JP4761396B2 - 繊維処理剤 - Google Patents
繊維処理剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4761396B2 JP4761396B2 JP2007033579A JP2007033579A JP4761396B2 JP 4761396 B2 JP4761396 B2 JP 4761396B2 JP 2007033579 A JP2007033579 A JP 2007033579A JP 2007033579 A JP2007033579 A JP 2007033579A JP 4761396 B2 JP4761396 B2 JP 4761396B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- emulsion
- amino group
- containing organopolysiloxane
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Description
とりわけ、アミノ基として、3−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基を有するアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンが一般的であり、特にN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基を有するアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンは、性能面及びコスト面で優れているため、繊維処理剤の重要な材料となっている(特許文献1〜4参照)。
これに対して、酸性物質を配合しない場合の上記エマルジョンのメジアン径は0.3μm以上と大きく、希釈安定性、保存安定性、機械的安定性に劣るという欠点があった。
このように、アミノ基含有オルガノポリシロキサンのマイクロエマルジョンあるいは小粒径化されたエマルジョンを製造する場合に酸性物質を使用することによって、該エマルジョンの安定性や透明性を得ることができるため、酸性物質は該エマルジョンの特性改良に非常に有効である。酸性物質を使用したアミノ基含有オルガノポリシロキサンのマイクロエマルジョン化に関する従来技術は、例えば、特許文献5〜10に開示されている。
すなわち、本発明は、以下の(A)、(B)及び(C)成分:
(A)25℃での動粘度が100〜1,000,000mm2/s、アミン当量が1,000〜100,000g/molであって、一般式(1)で表されるアミノ基含有オルガノポリシロキサン
[式中、Rは炭素数1〜8の1価炭化水素基であり、Aは−R1(NR2CH2CH2)aNR3R4(R1は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、R2、R3、R4は水素原子、炭素数1〜4の1価炭化水素基又は−CH2CH(OH)CH2OHであり、aは0〜4の整数である。)で示される1価の基であり、XはR、A又は−OR5(R5は水素原子又は炭素数1〜8の1価炭化水素基である。)で示される1価の基であり、m及びnは平均重合度を示し、上記動粘度及びアミン当量の数値範囲を満たす数である。但し、n=0の場合、Xの少なくとも1個はAである。]
(B)ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテル
(C)水
を含有し、酸性物質を含有せず、(B)成分の含有量は、(A)成分の質量に対して10〜50質量%であり、(C)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計質量に対して30〜90質量%である水中油型アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンを主剤とする繊維処理剤である。
本発明を構成する(A)成分は、一般式(1)で表されるアミノ基含有オルガノポリシロキサンである。
[式中、Rは炭素数1〜8の1価炭化水素基であり、Aは−R1(NR2CH2CH2)aNR3R4(R1は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、R2、R3、R4は水素原子、炭素数1〜4の1価炭化水素基又は−CH2CH(OH)CH2OHであり、aは0〜4の整数である。)で示される1価の基であり、XはR、A又は−OR5(R5は水素原子又は炭素数1〜8の1価炭化水素基である。)で示される1価の基であり、m及びnは平均重合度を示し、上記動粘度及びアミン当量の数値範囲を満たす数である。但し、n=0の場合、Xの少なくとも1個はAである。]
−C3H6NH2
−C3H6NHC2H4NH2
−C3H6NHC2H4NHC2H4NH2
−CH2CH(CH3)CH2NHC2H4NH2
−C3H6N(CH2CH(OH)CH2OH)C2H4NH(CH2CH(OH)CH2OH)
これらの中で、−C3H6NH2である3−アミノプロピル基、−C3H6NHC2H4NH2であるN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基が、繊維に対して良好な柔軟性が得られる理由から最も好ましい。
また、(A)成分のアミノ基含有オルガノポリシロキサンは、アミン当量が1,000〜100,000g/molであり、1,500〜50,000g/molが好ましく、2,000〜20,000g/molが最も好ましい。アミン当量が1,000g/mol未満であると、繊維に付与される柔軟性が低下し、100,000g/molを超えると、繊維に付与される柔軟性が不充分となる。なお、上記アミン当量とは、窒素原子1個当たりの平均分子量である。
なお、アミノ基含有オルガノポリシロキサン骨格中に分岐単位を導入してもよい。また、有機酸無水物、カーボネート、エポキシ化合物等との反応生成物を使用することも可能である。
特に分岐アルキル部分が、イソデシル基、エチルオクチル基、ブチルヘキシル基等の分岐デシル基であるポリオキシアルキレン分岐デシルエーテルは、酸性物質を配合したエマルジョンと同等の希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性が得られる点で好ましい。
上記式(2)中、R6は炭素数が4〜6のアルキル基、R7は炭素数が2〜4のアルキル基を示し、−(AO)−は炭素数が3及び/又は4のオキシアルキレンユニット、−(EO)−は炭素数が2のオキシエチレンユニットを示す。また、n及びmは、それぞれアルキレンオキサイド、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、nが1〜5、mが1〜100である。
上記式(2)で示されるポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルのうち、特に好ましいものは、酸性物質を配合したエマルジョンと同等の希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性を得る点で、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテルである。
また、ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルを2種類以上併用する場合、HLB値が上記範囲外にあるものを採用してもよいが、それらの混合物のHLB値は上記範囲内にあることが好ましい。なお、ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルの混合物のHLB値は、各成分のHLB値の加重平均である。
ところで、一般的なアミノ基含有オルガノポリシロキサンの乳化では、最終工程で酸性物質、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、オキシグルタミン酸、酪酸、グリコール酸等のカルボン酸、又はリン酸、硝酸、塩酸、硫酸等の無機酸を配合することが必須であり、それによって、アミノ基の一部に四級塩を形成させて、エマルジョンに安定性を付与する。
しかしながら、本発明は、従来技術とは異なり、アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンの安定性に必須である上記の如き酸性物質を使用していない点に特徴がある。本発明の主剤であるアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンは、酸性物質を含有しなくても、上記の(B)成分、特にHLB値が異なる2種類以上のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテルを使用することにより、酸性物質を配合したエマルジョンと同等の希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性を得ることができる。逆に、酸性物質を配合した場合、後述する比較例1〜4に示すように、繊維に付与される柔軟性、繊維に対する吸着性が低下する。
本発明の繊維処理剤を用いて各種繊維又は繊維製品を処理する際には、この繊維処理剤を所定の濃度に調製し、浸漬、スプレー、ロールコート等により繊維に付着させる。付着量は繊維の種類により異なり、特に限定されないが、オルガノポリシロキサン吸着量として、繊維質量の0.01〜10質量%の範囲とするのが一般的である。次いで、熱風吹き付け、加熱炉等で乾燥させればよい。繊維の種類によっても異なるが、乾燥は100〜150℃、2〜5分の範囲で行えばよい。
なお、従来、繊維表面のオルガノポリシロキサン吸着量は、蛍光X線分析によって定量されていたが、蛍光X線分析は、精度の点で定量性を欠く分析法であった。本発明では、以下で述べる実施例で示したように、繊維処理剤による処理布をテトラエトキシシラン、KOH存在下で加熱処理することにより、オルガノポリシロキサンをエトキシシラン化し、ガスクロマトグラフ法により定量して、その定量値をアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量に換算することにより、繊維表面のオルガノポリシロキサン吸着量を求めた。そして、実施例の結果からわかるように、本分析法によれば、オルガノポリシロキサン吸着量について定量性に優れた結果が得られた。
また、その形態、形状にも制限はなく、ステープル、フィラメント、トウ、糸等のような原材料形状に限らず、織物、編み物、詰め綿、不織布等の多様な加工形態の繊維製品も、本発明の繊維処理剤で処理可能な対象となる。
下式(3)で示されるアミノ基含有オルガノポリシロキサン(動粘度:1,200mm2/s、アミン当量:1,690g/mol)300gと、ポリオキシエチレン(4)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル(ノイゲンXL−40:HLB値10.5、第一工業製薬社製、商品名)40g及びポリオキシエチレン(40)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル(ノイゲンXL−400D(65%水溶液):HLB値18.4、第一工業製薬社製、商品名)62gとを、2リットルのポリジョッキに仕込み、ホモミキサーを用いて高速で充分に混合して、転相水100g添加して練りこみ後、イオン交換水498gを加えてホモミキサーで2,500rpmで20分間混合し、アミノ基含有オルガノポリシロキサン濃度が30%の水中油型エマルジョン(A)を得た。このエマルジョン(A)は、青白色液体であり、メジアン径が0.17μm、pHが9.8、粘度が30mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は35.7質量%であった。
このエマルジョン(A)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
実施例1において得られたエマルジョン(A)200gに酢酸(純度99%)を0.02g(アミノ基含有オルガノポリシロキサンの窒素原子に対して0.01モル当量)添加して、ホモミキサーで2,500rpmで10分間混合した後、80℃で4時間加熱をして水中油型エマルジョン(B)を得た。このエマルジョン(B)は、青白色液体であり、メジアン径が0.12μm、pHが9.5、粘度が20mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は35.7質量%であった。
このエマルジョン(B)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
実施例1において、得られたエマルジョン(A)200gに酢酸(純度99%)を0.54g(アミノ基含有オルガノポリシロキサンの窒素原子に対して0.25モル当量)添加して、ホモミキサーで2,500rpmで10分間混合した後、80℃で4時間加熱をして水中油型エマルジョン(C)を得た。このエマルジョン(C)は、青白色半透明な液体であり、メジアン径が0.10μm、pHが7.3、粘度が750mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は35.1質量%であった。
このエマルジョン(C)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
実施例1において、得られたエマルジョン(A)200gに酢酸(純度99%)を1.08g(アミノ基含有オルガノポリシロキサンの窒素原子に対して0.5モル当量)添加して、ホモミキサーで2,500rpmで10分間混合した後、80℃で4時間加熱をして水中油型エマルジョン(D)を得た。このエマルジョン(D)は、青白色半透明な液体であり、メジアン径が0.11μm、pHが6.5、粘度が3,900mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は34.7質量%であった。
このエマルジョン(D)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
実施例1において、得られたエマルジョン(A)200gに酢酸(純度99%)を2.14g(アミノ基含有オルガノポリシロキサンの窒素原子に対して1モル当量)添加して、ホモミキサーで2,500rpmで10分間混合した後、80℃で4時間加熱をして水中油型エマルジョン(E)を得た。このエマルジョン(E)は、青白色半透明な液体であり、メジアン径が0.12μm、pHが5.1、粘度が21,000mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は33.8質量%であった。
このエマルジョン(E)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
実施例1で使用した2種類のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテル乳化剤の比率を変更した。すなわち、アミノ基含有オルガノポリシロキサン(動粘度:1,200mm2/s、アミン当量:1,690g/mol)300gと、ポリオキシエチレン(4)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル(ノイゲンXL−40:第一工業製薬社製、商品名)30g及びポリオキシエチレン(40)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル(ノイゲンXL−400D(65%水溶液):第一工業製薬社製、商品名)77gとを、2リットルのポリジョッキに仕込み、ホモミキサーを用いて高速で充分に混合して、転相水100g添加して練りこみ後、イオン交換水493gを加えてホモミキサーで2,500rpmで20分間混合して、アミノ基含有オルガノポリシロキサン濃度が30%の油中水型エマルジョン(F)を得た。このエマルジョン(F)は、青白色液体であり、メジアン径が0.11μm、pHが9.6、粘度が35mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は35.9質量%であった。
このエマルジョン(F)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
実施例1で使用した2種類のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテル乳化剤の比率を変更した。すなわち、アミノ基含有オルガノポリシロキサン(動粘度:1,200mm2/s、アミン当量:1,690g/mol)300gと、ポリオキシエチレン(4)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル(ノイゲンXL−40:第一工業製薬社製、商品名)60g及びポリオキシプロピレンポリオキシエチレン(40)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル(ノイゲンXL−400D(65%水溶液):第一工業製薬社製、商品名)31gとを、2リットルのポリジョッキに仕込み、ホモミキサーを用いて高速で充分に混合して、転相水100g添加して練りこみ後、イオン交換水493gを加えてホモミキサーで2,500rpmで20分間混合して、アミノ基含有オルガノポリシロキサン濃度が30%の油中水型エマルジョン(G)を得た。このエマルジョン(G)は、青白色液体であり、メジアン径が0.12μm、pHが9.9、粘度が30mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は35.8質量%であった。
このエマルジョン(G)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
実施例1で使用したポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテル乳化剤を変更した。すなわち、アミノ基含有オルガノポリシロキサン(動粘度:1,200mm2/s、アミン当量:1,690g/mol)300gと、ポリオキシエチレン(10)トリデシルエーテル(ノイゲンTDS−100:HLB値13.8、第一工業製薬社製、商品名)80gとを、2リットルのポリジョッキに仕込み、ホモミキサーを用いて高速で充分に混合して、転相水100g添加して練りこみ後、イオン交換水520gを加えてホモミキサーで2,500rpmで20分間混合して、アミノ基含有オルガノポリシロキサン濃度が30%のエマルジョン(H)を得た。このエマルジョン(H)は、乳白色液体であり、メジアン径が0.59μm、pHが10.0、粘度が960mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は36.6質量%であった。
このエマルジョン(H)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
(柔軟性)
実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた各エマルジョンにイオン交換水を加え、固形分0.5質量%に希釈して試験液を調製し、この試験液にポリエステル/綿ブロード布(65%/35%;谷頭商店社製)を1分間浸漬した後、絞り率100%の条件でロールを用いて絞り、100℃で2分間乾燥後、さらに150℃で2分間加熱処理して柔軟性評価用の処理布を作製した。この処理布の柔軟性について、三人のパネラーが手触にて以下の基準により評価した。
評価基準
◎:非常に良好である。
○:良好である。
×:不良である。
柔軟性評価用の処理布において、ポリエステル/綿ブロード布を綿ブロード布(100%:谷頭商店社製)に代えて、柔軟性評価用の処理布と同様な操作により、処理布を作製した。この処理布40cm2(0.47〜0.49g)をガラス製容器に採取し、これにテトラエトキシシランとKOH粉を加え、加熱処理によって、オルガノポリシロキサンをエトキシシラン化し、ガスクロマトグラフ法により定量して、その定量値をアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量に換算した。
実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた各エマルジョンをイオン交換水で2質量%に希釈し、24時間後の表面状態を目視にて観察して、以下の基準により希釈安定性を評価した。
評価基準
○:オイル浮き、干渉膜等が全く認められない。
△:干渉膜が認められる。
×:オイル浮きが認められる。
実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた各エマルジョン100gをガラス瓶に取り、50℃の恒温槽に30日静置保存した後、外観及び上層と下層の不揮発分を目視観察・測定して、以下の基準により保存安定性を評価した。
評価基準
○:全く濃淡分離が認められない。
△:上層と下層でわずかに濃淡分離が確認される。
×:二層に分離している。
実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた各エマルジョンをイオン交換水で2質量%に希釈し、ホモミキサーを用いて5,000rpmで10分間攪拌後の表面状態を目視にて観察して、以下の基準により機械的安定性を評価した。
評価基準
○:オイル浮き、干渉膜等が全く認められない。
△:干渉膜が認められる。
×:オイル浮きが認められる。
表1から明らかであるように、実施例1〜3では、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」の評価において、アミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量が多く、また、「柔軟性」の評価において、非常に良好な結果が得られたことから、実施例1〜3のアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンは、繊維処理剤として、繊維に対して優れた柔軟性、平滑性、撥水性、濃色性を付与することが理解できる。
また、実施例1〜3のエマルジョンは、希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性の全ての点で優れていることが確認された。
一方、酢酸を添加した比較例1〜3では、柔軟性及びアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量の低下が認められた。また、アルキル部が分岐していないポリオキシエチレン(10)トリデシルエーテルを用いた比較例5では、希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性が不良であることが確認された。
Claims (5)
- 以下の(A)、(B)及び(C)成分:
(A)25℃での動粘度が100〜1,000,000mm2/s、アミン当量が1,000〜100,000g/molであって、一般式(1)で表されるアミノ基含有オルガノポリシロキサン
[式中、Rは炭素数1〜8の1価炭化水素基であり、Aは−R1(NR2CH2CH2)aNR3R4(R1は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、R2、R3、R4は水素原子、炭素数1〜4の1価炭化水素基又は−CH2CH(OH)CH2OHであり、aは0〜4の整数である。)で示される1価の基であり、XはR、A又は−OR5(R5は水素原子又は炭素数1〜8の1価炭化水素基である。)で示される1価の基であり、m及びnは平均重合度を示し、上記動粘度及びアミン当量の数値範囲を満たす数である。但し、n=0の場合、Xの少なくとも1個はAである。]
(B)ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテル
(C)水
を含有し、酸性物質を含有せず、(B)成分の含有量は、(A)成分の質量に対して10〜50質量%であり、(C)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計質量に対して30〜90質量%である、水中油型アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンを主剤とする繊維処理剤。 - (B)成分のポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルが、ポリオキシアルキレン分岐デシルエーテルである請求項1記載の繊維処理剤。
- (B)成分のポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルが、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテルである請求項1記載の繊維処理剤。
- (B)成分が、HLB値の異なる2種類以上のポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルからなり、該ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルの混合物のHLB値が12〜16である請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維処理剤。
- 水中油型アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンのメジアン径が0.3μm以下である請求項1〜4記載のいずれか1項に記載の繊維処理剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007033579A JP4761396B2 (ja) | 2007-02-14 | 2007-02-14 | 繊維処理剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007033579A JP4761396B2 (ja) | 2007-02-14 | 2007-02-14 | 繊維処理剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008196082A JP2008196082A (ja) | 2008-08-28 |
JP4761396B2 true JP4761396B2 (ja) | 2011-08-31 |
Family
ID=39755282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007033579A Active JP4761396B2 (ja) | 2007-02-14 | 2007-02-14 | 繊維処理剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4761396B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5201911B2 (ja) * | 2007-08-24 | 2013-06-05 | 日華化学株式会社 | 繊維用処理剤 |
JP5201910B2 (ja) * | 2007-08-24 | 2013-06-05 | 日華化学株式会社 | 繊維用処理剤 |
JP5097151B2 (ja) * | 2009-02-27 | 2012-12-12 | 日華化学株式会社 | 繊維加工方法及び繊維製品 |
JP5596743B2 (ja) * | 2012-05-10 | 2014-09-24 | 丸三綿業株式会社 | 中綿用セルロース繊維及びその製造方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60181322A (ja) * | 1984-02-22 | 1985-09-17 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 炭素繊維の製造方法 |
JPH01292184A (ja) * | 1988-05-18 | 1989-11-24 | Kao Corp | 繊維のしわのばしスプレー |
JPH0655817B2 (ja) * | 1989-04-27 | 1994-07-27 | 信越化学工業株式会社 | アミノシリコーン微粒子エマルジョンの製造方法 |
JPH10140480A (ja) * | 1996-11-07 | 1998-05-26 | Toshiba Silicone Co Ltd | 繊維処理剤 |
JP3945549B2 (ja) * | 1997-06-20 | 2007-07-18 | 信越化学工業株式会社 | 炭素繊維前駆体用油剤 |
JP2004149983A (ja) * | 2002-11-01 | 2004-05-27 | Toho Tenax Co Ltd | 炭素繊維製造用アクリル繊維 |
JP4699159B2 (ja) * | 2004-10-01 | 2011-06-08 | 花王株式会社 | 繊維製品処理剤及び繊維製品のシワ除去方法 |
JP4775543B2 (ja) * | 2005-01-24 | 2011-09-21 | 信越化学工業株式会社 | オルガノシリコーンレジンエマルジョン組成物及びその製造方法、ならびに該組成物の被膜が形成された物品 |
-
2007
- 2007-02-14 JP JP2007033579A patent/JP4761396B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008196082A (ja) | 2008-08-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5743284B2 (ja) | 自己乳化性マイクロエマルション組成物及び繊維処理剤 | |
JPH10147716A (ja) | シリコーンエマルジョン | |
JP4761396B2 (ja) | 繊維処理剤 | |
JPH04327271A (ja) | 繊維用処理剤 | |
US6451905B2 (en) | Shear stable aminosilicone emulsions | |
JP6711111B2 (ja) | 皮膜形成性シリコーンエマルション組成物 | |
US5395549A (en) | Fiber treatment composition containing organosilane, organopolysiloxane and colloidal silica | |
US6472468B1 (en) | Fluorinated polysiloxane, making method, and fiber or fabric treating agent composition | |
KR20040034598A (ko) | 발수성 텍스타일 마무리제 및 제조방법 | |
EP1096059B1 (en) | Polyester fiber treatment agent composition | |
US6277445B1 (en) | Organopolysiloxane compound and composition containing the same | |
JP4738825B2 (ja) | 透明シリコーンマイクロエマルション | |
JP3624262B2 (ja) | 繊維処理剤組成物 | |
JP2000186149A (ja) | オルガノポリシロキサン及びそれを主成分とする組成物 | |
EP3604666A1 (en) | Fibers to which silicone has been fixed, and production method thereof | |
JP4587551B2 (ja) | ポリエステル繊維処理剤組成物 | |
JPH09296111A (ja) | マイクロエマルジョンおよび繊維処理剤 | |
JP7047804B2 (ja) | シリコーン組成物及び繊維処理剤 | |
JP2004181415A (ja) | 消泡剤組成物 | |
JP6631432B2 (ja) | 皮膜形成性シリコーンエマルション組成物及び繊維処理剤 | |
CN116096833A (zh) | 有机硅乳液组合物和纤维处理剂 | |
JPH0686575B2 (ja) | 水中油型オルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法 | |
JPH09143885A (ja) | 繊維処理剤組成物 | |
JP3350334B2 (ja) | 新規なオルガノポリシロキサンおよびそれを主成分とする繊維処理剤組成物 | |
JPH10131054A (ja) | 繊維処理剤組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090123 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100318 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110426 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110531 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110602 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4761396 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |