JP2017166121A - 水路構造物の補修方法及び補修水路構造物 - Google Patents

水路構造物の補修方法及び補修水路構造物 Download PDF

Info

Publication number
JP2017166121A
JP2017166121A JP2016049180A JP2016049180A JP2017166121A JP 2017166121 A JP2017166121 A JP 2017166121A JP 2016049180 A JP2016049180 A JP 2016049180A JP 2016049180 A JP2016049180 A JP 2016049180A JP 2017166121 A JP2017166121 A JP 2017166121A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame member
water channel
opening
rehabilitation pipe
main
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016049180A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6709085B2 (ja
Inventor
直人 浪花
Naoto Namihana
直人 浪花
忠臣 栗栖
Tadaomi Kurisu
忠臣 栗栖
弘和 長橋
Hirokazu Nagahashi
弘和 長橋
智巳 加藤
Tomomi Kato
智巳 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Central Nippon Highway Engineering Nagoya Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Central Nippon Highway Engineering Nagoya Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd, Central Nippon Highway Engineering Nagoya Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2016049180A priority Critical patent/JP6709085B2/ja
Publication of JP2017166121A publication Critical patent/JP2017166121A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6709085B2 publication Critical patent/JP6709085B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)
  • Sewage (AREA)

Abstract

【課題】高速道路その他の道路における円形水路等の主水路とスリット状開口路とを有する老朽化した水路構造物を、蓋が不要な構造を保ちながら補修する。【解決手段】水路構造物10の主水路11に更生管20を収容する。水路構造物10の開口路13に枠部材30を収容する。主水路11の内周面と更生管20との間、及び開口路13の内面13aと枠部材30との間に被覆層40を充填する。その後、更生管20の上側部を切除して、枠部材30の内部と連なるスリット23を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、道路の側溝等における老朽化した水路構造物を補修する方法、及び老朽化した水路構造物を補修してなる補修水路構造物に関し、特に高速道路の側溝に好適な補修方法及び補修水路構造物に関する。
一般に、道路の側溝は、上面開口のU字型のコンクリートブロックにて構成され、かつ、上面が蓋で閉じられている。一方、高速道路等の側溝は、蓋の飛散の問題が生じない蓋無し構造にするために、例えば円形断面の主水路とスリット状の開口路を有する円形水路付きのコンクリートブロックが広く使用されている。スリット状の開口路は、コンクリートブロックの上面(外面)から主水路の頂部に達している(下記特許文献等参照)。
特開平03−042886号公報(第9図) 特開2004−232260号公報 特開2013−091976号公報 特開2000−034769号公報
近年、高速道路の側溝の老朽化が進み、その対策が求められている。例えば、冬季、凍結融解剤を散布すると、塩化物を含む路面水が側溝へ流れる。そして、コンクリート内壁で乾湿が繰り返されることにより、躯体内部への塩化物浸透が進んで、鉄筋が腐食して膨張し、被り部分のコンクリートの剥落が起きやすくなる。特に、円形水路等の、蓋が不要な側溝構造では、円形断面の主水路の上側のスリット状開口路の周辺部分で腐食や剥落が起きやすい。そこで、主水路の上側のコンクリート部分をカットし、コンクリート蓋を被せる等の対策が採られている。しかし、そうすると、車の乗上げによる蓋の飛散の問題が生じ、更には通水断面を阻害してしまう。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、高速道路その他の道路における円形水路等の主水路とスリット状開口路とを有する老朽化した水路構造物を、蓋が不要な構造を保ちながら補修することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明方法は、主水路と、前記主水路の上部から外面に達するスリット状の開口路とを有し、道路の側部に沿って延びるようにして地中に敷設された水路構造物を補修する方法であって、
前記主水路に更生管を収容し、
前記開口路に枠部材を収容し、
前記主水路の内周面と前記更生管との間、及び前記開口路の内面と前記枠部材との間に被覆層を充填し、
その後、前記更生管の上側部を切除して前記枠部材の内部と連なるスリットを形成することを特徴とする。
主水路の内周面と更生管との間の被覆層によって、主水路の内周面を防食できる。更にこの主水路被覆層を更生管で覆うことによって、主水路の内周面を一層確実に防食できる。開口路の内面と枠部材との間の被覆層によって、開口路の内面を防食できる。更にこの開口路被覆層を枠部材で覆うことによって、開口路の内面を一層確実に防食できる。主水路に収容した環状の更生管及び開口路に収容した枠部材によって、蓋が不要な水路構造を保つことができる。更生管にスリットを形成することで、路面水を枠部材の内部を通して、更生管内に導くことができる。
前記枠部材の底部を前記更生管の上側部に接合したうえで、前記枠部材を吊り上げて前記更生管の底部と前記主水路の底部との間に隙間を形成した状態で、前記被覆層の充填を行なうことが好ましい。
これによって、更生管と主水路の底部どうし間にも被覆層を確実に充填でき、ひいては、更生管と主水路との間の周方向の全域に被覆層を確実に充填することができる。この結果、主水路の周方向の全域にわたって確実に防食できる。
前記枠部材が底板を有しており、
前記底板を前記更生管の上側部に接合し、
前記スリットの形成時に、前記底板を前記更生管の上側部と共に切除することが好ましい。
枠部材に底板を設けておくことで、枠部材と更生管とを容易かつ確実に接合できる。その後、更生管のスリット形成と共に底板を切除することによって、更生管の内部と枠部材の内部とを連通させることができる。
本発明構造は、主水路と、前記主水路の上部から外面に達するスリット状の開口路とを有し、道路の側部に沿って延びるようにして地中に敷設された水路構造物を含む補修水路構造物であって、
前記主水路に収容された更生管と、
前記開口路の一対の内面とそれぞれ対向する一対の側壁を有して、前記開口路の内部に収容された枠部材と、
前記主水路の内周面と前記更生管との間に充填された主水路被覆層と、
前記開口路の前記内面と前記側壁との間に充填された開口路被覆層と、
を備え、前記更生管の上側部には、前記枠部材の内部に連なるスリットが形成されていることを特徴とする。
主水路被覆層によって、主水路の内周面を防食できる。更にこの主水路被覆層を更生管で覆うことによって、主水路の内周面を一層確実に防食できる。開口路被覆層によって、開口路の内面を防食できる。更にこの開口路被覆層を枠部材で覆うことによって、開口路の内面を一層確実に防食できる。環状の更生管及び枠部材によって、蓋が不要な水路構造を保つことができる。
前記枠部材の前記側壁には、前記内面へ向かって突出するリブが形成され、前記リブが、前記開口路被覆層内に埋まっていることが好ましい。
これによって、開口路被覆層と枠部材との密着強度を高めることができる。
本発明によれば、高速道路その他の道路における円形水路等の主水路とスリット状開口路とを有する老朽化した水路構造物を、蓋が不要な構造を保ちながら補修することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る高速道路の補修水路構造物を示し、図2(b)のI−I線に沿う正面断面図である。 図2(a)は、水路構造物の補修後(前記補修水路構造物を構築後)の高速道路の平面図である。図2(b)は、同図(a)のIIb−IIb線に沿う、前記高速道路の側面断面図である。 図3は、前記補修水路構造物の枠部材の斜視図である。 図4(a)は、前記水路構造物の補修方法における更生管挿入開始時の状態を示す、前記高速道路の平面図である。図4(b)は、同図(a)のIVb−IVb線に沿う、前記高速道路の側面断面図である。 図5は、図4(b)のV−V線に沿う、前記水路構造物の正面断面図である。 図6(a)は、前記水路構造物の補修方法における更生管の移送工程の初期段階を示す、前記高速道路の平面図である。図6(b)は、同図(a)のVIb−VIb線に沿う、前記高速道路の側面断面図である。図6(c)は、前記更生管を目標の桝間区間まで移送させた状態を示す、前記高速道路の側面断面図である。 図7(a)は、前記水路構造物の補修方法における枠部材の収容工程の途中段階を示す、前記高速道路の側面断面図である。図7(b)は、前記枠部材の収容工程の終了段階を示す、前記高速道路の側面断面図である。 図8は、図7(b)のVIII−VIII線に沿う、前記水路構造物の正面断面図である。 図9は、図8のIX−IX線に沿う、前記水路構造物の側面断面図である。 図10(a)は、前記水路構造物の補修方法における端口封止工程を示す、前記高速道路の側面断面図である。図10(b)は、同図(a)の円部Xbを拡大して示す側面断面図である。 図11は、図10(a)のXI−XI線に沿う、前記水路構造物の正面断面図である。 図12(a)は、前記水路構造物の補修方法における無収縮モルタル充填工程を示す、前記高速道路の側面断面図である。図12(b)は、同図(a)の円部XIIbを拡大して示す側面断面図である。 図13は、図12(a)のXIII−XIII線に沿う、前記水路構造物の正面断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1及び図2は、高速道路1(道路)を示したものである。図2(a)に示すように、高速道路1の本線1aの側方には、数百メートル(例えば500メートル)置きに非常駐車帯1bが設けられている。本線1a及び非常駐車帯1bの側部には、縁石1e(図1)に沿って補修対象の既設水路構造物10(側溝)が設けられている。
なお、図2等においては、縁石1eの図示は省略されている。
図2に示すように、既設水路構造物10は、鉄筋コンクリートにて構成され、高速道路1の側部に沿って延びるようにして地中に敷設されている。水路構造物10は、本線1aに沿う本線水路部10aと、非常駐車帯1bの縁部に沿う駐車帯水路部10bとを有している。
図1及び図5に示すように、水路構造物10の内部には、主水路11と、開口路13が形成されている。主水路11は、断面円形になっており、かつ水路構造物10の全長にわたって延びている。
開口路13は、スリット状をなし、主水路11の上部から水路構造物10の上面(外面)に達するとともに、水路構造物10の全長にわたって延びている。開口路13の幅は、主水路11の幅(直径)よりも小さい。
なお、開口路13は、補修によって水路構造物10の新設時(図5の二点鎖線)よりも拡幅されている。
すなわち、図5の二点鎖線にて示すように、新設時における水路構造物10の上部には、一対の開口路画成部12,12が互いに対峙するように形成されている。各開口路画成部12は、概略四半円弧状になっている。これら開口路画成部12,12の対向面どうし間に幅狭のスリット12sが形成されている。この幅狭スリット12sが新設時の開口路13である。その後、凍結融解剤等によって水路構造物10における開口路画成部12等の鉄筋が腐食して膨張し、コンクリートの剥落等が起き、老朽化が進む。
後述するように、補修に際して、開口路画成部12における老朽化した部分が切除されることで、開口路13が拡幅される。
以下、特に断らない限り、水路構造物10は補修済みであるものとする。
図2に示すように、水路構造物10には、数十メートル(例えば40メートル)置きに桝15が設けられている。桝15は、平面視で数十cm(例えば50cm)四方の鉄筋コンクリート製の縦穴構造になっている。桝15の上端開口は、蓋15dによって塞がれている。
本線水路部10aと駐車帯水路部10bとの角部10cには、1つの桝15が配置されている。この角部10cの桝15を「発進用桝15C」と称す。
図2(a)及び(b)に示すように、本線1aにおける隣接する2つの桝15,15どうし間の桝間区間R15ごとに、補修水路構造物2が構築されている。図1に示すように、補修水路構造物2は、既設水路構造物10と、更生管20と、枠部材30と、被覆層40とによって構成されている。
図1及び図2に示すように、主水路11の内部には、複数の更生管20,20…が一列に収容されている。各更生管20の長さは、数メートル(例えば4メートル程度)である。数本〜十数本(例えば10本)の更生管20が一列に連なることで、1つの桝間区間R15に対応する長さになっている。更生管20の断面形状は、円形になっている。更生管20の外直径は、主水路11の内直径よりも少し小さい。更生管20の頂部(上側部)にはスリット23が形成されている。スリット23は、更生管20の全長にわたって延びている。スリット23の幅は、前述した新設時の幅狭スリット12sの幅とほぼ等しく、車両(二輪車含む)の車輪の幅以下である。
更生管20としては、例えばポリ塩化ビニル管が用いられているが、これに限定されるものではなく、強化プラスチック複合管(FRPM管)、鋼管、波付き管等であってもよい。更生管20は、直管に限られず、スパイラル管であってもよい。複数の帯状板を環状に並べることで管状にしたものであってもよい。
好ましくは、更生管20は、アニーリング処理されたアニーリング材によって構成されている。これによって、スリット23の形成による縮径を防止できる。
図1及び図2に示すように、開口路13の内部には、複数の枠部材30,30…が収容されている。枠部材30の材質は、例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂であるが、これに限定されるものではなく、金属や木材等によって構成されていてもよい。
図3に示すように、枠部材30は、一対の側壁31,31と、一対の端壁32,32を有し、上下に開口された長方形の枠形状になっている。枠部材30の長手方向(側壁31の長手方向)が、更生管20の管軸と平行に向けられている。各枠部材30の長さは、各更生管20の長さの数分の1〜十数分の1(図面では簡略化のために2分の1)である。好ましくは、枠部材30の幅(側壁31,31どうし間の距離)は、前述した新設時の幅狭スリット12sの幅とほぼ等しく、車両(二輪車含む)の車輪の幅以下である。
なお、図8に示すように、初期状態の枠部材30の底部には、底板33が設けられている。底板33によって枠部材30の底部が塞がれている。施工段階において底板33が切除(撤去)される。
図3及び図8に示すように、端壁32の底縁部は、更生管20の外周に合わせた円弧形状になっている。底板33は、更生管20の外周に合わせた円弧断面形状になっている。
図3に示すように、各側壁31の外側面には、複数のリブ34,34…が形成されている。リブ34は、ウェブ板部34wと、フランジ部34fを有し、断面がT字状になっている。ウェブ板部34wが、側壁31の外面から開口路13の内側面13aへ向けて突出されるとともに、上下に延びている。ウェブ板部34wの突出端にフランジ部34fが設けられている。フランジ部34fは、ウェブ板部34wと直交するとともに、上下に延びている。
図2に示すように、複数の枠部材30,30…が、一列に並べられて既設水路構造物10の開口路13の内部に収容されている。隣接する枠部材30の端壁32,32どうしが重ね合わされている(図9参照)。図1に示すように、各枠部材30の側壁31が、既設水路構造物10の開口路13の内面13aと対向している。側壁31の底縁部は、更生管20のスリット23の縁部近くの部分に突き当てられている。枠部材30の内部空間が、スリット23を通して、更生管20の内部空間と連なっている。
図1に示すように、補修水路構造物2における被覆層40は、無収縮モルタルにて構成されている。被覆層40は、主水路被覆層41と、開口路被覆層43を含む。主水路被覆層41は、既設水路構造物10の主水路11の内周面と更生管20の外周面との間の環状部14に充填されている。開口路被覆層43は、開口路13の内面13aと枠部材30の側壁31との間に充填されている。枠部材30のリブ34が、開口路被覆層43内に埋まっている。
図10及び図11に示すように、補修水路構造物2の両端部には、端口封止材42が設けられている。端口封止材42は、急結モルタルにて構成されており、主水路11の内周面と更生管20の外周面との間に充填されるとともに、及び開口路13の内面13aと枠部材30の側壁31との間にも充填されている。
老朽化した既設水路構造物10を補修して、補修水路構造物2を構築する方法を説明する。
<開口路処理>
図5の二点鎖線にて示すように、先ず、開口路画成部12の腐食部分を切除する。これによって、図5の実線に示すように、新設時よりも幅広の開口路13が形成される。開口路13の幅は、枠部材30の幅ひいてはスリット23の幅よりも大きくする。
<管発進溝開削>
図4に示すように、前記開口路画成部12の処理と前後して、高速道路1の各非常駐車帯1bの本線1aからの出入り部に管発進溝1fを開削する。管発進溝1fは、本線水路部10aの延長線に沿って形成する。管発進溝1fの前記延長線に沿う長さは、1本の更生管20よりも大きくする。管発進溝1fの深さは、主水路11の底部よりも深くする。管発進溝1fの端部は、発進用桝15Cに達するようにする。
<本線水路部10aとの連通>
発進用桝15Cにおける管発進溝1fを向く壁15a(本線水路部10aと駐車帯水路部10bとの角部10cの壁)には、孔15eを貫通形成する。これによって、管発進溝1fの端部が、貫通孔15eを介して発進用桝15Cの内部と連通し、更には本線水路部10aの主水路11と一直線に連なる。
<ウインチ設置>
図6(b)に示すように、高速道路1の側部における2つの非常駐車帯1b,1bの中間地点には、ウインチ5(更生管移送手段)を設置する。ウインチ5のワイヤロープ5wを本線水路部10aに挿し入れ、管発進溝1fまで伸ばす。
<更生管挿入>
図6(a)に示すように、更生管20を1本ずつ管発進溝1fに挿入する。更に、この更生管20を、貫通孔15e及び発進用桝15C内を経て、本線水路部10aの主水路11に挿入する。
1つの桝間区間R15に対応する本数(例えば10本)の更生管20,20…を、順次主水路11に挿入して、これら更生管20,20…を主水路11内において一列に並べる。
ワイヤロープ5wを各更生管20の内部に通す。最後尾の更生管20にワイヤロープ5wの先端部を繋着する。
<更生管移送(態様1)>
そして、図6(c)に示すように、ウインチ5によってワイヤロープ5wを巻き取ることで、一列をなす更生管20,20…を押し込むようにして、目標の桝間区間R15まで移送させる。
<更生管連結>
隣接する更生管20,20どうしは、粘着テープ(図示省略)によって連結する。粘着テープを、これら更生管20,20の端部の外周面間に跨るように巻き付ける。
粘着テープによる連結作業は、管発進溝1f内において、後続の更生管20を差し込む度に行ってもよく、途中の桝15内又は目標の桝間区間R15の桝15内において、更生管20,20どうしの境目がその桝15内を通過する度に行ってもよい。
<更生管移送(態様2)>
なお、更生管20,20…どうしを粘着テープで連結するとともに、ワイヤロープ5wを先頭の更生管20に繋ぎ、一列をなす更生管20,20…を引き込むようにして、目標の桝間区間R15まで移送させてもよい。
<更生管移送(態様3)>
ウインチ5を用いることなく、人力で、後続の更生管20を先行の更生管20に突き当てて押し込むことで、更生管20,20…を目標の桝間区間R15まで移送させてもよい。先頭の更生管20にはコロを設けることで、押し込み易くしてもよい。
<枠部材設置>
図7(a)に示すように、目標の桝間区間R15まで更生管20,20…を移送させた後、その桝間区間R15の開口路13に複数の枠部材30,30…を並べて収容する。隣接する2つの枠部材30,30の端壁32,32どうしを互いに重ね合わせる。
<更生管20と枠部材30の接合>
更に、各枠部材30の底板33を更生管20の頂部(上側部)にビスで接合する。ビスに代えて、接着剤等の他の接合手段を用いてもよい。
<吊り金具50>
ここで、図8及び図9に示すように、吊り金具50(吊り手段)を用意する。吊り金具50は、一対の挟持板51,51と、吊り上げ手段52と、被支持部53と、押え板54を有している。
<更生管20及び枠部材30の吊り上げ>
吊り金具50を、所定の2つの隣接する枠部材30,30の端壁32,32上を跨ぐように設置する。この吊り金具50の一対の挟持板51,51によって、前記隣接する枠部材30,30の端壁32,32を挟み付けて固定する。また、被支持部53を縁石1eに係止させる。さらに、押え板54を開口路13の上端開口に被せる。
そして、吊り上げ手段52を操作することによって、挟持板51を上昇させる。これによって、図7(b)及び図8に示すように、枠部材30及び更生管20を吊り上げることができる。この結果、更生管20の底部を浮かせて、更生管20と主水路11の底部との間に隙間14bを形成できる。吊り上げ量は、例えば10mm程度である。
なお、図7(b)においては、吊り金具50の図示が省略されている。
<端部封止>
次に、図10及び図11に示すように、桝間区間R15の両端部における環状部14の端部開口を、急速モルタルからなる端口封止材42によって封止する。この封止作業は、桝間区間R15の両端部の桝15から行なうことができる。
なお、先に端口封止材42による端部封止を行なった後、前述した枠部材30の設置・接合、及び吊り上げを行なってもよい。この場合、最先端及び最後尾の更生管20,20の端部を少し持ち上げることで、これら更生管20,20の端部の底部と主水路11の底部との間に隙間を形成した状態で、端口封止材42を詰める。
<モルタル充填>
環状部14(主水路11の内周面と更生管20の外周面との間)には、栗石や砕石(図示省略)を投入しておく。投入は、枠部材30の側壁31と開口路13の内面13aとの間から行なうことができる。
そして、図12及び図13に示すように、桝間区間R15の両端の端口封止材42,42の硬化後、これら端口封止材42,42の間の環状部14の全域に被覆層40となるべき無収縮モルタルを注入する。注入は、枠部材30の側壁31と開口路13の内面13aとの間から行なうことができる。予め、端口封止材42によって環状部14の端部を封止しておくことで、そこから無収縮モルタルが漏れないようにすることができる。更には、側壁31と内面13aとの間にも無収縮モルタルを充填する。このとき、押え板54(図8参照)によって枠部材30を上から押さえることで、枠部材30及び更生管20の浮き上がりを防止できる。
無収縮モルタルが、枠部材30の上端部近く、ひいては開口路13の上端部近くまで達したら充填を終える。
<モルタル硬化>
この無収縮モルタルが硬化することで、被覆層40(41,43)となる。
主水路被覆層41によって主水路11の内周面が被覆される。これによって、主水路11の内周面を防食できる。更に、主水路被覆層41を更生管20で覆うことによって、主水路11の内周面を一層確実に防食できる。
開口路被覆層43によって開口路13の内面13aが被覆される。これによって、内面13aを防食できる。更に、開口路被覆層43を枠部材30で覆うことによって、内面13aを一層確実に防食できる。また、枠部材30のリブ34が開口路被覆層43内に埋まる。これによって、開口路被覆層43と枠部材30との密着強度を高めることができる。
<底板33及び更生管20頂部の切除>
図1に示すように、無収縮モルタルの硬化後、枠部材30の底板33及び更生管20の頂部(上側部)をジグソー等で切断して撤去する。これによって、枠部材30の底部が開放される。かつ、更生管20の頂部にスリット23が形成される。この結果、更生管20の内部空間が、枠部材30の内部空間と連通され、更には枠部材30の内部空間を介して外部と連通される。更生管20をアニーリング処理しておくことで、スリット23の形成に伴う更生管20の縮径を防止できる。
なお、各枠部材30の端壁32をも切除することで、一列をなす複数の枠部材30,30…の内部空間どうしを連通させてもよい。
好ましくは、スリット23の形成後、枠部材30の上端部まで無収縮モルタルを擦り付け、開口路被覆層43が水路構造物10の上面と面一になるようにする。
これによって、1つの桝間区間R15に補修水路構造物2が構築される。
同様にして、他の桝間区間R15についても補修水路構造物2を構築する。
なお、補修の順番は、2つの非常駐車帯1b,1b間のちょうど中間部の桝間区間R15から開始し、順次、両隣の桝間区間R15へ移行することが好ましい。図4に示すように、前記2つの非常駐車帯1b,1bにはそれぞれ管発進溝1fを設け、到達目標の桝間区間R15に近い側の管発進溝1fからその桝間区間R15へ向けて更生管20を挿入することが好ましい。
図2に示すように、非常駐車帯1b,1b間のすべての桝間区間R15について補修が終了したら、貫通孔15eを塞ぎ、かつ管発進溝1fを埋め戻す。
このようにして、高速道路1における老朽化した水路構造物10を補修することができる。老朽化した既設水路構造物10を壊して新たに水路を作り直す必要がないため、工事作業の領域は小さくてすみ、道路を封鎖する必要はない。
補修水路構造物2においては、更生管20の内部空間が、補修後の主水路となる。枠部材30の内部空間が、補修後の開口路となる。路面水は、枠部材30の内部空間からスリット23を通して、更生管20の内部空間へ導かれる。環状の更生管20によって通水断面を確保できる。
枠部材30の幅及び更生管20のスリット23の幅は、新設時の水路構造物10の幅狭スリット12sの幅と同程度であり、枠部材30の上端部に蓋をする必要がない。ひいては、更生管20のスリット23の上方に蓋をする必要がない。したがって、補修水路構造物2においても、補修前の水路構造物10と同様に蓋が不要な構造を保つことができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その精神を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、管発進溝1fを、非常駐車帯1bの本線1aからの出入り部に開削するのではなく、本線水路部10a上に直接的に管発進溝1fを開削してもよい。
更生管20が、段ボール紙等の非耐久材料で構成されていてもよい。また、更生管20が、帯状の樹脂ライニング板をらせん状に巻きつつ接合してできた管であってもよい。
更生管20が、被覆層40の充填、硬化後に撤去可能であってもよい。補修水路構造物2が更生管20を含んでいなくてもよい。
枠部材30が、開口路被覆層43の硬化後に撤去可能であってもよい。枠部材30が、撤去可能な木製であってもよい。
主水路11の断面形状は、円形に限られず、楕円形、変形円形、四角形、その他種々の形状であってもよい。
被覆層40(41,43)の材質は、無収縮モルタルに限られず、セメントミルク、樹脂材料等でもよい。
本実施形態では、本線水路部10aを補修しているが、駐車帯水路部10bをも同様にして補修してもよい。
本発明の補修方法及び補修構造は、高速道路1に限られず、一般道路や自転車専用道路等の種々の道路の側溝の補修にも適用できる。
本発明は、例えば高速道路の老朽化した水路構造物の補修に適用可能である。
1 高速道路(道路)
2 補修水路構造物
10 水路構造物
11 主水路
13 開口路
13a 内面
14a 隙間
20 更生管
23 スリット
30 枠部材
31 側壁
33 底板
34 リブ
40 被覆層
41 主水路被覆層
43 開口路被覆層

Claims (5)

  1. 主水路と、前記主水路の上部から外面に達するスリット状の開口路とを有し、道路の側部に沿って延びるようにして地中に敷設された水路構造物を補修する方法であって、
    前記主水路に更生管を収容し、
    前記開口路に枠部材を収容し、
    前記主水路の内周面と前記更生管との間、及び前記開口路の内面と前記枠部材との間に被覆層を充填し、
    その後、前記更生管の上側部を切除して前記枠部材の内部と連なるスリットを形成することを特徴とする水路構造物の補修方法。
  2. 前記枠部材の底部を前記更生管の上側部に接合したうえで、前記枠部材を吊り上げて前記更生管の底部と前記主水路の底部との間に隙間を形成した状態で、前記被覆層の充填を行なうことを特徴とする請求項1に記載の水路構造物の補修方法。
  3. 前記枠部材が底板を有しており、
    前記底板を前記更生管の上側部に接合し、
    前記スリットの形成時に、前記底板を前記更生管の上側部と共に切除することを特徴とする請求項1に記載の水路構造物の補修方法。
  4. 主水路と、前記主水路の上部から外面に達するスリット状の開口路とを有し、道路の側部に沿って延びるようにして地中に敷設された水路構造物を含む補修水路構造物であって、
    前記主水路に収容された更生管と、
    前記開口路の一対の内面とそれぞれ対向する一対の側壁を有して、前記開口路の内部に収容された枠部材と、
    前記主水路の内周面と前記更生管との間に充填された主水路被覆層と、
    前記開口路の前記内面と前記側壁との間に充填された開口路被覆層と、
    を備え、前記更生管の上側部には、前記枠部材の内部に連なるスリットが形成されていることを特徴とする補修水路構造物。
  5. 前記枠部材の前記側壁には、前記内面へ向かって突出するリブが形成され、前記リブが、前記開口路被覆層内に埋まっていることを特徴とする請求項4に記載の補修水路構造物。
JP2016049180A 2016-03-14 2016-03-14 水路構造物の補修方法及び補修水路構造物 Active JP6709085B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016049180A JP6709085B2 (ja) 2016-03-14 2016-03-14 水路構造物の補修方法及び補修水路構造物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016049180A JP6709085B2 (ja) 2016-03-14 2016-03-14 水路構造物の補修方法及び補修水路構造物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017166121A true JP2017166121A (ja) 2017-09-21
JP6709085B2 JP6709085B2 (ja) 2020-06-10

Family

ID=59910013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016049180A Active JP6709085B2 (ja) 2016-03-14 2016-03-14 水路構造物の補修方法及び補修水路構造物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6709085B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020041286A (ja) * 2018-09-07 2020-03-19 ケイコン株式会社 円形水路の改修工法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02285123A (ja) * 1989-04-25 1990-11-22 Kubota Corp 老朽マンホールの更新工法
JPH0649891A (ja) * 1992-07-30 1994-02-22 Aiho:Kk 排水溝
JP2003042344A (ja) * 2001-07-31 2003-02-13 Sekisui Chem Co Ltd 取付管口の止水方法
JP2005163419A (ja) * 2003-12-03 2005-06-23 Sekisui Chem Co Ltd 水路の内周面改修方法
JP2007154451A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 C I Kasei Co Ltd 水路構造及びその施工方法
JP2009144493A (ja) * 2007-12-18 2009-07-02 Takiron Co Ltd 水路構造体
JP3194020U (ja) * 2014-08-20 2014-10-30 川畑 三郎 円形水路補修金具
JP2014218807A (ja) * 2013-05-07 2014-11-20 ゴトウコンクリート株式会社 円形水路の修復方法
KR20150133996A (ko) * 2014-05-21 2015-12-01 (주)신성건설 비 굴착식의 하수관로 보수방법

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02285123A (ja) * 1989-04-25 1990-11-22 Kubota Corp 老朽マンホールの更新工法
JPH0649891A (ja) * 1992-07-30 1994-02-22 Aiho:Kk 排水溝
JP2003042344A (ja) * 2001-07-31 2003-02-13 Sekisui Chem Co Ltd 取付管口の止水方法
JP2005163419A (ja) * 2003-12-03 2005-06-23 Sekisui Chem Co Ltd 水路の内周面改修方法
JP2007154451A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 C I Kasei Co Ltd 水路構造及びその施工方法
JP2009144493A (ja) * 2007-12-18 2009-07-02 Takiron Co Ltd 水路構造体
JP2014218807A (ja) * 2013-05-07 2014-11-20 ゴトウコンクリート株式会社 円形水路の修復方法
KR20150133996A (ko) * 2014-05-21 2015-12-01 (주)신성건설 비 굴착식의 하수관로 보수방법
JP3194020U (ja) * 2014-08-20 2014-10-30 川畑 三郎 円形水路補修金具

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020041286A (ja) * 2018-09-07 2020-03-19 ケイコン株式会社 円形水路の改修工法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6709085B2 (ja) 2020-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017166120A (ja) 水路構造物の補修方法及び補修水路構造物
US5817200A (en) Surfacing of rehabilitating structures
MXPA06004558A (es) Metodo para reparar estructuras de tunel bajo el suelo.
JPH04231595A (ja) 下水管を衛生処置するための方法および装置
CN106640154A (zh) 隧道衬砌环向施工缝裂缝渗水处治方法及结构
JP4890085B2 (ja) 遮水壁の継手嵌合部構築方法、遮水壁材、雌継手及び雄継手
JP6820733B2 (ja) 水路構造物の補修方法及び補修水路構造物、並びに開口路更生装置
US20120009018A1 (en) Culvert liner
Wagener et al. Culvert repair best practices, specifications and special provisions: Best practices guidelines
US4459063A (en) Building construction
US7942167B1 (en) Expandable pipe for restoring a conduit
JP2017166121A (ja) 水路構造物の補修方法及び補修水路構造物
CN211286072U (zh) 一种后浇带提前封闭结构
CN115898469A (zh) 一种隧道二次衬砌施工方法
JP2007285066A (ja) マンホールの補修及び補強方法
CA2355961C (en) System and method for welding a seam between thermoplastic liner sheets
Ishmuratov et al. The spiral wound pipeline rehabilitation technique for pipe networks: an application and experience in Moscow city
JP4759683B1 (ja) 既設コンクリート製u字溝を補強又は再活用する方法及びその方法に用いる構造体
KR102473807B1 (ko) 물돌리기 장치 및 이를 이용한 사각 관거 보수 공법
JP2001159476A (ja) 既設管路のライニング施工方法
KR102517949B1 (ko) 사장형 철근 겹이음 박스 구조물 및 이를 이용한 지중 연속벽체 시공방법
JP2023146853A (ja) 管端外周の止水方法及び止水構造
CN115897669B (zh) 一种桩头防水结构及其施工工艺
CN114482125A (zh) 一种地下综合管廊的施工方法
JP6206899B2 (ja) 到達坑形成用土留パイプおよびこれを用いた土中管路築造工法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160715

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160715

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20181210

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200428

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200522

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6709085

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250