JP2005163419A - 水路の内周面改修方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】水路の大きさに関係なくライニング層を表面平滑に、しかも、水路断面積の縮小化の少ない水路の内周面改修方法を提供する。
【解決手段】請求項1記載の本発明の水路の内周面改修方法は、水路の内周面を改修する工法であって、水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層と水路の開口部を覆う被覆部とからなる筒状のライニング層を形成し、水路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化し、被覆部を水路の開口縁に沿って切除することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】請求項1記載の本発明の水路の内周面改修方法は、水路の内周面を改修する工法であって、水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層と水路の開口部を覆う被覆部とからなる筒状のライニング層を形成し、水路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化し、被覆部を水路の開口縁に沿って切除することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、老朽化した水路の底面や側壁面等の水路内周面の強度復元、補強、耐磨耗性向上等の補修や水路内周面の粗度係数低減等の表面仕上げ等の水路の内周面改修方法に関する。
コンクリートで形成された河川や開口した水路等は使用により侵食やひび割れで、漏水や浸水が生じることが多く、用水が漏れだす無駄を排除し、汚染された地下水の浸入を防止するため、水路の補修が必要となる。
また、コンクリート製の水路では、粗度係数が大きく、水路の断面積を大きくとることが必要になるが、水路内周面を平滑化仕上げをして水路の断面積を小さくすることも行われている。
また、コンクリート製の水路では、粗度係数が大きく、水路の断面積を大きくとることが必要になるが、水路内周面を平滑化仕上げをして水路の断面積を小さくすることも行われている。
従来の水路内周面の改修方法としては、水路内周面の不良部分を除去し、その除去部分に新たなコンクリートを打ち直すという、いわゆるコンクリート打ち替え工法が一般的である。しかし、この工法は、既設コンクリートの不良部分を削り、搬出、新コンクリートの打ち込みといった作業があって、工事期間が長くなる、という問題があった。
また、水路の内周面に固定部材をアンカーボルトで固定し、この固定部材にFRP板を張設し、水路内周面とFRP板との間隙にセメントミルクを打設する工法も行われている。この工法では、セメントミルクを水路開口部の間隙より注入して水路底面の間隙にまで至るようにするには、高い注入圧を必要とするが、注入圧が高いとFRP板および固定部材もその注入圧に耐える強度が必要となり、固定部材の数量も多く必要となり、補修費用が高くつく。また、注入圧を低くするためには間隙を広くすればよいが、間隙を広くすると水路の断面積が小さくなり、流水量確保の点から好ましくない。
そこで、これらの課題を解消するべく、断面U状の既設水路の内周面にスペーサを介在してライニング板を張設し、そのライニング板と既設水路内周面との間に前記内周面とライニング板とを一体化する充填材を打設して水路内周面のライニングを行う工法であって、上記既設水路内周面の底面に上記スペーサを埋設して上記充填材を打設し、その後、その底面充填材層に上記ライニング板を敷設するか、もしくは上記既設水路の底面に上記スペーサを介在してライニング板を張設し、そのライニング板と既設水路底面との間に充填材を打設し、その後、既設水路内周面の両側面にスペーサを介在してライニング板を張設し、その両側ライニング板と既設水路内側面との間に充填材を打設することを特徴とする水路内周面のライニング工法、即ち、底面のライニングを行った後で両側面のライニングを行うようにして充填材の注入圧を高くしなくても注入可能とした工法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、既設水路の内周面に表裏面に凹凸が設けられて水路が形成された漏水防止シートを介在してライニング板(FRP板)を直接にアンカー止めしたことを特徴とする水路内周面のライニング構造が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特許文献1に記載の水路内周面のライニング工法および特許文献2記載の水路内周面のライニング構造においては、既設水路内周面とライニング板との間隙を狭くできるので水路の断面積の縮小化は最小限に抑えられるが、ライニング板の張設は作業員の手作業で行われるため、水路が狭まく作業員が水路内で作業できなかったり、逆に水路が高すぎる場合には、足場が必要となり作業が煩雑化する。また、ライニング板を水路内周面に張りつめることが必要であるが、水路が屈曲しているとライニング板の接続部を隙間無く平滑に仕上げることが困難で、水路内周面の仕上がり精度が悪いという問題がある。
また、水路に通水しながら作業を行うことは不可能で、工事区間の通水を吸水ポンプで吸い上げて迂回水路を設置しなければならないという問題がある。
また、水路に通水しながら作業を行うことは不可能で、工事区間の通水を吸水ポンプで吸い上げて迂回水路を設置しなければならないという問題がある。
本発明は、水路の大きさに関係なくライニング層を表面平滑に、しかも、水路断面積の縮小化の少ない水路の内周面改修方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の水路の内周面改修方法は、水路の内周面を改修する工法であって、水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層と水路の開口部を覆う被覆部とを形成し、水路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化し、被覆部を水路の開口縁に沿って切除することを特徴とする。
また、請求項2記載の本発明の水路の内周面改修方法は、水路の内周面を改修する工法であって、底面を含む水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を、外周長が水路内周長とほぼ同じとなるよう成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層と水路の開口側を覆う被覆部とを形成し、被覆部のほぼ中央部を水路の方向に切開して被覆部を水路側壁に沿わせて水路の全内周にライニング層を形成し、水路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化することを特徴とする。
また、請求項3記載の本発明の水路の内周面改修方法は、水路の内周面を改修する工法であって、底面を含む水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を、外周長が水路内周長とほぼ同じとなるよう成形フレームにより螺旋状に巻回しながら水路内周面と螺旋状に巻回する合成樹脂帯状材料との隙間に裏込め材を注入して水路内周ライニング層と水路の開口側を覆う被覆部とを形成し、被覆部のほぼ中央部を水路の方向に切開して被覆部を水路側壁に沿わせて水路側壁に固定することを特徴とする。
また、請求項4記載の本発明の水路の内周面改修方法は、水路の内周面を改修する工法であって、水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を、外形が水路の開口を突き合わせた形状となるよう成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層と水路の開口側を覆う水路内周形状の被覆部とを形成し、被覆部を水路開口に沿って切断し、この被覆部を反転して水路内周ライニング層に隣接する水路内に設置し、水路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化することを特徴とする。
また、請求項5記載の本発明の水路の内周面改修方法は、開口水路を暗渠水路にして水路の内周面を改修する工法であって、開口水路に蓋を設置して閉管路とし、この閉管路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層を形成し、閉管路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化することを特徴とする。
また、請求項6記載の本発明の水路の内周面改修方法は、開口水路を暗渠水路にして水路の内周面を改修する工法であって、水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を成形フレームにより螺旋状に巻回して、開口水路内周面に沿う水路内周ライニング層と水路内の開口に近接した開口部を覆う被覆部とを形成し、水路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化し、被覆部上を地面に仕上げることを特徴とする。
また、請求項7記載の本発明の水路の内周面改修方法は、請求項1〜6のいずれかに記載の水路の内周面改修方法において、合成樹脂帯状材料が長手方向の複数の補強リブを有し、両端部に螺旋状に巻回したとき互いに嵌合する凹条と凸条が設けられていることを特徴とする。
請求項1記載の本発明の水路の内周面改修方法においては、水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層と水路の開口部を覆う被覆部とを形成するので、成形フレームを水路に設置するだけで、水路の大きさの大小や屈曲に関係なくライニングすることができ、また、水路内周面は帯状材料が並列に並んで形成され、水路内周面を平滑に仕上げることができる。
また、帯状部材を継ぎ足していけば長距離の水路を連続して効率よくライニングすることができる。
また、帯状部材を継ぎ足していけば長距離の水路を連続して効率よくライニングすることができる。
また、ライニング層は水路内周面との隙間に裏込め材を注入して一体化し、水路を覆う被覆部を水路の開口縁に沿って切除することで水路の内周面が改修される。裏込め材の注入に当たっては、ライニング層がらせん状に巻回して管状に形成されているので、合成樹脂帯状材料を螺旋状に巻回すると同時に隙間に裏込め材を注入する方法をとるか、螺旋状に巻回したライニング層と水路内周面との間に隙間を設けてアンカー固定またはライニング層の内部に支保材を設置することによりライニング層の変形なく裏込め材を注入できる。
また、請求項2記載の本発明の水路の内周面改修方法においては、底面を含む水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を、外周長が水路内周長とほぼ同じとなるよう成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層と水路の開口側を覆う被覆部とを形成し、被覆部のほぼ中央部を水路の方向に切開して被覆部を水路側壁に沿わせて水路の全内周にライニング層を形成し、水路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化するので、合成樹脂帯状材料の無駄がなく水路の内周面を帯状材料が並列に並んだ平滑面に仕上げることができる。
尚、裏込め材の注入に当たっては、ライニング層を水路内周面にアンカー固定すればライニング層が浮き上がったり、変形することはない。
尚、裏込め材の注入に当たっては、ライニング層を水路内周面にアンカー固定すればライニング層が浮き上がったり、変形することはない。
また、請求項3記載の本発明の水路の内周面改修方法においては、底面を含む水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を、外周長が水路内周長とほぼ同じとなるよう成形フレームにより螺旋状に巻回しながら水路内周面と螺旋状に巻回する合成樹脂帯状材料との隙間に裏込め材を注入して水路内周ライニング層と水路の開口側を覆う被覆部とを形成し、被覆部のほぼ中央部を水路の方向に切開して被覆部を水路側壁に沿わせて水路側壁に固定するので、合成樹脂帯状材料の無駄がなく、しかも、螺旋状に巻回すると同時に裏込め材を注入してライニング層を水路内周面に一体化するので水路の改修が容易である。
また、請求項4記載の本発明の水路の内周面改修方法においては、水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を、外形が水路の開口を突き合わせた形状となるよう成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層と水路の開口側を覆う水路内周形状の被覆部とを形成し、被覆部を水路開口に沿って切断し、この被覆部を反転して水路内周ライニング層に隣接する水路内に設置し、水路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化するので、成形フレームにより螺旋状に巻回する長さの倍の長さのライニング層を形成でき効率的である。
また、請求項5記載の本発明の水路の内周面改修方法においては、開口水路を暗渠水路にして水路の内周面を改修する工法であって、開口水路に蓋を設置して閉管路とし、この閉管路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層を形成し、閉管路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化するので、ライニング層の二次加工が不要となり、水路の暗渠化を容易に行うことができる。
また、請求項6記載の本発明の水路の内周面改修方法においては、開口水路を暗渠水路にして水路の内周面を改修する工法であって、水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を成形フレームにより螺旋状に巻回して、開口水路内周面に沿う水路内周ライニング層と水路内の開口に近接した開口部を覆う被覆部とを形成し、水路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化し、被覆部上を地面仕上げするので、ライニング層の二次加工が不要となり、水路の暗渠化を容易に行うことができる。
また、請求項7記載の本発明の水路の内周面改修方法においては、合成樹脂帯状材料が長手方向の複数の補強リブを有し、両端部に螺旋状に巻回したとき互いに嵌合する凹条と凸条が設けられているものであるので、成形フレームにより螺旋状に巻回するだけで相隣り合う端部の凹条と凸条が嵌合して連結され、平滑な内周面を形成できる。
以下に本発明の各請求項ごとの実施形態を、図に基づいて説明する。
図1は本発明の請求項1記載の水路の内周面改修方法の実施形態を示し、(A)、(B)、(C)、(D)は工程を順を追って示す断面説明図、図2は本発明で使用される合成樹脂帯状材料の例を示す断面図で、(A)は合成樹脂帯状材料の断面図、(B)は補強リブ間に金属補強材が嵌め込まれた合成樹脂帯状材料の断面図、(C)は合成樹脂帯状材料を螺旋状に巻回したときの合成樹脂帯状材料同士の嵌合状態を示す断面図、図3は合成樹脂帯状材料を螺旋状に巻回する方法の一例を模式的に示す説明図で、第4図は螺旋状に巻回するために使用される成形フレームを示す正面図である。
先ず、図1に基づいて請求項1記載の水路の内周面改修方法を説明する。図1(A)は水路の縦断面を示し、1は上方が開放された水路で、底面11aと側壁11bとからなる内周面11を有し、上方が開放された開口部12となされている。
この水路1の内周面11を改修するには、内周面11を清掃した後、図1(B)に示すように、水路1の内周面11に沿って、合成樹脂帯状材料を接合機構により螺旋状に巻回して、水路1の内周ライニング層21と水路1の開口部12より上方を覆う被覆部22とからなる筒状のライニング層2を形成する。内周ライニング層21が水路1の側壁11b上端までを覆い、その上部開口部を被覆部22が覆うように設けられていればよい。
この水路1の内周面11を改修するには、内周面11を清掃した後、図1(B)に示すように、水路1の内周面11に沿って、合成樹脂帯状材料を接合機構により螺旋状に巻回して、水路1の内周ライニング層21と水路1の開口部12より上方を覆う被覆部22とからなる筒状のライニング層2を形成する。内周ライニング層21が水路1の側壁11b上端までを覆い、その上部開口部を被覆部22が覆うように設けられていればよい。
次いで、図1(C)に示すように、内周面ライニング層21と水路1の内周面11との間に、裏込め材3を注入し、裏込め材3が硬化すると内周ライニング層21は水路1の内周面11に固着される。
内周ライニング層21が水路1の内周面11に固着されたら、図1(D)に示すように、ライニング層2を水路1の開口部12に沿って切断して、合成樹脂帯状材料でライニングされた水路1が完成する。
内周ライニング層21が水路1の内周面11に固着されたら、図1(D)に示すように、ライニング層2を水路1の開口部12に沿って切断して、合成樹脂帯状材料でライニングされた水路1が完成する。
合成樹脂帯状材料としては、図2に示されるものが主として使用される。
図2(A)は合成樹脂帯状材料6の一例を示す断面図で、硬質塩化ビニルを押出成形した長尺の帯状材料からなる。この帯状材料6は、表面平滑な平板61の一面にアイビーム構造の補強リブ62、62、・・が形成され、一方の端部に嵌合凹条となるメインロック用メス部63、他方の端部に嵌合凸条となるメインロック用オス部64が形成され、また、メインロック用メス部63の端縁に傾斜したサブロック用オス部65、メインロック用オス部64に沿ってサブロック用メス部66が形成されている。
この帯状材料6の寸法や肉厚または補強リブ62の数等は、螺旋状に巻回するライニング層2の直径等の寸法や形状等に対応して適宜決定される。
また、67はシール材で平板61のメインロック用オス部64に沿って設けられている。帯状材料6を螺旋状に巻回してメインロック用オス部64をメインロック用メス部63に、サブロック用オス部65をサブロック用メス部66に嵌合したとき、平板1とメインロック用メス部63との間に圧接されて螺旋の継ぎ目がシールされるようになっている。
図2(A)は合成樹脂帯状材料6の一例を示す断面図で、硬質塩化ビニルを押出成形した長尺の帯状材料からなる。この帯状材料6は、表面平滑な平板61の一面にアイビーム構造の補強リブ62、62、・・が形成され、一方の端部に嵌合凹条となるメインロック用メス部63、他方の端部に嵌合凸条となるメインロック用オス部64が形成され、また、メインロック用メス部63の端縁に傾斜したサブロック用オス部65、メインロック用オス部64に沿ってサブロック用メス部66が形成されている。
この帯状材料6の寸法や肉厚または補強リブ62の数等は、螺旋状に巻回するライニング層2の直径等の寸法や形状等に対応して適宜決定される。
また、67はシール材で平板61のメインロック用オス部64に沿って設けられている。帯状材料6を螺旋状に巻回してメインロック用オス部64をメインロック用メス部63に、サブロック用オス部65をサブロック用メス部66に嵌合したとき、平板1とメインロック用メス部63との間に圧接されて螺旋の継ぎ目がシールされるようになっている。
また、図2(B)は補強リブ62、62間に金属補強材7が嵌合された合成樹脂帯状料6aの断面図である。金属補強材7は帯状材料6aの長手方向を補強し、帯状材料6aが螺旋状に巻回されたとき、その形状を保持できる断面形状であればよい。
図示の金属補強材7は、断面T字形の補強リブ62、62間に嵌め込まれて保持されたW字状の鉄板からなる。この金属補強材7は、帯状材料6aの長手方向に連続して嵌め込まれたものであってもよいが、帯状材料6aを螺旋状に巻回する直前で、T字形の補強リブ62、62間に嵌め込んで、螺旋状に巻回してもよい。
図示の金属補強材7は、断面T字形の補強リブ62、62間に嵌め込まれて保持されたW字状の鉄板からなる。この金属補強材7は、帯状材料6aの長手方向に連続して嵌め込まれたものであってもよいが、帯状材料6aを螺旋状に巻回する直前で、T字形の補強リブ62、62間に嵌め込んで、螺旋状に巻回してもよい。
図2(C)は金属補強材7が嵌め込まれた帯状材料6aを螺旋状に巻回したときの合成樹脂帯状材料6a同士の嵌合状態を示している。
嵌合部において、メインロック用オス部64をメインロック用メス部63に嵌合し、サブロック用オス部65をサブロック用メス部66に係止したダブルロック構造で嵌合した強固な螺旋管が形成できる。また、嵌合部において、平板61とメインロック用メス部63との間にシール材67が圧接されて螺旋の継ぎ目の滑りが防止され、密封性が確保されるようになっている。
嵌合部において、メインロック用オス部64をメインロック用メス部63に嵌合し、サブロック用オス部65をサブロック用メス部66に係止したダブルロック構造で嵌合した強固な螺旋管が形成できる。また、嵌合部において、平板61とメインロック用メス部63との間にシール材67が圧接されて螺旋の継ぎ目の滑りが防止され、密封性が確保されるようになっている。
帯状材料6を螺旋状に巻回したとき、金属補強材7が嵌め込まれていないと、合成樹脂帯状材料6は均等に曲げられて変形するので、円筒状の螺旋管となる。
しかし、金属補強材7が嵌め込まれた帯状材料6aであると、螺旋管を形成するときに四角形状に沿って帯状材料6aを折り曲げながら螺旋状に巻回して行くと、その形状を維持された四角形状の螺旋管を形成することができる。 従って、水路の断面形状が四角形溝、開口部が広がった台形溝、底面が円弧状のU字溝であっても、その溝の内周面形状に合致した形状の螺旋管を形成できる。
しかし、金属補強材7が嵌め込まれた帯状材料6aであると、螺旋管を形成するときに四角形状に沿って帯状材料6aを折り曲げながら螺旋状に巻回して行くと、その形状を維持された四角形状の螺旋管を形成することができる。 従って、水路の断面形状が四角形溝、開口部が広がった台形溝、底面が円弧状のU字溝であっても、その溝の内周面形状に合致した形状の螺旋管を形成できる。
尚、金属補強材7を嵌め込まなくとも、合成樹脂帯状材料6を螺旋状に巻回すると同時に、巻回される内周ライニング層21と水路1の内周面11との間に、接着性があり、急速に硬化する裏込め材3を充填していくと、水路1の内周面11に固定されたライニング層2を形成できる。
次に、断面四角形の水路1の内周面11に沿って、図1(B)、(C)に示すように、合成樹脂帯状材料6を成形フレームにより螺旋状に巻回して、筒状のライニング層2を形成する方法について、図3および図4により説明する。
図3は合成樹脂帯状材料を螺旋状に巻回する方法の一例を模式的に示す断面説明図、第4図は螺旋状に巻回するために使用される成形フレームを示す正面図である。
図3は合成樹脂帯状材料を螺旋状に巻回する方法の一例を模式的に示す断面説明図、第4図は螺旋状に巻回するために使用される成形フレームを示す正面図である。
図3で、1は水路、6は合成樹脂帯状材料、8は成形フレームである。成形フレーム8は図4に示すように、前後のリンク81、81の間に案内ロール82が回転自在に取り付けられ、隣り合うリンク81、81の間で屈曲するようにして環状の成形フレーム8が形成されている。
複数のリンク81には、フレーム8の周長を調整する周長調整機構83が設けられていて、水路1の内周面11の長さに応じて調整可能となされている。また、隣り合うリンク81、81の間では、案内ロール82の軸を中心に外折れ可能となされているが、内折れしないようになされていて、フレーム8の形状が円形から角形まで任意の形状に変形可能となされている。
複数のリンク81には、フレーム8の周長を調整する周長調整機構83が設けられていて、水路1の内周面11の長さに応じて調整可能となされている。また、隣り合うリンク81、81の間では、案内ロール82の軸を中心に外折れ可能となされているが、内折れしないようになされていて、フレーム8の形状が円形から角形まで任意の形状に変形可能となされている。
84は接合機構で、内面ローラ85と外面ローラ86とで、帯状材料6を螺旋状に巻回して両端の重なり部分を嵌合するもので、嵌合部において、メインロック用オス部64をメインロック用メス部63に嵌合し、サブロック用オス部65をサブロック用メス部66に係止したダブルロック構造で接合するようになっている。
この接合機構84には、油圧モーターが取り付けられていて、内面ローラ85と外面ローラ86が回転駆動されるようになっている。
また、この接合機構84が設けられているリンク81、81の連結部のみが内折れ可能となされていて、帯状材料6と水路1の内周面11との間に外面ローラ86を位置させることが可能となっている。
この接合機構84には、油圧モーターが取り付けられていて、内面ローラ85と外面ローラ86が回転駆動されるようになっている。
また、この接合機構84が設けられているリンク81、81の連結部のみが内折れ可能となされていて、帯状材料6と水路1の内周面11との間に外面ローラ86を位置させることが可能となっている。
成形フレーム8により角形の水路1の内周面11をライニングするには、地上に配置されたドラムから供給される帯状材料6を、水路1内のライニング開始部において、螺旋状に巻回して水路1に固定する。この時、水路1の内周面11に沿って開口部12よりやや上方に被覆部22が位置するようにして、角形に形成する。例えば、帯状材料6の端部のみに金属補強材7が嵌合された帯状材料6aとして螺旋状に形成しても、帯状材料6を加熱軟化させて角形に折り曲げ変形させて形成してもよい。
そして、この螺旋状に巻回して水路1に固定された帯状材料6に、成形フレーム8を取り付ける。帯状材料6が新たに供給される位置に接合機構84を位置させ、外面ローラ86を帯状材料6と水路1の内周面11との間に挿入する。この時、接合機構84が設けられているリンク81、81の連結部のみが図に示すように内折れした形となる。
このような準備の後、油圧の供給により油圧モーターが回転し、接合機構84の内面ローラ85と外面ローラ86が回転すると、新たに供給される帯状材料6を螺旋状に巻回固定された帯状材料6との端縁同士を嵌合しながら、接合機構84が螺旋状に巻回固定された帯状材料6に沿って回転移動する。接合機構84が回転移動すると、当然に、成形フレーム8が回転し、水路1内に螺旋状のライニング層2を形成しながら進行していく。
このような準備の後、油圧の供給により油圧モーターが回転し、接合機構84の内面ローラ85と外面ローラ86が回転すると、新たに供給される帯状材料6を螺旋状に巻回固定された帯状材料6との端縁同士を嵌合しながら、接合機構84が螺旋状に巻回固定された帯状材料6に沿って回転移動する。接合機構84が回転移動すると、当然に、成形フレーム8が回転し、水路1内に螺旋状のライニング層2を形成しながら進行していく。
そして、接合機構84で帯状材料6同士を嵌合させながら、外面ローラ86内を通して地上から急速硬化性の裏込め材を供給すると、水路1の内周面11と帯状材料6とが急速に接合してライニング層2を形成する。
接合機構84で帯状材料6同士を嵌合させながら、同時に裏込め材3を注入する場合、被覆部22を形成中は裏込め材3の注入を中止するため、裏込め材3の注入は間歇的な供給となる。
ライニング層2は、接合機構84が進行することにより形成されるので、長尺の帯状材料6が巻かれているドラムを準備すれば、それだけ長い距離の水路1をライニングできる。また、帯状材料6を途中で熱融着して連結すれば、長距離にわたって連続してライニングできる。
接合機構84で帯状材料6同士を嵌合させながら、同時に裏込め材3を注入する場合、被覆部22を形成中は裏込め材3の注入を中止するため、裏込め材3の注入は間歇的な供給となる。
ライニング層2は、接合機構84が進行することにより形成されるので、長尺の帯状材料6が巻かれているドラムを準備すれば、それだけ長い距離の水路1をライニングできる。また、帯状材料6を途中で熱融着して連結すれば、長距離にわたって連続してライニングできる。
このようにして、螺旋状に巻回しながら、裏込め材を注入、硬化させていくと、水路1の内周面11に密接したライニング層2を形成できる。ライニング層2を水路1内周面11に密接するには、成形フレーム8の回転に少し抵抗を付与して、接合機構84による新たな帯状材料6の供給に推進力を与えればよい。
ただし、被覆部22を形成するときには、推進力を与えないよう制御することが必要である。被覆部22を形成するときに推進力を与えると被覆部22が徐々に膨らんでしまうからである。
ただし、被覆部22を形成するときには、推進力を与えないよう制御することが必要である。被覆部22を形成するときに推進力を与えると被覆部22が徐々に膨らんでしまうからである。
尚、接合機構84の外面ローラ86により、成形フレーム8および螺旋状に巻回されたライニング層2は内折れするが、ライニング層2は接合機構84が回転していくと、帯状材料6の復元力で復元し、水路1の内周面11に密着する。
このようにして所定の水路1にライニング層2を形成した後、水路1の開口部12に沿って被覆部22を切除して、内周面11が合成樹脂帯状材料6でライニングされた内周面改修された水路1が得られる。
また、図1に示す実施例において、帯状材料6として、金属補強材7を嵌合した帯状材料6aを使用すると、裏込め材を同時に注入しなくとも、角形に保持される。また、形成されるライニング層2と水路1の内周面11との間に適当な隙間があると、この隙間に裏込め材3を注入してライニング層2を水路1の内周面11に一体化することができる。
接合機構84で筒状のライニング層2を形成しながら、同時に裏込め材3を注入する場合には、注入圧力は必要ないのでライニング層2が変形することはないが、水路1の開口部12に沿って注入する場合には、注入圧を高めないと水路1の内底部11aまで裏込め材3が行き渡らないことがある。注入圧を高くすると、ライニング層が膨らんで変形することがある。
変形を防止するには、ライニング層2と水路1の内周面11との間に隙間を設ければよいが、水路1の内断面積が小さくなる。水路1の内断面積を小さくしたくない場合には、裏込め材3の注入に先立って、水路内周ライニング層21を水路1の側壁11bおよび底部11aにアンカー固定してライニング層2の浮き上がりを防止する。また、水路内周ライニング層21の裏込め材3の注入圧による変形を完全に防止するには、アンカー固定と同時に筒状のライニング層の内部に支保材を固定設置すればよい。
変形を防止するには、ライニング層2と水路1の内周面11との間に隙間を設ければよいが、水路1の内断面積が小さくなる。水路1の内断面積を小さくしたくない場合には、裏込め材3の注入に先立って、水路内周ライニング層21を水路1の側壁11bおよび底部11aにアンカー固定してライニング層2の浮き上がりを防止する。また、水路内周ライニング層21の裏込め材3の注入圧による変形を完全に防止するには、アンカー固定と同時に筒状のライニング層の内部に支保材を固定設置すればよい。
本発明で使用される裏込め材3としては、充填時に流動性を示し、後で固結して所定の強度を発揮するものであればよい。例えば、セメント系や合成樹脂系のもので、発泡性を有するものが好ましい。
セメント系の裏込め材としては、セメント材と水とを主体として他に適宜の混和材料、特には発泡性を発揮する発泡剤、ガス発生剤(例えばアルミ粉末等)が添加されるとともに、自己保持力を有するように粘土が調整される。あるいはセメントペースト材に細砂を加えたモルタルを使用することもできる。この場合においても、適宜に同様の混和材料が添加される。
また、合成樹脂系の裏込め材としては、いわゆる発泡性の裏込め材が使用される。発泡性の裏込め材は未硬化状において粘着性を有し、液状体である。また、硬化後において所要の強度を有している。また、発泡の時期や度合いが反応促進剤、反応抑制剤、発泡剤、整泡剤等により適宜調整される。
合成樹脂系裏込め材は、通常は反応開始時期が遅延されるよう調整される。また、粘度、粘着性を増粘剤により調整され、ライニング層2の下方に垂れ下がらない粘度にされるとともにライニング層2の補強リブ62、62間の溝面に付着する粘着度とされる。発泡ポリウレタン、発泡ユリア樹脂、発泡フェノール樹脂等の現場発泡プラスチックはこのような発泡性合成樹脂に好適なものとして適用される。
セメント系の裏込め材としては、セメント材と水とを主体として他に適宜の混和材料、特には発泡性を発揮する発泡剤、ガス発生剤(例えばアルミ粉末等)が添加されるとともに、自己保持力を有するように粘土が調整される。あるいはセメントペースト材に細砂を加えたモルタルを使用することもできる。この場合においても、適宜に同様の混和材料が添加される。
また、合成樹脂系の裏込め材としては、いわゆる発泡性の裏込め材が使用される。発泡性の裏込め材は未硬化状において粘着性を有し、液状体である。また、硬化後において所要の強度を有している。また、発泡の時期や度合いが反応促進剤、反応抑制剤、発泡剤、整泡剤等により適宜調整される。
合成樹脂系裏込め材は、通常は反応開始時期が遅延されるよう調整される。また、粘度、粘着性を増粘剤により調整され、ライニング層2の下方に垂れ下がらない粘度にされるとともにライニング層2の補強リブ62、62間の溝面に付着する粘着度とされる。発泡ポリウレタン、発泡ユリア樹脂、発泡フェノール樹脂等の現場発泡プラスチックはこのような発泡性合成樹脂に好適なものとして適用される。
裏込め材3を水路1の開口部12に沿って注入する際に、アンカー固定したり、ライニング層2の内部に支保材を固定設置した場合には、裏込め材3を注入し、裏込め材3が硬化した後、支保材を撤去し、水路1の開口部12に沿って、被覆部22を切除する。アンカー固定は除去することなく残置してもよい。
このようにして水路1の内周面11が合成樹脂帯状材料6または6aで改修される。ライニング層2の内周面は平滑な合成樹脂帯状材料が並列に配列された平滑面であり、粗度係数が小さく、流体の流動特性に優れている。
また、ライニング層2は裏込め材3で水路1の内周面11と一体化されるので、強度増強も図れる。
また、ライニング層2は裏込め材3で水路1の内周面11と一体化されるので、強度増強も図れる。
次に、図5〜8に基づいて請求項2〜6記載の水路の内周面改修方法を説明するが、各図は水路の縦断面を示し、1は水路、2はライニング層、3は裏込め材であるのは、図1と同様である。また、使用する合成樹脂帯状材料および合成樹脂帯状材料を螺旋状に巻回して、筒状のライニング層2を形成する方法並びに裏込め材3の充填方法についても、先に、実施例1で、図2〜4に基づいて行った説明と同様である。
図5は本発明の請求項2記載の水路の内周面改修方法の実施形態である実施例2を示し、(A)、(B)、(C)、(D)は工程を順を追って示す断面説明図である。
先ず、水路1の底部11a側に沿って水路1内に筒状のライニング層2aを、合成樹脂帯状材料6aを成形フレーム8により螺旋状に巻回して形成する。この時、筒状のライニング層2aの外周長は水路1の内周面11の周長とほぼ同じ長さになされている。これにより、図5(B)に示すように、水路内周ライニング層21aと水路1の開口側を覆う被覆部22aとが形成される。
そして、被覆部22aのほぼ中央部4を図5(C)に示すように、水路1の方向に切開して被覆部22aを両側壁11bに沿わせて、水路1の内周面11の全面に沿ったライニング層23aが形成される。
先ず、水路1の底部11a側に沿って水路1内に筒状のライニング層2aを、合成樹脂帯状材料6aを成形フレーム8により螺旋状に巻回して形成する。この時、筒状のライニング層2aの外周長は水路1の内周面11の周長とほぼ同じ長さになされている。これにより、図5(B)に示すように、水路内周ライニング層21aと水路1の開口側を覆う被覆部22aとが形成される。
そして、被覆部22aのほぼ中央部4を図5(C)に示すように、水路1の方向に切開して被覆部22aを両側壁11bに沿わせて、水路1の内周面11の全面に沿ったライニング層23aが形成される。
次に、図5(D)に示すように、水路1の内周面11とライニング層23aとの隙間に開口部12から裏込め材3を注入、硬化させ、ライニング層23aを水路1の内周面11に一体化させる。
裏込め材3の注入に当たり、ライニング層23aを水路1の内周面11にアンカー固定する点および支保材を固定設置する点は、上記実施例1における場合と同様である。
裏込め材3の注入に当たり、ライニング層23aを水路1の内周面11にアンカー固定する点および支保材を固定設置する点は、上記実施例1における場合と同様である。
図6は本発明の請求項3記載の水路の内周面改修方法の実施形態である実施例3を示し、(A)、(B)、(C)、(D)は工程を順を追って示す断面説明図である。
実施例3では、以下の点以外は図5に示す実施例2と同様である。
水路1の底部11a側に沿って水路1内に筒状のライニング層2bを、図6(B)に示すように、合成樹脂帯状材料6を成形フレーム8により螺旋状に巻回して形成しながら、同時に裏込め材3を注入する。
そして、図6(C)に示すように、被覆部22bのほぼ中央部4を水路1の方向に切開して被覆部22bを両側壁11bに沿わせて、図6(D)に示すように、接着剤等で接着固定し、水路1の内周面11の全面に沿ったライニング層23bが形成される。
実施例3では、以下の点以外は図5に示す実施例2と同様である。
水路1の底部11a側に沿って水路1内に筒状のライニング層2bを、図6(B)に示すように、合成樹脂帯状材料6を成形フレーム8により螺旋状に巻回して形成しながら、同時に裏込め材3を注入する。
そして、図6(C)に示すように、被覆部22bのほぼ中央部4を水路1の方向に切開して被覆部22bを両側壁11bに沿わせて、図6(D)に示すように、接着剤等で接着固定し、水路1の内周面11の全面に沿ったライニング層23bが形成される。
図7は本発明の請求項4記載の水路の内周面改修方法の実施形態である実施例4を示し、(A)、(B)、(C)、(D)は工程を順を追って示す断面説明図である。
先ず、図7(B)に示すように、水路1の内周面11に沿って外形が水路1の開口部12側で水路1を突き合わせた形状の筒体となるよう水路1内に筒状のライニング層2cを、合成樹脂帯状材料6aを成形フレーム8により螺旋状に巻回して形成する。これにより水路内周ライニング層21cと水路1の開口部12を覆う水路内周形状の被覆部22cとからなる筒状のライニング層2Cが形成される。
先ず、図7(B)に示すように、水路1の内周面11に沿って外形が水路1の開口部12側で水路1を突き合わせた形状の筒体となるよう水路1内に筒状のライニング層2cを、合成樹脂帯状材料6aを成形フレーム8により螺旋状に巻回して形成する。これにより水路内周ライニング層21cと水路1の開口部12を覆う水路内周形状の被覆部22cとからなる筒状のライニング層2Cが形成される。
そして、水路1の方向にハンドリングが可能な長さ、例えば、長さ2mの筒状のライニング層2cを形成したら、この筒状ライニング層2cを開口部12に沿って切開して、図7(C)に示すように、上側の水路内周形状の被覆部22cを、水路1内に形成されている水路内周ライニング層21cの先に、反転させて設置する。
次いで、成形フレーム8で水路1内に筒状のライニング層2cを形成し、切開して被覆部22cを反転設置を繰り返して水路1の長手方向に水路内周ライニング層21cを連続して装着した状態とする。
次いで、成形フレーム8で水路1内に筒状のライニング層2cを形成し、切開して被覆部22cを反転設置を繰り返して水路1の長手方向に水路内周ライニング層21cを連続して装着した状態とする。
その後、水路1の内周面11と水路内周ライニング層21cとの隙間に裏込め材3を注入して水路1の内周面を改修する。
裏込め材3の注入に当たってのアンカー固定と支保材の設置固定については先の実施例1と同様である。
裏込め材3の注入に当たってのアンカー固定と支保材の設置固定については先の実施例1と同様である。
尚、切開してハンドリング可能な筒状ライニング層2cの長さとしては、水路1の内周面11の大きさによって左右されるが、数メートル程度であるのが作業し易い。
また、水路1内で巻回された水路内周ライニング層21cと切開して反転設置した被覆部22cとの接続部は、内周面が平滑になるよう突き合わせて接合される。例えば、双方の突き合わせ面付近にFRP製のマット等を張り付けて仕上げてもよいし、接合部をモルタルで仕上げてもよい。
また、水路1内で巻回された水路内周ライニング層21cと切開して反転設置した被覆部22cとの接続部は、内周面が平滑になるよう突き合わせて接合される。例えば、双方の突き合わせ面付近にFRP製のマット等を張り付けて仕上げてもよいし、接合部をモルタルで仕上げてもよい。
また、この実施例4において、水路1の内周面形状が円弧状、例えば半円状の水路であれば、金属補強材7が嵌め込まれていない合成樹脂帯状材料6であっても水路内周面に沿って円筒状のライニング層を形成できる。
また、この場合、成形フレーム8を使用しなくとも、帯状材料6を円筒管状に製造する製管機で、筒状のライニング層を形成してもよい。この種の製管機としては、供給される帯状材料6を螺旋状の筒状に製管し、この筒体を回転させながら進行させることにより長尺の筒状ライニング層を形成するものがある。このような製管機を水路1のライニング開始位置に据えて、筒状のライニング層を水路1内に回転させながら進行させればよい。
この筒状体を開口部12に沿って切断し、上半部を反転させて水路1内に設置する。この作業を繰り返して、水路1内周面にライニング層を形成し、水路1の内周面とライニング層とを裏込め材で固定すればよい。
また、この場合、成形フレーム8を使用しなくとも、帯状材料6を円筒管状に製造する製管機で、筒状のライニング層を形成してもよい。この種の製管機としては、供給される帯状材料6を螺旋状の筒状に製管し、この筒体を回転させながら進行させることにより長尺の筒状ライニング層を形成するものがある。このような製管機を水路1のライニング開始位置に据えて、筒状のライニング層を水路1内に回転させながら進行させればよい。
この筒状体を開口部12に沿って切断し、上半部を反転させて水路1内に設置する。この作業を繰り返して、水路1内周面にライニング層を形成し、水路1の内周面とライニング層とを裏込め材で固定すればよい。
図8は本発明の請求項5記載の水路の内周面改修方法の実施形態である実施例5を示し、(A)、(B)、(C)、(D)は工程を順を追って示す断面説明図である。
この実施例5は、開口水路を暗渠水路にして水路の内周面を改修する工法である。
まず、図8(B)に示すように、水路1に蓋5を設置して閉じた閉管路とし、この閉管路内周面に沿って合成樹脂帯状材料6または6aを成形フレーム8により螺旋状に巻回して、図8(C)に示すように、水路内周ライニング層2dを形成する。
次いで、閉管路内周面とライニング層2dとの間隙に裏込め材3を注入して、図8(D)に示すように、ライニング層2dを閉管路内周面に接合一体化して水路1の内周面が改修される。
この実施例5は、開口水路を暗渠水路にして水路の内周面を改修する工法である。
まず、図8(B)に示すように、水路1に蓋5を設置して閉じた閉管路とし、この閉管路内周面に沿って合成樹脂帯状材料6または6aを成形フレーム8により螺旋状に巻回して、図8(C)に示すように、水路内周ライニング層2dを形成する。
次いで、閉管路内周面とライニング層2dとの間隙に裏込め材3を注入して、図8(D)に示すように、ライニング層2dを閉管路内周面に接合一体化して水路1の内周面が改修される。
裏込め材3を注入するに当たっては、裏込め材3の注入圧によりライニング層2dが内方に座屈するのを防止するため、ライニング層2dを閉管路内周面にアンカー固定するか、ライニング層2dの内部に支保材を設置する。
また、ライニング層2dを形成するとき、同時に、成形フレーム8の外面ローラ86の内部を通して裏込め材3を注入して、内周ライニング層2dを閉管路内周面に密接一体化するのが施工が容易となり、好ましい。
また、ライニング層2dを形成するとき、同時に、成形フレーム8の外面ローラ86の内部を通して裏込め材3を注入して、内周ライニング層2dを閉管路内周面に密接一体化するのが施工が容易となり、好ましい。
また、本発明の請求項6記載の水路の内周面改修方法も、開口水路を暗渠水路にして水路の内周面を改修する工法であるが、請求項6においては、上方が開口した水路1の状態で、まず、水路1の内周面に沿って合成樹脂帯状材料6aを成形フレーム8により螺旋状に巻回して、開口水路内周面に沿う水路内周ライニング層と水路内の開口に近接した開口部を覆う被覆部とからなるライニング層を形成し、水路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化し、被覆部上に土やコンクリート等により地面に仕上げる改修方法である。
また、ライニング層を形成した後、水路1の開口部に蓋を設置し、水路と蓋との内周面とライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化してもよい。
また、ライニング層を形成した後、水路1の開口部に蓋を設置し、水路と蓋との内周面とライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化してもよい。
1 水路
11 内周面
11a 底面
11b 側壁
12 開口部
2、2a、2b、2c、2d ライニング層
21、21a、21b、21c 内周ライニング層
22、22a、22b、22c 被覆部
3 裏込め材
4 被覆部の中央部
5 蓋
6、6a 合成樹脂帯状材料
62 補強リブ
63 メインロック用メス部(凹条)
64 メインロック用オス部(凸条)
7 金属補強材 8 成形フレーム
11 内周面
11a 底面
11b 側壁
12 開口部
2、2a、2b、2c、2d ライニング層
21、21a、21b、21c 内周ライニング層
22、22a、22b、22c 被覆部
3 裏込め材
4 被覆部の中央部
5 蓋
6、6a 合成樹脂帯状材料
62 補強リブ
63 メインロック用メス部(凹条)
64 メインロック用オス部(凸条)
7 金属補強材 8 成形フレーム
Claims (7)
- 水路の内面を改修する工法であって、水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層と水路の開口部を覆う被覆部とを形成し、水路内面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化し、被覆部を水路の開口縁に沿って切除することを特徴とする水路の内面改修方法。
- 水路の内面を改修する工法であって、底面を含む水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を、外周長が水路内周長とほぼ同じとなるよう成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層と水路の開口側を覆う被覆部とを形成し、被覆部のほぼ中央部を水路の方向に切開して被覆部を水路側壁に沿わせて水路の全内周にライニング層を形成し、水路内面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化することを特徴とする水路の内面改修方法。
- 水路の内面を改修する工法であって、底面を含む水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を、外周長が水路内周長とほぼ同じとなるよう成形フレームにより螺旋状に巻回しながら水路内周面と螺旋状に巻回する合成樹脂帯状材料との隙間に裏込め材を注入して水路内周ライニング層と水路の開口側を覆う被覆部とを形成し、被覆部のほぼ中央部を水路の方向に切開して被覆部を水路側壁に沿わせて水路側壁に固定することを特徴とする水路の内面改修方法。
- 水路の内面を改修する工法であって、水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を、外形が水路の開口を突き合わせた形状となるよう成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層と水路の開口側を覆う水路内周形状の被覆部とを形成し、被覆部を水路開口に沿って切断し、この被覆部を反転して水路内周ライニング層に隣接する水路内に設置し、水路内面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化することを特徴とする水路の内面改修方法。
- 開口水路を暗渠水路にして水路の内面を改修する工法であって、開口水路に蓋を設置して閉管路とし、この閉管路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を成形フレームにより螺旋状に巻回して、水路内周ライニング層を形成し、閉管路内周面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化することを特徴とする水路の内面改修方法。
- 開口水路を暗渠水路にして水路の内面を改修する工法であって、水路内周面に沿って合成樹脂帯状材料を成形フレームにより螺旋状に巻回して、開口水路内周面に沿う水路内周ライニング層と水路内の開口に近接した開口部を覆う被覆部とを形成し、水路内面と水路内周ライニング層との隙間に裏込め材を注入して一体化し、被覆部上を地面に仕上げることを特徴とする水路の内面改修方法。
- 合成樹脂帯状材料が長手方向の複数の補強リブを有し、両端部に螺旋状に巻回したとき互いに嵌合する凹条と凸条が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水路の内面改修方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4759683B1 (ja) * | 2010-09-24 | 2011-08-31 | 博史 漆原 | 既設コンクリート製u字溝を補強又は再活用する方法及びその方法に用いる構造体 |
JP2014037728A (ja) * | 2012-08-17 | 2014-02-27 | Hokukon Co Ltd | 側溝用補修カバー、側溝用補修カバー相互の接合調整装置、側溝補修構造及び側溝補修方法 |
JP2017166121A (ja) * | 2016-03-14 | 2017-09-21 | 積水化学工業株式会社 | 水路構造物の補修方法及び補修水路構造物 |
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-
2003
- 2003-12-03 JP JP2003404820A patent/JP2005163419A/ja not_active Withdrawn
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