JP4763448B2 - ディスプレイ用回路基板の製造方法及び該製造方法に用いる粘着剤シート - Google Patents
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Description
そこで、コスト削減を目的として、微少な結晶シリコン集積回路チップを印刷インクのように印刷原板に付着させ、それを印刷技術などの手段により、ディスプレイ基板上の所定箇所に移し、固定させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この場合、ディスプレイ基板上に、予め高分子フィルムを形成しておき、これに微少な結晶シリコン集積回路チップを印刷技術などの手段で移し、熱成形や加熱プレスなどの方法により、該チップを高分子フィルムに埋め込むことが行われる。しかしながら、このような方法では、高分子フィルムの歪みや発泡などの不具合が発生しやすい上、加熱に時間がかかるため効率的ではない。
このような事情のもとで、本発明者らは、先にディスプレイ用の各画素を制御するための回路チップが埋め込まれたディスプレイ用回路基板を品質よく、高い生産性のもとで効率的に作製するための回路基板用シートとして、特定の貯蔵弾性率を有するエネルギー線硬化型高分子材料を用いることにより、回路チップが埋め込まれた回路基板シートを、品質よく、高い生産性のもとで効率的に作製し得ることを見出した。
しかしながら、このようなエネルギー線硬化型高分子材料を回路基板用シートとして用いた場合、硬化時の収縮により、ガラスなどの基板材料に対する密着性が損なわれ、十分な接着力が得られ難いという問題があった。
すなわち、本発明は、
(1)重量平均分子量60万〜250万の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体100重量部に対して、架橋剤0.01〜20質量%を配合した厚さ5〜100μmのアクリル系粘着剤層、並びに、粘着性アクリル系重合体と紫外線硬化型オリゴマー若しくはモノマーを含む紫外線硬化型高分子材料からなる厚さ30〜1000μmの未硬化層、若しくは、側鎖に紫外線硬化型官能基が導入されてなる粘着性アクリル系重合体を含む紫外線硬化型高分子材料からなる厚さ30〜1000μmの未硬化層を作製し、基板上に厚さ5〜100μmのアクリル系粘着剤層と厚さ30〜1000μmの未硬化層を順に積層してから該未硬化層に回路チップを埋め込み未硬化層を硬化する方法若しくは厚さ30〜1000μmの未硬化層にチップを埋め込み、硬化させた後に厚さ5〜100μmのアクリル系粘着剤層を介して基板に固定する方法によって、紫外線照射後の回路基板用シートの粘着剤層と基板の粘着力を2.5N/25mm以上にすることを特徴とするディスプレイ用回路基板の製造方法、
(2)基板がガラス板である上記(1)項記載のディスプレイ用回路基板の製造方法、
(3)粘着剤層の80℃、1000秒後における緩和弾性率G(1000)が、2×104Pa以上である上記(1)又は(2)項に記載のディスプレイ用回路基板の製造方法、
(4)粘着剤層の80℃、9.8N荷重での保持力試験において、7万秒後のずれ量が1mm以下である上記(1)〜(3)項のいずれかに記載のディスプレイ用回路基板の製造方法、及び
(5)上記(1)〜(4)項のいずれかに記載のディスプレイ用回路基板の製造方法に用いられる回路基板用シートを、基板上に固定するための粘着剤シート、
を提供するものである。
本発明の回路基板に用いられる回路基板用シートとしては、回路チップを埋め込むためのエネルギー線硬化型高分子材料からなる未硬化層を有するシートであればよく、特に制限はない。このような回路基板用シートとしては、例えば(1)エネルギー線硬化型高分子材料からなる未硬化層の回路チップ埋め込み温度における貯蔵弾性率が103〜106Paであり、該未硬化層を硬化させた場合の硬化層の25℃における貯蔵弾性率が107Pa以上である回路基板用シート、(2)エネルギー線硬化型高分子材料からなる未硬化層における回路チップを埋め込む側の表面に、両端部に開口する複数の凹条溝が形成されている回路基板用シート、及び(3)エネルギー線硬化型高分子材料からなる未硬化層と、該未硬化層の回路チップを埋め込む側の表面に設けられたガラス転移温度が0℃以上の樹脂層を有する回路基板用シートなどを用いることができる。
前記(2)の回路基板用シートにおいては、エネルギー線硬化型高分子材料からなる未硬化層の表面に、両端部に開口する複数の凹条溝を形成することにより、回路チップを埋め込む際に、空気が前記凹条溝を通って、両端の開口部が逃げることによって、埋め込まれた回路チップの周辺やシート表面に空気が残存するのを、効率的に防止することができる。また前記凹条溝は、埋め込み時の加圧により、最終的には埋まり、平坦となる。
前記複数の凹条溝は、両端部に開口を有する連続溝であれば、たがいに交差していてもよいし、交差していなくてもよい。交差していない凹条溝の例としては、複数の凹条溝が所定の間隔(ピッチ)で直線状又は曲線状に並列に設けられたものを挙げることができる。一方、交差している凹条溝の例としては、直角に交差した格子状や斜格子状のもの、あるいは、これらの格子を形成する凹条溝が曲線状であるものなどを挙げることができる。
これらの中で、空気を効果的に逃がすことができ、形成の容易さなどの点から、直線状の凹条溝が平行に配列されたもの、あるいは直線状の凹条溝が斜格子状に配列されたものが好ましい。
前記凹条溝の断面形状については特に制限はなく、方形状、逆台形状、逆三角形状など、いずれであってもよい。
当該凹条溝の深さは、空気が逃げやすい点から、回路チップの厚さの5%以上が好ましく、10%以上がより好ましい。深さの上限については特に制限はないが、チップの厚さの90%程度で十分である。
また、当該凹条溝の開口部の幅は、空気が逃げやすい点及びチップの埋設性などの点から、20μm以上で、かつ埋設されるチップの短辺の50%以下であることが好ましい。
さらに、隣接する凹条溝の間隔(凹条溝の端部と端部との間の平坦部の幅)は、回路チップの埋設作業性などの点から、50〜2000μmが好ましく、100〜1000μmがより好ましい。
当該樹脂層のガラス転移温度が0℃未満では、埋め込まれた回路チップの周辺やシート表面に空気が残存するのを防止する効果が十分に発揮されない。当該樹脂層の好ましいガラス転移温度は30℃以上である。その上限については特に制限はないが、通常300℃程度である。
また、当該樹脂層の破断伸度は、回路チップの埋め込み性などの点から、厚さ50μmの測定において、500%以下が好ましく、150%以下がより好ましい。その下限については特に制限はないが、通常1%程度である。当該樹脂層の厚さは、回路チップの埋め込み性及び本発明の効果などの点から、10μm以下が好ましく、0.05〜10μmがより好ましい。
エネルギー線硬化型高分子材料からなる未硬化層の回路チップを埋め込む側の表面に、当該樹脂層を形成する方法としては、前記性状を有する樹脂層を形成し得る方法であればよく、特に制限はない。例えば樹脂層形成用フィルムを前記未硬化層にラミネートする方法、前記未硬化層に、樹脂層形成用塗工液を塗布する方法など、いずれも用いることができる。
当該樹脂層を構成する樹脂材料としては、前記性状を有する樹脂層を形成し得るものであればよく、特に制限されず、様々な樹脂材料を用いることができる。このような樹脂材料としては、例えばポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、エポキシアクリレート系の紫外線硬化樹脂、ウレタンアクリレート系の紫外線硬化樹脂などを挙げることができる。
なお、エネルギー線とは、電磁波又は荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するもの、すなわち紫外線又は電子線などを指す。
前記(1)の高分子材料において、粘着性アクリル系重合体としては、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルと、所望により用いられる活性水素をもつ官能基を有する単量体及び他の単量体との共重合体、すなわち(メタ)アクリル酸エステル共重合体を好ましく挙げることができる。なお、(メタ)アクリル酸エステルは、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステルを意味する。
ここで、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、所望により用いられる活性水素をもつ官能基を有する単量体の例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどのモノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。これらの単量体は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体中、(メタ)アクリル酸エステルは5〜100質量%、好ましくは50〜95質量%含有され、活性水素をもつ官能基を有する単量体は0〜95質量%、好ましくは5〜50質量%含有される。
該高分子材料において、粘着性アクリル系重合体として用いられる(メタ)アクリル酸エステル系共重合体は、その共重合形態については特に制限はなく、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれであってもよい。また、分子量は、重量平均分子量で30万以上が好ましい。
なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した標準ポリスチレン換算の値である。
本発明においては、この(メタ)アクリル酸エステル系共重合体は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カチオン硬化性オリゴマーとしては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、エポキシ化ポリオレフィン、レゾルシン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリエチレングリコールジリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジリシジルエーテル、エポキシ化大豆油などのエポキシ樹脂、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエステルポリビニルエーテル、ポリウレタンポリビニルエーテルなどのビニルエーテル類、エポキシ化ポリオレフィン類が挙げられる。
上記硬化性オリゴマーの重量平均分子量は、GPC法で測定した標準ポリスチレン換算の値で、好ましくは500〜100,000、より好ましくは1,000〜70,000さらに好ましくは3,000〜40,000の範囲で選定される。
この硬化性オリゴマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの硬化性モノマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの硬化性オリゴマーや硬化性モノマーの使用量は、エネルギー線の印加により、硬化後の高分子材料が所望の性状を有するように選定されるが、通常(メタ)アクリル酸エステル共重合体の固形分100質量部に対し、3〜300質量部配合することができる。
また、エネルギー線として、通常紫外線又は電子線が照射されるが、紫外線を照射する際には、使用する硬化性オリゴマーやモノマーに応じて、ラジカル重合開始剤又はカチオン重合開始剤を用いることができる。ラジカル重合開始剤としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロプル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどのベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミン安息香酸エステル、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−プロペニル)フェニル]プロパノン]などが挙げられる。カチオン重合開始剤としては、例えばBF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、FeCl4 -などのアニオンをもつアリルジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウム塩、トリアリルスルホニウム塩を代表的に挙げることができる。さらに、これらの光重合開始剤の活性を高めたり、活性を示す波長領域を広げる目的で増感剤を添加することもできる。これらは1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
配合量は、上述のエネルギー線硬化型高分子材料の固形分100質量部に対し、通常0.1〜10質量部である。
粘着性アクリル系重合体に前記活性点を導入するには、該粘着性アクリル系重合体を製造する際に、−COOH、−NCO、エポキシ基、−OH、−NH2などの官能基と、ラジカル重合性不飽和基とを有する単量体又はオリゴマーを反応系に共存させればよい。
具体的には、前述の(1)の高分子材料において説明した粘着性アクリル系重合体を製造する際に、−COOH基を導入する場合には(メタ)アクリル酸などを、−NCO基を導入する場合には、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアナートなどを、エポキシ基を導入する場合には、グリシジル(メタ)アクリレートなどを、−OH基を導入する場合には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレートなどを、−NH2基を導入する場合には、N−メチル(メタ)アクリルアミドなどを用いればよい。
カチオン重合性官能基としては、電子放出性の置換基をもつオレフィンや、環状エーテル、環状スルフィド、環状イミン、環状ジスルフィド、ラクトン、環状ホルマール、環状イミノエーテルなどの開環カチオン重合性官能基を挙げることができる。
粘着性アクリル系重合体の側鎖にカチオン重合性官能基を導入する他の方法としては、粘着性アクリル系共重合体の製造時に、ラジカル重合性不飽和基とカチオン重合性官能基の両方を含むモノマーまたはオリゴマーを反応系に共存させて製造する方法が挙げられる。
このようにして、粘着性アクリル系重合体の側鎖に、エネルギー線硬化型官能基が導入されてなる粘着性アクリル系重合体、すなわちエネルギー線硬化型(メタ)アクリル酸エステル共重合体が得られる。
このエネルギー線硬化型(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、重量平均分子量が100,000以上のものが好ましく、特に300,000以上のものが好ましい。なお、上記重量平均分子量は、GPC法により測定した標準ポリスチレン換算の値である。
また、所望により用いられる光重合開始剤としては、前述の(1)の高分子材料の説明において例示した光重合開始剤を用いることができる。
前記の(1)及び(2)のエネルギー線硬化型高分子材料においては、本発明の効果が損なわれない範囲で、所望により、架橋剤、粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、充填剤などを添加することができる。
前記架橋剤としては、例えばポリイソシアナート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、アジリジン系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩などが挙げられるが、ポリイソシアナート化合物が好ましく用いられる。この架橋剤は、上述の(メタ)アクリル酸エステル共重合体の固形分100質量部に対して、0〜30質量部配合することができる。
ここで、ポリイソシアナート化合物の例としては、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナートなどの芳香族ポリイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナートなどの脂肪族ポリイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアナートなどの脂環式ポリイソシアナートなど、及びそれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油などの低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体などを挙げることができる。これらの架橋剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、前記の(1)及び(2)のエネルギー線硬化型高分子材料は、弾性率をコントロールするために、(1)のエネルギー線硬化型高分子材料に対し(2)のエネルギー線硬化型(メタ)アクリル酸エステル共重合体を加えることができる。同様に(2)のエネルギー線硬化型高分子材料に対し(1)の粘着性アクリル系重合体、又はエネルギー線硬化型オリゴマーやエネルギー線硬化型モノマーを加えることができる。
また、当該粘着剤層は、80℃、1000秒後における緩和弾性率G(1000)が2×104Pa以上であることが好ましい。該緩和弾性率G(1000)が2×104Pa以上であれば、回路基板が高温下に置かれても、耐久性に優れチップの位置ずれが抑制される。該緩和弾性率G(1000)は、より好ましくは2.2×104Pa以上であり、その上限については特に制限はないが、通常1×105Pa程度である。
さらに、当該粘着剤層は、回路基板用シートの基板に対する密着力の保持性の点から、80℃、9.8N荷重での保持力試験において、7万秒後のずれ量が1mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であることがより好ましく、0.1mm以下であることがさらに好ましい。また、400〜800nmの波長域の光線透過率が80%以上であることが好ましい。
なお、前記の粘着力、緩和弾性率G(1000)及び保持力の測定方法については、後で説明する。
アクリル系粘着剤としては、樹脂成分として重量平均分子量20万以上の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体と共に、架橋剤を含むものが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体としては、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルと、活性水素をもつ官能基を有する単量体と、所望により用いられる他の単量体との共重合体を好ましく挙げることができる。
ここで、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方活性水素をもつ官能基を有する単量体の例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどのアクリルアミド類;モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどのモノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。これらの単量体は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
該アクリル系粘着剤において、樹脂成分として用いられる(メタ)アクリル酸エステル系共重合体は、その共重合形態については特に制限はなく、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれであってもよい。また、分子量は、重量平均分子量で20万以上が好ましく、より好ましくは60万〜250万の範囲で選定される。この重量平均分子量が50万未満では所望の性能が得られにくく、基板への密着性が不十分となるおそれがある。
なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した標準ポリスチレン換算の値である。
このアクリル系粘着剤における架橋剤としては特に制限はなく、従来アクリル系粘着剤において架橋剤として慣用されているものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。このような架橋剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩などが挙げられるが、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物が好ましく用いられる。
ここで、金属キレート化合物の例としては、アルミキレート化合物、チタンキレート化合物などが挙げられる。ポリイソシアネート化合物の例としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネートなど、及びそれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油などの低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体などを挙げることができる。
本発明においては、この架橋剤は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その使用量は、架橋剤の種類にもよるが、前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体100質量部に対し、通常0.01〜20質量部、好ましくは、0.1〜10質量部の範囲で選定される。
また、このアクリル系粘着剤には、所望により粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、シランカップリング剤、充填剤などを添加することができる。
本発明の回路基板は、その作製方法については特に制限はなく、例えば、基板上に粘着剤層と未硬化層を順に積層してから未硬化層に回路チップを埋め込み未硬化層を硬化する方法、未硬化層にチップを埋め込み、硬化させた後に粘着剤層を介して基板に固定する方法、あるいは以下に示す方法により作製することができる。
まず、重剥離型剥離シートの剥離剤層上に、前記のエネルギー線硬化型高分子材料を含む適当な濃度の塗工液を、公知の方法、例えばナイフコート法、ロールコート法、バーコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などにより、乾燥塗膜の厚さが所定の厚さになるように塗布、乾燥して未硬化層を形成させる。
前記未硬化層の厚さは、その使用の条件にもよるが、通常30〜1000μm程度、好ましくは40〜500μmである。
一方、軽剥離型剥離シートの剥離剤層上に、前記の粘着剤を、公知の方法例えばナイフコート法、ロールコート法、バーコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などにより、乾燥塗膜の厚さが、通常5〜100μm、好ましくは10〜60μmになるように塗布、乾燥して粘着剤層を形成させる。
次いで、この粘着剤層を有する軽剥離型剥離シートを、その粘着剤層が、前記で作製した未硬化層を有する重剥離型剥離シートの該未硬化層に対面するようにして貼り合わせることにより、両面剥離シートを有する粘着剤層付き回路基板用シートを作製する。
次に、このようにして得られた粘着剤層付き回路基板用シートの軽剥離型剥離シートを剥がして粘着剤層を露出させたのち、該粘着剤層を介して、回路基板用シートを基板に固定する。次いで、重剥離型剥離シートを剥がして、未硬化層を露出させる。
エネルギー線としては、通常紫外線又は電子線が用いられる。紫外線は、高圧水銀ランプ、フュージョンHランプ、キセノンランプなどで得られ、一方、電子線は電子線加速器などによって得られる。このエネルギー線の中では、特に紫外線が好適である。このエネルギー線の照射量としては、硬化した硬化層の貯蔵弾性率が前述の範囲になるように、適宜選択されるが、例えば紫外線の場合には、光量は100〜500mJ/cm2、照度は10〜500mW/cm2が好ましく、電子線の場合には、10〜1000krad程度が好ましい。
前記の重剥離型剥離シートや軽剥離型剥離シートとしては、特に制限はないが、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルムなどのポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルムにシリコーン樹脂などの剥離剤を塗布して剥離剤層を設けたものなどが挙げられる。これらの剥離シートの厚さは、通常20〜150μm程度である。
前記基板については特に制限はなく、通常ディスプレイ用基板として使用されている透明基板の中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。このような基板としてはガラス板、あるいは板状のプラスチック基板などを挙げることができる。ガラス板としては、例えばソーダライムガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、アルミノケイ酸ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英などからなる基板を用いることができる。一方板状のプラスチック基板としては、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエーテルスルフィド樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂などからなる基板を用いることができる。これらの基板の厚さは、用途に応じて適宜選定されるが、通常20μm〜5mm程度、好ましくは50μm〜2mmである。
さらに、本発明においては、回路チップが埋め込められた回路基板用シートと基板との間に粘着剤層を介在させることにより、前記の回路基板用シートは、基板に密着性よく固定され、品質の良好な回路基板が得られる。
本発明はまた、前述した本発明のディスプレイ用回路基板に用いられる回路基板用シートを、基板上に固定するための粘着剤シートをも提供する。
この粘着剤シートは、前述の粘着剤から構成されており、その厚さは、通常5〜100μm、好ましくは10〜60μmである。
また、この粘着剤シートは、片面又は両面に剥離シートが設けられていてもよい。
なお、各例で得られた回路基板用シートの諸特性は、以下に示す方法により評価した。
(1)粘着剤層の粘着力
各例で作製した粘着剤層付き回路基板用シートを幅25mm、長さ250mmに切断し、軽剥離型剥離シートを剥がして重さ2kgのゴム製ローラーを用いてソーダライムガラスに貼付した。次いで重剥離型剥離シートを剥がし、未硬化層に、幅25mm、長さ250mmの粘着性シート(厚さ20μmの強粘着性粘着剤[リンテック社製、商品名「PA−T1」]が塗布された厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)を重さ2kgのゴム製ローラーを用いて貼り合わせた。ソーダライムガラス[エヌ・エス・ジー・プレシジョン社製、SiO2コートなし]を介して照度400mW/cm2、光量300mJ/cm2の条件で、フュージョンHバルブを光源とする紫外線を照射し、未硬化層を硬化させた。万能型引張試験機を用いて、剥離角度180°、剥離速度300mm/minで粘着性シートが貼り合わされた回路基板用シートをソーダライムガラスから剥離し、粘着力を測定した。
(2)粘着剤層の保持力
各例で作製した回路基板用シートの重剥離型剥離シート側から、照度400mW/cm2、光量300mJ/cm2の条件でフュージョンHバルブを光源とする紫外線を照射して未硬化層を硬化したのち、軽剥離型剥離シートを剥離して粘着剤層をステンレス板(SUS304)に貼付し、JIS Z 0237に従って、7万秒後のずれ量を測定した。ただし、試験温度は80℃とし、荷重は9.8Nとした。
(3)粘着剤層の緩和弾性率
粘着剤層の緩和弾性率G(1000)はレオメーター[Rheometric社製、装置名「RDA II」]を用い、初期ひずみを10%として1000秒後の緩和弾性率を測定した。
(4)耐熱耐久性
各例で作製した回路基板用シート(サイズ100mm×60mm)の軽剥離型剥離シートを剥がし、粘着剤層がガラス面に接するようにソーダライムガラスに貼付し、ソーダライムガラスを介して照度400mW/cm2、光量300mJ/cm2の条件で、フュージョンHバルブを光源とする紫外線を照射し、未硬化層を硬化させた。その後、重剥離型剥離シートを剥がして80℃の恒温槽に100時間投入した後にシートを、目盛付きルーペを用いて目視で観察し、粘着剤層端部と硬化した層の端部との位置のずれ量を測定した。
(1)未硬化層の形成
ブチルアクリレート80質量部とアクリル酸20質量部とを酢酸エチル/メチルエチルケトン混合溶媒(質量比50:50)中で反応させて得たアクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度35質量%)に、共重合体中のアクリル酸100当量に対し30当量になるように2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナートを添加し、窒素雰囲気下、40℃で48時間反応させて、側鎖にエネルギー線硬化性基を有する重量平均分子量が85万のエネルギー線硬化型共重合体を得た。得られたエネルギー線硬化型共重合体溶液の固形分100質量部に対して、光重合開始剤である2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン[チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュア651」]3.0質量部と、エネルギー線硬化型の多官能モノマーおよびオリゴマーからなる組成物[大日精化工業社製、商品名「14−29B(NPI)」]100質量部と、ポリイソシアナート化合物からなる架橋剤[東洋インキ製造社製、商品名「オリバインBHS−8515」]1.2質量部とを溶解させ、最後にメチルエチルケトンを加えて固形分濃度を40質量%に調整し、均一な溶液となるまで撹拌して塗工液(a)とした。
この塗工液をナイフコーターによって、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にシリコーン系剥離剤層が設けられた重剥離型剥離シート[リンテック社製、商品名「SP−PET3811」]の剥離処理面に塗布し、90℃で90秒間加熱乾燥させ、厚さ50μmのエネルギー線硬化型高分子材料からなる未硬化層を形成した。
(2)粘着剤層の形成
ブチルアクリレート95質量部とアクリル酸5質量部とを酢酸エチル溶媒中で反応させて、重量平均分子量が150万のアクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度15質量%)を得た。共重合体溶液100質量部に対して、アルミキレート化合物からなる架橋剤[綜研化学社製、商品名「M−5A」]2質量部(固形分0.1質量部)を溶解させ、塗工液(b)とした。この塗工液をナイフコーターによって、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にシリコーン系剥離剤層が設けられた軽剥離型剥離シート[リンテック社製、商品名「SP−PET3801」]の剥離処理面に塗布し、90℃で90秒間加熱乾燥させ、厚さ25μmの粘着剤層を有するシートを作製した。
(3)回路基板用シートの作製
前記(1)で形成した未硬化層に、前記(2)で形成した粘着剤層を貼り合わせ、厚さ50μmの未硬化層と厚さ25μmの粘着剤層が積層された両面に剥離シートを有する粘着剤層付き回路基板用シートを作製した。
この回路基板用シートについて、諸特性を求めた。結果を第1表に示す。
実施例2
実施例1(2)における粘着剤層の形成を、以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして両面に剥離シートを有する粘着剤層付き回路基板用シートを作製した。
この回路基板用シートについて、諸特性を求めた。結果を第1表に示す。
<粘着剤層の形成>
ブチルアクリレート99質量部と4−ヒドロキシブチルアクリレート1質量部とを酢酸エチル溶媒中で反応させて、重量平均分子量が150万のアクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度15質量%)を得た。共重合体溶液100質量部に対して、ポリイソシアナート化合物からなる架橋剤[東洋インキ製造社製、商品名「オリバインBHS−8515」]を1質量部(固形分0.38質量部)を溶解させ、実施例1と同様の方法で厚さ25μmの粘着剤層を有するシートを作製した。
実施例3
実施例1(2)における粘着剤層の形成を、以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして両面剥離シートを有する粘着剤層付き回路基板用シートを作製した。
この回路基板用シートについて、諸特性を求めた。結果を第1表に示す。
<粘着剤層の形成>
ブチルアクリレート90質量部とアクリル酸10質量部とを酢酸エチル/メチルエチルケトン混合溶媒中(質量比50:50)で反応させて、重量平均分子量が80万のアクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度30質量%)を得た。共重合体溶液100質量部に対して、エポキシ系架橋剤[綜研化学社製、商品名「E−AX」]2質量部(固形分0.1質量部)を溶解させ、実施例1と同様の方法で厚さ25μmの粘着剤層を有するシートを作製した。
実施例4
実施例1(2)における粘着剤層の形成を、以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして両面剥離シートを有する粘着剤層付き回路基板用シートを作製した。
この回路基板用シートについて、諸特性を求めた。結果を第1表に示す。
<粘着剤層の形成>
ブチルアクリレート99質量部と4−ヒドロキシブチルアクリレート1質量部とをトルエン溶媒中で反応させて、重量平均分子量が30万のアクリル酸エステル共重合体溶液(固形分濃度15質量%)を得た。共重合体溶液100質量部に対して、ポリイソシアナート化合物からなる架橋剤[東洋インキ製造社製、商品名「オリバインBHS−8515」]を1質量部(固形分0.38質量部)を溶解させ、実施例1と同様の方法で厚さ25μmの粘着剤層を有するシートを作製した。
比較例1
実施例1(1)と同様の方法で、重剥離型剥離シート上に形成された厚さ50μmの未硬化層に、同様の方法で軽剥離型剥離シートに形成された厚さ25μmの未硬化層を積層し、厚さ75μmのエネルギー線硬化型高分子材料からなる未硬化層を有する両面剥離シート付き回路基板用シートを作製した。
この回路基板用シートについて、諸特性を求めた。結果を第1表に示す。
Claims (5)
- 重量平均分子量60万〜250万の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体100重量部に対して、架橋剤0.01〜20質量%を配合した厚さ5〜100μmのアクリル系粘着剤層、並びに、粘着性アクリル系重合体と紫外線硬化型オリゴマー若しくはモノマーを含む紫外線硬化型高分子材料からなる厚さ30〜1000μmの未硬化層、若しくは、側鎖に紫外線硬化型官能基が導入されてなる粘着性アクリル系重合体を含む紫外線硬化型高分子材料からなる厚さ30〜1000μmの未硬化層を作製し、基板上に厚さ5〜100μmのアクリル系粘着剤層と厚さ30〜1000μmの未硬化層を順に積層してから該未硬化層に回路チップを埋め込み未硬化層を硬化する方法若しくは厚さ30〜1000μmの未硬化層にチップを埋め込み、硬化させた後に厚さ5〜100μmのアクリル系粘着剤層を介して基板に固定する方法によって、紫外線照射後の回路基板用シートの粘着剤層と基板の粘着力を2.5N/25mm以上にすることを特徴とするディスプレイ用回路基板の製造方法。
- 基板がガラス板である請求項1記載のディスプレイ用回路基板の製造方法。
- 粘着剤層の80℃、1000秒後における緩和弾性率G(1000)が、2×104Pa以上である請求項1又は2に記載のディスプレイ用回路基板の製造方法。
- 粘着剤層の80℃、9.8N荷重での保持力試験において、7万秒後のずれ量が1mm以下である請求項1〜3のいずれかに記載のディスプレイ用回路基板の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のディスプレイ用回路基板の製造方法に用いられる回路基板用シートを、基板上に固定するための粘着剤シート。
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