JP4760630B2 - 液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドの駆動方法、及び液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドの駆動方法、及び液滴吐出装置 Download PDF

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Description

本発明は、静電駆動方式のインクジェットヘッド等に用いられる液滴吐出ヘッドとその駆動方法、及びその液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置に関するものである。
従来、静電アクチュエータを使用した静電駆動方式のインクジェットヘッドにおいて、インクの吐出量を制御する技術として、『静電アクチュエータの駆動方法として、振動板15と絶縁膜14が直接接触する当接駆動を行う場合に、振動板15と個別電極13の絶縁を確保するための絶縁膜14が個別電極13上に形成されている。振動板15と個別電極13の間隔(ギャップ長)が少なくとも二種類以上となるように階段状の段差が形成されている。ギャップ長が二つ以上であれば、アクチュエータの駆動電圧低下の効果が見られるが、段差数の増加に従い、その効果は顕著となる。この場合、個別電極13と絶縁膜14はn段の段差位置まで形成することで、振動板15と電極基板の静電引力の作用する面積を広げることが出来るため、効率的な動作が可能となる。』というものが提案されている(特許文献1)。
また、『インクジェットヘッドを、インクが充填されノズルを有する液室5、該液室の一部に形成された振動板3、該振動板に設けられた第1の電極1、該第1の電極と微小間隔隔てて対向して設けられた第2の電極2で構成し、その際、前記振動板の一つに対して設けられる前記第1の電極あるいは前記第2の電極の少なくとも一方を複数個に分割した構造の分割電極2a,2b,2cで構成し、前記分割電極を構成するそれぞれの電極を駆動することによって、前記第1及び第2の電極1,2間に電位差を生ぜしめ、静電力で該振動板3を変形させて該ノズルからインクを吐出する。』というものも提案されている(特許文献2)。
また、『インクジェッドヘッド1のインク室5の底壁は振動板51として機能し、これが弾性変形して当接可能な位置に対向壁91が配置されている。振動板51に対向する電極10は複数の電極部分に分割され、電極部分を相互に抵抗体で接続することにより、電極部分の時定数はそれぞれ異なる。対向電極間の電圧波形を制御することで、振動板51の各部分と対向壁の各表面との当接状態を変更することが可能になり、よって、インク滴の吐出重量等の吐出特性を多様に変化させることが可能になる。』というものも提案されている(特許文献3)。
特開2000−318155号公報(要約) 特開2000−15801号公報(要約) 特開2000−272119号公報(要約)
上記特許文献1に開示されている従来技術は、振動板と個別電極のギャップを多段構造にすることによってインク吐出量を制御するものであるが、インクジェットヘッドの製造工程において、多段ギャップを形成するための工程を要するため、多段ギャップを有しない場合と比較して多くの製造工程を要する。
また、上記特許文献2に開示されている従来技術は、個別電極をさらに分割して個々に制御するものであるが、実装部の電極密度が増加するため、高密度ピッチのインクジェットヘッドにおいて同技術を使用すると、さらに電極密度が増し、製造コストが増加する。
また、上記特許文献3に開示されている従来技術は、個別電極を長手方向に分割して抵抗体で接続するものであるが、個別電極の全面を当接させるまでに多くの時間を要するため、インクジェットヘッドを高周波数で駆動する際の課題となっていた。
本発明は、上記のような課題を解決し、従来と同様の製造工程で製造可能で、かつインク吐出量を制御できる構造を有する液滴吐出ヘッドとその駆動方法、及びその液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置を得ることを目的とする。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出するノズル孔に連通する吐出室と、該吐出室の底部に形成される振動板と、該振動板に所定のギャップを介して対向配置された複数の個別電極と、前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加して静電気力を発生させる駆動手段とを備え、前記各個別電極は、短手方向に3分割され、分割された個々の電極片のうちの中央に位置する電極片は、他の2つの電極片よりも短手方向の幅を広く形成し、分割された個々の電極片が、該個々の電極片よりも電気抵抗の高い高抵抗部で電気的に結合され、前記高抵抗部は、前記中央に位置する電極片に流れる電荷の進行方向の奥側に配置され、前記個別電極と同じ素材からなり、かつ前記分割された個々の電極片よりも断面積が狭く形成され、前記駆動手段は、液滴吐出量が多くなるように制御する際には、前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加する時間を長くして、前記中央に位置する電極片、及び前記他の2つの電極片に電荷を充填し、前記振動板と前記個別電極の短手方向の当接幅を広くし、液滴吐出量が少なくなるように制御する際には、前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加する時間を短くして、前記中央に位置する電極片に電荷を充填し、前記振動板と前記個別電極の短手方向の当接幅を狭くする。
そのため、駆動電圧パルスを適切に制御して、液滴吐出量をコントロールすることが可能となる。
また、段差構造などの複雑な構造を有さないため簡単に製造することができるので、製造工程の簡易化の観点から上記従来技術と比較して有利である。
また、短手方向に分割しているため、電荷の充填時間は個別電極を分割しない構造を有する場合と同程度であり、動作速度を低下させることなく、液滴吐出量をコントロールすることが可能となる。
また、本発明に係る液滴吐出ヘッドにおいては、前記個別電極は、分割された個々の電極片が、該個々の電極片よりも電気抵抗の高い高抵抗部で電気的に結合されてなる。
そのため、分割された個々の電極片に時定数の差を設けて、駆動電圧パルスの印加時間により電荷の充填時間を調整し、これにより振動板の当接幅を制御して液滴吐出量をコントロールできる。
また、本発明に係る液滴吐出ヘッドにおいては、前記高抵抗部は、前記個別電極に流れる電荷の進行方向の奥側に配置されている。
そのため、電荷の流れる方向に制約を持たせ、各分割電極片に電荷が行き渡る時間の差を大きくすることができる。これにより、駆動電圧パルスの印加時間で電荷の充填時間を調整することの実効性を高めることができる。
また、本発明に係る液滴吐出ヘッドにおいては、前記高抵抗部は、前記個別電極と同じ素材からなり、かつ前記分割された個々の電極片よりも断面積が狭く形成されている。
そのため、個別電極11の製造工程において、個別電極11を短手方向に分割する構造が、分割のためのエッチング工程を1つ追加するのみで簡単に得られるので、製造工程の簡易化の観点から上記従来技術と比較して有利である。
また、本発明に係る液滴吐出ヘッドにおいては、前記個別電極は、短手方向に3分割され、分割された個々の電極片のうちの中央に位置する電極片は、他の2つの電極片よりも短手方向の幅を広く形成されている。
そのため、中央の電極片のみ振動板が当接する場合でも一定の液滴吐出量を確保することができるとともに、他の2つの電極片との当接でより細かな液滴吐出量の制御が可能である。
また、本発明に係る液滴吐出ヘッドにおいては、前記駆動手段は、液滴吐出量が多くなるように制御する際には、前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加する時間を長くして、前記中央に位置する電極片、及び前記他の2つの電極片に電荷を充填し、前記振動板と前記個別電極の短手方向の当接幅を広くし、液滴吐出量が少なくなるように制御する際には、前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加する時間を短くして、前記中央に位置する電極片に電荷を充填し、前記振動板と前記個別電極の短手方向の当接幅を狭くする。
そのため、上記液滴吐出ヘッドの短手方向に分割された構造を利用して、液滴吐出量を制御することができる。
また、個別電極の長手方向の段差構造によりインク吐出量を制御する場合であっても、同様の駆動方法により、その長手方向の構造による制御に加えて、液滴吐出量をさらに細かく制御することができる。
また、本発明に係る液滴吐出装置は、上記の液滴吐出ヘッドを備えている。
そのため、簡易な製造工程で得られるインクジェットヘッドを用いて、駆動電圧パルスの印加時間でインク吐出量を制御可能なインクジェットプリンタを得ることができる。
また、本発明に係る液滴吐出ヘッドの駆動方法は、液滴を吐出するノズル孔に連通する吐出室と、該吐出室の底部に形成される振動板と、該振動板に所定のギャップを介して対向配置された複数の個別電極と、前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加して静電気力を発生させる駆動手段とを備え、前記各個別電極が、短手方向に3分割され、分割された個々の電極片のうちの中央に位置する電極片は、他の2つの電極片よりも短手方向の幅を広く形成し、分割された個々の電極片が、該個々の電極片よりも電気抵抗の高い高抵抗部で電気的に結合され、前記高抵抗部が、前記中央に位置する電極片に流れる電荷の進行方向の奥側の端部に配置され、前記個別電極と同じ素材からなり、かつ前記分割された個々の電極片よりも断面積が狭く形成されている液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、前記静電気力により前記振動板と前記個別電極を当接させるステップと、静電気力を弱めることにより前記振動板と前記個別電極の当接を解放し、前記吐出室内の液体圧力変動を発生させて、前記ノズル孔より液滴を吐出させるステップと、を有し、液滴吐出量が多くなるように制御する際には、前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加する時間を長くして、前記中央に位置する電極片、及び前記他の2つの電極片に電荷を充填し、前記振動板と前記個別電極の短手方向の当接幅を広くし、液滴吐出量が少なくなるように制御する際には、前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加する時間を短くして、前記中央に位置する電極片に電荷を充填し、前記振動板と前記個別電極の短手方向の当接幅を狭くするものである。
そのため、上記液滴吐出ヘッドの短手方向に分割された構造を利用して、駆動電圧パルスの印加時間のみにより、液滴吐出量を制御することができる。
また、個別電極の長手方向の段差構造によりインク吐出量を制御する場合であっても、同様の駆動方法により、その長手方向の構造による制御に加えて、液滴吐出量をさらに細かく制御することができる。
また、本発明に係る液滴吐出ヘッドの駆動方法においては、前記個別電極の分割された個々の電極片の時定数に基づいて、前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加する時間を調整する。
そのため、電極片の幅や高抵抗部の抵抗値などの具体的な値を設定する際に、時定数を参照することができるので、過分な試行錯誤をする必要がなくなり、効率的な設計が可能である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッドの一例)の概略構成を示す分解斜視図である。
図1のインクジェットヘッドは、電極ガラス基板1、キャビティプレート2、ノズルプレート3の3つの基板を貼り合わせた3層構造で構成されている。
電極ガラス基板1の上面にキャビティプレート2が接合され、キャビティプレート2の上面にノズルプレート3が接合される。
以下、各基板の構成について説明する。
電極ガラス基板1は、例えば厚さ約1mmのガラス基板から作製されている。中でも、キャビティプレート2のシリコン基板と熱膨張係数の近い硼珪酸系の耐熱硬質ガラスを用いるのが適している。
これは、電極ガラス基板1とキャビティプレート2を陽極接合する際、両基板の熱膨張係数が近いため、電極ガラス基板1とキャビティプレート2との間に生じる応力を低減することができ、その結果剥離等の問題を生じることなく電極ガラス基板1とキャビティプレート2を強固に接合することができるからである。
電極ガラス基板1の表面には複数の凹部がエッチングにより形成されており、各凹部内には一般にITO(Indium Tin Oxide)からなる個別電極11が形成されている。
個別電極11は、キャビティ基板2の振動板22に対向して配置される。
また、個別電極11は、個別電極配線部12を介して個別電極端子部13に接続されている。
キャビティプレート2は、例えば厚さ約30μmのシリコン基板から作製されている。キャビティプレート2の下面の電極ガラス基板1と接合する面には、例えばTEOS(Tetraethylorthosilicate Tetraethoxysilane:テトラエトキシシラン、珪酸エチル)膜からなる絶縁膜が、例えば0.1μmの厚さでプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)等により形成されている。この絶縁膜は、インクジェットヘッドの駆動時における絶縁破壊や短絡を防止するために設けられている。なお、絶縁膜はTEOSに限ったものではなく、SiON、Al2O3、Ta2O5やHfO2などでもよい。
キャビティプレート2は、インクキャビティ21、振動板22、共通インク室23、共通電極24を有している。
インクキャビティ21は、ノズル31から吐出するインク室であり、それぞれのノズル31に対応して設けられている。
振動板22は、それぞれのインクキャビティ21の底部に、個別電極11に対向するように配置される。振動板22と個別電極11により、静電アクチュエータが構成される。静電アクチュエータの動作の詳細は、後述の図2で説明する。
共通インク室23には、図示しない外部のインク供給経路を介して、インクが供給される。
共通電極24には、後述のドライバIC309の共通出力端子COMが接続される。
なお、本発明における「吐出室」は、インクキャビティ21がこれに相当する。
ノズルプレート3は、例えば厚さ約50μmのシリコン基板から作製されている。
ノズルプレート3には、インク吐出口であるノズル31が所定のピッチで複数設けられている。
図2は、図1に示す3層のインクジェットヘッド構成を張り合わせた際の側断面図である。以下、図2を用いてインクジェットヘッドの動作を説明する。
各インクキャビティ21の底部には、面外方向に振動可能な振動板22が形成される。
振動板22と、それぞれの振動板22に対向して配置される個別電極11とにより、静電アクチュエータが構成される。
振動板22と個別電極11との間のギャップ開放端部は、ギャップ内に湿気や埃等が進入しないようエポキシ樹脂等の封止剤101で気密に封止されている。
この静電アクチュエータに駆動電圧パルスを印加することによって発生する静電気力を利用して、振動板22を振動させる。振動板22の振動によって、インクキャビティ21の容積が増減し、これによってインクキャビティ21内に発生するインク圧力の変動に基づき、インクキャビティ21に連通しているノズル31からインク液滴が吐出される。
図3は、インクジェットヘッドの制御系の構成例を示す概略ブロック図である。
以下、図3を用いて、本実施の形態1におけるインクジェットヘッドの制御動作を説明する。
図3に示すインクジェットヘッドの制御系は、CPU302aを中心に構成されたインクジェットヘッド制御部302を備えている。
CPU302aには、外部装置303からバス303aを介して印刷情報が供給される。また、内部バス302bを介して、ROM304a、RAM304b、キャラクタジェネレータ304cが接続されている。
インクジェットヘッド制御部302では、RAM304b内の記憶領域を作業領域として用いて、ROM304aに格納されている制御プログラムを実行し、キャラクタジェネレータ304cから発生するキャラクタ情報に基づき、インクジェットヘッド駆動用の制御信号を生成する。
制御信号は、論理ゲートアレイ305および駆動パルス発生回路306を介して、印刷情報に対応した駆動制御信号となって、コネクタ307を経由して、ヘッド基板308に形成されたドライバIC309に供給される。
また、ドライバIC309には、印字用の駆動電圧パルス信号V3、制御信号LP、極性反転制御信号REVなども供給される。
ドライバIC309では、供給された上記の各信号および電源回路10から供給される駆動電圧Vpに基づき、図2における共通電極24に印加すべき駆動電圧パルスを、共通出力端子COMから出力する。また、各ノズル31に対応する個別電極11に印加すべき駆動電圧パルスを、各個別電極11に対応した個数の個別出力端子SEGから出力する。
共通出力端子COMの出力と個別出力端子SEGの出力との電位差が、各ノズル31に対応した各振動板22と、それぞれに対向する個別電極11との間に印加される。
駆動時(インク吐出時)には指定された向きの駆動電位差波形を与え、非駆動時には駆動電位差を与えないようになっている。
なお、本発明における「駆動手段」は、ドライバIC309がこれに相当する。
図4は、個別電極11の詳細な構成を示すものである。
図4(a)は、電極ガラス基板1の個別電極11を上から見た拡大図を示している。同図に示すとおり、個別電極11は、短手方向に3分割されている。
3分割された各電極片のうち、中央の電極片11aは、個別電極11を形成するガラス溝幅の3分の1程度の幅で形成されている。また、両端の2つの電極片11bは、中央の電極片11aよりも狭い幅で形成されている。
中央の電極片11aと、両端の2つの電極片11bは、高抵抗部11cで電気的に接続されている。
高抵抗部11cは、中央の電極片11aや両端の電極片11bと同じ素材(一般にはITO)からなり、断面積がこれらの電極片よりも狭く形成されていることにより、電気抵抗が高くなっている。
また、中央の電極片11aの長手方向の一端は、個別電極配線部12を介して個別電極端子部13に接続されている。
図4(b)は、個別電極11に流れる電荷の向きを示すものである。
個別電極11に駆動電圧パルスが印加されると、個別電極端子部13から電荷が供給されることになる。図4(b)を用いて、電荷の流れを説明する。
高抵抗部11cは、個別電極端子部13に接続されている一端とは反対側の奥まった位置に配置されている。この配置により、個別電極端子部13から供給される電荷は、以下のような順で個別電極11を流れる。
(1)
個別電極端子部13から供給される電荷は、まず始めに、中央の電極片11aの個別電極端子部13側の一端から流入し、長手方向に進行する。
(2)
長手方向に進行した電荷は、高抵抗部11cに到達する。
(3)
高抵抗部11cに到達した電荷は、これを介して両端の電極片11bに流入する。
ここで、高抵抗部11cは電気抵抗値が高いため電荷の進行が遅く、したがって中央の電極片11aに電荷が充填されるまでの時間と、両端の電極片11bに電荷が充填される時間には、それぞれの電極片の時定数に基づいた時間差が生じることになる。時定数については、後述の図6で駆動電圧パルス波形を説明した後に述べる。
即ち、個別電極11に印加する駆動電圧パルスの時間が十分に長ければ、個別電極11の全体に電荷が行き渡るが、駆動電圧パルスの印加時間が短ければ、電荷は主に中央の電極片11aにのみ充填されることとなる。
上記のような電荷の充填時間の違いにより、駆動電圧パルスの印加時間を制御することでインク吐出量の制御が可能となる。具体的な駆動電圧パルスの波形については、後述の図6で説明する。
なお、高抵抗部11cの配置を、奥まった位置ではなく個別電極端子部13に接続されている一端に近い側に配置すると、中央の電極片11aと両端の電極片11bが早い段階で電気的に短絡してしまうことになるため、電荷の充填時間制御の実効性が低下する。
そのため、図4に示すように、高抵抗部11cは電荷の進行方向の奥側に配置することが望ましい。
また、図4では電極ガラス基板1の右半面側の構成のみを説明したが、左半面も同様の構成であることを付言しておく。
図5は、駆動電圧パルスの印加時間による振動板22の動作の違いを示す図である。
図4で説明したように、個別電極11に印加する駆動電圧パルスの時間により、個別電極11に電荷が行き渡る部分が異なる。
図5(a)は、駆動電圧パルスの印加時間が短い場合を示している。この場合、図4で説明したように、電荷は主に中央の電極片11aにのみ行き渡っているため、個別電極11と、これに対向する振動板22との間のクーロン力は、主に中央の電極片11aとの間で作用することとなる。
したがって、個別電極11と振動板22とは、主に中央の電極片11a部分で当接することとなるので、振動板22の当接幅は、個別電極11の面積に比してさほど広くはならない。
図5(b)は、駆動電圧パルスの印加時間が十分に長い場合を示している。この場合、図4で説明したように、電荷は中央の電極片11aのみならず、両端の電極片11bにも行き渡っているため、個別電極11と、これに対向する振動板22との間のクーロン力は、個別電極11の全面に亘って作用することとなる。
したがって、個別電極11と振動板22とは、広い範囲で当接することとなり、両者の当接幅は、駆動電圧パルスの印加時間が短い場合と比して広くなる。
個別電極11と振動板22との当接幅が広いと、インクキャビティ21の容積の変化が大きくなり、これによってインクキャビティ21内に発生するインク圧力の変動も大きくなる。これにより、インクキャビティ21に連通しているノズル31から吐出するインク液滴の量を多くすることが可能となる。
反対に、個別電極11と振動板22との当接幅を狭くすると、ノズル31から吐出するインク液滴の量を少なくすることができる。
図6は、個別電極11に印加する駆動電圧パルスの波形の一例を示すものである。同図に示す各期間の波形について、以下に説明する。
なお、図6の縦軸は、個別電極11に印加する電圧、横軸は時間を表す。また、本実施の形態1では、共通出力端子COMの電圧は、GNDとしている。
また、各個別電極11に印加する駆動電圧パルスは、それぞれの個別電極11毎に異なるものであり、図6はある1つの個別電極11についての波形を例示するものであることを付言しておく。
(1)印加開始〜振動板22の当接まで
ドライバIC309は、所定の駆動開始時刻taで、個別電極11に対して駆動電圧パルスの印加を開始する。以後、振動板22が個別電極11に当接するまで、印加電圧値を直線的に増加させる。
(2)振動板22を当接・保持
振動板22が個別電極11に当接した後は、所定時間Δtの間、印加電圧値を一定に保つ。この間、振動板22は、個別電極11に当接した状態で保持される。
所定時間Δtについては後述する。
(3)振動板22の当接を解放
振動板22の当接状態を所定時間Δtの間保持した後は、印加電圧値を所定の傾きで低下させて、振動板22の当接を解放する。振動板22が当接状態から復元することにより、インクキャビティ21の容積が変化し、これによってインクキャビティ21内に発生するインク圧力の変動に基づき、インクキャビティ21に連通しているノズル31からインク液滴が吐出される。
ここで、振動板22の当接状態を保持する所定時間Δtについて説明する。
図5で説明したとおり、駆動電圧パルスの印加時間により、個別電極11と振動板22の当接幅が異なり、これによりインク吐出量を制御できる。
駆動電圧パルスの印加時間は、図6のΔtを可変することにより制御できるので、その結果として、Δtを長くすることによりインク吐出量を多くし、Δtを短くすることによりインク吐出量を少なくすることができるのである。
次に、Δtをどの程度の値に設定するべきかについて検討する。
個別電極11に電荷が充填される時間は、中央の電極片11aと両端の電極片11b、及び高抵抗部11cからなる直列RC回路の時定数に基づき定まる。
ここで、時定数とは、直列RC回路における次式(1)のτの値を言い、コンデンサに電荷が充填されるために要する時間の目安となる。
時定数が大きいほど、電荷の充填に時間を要することを意味するので、個別電極11に電荷が行き渡るために要する時間が長いことになる。
e(t)=E(1−exp(−t/τ))・・・(1)
e:コンデンサの両端電圧
E:電源電圧
t:時刻
τ:時定数(=RC)
まず、中央の電極片11aにのみ電荷を供給する場合を考える。
この場合は、中央の電極片11a自体の抵抗値は低いため、時定数の値も小さくなり、電荷の充填に要する時間は短い。
次に、両端の電極片11bにも電荷を供給する場合を考える。
この場合は、高抵抗部11cが電荷の供給経路に存在するため、時定数の値が大きくなり、電荷の充填に要する時間が長くなる。
このように、Δtをどの程度の値に設定するべきかを設計する際には、中央の電極片11aと両端の電極片11b、及び高抵抗部11cからなる直列RC回路の時定数に基づいて検討することが1つの指標となる。
ただし、実際にはインク吐出量や吐出速度など、具体的な性能設計事項を考慮する必要があるため、必ずしも時定数の値そのものを用いることができるわけではないが、中央の電極片11aと両端の電極片11bの時定数の比などが事前に判明していれば、具体的な値を設定する際に、これを参照することができるため、過分な試行錯誤をする必要がなくなり、効率的な設計が可能である。
以上のように、個別電極11を短手方向に3分割した構成とすることにより、駆動電圧パルスを適切に制御して、インク吐出量をコントロールすることが可能となる。
なお、インク吐出量をコントロールするための構造については、上述の特許文献1や特許文献2などの従来技術があるが、これらの従来技術には、製造工程や構造が複雑であるという課題がある。
一方、本実施の形態1で説明したような個別電極11を短手方向に3分割する構造は、個別電極11の製造工程において、分割のためのエッチング工程を1つ追加するのみで簡単に得られるため、製造工程の簡易化の観点から上記従来技術と比較して有利である。
また、短手方向に分割しているため、中央の電極片11aのみを振動板22と当接させるのであれば、電荷の充填時間は分割しない構造と同様であり、動作速度が低下することはない。したがって、個別電極を長手方向に分割して抵抗体で接続した特許文献3と比較して、動作速度の観点から有利である。中央の電極片11aのみを当接させる場合のインク吐出量は、印加電圧の値などの他の要素によっても制御できるため、高速動作時も特段の問題はない。
本実施の形態1においては、インクジェットヘッドは電極ガラス基板1、キャビティプレーと2、ノズルプレート3からなる3層構造としたが、リザーバプレートを用いた4層構造に適用しても、同様の効果が得られる。
また、高抵抗部11cは、製造工程の簡易化の観点からITOを用いてもよいし、それ以外の高抵抗部材を用いてもよい。
本実施の形態1においては、個別電極11を短手方向に3分割する構成を示したが、3分割に限られるものではなく、振動板22の当接幅をより細かく制御するために分割数を増やしてもよいし、あるいは2分割構造としてもよい。
また、中央の電極片11aは個別電極11を形成するガラス溝幅の3分の1程度の幅で形成することとしたが、これに限られるものではなく、任意の幅としてもよい。
本実施の形態1において、中央の電極片11aをガラス溝幅の3分の1程度の幅としたのは、中央の電極片11aのみの当接でも一定のインク吐出量を確保するためであるが、これは実際の性能要求等によっても異なる事項であるため、必要に応じて適宜幅を調整してもよい。
また、図6において、共通出力端子COMの電圧をGNDとしたが、これに限られるものではなく、任意の基準電圧値としてもよい。
さらには、図6では正方向のみの駆動電圧パルス波形を示したが、インクジェットヘッドの制御系の回路構成により逆方向の駆動電圧パルスを印加する場合であっても、同様の駆動方法を用いることができる。
以上のように、本実施の形態1に係る液滴吐出ヘッド及びその駆動方法によれば、駆動電圧パルスを適切に制御して、インク吐出量をコントロールすることが可能となる。
また、本実施の形態1に係る液滴吐出ヘッドは、個別電極11を短手方向に分割するためのエッチング工程を1つ追加するのみで簡単に得られるため、製造工程の簡易化の観点から有利である。
また、個別電極を長手方向に分割して抵抗体で接続した構造と比較して、動作速度の観点から有利である。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2に係るインクジェットヘッドの概略構成を示す分解斜視図である。
図7に示すインクジェットヘッドは、図1と同様の構成を有するが、個別電極11の長手方向の構造が異なっている。その他の構造は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
図7において、個別電極11は、長手方向に上下する階段状の段差構造を有している。短手方向に3分割されている点は、実施の形態1と同様である。
実施の形態1で説明したように、個別電極11を短手方向に3分割することにより、振動板22の当接幅を可変することができ、これによりインク吐出量を制御することができるが、さらに長手方向に関して、特許文献1のような階段状の段差構造を構成した場合、短手方向と長手方向の双方でインク吐出量をコントロールできる。
図8は、図7に示す3層のインクジェットヘッド構成を張り合わせた際の側断面図である。以下、図8を用いてインクジェットヘッドの動作を説明する。
振動板22と個別電極11とにより静電アクチュエータが構成される点は、実施の形態1と同様である。図8においては、個別電極11が階段状の段差構造を有しており、個別電極11に印加する駆動電圧パルスの電圧値により、振動板22の動作が異なる。
段差の深い部分で振動板22を個別電極11に当接させるためには、より大きなクーロン力を発生させる必要があるため、個別電極11に印加する駆動電圧パルスの電圧値を大きくする。
一方、段差の浅い部分で振動板22を個別電極11に当接させる場合は、より低い電圧値で十分である。
振動板22が段差のどの位置で当接するかにより、インクキャビティ21の容積の変化量が異なるため、これによりインク吐出量をコントロールできる。即ち、個別電極11に印加する駆動電圧パルスの電圧値の大小により、インク吐出量を制御できるのである。
図9は、本実施の形態2において、個別電極11に印加する駆動電圧パルスの波形例を示すものである。
駆動電圧パルスの電圧値は、振動板22を個別電極11の段差のどの位置で当接させるかにより、4種類の値V1〜V4を使い分ける。
図9の1つ目の駆動電圧パルスは、最も高い電圧値V4を印加し、個別電極11の段差の最深部11eで振動板22を当接させる際の波形例である。
また、2つ目の駆動電圧パルスは、個別電極11の段差の最浅部11dから数えて2段目で振動板22を当接させる際の波形例である。
このように、個別電極11に印加する駆動電圧パルスの波形を適切に制御することにより、インク吐出量を制御できる。
さらに、本実施の形態2においては、実施の形態1と同様に短手方向に3分割された個別電極11を用いているため、駆動電圧パルスの印加時間を制御することによって、短手方向の当接幅を制御できる。
図9の波形例においては、振動板22の当接状態を保持する時間Δtを可変させて短手方向の当接幅を制御し、これによりインク吐出量をコントロールすることができる。
本実施の形態2においては、個別電極11は4段の段差構造を有しているものとして説明したが、本発明の効果は4段に限られるものではなく、任意の段数を有する段差構造においても同様の効果を奏する。
また、振動板22の当接幅を長手方向で制御する構造は、階段状の段差構造に限られたものではなく、他の構造においても、本発明における短手方向の分割構造を適用することもできる。
以上のように、本実施の形態2に係る液滴吐出ヘッド及びその駆動方法によれば、個別電極11の長手方向と短手方向の双方でインク吐出量をコントロールすることができ、より細かな制御が可能となる。
また、短手方向の構造は実施の形態1と同様であるため、製造工程の簡易化や動作速度の観点の優位性は、実施の形態1と同様である。
実施の形態3.
図10は、本発明の実施の形態3に係るインクジェットプリンタ(液滴吐出装置の一例)の構成を示すものである。
図10のインクジェットプリンタは、記録紙1001を副走査方向Yに向けて搬送するプラテン1002と、このプラテン1002にインクノズル面が対峙しているインクジェットヘッド(図示せず)と、このインクジェットヘッドを主走査方向Xに向けて往復移動させるためのキャリッジ1003と、インクジェットヘッドの各ノズルにインクを供給するインクタンク1004とを有している。
プラテン1002から主走査方向Xに外れた位置には、ノズルキャップ1005が配置されており、このノズルキャップ1005はインクポンプ1006を介して廃インク回収部1007に連通している。
インクジェットヘッドは、実施の形態1〜2で説明した構造及び駆動方法を用いることができる。
本実施の形態3においては、液滴吐出装置の一例であるインクジェットプリンタに、実施の形態1〜2の液滴吐出ヘッドを適用した例を説明したが、実施の形態1〜2の液滴吐出ヘッドの適用例は、これに限られるものではない。
例えば、カラーフィルタのマトリクスパターンの形成、有機EL表示装置の発光部の形成、生態液滴試料の吐出等を行う装置においても、本発明に係る液滴吐出ヘッドを適用することが可能である。
以上のように、本実施の形態3に係るインクジェットプリンタによれば、簡易な製造工程で得られるインクジェットヘッドを用いて、駆動電圧パルスの印加時間でインク吐出量を制御可能なインクジェットプリンタを得ることができる。
実施の形態1に係るインクジェットヘッドの分解斜視図である。 図1のインクジェットヘッド構成を張り合わせた際の側断面図である。 インクジェットヘッドの制御系の構成例を示す概略ブロック図である。 個別電極11の詳細な構成を示すものである。 駆動電圧パルスの印加時間による振動板22の動作の違いを示す図である。 個別電極11に印加する駆動電圧パルスの波形の一例を示すものである。 実施の形態2に係るインクジェットヘッドの分解斜視図である。 図7のインクジェットヘッド構成を張り合わせた際の側断面図である。 実施の形態2の駆動電圧パルスの波形例を示すものである。 実施の形態3に係るインクジェットプリンタの構成を示すものである。
符号の説明
1 電極ガラス基板、2 キャビティプレート、3 ノズルプレート、11 個別電極、11a 中央の電極片、11b 両端の電極片、11c 高抵抗部、11d 個別電極の最浅部、11e 個別電極の最深部、12 個別電極配線部、13 個別電極端子部、21 インクキャビティ、22 振動板、23 共通インク室、24 共通電極、31 ノズル、101 封止剤、302 インクジェットヘッド制御部、302a CPU、302b 内部バス、303 外部装置、303a バス、304a ROM、304b RAM、304c キャラクタジェネレータ、305 論理ゲートアレイ、306 駆動パルス発生回路、307 コネクタ、308 ヘッド基板、309 ドライバIC、310 電源及び電源回路、320 インクジェットヘッド、COM 共通出力端子、SEG 個別出力端子、1001 記録紙、1002 プラテン、1003 キャリッジ、1004 インクタンク、1005 ノズルキャップ、1006 インクポンプ、1007 廃インク回収部。

Claims (4)

  1. 液滴を吐出するノズル孔に連通する吐出室と、
    該吐出室の底部に形成される振動板と、
    該振動板に所定のギャップを介して対向配置された複数の個別電極と、
    前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加して静電気力を発生させる駆動手段とを備え、
    前記各個別電極は、
    短手方向に3分割され、分割された個々の電極片のうちの中央に位置する電極片は、他の2つの電極片よりも短手方向の幅を広く形成し、
    分割された個々の電極片が、該個々の電極片よりも電気抵抗の高い高抵抗部で電気的に結合され、
    前記高抵抗部は、
    前記中央に位置する電極片に流れる電荷の進行方向の奥側に配置され、
    前記個別電極と同じ素材からなり、かつ前記分割された個々の電極片よりも断面積が狭く形成され、
    前記駆動手段は、
    液滴吐出量が多くなるように制御する際には、
    前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加する時間を長くして、前記中央に位置する電極片、及び前記他の2つの電極片に電荷を充填し、前記振動板と前記個別電極の短手方向の当接幅を広くし、
    液滴吐出量が少なくなるように制御する際には、
    前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加する時間を短くして、前記中央に位置する電極片に電荷を充填し、前記振動板と前記個別電極の短手方向の当接幅を狭くする
    ことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 請求項1記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
  3. 液滴を吐出するノズル孔に連通する吐出室と、
    該吐出室の底部に形成される振動板と、
    該振動板に所定のギャップを介して対向配置された複数の個別電極と、
    前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加して静電気力を発生させる駆動手段とを備え、
    前記各個別電極が、短手方向に3分割され、分割された個々の電極片のうちの中央に位置する電極片は、他の2つの電極片よりも短手方向の幅を広く形成し、分割された個々の電極片が、該個々の電極片よりも電気抵抗の高い高抵抗部で電気的に結合され、
    前記高抵抗部が、前記中央に位置する電極片に流れる電荷の進行方向の奥側の端部に配置され、前記個別電極と同じ素材からなり、かつ前記分割された個々の電極片よりも断面積が狭く形成されている液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、
    前記静電気力により前記振動板と前記個別電極を当接させるステップと、
    静電気力を弱めることにより前記振動板と前記個別電極の当接を解放し、前記吐出室内の液体圧力変動を発生させて、前記ノズル孔より液滴を吐出させるステップと、
    を有し、
    液滴吐出量が多くなるように制御する際には、
    前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加する時間を長くして、前記中央に位置する電極片、及び前記他の2つの電極片に電荷を充填し、前記振動板と前記個別電極の短手方向の当接幅を広くし、
    液滴吐出量が少なくなるように制御する際には、
    前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加する時間を短くして、前記中央に位置する電極片に電荷を充填し、前記振動板と前記個別電極の短手方向の当接幅を狭くする
    ことを特徴とする液滴吐出ヘッドの駆動方法。
  4. 前記個別電極の分割された個々の電極片の時定数に基づいて、
    前記振動板と前記個別電極の間に電圧を印加する時間を調整することを特徴とする請求項に記載の液滴吐出ヘッドの駆動方法。
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