JP2005161833A - 液吐出ヘッド及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 1つの液吐出ヘッドで、粘度特性の異なる複数種類の液をそれぞれ安定した吐出状態で吐出することを可能にする液吐出ヘッド及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 複数種類の液体をそれぞれ保持する共通液室42a,42bと、共通液室42a,42bにそれぞれ連通する複数の液室41a,41bが形成された基板40と、各液室41a,41bにそれぞれ連通するノズル52a,52bとを備え、該ノズル52a,52bから液体を吐出する液吐出ヘッド24であって、共通液室42a、42b間は電気的に絶縁状態であり、共通液室42a,42b毎に独立した電極44a,44bが形成されたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数種類の液体をそれぞれ保持する共通液室42a,42bと、共通液室42a,42bにそれぞれ連通する複数の液室41a,41bが形成された基板40と、各液室41a,41bにそれぞれ連通するノズル52a,52bとを備え、該ノズル52a,52bから液体を吐出する液吐出ヘッド24であって、共通液室42a、42b間は電気的に絶縁状態であり、共通液室42a,42b毎に独立した電極44a,44bが形成されたものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インクジェット法により液を吐出する液吐出ヘッド及びその製造方法に関し、更に詳しくは、粘度特性の異なる複数種類の液を吐出する場合に有効な技術に関する。
従来より、粘度などの物性の異なる種々の液体を扱えるようにした装置として、例えば、噴射ヘッドから吐出された液滴を補集して液滴の重量を測定するとともに、飛行中の液滴を検出位置にて検出することで液滴の飛行速度を測定し、基準波形の駆動パルスに対応して測定された液滴の飛行速度及び重量と、目標値として設定された飛行速度及び重量との差に基づいて、噴射ヘッドを駆動するための駆動パルスの波形を調整することで、物性の異なる複数種類の液体を扱うことができ、用途に応じた最適な吐出条件で液滴を吐出させることができるようにした液体噴射装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来より、複数のインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置におけるインクジェットヘッドの駆動回路として、複数のインクジェットヘッドにそれぞれ対応する複数のヘッド駆動回路と、これらの複数のヘッド駆動回路に電源電圧を共通に給電する電源制御回路と、環境条件を検出する環境条件検出手段と、この環境条件検出手段の検出結果に応じて前記複数のヘッド駆動回路に共通に給電する電源電圧を調整する電源電圧調整手段とを備えたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−94629号公報
特開平9−99556号公報
近年、インクジェット記録装置では、インクを吸収する紙以外に、合成紙や、塗工紙や、プラスチックフィルム、プラスチックカード等の実質的に水をほとんど吸収しないメディア(記録媒体)が用いられる場合がある。このような記録媒体に対して印刷を行うに際しては、インクの他に、印刷品質の向上や、着色剤の耐擦過性向上等の目的で、着色剤を含まない、例えば樹脂を含む液や、無機イオン成分を含む液が使用される。
またバイオ分野において、インクジェット記録装置を用いて生体液体等を吐出する場合にも、物性の異なる複数種類の液が使用される。
またバイオ分野において、インクジェット記録装置を用いて生体液体等を吐出する場合にも、物性の異なる複数種類の液が使用される。
この種の液の粘度に注目すると、例えば樹脂を含む液は、一般的にインクに比べて高粘度である。このような粘度特性の異なる複数種類の液体を扱える技術として、上記特許文献1の技術があるが、この技術は、交換により複数種類の液体を扱えるようにしたものであって、装置使用時に同時に扱える液体の種類はあくまでも1種類であった。
ここで、粘度特性の異なる複数種類の液を1台のインクジェット記録装置で同時に扱えるようにしたい場合、複数のインクジェットヘッドを設けるとともに、各インクジェットヘッド毎に駆動回路を設けて個別駆動するようにし、各インクジェットヘッドからそれぞれ物性の異なる複数種類の液体を吐出させる装置構成が有効であると考えられる。上記特許文献2の技術は、この構成を有するものであるが、この技術においては各インクジェットヘッドに同じ電圧を供給するようにしている。このため、粘度特性の違いが起因して吐出特性にばらつきが生じ、安定した吐出状態を得ることはできなかった。このような吐出特性のばらつきは、画像品質の低下を招くため、好ましくない。
また、近年のインクジェット記録装置の小型化、低コスト化の流れにより、1台のインクジェット記録装置で複数種類の液を扱えるのみならず、1つのインクジェットヘッドでこれらの液を安定した吐出状態で吐出できるようにしたいという声が高まっている。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、1つの液吐出ヘッドで、粘度特性の異なる複数種類の液をそれぞれ安定した吐出状態で吐出することが可能な液吐出ヘッド及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る液吐出ヘッドは、複数種類の液体をそれぞれ保持する複数の共通液室と、共通液室毎にそれぞれ連通する複数の液室とが形成された基板と、各液室にそれぞれ連通するノズルとを備え、該ノズルから液体を吐出する吐出ヘッドであって、共通液室間は電気的に絶縁状態であり、共通液室毎に独立した電極が形成されているものである。これにより駆動電圧を工夫することにより、1つの液吐出ヘッドで、粘度特性の異なる複数種類の液を、それぞれ安定した吐出状態で吐出することが可能となる。
ここで本発明において粘度特性の異なる複数種類の液とは、インクジェット記録装置で通常印刷可能な温度範囲、具体的には5℃から45℃の温度範囲において、ある温度における液の粘度が異なる液のことである。
例えば、液1と液2を吐出するヘッドがある場合、25℃の場合に液1と液2の粘度が異なる場合や、25℃の場合に液1と液2の粘度が同じであるが、30℃の場合に液1と液2の粘度が異なる場合が粘度特性の異なる複数種類の液に該当する。
ここで本発明において粘度特性の異なる複数種類の液とは、インクジェット記録装置で通常印刷可能な温度範囲、具体的には5℃から45℃の温度範囲において、ある温度における液の粘度が異なる液のことである。
例えば、液1と液2を吐出するヘッドがある場合、25℃の場合に液1と液2の粘度が異なる場合や、25℃の場合に液1と液2の粘度が同じであるが、30℃の場合に液1と液2の粘度が異なる場合が粘度特性の異なる複数種類の液に該当する。
本発明に係る液吐出ヘッドの製造方法は、複数の液室が形成される第1基板と、複数の電極が形成される第2基板とを備え、第1基板と第2基板を接合した後に、第1基板に第1基板を貫通する溝を形成して、液室を電気的に分離するものである。
第1基板と第2基板を接合した後に、第1基板に第1基板を貫通する溝を形成して、液室を電気的に分離するため、液室を個別に形成したり、液室を1つのユニットにまとめて製造する液吐出ヘッドの製造方法に比べて容易に製造することができ、コストの低い液吐出ヘッドを得ることができる。
第1基板と第2基板を接合した後に、第1基板に第1基板を貫通する溝を形成して、液室を電気的に分離するため、液室を個別に形成したり、液室を1つのユニットにまとめて製造する液吐出ヘッドの製造方法に比べて容易に製造することができ、コストの低い液吐出ヘッドを得ることができる。
また本発明に係る液吐出ヘッドの製造方法は、上記の第1基板がシリコンからなり、第2基板がガラスからなるものである。
第1基板がシリコンからなり、第2基板がガラスからなるため、第1基板と第2基板をエッチング等により容易に加工することができ、また第1基板と第2基板を陽極接合等により容易に接合することができる。
第1基板がシリコンからなり、第2基板がガラスからなるため、第1基板と第2基板をエッチング等により容易に加工することができ、また第1基板と第2基板を陽極接合等により容易に接合することができる。
また本発明に係る液吐出ヘッドの製造方法は、上記の溝を、エッチングにより形成するものである。
第1基板の溝をエッチングによって形成すれば、容易に液室を分離することができる。
第1基板の溝をエッチングによって形成すれば、容易に液室を分離することができる。
また本発明に係る液吐出ヘッドの製造方法は、上記の溝を、レーザー加工により形成するものである。
第1基板の溝をレーザー加工によって形成すれば、微細な加工を短時間で行うことができる。
第1基板の溝をレーザー加工によって形成すれば、微細な加工を短時間で行うことができる。
また本発明に係る液吐出ヘッドの製造方法は、上記の溝を、液室と同時に形成するものである。
第1基板の溝を液室と同時に形成すれば、製造工程を簡略化でき、製造時間を短縮することができる。
第1基板の溝を液室と同時に形成すれば、製造工程を簡略化でき、製造時間を短縮することができる。
また本発明に係る液吐出ヘッドの製造方法は、上記の溝を、液室を形成した後に形成するものである。
また本発明に係る液吐出ヘッドの製造方法は、上記の溝を、液室を形成する前に形成するものである。
また本発明に係る液吐出ヘッドの製造方法は、上記の溝を、複数の液室が1つずつ独立に分離されるように形成するものである。
第1基板の溝を、複数の液室が1つずつ独立に分離されるように形成することにより、粘度特性の異なる複数種類の液をより正確に吐出することが可能となる。
第1基板の溝を、複数の液室が1つずつ独立に分離されるように形成することにより、粘度特性の異なる複数種類の液をより正確に吐出することが可能となる。
以下、本発明の液吐出ヘッド、その駆動方法について説明する。
まず、本発明による液吐出ヘッドの説明に先立って、この液吐出ヘッドを備えたインクジェット記録装置の概略構成から説明する。なお、本例のインクジェット記録装置は、インクに対して実質的に非吸収性である記録媒体に印刷を行った後、印刷部分のコーティングを行うものとし、また、粘度特性の異なる複数種類の液として、インクと、インクによる印刷部分をコーティングするためのコーティング液の例をとって説明することにする。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の一実施の形態の液吐出ヘッドの分解斜視図である。図2は、図1のガラス基板の部分平面図である。図3は、液吐出ヘッドの部分断面図である。
液吐出ヘッド24は、インクジェット法により液を吐出するヘッドである。このインクジェット方式には、静電駆動方式、圧電駆動方式、サーマル方式があり、いずれの方式に用いられるヘッドであっても使用可能であるが、本例では、消費電力が小さく、また小型で安価に構成できる静電駆動方式を採用したヘッドを用いている。
実施の形態1.
図1は、本発明の一実施の形態の液吐出ヘッドの分解斜視図である。図2は、図1のガラス基板の部分平面図である。図3は、液吐出ヘッドの部分断面図である。
液吐出ヘッド24は、インクジェット法により液を吐出するヘッドである。このインクジェット方式には、静電駆動方式、圧電駆動方式、サーマル方式があり、いずれの方式に用いられるヘッドであっても使用可能であるが、本例では、消費電力が小さく、また小型で安価に構成できる静電駆動方式を採用したヘッドを用いている。
図1〜図3に示すように、液吐出ヘッド24は、シリコン基板40を挟み、上側に同じくシリコン製のノズルプレート50、下側にシリコンと熱膨張率が近いホウ珪酸ガラス基板60がそれぞれ積層された3層構造となっている。
中央のシリコン基板40には、互いに分離された共通液室42a,42bが複数(ここでは2つ)形成されており、各共通液室42a,42b毎に、それぞれその共通液室42a,42bに連通する複数の液室41a,41bが形成されている。複数の液室41a,41bは、共通液室42aに連通する側と、共通液室42bに連通する側とで液室群70aと液室群70bとを構成している。また、シリコン基板40には、各液室41a,41bに連通している液供給路43a,43bが形成されており、これら共通液室42a,42b、液室41a,41b、液供給路43a,43bは、シリコン基板40を、その表面からエッチングを施すことにより得られた溝により構成されている。これらの溝がノズルプレート50によって塞がれて、各部分41a,41b、42a,42b、43a,43bが区間形成されている。
ノズルプレート50には、複数のノズル52が形成されている。これら各ノズル52は、液室41aに連通する側と液室41bに連通する側とで、図1において点線で囲んだノズル群51aとノズル群51bに分けられる。そして、各ノズル群51a,51bにおいて各ノズル52a,52bが、それぞれ列状に並べられた構成となっている。ここで、本例では、共通液室42aには、外部の図示しないタンクから低粘度液体が供給されており、共通液室42bには、外部の図示しないタンクから低粘度液体とは粘度特性の異なる高粘度液体が供給されており、各液は、それぞれ液供給路43a,43bを介して各々独立した各液室41a,41bに供給されている。よって、ノズル群51aを構成する各ノズル52aからは低粘度液体が吐出され、ノズル群51bを構成する各ノズル52bからは高粘度液体が吐出されるようになっている。なお、共通液室42a,42bが位置しているガラス基板60の部分には、これに連通する液供給口61a,61bがそれぞれ形成されており、この液供給口61a,61bを介して外部の図示しない各タンクから低粘度液体と高粘度液体が、それぞれ共通液室42a,42bに供給されるようになっている。
ここで、本発明の液吐出ヘッド24は、粘度特性の異なる複数種類の液をそれぞれ安定した吐出状態で吐出させるために、シリコン基板40において、共通液室42a,42b毎に独立した共通電極を設け、粘度特性の異なる液をそれぞれ異なる駆動電圧による駆動で吐出できるようしたことが特徴である。
共通液室42a,42b毎に独立した共通電極を設けるためには、シリコン基板40が、それ自体で導電性をもつため、まず、シリコン基板40を共通液室42a側と、共通液室42b側とに絶縁する必要がある。ここで、シリコン基板40の共通液室42a側とは、シリコン基板40において、共通液室42aと、これに連通する液供給口61aと、各液室41aとが形成された基板部分であり、共通液室42b側とは、シリコン基板40において、共通液室42bと、これに連通する液供給口61bと、各液室41bとが形成された基板部分を意味している。そして、絶縁された共通液室42a側と共通液室42b側のそれぞれに共通電極端子45a,45bを設ければよい。このシリコン基板40の共通液室42a側と共通液室42b側との絶縁は、本例では次の図4に示すようにして行う。
図4は、シリコン基板を共通液室42a側と共通液室42b側とに絶縁するための構成の一例を示す図である。
図4のシリコン基板40断面に示されるように、シリコン基板40の底面に熱酸化処理を施して絶縁膜80を形成する。この絶縁膜80は、シリコン基板40の底面と液室41aの一部を構成する振動板44aの液室41a側表面との間の厚みよりも薄い厚みに形成されている。そして、液室群70aと液室群70bとの間に、各液室41a,41bの列方向に延び、且つ絶縁膜80の上面に到達する深さを有する溝90を形成する。この溝80は、シリコン基板40の図示手前側の端面から奥側の端面にかけて形成されており、かかる構造により、導電性を有するシリコン基板40を、共通液室42a側と共通液室42b側とに絶縁することができる。なお、図4の符号91は、シリコン基板40に溝90を設けたことによるシリコン基板40の強度低下を補うため、溝90に嵌合された絶縁体である。なお、以上に説明した構造は一例であって、シリコン基板40を、共通液室42a側と共通液室42b側とに絶縁可能な構造であれば任意の構造を採用できる。
図4のシリコン基板40断面に示されるように、シリコン基板40の底面に熱酸化処理を施して絶縁膜80を形成する。この絶縁膜80は、シリコン基板40の底面と液室41aの一部を構成する振動板44aの液室41a側表面との間の厚みよりも薄い厚みに形成されている。そして、液室群70aと液室群70bとの間に、各液室41a,41bの列方向に延び、且つ絶縁膜80の上面に到達する深さを有する溝90を形成する。この溝80は、シリコン基板40の図示手前側の端面から奥側の端面にかけて形成されており、かかる構造により、導電性を有するシリコン基板40を、共通液室42a側と共通液室42b側とに絶縁することができる。なお、図4の符号91は、シリコン基板40に溝90を設けたことによるシリコン基板40の強度低下を補うため、溝90に嵌合された絶縁体である。なお、以上に説明した構造は一例であって、シリコン基板40を、共通液室42a側と共通液室42b側とに絶縁可能な構造であれば任意の構造を採用できる。
以下、その他の構成及び動作について説明するが、シリコン基板40,ノズルプレート50及びガラス基板60において、共通液室42a側と共通液室42b側にそれぞれ連通する各部の構成及び動作は同じであるため、以下では、共通液室42a側の例を中心に説明する。
独立した各液室41aは、その底壁44aが薄肉とされて、面外方向、すなわち、図1において上下方向に弾性変位可能な振動板44aとして機能するように設定されている。したがって、この底壁44aの部分を、以後の説明の都合上、振動板44aと称して説明することもある。
独立した各液室41aは、その底壁44aが薄肉とされて、面外方向、すなわち、図1において上下方向に弾性変位可能な振動板44aとして機能するように設定されている。したがって、この底壁44aの部分を、以後の説明の都合上、振動板44aと称して説明することもある。
次に、シリコン基板40の下側に位置しているガラス基板60においては、その上面であるシリコン基板40との接合面には、シリコン基板40の各液室41aに対応した位置に、浅くエッチングされた凹部62が形成されている。したがって、各液室41aの底壁44aは、非常に僅かの隙間Gを隔てて凹部62が形成されたガラス基板からなる対向壁の表面62aに対峙している。
ここで、各液室41aの底壁44aは、共通液室42a側(液室群70a側)の共通電極として機能する。そして、各液室41aの底壁44aに対峙するように、ガラス基板60の凹部表面62aには、個別電極63aが形成されている。各液室41aの底壁44aの表面はシリコンの酸化膜からなる絶縁層により覆われている。このように、液室41aの底壁44aの表面に形成した絶縁層と間隙Gを挟み、各液室底壁44aすなわち振動板44aと、対応する各個別電極63aが対向電極を形成している。また、上述したように、共通液室42a側も同様であり、各液室41bの底壁44bは、共通液室42b側(液室群70b側)の共通電極として機能し、各液室底壁44bすなわち振動板44bと、対応する各個別電極63bが対向電極を形成している。
図3に示すように、これらの対向電極の間に駆動電圧を印加するための液吐出ヘッド駆動装置100は、後述の図6に示す外部装置103からの印字信号に応じて、これらの対向電極間の充放電を行う。液吐出ヘッド駆動装置100の一方の出力は個々の個別電極63aに接続され、他方の出力はシリコン基板40に形成された共通電極端子45aに接続されている。また、図示省略しているが、液吐出ヘッド駆動装置100の一方の出力は個々の個別電極63bに接続され、他方の出力はシリコン基板40に形成された共通電極端子45bに接続されている。
シリコン基板40は、上述したように導電性をもち、且つ、共通液室42a側と共通液室42b側とで絶縁されているため、共通電極端子45aと共通電極端子45bとからそれぞれ独立して底壁44aの共通電極と底壁44bの共通電極に異なる電圧を供給することができるようになっている。また、より低い電気抵抗で共通電極に電圧を供給する必要がある場合には、例えば、シリコン基板40の一方の面に金等の導電性材料の薄膜を蒸着やスパッタリングで形成すればよい。本例では、シリコン基板40の流路形成面側に導電膜を形成し共通電極45a,45bを設けてある。
図5は、液吐出ヘッドの部分断面図である。特に、個別電極63aと振動板44aの間に駆動電圧を印加したときの振動板44aとメニスカスの動作を示した図である。なお、振動板44b側の動作も同様であるため、図示及び説明は省略する。
以上のように構成した液吐出ヘッド24においては、液吐出ヘッド駆動装置100からの駆動電圧が対向電極間に印加されると、対向電極間に充電された電荷によるクーロン力が発生し、底壁(振動板)44aは個別電極63aの側へ撓み、液室41aの容積が拡大する。次に、液吐出ヘッド駆動装置100からの駆動電圧を解除して対向電極間の電荷を放電すると、振動板44aはその弾性復帰力によって復帰し、液室41aの容積が急激に収縮する。この時発生する液圧力により、液室41aを満たす吐出液の一部が、この液室41aに連通しているノズル52aから液柱となって吐出する。吐出後、吐出液は自ら表面張力により液滴を形成し、液滴となって印刷面へ着弾する。
以上のように構成した液吐出ヘッド24においては、液吐出ヘッド駆動装置100からの駆動電圧が対向電極間に印加されると、対向電極間に充電された電荷によるクーロン力が発生し、底壁(振動板)44aは個別電極63aの側へ撓み、液室41aの容積が拡大する。次に、液吐出ヘッド駆動装置100からの駆動電圧を解除して対向電極間の電荷を放電すると、振動板44aはその弾性復帰力によって復帰し、液室41aの容積が急激に収縮する。この時発生する液圧力により、液室41aを満たす吐出液の一部が、この液室41aに連通しているノズル52aから液柱となって吐出する。吐出後、吐出液は自ら表面張力により液滴を形成し、液滴となって印刷面へ着弾する。
図6は、液吐出ヘッド駆動装置の概略ブロック図である。
液吐出ヘッド駆動装置100は、液吐出ヘッド制御手段102を有し、この液吐出ヘッド制御手段102は、CPUを中心に構成されている。すなわち、CPUには外部装置103からバスを介して印刷情報が供給される。CPUには、内部バスを介してROM、RAMおよびキャラクタージェネレータ104が接続されており、RAM内の記憶領域を作業領域として用いて、ROM内に格納されている制御プログラムを実行し、キャラクタージェネレータ104から発生するキャラクター情報に基づき、液吐出ヘッド駆動用の制御信号を生成する。ゲートアレイ105はCPUから制御信号によりヘッドドライバIC243へ印刷情報に対応した駆動制御信号を供給すると共に、駆動パルス発生回路106へ、駆動電圧パルスを生成するための制御信号を供給する。
液吐出ヘッド駆動装置100は、液吐出ヘッド制御手段102を有し、この液吐出ヘッド制御手段102は、CPUを中心に構成されている。すなわち、CPUには外部装置103からバスを介して印刷情報が供給される。CPUには、内部バスを介してROM、RAMおよびキャラクタージェネレータ104が接続されており、RAM内の記憶領域を作業領域として用いて、ROM内に格納されている制御プログラムを実行し、キャラクタージェネレータ104から発生するキャラクター情報に基づき、液吐出ヘッド駆動用の制御信号を生成する。ゲートアレイ105はCPUから制御信号によりヘッドドライバIC243へ印刷情報に対応した駆動制御信号を供給すると共に、駆動パルス発生回路106へ、駆動電圧パルスを生成するための制御信号を供給する。
駆動パルス発生回路106は、液吐出ヘッド24に駆動電圧パルスを供給する回路である。駆動パルス発生回路106は、ゲートアレイから制御信号を供給されて、駆動電圧パルスを発生し、ヘッドドライバIC243へ駆動電圧パルスVpを供給する。駆動パルス発生回路106では駆動電圧パルスのパルス長、パルスの立ち上がり時間、立ち下がり時間等、パルス信号生成条件に関する制御信号より、駆動パルス波形を生成する。
駆動制御信号および駆動電圧パルスはコネクタ241を経由して、ヘッド基板242に形成されたヘッドドライバIC243に供給される。ヘッド基板242には、複数の電圧を印加可能な電源及び電源回路110が接続されており、ヘッドドライバIC243には、電源及び電源回路110から高耐圧系の駆動電源(Vh0)又は駆動電源(Vh1)と、論理回路系の駆動電圧(Vcc)とが供給されて動作する。
ここで、本発明は、上述したように1つの液吐出ヘッド24からそれぞれ粘度特性の異なる複数種類の液を安定した吐出状態で吐出できるようにすることを目的としたものである。この実現のために、本例では、共通液室42a側の各液室41aに対応する対向電極間(共通電極44aと個別電極63a間)には、その共通液室42aに保持された低粘度液体の粘度特性に応じて予め決定された駆動電圧を供給し、共通液室42b側の各液室41bに対応する対向電極間(共通電極44bと個別電極63b間)には、その共通液室42bに保持された高粘度液体の粘度特性に応じて予め決定された駆動電圧を供給するようにしている。なお、以下では、共通液室42a側の対向電極をノズル群51a側の対向電極、共通液室42b側の対向電極をノズル群51b側の対向電極と言うことがある。
ここで、液の粘度特性によって予め決定される駆動電圧は、液の種類毎に異なったものとなる。よって、ノズル群51a,51b別に、異なる駆動電圧で吐出動作を実施させることになる。また、本例の液吐出ヘッド24において各ノズル52a,52bに対応する各振動板44a,44bは、それぞれ独立した共通電極となっていることから、ノズル群51aのノズル52aに対応する対向電極と、ノズル群51bのノズル52bに対応する対向電極の両方に、それぞれ独立して駆動電圧を供給することが可能となっている。すなわち、同時に異なる駆動電圧を供給することが可能となっている。
具体的な駆動制御としては、ノズル群51a側の対向電極と、ノズル51b側の対向電極に印加する駆動パルス波形は同じ波形を使用し、電源及び電源回路110からヘッドドライバIC243に、吐出液の粘度特性に基づいて予め設定された駆動電圧が共通液室42a側の対向電極及び共通液室42b側の対向電極にそれぞれ供給されるようにしている。そして、ヘッドドライバIC243が、駆動パルス波形と、電源及び電源回路110からの駆動電圧とにより波形を調整して、後述の図8に示すような波形の駆動電圧パルスをノズル群51a側の対向電極と、ノズル51b側の対向電極それぞれに供給する。
なお、粘度は温度によって変化する。このため、液吐出ヘッド24の近傍には温度を検知する温度センサ(図示せず)が設けられており、温度センサの検知信号が液吐出ヘッド駆動装置100に入力されるようになっている。そして、ROMには、温度と駆動電圧との対応テーブルが吐出液毎に予め格納されており、液吐出ヘッド駆動装置100は、温度に基づいて各対応テーブルを参照し、各ノズルに対応する対向電極に供給する各駆動電圧を決定し、その各駆動電圧がそれぞれ該当ノズルに対応する対向電極に供給されるように電源及び電源回路110を制御している。
ヘッドドライバIC243は、供給された駆動制御信号により、駆動電圧パルスと接地電位GNDとを切り換えて、液吐出ヘッド24の各ノズル52a,52bに対応する対向電極間に印加する。この結果、対向電極間に駆動電圧パルスにより電位差が生じた振動板44a,44bは、対向配置された個別電極63a,63b側に吸着される。電位差が保持されている対向電極間では、振動板44a,44bが個別電極63a,63bに吸着されてそこに吸着された状態に保持される。電位差が急激に解除され変化が生じた対向電極に対応するノズル52a,52bでは、振動板44a,44bが振動して液滴が吐出される。
図7は、共通電極である振動板と個別電極の間に印加される駆動電圧のパルス波形の一例を示してある。このような駆動電圧パルスは、ヘッドドライバIC243によって生成されるものである。なお、ノズル群51a側とノズル群51b側の動作は同様であるため、ここではノズル群51a側の例で説明する。
まず、図7(d)には、駆動電圧Vpの基本電圧パルス波形を示してある。この基本電圧波形の1パルス毎に1回のインク液滴の吐出動作が行われる。この基本電圧波形パルスでは、その立ち上がり(時点t1からt2の間)が急峻であり、その立ち下がり(時点t4からt5の間)は緩やかな勾配とされている。
共通電極として機能する各振動板44の印加電圧は、図7(a)に示すように、第1の吐出サイクルである時点t1〜t5では基本電圧波形と同一形状の電圧パルスとされ、その後接地電位GNDに保持される。ノズル52aの個別電極63a電位、すなわち振動板44aの電位は、図7(b)に示すように、時点t1から時点t3までの間は接地電位に保持され、時点t3において急峻に共通電極電位まで立ち上げられ、この後は、時点t5まで共通電極電位と同一電位に保持される。この結果、ノズル52aにおける振動板44aと個別電極63aの電位差は、図7(c)に示すように、時点t1〜t3の間は正電位差状態に保持される。換言すると、振動板44aを個別電極63aに吸着する静電力が発生する。これら以外の時点では電位差無しの状態に保持され、静電力は発生しない。
よって、時点t1から振動板44aが急激に個別電極63aに向けて吸着され、そこに吸着された状態になり、時点t3において振動板44aが急激に個別電極63aから離脱して弾性復帰する。この振動板44aの動作によって、ノズル52aからは、時点t3から所定時間後の時点で液滴が吐出される。
以上の図7の説明により、共通電極である振動板44aと個別電極63aの間に印加される駆動電圧のパルス波形について明らかになったところで、以下、本発明の特徴部分の動作を実現するための駆動電圧波形の一例を示して説明する。
図8は、各ノズル群のノズルから吐出動作を行わせる際に、そのノズルに対応する対向電極間(共通電極と個別電極の間)に印加される駆動電圧のパルス波形を示した図である。特に、図8(1)はノズル群51a側(高粘度液を吐出する側)から吐出動作を行なわせる際の波形、図8(2)はノズル群51b側(低粘度液を吐出する側)から吐出動作を行なわせる際の波形を示している。
図8に示すように、ノズル群51b側から吐出動作を行わせる際には、ノズル群51a側から吐出動作を行わせる場合に比べて共通電極44a及び個別電極63aに対して高い駆動電圧が供給され、よって、電極間電位差もノズル群51b側の方が、ノズル群51a側に比べて大きいものとなっている。このようにして駆動されることにより、粘度の違いによる液振動速度の差が解消され、異なる粘度特性の液を吐出するノズル群51aとノズル群51bからは、低粘度液体と高粘度液体それぞれの液滴が、本例では互いにほぼ同じ吐出速度及び吐出量で吐出される。ここで、本例の液吐出ヘッド24では、図8に示しているように、各ノズル群51a,51bからそれぞれ同じタイミングで、且つ異なる駆動電圧による駆動で吐出動作を行うことが可能となっている。
以上説明したように、本実施の形態1によれば、粘度特性が異なる複数種類の液体を保持する共通液室42a,42b毎に、独立の共通電極44a,44bを設けた構成としたので、共通液室42a,42b毎の共通電極44a,44bと個別電極63a,63b間に印加する駆動電圧を工夫することにより、1つの液吐出ヘッドで、粘度特性の異なる複数種類の液を、それぞれ安定した吐出状態で吐出することが可能となる。具体的には、ノズル52から液を吐出させるに際し、そのノズル52に連通する共通液室に対応する共通電極と個別電極間に、そのノズルから吐出される液の粘度特性に応じて予め決定された駆動電圧を印加する。これにより、1つの液吐出ヘッドで、それぞれの液を、それぞれ安定した吐出状態で吐出することが可能となる。また、温度変化による吐出液の粘度変化に対応可能で、常に安定した吐出状態を維持できる。本例では安定した吐出状態を得るために、具体的には各ノズル群51a,51bからそれぞれ吐出する液滴の吐出速度及び吐出量がほぼ同じとなるように駆動電圧を設定している。このため、吐出特性がばらつくことによる印刷物の品質低下を防止することができる。
なお、ノズル群51a,51b毎に独立した共通電極44a,44bを設ける構造としては、共通液室42a,42b及び各共通液室42a,42bにそれぞれ連通する液室41a,41bが形成されたシリコン基板40において、共通液室42aとその共通液室42aに連通する複数の液室41aとが形成された基板部分と、共通液室42bとその共通液室42bに連通する複数の液室41bとが形成された基板部分とを、互いに絶縁することにより対応できる。
また、液吐出ヘッド24が、インクジェット法を用いた吐出を行うヘッドであり、本例では、特に静電駆動方式を採用したヘッドであるため、低消費電力且つ低コストでありながらも上述の効果を備えた液吐出ヘッドを構成できる。また、本発明を有効に利用できる液吐出ヘッドとしては、主走査方向に往復移動しつつ吐出動作を行うシリアルタイプのヘッドがある。
実施の形態2.
図9は、本発明に実施の形態2に係る液吐出ヘッドの構成を示す模式図である。図9(a)は、本実施の形態2の液吐出ヘッドの縦断面模式図であり、図9(b)はこの液吐出ヘッドの上面図である。また図9(c)は、図9(b)に示すA−A断面の断面模式図である。なお本実施の形態2では、実施の形態1の図1から図5に示す液吐出ヘッド24と異なる部分のみを説明し、同じ構成部分は同一の符号を付して説明する。また、図9(b)は、ノズルプレート50を除いた状態の上面図である。
図9は、本発明に実施の形態2に係る液吐出ヘッドの構成を示す模式図である。図9(a)は、本実施の形態2の液吐出ヘッドの縦断面模式図であり、図9(b)はこの液吐出ヘッドの上面図である。また図9(c)は、図9(b)に示すA−A断面の断面模式図である。なお本実施の形態2では、実施の形態1の図1から図5に示す液吐出ヘッド24と異なる部分のみを説明し、同じ構成部分は同一の符号を付して説明する。また、図9(b)は、ノズルプレート50を除いた状態の上面図である。
図9(a)に示す液吐出ヘッド24の縦断面模式図は、実施の形態1の図3とほぼ同様である。ただし本実施の形態2の液吐出ヘッド24は、図1の液吐出ヘッド24の共通液室42a側のみで構成されており、共通液室42b側はないものとする。また共通液室42aの代わりに個別液室46aが形成されており、それに対応して分離電極47aが設けられている。なお本実施の形態2では、実施の形態1における絶縁膜80はないものとする。但し、実施の形態1と同様に絶縁膜80を設けてもよく、この場合、以下に示す溝93は絶縁膜80を貫通させる必要はない。
図9(b)及び図9(c)に示すように、各液室41aの間にはシリコン基板40を貫通する溝93が形成されている。このため、各液室41a(振動板44)は他の液室41aから電気的に分離された状態となっている。なお実施の形態1と同様に、溝93の部分に絶縁体を充填するようにしてもよい。
図9に示す液吐出ヘッド24では、各個別液室46aに粘度特性の異なる複数種類の液を液供給口61から供給することができるようになっている。また各分離電極47a及び各個別電極63aには、液吐出ヘッド駆動装置(図9において図示せず)から粘度特性に応じた電圧を印加することができるようになっている。このため実施の形態1よりも、粘度特性の異なる複数種類の液をそれぞれ安定した状態で吐出することができ、吐出のタイミングを合わせやすくなる。
図10は、本発明の実施の形態2に係る液吐出ヘッドの製造工程を示す断面模式図である。なお図10は、図9(c)に対応する断面模式図であり、ノズルプレート50をシリコン基板40に接合する前の工程を示したものである。
まず、個別電極63aの形成されたガラス基板60を準備する(図10(a))。このガラス基板60には、エッチング等により凹部が形成されており、この凹部の底面にスパッタ等により例えば金属からなる個別電極63aが形成されている。
まず、個別電極63aの形成されたガラス基板60を準備する(図10(a))。このガラス基板60には、エッチング等により凹部が形成されており、この凹部の底面にスパッタ等により例えば金属からなる個別電極63aが形成されている。
次に、図10(a)に示すガラス基板60にシリコン基板40を陽極接合等により接合する(図10(b))。なお図10(b)の段階では、シリコン基板40には液室41a、溝93等は形成されておらずシリコン基板40は平板状のものであるとする。
そして、シリコン基板40を例えばアルカリ液でエッチングすることにより、液室41aを形成する(図10(c))。このとき、液室41aの開口部以外の部分に酸化シリコン等からなるエッチングマスク(図示せず)をパターニングすることにより、液室41aの部分以外のシリコン基板40がエッチングされるのを防止することができる。また図10(c)の工程において、個別液室46a等を同時に形成するようにしてもよい。
そして、シリコン基板40を例えばアルカリ液でエッチングすることにより、液室41aを形成する(図10(c))。このとき、液室41aの開口部以外の部分に酸化シリコン等からなるエッチングマスク(図示せず)をパターニングすることにより、液室41aの部分以外のシリコン基板40がエッチングされるのを防止することができる。また図10(c)の工程において、個別液室46a等を同時に形成するようにしてもよい。
その後、例えば液室41aの表面等をエッチングマスクで保護しながら、エッチングによりシリコン基板40に溝93を形成する(図10(d))。なおこのとき、溝93がシリコン基板40を貫通するようにするが、溝93はガラス基板60の個別電極63aが形成されている凹部に連通しないようにする。これは、溝93を形成する際にアルカリ液等のエッチング液がガラス基板60の凹部に浸入すると、振動板44が駆動不良を起こす可能性があるからである。
この後、シリコン基板40にノズルプレート50を接合するなどして液吐出ヘッド24が完成する。
この後、シリコン基板40にノズルプレート50を接合するなどして液吐出ヘッド24が完成する。
なお本実施の形態2では、溝93を液室41aを形成した後に形成しているが、例えばエッチングマスクを適当に形成し、振動板44の部分にボロン拡散層を形成してエッチングストップ層とすることなどにより、溝93と液室41aを同時に形成するようにしてもよい。また、溝93を液室41aを形成する前に形成するようにしてもよい。
さらに、溝93をレーザー加工により形成するようにしてもよい。溝93をレーザー加工によって形成すれば、エッチングマスクを形成する必要がなく、製造工程を簡略化でき、製造時間を短縮することができる。
さらに、溝93をレーザー加工により形成するようにしてもよい。溝93をレーザー加工によって形成すれば、エッチングマスクを形成する必要がなく、製造工程を簡略化でき、製造時間を短縮することができる。
本実施の形態2では、シリコン基板40とガラス基板60を接合した後に、シリコン基板40にシリコン基板40を貫通する溝93を形成することにより、液室41aを電気的に分離するため、液室41aを個別に形成したり、液室41aを1つのユニットにまとめて製造する液吐出ヘッドに比べて容易に製造することができ、コストの低い液吐出ヘッドを得ることができる。
なお本実施の形態2の図9に示す液吐出ヘッドの構造は、複数の駆動部(液吐出ヘッド24における振動板44等)を個別に駆動させる静電アクチュエータ一般に適用することができる。また本実施の形態2の図10に示す液吐出ヘッドの製造方法は、液吐出ヘッド以外の静電アクチュエータにおいて、複数の駆動部を個別に駆動させたい場合にも適用することができる。
24 液吐出ヘッド、41a,41b 液室、42a,42b 共通液室、44a,44b 振動板、52a,52b ノズル、63a,63b 個別電極。
Claims (9)
- 複数種類の液体をそれぞれ保持する複数の共通液室と、前記共通液室毎にそれぞれ連通する複数の液室とが形成された基板と、前記各液室にそれぞれ連通するノズルとを備え、該ノズルから液体を吐出する吐出ヘッドであって、
前記共通液室間は電気的に絶縁状態であり、前記共通液室毎に独立した電極が形成されていることを特徴とする液吐出ヘッド。 - 複数の液室が形成される第1基板と、複数の電極が形成される第2基板とを備え、前記第1基板と前記第2基板を接合した後に、前記第1基板に前記第1基板を貫通する溝を形成して、前記液室を電気的に分離することを特徴とする液吐出ヘッドの製造方法。
- 前記第1基板がシリコンからなり、前記第2基板がガラスからなることを特徴とする請求項2記載の液吐出ヘッドの製造方法。
- 前記溝を、エッチングにより形成することを特徴とする請求項2又は3記載の液吐出ヘッドの製造方法。
- 前記溝を、レーザー加工により形成することを特徴とする請求項2又は3記載の液吐出ヘッドの製造方法。
- 前記溝を、前記液室と同時に形成することを特徴とする請求項2又は3記載の液吐出ヘッドの製造方法。
- 前記溝を、前記液室を形成した後に形成することを特徴とする請求項2又は3記載の液吐出ヘッドの製造方法。
- 前記溝を、前記液室を形成する前に形成することを特徴とする請求項2又は3記載の液吐出ヘッドの製造方法。
- 前記溝を、前記複数の液室が1つずつ独立に分離されるように形成することを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の液吐出ヘッドの製造方法。
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JP2011011446A (ja) * | 2009-07-01 | 2011-01-20 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
-
2004
- 2004-04-14 JP JP2004118959A patent/JP2005161833A/ja not_active Withdrawn
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