JP4759683B1 - 既設コンクリート製u字溝を補強又は再活用する方法及びその方法に用いる構造体 - Google Patents

既設コンクリート製u字溝を補強又は再活用する方法及びその方法に用いる構造体 Download PDF

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【課題】耐用年数を迎えるなどして強度低下を生じたコンクリート製のU字型の用排水路、すなわちコンクリート製U字溝を容易に且つコスト安価に補強し再活用することができる、合成樹脂製の構造体並びに該構造体を用いた既設コンクリート製U字溝を補強又は再活用する方法を提供すること。
【解決手段】既設コンクリート製U字溝を補強又は再活用するための、合成樹脂又は繊維強化樹脂からなる構造体であって、該構造体は、前記U字溝の内底面及び左右の内側壁面を覆って且つ該U字溝の長手方向に延びる底壁部及び左右の側壁部を形成してなり、そして該構造体の上部において前記左右の側壁部より連なって上壁部を形成し、構造体の内部に用排水路を設けてなる、構造体並びに該構造体を用いる既設コンクリート製U字溝を補強又は再活用する方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート製の農業用及び工業用水路及び排水路、及び一般土木用水路及び排水路に用いられた既設のU字溝を補強又は再活用するための構造体、並びに該構造体を用いた既設コンクリート製U字溝を補強又は再活用する方法に関する。
用・排水路は、公共用や農産業用に必要な水を採り入れたり、使用済又は不要な水を排出したりする水路であり、水の流れを調整したり、水路の側壁を保護したりするために施工されるもので、従来より一般にコンクリート製用排水路(例えばU字溝)が適用されている。
このようなコンクリート製用排水路は、プレキャスト・コンクリート又はコンクリートの現場打ちにより構築され、その目的と効果が持続する期間供用される。
コンクリート製用排水路の表面、特に水流と接する面は、供用年月の経過と共に損傷・老朽化が進行し、特に排水路は、流水中の汚染生物、微小固形物等による劣化が避けられないものとなっている。
このため、老朽化・損傷したコンクリート製用排水路は、従来、損傷した用排水路を新たな用排水路と交換するなどの補修工事により、その供用寿命の延長を図っている。しかしながらコンクリート用排水路本体の交換は大規模な工事であり、新たな用排水路の本体費用、交換作業コスト、さらには交換後の(損傷した)コンクリート製用排水路の廃棄処理等、コストが嵩むだけでなく、環境負荷軽減の観点からも損傷したコンクリート製用排水路の再活用が求められていた。
ところで従来、老朽化・損傷した既設のコンクリート製用排水路に内面補修を施し、延命する種々の方法が提案されている。
例えば、老朽化したコンクリート製用排水路の内壁面に、プラスチック板やFRP板をアンカーボルトにて固定することによる補修方法が提案されている(例えば特許文献1)。
また、ポリウレタン樹脂塗料又はエポキシ樹脂塗料をコンクリート製用排水路の内壁面に塗布し塗膜(補強用塗工材層)を形成する方法(例えば特許文献2)や、該内壁面の表層コンクリートを除去し、該除去面域に補強樹脂繊維入りポリマーセメントモルタルを塗布することによる補強方法(例えば特許文献3)など、補強材を塗布することによる補修方法も提案されている。
特開2002−266337号公報 特開2006−342651号公報 特開2007−120087号公報
しかし従来提案されている補修・補強工法は、既設のコンクリート製用排水路を廃棄せずに利用できるという利点はあるものの、該既設コンクリート製用排水路への新設コンクリートの増打ち、プラスチック板やFRP板のアンカーボルト止め、型枠設置など、依然としてコストや手間を要するものであった。
さらにポリウレタン樹脂塗料又はエポキシ樹脂塗料による補強用塗工材層を形成する方
法にあっては、用排水路を形成するコンクリートが透水性を有することから、コンクリート製用排水路の内壁に徐々に浸透した水が該補強用塗工材層のふくれや剥落を引き起こすといった問題を生ずる虞があった。
このため、補修・補強作業の手間や費用を抑制でき、さらに耐久性の高い、コンクリート製用排水路の補修方法が求められている。
本発明は、耐用年数を迎えるなどして強度低下を生じたコンクリート製のU字型の用排水路、すなわちコンクリート製U字溝を容易に且つコスト安価に補強し再活用することができる、合成樹脂製の構造体並びに該構造体を用いた既設コンクリート製U字溝を補強又は再活用する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、既設U字溝の内面及び内部空間に適合する樹脂製の構造体を予め作製し、これをU字溝内に敷設することにより、容易に既存のコンクリート製U字溝の補強又は再活用を図ることができるというアイデアを案出し、ここに本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、既設コンクリート製U字溝を補強又は再活用するための、合成樹脂又は繊維強化樹脂からなる構造体であって、該構造体は、前記U字溝の内底面及び左右の内側壁面を覆って且つ該U字溝の長手方向に延びる底壁部及び左右の側壁部を形成してなり、そして該構造体の上部において前記左右の側壁部より連なって上壁部を形成し、構造体の内部に用排水路を設けてなる、構造体に関する。
前記構造体において、前記上壁部は、開口窓を設けてなることが好ましい。
また前記左右の側壁部は、その外側の面において突条部又は浮き防止溝を設けてなることが好ましい。
さらに前記構造体は、その長手方向の一方の端部に雄型接続部を設け、その他方の端部に、同種又は別種の構造体の雄型接続部と嵌合し得る雌型接続部を設けてなることが好ましい。
さらに本発明は上記構造体該U字溝内に設置する工程、及び前記U字溝と、前記構造体との間の空隙に硬化性充填材を充填し、硬化させる工程、を含む既設コンクリート製U字溝を補強又は再活用する方法にも関する。
本発明の構造体は、既設コンクリート製U字溝の上側の開口部から嵌め込むだけで設置でき、アンカーボルトによる固定や樹脂塗料の塗布といった特別な工法を必要とせず、迅速且つ簡便にU字溝内に設置できる。このため、従来提案されている補修・補強工法と比べ、コスト及び作業負荷を大きく軽減できる。
また、本発明の構造体は、コンクリートの増打ちやアンカーボルトを必要としないことから、ボルトの頭部による流水抵抗といった問題を極力抑えることができる。
さらに本発明の構造体は、上壁部を設けることにより、構造体の強度を高めることができるとともに、これまでU字溝の場合には踏み越えねばならなかったところを、歩行可能とすることもできる。
また本発明の構造体は合成樹脂又は繊維強化樹脂により成形されてなることにより、腐食の問題が起きないだけでなく、コンクリート製のU字溝と比較して軽量であり、その為に取扱い易く、かつ運搬効率が良好であるという利点をも併せ持つ。
本発明の構造体は、上壁部に開口窓を設けてなることにより、構造体内を流れる用排水の状況を肉眼で確認できるとともに、開口窓の縁を把持することにより、構造体の持ち運びやU字溝内への設置作業をより容易なものとすることができる。
また本発明の構造体をU字溝内に設置する際、構造体をU字溝に固定するために、該U字溝と該構造体との間の空隙に硬化性充填材を充填して硬化させるが、このとき、硬化前の硬化性充填材による浮力が作用して、構造体が浮き上がることがある。また、硬化後(設置後)、土壌からの強い側圧を受けて、構造体が浮き上がる虞もある。このため、本発明の構造体は、左右の側壁部の外側の面に突条部又は浮き防止溝を設けることにより、コンクリート製U字溝内に構造体を設置した後、該U字溝と該構造体との間の空隙に硬化性充填材を充填して硬化させる際、U字溝からの該構造体の浮き上がりを防止することができる。
さらに、本発明の構造体において、その長手方向の一方の端部には雄型接続部を、その他方の端部に、同種又は別種の構造体の雄型接続部と嵌合し得る雌型接続部を設けることにより、複数の構造体を特別な接続手段を用いずとも容易に連設することができる。
さらに本発明の方法は、合成樹脂製の構造体を既設コンクリート製U字溝内に設置し、そして該U字溝と該構造体との間の空隙に硬化性充填材を充填して硬化させる方法であるため、従来のプラスチック板等をアンカーボルトにて固定する方法や、合成樹脂塗料をU字溝の内壁面に塗布する方法などと比べて、低コスト且つ簡易工程で既設コンクリート製U字溝を補強し再活用することができる。
図1は本発明の構造体1の一実施形態を示す斜視図である。 図2は本発明の構造体1において上壁部5に上壁突条部13を設けた実施形態を示す斜視図である。 図3は本発明の構造体1において突条部7を複数箇所設けた実施形態を示す斜視図である。 図4は本発明の構造体1において雌型接続部10の内面に畝部101を設け、該凸部体101に嵌合し得るように、雄型接続部12の外面に溝部121を設けた実施形態を示す斜視図である。 図5は、図1に示す本発明の構造体1を既設のコンクリート製U字溝14に設置した斜視図である。 図6は、図5のA−A’線における断面図であり、図6(a)は左右の側壁部3,3に突条部7を設けた場合の断面図、図6(b)は左右の側壁部3,3に浮き防止溝8を設けた場合の断面図である。 図7は、本発明の構造体1の接続の様子を示す図であり、図7(a)は雌型接続部10の内面及び雄型接続部12の外面に畝部・溝部を設けない場合の接続対1の接続の様子を示す図、図7(b)は雌型接続部10の内面に畝部101を設け、雄型接続部12の外面に溝部121を設けた場合の構造体1の接続の様子を示す図である。
本発明に係る構造体の構造について説明する。
本発明の構造体は、既設コンクリートU字溝の内面に沿って、すなわち、該U字溝の内底面及び左右の内側壁面を覆って、且つ該U字溝の長手方向に延びる底壁部と左右の側壁部を形成してなる。そして該構造体の上部において、前記左右の側壁部より連なって上壁部を形成することにより、構造体の内部に用排水路を設けてなるものである。
本発明の構造体の大きさ、すなわち構造体の幅、高さ並びに長手方向の寸法は、設置する既設コンクリートU字溝の大きさによって適宜設定され得る。なおコンクリート製U字溝はJIS規格によって形状が定められており、また、後述するように、本発明の構造体をU字溝内に設置した後、硬化性充填材を充填して構造体をU字溝内に固定するための空隙が必要となることから、JIS規格によって定められたU字溝の内寸よりも、本発明の構造体の幅は10〜30mm程度小さい値であることが好ましい。また、構造体の高さは、U字溝の深さの寸法よりも大きくなると、U字溝の実際の設置箇所において、地中に設
置されたU字溝から構造体の上部が突出することとなるため、好ましくは、構造体の高さはU字溝の深さと同じないしそれより〜20mm程度小さい値であることが好ましい。
このように、U字溝はJIS規格によってその大きさが定められていることから、本発明の構造体も設置するU字溝の形状に合わせた一定寸法の構造体を作製し、使用することができる。
また、本発明の構造体の厚さは、その強度を考慮すると、5〜15mm程度の肉厚を有するものであることが好ましい。
かかる構造体本体の材質としては、合成樹脂、例えばポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド等の硬質合成樹脂、とりわけ好ましくはポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂が挙げられ、また不飽和ポリエステル等にガラス繊維、炭素繊維、有機繊維(ケブラー等)などを含有させた繊維強化樹脂(FRP、FRTP)も使用可能である。
そして本発明の構造体は、ブロー成形、回転成形等、使用する構造体の材質に応じた成形法を適宜選択し、成形する。
本発明の構造体には上壁部に開口窓を設けることが好ましい。
開口窓は、通常、1つの構造体に1〜2つ程度設けられ、その大きさ(の合計)は、構造体の強度等を考慮すると、上壁部の面積の20〜40%となることが好ましい。
開口窓の形状は、四角形、円形、三角形等さまざまであってよい。
また本発明の構造体には、左右の側壁部の外側の面において突条部又は浮き防止溝を設けることが好ましい。
突条部又は浮き防止溝は、本発明の構造体をU字溝内に設置し、硬化性充填材を充填して硬化させる際、硬化前の充填材からの本発明の構造体の浮き上がりを防止するために設けられる。
突条部又は浮き防止溝の数や設置箇所、設置場所は適宜設定され得、たとえば、左右の側壁部の略中央部に、側壁部の長手方向に向かって略平行に1箇所あるいは2箇所設けられる。
なお、浮き防止溝を設けた場合よりも、硬化性充填材の充填量をより少なくできることから、突条部を設けることが望ましい
さらに本発明の構造体には、その長手方向の一方の端部に雄型接続部を設け、その他方の端部に、同種又は別種の構造体の雄型接続部と嵌合し得る雌型接続部を設けてなることが好ましい。
ここで、雄型接続部は、一の構造体の端部に設けられた雌型接続部と嵌合し得るように、該雌型接続部の内面に対応する形状の外面を有する。また雌型接続部は、他の構造体の端部に設けられた雌型接続部と嵌合し得るように、該雄型接続部の外面に対応する形状の内面を有する。すなわち、雄型接続部は雌型接続部よりもやや小さい寸法を有するものである。
そして、例えば一の構造体の端部に設けられた雌型接続部の内面が凸曲面であれば、雄型接続部の外面は該凸曲面に対応するよう凹曲面を有し、もう一の構造体の端部に設けられた雄型接続部の外面が凹曲面であれば、雌型接続部の内面は凸曲面を有する。
このため、本発明の構造体(A)と、同種又は別種の構造体(B)との接続は、一方では構造体(B)の端部に設けられた雌型接続部の内側に、構造体(A)の雄型接続部を嵌め込むことで容易に為し得る。そして他方では、構造体(A)の雌型接続部の内側に、該内側に対応する形状のもう一つの構造体(B)の端部に設けられた雄型接続部を嵌め込むことで容易に嵌合し得る。
本発明の構造体において、雌型接続部には上壁部を設けないことが好ましい。
また雌型接続部とそれと嵌合し得る雄型接続部は、容易に嵌合し且つ嵌合後は容易に取
り外し可能であることが好ましい。
こうした形状をとることにより、本発明の構造体において、雄型接続部を雌型接続部の上側から嵌め込み、容易に連結させることが可能となり、また、硬化材充填前であれば、連結させた複数の構造体から、目的の構造体を容易に除去することができる。
本発明の方法において、使用する硬化性充填材としては、充填時に流動性を示し、後に固結して所定の強度を発揮するものであれば特に限定されず、例えば、セメント系充填材や、合成樹脂系充填材が好ましい。
セメント系充填材としては、セメント材と水とを主体として、必要に応じて適宜、混和材料、場合によっては発泡剤やガス発生剤(例えばアルミ粉末等が)添加されるとともに、自己保持力を有するよう、粘土が添加されてもよい。あるいはセメントペースト材に細砂を加えたモルタルを使用することができ、この場合においても、適宜その他の混和材料を添加し得る。
また、合成樹脂系充填材としては、いわゆる発泡性の充填材が使用される。発泡性の充填材は未硬化の状態においては粘着性を有する液状体であり、硬化後には所有の強度を有する。また発砲の時期やその度合いを調整するために、反応促進剤、反応抑制剤、発泡剤、整泡剤が適宜添加される。
好ましくは、セメントと水だけを練り混ぜた液状のセメントミルクを使用することが望ましい。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
図1ないし図4は本発明の構造体の一実施形態を示す斜視図である。
図1に示すように、本発明のポリエチレン製の構造体1は底壁部2の両側から左右の側壁部3,3からほぼ垂直に立ち上がった形状をなし、側壁部3,3の上部4において、左右の側壁部3,3より連なって上壁部5が形成されている。本実施例においては、左右の側壁部3,3の上端4aより連なって上壁部5が形成されているが、上端4aよりも下側の上部4の領域から連なって上壁部5が形成されていてもよい。
上壁部5には開口窓6が設けられており、これにより構造体1を流れる用排水の流れを確認することができる。また開口窓6が設けられていない領域の上壁部5上は歩行可能となっている。ここで、開口窓6が設けられていない領域の上壁部5上に、上壁突条部13を設けてもよい(図2参照)。上壁突条部13を設けることにより、構造体1の強度を上げることができる。上壁突条部13は、図2に示すように、例えば構造体1の長手方向とは垂直な方向に設けられてもよいし、あるいは、構造体1の長手方向に平行に設けられていてもよい。また上壁突条部13の設置数は特に限定されないが、例えば2〜10箇所程度に設けられ得る。
さらに、左右の側壁部3,3には突条部7が設けられている。突条部7は、図1に示すように左右の側壁部3,3の略中央部に、側壁部3の長手方向に向かって略平行に1箇所設けられていてもよいし、あるいは突条部7は、図3に示すように左右の側壁部3,3の複数箇所に設けられていてもよい。なお、突条部7に替えて浮き防止溝8を設けてもよい(図5(b)参照)。
さらに構造体1の一方の端部9には雌型接続部10が設けられている。該雌型接続部10は、構造体1の他方の端部11の雄型接続部12と嵌合し得るように形成されており、複数個の構造体1を容易に連結することができる。
また雌型接続部10は、構造体1の上壁部5に連なる部分が切除され、いわばU字の形状を有している。これにより、図7に示すように、構造体1の雌型接続部9の上方から、別の構造体1の雄型接続部12を載せ置くようにして嵌め込むことができ(図7(a)、
(b))、構造体同士の接続・取り外しが容易となる。
ここで、図4に示すように、雌型接続部10の内面に畝部101を設け、該畝部101に嵌合し得るように、雄型接続部12の外面に溝部121を設けることにより、雌型接続部10と雄型接続部12の接続がより密接なものとなり(図8参照)、実際の使用現場において漏水の防止効果を高めることができるようになる。なお、畝部101に替えて、雌型接続部10の内面に溝部を設け、該溝部に嵌合し得るように、雄型接続部12の外面に畝部を設けてもよい。
[実施例2]
図5は、図1に示す本発明の構造体1を既設のコンクリート製U字溝14に設置した斜視図である。図5において、構造体1の高さh1の寸法は、U字溝14の深さh2の寸法よりもわずかに小さい(低い)ものとなっている。高さh1の寸法が深さh2の寸法よりも大きい(高い)ものであると、U字溝の実際の設置箇所において、地中に設置されたU字溝から構造体1の上部が突出することとなるため好ましくない。
また図6(a)は、図5においてA−A’線で切断した、既設のコンクリート製U字溝14に設置した構造体1の断面図である。図6(a)に示すように、構造体1とU字溝14との間の空隙にミルクセメントからなる硬化性充填材15を充填し、硬化させて構造体1とU字溝14を固定する。なお、突条部7に替えて浮き防止溝8を設けた場合の断面図を図6(b)に示した。
図6(a)及び(b)に示すように、構造体1の左右の側壁部3,3に突条部7を設けた場合(図6(a))には、突条部7より上の部分のみに硬化性充填材15を充填し、突条部7の下の部分は実質的に空隙16のままとして、構造体1をU字溝14に固定させることができる。このため、浮き防止溝8を設けた場合(図6(b))に比べて、硬化性充填材15の充填量を少なくすることができるため好ましい。
本実施例に示すように、本発明の方法は、実施例1に示す構造体1を、既設コンクリート製U字溝11に嵌め込むだけで構造体1の設置がほぼ完了するため、アンカーボルトを使用したプラスチック板の固定による補修方法や、合成樹脂塗料の塗布による補修方法などに必要とされる熟練技術を特に必要とせず、たとえ当業者でなくとも十分に対応出来る方法である。
1・・・構造体
2・・・底壁部
3・・・左右の側壁部
4・・・上部
4a・・・上端
5・・・上壁部
6・・・開口窓
7・・・突条部
8・・・浮き防止溝
9・・・一方の端部
10・・・雌型接続部
101・・・畝部
11・・・他方の端部
12・・・雄型接続部
121・・・溝部
13・・・上壁突条部
14・・・コンクリート製U字溝
15・・・硬化性充填材
16・・・空隙

Claims (6)

  1. 既設コンクリート製U字溝を補強又は再活用するための、合成樹脂又は繊維強化樹脂からなる構造体であって、
    該構造体は、前記U字溝の内底面及び左右の内側壁面を覆って且つ該U字溝の長手方向に延びる底壁部及び左右の側壁部を形成してなり、そして
    該構造体の上部において前記左右の側壁部より連なって上壁部を形成し、構造体の内部に用排水路を設けてなる、構造体。
  2. 前記上壁部は、開口窓を設けてなる、請求項1記載の構造体。
  3. 前記左右の側壁部は、その外側の面において突条部を設けてなる、請求項1記載の構造体。
  4. 前記左右の側壁部は、その外側の面において浮き防止溝を設けてなる、請求項1記載の構造体。
  5. 前記構造体は、その長手方向の一方の端部に雄型接続部を設け、その他方の端部に、同種又は別種の構造体の雄型接続部と嵌合し得る雌型接続部を設けてなる、請求項1記載の構造体。
  6. 既設コンクリート製U字溝を補強又は再活用する方法であって、
    請求項1に記載の構造体を、該U字溝内に設置する工程、及び
    前記U字溝と、前記構造体との間の空隙に硬化性充填材を充填し、硬化させる工程、を含む方法。
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