JP4761396B2 - 繊維処理剤 - Google Patents

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Description

本発明は、天然繊維、合成繊維等に対して、優れた柔軟性、平滑性、撥水性、濃色性を付与する繊維処理剤に関し、より詳しくは、アミノ官能性オルガノポリシロキサンのエマルジョンの安定化剤である酸性物質を含有しないにもかかわらず、希釈安定性、保存安定性、機械的安定性に優れたアミノ官能性オルガノポリシロキサンのエマルジョンを主剤とする繊維処理剤に関するものである。
各種繊維及び繊維製品に対して、柔軟性、平滑性等を付与するための繊維処理剤としては、ジメチルポリシロキサン、エポキシ基含有オルガノポリシロキサン、アミノ基含有オルガノポリシロキサン等の各種オルガノポリシロキサンのエマルジョンが幅広く使用されており、特に良好な柔軟性を付与するアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンが最も多量に使用されている。
とりわけ、アミノ基として、3−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基を有するアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンが一般的であり、特にN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基を有するアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンは、性能面及びコスト面で優れているため、繊維処理剤の重要な材料となっている(特許文献1〜4参照)。
従来のアミノ基含有オルガノポリシロキサンのマイクロエマルジョンあるいは小粒径化されたエマルジョンの製造方法としては、アミノ基含有オルガノポリシロキサンに、ノニオン界面活性剤、あるいはノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤を併用配合して、機械的に乳化して、酸性物質、特にカルボン酸である酢酸を配合し、中和する方法が一般的である。また、カチオン乳化剤により環状ジメチルシロキサンを乳化し、アルカリ触媒で乳化重合しても上記エマルジョンは製造可能であり、この場合でも酸性物質が使用される。
これに対して、酸性物質を配合しない場合の上記エマルジョンのメジアン径は0.3μm以上と大きく、希釈安定性、保存安定性、機械的安定性に劣るという欠点があった。
このように、アミノ基含有オルガノポリシロキサンのマイクロエマルジョンあるいは小粒径化されたエマルジョンを製造する場合に酸性物質を使用することによって、該エマルジョンの安定性や透明性を得ることができるため、酸性物質は該エマルジョンの特性改良に非常に有効である。酸性物質を使用したアミノ基含有オルガノポリシロキサンのマイクロエマルジョン化に関する従来技術は、例えば、特許文献5〜10に開示されている。
特許文献5は、アミノシリコーン及びエポキシ変性アミノシリコーンの微粒子エマルジョンの製造において、アミノシリコーンの窒素原子に対して0.1モル当量以上の酸性物質(蟻酸、酢酸)を添加後、加熱熟成を行う技術を開示している。特許文献6は、線状ポリオルガノシロキサンを含むマイクロエマルジョンを製造する場合に、小粒径化を促進する目的で一価のカルボン酸である酢酸、プロピオン酸、脂肪酸を併用する技術を開示している。特許文献7は、アミノ基含有オルガノポリシロキサンのマイクロエマルジョンを製造する場合に、グリコール酸、アスパラギン酸等を配合する技術を開示している。特許文献8は、アミノ基含有オルガノポリシロキサンのマイクロエマルジョンを製造する場合に、酸として、次亜リン酸、硝酸、塩酸、乳酸、グリコール酸、プロピオン酸、蟻酸、酢酸を使用する技術を開示している。特許文献9は、希釈安定性及び機械的安定性を改良して、良好な柔軟性を有する繊維処理剤を製造する場合に、酸として、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカルボン酸や無機酸を中和剤として使用する技術を開示している。特許文献10は、カルボン酸として、飽和脂肪族カルボン酸、不飽和脂肪族カルボン酸、炭素環式カルボン酸、無水酢酸を併用する技術等を開示している。
特公昭48−1480号公報 特公昭54−43617号公報 特公昭57−43673号公報 特公昭60−185879号公報 特開平2−284959号公報 特開2002−80603号公報 特開平8−73748号公報公報 特公平7−30182号公報公報 特開平9−53016号公報 特開2002−194675号公報
以上述べたように、アミノ基含有オルガノポリシロキサンのマイクロエマルジョンあるいは小粒径化されたエマルジョンを製造するための従来方法は、いずれも各種の酸性物質を使用することにより、アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンの安定性を改良して、マイクロエマルジョン化あるいは小粒径化させるものである。このように、アミノ基含有オルガノポリシロキサンの該エマルジョンを製造する上で、酸性物質は必須成分であり、特に、酸性物質として酢酸を使用することが一般的である。そして、酸性物質を使用することにより、メジアン径が0.3μm以下のアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンを得ることができる。
これに対して、酸性物質を含有していないアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンは、前述したように、メジアン径が0.3μm以上となり、希釈安定性、保存安定性、機械的安定性の点で劣る。特に機械的安定性の低下が大きく、実機での使用においては、機械的せん断力に対する安定性が不十分であるため、エマルジョンが破壊され、繊維製品表面にオイルスポットが発生するという欠点があった。
また、酸性物質を使用したアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンにおいても、繊維処理剤として用いた場合に、アミノ基と酸性物質が反応して四級塩が形成され、それにより綿布及びポリエステル/綿布等のセルロース表面への上記オルガノポリシロキサンの吸着性が低下することによるものと思われる、各種繊維の柔軟性、平滑性、撥水性、濃色性の性能低下があり、改良の必要があった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、その目的は、希釈安定性、保存安定性、機械的安定性に優れると共に、各種繊維に対して優れた柔軟性、平滑性、撥水性、濃色性等を付与することができる、酸性物質を含有しないアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンを主剤とする繊維処理剤を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンの製造に用いる界面活性剤として、ノニオン界面活性剤であるポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルを使用することにより、酸性物質を使用しなくても、希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性に優れ、しかも、各種繊維に対して優れた柔軟性、平滑性、撥水性、濃色性を付与することができるエマルジョンが得られ、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の(A)、(B)及び(C)成分:
(A)25℃での動粘度が100〜1,000,000mm2/s、アミン当量が1,000〜100,000g/molであって、一般式(1)で表されるアミノ基含有オルガノポリシロキサン
Figure 0004761396
[式中、Rは炭素数1〜8の1価炭化水素基であり、Aは−R1(NR2CH2CH2aNR3R4(R1は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、R2、R3、R4は水素原子、炭素数1〜4の1価炭化水素基又は−CH2CH(OH)CH2OHであり、aは0〜4の整数である。)で示される1価の基であり、XはR、A又は−OR5(R5は水素原子又は炭素数1〜8の1価炭化水素基である。)で示される1価の基であり、m及びnは平均重合度を示し、上記動粘度及びアミン当量の数値範囲を満たす数である。但し、n=0の場合、Xの少なくとも1個はAである。]
(B)ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテル
(C)水
を含有し、酸性物質を含有せず、(B)成分の含有量は、(A)成分の質量に対して10〜50質量%であり、(C)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計質量に対して30〜90質量%である水中油型アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンを主剤とする繊維処理剤である。
本発明によれば、酸性物質を含有しないにもかかわらず、希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性に優れると共に、各種繊維に対して優れた柔軟性、平滑性、撥水性、濃色性等の特性を付与することができるアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンを主剤とする繊維処理剤が提供される。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。前記のように、本発明の繊維処理剤は、アミノ基含有オルガノポリシロキサンの油中水型エマルジョンを主剤とするものであり、該エマルジョンは、(A)、(B)及び(C)成分を必須成分とし、酸性物質を含有しないことを特徴とする。
本発明を構成する(A)成分は、一般式(1)で表されるアミノ基含有オルガノポリシロキサンである。
Figure 0004761396
[式中、Rは炭素数1〜8の1価炭化水素基であり、Aは−R1(NR2CH2CH2aNR3R4(R1は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、R2、R3、R4は水素原子、炭素数1〜4の1価炭化水素基又は−CH2CH(OH)CH2OHであり、aは0〜4の整数である。)で示される1価の基であり、XはR、A又は−OR5(R5は水素原子又は炭素数1〜8の1価炭化水素基である。)で示される1価の基であり、m及びnは平均重合度を示し、上記動粘度及びアミン当量の数値範囲を満たす数である。但し、n=0の場合、Xの少なくとも1個はAである。]
一般式(1)におけるRの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子が部分的にハロゲン原子で置換された基を挙げることができる。これらの中では、特にメチル基が繊維に対する撥水性、平滑性、及び柔軟性付与の面から好ましい。
また、一般式(1)におけるAは、−R1(NR2CH2CH2aNR3R4で示される1価の基であり、R1は炭素数1〜8、好ましくは2〜4の2価炭化水素基であり、具体的には、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等のアルキレン基が好ましく、中でもトリメチレン基が好ましい。また、aは、0〜4の整数である。R2、R3、R4は、水素原子、炭素数1〜4の1価炭化水素基又は−CH2CH(OH)CH2OHである。
具体的に、アミノ基であるAとしては、下記のものを挙げることができる。
−C3H6NH2
−C3H6NHC2H4NH2
−C3H6NHC2H4NHC2H4NH2
−CH2CH(CH3)CH2NHC2H4NH2
−C3H6N(CH2CH(OH)CH2OH)C2H4NH(CH2CH(OH)CH2OH)
これらの中で、−C3H6NH2である3−アミノプロピル基、−C3H6NHC2H4NH2であるN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基が、繊維に対して良好な柔軟性が得られる理由から最も好ましい。
(A)成分のアミノ基含有オルガノポリシロキサンは、25℃での動粘度が100〜1,000,000mm2/sであり、好ましくは、1,000〜100,000mm2/sである。25℃での動粘度が100 mm2/s未満であると、繊維に付与される柔軟性が不充分となり、25℃での動粘度が1,000,000mm2/sを超えると、乳化が困難となる。
また、(A)成分のアミノ基含有オルガノポリシロキサンは、アミン当量が1,000〜100,000g/molであり、1,500〜50,000g/molが好ましく、2,000〜20,000g/molが最も好ましい。アミン当量が1,000g/mol未満であると、繊維に付与される柔軟性が低下し、100,000g/molを超えると、繊維に付与される柔軟性が不充分となる。なお、上記アミン当量とは、窒素原子1個当たりの平均分子量である。
一般式(1)におけるXは、上記R、A又は−OR5(R5は水素原子又は炭素数1〜8の1価炭化水素基である。)で示される1価の基である。ここで、R5の1価炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基等が挙げられる。
(A)成分であるアミノ基含有オルガノポリシロキサンは公知の合成方法により容易に得ることができる。例えば、アルカリ金属水酸化物、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の触媒存在下に、オクタメチルシクロテトラシロキサン等の環状シロキサンと3−アミノプロピルジエトキシシランあるいはN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン又はその加水分解物、及びその他の原料として、ヘキサメチルジシロキサン等から選択される化合物とを平衡化反応することにより得られる。
なお、アミノ基含有オルガノポリシロキサン骨格中に分岐単位を導入してもよい。また、有機酸無水物、カーボネート、エポキシ化合物等との反応生成物を使用することも可能である。
本発明を構成する(B)成分には、ノニオン界面活性剤として、ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルを用いる。このポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルにおけるポリオキシアルキレン部分は、通常、炭素数が2〜4のオキシアルキレンユニット、すなわち、炭素数が2〜4のアルキレンオキサイドの付加物で構成され、そのアルキレンオキサイドの平均付加モル数は2〜105である。
また、ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルにおける分岐アルキル部分としては、1〜3個のアルキル基を側鎖として有する炭素数8〜24の分岐アルキル基が好ましい。分岐していないアルキル基であると、後述する比較例5に示されているように、エマルジョンの良好な安定性(希釈安定性、保存安定性、機械的安定性)を得ることが困難となる。
特に分岐アルキル部分が、イソデシル基、エチルオクチル基、ブチルヘキシル基等の分岐デシル基であるポリオキシアルキレン分岐デシルエーテルは、酸性物質を配合したエマルジョンと同等の希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性が得られる点で好ましい。
(B)成分のポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルとしては、特に、生態毒性(水生生物毒性)の低減、広汎な乳化性能、及び得られるエマルジョンの良好な粘性挙動の点で、炭素数10〜11の2−アルキル−1−アルカノール型の飽和1級アルコールから誘導され、下記一般式(2)の構造を有するノニオン界面活性剤が好ましい。

Figure 0004761396
上記式(2)中、R6は炭素数が4〜6のアルキル基、R7は炭素数が2〜4のアルキル基を示し、−(AO)−は炭素数が3及び/又は4のオキシアルキレンユニット、−(EO)−は炭素数が2のオキシエチレンユニットを示す。また、n及びmは、それぞれアルキレンオキサイド、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、nが1〜5、mが1〜100である。
上記式(2)で示されるポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルのうち、特に好ましいものは、酸性物質を配合したエマルジョンと同等の希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性を得る点で、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテルである。
また、(B)成分のポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルとしては、そのHLB値(グリフィン法で定義される。)が12〜16であることが、酸性物質を配合したエマルジョンと同等の希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性が得られる点で好ましい。
(B)成分は、1種類のポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルで構成してもよいが、異なるHLB値を有する2種類以上のポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルの混合物で構成することが好ましい。その場合、ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルの混合物のHLB値が12〜16となるようにポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルを選択することが、酸性物質を配合したエマルジョンと同等の希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性を得る点で好ましい。例えば、2種類のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテルとして、EO(エチレンオキサイド)の平均付加モル数が4モルであり、PO(プロピレンオキサイド)の平均付加モル数が2モルであるポリオキシエチレン(4)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテルと、EOの平均付加モル数が40モルであり、POの平均付加モル数が2モルであるポリオキシエチレン(40)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテルとを併用する場合は、それらの質量比は、ポリオキシエチレン(4)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル/ポリオキシエチレン(40)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル=1/0.2〜1/3、好ましくは1/0.5〜1/2の範囲とする。
また、ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルを2種類以上併用する場合、HLB値が上記範囲外にあるものを採用してもよいが、それらの混合物のHLB値は上記範囲内にあることが好ましい。なお、ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルの混合物のHLB値は、各成分のHLB値の加重平均である。
(B)成分の配合量は、(A)成分の質量に対して、10〜50質量%が好ましく、さらに好ましくは20〜40質量%である。10質量%未満では、得られるエマルジョンのメジアン径が0.3μm以下にならず、安定性が低下する。また、50質量%以上では、(B)成分が(A)成分のアミノ基含有オルガノポリシロキサンの特性を阻害し、また、コスト的にも有利ではない。
(C)成分である水の配合量は、(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計質量の30〜90質量%、特に45〜70質量%とすることが好ましい。
本発明の主剤である水中油型アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンは、上記の(A)、(B)及び(C)成分を含有し、従来公知の処方により製造することができる。すなわち、(A)成分のアミノ基含有オルガノポリシロキサンと(B)成分のポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルを混合して、これらをホモミキサー、ホモジナイザー、コロイドミル、ラインミキサー等の乳化機で乳化すればよい。それにより、安定性に優れた水中油型アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンを得ることができる。本発明の繊維処理剤において、上記エマルジョンのメジアン径は0.3μm以下、特には、0.05〜0.25μmの範囲にあることが、エマルジョンの安定性等の点から好ましい。このメジアン径は、レーザ回折・散乱式粒度分布測定装置で測定したものである。
ところで、一般的なアミノ基含有オルガノポリシロキサンの乳化では、最終工程で酸性物質、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、オキシグルタミン酸、酪酸、グリコール酸等のカルボン酸、又はリン酸、硝酸、塩酸、硫酸等の無機酸を配合することが必須であり、それによって、アミノ基の一部に四級塩を形成させて、エマルジョンに安定性を付与する。
しかしながら、本発明は、従来技術とは異なり、アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンの安定性に必須である上記の如き酸性物質を使用していない点に特徴がある。本発明の主剤であるアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンは、酸性物質を含有しなくても、上記の(B)成分、特にHLB値が異なる2種類以上のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテルを使用することにより、酸性物質を配合したエマルジョンと同等の希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性を得ることができる。逆に、酸性物質を配合した場合、後述する比較例1〜4に示すように、繊維に付与される柔軟性、繊維に対する吸着性が低下する。
本発明の繊維処理剤は、主剤である上記の水中油型アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンに対し、その特性を阻害しない範囲で、他の添加剤として、例えば、防しわ剤、難燃剤、帯電防止剤、酸化防止剤、防腐剤、防錆剤等を添加しても何ら差し支えない。
本発明の繊維処理剤を用いて各種繊維又は繊維製品を処理する際には、この繊維処理剤を所定の濃度に調製し、浸漬、スプレー、ロールコート等により繊維に付着させる。付着量は繊維の種類により異なり、特に限定されないが、オルガノポリシロキサン吸着量として、繊維質量の0.01〜10質量%の範囲とするのが一般的である。次いで、熱風吹き付け、加熱炉等で乾燥させればよい。繊維の種類によっても異なるが、乾燥は100〜150℃、2〜5分の範囲で行えばよい。
本発明の繊維処理剤で処理された繊維は、酸性物質を配合したアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンを含有する繊維処理剤で処理された繊維に比較して、柔軟性、平滑性、撥水性及び濃色性が良好である。これは、本発明を構成する(A)成分であるアミノ基含有オルガノポリシロキサンが、酸性物質によってアミノ基の一部が四級塩を形成したアミノ基含有オルガノポリシロキサンに比較して、同じ処理条件で、綿あるいはポリエステル/綿布への吸着性が高く、より多量なアミノ基含有オルガノポリシロキサンが繊維表面に吸着することによる。
なお、従来、繊維表面のオルガノポリシロキサン吸着量は、蛍光X線分析によって定量されていたが、蛍光X線分析は、精度の点で定量性を欠く分析法であった。本発明では、以下で述べる実施例で示したように、繊維処理剤による処理布をテトラエトキシシラン、KOH存在下で加熱処理することにより、オルガノポリシロキサンをエトキシシラン化し、ガスクロマトグラフ法により定量して、その定量値をアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量に換算することにより、繊維表面のオルガノポリシロキサン吸着量を求めた。そして、実施例の結果からわかるように、本分析法によれば、オルガノポリシロキサン吸着量について定量性に優れた結果が得られた。
本発明の繊維処理剤で処理可能な繊維又は繊維製品についても特に限定はなく、綿、絹、麻、ウール、アンゴラ、モヘア等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル、スパンデックス等の合成繊維に対しても全て有効である。
また、その形態、形状にも制限はなく、ステープル、フィラメント、トウ、糸等のような原材料形状に限らず、織物、編み物、詰め綿、不織布等の多様な加工形態の繊維製品も、本発明の繊維処理剤で処理可能な対象となる。
本発明の繊維処理剤で処理された繊維は、酸性物質を配合したアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンを含有する繊維処理剤で処理された繊維に比較して、柔軟性、平滑性、撥水性及び濃色性が良好であり、各種繊維の処理剤として幅広く使用可能である。
以下に、本発明の具体的態様を実施例により更に詳しく説明するが、本発明は、以下の例によって限定されるものではない。なお、下記の例において粘度はBH型粘度計(東京計器社製)により測定した25℃における値を示し、メジアン径はレーザ回折・散乱式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所社製)により測定した値を示す。
[実施例1]
下式(3)で示されるアミノ基含有オルガノポリシロキサン(動粘度:1,200mm2/s、アミン当量:1,690g/mol)300gと、ポリオキシエチレン(4)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル(ノイゲンXL−40:HLB値10.5、第一工業製薬社製、商品名)40g及びポリオキシエチレン(40)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル(ノイゲンXL−400D(65%水溶液):HLB値18.4、第一工業製薬社製、商品名)62gとを、2リットルのポリジョッキに仕込み、ホモミキサーを用いて高速で充分に混合して、転相水100g添加して練りこみ後、イオン交換水498gを加えてホモミキサーで2,500rpmで20分間混合し、アミノ基含有オルガノポリシロキサン濃度が30%の水中油型エマルジョン(A)を得た。このエマルジョン(A)は、青白色液体であり、メジアン径が0.17μm、pHが9.8、粘度が30mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は35.7質量%であった。
このエマルジョン(A)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
Figure 0004761396
[比較例1]
実施例1において得られたエマルジョン(A)200gに酢酸(純度99%)を0.02g(アミノ基含有オルガノポリシロキサンの窒素原子に対して0.01モル当量)添加して、ホモミキサーで2,500rpmで10分間混合した後、80℃で4時間加熱をして水中油型エマルジョン(B)を得た。このエマルジョン(B)は、青白色液体であり、メジアン径が0.12μm、pHが9.5、粘度が20mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は35.7質量%であった。
このエマルジョン(B)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
[比較例2]
実施例1において、得られたエマルジョン(A)200gに酢酸(純度99%)を0.54g(アミノ基含有オルガノポリシロキサンの窒素原子に対して0.25モル当量)添加して、ホモミキサーで2,500rpmで10分間混合した後、80℃で4時間加熱をして水中油型エマルジョン(C)を得た。このエマルジョン(C)は、青白色半透明な液体であり、メジアン径が0.10μm、pHが7.3、粘度が750mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は35.1質量%であった。
このエマルジョン(C)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
[比較例3]
実施例1において、得られたエマルジョン(A)200gに酢酸(純度99%)を1.08g(アミノ基含有オルガノポリシロキサンの窒素原子に対して0.5モル当量)添加して、ホモミキサーで2,500rpmで10分間混合した後、80℃で4時間加熱をして水中油型エマルジョン(D)を得た。このエマルジョン(D)は、青白色半透明な液体であり、メジアン径が0.11μm、pHが6.5、粘度が3,900mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は34.7質量%であった。
このエマルジョン(D)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
[比較例4]
実施例1において、得られたエマルジョン(A)200gに酢酸(純度99%)を2.14g(アミノ基含有オルガノポリシロキサンの窒素原子に対して1モル当量)添加して、ホモミキサーで2,500rpmで10分間混合した後、80℃で4時間加熱をして水中油型エマルジョン(E)を得た。このエマルジョン(E)は、青白色半透明な液体であり、メジアン径が0.12μm、pHが5.1、粘度が21,000mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は33.8質量%であった。
このエマルジョン(E)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
[実施例2]
実施例1で使用した2種類のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテル乳化剤の比率を変更した。すなわち、アミノ基含有オルガノポリシロキサン(動粘度:1,200mm2/s、アミン当量:1,690g/mol)300gと、ポリオキシエチレン(4)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル(ノイゲンXL−40:第一工業製薬社製、商品名)30g及びポリオキシエチレン(40)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル(ノイゲンXL−400D(65%水溶液):第一工業製薬社製、商品名)77gとを、2リットルのポリジョッキに仕込み、ホモミキサーを用いて高速で充分に混合して、転相水100g添加して練りこみ後、イオン交換水493gを加えてホモミキサーで2,500rpmで20分間混合して、アミノ基含有オルガノポリシロキサン濃度が30%の油中水型エマルジョン(F)を得た。このエマルジョン(F)は、青白色液体であり、メジアン径が0.11μm、pHが9.6、粘度が35mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は35.9質量%であった。
このエマルジョン(F)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
[実施例3]
実施例1で使用した2種類のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテル乳化剤の比率を変更した。すなわち、アミノ基含有オルガノポリシロキサン(動粘度:1,200mm2/s、アミン当量:1,690g/mol)300gと、ポリオキシエチレン(4)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル(ノイゲンXL−40:第一工業製薬社製、商品名)60g及びポリオキシプロピレンポリオキシエチレン(40)ポリオキシプロピレン(2)分岐デシルエーテル(ノイゲンXL−400D(65%水溶液):第一工業製薬社製、商品名)31gとを、2リットルのポリジョッキに仕込み、ホモミキサーを用いて高速で充分に混合して、転相水100g添加して練りこみ後、イオン交換水493gを加えてホモミキサーで2,500rpmで20分間混合して、アミノ基含有オルガノポリシロキサン濃度が30%の油中水型エマルジョン(G)を得た。このエマルジョン(G)は、青白色液体であり、メジアン径が0.12μm、pHが9.9、粘度が30mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は35.8質量%であった。
このエマルジョン(G)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
[比較例5]
実施例1で使用したポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテル乳化剤を変更した。すなわち、アミノ基含有オルガノポリシロキサン(動粘度:1,200mm2/s、アミン当量:1,690g/mol)300gと、ポリオキシエチレン(10)トリデシルエーテル(ノイゲンTDS−100:HLB値13.8、第一工業製薬社製、商品名)80gとを、2リットルのポリジョッキに仕込み、ホモミキサーを用いて高速で充分に混合して、転相水100g添加して練りこみ後、イオン交換水520gを加えてホモミキサーで2,500rpmで20分間混合して、アミノ基含有オルガノポリシロキサン濃度が30%のエマルジョン(H)を得た。このエマルジョン(H)は、乳白色液体であり、メジアン径が0.59μm、pHが10.0、粘度が960mP・s(25℃)であり、105℃で3時間後の不揮発分は36.6質量%であった。
このエマルジョン(H)に対して、以下で述べる「柔軟性」、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」、「希釈安定性」、「保存安定性」及び「機械的安定性」について評価し、その結果を表1に示した。
[評価]
(柔軟性)
実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた各エマルジョンにイオン交換水を加え、固形分0.5質量%に希釈して試験液を調製し、この試験液にポリエステル/綿ブロード布(65%/35%;谷頭商店社製)を1分間浸漬した後、絞り率100%の条件でロールを用いて絞り、100℃で2分間乾燥後、さらに150℃で2分間加熱処理して柔軟性評価用の処理布を作製した。この処理布の柔軟性について、三人のパネラーが手触にて以下の基準により評価した。
評価基準
◎:非常に良好である。
○:良好である。
×:不良である。
(綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量)
柔軟性評価用の処理布において、ポリエステル/綿ブロード布を綿ブロード布(100%:谷頭商店社製)に代えて、柔軟性評価用の処理布と同様な操作により、処理布を作製した。この処理布40cm2(0.47〜0.49g)をガラス製容器に採取し、これにテトラエトキシシランとKOH粉を加え、加熱処理によって、オルガノポリシロキサンをエトキシシラン化し、ガスクロマトグラフ法により定量して、その定量値をアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量に換算した。
(希釈安定性)
実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた各エマルジョンをイオン交換水で2質量%に希釈し、24時間後の表面状態を目視にて観察して、以下の基準により希釈安定性を評価した。
評価基準
○:オイル浮き、干渉膜等が全く認められない。
△:干渉膜が認められる。
×:オイル浮きが認められる。
(保存安定性)
実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた各エマルジョン100gをガラス瓶に取り、50℃の恒温槽に30日静置保存した後、外観及び上層と下層の不揮発分を目視観察・測定して、以下の基準により保存安定性を評価した。
評価基準
○:全く濃淡分離が認められない。
△:上層と下層でわずかに濃淡分離が確認される。
×:二層に分離している。
(機械的安定性)
実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた各エマルジョンをイオン交換水で2質量%に希釈し、ホモミキサーを用いて5,000rpmで10分間攪拌後の表面状態を目視にて観察して、以下の基準により機械的安定性を評価した。
評価基準
○:オイル浮き、干渉膜等が全く認められない。
△:干渉膜が認められる。
×:オイル浮きが認められる。
Figure 0004761396
(評価結果)
表1から明らかであるように、実施例1〜3では、「綿ブロード布へのアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量」の評価において、アミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量が多く、また、「柔軟性」の評価において、非常に良好な結果が得られたことから、実施例1〜3のアミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンは、繊維処理剤として、繊維に対して優れた柔軟性、平滑性、撥水性、濃色性を付与することが理解できる。
また、実施例1〜3のエマルジョンは、希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性の全ての点で優れていることが確認された。
一方、酢酸を添加した比較例1〜3では、柔軟性及びアミノ基含有オルガノポリシロキサンの吸着量の低下が認められた。また、アルキル部が分岐していないポリオキシエチレン(10)トリデシルエーテルを用いた比較例5では、希釈安定性、保存安定性及び機械的安定性が不良であることが確認された。

Claims (5)

  1. 以下の(A)、(B)及び(C)成分:
    (A)25℃での動粘度が100〜1,000,000mm2/s、アミン当量が1,000〜100,000g/molであって、一般式(1)で表されるアミノ基含有オルガノポリシロキサン
    Figure 0004761396
    [式中、Rは炭素数1〜8の1価炭化水素基であり、Aは−R1(NR2CH2CH2aNR3R4(R1は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、R2、R3、R4は水素原子、炭素数1〜4の1価炭化水素基又は−CH2CH(OH)CH2OHであり、aは0〜4の整数である。)で示される1価の基であり、XはR、A又は−OR5(R5は水素原子又は炭素数1〜8の1価炭化水素基である。)で示される1価の基であり、m及びnは平均重合度を示し、上記動粘度及びアミン当量の数値範囲を満たす数である。但し、n=0の場合、Xの少なくとも1個はAである。]
    (B)ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテル
    (C)水
    を含有し、酸性物質を含有せず、(B)成分の含有量は、(A)成分の質量に対して10〜50質量%であり、(C)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計質量に対して30〜90質量%である、水中油型アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンを主剤とする繊維処理剤。
  2. (B)成分のポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルが、ポリオキシアルキレン分岐デシルエーテルである請求項1記載の繊維処理剤。
  3. (B)成分のポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルが、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン分岐デシルエーテルである請求項1記載の繊維処理剤。
  4. (B)成分が、HLB値の異なる2種類以上のポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルからなり、該ポリオキシアルキレン分岐アルキルエーテルの混合物のHLB値が12〜16である請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維処理剤。
  5. 水中油型アミノ基含有オルガノポリシロキサンのエマルジョンのメジアン径が0.3μm以下である請求項1〜4記載のいずれか1項に記載の繊維処理剤。
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