JP3753899B2 - プレス機械 - Google Patents

プレス機械 Download PDF

Info

Publication number
JP3753899B2
JP3753899B2 JP24330299A JP24330299A JP3753899B2 JP 3753899 B2 JP3753899 B2 JP 3753899B2 JP 24330299 A JP24330299 A JP 24330299A JP 24330299 A JP24330299 A JP 24330299A JP 3753899 B2 JP3753899 B2 JP 3753899B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slide
dead center
cam
servo motor
press machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24330299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001062598A (ja
Inventor
裕典 山河
宏道 高尾
健一 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Seiki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Asahi Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Seiki Manufacturing Co Ltd filed Critical Asahi Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority to JP24330299A priority Critical patent/JP3753899B2/ja
Publication of JP2001062598A publication Critical patent/JP2001062598A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3753899B2 publication Critical patent/JP3753899B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B1/00Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen
    • B30B1/26Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by cams, eccentrics, or cranks
    • B30B1/261Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by cams, eccentrics, or cranks by cams
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B1/00Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen
    • B30B1/18Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by screw means
    • B30B1/181Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by screw means the screw being directly driven by an electric motor

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、打ち抜き加工,絞り加工,穴明け加工などのプレス加工工程を個別または2工程以上備えて、スライドを複合的に駆動するプレス機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プレス機械のスライド駆動装置としては、クランク機構,トグルリンク機構,カム機構などを介してスライドを駆動する機械プレスや、サーボモータとボールねじなどとによって駆動するサーボプレスが知られている。このうち、前者の機械プレスは、スライドの上下移動量や下降曲線をクランク機構,トグルリンク機構,カム機構などの機構で規定し、フライホイールを併用してその慣性エネルギーを利用する構成であるので、加工荷重に対して比較的小容量のモータで駆動することができ、高速度加工にも適している。また、後者のサーボプレスは、サーボモータを回動位置決め制御することで、スライドの上下移動や下降曲線を任意に規定する構成であるので、特に下死点位置決め精度を要求する場合などに効果的であることが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の機械プレスにおいては、駆動機構のバックラッシュや熱変位に起因して、スライドの下死点位置を高精度に位置決めすることが難しく、底部の板厚や底部近傍の角部を高精度で加工することができない問題があった。
この問題を解決する手段として、下死点位置補正装置を設けて下死点位置決め精度の向上を図ることはできるが、装置が煩雑で高価になるという問題があった。また、機械的な駆動機構を利用するので、スライドの下降曲線は利用するその駆動機構によって規定され、特に下死点位置近傍の下降曲線を任意に選択できないという問題もあった。
【0004】
また、後者のサーボプレスにおいては、サーボモータの回動位置決め精度を維持するために、駆動系中にフライホイールを用いてその慣性エネルギーを利用することができないという問題がある。このため、質量の大きいスライドをサーボモータの動力のみで駆動する必要がある。したがって、加工荷重に対してサーボモータの容量が大きくなるとともに、高速度加工が難しいという問題があった。
【0005】
本発明は、従来技術のこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、機械プレスでは、スライドの下死点位置を高精度に位置決めすることが困難であり、また、下死点位置近傍の下降曲線を任意に選択できないという問題や、サーボプレスでは、加工荷重に対するサーボモータの大容量化が必要であり、また、高速度加工に不適切という問題などを解決することである。
本発明では、これらの問題点を解決するために、汎用モータ,フライホイール,カム機構などによって機械的に駆動する第1スライドと、サーボモータ,運動方向変換機構などによって下降位置制御可能に駆動する第2スライドとを設けて、これらを複合駆動するようにしたプレス機械を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本請求項1の発明のプレス機械は、打ち抜き加工,絞り加工,穴明け加工などのプレス加工工程を個別または2工程以上備えてスライドを複合駆動するプレス機械であって、フライホイールおよびカム機構を介してモータの駆動で上下移動可能な第1スライドと、この第1スライドに担持され回転運動を直進運動に変換する運動方向変換機構を介してサーボモータの駆動で前記第1スライドに対して工具保持部材とともに上下移動可能な第2スライドと、前記カム機構のカム回転角度位置を検出する角度位置検出手段と、前記第2スライドの上下移動位置を検出する直進位置検出手段と、前記角度位置検出手段の角度位置信号と前記直進位置検出手段の直進位置信号とにもとづいて前記第2スライドを設定の下死点位置に位置決めすべく前記サーボモータを制御する制御手段とを備えて、加工工具を下降させる際に、前記第1スライドを前記第2スライドとともに下降させ、その第2スライドを、前記第1スライドによる下降端位置を含む下降開始位置から設定の下死点位置までさらに下降させるようにしたものである。
【0007】
この請求項1の発明によれば、加工工具を下降させる際に、第1スライドを第2スライドとともに、その下降端位置まで下降かつ一時停止させ、この第1スライドが下降端位置に達する直前から上昇を開始するまでの間で、この第1スライドとともに下降する第2スライドを、第1スライドによる下降端位置を含む下降開始位置から設定の下死点位置までさらに下降させることができる。
【0008】
すなわち、加工工具は、加工工具の下降位置精度が要求されない下降途中位置までは、機械プレスの特徴を生かして、フライホイールの慣性エネルギーを利用した第1スライドによって、比較的小動力により早い速度で下降させ、下降位置精度が要求されるプレス加工の下死点位置近傍では、サーボプレスの特徴を生かして、サーボモータで第2スライドを位置制御することで下死点位置を高精度に位置決めすることができるとともに、その下降曲線や下降速度を任意に選択することができる。また、第2スライドの下降開始位置を、第1スライドによる下降端位置に達する直前に設定することによって、第2スライドは、その下降に第1スライドの慣性エネルギーを継続的に利用できるので、駆動するサーボモータをより小容量にできる。
【0009】
なお、この発明においては、第2スライドを下降させる際に、第1スライドを下降端位置で一時停止させているので、あたかも無駄時間が生ずるかのようであるが、カム機構を利用したプレス機械においては、横穴加工やトリミング加工のために通常そのカムのカム曲面は、回転角度が、0.1745rad(10度)から1.0472rad(60度)までの任意の回転角度の間では、スライド(本発明では、第1スライド)が下死点位置を維持して一時停止するように、そのカム曲面の半径が一定に形成されている。すなわち、この発明はその一時停止時間を利用して第2スライドを作動させるようにしたものである。そして、この発明では、第1スライドと第2スライドとが下降端の下死点位置で一時停止している間に、横穴加工やトリミング加工をすることができる。
【0010】
また請求項2の発明に係る前記第2スライドは、加工工具を着脱可能なダイセットの上台であるようにしたものである。
この請求項2の発明によれば、第2スライドは、加工工具を着脱可能なダイセットの上台であるようにしたので、第2スライドを特別に設けることなく、ダイセットの上台と共用することができる。
【0011】
請求項3の発明に係る前記運動方向変換機構は、ボールねじ機構であるようにしたものである。
この請求項3の発明によれば、運動方向変換機構は、ボールねじ機構であるようにしたので、サーボモータの回転運動を第2スライドの直進運動に円滑に変換することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のプレス機械に係る実施の形態について、その構成を示す図1〜図4にもとづき、先ずその構成を説明する。図1は、複合的なスライド駆動装置を有するプレス機械を示す正面図、図2は、スライド駆動装置を示す図1のA−B−C線断面図、図3は、スライド駆動装置を示す図2のE−F−G−H線断面図、図4は、スライド駆動装置を示す図2のD−D線断面図である。
【0013】
本例のプレス機械は、後述するように、モータ9の駆動で上下移動可能な第1スライド16と、この第1スライド16に担持されサーボモータ23の駆動で上下移動可能な第2スライド21と、第1スライド16を駆動するカム機構のうちのカム3A,3Bの回転角度位置を検出するレゾルバ14(角度位置検出手段)と、第2スライド21の上下移動位置を検出するリニアスケール39(直進位置検出手段)と、レゾルバ14の角度位置信号とリニアスケール39の直進位置信号とにもとづいて第2スライド21を設定の下死点位置に位置決めすべくサーボモータ23を制御するコントローラ51(制御手段)とを備える装置である。
【0014】
次いで、前述の第1スライド16を駆動する一方のスライド駆動装置は、図1,図2に示すように、プレス機枠1の左右両側のフレーム1a,1bに、カム軸2が、両端から突出して回転可能に水平軸承されており、このカム軸2には、左右両側のフレーム1a,1bの内側にカム3A,3Bが、それぞれ板状の外周に同一形状のカム曲面が形成されて、それぞれのカム位相を同一であるようにして固設されている。そして、右フレーム1a外に突出したカム軸2の軸端には、大歯車4が固着され、左フレーム1b外に突出した軸端には、傘歯車6が固着されている。
【0015】
また、左右両側のフレーム1a,1bには、フライホイール軸8が、右端から突出してカム軸2と平行で回転可能に水平軸承されており、このフライホイール軸8には、フライホイール7が固着され、その近傍に大歯車4と噛み合う図示しない小歯車がこのフライホイール軸8に取り付けられている。そして、上述したカム3A,3Bの駆動系列は、右フレーム1a側上端部に設けたモータ9からベルトを介してフライホイール7が回転され、その回転が図示しないクラッチ/ブレーキ,フライホイール軸8,小歯車を介し大歯車4からカム軸2に伝達されて、カム3A,3Bは、このカム軸2とともに回転する。
【0016】
また、左フレーム1bに設けた軸受ブラケット11に、傘歯車6と噛み合う傘歯車12を固着した回転軸13が回転可能に軸承されていて、この回転軸13の軸端には、カム3A,3Bの回転角度位置を検出するレゾルバ14が取り付けられている。そして、カム3A,3Bの回転角度位置に対応する角度位置信号を後述のコントローラ51に出力する。
【0017】
このように構成されたカム3A,3Bの駆動系列は、第1スライド16を駆動するものであって、この第1スライド16は図3に示すように、略直方体に形成されて左右両側のフレーム1a,1bの内側で、その四隅に設けたスライドジブ17A,17B,17C,17Dによって、上下移動可能に摺動案内されている。この第1スライド16には、図1に示すカム軸2が貫通していて、このカム軸2には、左右両側のフレーム1a,1bの内側近傍位置に、カム3A,3Bが、それぞれのカム位相を同一であるようにして固設されている。
【0018】
そして、これらカム3A,3Bの上下位置の第1スライド16には、これらのカム3A,3Bを隙間なく挟持するようにして、カムフオロア18A,18B,18C,18Dが回転可能に軸承されている。すなわち、図1に示す右側のカム3Aの上下位置には、図2に示すようにカムフオロア18A,18Bが、また、左側のカム3Bの上下位置には、カムフオロア18C,18Dが、それぞれカム3A,3Bのカム曲面に回転可能に接している。
【0019】
したがって、第1スライド16は、カム軸2とともに同一位相で回転するカム3A,3Bによって、それぞれのカムリフト量に追従するカムフオロア18A〜18Dを介して上下移動される。この第1スライド16の上下移動は、そのカム3A,3Bが1回転することで、上昇端位置から下降端位置を経て上昇端位置にもどり、これを繰り返す。
【0020】
この間の経過割合をカム3A,3Bの回転角度割合で表示すると、第1スライド16を上昇端位置から下降端位置まで下降させる間と、下降端位置から上昇位置まで上昇させる間とが各々2.0944rad(120度)、また、上昇端位置と下降端位置とで一時停止させる間が各々1.0472rad(60度)である。なお、板状のカム3A,3Bは、回転することで動的なアンバランスを生じるので、そのバランス均一化のために、カム3A,3B近傍のカム軸2には、バランスウエイト19A,19Bが取り付けられている。
【0021】
次いで、上述の第2スライド21を駆動する他方のスライド駆動装置は、図2に示すように、第1スライド16に担持された第2スライド21を、サーボモータ23の駆動で上下移動させるものである。この第2スライド21は、図2に示す第1スライド16の下部位で上下方向に設けた、図3に示す2本の案内棒20A,20Bに支持されて、後述する上台36とともに上下移動可能に案内されている。この第2スライド21を駆動するサーボモータ23は、図1,図2に示すように、左右両側のフレーム1a,1bを連結する天板の中央部に立設された減速機24と直結され、上部にエンコーダ22を内蔵している。
【0022】
その減速機24の出力軸には、一体的に継手26が連結され、その筒状内の下方開口側にスプラインナット25が、内周の軸心回りにスプライン歯形を形成してキー着されている。このスプラインナット25には、そのスプライン歯形と噛合するように、スプライン軸27が、上端部にスプライン歯形を形成して上下移動可能に挿入されている。このスプライン軸27の下端部は、第1スライド16の壁面より水平に突出して取り付けられた、上下2列の軸受ブラケット28A,28Bに、図4に示す央部の軸受によってそれぞれ回動可能に枢支されている。
【0023】
このスプライン軸27を枢支するブラケット28A,28Bには、図4に示すスプライン軸27の左右両側対称位置に、軸受によってボールねじ29A,29Bが、それぞれ回動可能に上端部と央部とが枢支されている。これらのボールねじ29A,29Bには、央部から下方に同一螺旋方向のねじ溝(本例では、左ねじ)がそれぞれ刻設されていて、これらのねじ溝が、第2スライド21に取り付けられたボールねじナット31A,31Bとそれぞれ螺合されている。
【0024】
また、スプライン軸27には、軸受ブラケット28A,28Bの間に、2個の外歯車32A,32Bが、それぞれ同歯数で山・谷の位相を一致させてキー着されている。他方、ボールねじ29A,29Bには、それぞれ2個で、すべて同歯数の外歯車33A,33B;33C,33Dが、それぞれ外歯車32A,32Bとバックラッシュなしで噛み合うにキー着されている。
【0025】
すなわち、このバックラッシュは、ボールねじ29Aの外歯車33Aと、ボールねじ29Bの外歯車33Cとに噛合するスプライン軸27の上側の外歯車32Aは、例えば、図3において時計方向に回動させたときには、外歯車33Aと外歯車33Cとの間に、反時計方向側に隙間が形成されることで生じる。そこで、このバックラッシュを解消するために、上記の状態において、下側の外歯車33Bと,外歯車33Dとに噛合する下側の外歯車32Bの反時計方向側に隙間が形成されないように、外歯車33Bと外歯車33Dとを、それぞれ外歯車33Aと外歯車33Cとに対して位相をずらしてキー着するようにしたものである。
【0026】
そして、このように構成された第1スライド16と第2スライド21とを駆動するスライド駆動装置は、モータ9を駆動することで、カム3A,3Bが回転され、その回転によって変位するカムリフト量に応じて、第1スライド16が、図2に示す下降端位置と、図示しない上昇端位置との間を往復して上下移動する。このとき、サーボモータ23が停止されていると、第2スライド21は、第1スライド16とともに一体的に上下移動し、そのスプライン軸27は、上下移動しないスプラインナット25と噛合しながら上下移動する。
【0027】
また、サーボモータ23を駆動すると、スプライン軸27が回動されて、外歯車32A,32Bと外歯車33A,33B;33C,33Dとを介して、ボールねじ29A,29Bが等速度で回動され、その回動によって、螺合するボールねじナット31A,31Bとともに、第2スライド21は、図2,図4に示す第2スライド21の上昇端位置と、図示しない下降端位置との間を往復して上下移動する。
【0028】
このように、第2スライド21は、第1スライド16とサーボモータ23とによって上下移動させるものであって、プレス加工における上死点位置には、第1スライド16と第2スライド21とが、それぞれの上昇端位置であるときに到達し、また、下死点位置には、第1スライド16と第2スライド21とが、それぞれの下降端位置であるときに到達する。
【0029】
そして、これらの上下移動位置を検出するために、直進位置検出手段であるリニアスケール39が、右フレーム1aに取り付けられている。本例では、このリニアスケール39によって、加工工具の上下移動位置に対応する第2スライド21の上下移動位置を検出し、その直進位置信号を後述のコントローラ51に出力するように構成されている。
【0030】
なお、第2スライド21を駆動するスライド駆動装置について、本例では、1個のサーボモータ23によって2個のボールねじ29A,29Bを駆動する構成で説明したが、ボールねじ29A,29Bに、2個のサーボモータ23をそれぞれ直結して同期駆動することで、歯車機構をなくし、かつ、加工荷重に対してさらに小容量のサーボモータで駆動することができる。
【0031】
このように構成されたプレス機械には、プレス加工に係るダイセットとその加工工具(金型)を以下のように設けて構成する。一方の上型用ダイセットの上台36は、図1に示すように、第2スライド21の下面に取り付けられ、この上台36には、複数個のパンチホルダ34が、各加工工程の図示しない加工工具(パンチ)を着脱可能で、等間隔に設けられている。
【0032】
また、他方の下型用ダイセットの下台38は、プレス機枠1のボルスタ37上面に取り付けられ、この下台38には、複数個のダイホルダ41が、各加工工程の図示しない加工工具(ダイ)を着脱可能で、対のパンチと対向する位置に設けられている。そして、上述した第2スライド21によってパンチが上下移動することで、帯状板材にプレス加工をする。
【0033】
なお、上述した第2スライド21は、請求項1に係る実施の形態であって、請求項2に係る構成は、図4に示すボールねじナット31A,31Bを図1に示す上台36に設けて、この上台36を第2スライドとして共用するようにしたものである。
【0034】
次いで、後述する制御手段と作動手順とに係る各要素の関係について、図7に示す第1,第2スライドの移動関係図にもとづき以下のとおり説明する。
【0035】
(イ)第1スライド16が上昇端位置であるときには、第2スライド21もその上昇端位置にあり、このときの位置を第2スライド21の上死点位置Uとする。(ロ)第2スライド21が、第1スライド16に対して下降開始する位置を第2スライド21の下降開始位置Vとし、第2スライド21は、上死点位置Uから下降開始位置Vまでの間では、その上昇端位置を維持したまま下降するものとする。
【0036】
(ハ)なお、第1スライド16は、第2スライド21がこの下降開始位置Vから下降を開始した後も、まだ下降を継続し、この第1スライド16は、間もなくその下降端位置に到達して一時停止する。つまり、この間の第2スライド21は、第1スライド16とサーボモータ23との協働で下降させる。(ニ)第1スライド16が下降端位置に到達し、第2スライド21は、まだ下降を開始していないと仮定した第2スライド21の位置を第1スライド16による仮定的下降端位置Wとする。
【0037】
(ホ)第1スライド16と第2スライド21とが、それぞれ下降端に到達したときの位置を第2スライド21の下死点位置Zとする。(ヘ)また、第2スライド21を、上死点位置Uから下降開始位置Vまで第1スライド16のみで下降させる移動量を第2スライド21の下降移動量Aとし、この下降移動量Aに対応するカム3A,3Bの回転角度を下降開始カム角度θとする。
【0038】
(ト)第2スライド21が、下降開始位置Vから下死点位置Zまで下降する移動量を相対的下降移動量Bとする。(チ)第2スライド21を、上死点位置Uから仮定的下降端位置Wまで第1スライド16のみで下降させる移動量を第2スライド21の仮定的下降移動量Cとする。(リ)第2スライド21を、仮定的下降端位置Wから下死点位置Zまでサーボモータ23で実質的に下降させる移動量を絶対的下降移動量Dとする。
【0039】
これらと、第2スライド21との関係について述べると、(a)上死点位置Uから下降開始位置Vまでは、第1スライド16のカム3A,3Bが、その下降開始カム角度θ(本例では2.0071rad〔115度〕)だけ回転し、下降移動量Aだけ下降すると下降開始位置Vに到達する。(b)下降開始位置Vから仮定的下降端位置Wまでは、第1スライド16とサーボモータ23とによって下降させる。(c)仮定的下降端位置Wから下死点位置Zまでは、サーボモータ23のみの作動で下降させる。(d)そして、第2スライド21は、上死点位置Uから仮定的下降移動量Cに絶対的下降移動量Dを加算した移動量(C+D)だけ下降させることで、下死点位置Zに到達する。
【0040】
次に、スライド駆動装置のサーボモータ23を制御する制御手段について、図5に示す制御ブロック図にもとづき説明する。
【0041】
この制御手段のコントローラ51は、入力設定キー52で入力された各々のデータを記憶し、これらのデータと、レゾルバ14,リニアスケール39で検出された各々のデータとにもとづき演算し、その結果を、AMP(増幅器)56を介してサーボモータ23に指令し、第2スライド21を制御するもである。このコントローラ51には、入力された各々のデータを記憶するメモリ53と、演算機能を備えたCPU55と、これらと入力データとの間を接続する入力I/F(インタフエース)54と、出力データとの間を接続する出力I/F57とから構成される。
【0042】
入力設定キー52でメモリ53に入力される各々のデータは、上述した第2スライド21が、上死点位置Uから下降開始位置Vに到達するためのカム3A,3Bの下降開始カム角度θ(本例では2.0071rad〔115度〕)と、上死点位置Uから第1スライド16の作動のみによって仮定的下降端位置Wに到達するための仮定的下降移動量Cと、その仮定的下降端位置Wからサーボモータ23の作動のみによって下死点位置Zに到達するための絶対的下降移動量Dとが、それぞれ入力される。そして、これらのデータが、第2スライド21を所定の位置に制御するための設定値である。
【0043】
また、レゾルバ14からは、第2スライド21が、上死点位置Uから下降移動量Aだけ下降して下降開始位置Vに到達するための下降開始カム角度θに対応するカム3A,3Bの実行回転角度が検出される。リニアスケール39からは、上死点位置Uから第1スライド16の作動のみによって仮定的下降端位置Wに到達するための仮定的下降移動量Cと、仮定的下降端位置Wからサーボモータ23のみの作動で下死点位置Zに到達するための絶対的下降移動量Dとを加算した下降移動量(C+D)に対応する、第2スライド21の実行下降移動量とが検出される。
【0044】
そして、下降開始カム角度θとその実行回転角度とが一致すると、第2スライド21は下降開始位置Vに到達したと判断され、第2スライド21のサーボモータ23に、下死点位置Zに到達するための絶対的下降移動量Dを指令して、サーボモータ23を、第2スライド21が下降する回動方向に回動させる。この絶対的下降移動量Dの指令に対して、第2スライド21が、下死点位置Zに到達したか否かは、仮定的下降移動量Cに絶対的下降移動量Dを加算した下降移動量(C+D)と、第2スライド21の実行下降移動量とが一致することで、到達したと判断される。
なお下降開始位置Vから下死点位置Zまでの第2スライドの相対的下降移動量Bは、第2スライド駆動のサーボモータ指令値としてのDに加えてカムによる第1スライドの動きが加算されたものとする。
【0045】
次に、スライド駆動装置の作動手順について、図6に示すフローチャートにもとづき説明する。
【0046】
プレス加工の作動手順は、第1スライド16のモータ9を起動することでスタートし、ステップS1において、カム3A,3Bにより第1スライド16が下降され、第2スライド21を下降移動量Aだけ下降させる。この下降途中から、加工素材に対するプレス加工が始まる。このときの加圧力は、第1スライド16のモータ9とフライホイール7,カム3A,3Bなどによるもであるが、上型ダイセットの上台36に設けられた加工工具への伝達は、第2スライド21を介して伝達される。そして、次のステップS2において、第2スライド21が、下降開始位置Vに達した否かが判断される。
【0047】
ステップS2においては、第2スライド21を、下降移動量Aだけ下降させるためのカム3A,3Bの実行回転角度をレゾルバ14で検出し、その角度位置信号がCPU55に送信される。その実行回転角度とメモリ53の下降開始カム角度θとがCPU55で比較され、NOであると判断された場合はYESとなるまで繰り返される。そして、第2スライド21が、下降開始位置Vに達したときにYESと判断され、ステップS3に進む。
【0048】
ステップS3においては、第2スライド21を、仮定的下降端位置Wからサーボモータ23で下死点位置Zまで実質的に下降させるための絶対的下降移動量Dの制御信号を、AMP56を介してサーボモータ23に指令する。そして、ステップS4において、そのサーボモータ23の回動によって、ボールねじ29A,29Bとボールねじナット31A,31Bとを介して、第2スライド21を下死点位置Zに向かって下降させる。
【0049】
この第2スライド21が下降を開始する時点では、第1スライド16はまだ下降を継続し、この間では、第1スライド16と第2スライド21とでプレス加工をする。間もなく、第1スライド16がその下降端位置に到達して一時停止した後は、第2スライド21のみによってプレス加工をする。 したがって、第2スライド21は、第1スライド16の下降側への慣性エネルギーを継続的に利用して下降を開始することができる。
【0050】
次のステップS5において、ステップS3で指令した絶対的下降移動量Dの制御信号によって、第2スライド21が下死点位置Zに到達したか否かを判断する。すなわち、第2スライド21を、上死点位置Uから下死点位置Zまで下降させるさせるための、第2スライド21の実行下降移動量をリニアスケール39で検出し、その直進位置信号がCPU55に送信される。その実行下降移動量とメモリ53の下降移動量(C+D)とがCPU55で比較され、NOであると判断された場合はYESとなるまで繰り返される。
【0051】
そして、第2スライド21が、下死点位置Zに達したときにYESと判断され、次のステップS6に進む。このように、この第2スライド21の下死点位置は、閉ループで制御されるので、繰り返し高精度な位置決めができる。また、この第2スライド21は、第1スライド16が上昇を開始するまでの間、その下死点位置Zで一時停止するように設定してある。そして、この一時停止の間に、横穴加工やトリミング加工をすることができる。
【0052】
次のステップS6において、第2スライド21を、一時停止を終えた下死点位置Zからサーボモータ23で第2スライド21の上昇端位置まで上昇させるための制御信号を、AMP56を介してサーボモータ23に指令する。この第2スライド21は、第1スライド16とともに上昇して、その上死点位置Uに到達する。そして、次のステップS7において、プレス機械を停止させる停止指令があるか否かが判断され、NOであれば、ステップS1に戻ってプレス加工が繰り返され、YESであればプレス機械を停止させる。
【0053】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、第2スライドを複数個に分割して、その分割単位で個別の第2スライドを構成し、各々個別に駆動することなどは設計上の選択的事項である。また、カム機構とは、カムとカムフオロアとから構成される機構であり、運動方向変換機構とは、ボールねじとこれに螺合するボールねじナットとから構成される機構であり、工具保持部材とは、上台、パンチホルダなどを含む上型用ダイセットであり、角度位置検出手段とはレゾルバであり、直進位置検出手段とはリニアスケールであり、サーボモータを制御する制御手段とはコントローラである。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、上述したとおり構成するようにしたので、以下に記載する効果を奏する。
【0055】
請求項1の発明によれば、加工工具の下降位置精度が要求されない下降途中位置までは、フライホイールの慣性エネルギーを利用した第1スライドによって、加工工具を比較的小動力により早い速度で下降させ、下降位置精度が要求されるプレス加工の下死点位置近傍では、サーボモータで第2スライドを位置制御することで下死点位置を高精度に位置決めすることができるとともに、その下降曲線や下降速度を任意に選択することができるので、短いサイクルタイムで下死点位置を高精度に位置決めすることができ、生産性と加工精度の向上をあわせて図ることができる。また、下死点位置補正装置を設ける必要がないので、装置全体の構成が簡素で安価にできる。
【0056】
請求項2の発明によれば、第2スライドを特別に設けることなく、ダイセットの上台と共用することができるので、スライド駆動装置の構成が簡素で安価にできる。
【0057】
請求項3の発明によれば、サーボモータの回動運動を第2スライドの直進運動に円滑に変換することができるので、機械効率を低下させることなくプレス加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合的なスライド駆動装置を有するプレス機械を示す説明図であって、その正面図である。
【図2】本発明のスライド駆動装置を示す部分説明図であって、図1のA−B−C線断面図である。
【図3】本発明のスライド駆動装置を示す部分説明図であって、図2のE−F−G−H線断面図である。
【図4】本発明のスライド駆動装置を示す部分説明図であって、図2のD−D線断面図である。
【図5】本発明のスライド駆動装置の制御手段を示す説明図であって、その制御ブロック図である。
【図6】本発明のプレス機械によるスライド駆動装置の作動手順を示す説明図であって、そのフローチャートである。
【図7】本発明の第1スライドと第2スライドとの上下移動を示す説明図であって、その移動関係図である。
【符号の説明】
2 カム軸
3A,3B カム
7 フライホイール
9 モータ
14 レゾルバ
16 第1スライド
18A,18B,18C,18D カムフオロア
21 第2スライド
23 サーボモータ
25 スプラインナット
27 スプライン軸
29A,29B ボールねじ
32A,32B,33A,33B,33C,33D 外歯車
34 パンチホルダ
36 上台
39 リニアスケール
51 コントローラ

Claims (3)

  1. 打ち抜き加工,絞り加工,穴明け加工などのプレス加工工程を個別または2工程以上備えてスライドを複合駆動するプレス機械であって、フライホイールおよびカム機構を介してモータの駆動で上下移動可能な第1スライドと、この第1スライドに担持され回転運動を直進運動に変換する運動方向変換機構を介してサーボモータの駆動で前記第1スライドに対して工具保持部材とともに上下移動可能な第2スライドと、前記カム機構のカム回転角度位置を検出する角度位置検出手段と、前記第2スライドの上下移動位置を検出する直進位置検出手段と、前記角度位置検出手段の角度位置信号と前記直進位置検出手段の直進位置信号とにもとづいて前記第2スライドを設定の下死点位置に位置決めすべく前記サーボモータを制御する制御手段とを備えて、加工工具を下降させる際に、前記第1スライドを前記第2スライドとともに下降させ、その第2スライドを、前記第1スライドによる下降端位置を含む下降開始位置から設定の下死点位置までさらに下降させるようにしたことを特徴とするプレス機械。
  2. 前記第2スライドは、加工工具を着脱可能なダイセットの上台であるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のプレス機械。
  3. 前記運動方向変換機構は、ボールねじ機構であるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載のプレス機械。
JP24330299A 1999-08-30 1999-08-30 プレス機械 Expired - Fee Related JP3753899B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24330299A JP3753899B2 (ja) 1999-08-30 1999-08-30 プレス機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24330299A JP3753899B2 (ja) 1999-08-30 1999-08-30 プレス機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001062598A JP2001062598A (ja) 2001-03-13
JP3753899B2 true JP3753899B2 (ja) 2006-03-08

Family

ID=17101821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24330299A Expired - Fee Related JP3753899B2 (ja) 1999-08-30 1999-08-30 プレス機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3753899B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008011772A1 (de) * 2008-02-28 2009-09-03 Bernd Hansen Trennvorrichtung
JP5770584B2 (ja) * 2011-09-27 2015-08-26 住友重機械工業株式会社 鍛造プレス装置およびその制御方法
ITTO20120227A1 (it) * 2012-03-16 2013-09-17 Giuseppe Sofia Sistema e metodo di propulsione per macchina utensile

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001062598A (ja) 2001-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW542783B (en) Slide-driving device in press machine and its driving method
KR101168240B1 (ko) 서보 프레스 설비 및 그 제어 방법
JP2014515315A (ja) ワーク、特に金属薄板を加工するプレスの形態の工作機械
CN111299358B (zh) 一种伺服电机合金外壳拉伸加工处理工艺
JP2007111704A (ja) ダイクッション制御装置
JPS5853971B2 (ja) ハガタホセイオユウスル トクニ エントウジヨウハグルマノ ハメンノ ケンサクホウホウ オヨビ ソウチ
WO2002064355A1 (fr) Dispositif a pressuriser
JP6952551B2 (ja) プレスシステム
JP3753899B2 (ja) プレス機械
JP7304842B2 (ja) プレス機械
JP3929362B2 (ja) サーボプレス、およびそれを用いた加工方法とその制御方法
JP2001062597A (ja) 加圧装置
JP4109775B2 (ja) プレス機械
US20200171561A1 (en) Press system
JPH04100697A (ja) プレス装置
JP5136847B2 (ja) サーボプレス設備とその制御方法
JP2003154498A (ja) 機械プレスの制御装置
JP3425098B2 (ja) 機械プレスのスライド駆動装置
JPH08108229A (ja) トグル式パンチプレスの制御装置
CN211679495U (zh) 一种用于制作门把手的压力机
JP3704600B2 (ja) ノッチングプレスの駆動装置
JP2001347400A (ja) プレス装置
JP2004114119A (ja) 機械プレス
JPH0123212B2 (ja)
CN218678761U (zh) 转子硅钢片叠片的精确角度控制设备

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20041007

RD12 Notification of acceptance of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7432

Effective date: 20041013

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees