逓倍手段によって逓倍され
た第1の逓倍クロックのクロック数単位に予め決められ
た位相データと第1の受信手段によって受信された上り
通信データの変化点との位相差を検出する位相差検出手
段と、終端装置ごとに位相差検出手段によって検出され
た位相差を受信データの送信元である終端装置に対応し
た位相差情報としてそれぞれ所定の同期データを含む下
り通信データとともに送信する第1の送信手段とを備え
る端局装置と、(ロ)第1の送信手段によって送信され
た下り通信データとともに位相差情報を受信する第2の
受信手段と、この第2の受信手段によって受信された下
り通信データに含まれる同期データに基づいて位相を合
わせマスタクロックと同じ周期の従属マスタクロックを
生成する従属マスタクロック生成手段と、この従属マス
タクロック生成手段によって生成された従属マスタクロ
ックから第1の逓倍手段と同じ逓倍数の第2の逓倍クロ
ックを生成する第2の逓倍手段と、従属マスタクロック
に同期して各終端装置ごとに割り当てられた送信タイミ
ングで上り通信データを送出する第2の送信手段と、こ
の第2の送信手段によって送信された上り通信データを
第2の受信手段で受信された位相差情報に対応した第2
の逓倍クロックのクロック数分だけ遅延させる可変遅延
手段とを備え端局装置と1対多接続されている複数の終
端装置とを加入者伝送装置に具備させる。
【0014】すなわち請求項2記載の発明では、請求項
1記載の発明に対して、さらに位相差検出手段で、予め
決められた位相データと第1の受信手段によって受信さ
れた上り通信データの変化点との位相差を、第1の逓倍
クロックのクロック数単位に検出させるようにした。そ
して、これを位相差情報として下り通信データとともに
第1の送信手段で対向する各終端装置に対して送出す
る。また、各終端装置では、請求項1記載の発明に対し
て、第1の逓倍クロックと同等の第2の逓倍クロックの
クロック数を単位とした可変遅延手段で通知された位相
差情報で示される遅延量だけ上り通信データを遅延させ
るようにした。これにより、位相差情報としてクロック
数を用いることができるので、位相調整や位相差情報の
通信のための各部の構成を簡素化することができる。
【0015】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
加入者伝送装置で、位相検出手段は、予め決められた位
相データのエッジを検出する第1のエッジ検出手段と、
マスタクロックの変化点を検出する第2のエッジ検出手
段と、第1の逓倍クロックに同期してこの第1のエッジ
検出手段でエッジが検出されたときにカウントを開始し
第1の逓倍クロックのエッジでカウントアップするバイ
ナリカウント手段と、第2のエッジ検出手段で変化点が
検出されたときにこのバイナリカウント手段のカウント
結果をラッチするラッチ手段とを備えることを特徴とし
ている。
【0016】すなわち請求項3記載の発明では、位相検
出手段に第1および第2のエッジ検出手段と、バイナリ
カウント手段と、ラッチ手段とを備えさせ、第1の逓倍
クロックに同期して第1のエッジ検出手段で位相データ
の変化点が検出されたときに、バイナリカウント手段の
カウントを開始させ、第1の逓倍クロックのエッジでカ
ウントアップさせる。そして第2のエッジ検出手段でマ
スタクロックの変化点が検出されたときにこのバイナリ
カウント手段のカウント結果をラッチ手段でラッチさせ
るようにした。これにより、ラッチ手段でラッチされる
カウント結果は、位相データとマスタクロックのエッジ
との位相差が、逓倍クロックのクロック数で表現され
る。これにより、端局装置における位相差検出手段の構
成を簡略化することができる。
【0017】請求項4記載の発明では、請求項2または
請求項3記載の加入者伝送装置で、可変遅延手段は、第
2の逓倍クロックの1クロック数分から順に1クロック
分ずつ段階的に上り通信データを遅延させる複数の遅延
手段と、これら遅延手段によって遅延された各上り通信
データから位相差情報に基づいて択一的に選択した上り
通信データを送出する選択手段とを備えることを特徴と
している。
【0018】すなわち請求項4記載の発明では、可変遅
延手段に、逓倍クロックの1クロック数分から1クロッ
ク分ごとに遅延可能な複数の遅延手段を備え、位相差情
報で示されるクロック数で択一的に選択した上り通信デ
ータを送出するようにした。これにより、終端装置にお
ける可変遅延手段の構成を簡略化することができる。
【0019】請求項5記載の発明では、請求項1〜請求
項4記載の加入者伝送装置で、位相差検出手段は、逓倍
手段によって逓倍された第1の逓倍クロックのクロック
数単位にマスタクロックのエッジと第1の受信手段によ
って受信された上り通信データの変化点との位相差を検
出することを特徴としている。
【0020】すなわち請求項5記載の発明では、位相差
検出手段で、所定の位相データではなくマスタクロック
のエッジを基準に、ビット同期を調整するようにしたの
で、位相データとマスタクロックの位相を考慮する必要
がなくなり、柔軟な同期システムを実現することができ
るようになる。
【0021】請求項6記載の発明では、請求項1〜請求
項5記載の加入者伝送装置で、下り通信データとしての
時分割多元接続フレームと上り通信データとしての時分
割多重フレームが、それぞれ所定の切替タイミングで切
り替えられて端局装置と終端装置との間で送受信される
ことを特徴としている。
【0022】すなわち請求項6記載の発明では、例えば
1本の光ファイバにより接続された光通信ネットワーク
で一芯双方向の通信が行われる既存の加入者伝送装置に
も、容易に適用することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
【0024】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0025】図1は本発明の一実施例における加入者伝
送装置の構成の概要を表わしたものである。本実施例に
おける加入者伝送装置は、1つの端局装置10に、スタ
ーカプラ11を介して複数の第1〜第Nの終端装置12
1〜12N(Nは2以上の自然数)が接続されている。端
局装置10と第1〜第Nの終端装置121〜12Nは、光
ファイバによって1対多接続されたマルチポイント型の
ネットワーク構成をなしている。スターカプラ11は、
例えば屋外の電柱に設置される。第1〜第Nの終端装置
121〜12Nは、例えば各加入者宅に設置される。端局
装置10は、加入者網内の図示しない交換機からの加入
者線信号を変換し、第1〜第Nの終端装置121〜12N
に対してマルチポイント通信を行う。第1〜第Nの終端
装置12 1〜12Nは、端局装置10からの加入者線信号
を終端し、図示しないユーザ加入者と通信を行う。
【0026】本実施例における加入者伝送装置の端局装
置10は、加入者伝送装置全体のタイミング基準となる
マスタクロックより周波数の高い高速クロックを発生さ
せ、この高速クロックを用いて各終端装置からの受信バ
ーストデータと期待位相との位相差を検出する。この期
待位相は、予め決められた位相値であってもよいが、以
下ではマスタクロックのエッジを期待位相とする。検出
された位相差は、位相差情報として、端局装置10から
の送信バーストデータ中に挿入され、第1〜第Nの終端
装置121〜12Nに対して通知される。各終端装置12
1〜12Nでは、受信したバーストデータの中から自装置
に対して通知された位相差情報を取り出し、これに基づ
いて位相差を調整して端局装置10に対してバーストデ
ータを送信する。これにより、マスタクロックのエッジ
である所定の期待位相に一致させたビット同期をとるこ
とができるようになっている。
【0027】このような本実施例における加入者伝送装
置では、端局装置10と第1〜第Nの終端装置121
12N間で、TCM伝送方式による一芯双方向の通信が
行われる。端局装置10から各第1〜第Nの終端装置1
1〜12Nへの下り方向は、時分割多重(Time Divisio
n Multiplexing:以下、TDMと略す。)伝送方式で所
定の下り方向の加入者線信号フォーマットの信号による
伝送が行われる。一方、第1〜第Nの終端装置121
12Nそれぞれから端局装置10への上り方向は、時分
割多元接続(Time Division Multiple Access:以下、
TDMAと略す。)伝送方式で所定の上り方向の加入者
線信号フォーマットの信号による伝送が行われる。
【0028】図2は本実施例における加入者伝送装置で
送受信される加入者線信号フォーマットの構成の概要を
表わしたものである。同図(a)は、TCM伝送方式に
より切り替えられる下り方向および上り方向の切替タイ
ミングとなる切替基準信号を示す。同図(b)は、光フ
ァイバ上を伝送される下り方向および上り方向の加入者
線信号のフォーマット構成を示す。同図(c)は、同図
(b)に示す下り方向の加入者線信号のオーバヘッド部
のフォーマット構成を示す。同図(d)は、同図(c)
に示す加入者線信号のオーバヘッド部のシステムOH部
のフォーマット構成を示す。上述したように、本実施例
における加入者伝送装置では、端局装置10と第1〜第
Nの終端装置121〜12N間で、TCM伝送が行われ
る。その際、同図(a)に示すように切替基準信号13
の1周期に相当する時間14の前半部と後半部で、それ
ぞれ下り方向と上り方向の加入者線信号が切り替えられ
る。切替基準信号13の論理レベル“H”に相当する前
半部は、端局装置10から第1〜第Nの終端装置121
〜12Nへの下り方向の所定のTDMフレームを伝送単
位とするTDM伝送が行われる。切替基準信号13の論
理レベル“L”に相当する後半部は、第1〜第Nの終端
装置121〜12Nから端局装置10への上り方向の所定
のTDMAフレームを伝送単位とするTDMA伝送が行
われる。
【0029】切替基準信号13の前半で行われるTDM
通信は、同図(b)に示すTDMフレーム15が伝送さ
れる。このTDMフレーム15は、オーバヘッド(Over
Head:以下、OHと略す。)部16と、ユーザデータが
挿入されるデータ部17とから構成されている。OH部
16は、TDMフレームの制御情報が記されている。デ
ータ部17は、加入者により送受信される加入者データ
が記されている。このOH部16は、同図(c)に示す
ようにシステムOH(System OH:以下、SYSOHと
略す。)部18と、各終端装置に対応した第1〜第Nの
遅延情報191〜19Nとが挿入される。SYSOH部1
8は、TDMフレーム15の同期情報等の制御情報が記
されている。すなわち、SYSOH部18は、同図
(d)に示すように、例えば“01”交番の予め決めら
れた固定パターンであるプリアンブル情報20と、フレ
ーム同期のために予め決められた識別子が挿入されるフ
レーム同期情報21と、各終端装置から端局装置への大
まかな送信タイミングを指定するためのポインタ22と
を有している。SYSOH部18は、その他各終端装置
に対する各種同報的な情報も挿入されている。
【0030】第1〜第Nの遅延情報191〜19Nは、端
局装置10で生成された高速クロックに同期して、期待
位相を基準に検出された位相差に関する遅延情報であ
る。すなわち、端局装置10で受信された第1〜第Nの
終端装置121〜12Nからのバーストデータとマスタク
ロックのエッジである所定の期待位相との位相差に対応
した遅延情報である。第1〜第Nの遅延情報191〜1
Nは、それぞれどの位置にどの終端装置の遅延情報が
挿入されるかが割り当てられている。データ部17は、
各終端装置に対応してN個のタイムスロットを有し、各
タイムスロットに各終端装置の通信情報が挿入される。
したがって、端局装置10から送出されたTDMフレー
ム15を受信した各終端装置は、それぞれ予め自装置に
割り当てられているタイムスロットから受信データを抽
出することになる。
【0031】切替基準信号13の後半で行われるTDM
A通信は、同図(b)に示すN個のTDMAバーストフ
レーム231〜23Nが伝送される。各TDMAバースト
フレーム231〜23Nは、それぞれ第1〜第Nの終端装
置121〜12Nから送出されたバースト信号である。各
終端装置は、端局装置10から受信したTDMフレーム
15に含まれる例えばフレーム同期情報を基準に、それ
ぞれ予め割り当てられた互いに異なる送信タイミングで
これらTDMAバーストフレームを送出する。これら各
終端装置の送信タイミングは、同図(d)に示すポイン
タ22で示されている。したがって、TDMAバースト
フレーム231〜23Nは、それぞれ固定長データであっ
てもよいし、可変長データであっても良い。TDMAバ
ーストフレーム231〜23Nは、それぞれOH部241
〜24Nと、ユーザデータが挿入されるデータ部251
25Nとから構成されている。OH部241〜24Nは、
例えば誤り訂正符号や、発信元情報などが記される。デ
ータ部251〜25Nは、各終端装置からの加入者データ
が挿入される。従来提案された加入者伝送装置における
端局装置では、これら各TDMAバーストフレーム間に
ガードタイムが設けられ、OH部241〜24Nにおける
プリアンブル情報によりビット同期をとることで、各終
端装置からの受信バーストデータを得ていた。これに対
して、本実施例における加入者伝送装置における端局装
置では、マスタクロックのエッジである所定の期待位相
でこれらTDMAバーストフレームを受信することがで
きるようになっている。したがって、これらガードタイ
ムを大幅に削減するとともに、各TDMAバーストフレ
ームのOH部に付加されるプリアンブル情報も大幅に削
減あるいは省略することも可能となる。
【0032】以下、図1に示した本実施例における加入
者伝送装置における各部の構成要部について説明する。
【0033】図3は本実施例における端局装置10の構
成要部を表わしたものである。本実施例における端局装
置10では、図示しないスターカップラを介して受信さ
れたバースト信号は、光結合器30を経て光−電気(Op
tical-Electrical:以下、O−Eと略す。)変換器31
に入力される。この受信されたバースト信号は、図2に
示す上り方向の加入者線信号フォーマット構成の信号で
ある。O−E変換器31は、入力される光信号に対応し
た振幅の電気信号に変換し、受信信号32を生成する。
受信信号32は、受信回路33および位相差検出回路3
4に入力される。
【0034】ところで本実施例における端局装置10
は、加入者伝送装置全体の送受信タイミングの基準とな
るマスタクロック35を生成するマスタクロック発生源
36を備えている。このマスタクロック35は、受信回
路33と、位相差検出回路34と、逓倍回路37と、送
信回路38とに供給されている。受信回路33は、マス
タクロック35に同期して、各終端装置からの受信信号
32を終端する。そして、図2に示す加入者線信号フォ
ーマットを所定のフォーマットの交換網入力信号39に
変換して、図示しない交換機に送信する。逓倍回路37
は、マスタクロック発生源36で発生させたマスタクロ
ック35に同期して、例えば2の倍数であるM倍の速度
のクロックに逓倍した逓倍クロック40を生成する。こ
の逓倍クロック40は、位相差検出回路34に入力され
る。位相差検出回路37は、逓倍クロック40に同期し
て、受信信号32の変化点を参照し受信したバーストデ
ータの位相と、予め決められた理想的な受信バーストデ
ータの位相とした期待位相との位相差を検出する。ここ
では、期待位相として、マスタクロック発生源36で生
成されたマスタクロック35の変化点としてのエッジと
している。位相差検出回路34の検出結果は、位相差情
報41として送信回路38に送出される。
【0035】送信回路38には、図示しない交換機から
所定のフォーマットの交換網出力信号42が入力され
る。この交換網出力信号42には、その制御ヘッダ部に
送信先に関する情報が含まれている。送信回路38は、
この交換網出力信号42の送信先を解析するとともに、
マスタクロック35に同期してSYSOH情報と位相差
情報41とを多重し、図2に示す加入者線信号フォーマ
ットに変換した送信信号43を生成する。このとき多重
されるSYSOH情報としては、図2に示したようにプ
リアンブル情報、フレーム同期情報、各終端装置の大ま
かな送信タイミングを指定するポインタなどが含まれ
る。この送信信号43は、電気−光(以下、E−Oと略
す。)変換器44に入力される。E−O変換器44は、
送信信号43の振幅レベルに対応した強度の光信号に変
換する。この送信信号に対応した光信号は、光結合器3
0を介して各終端装置に対して送信される。
【0036】図4は図3に示した位相差検出回路34の
構成要部の一例を表わしたものである。この位相差検出
回路34は、逓倍クロック40に同期してマスタクロッ
ク35の立ち上がりエッジを検出する第1のエッジ検出
回路45と、逓倍クロック40に同期して受信信号32
の変化点を検出する第2のエッジ検出回路46とを備え
ている。第1のエッジ検出回路45は、マスタクロック
35の立ち上がりを検出したときには、逓倍クロック4
0に同期して第1の検出パルス47をバイナリカウンタ
48のロード端子に対して出力する。第2のエッジ検出
回路46は、電気信号に変換された受信バースト信号の
変化点を検出したときには、逓倍クロック40に同期し
て第2の検出パルス49をラッチ回路50のクロック端
子に対して出力する。バイナリカウンタ48のクロック
端子には、逓倍クロック40が入力されている。ラッチ
回路50のデータ端子には、バイナリカウンタ48のカ
ウント結果51が入力されている。ラッチ回路50は、
第2の検出パルス49によりカウント結果51をラッチ
し、その出力を位相差情報41として図3に示す送信回
路38に供給する。
【0037】このような構成の位相差検出回路34の動
作について、図5のタイミングチャートを参照しながら
説明する。
【0038】図5は図4に示した位相差検出回路34の
各信号の動作タイミングの概要を表わしたものである。
図5(a)は、マスタクロック35の動作タイミング波
形を示す。同図(b)は、例えば2の倍数であるM倍に
逓倍された逓倍クロック40の動作タイミング波形を示
す。同図(c)は、受信信号32の動作タイミング波形
を示す。同図(d)は、第1の検出パルス47の動作タ
イミング波形を示す。同図(e)は、第2の検出パルス
49の動作タイミング波形を示す。同図(f)は、カウ
ント結果51の動作タイミング波形を示す。同図(g)
は、位相差情報41の動作タイミング波形を示す。同図
(b)に示すように、逓倍クロック40は、マスタクロ
ック35に同期して、2の倍数であるM倍に逓倍された
高速クロックが位相検出回路34に入力される。ここ
で、電気信号に変換された受信バーストデータが、同図
(c)に示すタイミングで受信信号32として、この位
相検出回路34に入力されたものとする。
【0039】まず、第1のエッジ検出回路45は、同図
(d)に示すように、マスタクロック35に対して2の
倍数であるM倍の逓倍クロック40に同期して、マスタ
クロック35の立ち上がりを検出し、第1の検出パルス
47を出力する。この第1の検出パルス47は、バイナ
リカウンタ48のロード端子に入力される。バイナリカ
ウンタ48は、ロード端子から第1の検出パルス47が
入力されたとき、内部に保持するカウント値をリセット
するようになっており、強制的にカウント結果“0”を
保持する。バイナリカウンタ48は、逓倍クロック40
の立ち上がりに同期して、カウントアップする。すなわ
ち、同図(f)に示すように、逓倍クロック40が立ち
上がるたびに、バイナリカウンタ48の出力であるカウ
ント結果51は“1”、“2”、・・・とカウントアッ
プされる。ここで、同図(c)に示すタイミングで受信
信号32が変化したとき、第2のエッジ検出回路46
は、同図(e)に示すように、逓倍クロック40に同期
して、これを検出し、第2の検出パルス49を出力す
る。第2の検出パルス49は、ラッチ回路50のクロッ
ク端子に入力される。このラッチ回路50のデータ端子
には、バイナリカウンタ48から出力されるカウント結
果51が入力されるため、第2の検出パルス49に同期
してカウント結果51をラッチする。すなわち、ラッチ
回路50は、同図(g)に示すように、第2の検出パル
ス49が出力されたときのカウント結果51をラッチ
し、その保持した値を位相差情報41として送信回路に
対して出力する。このように構成することにより、位相
差情報41は、マスタクロック35のエッジと、受信信
号32の変化点との位相差を、逓倍クロック40のクロ
ック数で表現することができる。
【0040】この位相差情報41は、端局装置10が各
終端装置121〜12Nから受信バーストデータを受信す
るたびに検出される。そして、第1〜第Nの終端装置1
1〜12Nそれぞれに割り当てられた遅延情報として、
下り方向のTDMフレームのOH部に挿入される。
【0041】次に端局装置10からこのようにして検出
された遅延情報が含まれるTDMフレームを受信する各
終端装置121〜12Nの構成要部について説明する。
【0042】図6は本実施例における第1の終端装置1
1の構成要部を表わしたものである。ここでは、第1
の終端装置121について説明するが、第2〜第Nの終
端装置122〜12Nの構成は、第1の終端装置121
同様である。第1の終端装置121で、図示しないスタ
ーカップラを介して端局装置10から下り方向の受信バ
ーストデータを受信する。この受信バーストデータは、
光結合器601を経て、O−E変換器611に入力され
る。O−E変換器611は、入力される端局装置10か
らの受信バーストデータである光信号の強度に対応した
電気信号に変換し、受信回路621に出力する。受信回
路621は、図2に示す下り方向の受信バーストフレー
ムの所定の同期データからクロック位相同期情報631
を生成する。従来のプリアンブル情報を用いる場合、そ
の固定パターンのエッジを位相同期情報631として出
力することで、一般的に1バイトから数バイトにもおよ
びプリアンブル情報を大幅に削減し、さらに各受信バー
ストデータごとに設けられていたプリアンブル情報をも
不要とすることができる。また、受信バーストフレーム
の所定のフレーム同期情報を用いる場合、その固定パタ
ーンのエッジを位相同期情報631として出力すること
で、一般的に1バイトから数バイトにもおよびプリアン
ブル情報を削除することができる。このクロック位相同
期情報631は、PLL回路641に入力される。PLL
回路641は、このクロック位相同期情報631の位相に
同期して、端局装置10で生成されたマスタクロック3
5と同一周期の従属マスタクロック651を生成する。
これにより、従属マスタクロック651は、端局装置1
0で生成されたマスタクロック35の位相に同期し、か
つ同一周期のタイミング信号となる。
【0043】一方、受信回路621は、さらに端局装置
10から受信した受信バーストデータに含まれるフレー
ム同期情報を参照して、フレーム同期をとる。そして、
これを分離回路661に出力する。分離回路661は、受
信バーストデータからOH部とデータ部とを分離する。
データ部は、その中から予め自終端装置に割り当てられ
ているタイムスロットの受信データを加入者受信データ
671として、図示しない加入者に対して出力される。
また、OH部は、OH解析回路681に出力される。O
H解析回路681は、予め自終端装置に割り当てられて
いる位相差情報を取り出し、遅延量情報691を決定す
る。OH解析回路681は、これまでの遅延量を保持し
ており、これと今回通知された位相差情報とを加算し
て、遅延すべき遅延量を示す遅延量情報691を決定す
る。この遅延量情報691は、可変遅延回路701に対し
て送出される。
【0044】上述した従属マスタクロック651は、逓
倍回路711と、送信回路721に入力される。逓倍回路
711は、従属マスタクロック651から、これに同期し
て端局装置10の逓倍回路37と同一のM倍の速度の逓
倍クロック731を生成することができるようになって
いる。この逓倍クロック731は、端局装置10のマス
タクロックに同期した逓倍クロック40と同等のタイミ
ング信号となる。逓倍クロック731は、可変遅延回路
701に入力される。また、送信回路721は、図示しな
い加入者からの加入者出力データ741が入力される。
そして、これを図2に示したTDMAバーストフレーム
の送信信号751に変換する。送信回路721は、端局装
置から受信した下り方向のTDMフレームを基準に従属
マスタクロック651に同期して、各終端装置ごとに図
2(d)に示すポインタで指定される大まかな送信タイ
ミングで、この送信信号751を、可変遅延回路701
対して供給する。可変遅延回路701は、OH解析回路
681から供給された遅延量情報691に対応して送信信
号751を遅延させる。より具体的には、遅延量情報6
1によって示される逓倍クロック731のクロック数分
だけ、送信信号75 1に遅延量を挿入する。この遅延量
が挿入された送信バースト信号761は、E−O変換器
771でその振幅値に対応した強度の光信号に変換さ
れ、光結合器601を介して端局装置10に対して送出
される。
【0045】図7は図6に示した可変遅延回路701
構成要部の一例を表わしたものである。この可変遅延回
路701は、第1〜第(M−1)のラッチ回路801〜8
M- 1と、セレクタ回路81とを有している。第1〜第
(M−1)のラッチ回路801〜80M-1は、それぞれ同
様の構成をなしており、それぞれのクロック端子には逓
倍クロック731が入力されている。第1のラッチ回路
801のデータ端子には、送信信号751が入力されてい
る。第1のラッチ回路801は、逓倍クロック731の1
クロック分だけ送信信号751を遅延させた遅延送信信
号821を出力する。この遅延送信信号821は、第2の
ラッチ回路802のデータ端子に入力される。したがっ
て、第2のラッチ回路802は、さらに逓倍クロック7
1の1クロック分だけ遅延送信信号821を遅延させた
遅延送信信号822を出力する。同様にして、第M−1
のラッチ回路80M-1は、さらに逓倍クロック731の1
クロック分だけ遅延送信信号82M-2を遅延させた遅延
送信信号82M-1を出力する。送信信号751および遅延
送信信号821〜82M-1は、セレクタ回路81に入力さ
れる。セレクタ回路81は、遅延送信信号821〜82
M-1から択一的に遅延量情報691で示されるクロック数
に対応した遅延信号を選択し、送信バースト信号761
として出力する。
【0046】このように上述した構成の加入者伝送装置
では、端局装置10では各終端装置121〜12Nからの
上り方向のTDMAバーストフレームごとにマスタクロ
ック35より周波数の高い逓倍クロック40を生成し、
例えばマスタクロック35のエッジなどの所定の期待位
相に対してこの逓倍クロック40のクロック数で示され
る位相差を位相差情報41として検出する。そして、各
終端装置121〜12Nそれぞれに遅延情報を、下り方向
のTDMフレームのOH部に挿入することによって通知
する。これを受信した各終端装置121〜12Nは、受信
バーストデータの自装置に割り当てられている位置から
これを抽出する。そして、各終端装置121〜12Nで生
成した端局装置10に同期した同等のタイミングを用い
て、通知されたクロック数分に対応して送信バーストデ
ータを遅延させる。各終端装置121〜12Nからは、こ
の遅延した送信バーストデータが、上り方向のTDMA
バーストデータとして各終端装置それぞれに割り当てら
れたタイミングで端局装置10に対して送出される。
【0047】このような制御を可能とする端局装置10
および第1〜第Nの終端装置121〜12Nは、それぞれ
図示しない中央処理装置(Central Processing Unit:
以下、CPUと略す。)を有しており、それぞれROM
(Read Only Memory)などの所定の記憶装置に格納され
たプログラムに基づいて各種制御を実行することができ
るようになっている。
【0048】図8は図3に示す本実施例における端局装
置10の記憶装置に格納された位相差検出制御を行うプ
ログラムの処理内容の概要を表わしたものである。すな
わち端局装置10では、図示しない交換機から所定のフ
ォーマットの交換網出力信号42が入力されると、この
交換網出力信号42の送信先を解析し、所定のタイムス
ロット位置に加入者データを配置するとともに、マスタ
クロック35に同期してSYSOH情報と位相差情報4
1とを多重する。このとき、SYSOH情報には図2に
示したようにプリアンブル情報、フレーム同期情報、各
終端装置から端局装置への大まかな送信タイミングを指
定するポインタなどが含まれ、位相差情報41の初期値
を“0”とする。
【0049】位相差情報41は、図5に示したように
“0”〜“M−1”の範囲で示される。例えば位相差情
報41が“0”のときは逓倍クロック40の“0”クロ
ック分の位相差があることを示し、位相差情報41が
“M−1”のときは逓倍クロック40の“M−1”クロ
ック分の位相差があることを示す。したがって、逓倍ク
ロック40がマスタクロック35に対して高速なほど、
すなわち逓倍数Mが大きいほど位相差として表現可能な
分解能が向上し、位相差の調整を精度良く行うことがで
きるようになる。
【0050】このようにして、図2に示すTDMフレー
ムに変換された送信信号43は、いわゆるピンポン伝送
方式と呼ばれるTCM伝送方式の切替基準信号13の前
半部のタイミングで、E−O変換器44と光結合器30
を介して、各終端装置に対して送信される(ステップS
90)。続いて、受信パラメータiを第1の終端装置1
1を示す“1”にして、図2に示すTCM伝送方式の
切替基準信号13の後半部のタイミングで受信される各
終端装置からのTDMAバーストフレームを待つ(ステ
ップS91)。
【0051】まず第1の終端装置121からのTDMA
バーストフレームを受信する(ステップS92)。そし
て、位相差検出回路34で図5に示した検出原理で、マ
スタクロック35のエッジと第1の終端装置121から
のTDMAバーストフレームの変化点の位相差を、逓倍
クロック40のクロック数で示される位相差情報41と
して検出する。この検出された位相差情報は、次の下り
方向の送信タイミングで送信されるTDMAフレームの
SYSOH部に、第1の終端装置121に対応する位置
に挿入される(ステップS94)。この挿入位置は、同
様に挿入されるポインタで示される。次に、受信パラメ
ータiが第Nの終端装置12Nを示す“N”であるか否
かを判別する(ステップS95)。受信パラメータiが
第Nの終端装置12Nを示す“N”ではないとき(ステ
ップS95:N)、受信パラメータiを“1”だけ加算
する(ステップS96)。
【0052】そして、次に第2の終端装置122からの
TDMAバーストフレームを受信する(ステップS9
2)。同様にして、位相差を検出し、検出した位相差情
報を、次の下り方向の送信タイミングで送信されるTD
MAフレームのSYSOH部に、第2の終端装置122
に対応する位置に挿入する。このように第Nの終端装置
12Nまで、それぞれ各TDMAバーストフレームを受
信するとともに、位相差を検出することを繰り返す。こ
こまでの一連の処理が、図2に示す切替基準信号13の
1周期である時間14に相当する期間に行われる。
【0053】この1周期では、受信回路33でビット同
期ができない受信バーストデータが存在する。そこで、
ステップS95で受信パラメータiが第Nの終端装置1
Nを示す“N”になったとき(ステップS95)、検
出した位相差情報が挿入されたOH部と加入者データと
を送信する(ステップS92)。このようにOH内には
各終端装置の位相差情報として、前周期で検出された位
相差情報が挿入されるようになっている。その後は、前
周期と同様に、再び各終端装置からのTDMAバースト
フレームを受信し、それぞれマスタクロック35のエッ
ジとの位相差を検出し、次の周期で各終端装置に対して
その位相差情報を通知するといった一連の処理を各周期
ごとに繰り返し行うことになる。
【0054】図9は図6に示す本実施例における第1の
終端装置121の記憶装置に格納された位相調整制御を
行うプログラムの処理内容の概要を表わしたものであ
る。ここでは、第1の終端装置121の処理内容につい
て説明するが、第2〜第Nの終端装置122〜12Nの処
理内容も同様である。すなわち第1の終端装置12
1は、端局装置10から下り方向のTDMAバーストフ
レームを受信する(ステップS100)。次に、この受
信したTDMAバーストフレームに多重されたOH部と
データ部とを分離し、受信回路621でOH部に含まれ
る所定の同期用情報からクロック位相同期情報631
生成する。このクロック位相同期情報631に基づい
て、従属クロック発生源641で端局装置10で生成さ
れたマスタクロック35と同一周期の従属マスタクロッ
ク651を生成する(ステップS101)。さらに、分
離回路661で受信したTDMAバーストフレームから
OH部を分離し、OH解析回路681で第1の終端装置
121に対応する位相差情報を抽出する(ステップS1
02)。さらにOH解析回路681は、次の(1)式で
示すように遅延量情報691を決定する(ステップS1
03)。
【0055】 (遅延量)=(前周期遅延量)+(今周期遅延量) ・・・(1)
【0056】すなわちOH解析回路681は、抽出した
位相差情報と、予め保持している前周期の遅延量とか
ら、今周期で遅延すべき量を含む遅延量情報691を決
定する。これまで述べたように、抽出される位相差情報
は逓倍クロック数で示されるため、この遅延量情報69
1も逓倍クロック数で示される遅延量となる。例えば、
前周期遅延量が“4”で、抽出された位相差情報で示さ
れる今周期遅延量が“1”のとき、遅延量情報691
“5”となり、逓倍クロック731のクロック数“5”
に対応する遅延量を示す。ここで、遅延量情報691
示す逓倍クロック731のクロック数が従属マスタクロ
ック651の1周期を越えるときには、従属マスタクロ
ック651の1周期分の遅延量である逓倍数“M”を減
算した数値を、遅延量情報691として可変遅延回路7
1に供給される。例えば、逓倍数Mが“8”で、遅延
量情報が“12”の場合、遅延量情報691として
“4”が、可変遅延回路701に供給される。
【0057】次に、送信回路721は、図示しない加入
者からの加入者出力データ741が入力され、図2に示
したTDMAバーストフレームのフォーマットに変換し
た送信信号751を生成する。そして、送信回路72
1は、端局装置から受信した下り方向のTDMフレーム
を基準に従属マスタクロック651に同期して、各終端
装置ごとに図2(d)に示すポインタで指定される大ま
かな送信タイミングで、この送信信号751を、可変遅
延回路701に対して送出する(ステップS104)。
可変遅延回路701では、送信信号751に図7に示した
ように遅延量情報691で示される逓倍クロック731
クロック数に対応した遅延量が挿入される(ステップS
105)。例えば、OH解析回路681から通知される
遅延量情報691が“6”であるときには、逓倍クロッ
ク731の“6”クロック分だけ遅延量が挿入される。
この遅延量が挿入された送信バースト信号761は、E
−O変換器771でその振幅値に対応した強度の光信号
に変換され、光結合器601を介して端局装置10に対
して送出される。このようにステップ100〜ステップ
S105の一連の処理を、1周期ごとに行う。
【0058】このように本実施例における加入者伝送装
置では、端局装置10で各終端装置121〜12Nからの
上り方向のTDMAバーストフレームごとに、例えばマ
スタクロック35のエッジなどの所定の期待位相に対し
てマスタクロック35より周波数の高い逓倍クロック4
0のクロック数で表現される位相差を位相差情報41と
して検出する。そして、これら各終端装置121〜12N
それぞれに対応する位相差情報を、下り方向のTDMフ
レームのOH部に挿入して、各終端装置に通知する。こ
れを受信した各終端装置121〜12Nは、受信バースト
データの自装置に割り当てられている位置からこれを抽
出する。そして、各終端装置121〜12Nで生成した端
局装置10に同期した同等のタイミングを用いて、通知
されたクロック数分に対応して送信バーストデータを遅
延させる。各終端装置121〜12Nからは、この遅延し
た送信バーストデータが、上り方向のTDMAバースト
データとして各終端装置それぞれに割り当てられたタイ
ミングで端局装置10に対して送出される。このような
位相調整を毎周期行うことによって、端局装置10で受
信される各終端装置121〜12NからのTDMAバース
トデータの位相は、毎周期全てマスタクロック35のエ
ッジに同期した位相のデータとして受信することができ
る。そして、端局装置10の受信回路33では、マスタ
クロック35のみで常時、正確なビット同期が可能とな
る。したがって、連続するバーストデータ間の位相差を
なくすことができ、信号劣化時におけるバースト誤りを
大幅に低減することができる。さらに、連続するバース
トデータに対するビット同期を正確に行えるため、各バ
ーストデータ間に通常1バイトから数バイト程度の“0
1”交番あるいは“10”交番のプリアンブル情報を省
略することも可能となり、有効なデータ伝送帯域をも増
加させることができるようになる。
【0059】変形例
【0060】本実施例における加入者伝送装置では、マ
スタクロック35のエッジを期待位相として、エッジか
らの位相差がなくなるように位相調整を行っていたが、
これに限定されるものではない。例えば、予め決められ
た理想的とする期待位相データを保持し、端局装置にお
ける位相差検出回路でこの期待位相データと受信バース
トデータの変化点との位相差を位相差情報として検出す
るようにしてもよい。したがって、本実施例における加
入者伝送装置と同様に、本変形例における加入者伝送装
置についても、毎周期ごとに各終端装置から受信する受
信バーストデータの位相調整を正確に行うことができ
る。
【0061】図10は本変形例における加入者伝送装置
の各部信号の位相関係の一例を表わしたものである。同
図(a)は、マスタクロック35の動作波形を示す。同
図(b)は、予め決められた期待位相データを示す。同
図(c)は、端局装置で受信された第1の終端装置12
1からの受信バーストデータの動作波形を示す。同図
(d)は、位相調整後の端局装置で受信された第1の終
端装置121からの受信バーストデータの動作波形を示
す。同図(e)は、端局装置で受信された第Nの終端装
置12Nからの受信バーストデータの動作波形を示す。
同図(f)は、位相調整後の端局装置で受信された第N
の終端装置12Nからの受信バーストデータの動作波形
を示す。同図(a)に示すマスタクロックに対して、同
図(b)に示す期待位相データ110が予め設定されて
いるものとする。本変形例における端局装置に同図
(c)に示すタイミングで受信バーストデータ1111
が受信されたとき、この端局装置の位相差検出回路は逓
倍クロックの“x”クロック分の位相差112を検出す
る。この位相差112は、下り方向のTDMAフレーム
フォーマットのSYSOH部に挿入され、第1の終端装
置121に対して通知される。そして、第1の終端装置
121でこの位相差112に対応した遅延量が挿入され
た結果、次の周期には同図(d)に示すタイミングで位
相調整後の受信バーストデータ1131が端局装置で受
信される。
【0062】さらに同じ周期内で、本変形例における端
局装置に同図(e)に示すタイミングで受信バーストデ
ータ111Nが受信されたとき、この端局装置の位相差
検出回路は逓倍クロックの“y”クロック分の位相差1
14を検出する。この位相差114は、下り方向のTD
MAフレームフォーマットのSYSOH部に挿入され、
第Nの終端装置12Nに対して通知される。そして、第
Nの終端装置12Nでこの位相差114に対応した遅延
量が挿入された結果、次の周期には同図(f)に示すタ
イミングで位相調整後の受信バーストデータ113N
端局装置で受信されることになる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、所定の位相データとの位相差を、加入者装置
全体の基準タイミングであるマスタクロックより周波数
の高い逓倍クロックを用いて端局装置で検出し、端局装
置と1対多接続された複数の終端装置ごとに通知するよ
うにしたので、より精度良くビット同期をとることがで
きるようになる。したがって、連続するバースト信号間
の位相差をなくして常時精度の良いビット同期をとるこ
とができるので、信号劣化時におけるバースト誤りの発
生を大幅に低減することができるようになる。さらに、
従来バースト信号ごとに必要であった1バイトから数バ
イトに及ぶプリアンブル情報などのビット同期に必須な
付加情報を大幅に削減、あるいは削除することができる
ようになり、有効な通信帯域を増加させることも可能と
なる。
【0064】また請求項2記載の発明によれば、請求項
1記載の発明の効果に加えて、位相差情報としてクロッ
ク数を用いることができるので、位相調整や位相差情報
の通信のための各部の構成を簡素化することができる。
【0065】さらに請求項3記載の発明によれば、バイ
ナリカウント手段で逓倍クロックに同期して、位相差を
カウントアップした結果を位相差情報として出力するよ
うにしたので、検出端局装置における位相差検出手段の
構成を簡略化することができる。
【0066】さらにまた請求項4記載の発明によれば、
予め段階的に遅延させた通信データから択一的に選択し
た通信データを送信するようにしたので、終端装置にお
ける可変遅延手段の構成を簡略化することができる。
【0067】さらに請求項5記載の発明によれば、位相
差検出手段でマスタクロックのエッジを基準にビット同
期を調整するようにしたので、位相データとマスタクロ
ックの位相を考慮する必要がなくなり、柔軟な同期シス
テムを実現することができるようになる。
【0068】さらに請求項6記載の発明によれば、例え
ば1本の光ファイバにより接続された光通信ネットワー
クで一芯双方向の通信が行われる既存の加入者伝送装置
にも、容易に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における加入者伝送装置の構
成の概要を示す構成図である。
【図2】本実施例における加入者伝送装置で送受信され
る加入者線信号フォーマットの構成の概要を示す説明図
である。
【図3】本実施例における端局装置の構成要部を示すブ
ロック図である。
【図4】本実施例における位相差検出回路の構成要部の
一例を示すブロック図である。
【図5】本実施例における位相差検出回路の各信号の動
作タイミングを示すタイミングチャート図である。
【図6】本実施例における第1の終端装置の構成要部を
示すブロック図である。
【図7】本実施例における可変遅延回路の構成要部の一
例を示すブロック図である。
【図8】本実施例における端局装置の位相差検出制御の
処理内容の概要を示す流れ図である。
【図9】本実施例における第1の終端装置の位相調整制
御の処理内容の概要を示す流れ図である。
【図10】本変形例における加入者伝送装置の各部信号
の位相間系の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 端局装置 11 スターカップラ 121〜12N 第1〜第Nの終端装置 30、601 光結合器 31、611 O−E変換器 32 受信信号 33、621 受信回路 34 位相差検出回路 35 マスタクロック 36 マスタクロック発生源 37、711 逓倍回路 38、721 送信回路 39 交換網入力信号 40、731 逓倍クロック 41 位相差情報 42 交換網出力信号 43、751 送信信号 44 E−O変換器 45 第1のエッジ検出回路 46 第2のエッジ検出回路 47 第1の検出パルス 48 バイナリカウンタ 49 第2の検出パルス 50 ラッチ回路 51 カウンタ結果 631 クロック位相同期情報 641 PLL回路 651 従属マスタクロック 661 分離回路 671 加入者受信データ 681 OH解析回路 691 遅延量情報 701 可変遅延回路 741 加入者出力データ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタクロックを生成するマスタクロッ
    ク生成手段と、このマスタクロック生成手段によって生
    成されたマスタクロックを第1の逓倍クロックとして逓
    倍する第1の逓倍手段と、上り通信データを受信する第
    1の受信手段と、接続される終端装置ごとに前記第1の
    逓倍手段によって逓倍された第1の逓倍クロックに基づ
    いて予め決められた位相データと前記第1の受信手段に
    よって受信された上り通信データの変化点との位相差を
    検出する位相差検出手段と、前記位相差検出手段によっ
    て検出された位相差を位相差情報として所定の同期デー
    タを含む下り通信データとともに送信する第1の送信手
    段とを備える端局装置と、 前記第1の送信手段によって送信された下り通信データ
    とともに前記位相差情報を受信する第2の受信手段と、
    この第2の受信手段によって受信された下り通信データ
    に含まれる前記同期データに基づいて位相を合わせ前記
    マスタクロックと同じ周期の従属マスタクロックを生成
    する従属マスタクロック生成手段と、この従属マスタク
    ロック生成手段によって生成された従属マスタクロック
    から前記第1の逓倍手段と同じ逓倍数の第2の逓倍クロ
    ックを生成する第2の逓倍手段と、前記従属クロックに
    同期して各終端装置ごとに割り当てられた送信タイミン
    グで上り通信データを送出する第2の送信手段と、この
    第2の送信手段によって送信された上り通信データを前
    記第2の逓倍クロックと前記第2の受信手段で受信され
    た位相差情報とに基づいて遅延させる可変遅延手段とを
    備え前記端局装置と1対多接続されている複数の終端装
    置とを具備することを特徴とする加入者伝送装置。
  2. 【請求項2】 マスタクロックを生成するマスタクロッ
    ク生成手段と、このマスタクロック生成手段によって生
    成されたマスタクロックを第1の逓倍クロックとして逓
    倍する第1の逓倍手段と、上り通信データを受信する第
    1の受信手段と、接続される終端装置ごとに前記第1の
    逓倍手段によって逓倍された第1の逓倍クロックのクロ
    ック数単位に予め決められた位相データと前記第1の受
    信手段によって受信された上り通信データの変化点との
    位相差を検出する位相差検出手段と、前記終端装置ごと
    に前記位相差検出手段によって検出された位相差を前記
    受信データの送信元である終端装置に対応した位相差情
    報としてそれぞれ所定の同期データを含む下り通信デー
    タとともに送信する第1の送信手段とを備える端局装置
    と、 前記第1の送信手段によって送信された下り通信データ
    とともに前記位相差情報を受信する第2の受信手段と、
    この第2の受信手段によって受信された下り通信データ
    に含まれる前記同期データに基づいて位相を合わせ前記
    マスタクロックと同じ周期の従属マスタクロックを生成
    する従属マスタクロック生成手段と、この従属マスタク
    ロック生成手段によって生成された従属マスタクロック
    から前記第1の逓倍手段と同じ逓倍数の第2の逓倍クロ
    ックを生成する第2の逓倍手段と、前記従属マスタクロ
    ックに同期して各終端装置ごとに割り当てられた送信タ
    イミングで上り通信データを送出する第2の送信手段
    と、この第2の送信手段によって送信された上り通信デ
    ータを前記第2の受信手段で受信された位相差情報に対
    応した前記第2の逓倍クロックのクロック数分だけ遅延
    させる可変遅延手段とを備え前記端局装置と1対多接続
    されている複数の終端装置とを具備することを特徴とす
    る加入者伝送装置。
  3. 【請求項3】 前記位相検出手段は、前記予め決められ
    た位相データのエッジを検出する第1のエッジ検出手段
    と、前記マスタクロックの変化点を検出する第2のエッ
    ジ検出手段と、前記第1の逓倍クロックに同期してこの
    第1のエッジ検出手段で前記エッジが検出されたときに
    カウントを開始し前記第1の逓倍クロックのエッジでカ
    ウントアップするバイナリカウント手段と、前記第2の
    エッジ検出手段で前記変化点が検出されたときにこのバ
    イナリカウント手段のカウント結果をラッチするラッチ
    手段とを備えることを特徴とする請求項2記載の加入者
    伝送装置。
  4. 【請求項4】 前記可変遅延手段は、前記第2の逓倍ク
    ロックの1クロック数分から順に1クロック分ずつ段階
    的に前記上り通信データを遅延させる複数の遅延手段
    と、これら遅延手段によって遅延された各上り通信デー
    タから前記位相差情報に基づいて択一的に選択した上り
    通信データを送出する選択手段とを備えることを特徴と
    する請求項2または請求項3記載の加入者伝送装置。
  5. 【請求項5】 前記位相差検出手段は、前記逓倍手段に
    よって逓倍された第1の逓倍クロックのクロック数単位
    に前記マスタクロックのエッジと前記第1の受信手段に
    よって受信された上り通信データの変化点との位相差を
    検出することを特徴とする請求項1〜請求項4記載の加
    入者伝送装置。
  6. 【請求項6】 前記下り通信データとしての時分割多元
    接続フレームと前記上り通信データとしての時分割多重
    フレームが、それぞれ所定の切替タイミングで切り替え
    られて前記端局装置と前記終端装置との間で送受信され
    ることを特徴とする請求項1〜請求項5記載の加入者伝
    送装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008011361A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Fujitsu Ltd ビットレート混在光通信方法並びに光加入者装置及び光局側装置
JP2009077222A (ja) * 2007-09-21 2009-04-09 Oki Electric Ind Co Ltd 端末装置、センタ装置、光通信ネットワークシステム及び上り信号タイミング制御方法

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