JP4759414B2 - プレス機械 - Google Patents

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Description

本発明は、プレス機械に関し、特に高精度のプレス加工を要するプレス機械に関する。
従来、プレス機械のスライドの傾きを補正するものとして、スライドを支持する複数のプランジャにスライドアジャスト機構が設けられたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このプレス機械には、スライドに作用する偏心荷重に応じて予めスライドに傾きを付与するスライド傾き補正手段が設けられており、スライド傾き補正手段でスライドアジャスト機構のスライドアジャスト量を制御することにより、スライドの傾きが調整可能となっている。このような構成のプレス機械では、スライドに偏心荷重がかかる場合でもスライドが傾かないので、プレス加工時の金型の位置ずれが発生せず、高い成形精度が得られ、金型の摩耗による寿命低下を防止できる。
特開2001−121297号公報
しかしながら、一つの偏心軸に複数のコンロッドを備え、偏心軸の端部にモータなどの駆動源が設けられているプレス機械では、偏心荷重がなくそれぞれのポイントにほぼ等しい荷重がかかった場合であっても、偏心軸のねじり荷重によって駆動源から遠い方のポイントで昇降動作に遅れが生じる。この場合には、スライドの下死点において、遠い方のポイント側のスライドが偏心軸のねじり角に応じた寸法だけ傾いてしまい、加工精度が悪くなってしまう。
特に、例えば缶のプルタブなどのプレス加工では、プルタブの外縁形状を板材の両側からプレス加工する際、板厚に対して中央部分を所定寸法残してプレス加工する。ここで、中央部分の所定寸法が大きいと、プルタブの引き開け力が高くなってしまったり、開けた際にばりが出るなどの不具合が発生する可能性がある。また中央部分の所定寸法が小さいと、プルタブの密閉強度が低くなってしまう可能性がある。ここで、このようなプレス加工に使用される板材は、板厚が薄いため、中央部分の所定寸法も非常に小さくなる。したがって、プルタブ外縁の全周にわたって均一でかつ非常に高精度なプレス加工が要求される。
しかしながら、偏心軸のねじりによって駆動源から遠い側のポイントに遅れが生じると、この遅れによってプレス加工に誤差が生じ、良好な製品を製造できない。ここで、偏心軸のねじりを防止するために、偏心軸の剛性を上げることも考えられるが、この方法では、偏心軸が高価となる上、プレス機械も大型化してしまい現実的でない。
本発明の目的は、偏心軸のねじりによるプレス加工精度への影響を最小限に抑制し、プレス加工を高精度に行えるプレス機械を提供することにある。
第1の発明は、クラウンと、スライドと、スライドに固着されたポイントと、クラウン内に回転自在に設置され、長手方向に複数の偏心部を有する偏心軸と、クラウンに設置され、前記偏心軸を回転駆動するサーボモータと、前記偏心軸の一方の端部に接続され、前記サーボモータの回転動力を減速するとともに、前記偏心軸に回転動力を伝達する減速機と、前記偏心軸の各前記偏心部の外周に対してその一端部の内周が摺動可能であり、他端部が前記ポイントに軸支されるか、あるいは前記ポイントに取り付けられたプランジャに軸支され、かつ前記偏心軸の回転運動を上下運動に変換する複数のコンロッドと、前記ポイントに設けられ、前記スライド(14)の高さ位置を個別に調整可能なスライド調整手段と、前記スライド調整手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記偏心軸にかかる荷重に対する、前記偏心軸の前記サーボモータに近い側の前記ポイント位置と前記サーボモータから遠い側の前記ポイント位置との間に生じる前記偏心軸のねじり角に対応する前記スライドの高さ調整量が記憶された記憶部と、前記記憶部からの前記高さ調整量に基づいて、前記偏心軸の前記サーボモータから遠い側の前記ポイント位置における前記スライドの高さ位置を、前記サーボモータに近い側の前記ポイント位置における前記スライドの高さ位置に対して相対的に下方に調整するスライド調整信号を前記スライド調整手段に出力する中央制御部とを有することを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明のプレス機械において、制御手段は、スライドの高さ位置を補正する補正信号をスライド調整手段に出力する補正制御部を備えたことを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明のプレス機械において、スライドの高さ位置を検出するスライド位置検出手段を備え、補正制御部は、所定プレス回数毎にスライド位置検出信号を入力し、スライド位置検出信号に基づくスライドの高さ位置と、記憶部に記憶された高さ調整量に基づくスライドの高さ位置との差が所定値以上である場合に、スライド調整手段に差に応じた補正信号を出力するように構成されていることを特徴とする。
第1の発明によれば、記憶部には荷重に対する偏心軸のねじり角に対応したスライドの高さ調整量が記憶されているので、スライド高さ調整手段がスライド高さ調整信号に基づいてスライドの高さ位置を調整する。この際、複数のポイントのうち、駆動源から遠い側のポイント位置におけるスライドの高さ位置が駆動源に近い側のポイント位置におけるスライドの高さ位置より高さ調整量に応じた量だけ相対的に下方になるように調整する。したがって、偏心軸のねじりによるスライドの高さ位置の遅れが補われ、スライドの傾きが調整される。これにより、下死点におけるスライドの位置が平行となり、高精度なプレス加工が実現される。
また、スライド高さ調整手段によりスライドの高さ位置を調整するので、偏心軸を必要以上に高剛性に構成する必要がなく、経済的であるとともにプレス機械の大型化を防止できる。
第2の発明によれば、制御手段が補正制御部を備えているので、例えば長期間のプレス加工によりプレス機械の各部品に摩耗が生じた場合でも、スライドの高さ位置が補正されるから、長期間にわたって高精度なプレス加工が実現される。
第3の発明によれば、所定プレス回数毎にスライドの高さ位置を検出し、記憶部からの高さ調整量に基づくスライドの高さ位置との差が所定値以上である場合にスライドの高さ位置を補正するので、常時スライドの位置を監視する必要がない。したがって、制御手段の構成が簡単になる。また、スライドの高さ位置の差が所定値以上である場合に高さ位置の補正を行うので、スライド位置の検出を行う毎にスライドの高さ位置を補正する必要がなく、プレス機械の省力化が促進される。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第二実施形態で、以下に説明する第一実施形態での構成部品と同じ部品および同様な機能を有する部品には同一符号を付し、説明を簡単にあるいは省略する。
[第一実施形態]
図1には、本発明の第一実施形態に係るサーボプレス(プレス機械)1の全体図が示されている。この図1において、サーボプレス1は、ベッド11と、ベッド11上に立設される柱状の4本のアプライト12と、アプライト12の上面に設置されるクラウン13とを備えている。クラウン13の下方にはスライド14が設けられており、クラウン13に支持されるスライド駆動機構20によって昇降動可能とされている。このスライド14の下面には図示しない上金型が取り付けられる。ベッド11上において4本のアプライト12間にはムービングボルスタ16が設置されており、このムービングボルスタ16上には、図示しない下金型が取り付けられる。スライド駆動機構20の駆動によってスライド14が昇降動すると、上金型および下金型の間に載置されたワーク(図示せず)がプレス成形される。
図2には、スライド駆動機構20の側断面図が示されている。この図2および前述の図1に示されているように、各スライド駆動機構20は、2つ設けられ、それぞれサーボモータ(駆動源)21と、サーボモータ21の回転運動を伝達するベルトとプーリによる伝達機構22と、伝達された回転運動を減速する減速機23と、減速された回転運動により回転するエキセン軸(偏心軸)24と、エキセン軸24の回転運動を昇降運動に変換する複数(本実施形態では二つ)のコンロッド25と、コンロッド25にそれぞれ取り付けられ、スライド14に固着されたポイントPを支持するプランジャ26と、スライド14の高さ位置を調整するスライド調整装置3とを備えている。したがって本実施形態のサーボプレス1では、計4本のプランジャ26でスライド14を4点支持することとなり、4本のプランジャ26のうち二本ずつが、それぞれ共通のスライド駆動機構20で駆動される方式となっている。
エキセン軸24は、二つに分割されており、端部同士がユニバーサルカップリング241などの継手によって連結されている。分割されたそれぞれのエキセン軸24には、偏心した円盤状のエキセンドラム(偏心部)242が一体的に形成され、これらのエキセンドラム242にはコンロッド25が取り付けられている。エキセンドラム242の軸方向両側には、軸受27が設けられ、二つのエキセン軸24をそれぞれ軸支している。
エキセン軸24が二つに分割され、二つのエキセンドラム242をそれぞれ軸受27で軸支するので、エキセン軸24の曲げ剛性を向上させることができ、プレス加工時の反力によるたわみ量を小さく抑えることができる。
図3には、スライド調整装置3の構成ブロック図が示されている。
スライド調整装置3は、スライド14の高さ位置を調整してスライド14に所定の傾きを与えるスライド調整手段30と、このスライド調整手段30の動作を制御する制御手段40と、外部から操作者によって金型の種類を指定するなどの操作が可能な操作部5とを備えている。
図4および図5には、スライド調整手段30が示されている。ここで図4はスライド調整手段30の側断面図であり、図5はスライド調整手段30の平面図である。また、図6には、スライド14およびスライド調整手段30の平面図が示されている。これらの図4、図5および図6に示されるように、スライド調整手段30は、各プランジャ26とスライド14との間のポイントP部分にそれぞれ設けられており、プランジャ26の端部に形成された雄ねじ部31と、雄ねじ部31に螺合する雌ねじ部32と、雌ねじ部32の外周に固定されるウォームホイール33と、ウォームホイール33に噛合するウォーム34と、ウォーム34に接続される減速機35と、減速機35を駆動するインバータモータ36とを備えている。
インバータモータ36を回転駆動すると、この回転運動は減速機35で所定の回転速度に減速され、ウォーム34を回転させる。ウォーム34はウォームホイール33を回転させて回転軸を直交方向に変換し、内周に形成された雌ねじ部32を回転させる。この雌ねじ部32の回転運動により雄ねじ部31が雌ねじ部32に対して進退し、プランジャ26がスライド14に対して進退する。これにより、スライド14の高さ位置が上下方向に調整される。スライド調整手段30が各ポイントP部分に設けられているので、スライド14の高さ位置の調整をそれぞれのポイント位置において行えるから、スライド14の傾きを高精度に調整できる。また、スライド調整手段30がウォーム34、ウォームホイール33、雌ねじ部32、および雄ねじ部31を備えて構成されているので、これら各部品のピッチなどを適宜設定しておけば、インバータモータ36で回転角などを制御することにより、スライド14の高さ位置の調整量を容易かつ正確に制御できる。
制御手段40は、前述の図3に示されるように、エキセン軸24にかかる荷重に対するスライド14の高さ調整量が記憶された記憶部41と、記憶部41からの高さ調整量に基づいてスライド14の高さ位置を調整する高さ調整信号をスライド調整手段30に出力する中央制御部42とを備えている。また、制御手段40には操作部5が接続されている。
記憶部41に記憶されるスライド14の高さ調整量は、エキセン軸24のねじり角に応じて決定される。つまり、各エキセン軸24にはそれぞれ二本のプランジャ26が取り付けられているため、サーボモータ21によりエキセン軸24を回転駆動すると、プレス加工時にスライド14からプランジャ26にかかる荷重によってエキセン軸24にねじりが発生する。このため、エキセン軸24においてサーボモータ21から遠い側のポイントPは、サーボモータ21に近い側のポイントPよりも動きに所定量遅れが生じる。そこで、エキセン軸24にかかる荷重に対して、エキセン軸24のプランジャ26間のねじり角を予め計算により求め、これよりサーボモータ21に近い側のポイントPの下死点における、サーボモータ21から遠い側のポイントPでの高さ位置の遅れ量を計算する。この高さ位置の遅れ量を、荷重に対するスライド14の高さ調整量とする。
なお、エキセン軸24にかかる荷重は、サーボプレス1が扱う金型(ワーク)の各種類に対して、金型の形状やプレス加工の条件、サーボプレス1の寸法、材質などを勘案することにより算出される。そこで、本実施形態では、各金型と荷重との関係、および荷重とスライド14の高さ調整量との関係をそれぞれ算出しておき、記憶部41には、金型(ワーク)の各種類に対するスライド14の高さ調整量の関係をテーブルなどの形で記憶させる。
中央制御部42は、記憶部41からスライド14の高さ調整量を読み出し、高さ調整量に基づいて高さ位置の調整が必要なポイントP側のスライド調整手段30にスライド調整信号を出力する。
ここで本実施形態では、エキセン軸24において、サーボモータ21から遠い側のポイントPのスライド調整手段30を調整し、当該位置のスライド14の高さ位置を高さ調整量分だけ下方に調整するように予め設定されている。したがって、中央制御部42は、高さ調整量に対応するスライド調整信号を、サーボモータ21から遠い側の二つのポイントPのスライド調整手段30に出力するように設定されている。
なお、スライド調整手段30によるスライド14の高さ位置の調整は、サーボモータ21に近い側の二つのポイントPでのスライド14の高さ位置を高さ調整量分だけ上方に調整するように設定されていてもよい。また、サーボモータ21に近い側のポイントPでの位置でのスライド14の高さ位置を上方に、かつサーボモータ21から遠い側のポイントPでの位置でのスライド14の高さ位置を下方に調整することにより、両者の高さ位置を相対的に高さ調整量分だけ調整するように設定されていてもよい。
操作部5は、入力手段や表示手段などを有し、操作者が表示手段を見ながら入力手段で金型の種類などの情報を入力可能に構成されている。操作部5で操作者により入力された情報は、中央制御部42に出力される。
このようなサーボプレス1の動作を説明する。
サーボプレス1でのプレス加工の開始に先だって、金型の種類に応じたスライド14の高さ位置の調整を機械設定として行う。まず、操作者が、操作部5の操作によりプレス加工に使用する金型の種類を選択すると、この金型情報は中央制御部42に出力される。
中央制御部42では、操作部5からの金型情報を入力し、記憶部41からその金型に対応したスライド14の高さ調整量を読み出す。そして、高さ調整量に応じたスライド調整信号を、サーボモータ21から遠い側のポイントPのスライド調整手段30に出力する。
スライド調整手段30では、中央制御部42からのスライド調整信号に基づいて、インバータモータ36を所定量駆動し、スライド14を高さ調整量分だけ下方に移動させる。この調整により、サーボモータ21から遠い側のポイントPの位置におけるスライド14の高さ位置は、サーボモータ21に近い側のポイントPの位置におけるスライド14の高さ位置に対して、高さ調整量分だけ相対的に下方に位置することとなり、スライド14がサーボモータ21から遠い側に向かって高さ調整量分だけ下方に傾斜する。
ここで、前述の特許文献1では、スライドの傾きの補正動作を1サイクル毎に行っている。つまり、ワークの成形が開始される前にスライドの傾きを所定量補正し、プレス成形が終了した後、スライドの上昇とともに傾きを再修正してスライドを元の位置に戻している。このため、このプレス機械では、1サイクルにスライドの傾きの補正動作が含まれ、サイクルタイムを短縮することが困難である。
これに対して本実施形態では、予め連続的なプレス加工を開始する前に、サーボプレス1の機械設定としてスライド14の高さ調整を行うので、プレス加工中はスライド14の高さ位置を調整する必要がない。したがって、スライド14のサイクルタイムを短縮することができる。
次に、スライド14の高さ位置が調整された状態で、サーボプレス1によるプレス加工を開始する。スライド14の上死点では、スライド14は、サーボモータ21から遠い側が下方に傾いているが、スライド14が下降を始め、金型がワークに接触してスライド14に荷重がかかり始めると、この荷重とサーボモータ21の回転駆動力によってエキセン軸24にねじりが生じる。このねじりの発生により、エキセン軸24においてサーボモータ21から遠い側のポイントPでは、回転に遅れが生じるため、スライド14の高さ位置が無負荷の状態に較べて上方に位置するようになる。ところが、本実施形態では、スライド14は予め所定量傾斜しているので、スライド14の下死点において、各ポイントPの高さ位置が一致し、スライド14が下金型に対して平行となる。
エキセン軸24において、サーボモータ21から遠い側のポイントPでの高さ位置を相対的に下方に調整しているので、エキセン軸24のねじりによってポイントPの動きに遅れが生じても、スライド14の下死点においてスライド14を平行に保持できる。したがって、高精度のプレス加工を実現できる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は、第一実施形態のサーボプレス1に補正制御手段が設けられた点が異なる他は、第一実施形態と同様である。
図7には、本発明の第二実施形態に係るスライド調整装置3の構成ブロック図が示されている。この図7において、サーボプレス1は、スライド14の高さ位置を検出するスライドセンサ(スライド位置検出手段)6を備えている。また、制御手段40は、摩耗などの経時変化によるスライド14の高さ位置を補正する補正制御部43を備えている。
スライドセンサ6は、スライド14の四隅にそれぞれ設けられ、スライド14の高さ位置を検出し、高さ位置検出信号を制御手段40に出力する。
補正制御部43は、スライド14の高さ位置検出信号に基づくスライド14の高さ位置とスライド14の高さ位置の初期設定値との高さ差を算出する高さ差算出部431と、この高さ位置の差と予め設定された差の所定値とを比較する比較部432とを備えている。
高さ差算出部431には、各金型(ワーク)の種類に応じたスライド14の四隅における高さ位置の初期設定値が記憶されている。ここで、高さ位置の初期設定値とは、プレス加工の開始前に、記憶部41から得た高さ調整量に基づいてスライド14の高さ位置が調整された後のスライド14の高さ位置をいい、経時変化によってスライド14の高さ位置が変化する前の、初期状態の高さ位置をいう。高さ差算出部431は、スライド14の高さ位置検出信号と初期設定値との差を求め、この差を比較部432に出力する。
比較部432は、スライド14の現在の高さ位置と初期設定値との差が所定値以上であるか否かを判断し、所定値以上である場合には、中央制御部42に差に応じた補正量に対応する補正信号を出力する。ここで、差の所定値は、必要とされるプレス加工の精度などを勘案して適宜設定される。
このようなサーボプレス1では、第一実施形態と同様に、プレス加工を開始する前に機械設定として記憶部41から読み出した高さ調整量に基づいて、スライド14の高さ位置の初期調整を行う。
ところが、長期間のプレス加工においては、サーボプレス1の各部品の摩耗などにより、スライド14の高さ位置が初期設定値とは異なってくる場合がある。そこで、第二実施形態のサーボプレス1では、所定プレス回数毎にスライド14の高さ位置を監視し、必要に応じてスライド14の高さ位置の補正を行う。
図8は、第二実施形態に係るサーボプレス1のプレス加工中のスライド14の高さ位置の補正動作を示したフローチャートである。この図8において、まず、ステップS1において、補正制御部43は、内蔵されたカウンタでスライド14の昇降回数、つまりプレス加工の回数をカウントし、プレス回数が所定のプレス回数以上となったか否かを判断する。ここで、所定のプレス回数は金型(ワーク)の形状や、プレス加工の条件などを勘案して適宜設定される。スライド14の高さ位置の補正が必要か否かの判断を所定のプレス回数毎に行うので、十分な精度を確保しながら判断回数を低減できる。したがって、サーボプレス1の制御を簡単にできるとともに、省力化を促進できる。
プレス加工の回数が所定のプレス回数に達した場合には、補正制御部43は、中央制御部42に補正動作開始信号を出力する。ステップS2では、中央制御部42がスライドセンサ6にスライド位置検出指令信号を出力する。このスライド位置検出指令信号に基づいて、各スライドセンサ6は、スライド14の高さ位置を検出し、高さ位置検出信号を中央制御部42に出力する。中央制御部42は、この高さ位置検出信号を補正制御部43に出力する。
ステップS3において、補正制御部43の高さ差算出部431は、各高さ位置検出信号に基づいてスライド14の高さ位置の初期設定値と現在のスライド14の高さ位置との各差を算出する。
次にステップS4において、比較部432が高さ差算出部431からの高さ位置の差と高さ位置の差の所定値とを比較する。ここで、高さ位置の差は、スライド14の四隅のそれぞれに関して算出されるため、比較部432では、各高さ位置の差をそれぞれ所定値と比較する。各高さ差算出部431からの高さ位置の差が、いずれも所定値に満たない場合には、比較部432は、スライド14の高さ位置のずれが許容範囲内でありスライド14の高さ位置の補正は不要であると判断し、ステップS5に進み、補正制御部43内のカウンタをリセットし、ステップS1に戻る。
一方、ステップS4において、高さ差算出部431からの高さ位置の差のうち少なくとも一つが所定値以上である場合には、比較部432はスライド14の高さ位置の補正が必要であると判断し、中央制御部42に補正信号を出力する。ここで、補正信号には、高さ位置の補正が必要なスライド14(ポイントP)の位置およびその補正量の情報が含まれている。
ステップS6では、中央制御部42は、補正制御部43からの補正信号を入力し、補正が必要なポイントPのスライド調整手段30に、その補正信号の補正量に対応したスライド補正信号を出力する。ステップS7において、スライド補正信号に基づいてスライド調整手段30のインバータモータ36が所定量駆動されることにより、スライド14の高さ位置が補正される。なお、スライド14の高さ位置の補正は、プレス加工の合間で、スライド14が上昇位置にあるときに行うことが望ましい。
その後、ステップS5に進み補正制御部43は内部のカウンタをリセットした後、ステップS1に戻り、プレス回数を監視する。
通常プレス加工を長期間にわたって行うと、サーボプレス1の各部品が摩耗するなどにより、下死点におけるスライド14の高さ位置が上方にわずかな量変化する。このスライド14の高さ位置の変化が所定量以上となると、成形品の精度へ影響を及ぼす可能性がある。本実施形態では、補正制御部43によって成形品に影響を及ぼす前にスライド14の高さ位置を補正できるので、長期間のプレス加工においてもプレス加工の精度を高く保持でき、高精度な成形品を得ることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである
スライドの高さ調整量は、予め計算によって設定されるものに限らず、例えば予め測定によって設定されてもよい。
記憶部には、各金型(ワーク)に対するスライドの高さ調整量が記憶されているものに限らず、例えば偏心軸にかかる各荷重に対するスライドの高さ調整量の関係が記憶されていてもよい。この場合には、例えば操作者は、金型交換の際にその金型でのプレス加工の際に生じる荷重を入力し、制御手段はその荷重に応じたスライドの高さ調整量に対応するスライド調整信号をスライド調整手段に出力すればよい。
また、記憶部は、各金型(ワーク)に対するスライドの高さ調整量が記憶されているものに限らず、例えば各金型に対する偏心軸にかかる荷重の関係と、偏心軸にかかる各荷重に対するスライドの高さ調整量の関係とが別々のテーブルなどの形で記憶されていてもよい。この場合には、操作者が操作部などで金型の種類を入力すると、中央制御部がその金型に対応する偏心軸の荷重の情報を読み出し、かつその荷重に対するスライドの高さ調整量を読み出すことにより、スライドの高さ調整量を得る。このような構成によれば、操作者は金型の種類を入力すればよいので、金型交換時の操作が簡単になる。また、記憶部に荷重に対するスライドの高さ調整量が記憶されているので、新しい形状の金型を使用する場合には、金型に対応する荷重の情報のみを更新すればよいので、更新作業も簡単に行える。
スライドの高さ位置の補正を行うタイミングは、プレス加工中のスライド上昇時に限らず、例えば制御手段からスライド補正信号が出力された場合には、プレス機械を一旦停止し、補正動作を行ってもよい。
高さ位置検出手段による高さ位置の検出は、所定のプレス回数毎に行うものに限らず、例えば毎回プレス加工を行う毎に行い、スライドの高さ位置の補正が必要か否かを判断してもよい。
偏心軸を回転駆動する駆動源は、サーボモータに限らず任意の駆動源を採用できる。
偏心軸は、エキセン軸に限らず、例えばクランク軸など偏心回転を実現できる任意の構造のものを採用できる。また、偏心軸は、二つに分割されている構造のものに限らず、例えば図9に示されるように、一本のエキセン軸24で構成されている構造のものであってもよい。
プランジャは、前記各実施形態では、一つの偏心軸に対して二つ設けられていたが、プランジャの取り付け数はこれに限定されるものではなく、複数取り付けられていればよい。つまり、本発明は、偏心軸に複数のプランジャが取り付けられ、偏心軸にねじりが生じることによりポイントの高さ位置にずれが生じる任意の構造のプレス機械においてその効果を発揮できる。
また、前記第各実施形態においては、コンロッドとポイントとの間に、上下方向に移動自在なプランジャが介在しているが、コンロッドの下端がポイントに直接軸支されるタイプのプレス機械にも本発明を適用できることはいうまでもない。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、スライドを複数のポイントで支持するプレス機械に利用でき、例えばタンデムプレスに利用できる他、トランスファプレスにも利用することができる。
本発明の第一実施形態に係るプレス機械を示す全体図。 第一実施形態に係るプレス機械の一部側断面図。 第一実施形態に係るスライド調整装置を示す構成ブロック図。 第一実施形態に係るスライド調整手段の側断面図。 第一実施形態に係るスライド調整手段の平面図。 第一実施形態に係るスライドおよびスライド調整手段の平面図。 本発明の第二実施形態に係るスライド調整装置を示す構成ブロック図。 第二実施形態に係るスライド補正動作を示すフローチャート。 本発明の変形例を示す図。
符号の説明
1…サーボプレス(プレス機械)、3…スライド調整装置、6…スライドセンサ(スライド位置検出手段)、14…スライド、24…エキセン軸(偏心軸)、25…コンロッド、26…プランジャ、30…スライド調整手段、40…制御手段、41…記憶部、42…制御部、43…補正制御部、242…エキセンドラム(偏心部)、P…ポイント。

Claims (3)

  1. プレス機械(1)において、
    クラウン(13)と、
    スライド(14)と、
    スライド(14)に固着されたポイント(P)と、
    クラウン(13)内に回転自在に設置され、長手方向に複数の偏心部(242)を有する偏心軸(24)と、
    クラウン(13)に設置され、前記偏心軸(24)を回転駆動するサーボモータ(21)と、
    前記偏心軸(24)の一方の端部に接続され、前記サーボモータ(21)の回転動力を減速するとともに、前記偏心軸(24)に回転動力を伝達する減速機(23)と、
    前記偏心軸(24)の各前記偏心部(242)の外周に対してその一端部の内周が摺動可能であり、他端部が前記ポイント(P)に軸支されるか、あるいは前記ポイント(P)に取り付けられたプランジャ(26)に軸支され、かつ前記偏心軸(24)の回転運動を上下運動に変換する複数のコンロッド(25)と、
    前記ポイント(P)に設けられ、前記スライド(14)の高さ位置を個別に調整可能なスライド調整手段(30)と、
    前記スライド調整手段(30)の動作を制御する制御手段(40)とを備え、
    前記制御手段(40)は、前記偏心軸(24)にかかる荷重に対する、前記偏心軸(24)の前記サーボモータ(21)に近い側の前記ポイント位置と前記サーボモータ(21)から遠い側の前記ポイント位置との間に生じる前記偏心軸(24)のねじり角に対応する前記スライド(14)の高さ調整量が記憶された記憶部(41)と、
    前記記憶部(41)からの前記高さ調整量に基づいて、前記偏心軸(24)の前記サーボモータ(21)から遠い側の前記ポイント位置における前記スライド(14)の高さ位置を、前記サーボモータ(21)に近い側の前記ポイント位置における前記スライド(14)の高さ位置に対して相対的に下方に調整するスライド調整信号を前記スライド調整手段(30)に出力する中央制御部(42)とを有する
    ことを特徴とするプレス機械(1)。
  2. 請求項1に記載のプレス機械(1)において、
    前記制御手段(40)は、前記スライド(14)の高さ位置を補正する補正信号を前記スライド調整手段(30)に出力する補正制御部(43)を備えた
    ことを特徴とするプレス機械(1)。
  3. 請求項2に記載のプレス機械(1)において、
    前記スライド(14)の高さ位置を検出するスライド位置検出手段(6)を備え、
    前記補正制御部(43)は、所定プレス回数毎に前記スライド位置検出信号を入力し、前記スライド位置検出信号に基づく前記スライド(14)の高さ位置と、前記記憶部(41)に記憶された前記高さ調整量に基づく前記スライド(14)の高さ位置との差が所定値以上である場合に、前記スライド調整手段(30)に前記差に応じた前記補正信号を出力するように構成されている
    ことを特徴とするプレス機械(1)。
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